JPH0732590A - 記録装置、電子機器、及び記録ヘッド搬送体 - Google Patents

記録装置、電子機器、及び記録ヘッド搬送体

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JPH0732590A
JPH0732590A JP15537893A JP15537893A JPH0732590A JP H0732590 A JPH0732590 A JP H0732590A JP 15537893 A JP15537893 A JP 15537893A JP 15537893 A JP15537893 A JP 15537893A JP H0732590 A JPH0732590 A JP H0732590A
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recording
cable
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protrusion
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Masaaki Kakizaki
正明 柿崎
Nozomi Nishihata
西端  望
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 組立精度を向上させると共に、ケーブルと記
録ヘッド等の交換部材との安定した接触圧を保障した記
録装置を提供する。 【構成】 前記フレキシブルケーブル7の端部に形成し
た接点部7bをキャリッジ5のコンタクト部5aに配設
し、該コンタクト部5aとフレキシブルケーブル7との
間には前記接点部7bに対応した突起部10bを有するゴ
ムパット10が設けられている。このゴムパット10は突起
部10bが中空であって、その突起部10b先端の円形部分
10cから突起部10bを支持する支持部10dに向かって下
に凸となるような曲面10eを形成した外形形状をなし、
前記装置本体に記録ヘッド4を装着する際に、前記突起
部10bが対応するフレキシブルケーブル7の接点部7b
を加圧して記録ヘッド4との電気的接続を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
(1)本発明は、例えばコンピュータ等の情報出力装置
に装備されるプリンターや、複写機,ファクシミリ装置
等の電子機器に装備される記録装置に係り、特に装置本
体と記録ヘッドとをフレキシブルケーブルを介して電気
的に接続する記録装置に関するものである。
【0002】(2)本発明は、記録装置に装備される記
録ヘッドを搭載して移動可能な記録ヘッド搬送体に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術】
(1)今日、入力情報を記録するための記録装置は種々
開発されているが、一般的に画信号に応じて記録ヘッド
を駆動し、記録シートに対して所定の記録を行うように
構成されている。上記画信号を伝達するケーブルとし
て、近年では組立の容易性を考慮してフレキシブルプリ
ント板に信号線を印刷形成したフレキシブルケーブルを
使用するものが多い。
【0004】また、記録ヘッドに関しても、ユーザーの
メンテナンスフリーの要求の高まりから、例えばインク
ジェット記録装置においては、インクを使い終わった場
合にインクタンクだけではなく記録ヘッドごと交換して
記録ヘッドの寿命を考慮する必要がないように構成され
ている。
【0005】上記インクジェット記録装置としては、例
えば図12に示すように、インクタンク一体型の記録ヘッ
ド51をキャリッジ52に搭載して、このキャリッジ52をリ
ードスクリュー53を回転させることでガイド軸54に沿っ
て往復移動させて記録を行うものである。このインクジ
ェット記録装置のインクタンク一体型記録ヘッド51とフ
レキシブルケーブル55との電気的接続は、フレキシブル
ケーブル55に多数の突出部を設けて接点部55bとして信
号伝達を行っている。
【0006】上記キャリッジ52の拡大図を図13に示す。
キャリッジ52から垂直に設けられたコンタクト部52aに
よってインクタンク一体型の記録ヘッド51とフレキシブ
ルケーブル55の接点部55bとの接続が行われる。上記コ
ンタクト部52aの分解構成を図14に示す。
【0007】上記キャリッジ52のコンタクト部52aに
は、ゴムパッド56を介してフレキシブルケーブル55の接
点部55bが固定される。上記ゴムパッド56はその穴56a
1 ,56a2 ,56a3 をコンタクト部52aの軸52b1 ,52
2 ,52b3 に夫々嵌め込み、上記穴56a1 と軸52b1
を基準として位置決めされる。またフレキシブルケーブ
ル55はその一端をキャリッジ52の下部に設けられたフレ
キはいまわし用穴52cから取り出し、穴55a1 ,55
2 ,55a3 ,55a4 ,55a5 をコンタクト部52aの軸
52b1 ,52b2 ,52b3 ,52b4 ,52b5 に夫々嵌め込
み、穴55a4 と軸52b 4 を基準として位置決めされる。
そして、位置決めされたフレキシブルケーブル55は、フ
レキ上押さえ57とフレキ下押さえ58をキャリッジ52に嵌
め込むことにより、キャリッジ52に固定される。
【0008】上記ゴムパッド56に形成されたの多数の突
起56bは、図15に示すように先端が円錐状に成形されて
おり、この突起56bに対応するフレキシブルケーブル55
の接点部55bには図16に示すように凹部55cが形成され
ている。図16に示すように、上記突起56bの先端が接点
部55bの凹部55cに侵入して接触し、該突起56bが弾性
変形することによって生ずる圧で凹部55cを記録ヘッド
51の接点に押し付けて信号の伝達を行っている。
【0009】(2)インクジェット記録装置は、記録ヘ
ッド内に装備した電気熱変換素子又はピエゾ素子等によ
ってインクを記録ヘッドから吐出し、被記録材(記録
紙,OHPシート等)に画像を形成して行く記録方式を
採用した記録装置である。
【0010】上記記録ヘッドの種類は、大別すると記録
ヘッドとインクタンクが別体となりインクはインクタン
クからチューブを通じて記録ヘッドに供給され、インク
タンク内のインクが無くなると該インクタンクのみを交
換するパーマネントヘッドと、記録ヘッドとインクタン
クが一体となったインクタンク一体型記録ヘッドであっ
て、インクタンク内のインクが無くなると記録ヘッドご
と交換するディスポーザブルヘッドの2種類がある。
【0011】上記ディスポーザブルヘッドの利点は、装
置の小型化が容易であること、装置を安価にできること
であり、そのため記録ヘッドはパーソナル記録装置の記
録ヘッドとして多く利用されている。
【0012】インクジェット記録ヘッド(パーマネント
ヘッド及びディスポーザブルヘッドを双方含む、以下単
に『記録ヘッド』と言う)は、それ自身インク吐出のた
めに電力を必要とするため、キャリッジへの取り付けに
おいては、記録ヘッドとキャリッジとの電気的導通を確
実にする必要がある。この電気的導通が不確実であると
記録ヘッドへのインク吐出信号に不具合が生じ、その結
果画像を乱してしまう。更に画像品位を向上させるため
には、記録ヘッドを精度良くキャリッジに取り付けなけ
ればならない。以下、記録ヘッドのキャリッジに対する
固定方法について説明する。
【0013】記録ヘッド内には記録ヘッドの位置決め部
を有した位置決め板と、該位置決め板の側面にキャリッ
ジとの電気的導通を得るため数十点の接点を有する記録
ヘッド基板が設けられている。またキャリッジには、記
録ヘッドとの位置決めを行うためのキャリッジ位置決め
部、記録ヘッドに電気信号を与えるための数十点の接点
を有するフレキシブルケーブル、該フレキシブルケーブ
ルとキャリッジ本体との間に設けられ前記2つの接点と
同じ位置に円柱若しくは円錐状の突起部を有するゴムパ
ッド、及び記録ヘッドを固定するための記録ヘッド付勢
手段を有している。
【0014】上記記録ヘッドのキャリッジへの位置決め
は、記録ヘッドの位置決め部とキャリッジの位置決め部
を突き当てて行い、記録ヘッドをその突き当て方向に付
勢する付勢手段によって記録ヘッドを固定する。また記
録ヘッドとキャリッジの電気的導通は、記録ヘッド内部
に設けられた記録ヘッド基板の接点とキャリッジ内に設
けられたフレキシブルケーブルの接点どうしを密着させ
ることにより行われる。
【0015】前記記録ヘッドを前記付勢手段によってキ
ャリッジに固定する際、先ず記録ヘッド基板の接点とフ
レキシブルケーブルの接点を軽く接触させ、その後更に
記録ヘッドをキャリッジに付勢すると、記録ヘッド基板
の接点がフレキシブルケーブルの接点を圧接して、フレ
キシブルケーブルの接点の裏面側に設けられたゴムパッ
ドの突起部がつぶされる。即ち、このゴムパッドの突起
部のつぶれによる復元力で、記録ヘッド基板の接点とフ
レキシブルケーブルの接点の密着性を確保している。
【0016】
【発明が解決しようとしている課題】(1)しかしなが
ら、上記従来技術(1)に示すフレキシブルケーブル55
と記録ヘッド51との接触構成では、ゴムパッド56の突起
56bが円錐形状であるため、図17の矢印Fに示す力を加
えた場合に、ゴムパッド56の変形量とパッド圧力との関
係は図18のグラフaに示すように比例関係になく、接触
圧の保障が困難となる。また部品公差によるゴムパッド
56の変形量が最小或いは最大になった場合に接触圧がば
らつく。更にゴムパッド56の突起56bの頂点とフレキシ
ブルケーブル55の接点部55bの凹部55cの頂点が夫々位
置に関して公差を持っているので、図19に示すように頂
点どうしが完全に一致する保障はなく、ゴムパッド56の
変形量が理論通りかを確認することが困難であった。ま
た更に、図20に示すように、組立時にゴムパッド56の突
起56の先端がフレキシブルケーブル55の凹部55bのいず
れかに引っ掛かり、突起56bが座屈した状態で組み立て
られた場合には、所定の接触圧が得られないおそれがあ
った。
【0017】(2)しかしながら、上記従来技術(2)
に示す構成では、記録ヘッド基板の接点とフレキシブル
ケーブルの接点の密着性に関し、以下に述べる問題点が
あった。
【0018】ゴムパッドの突起部のつぶれ量は通常0.5
mm前後と非常に少ないため、突起部の高さや記録ヘッ
ド基板の接点の高さに夫々ばらつきが生ずると、両接点
の密着性が不確実となり、接触不良を起こす接点が現
れ,記録ヘッドとキャリッジとの電気的導通に不具合を
生ずるおそれがあった。
【0019】この問題を解決するために、上記突起部の
つぶれ量を多くしたり、また各々の突起部にばらつきが
生じないように精度良く高さを均一にする場合には、以
下の問題が生ずる。前者の場合には、突起部のつぶれ量
を必要以上に大きくすると突起部の復元力が大きくなり
過ぎて記録ヘッドに加わる負荷が増大し、記録ヘッドと
キャリッジの位置決めがうまく行えなかったり、つぶれ
量が大きいために突起部が倒れるように変形し、逆に復
元力がなくなってしまうおそれがあった。また後者の場
合には、突起部のばらつきを少なくするためには、加工
精度を上げる必要があり、部品が高価になってしまう。
また記録ヘッド基板の接点にばらつきがある場合には、
突起部の高さを均一にしても効果は得られない。
【0020】(1)本発明の目的は、上記従来技術の課
題を解決し、組立精度を向上させると共に、ケーブルと
記録ヘッド等の交換部材との安定した接触圧を保障した
記録装置を提供することにある。
【0021】また上記ケーブルの接触圧を得るための弾
性部材を省略して低コスト化を図った記録装置を提供す
ることにある。
【0022】(2)本発明の目的は、上記従来技術の課
題を解決し、ケーブルと記録ヘッドの接触圧を均一に保
障する記録ヘッド搬送体を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】
(1)上記従来技術の課題を解決し、以下に述べる実施
例に適用される代表的な手段は、装置本体と、該装置本
体に対し交換可能な記録ヘッドと、前記装置本体と記録
ヘッドとを電気的に接続するケーブルを介して前記装置
本体より記録信号が記録ヘッドに伝達される記録装置に
おいて、前記ケーブルの端部に形成した電気的接触部を
装置本体側の配設部に配設し、該装置本体側の配設部と
電気的接触部との間には該電気的接触部に対応した突起
部を有する弾性部材が設けられており、前記弾性部材の
突起部は中空であって、先端部の面積は対応する前記電
気的接触部の面積より大きく、該突起部先端面から突起
部を支持する支持部に向かって下に凸となるような曲面
を形成した外形形状をなし、前記装置本体に記録ヘッド
を装着する際に、前記突起部が対応するケーブルの電気
的接触部を加圧して記録ヘッドとの電気的接続を行うこ
とを特徴とする。
【0024】(2)上記従来技術の課題を解決し、以下
に述べる実施例に適用される代表的な手段は、記録ヘッ
ドを搭載して移動可能な記録ヘッド搬送体において、前
記記録ヘッドを少なくとも1以上で位置決めするための
位置決め手段と、前記記録ヘッドに信号伝達するための
複数の接点を有するケーブルを装着するためのケーブル
装着部と、前記複数のケーブル接点に対応した突起部を
有し外力によって体積一定のまま変形可能な半液体袋を
装着可能な半液体袋装着部と、を有し、前記ケーブル装
着部には前記半液体袋装着部と連通するケーブル接点に
対応した複数の穴が穿設されており、前記半液体袋装着
部に装着された半液体袋の突起部は、前記ケーブル装着
部の複数の穴を介してケーブル装着部に装着された対応
するケーブル接点を夫々付勢することを特徴とする。
【0025】
【作用】上記手段(1)によれば、弾性部材の突起部は
中空であって、先端接触部の面積が対応するケーブル
(フレキシブルケーブル)の電気的接触部の面積より大
きく、該突起部先端面から突起部を支持する水平位置決
め部に向かって下に凸となるような曲面を形成した外形
形状に構成することにより、装置本体に記録ヘッドを装
着する場合に、前記突起部が対応する電気的接触部を加
圧して(図17の力Fが加わる)、図18のグラフbに示す
ように弾性部材(ゴムパッド)の圧力は設定値に達した
後ほぼその設定値を維持することができる。
【0026】上記手段(2)によれば、ケーブル装着部
には半液体袋装着部と連通するケーブル接点に対応した
複数の穴が穿設されており、前記半液体袋装着部に装着
された半液体袋の突起部は、前記ケーブル装着部の複数
の穴を介してケーブル装着部に装着された対応するケー
ブル接点を夫々付勢することにより、ケーブルの接点と
記録ヘッド側の接点とを均一に密着させることができ
る。
【0027】
【実施例】
〔第1実施例〕次に前記手段(1)を適用した本発明の
一実施例に係る記録装置について説明する。本実施例は
記録装置としてインクジェット記録方式を採用した記録
装置を用いて説明するものとする。図1はシリアル型の
インクジェット記録装置の構成図、図2はフレキシブル
ケーブルとゴムパッドの固定部を示す説明図、図3はゴ
ムパッドの斜視図、図4はフレキシブルケーブルとゴム
パッドの接触部の関係を示す説明図、図5はゴムパッド
の変形量とパッド圧力との関係を示すグラフ、図6は従
来のゴムパッドの変形量とパッド圧力との関係を示すグ
ラフである。
【0028】先ず図1を参照して記録装置の概略構成に
ついて説明する。図1は、外カバーを開いた状態を示す
ものであり、記録装置はシート搬送手段によって記録シ
ートPを搬送し、記録手段によって記録を行うものであ
る。
【0029】(シート搬送手段)前記シート搬送手段の
構成は、挿入口1より普通紙やプラスチックシート等の
記録シートPを挿入し、図示しないモータにより搬送ロ
ーラ2を回転させて記録シートPをシート押さえ板3に
よって搬送ローラ2に押し付けて記録位置までUターン
搬送するように構成されている。
【0030】(記録手段)4はシリアル記録方式の記録
ヘッドであってキャリッジ5に搭載されており、該キャ
リッジ5はリートスクリュー6に噛合している。このリ
ードスクリュー6を図示しないモータにより正逆回転さ
せることにより、キャリッジ5を矢印a方向に往復移動
する。上記キャリッジ5の往復移動に同期させて記録ヘ
ッド4を画信号に応じて駆動してインクを記録シートP
に吐出して記録を行う。
【0031】上記記録装置における記録手段としては、
記録ヘッドからインクを吐出して記録するインクジェッ
ト記録方式を用いている。即ち、この記録ヘッドは微細
な液体吐出口(オリフィス)、液路及びこの液路の一部
に設けられるエネルギー作用部と、該作用部にある液体
に作用させる液滴形成エネルギーを発生するエネルギー
発生手段を備えている。
【0032】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。
【0033】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。その中でも電気熱変換体をエネルギー発生手段とし
て用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、且
つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上
が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に
活用出来、高密度実装化が容易で、製造コストも安価な
ことから有利である。
【0034】上記記録ヘッド4にはキャリッジ5のコン
タクト部5aに装着するための装着部(凹部)が形成さ
れており、この装着部の周囲には図示しないベースプレ
ート及びヘッド基板が形成されている。また上記ベース
プレートのインク吐出面側には、キャリッジ5の対応す
る第1,第2位置決め部5g,5h(図2参照)と位置
決めを行う図示しない第1,第2位置決め部が形成され
ている。また上記記録ヘッド4にはフレキシブルケーブ
ル7が接続されており、このフレキシブルケーブル7を
介して図示しない制御部からの信号伝達が行われる。上
記フレキシブルケーブル7はキャリッジ5の往復移動を
阻害しないように押さえ部材8によって装置本体の固定
部材となるシャーシ9に固定されている。
【0035】上記インクジェット記録装置のインクタン
ク一体型記録ヘッド4とフレキシブルケーブル7との電
気的接続は、フレキシブルケーブル7に多数の突出部
(ケーブル接点)を設けた接点部7bを介して信号伝達
を行っている。
【0036】(記録ヘッド搬送体)上記キャリッジ5に
は、図2に示すように記録ヘッド4を主走査方向に位置
決めするための第1位置決め部5g、該主走査方向と直
交する方向の位置決めを行う第2位置決め部5h、及び
コンタクト部5aが夫々設けられている。このコンタク
ト部5aは、フレキシブルケーブル7の接点部7bを装
着可能な凸部材であって、上記コンタクト部5aには記
録ヘッド4を主走査方向に位置決めするための第3位置
決め部である軸5b3 が形成されている。
【0037】上記フレキシブルケーブル7は、キャリッ
ジ5に形成されたフレキはいまわし用穴5cを介して裏
面側よりコンタクト部5aに導かれ接点部7bが固定さ
れる。この接点部7bは、記録ヘッド4内の図示しない
ヘッド基板の基板接点と密着して電気信号を伝達するも
のである。上記接点部7bには基板接点との密着性を確
保するため、フレキシブルケーブル7の表面より凸形状
の複数のケーブル接点7dが形成されている。
【0038】(フレキシブルケーブルとゴムパッドの固
定部)次に図2を参照してフレキシブルケーブル7のキ
ャリッジ5に対する固定構造について詳細に説明する。
図2において、キャリッジ5上の記録ヘッド搭載面に対
して垂直に設けられたコンタクト部5aによって記録ヘ
ッド4との電気的接続が行われる。上記コンタクト部5
aにゴムパッド10を介してフレキシブルケーブル7の接
点部7bを固定する。
【0039】上記ゴムパッド10はその穴10a1 ,10
2 ,10a3 をコンタクト部5aの軸5b1 ,5b2
5b3 に夫々嵌め込み、上記穴10a1 と軸5b1 を基準
として位置決めされる。またフレキシブルケーブル7は
その一端をキャリッジ5の下部に設けられたフレキはい
まわし用穴5cから取り出し、穴7a1 ,7a2 ,7a
3,7a4 ,7a5 をコンタクト部5aの軸5b1 ,5
2 ,5b3 ,5b4 ,5b5 に夫々嵌め込み、穴7a
4 と軸5b4 を基準として位置決めされる。そして、位
置決めされたフレキシブルケーブル7は、フレキ上押さ
え11とフレキ下押さえ12をキャリッジ5に嵌め込むこと
により、キャリッジ5に固定される。
【0040】上記フレキシブルケーブル7の接点部7b
には図4に示すように凹部7cが形成されており、これ
に対応するゴムパッド10には図3に示すように多数の突
起10bが形成されている。この突起10bは先端に円形部
分10cが形成されており、該円形部分10cの面積は図4
に示すように接点部7bの凹部7cより大きく形成され
ており、上記円形部分10cが接点部7bの凹部周縁を加
圧するように構成されている。またこの円形部分10cの
周縁よりゴムパッド10の支持面10dまでの間は下に凸と
なるような二次曲線的カーブを描いた曲面10eが形成さ
れており、また突起10bの内部は中空に成形されてい
る。
【0041】上記構成によって、記録ヘッド4との接触
時には、ゴムパッド10の突起10bが弾性変形してその変
形量による圧でフレキシブルケーブル7の接点部7bを
記録ヘッド4側の基板接点に押し付けるため信号の伝達
を確実に保障している。
【0042】本実施例に示すゴムパッド10と従来例のゴ
ムパッド56についての変形量とパッド圧力との関係を図
5及び図6のグラフに示す。図5は本実施例のゴムパッ
ド10を、図6は従来の円錐形ゴムパッド56(ゴム硬度59
°)を3個用いて測定したものである。
【0043】図6に示すように円錐形のゴムパッド56を
用いた場合、グラフの傾きは△1,△2のように直線で
はなく、しかもパッドをつぶせばつぶすほどパッド圧が
上昇している。
【0044】これに対して、図5に示すように本実施例
のゴムパッド10を用いた場合には、パッドつぶし量の増
加に対してパッド圧が最大値を示すまで、ほぼ直線状に
上昇した後、、若干のパッド圧の低下を生ずるが、その
後パッドつぶし量の増加に対してパッド圧がほぼ一定と
なる。
【0045】上記構成によれば、パッドつぶし量に対
し、パッド圧が所定値に達した後はほぼ一定となるため
に、部品公差上ゴムパッド10の変形量が最小或いは最大
になった場合でも、ほぼ設定した接触圧を得られるた
め、従来のゴムパッドのように部品公差による接触圧の
差がなくなり、装置の信頼性を向上させることができ
る。
【0046】またフレキシブルケーブル7の接点部7b
の位置公差をゴムパッド10の突起10b先端の円形部分10
cで吸収できるので、両者の積み重ねによる接触圧の変
化はなく、安定した画信号の伝達が行なえる。さらに、
従来のように、フレキシブルケーブルの接点部にゴムパ
ッドの突起を侵入させる必要がないため、突起先端部の
座屈を生ずることもなく、組立性も向上する。
【0047】〔第2実施例〕次に前記第1実施例の他例
に係る記録装置について図7〜図9を参照して説明す
る。インクジェット記録装置の概略構成は前記第1実施
例と同様であるので、同一部材には同一番号を付して説
明を援用する。
【0048】本実施例は、前記第1実施例におけるフレ
キシブルケーブル7と記録ヘッド4との接触圧を付与す
るためのゴムパッド10を省略したものである。図7にお
いて、キャリッジ5上の記録ヘッド搭載面に対して垂直
に設けられたコンタクト部5aによって記録ヘッド4と
の電気的接続が行われる。上記コンタクト部5aにフレ
キシブルケーブル7の一端を固定する。
【0049】上記フレキシブルケーブル7はその一端を
キャリッジ5の下部に設けられたフレキはいまわし用穴
5cから取り出し、穴7a1 ,7a2 ,7a3 ,7
4 ,7a5 をコンタクト部5aの軸5b1 ,5b2
5b3 ,5b4 ,5b5 に夫々嵌め込み、穴7a4 と軸
5b4 を基準として位置決めされる。そして、位置決め
されたフレキシブルケーブル7は、フレキ上押さえ11と
フレキ下押さえ12をキャリッジ5に嵌め込むことによ
り、キャリッジ5に固定される。
【0050】上記フレキシブルケーブル7の接点部7b
には図9に示すように凹部7cが形成されており、これ
に対応するコンタクト部5aには図8に示すように多数
の突起5dが形成されている。この突起5dは円筒形を
しており、先端円形部分5eの面積は図9に示すように
接点部7bの凹部7cより大きく形成されており、上記
円形部分5eが接点部7bの凹部周縁を加圧するように
構成されている。また図9に示すように、上記突起5d
の下端部には薄肉U字状の突起バネ部5fが形成されて
おり、この突起バネ部5fによって突起5dはコンタク
ト部5aに連結支持されている(図9は図8を矢印b方
向から見たものである)。
【0051】上記構成によって、記録ヘッド4との接触
時には、コンタクト部5aの突起5dが突起バネ部5f
の弾性変形によって、突起5dの軸方向に移動する。こ
のとき突起バネ部5fの変形量による圧でフレキシブル
ケーブル7の接点部7bを記録ヘッド4側の接点に押し
付けるため信号の伝達を確実に保障している。よって、
第1実施例に比べてゴムパッド10を省略することにより
部品点数を減少させ、製造コストを低減することができ
る。
【0052】〔第3実施例〕次に前記手段(2)を適用
した本発明の一実施例に係る記録ヘッド搬送体について
説明する。本実施例は前記第1,第2実施例に示すイン
クジェット記録装置(図1参照)に装備されるキャリッ
ジを用いて説明するものとする。図10はキャリッジと記
録ヘッドとの装着部の構成を示す説明図、図11は記録ヘ
ッド装着時のキャリッジの断面図である。
【0053】先ず図10を参照してキャリッジの概略構成
について説明する。図10において、13はインクタンクと
記録ヘッドが一体となったディスポーザブルヘッド(以
下単に『記録ヘッド』という)であって、キャリッジ14
に着脱可能に構成されている。
【0054】上記記録ヘッド13は画信号に応じてインク
を吐出して記録するインクジェット記録方式を用いてい
る。即ち、この記録ヘッドは微細な液体吐出口(オリフ
ィス)、液路及びこの液路の一部に設けられるエネルギ
ー作用部と、該作用部にある液体に作用させる液滴形成
エネルギーを発生するエネルギー発生手段を備えてい
る。
【0055】このようなエネルギーを発生するエネルギ
ー発生手段としてはピエゾ素子等の電気機械変換体を用
いた記録方法、レーザー等の電磁波を照射して発熱さ
せ、該発熱による作用で液滴を吐出させるエネルギー発
生手段を用いた記録方法、あるいは発熱抵抗体を有する
発熱素子等の電気熱変換体によって液体を加熱して液体
を吐出させるエネルギー発生手段を用いた記録方法等が
ある。
【0056】その中でも熱エネルギーによって液体を吐
出させるインクジェット記録方法に用いられる記録ヘッ
ドは、記録用の液滴を吐出して吐出用液滴を形成するた
めの液体吐出口(オリフィス)を高密度に配列すること
ができるために高解像度の記録をすることが可能であ
る。その中でも電気熱変換体をエネルギー発生手段とし
て用いた記録ヘッドは、コンパクト化も容易であり、且
つ最近の半導体分野における技術の進歩と信頼性の向上
が著しいIC技術やマイクロ加工技術の長所を十二分に
活用出来、高密度実装化が容易で、製造コストも安価な
ことから有利である。
【0057】上記記録ヘッド13にはキャリッジ14に固定
のための凹部13aが形成されており、この凹部13aの周
囲にはベースプレート15及びヘッド基板16が形成されて
いる。また上記記録ヘッド13にはキャリッジ14との固定
のための引っ掛け部13bが形成されている。上記ベース
プレート15には、記録シートPに対向する記録面側にイ
ンク流路及びインク吐出面15dが形成されており、該ベ
ースプレート15の凹部13aに隣接する側面にはインク吐
出信号を得るための基板接点を形成したヘッド基板16が
設けられている。また上記ベースプレート15のインク吐
出面15dの直前には、キャリッジ14の対応する第1,第
2位置決め部14a,14bと位置決めを行う第1,第2位
置決め部15a,15bが形成されており、更に上記ベース
プレート15のヘッド基板16側には第3位置決め部(図示
せず)も形成されている。
【0058】またキャリッジ14には、記録ヘッド13を主
走査方向に位置決めするための第1位置決め部14a、該
主走査方向と直交する方向の位置決めを行う第2位置決
め部14b、及びコンタクト部14cが夫々設けられてい
る。このコンタクト部14cは、フレキシブルケーブル17
の接点部17aと半液体パック18を装着可能な凸部材であ
って、上記半液体パック18を装着するための穴14d及び
フレキシブルケーブル17の接点部17aに対応する該接点
部17aより少し径の大きい穴14eを有している(図11参
照)。また上記コンタクト部14cには記録ヘッド13を主
走査方向に位置決めするための第3位置決め部14fが形
成れている。
【0059】上記フレキシブルケーブル17は、キャリッ
ジ14に形成されたフレキはいまわし用穴14gを介して裏
面側よりコンタクト部14cに導かれて接点部17aが固定
される。この接点部17aは、記録ヘッド13内のベースプ
レート15の側面に設けられたヘッド基板16の基板接点と
密着して電気信号を伝達するものである。上記接点部17
aには基板接点との密着性を確保するため、フレキシブ
ルケーブル17の表面より凸形状の複数のケーブル接点17
bが形成されている。
【0060】また上記半液体パック18は、袋状のビニー
ル部材の中にシリコンが注入されたものを用いている。
この半液体パック18のフレシキブルケーブル17側には穴
14eより少し径の小さい凸部18aが該穴14eに対応する
位置に形成されている。
【0061】19は上記記録ヘッド13をキャリッジ14に固
定するために作業者が操作するためのレバーであり、20
は該レバー19のカム面に沿って回転して記録ヘッド13の
引っ掛け部13bに噛み合って記録ヘッド13をコンタクト
部14cに引き込むための引き込み部である。この引き込
み部20は図示しないバネによって記録ヘッド13を常にキ
ャリッジ14側に付勢している。21は上記レバー19と引き
込み部20をキャリッジ14に固定するためのカバーであ
り、22はキャリッジ14の移動をガイドするためのガイド
軸である。また23は半液体パック18の密閉を確実にする
ため、コンタクト部14cの穴14dに装着する蓋である。
【0062】次に図11を参照して記録ヘッド13とキャリ
ッジ14との接続部の構成について説明する。図11は記録
ヘッド13をキャリッジ14に装着したときのコンタクト部
14cの断面を模式的に示すものである。
【0063】前述したように、コンタクト部14c内には
半液体パック18が装着されており、該半液体パック18の
凸部18aが穴14eに嵌合している。また上記穴14eはフ
レキシブルケーブル17のケーブル接点17bの裏面側に対
応する位置に形成されており、またこのケーブル接点部
17bは記録ヘッド13のベースプレート15に設けられたヘ
ッド基板16の基板接点16aに接触している。
【0064】上記キャリッジ14に設けられた引き込み部
20は、記録ヘッド13の引っ掛け部13bと噛み合い、記録
ヘッド13を図11の矢印c方向にコンタクト部14cに付勢
して固定している。この時ヘッド基板16の基板接点16a
はフレキシブルケーブル17のケーブル接点17bを付勢す
る。また該ケーブル接点17b裏面側より半液体パック18
の凸部18aが穴14eを介してケーブル接点17bを付勢す
ることにより、ケーブル接点17bと基板接点16aとの密
着性を確実にしている。
【0065】尚、上記ヘッド基板16の基板接点16aの位
置にばらつきが生じた場合には、記録ヘッド13装着直後
は基板接点16aの高さの高い順にケーブル接点17bに加
わる圧力は高くなるが、半液体パック18は内部にシリコ
ンを注入してあるため、加わる圧力はケーブル接点17b
の高さの低い部分の液体圧が高くなり、最終的にはケー
ブル接点17bと基板接点16aの全ての接点の圧が等しく
なる。逆にフレキシブルケーブル17側のケーブル接点17
bの高さにばらつきが生じていた場合も同様である。
【0066】上記構成によれば、コンタクト部14cに半
液体パック18を装着してフレキシブルケーブル17のケー
ブル接点17b裏面側より凸部18aが穴14eを介してケー
ブル接点17bを付勢することにより、ケーブル接点17b
と基板接点16aとの圧を均一することができ、接触不良
を防止することができる。
【0067】尚、前述した各実施例では記録手段(記録
ヘッド)としてインクジェット記録方式を用いたが、記
録信号に応じて電気熱変換体に通電し、前記電気熱変換
体によって印加される熱エネルギーにより、インクに生
ずる膜沸騰を利用してインクに生ずる気泡の成長,収縮
により、インクを吐出口より吐出して記録を行うように
構成すると更に好ましい。
【0068】その代表的な構成や原理については、例え
ば米国特許第 4723129号明細書、同第 4740796号明細書
に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ま
しい。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュア
ス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド型
の場合には、液体(インク)が保持されているシートや
液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情
報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与え
る少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、
電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッド
の熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信
号に一対一で対応した液体内の気泡を形成出来るので有
効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介
して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成す
る。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気
泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が
達成出来、より好ましい。
【0069】前記パルス形状の駆動信号としては、米国
特許第 4463359号明細書、同第 4345262号明細書に記載
されているようなものが適している。尚、前記熱作用面
の温度上昇率に関する発明の米国特許第 4313124号明細
書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録
を行うことが出来る。
【0070】記録ヘッドの構成としては、前述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他に熱
作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する
米国特許第 4558333号明細書、同第 4459600号明細書を
用いた構成も本発明に含まれるものである。
【0071】また複数の電気熱変換体に対して、共通す
るスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示す
る特開昭59−123670号公報や熱エネルギーの圧力波を吸
収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭
59−138461号公報に基づいた構成としても本発明の効果
は有効である。即ち、記録ヘッドの形態がどのようなも
のであっても、本発明によれば記録を確実に効率良く行
うことが出来るようになるからである。
【0072】また本発明の記録装置の構成として設けら
れる、記録ヘッドの回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定出来るので好まし
いものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッド
に対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧
或いは吸引手段、電気熱変換タイプ或いはこれとは別の
加熱素子或いはこれらの組合せによる予備加熱手段、記
録とは別の吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定
した記録を行うために有効である。
【0073】またキャリッジに搭載される記録ヘッドの
種類ないし個数についても、例えば単色のインクに対応
して1個のみが設けられたものの他、記録色や濃度を異
にする複数のインクに対応して複数個数設けられるもの
であって良い。即ち、例えば記録装置の記録モードとし
ては黒色等の主流色のみの記録モードでなく、記録ヘッ
ドを一体的に構成する複数個の組合せによるかいずれで
も良いが、異なる色の複色カラー、または混色によるフ
ルカラーの少なくとも一つを備えた装置にも適用し得
る。
【0074】更に加えて、前述した実施例に於いてはイ
ンクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固
化するインクであって、室温で軟化若しくは液化するも
の、或いはインクジェット記録方式ではインク自体を30
℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘
性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般
的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をな
すものであれば良い。加えて、積極的に熱エネルギーに
よる昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変化
のエネルギーとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録シートに到達する時点で
はすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギーに
よって初めて液化する性質のインクを使用する場合も適
用可能である。
【0075】このような場合のインクは、特開昭54− 5
6847号公報或いは特開昭60− 71260号公報に記載される
ような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形
物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向
するような形態としても良い。上述した各インクに対し
て最も有効なものは、前述した膜沸騰方式を実行するも
のである。
【0076】更に、前述したインクジェット記録装置の
形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出
力端末として用いられるものの他、リーダ等と組み合わ
せた複写装置、更には送受信機能を有するファクシミリ
装置の形態をとるもの等であっても良い。
【0077】尚、前述した記録手段としてインクジェッ
ト記録方式を用いた例を説明したが、本発明は記録方式
はインクジェット記録方式に限定する必要はなく、他に
も熱転写記録方式や感熱記録方式、更にはワイヤードッ
ト記録方式等のインパクト記録方式以外の記録方式であ
っても適用し得る。
【0078】
【発明の効果】
(1)本発明は前述したように、パッドつぶし量に対
し、パッド圧が所定値に達した後はほぼ一定となるため
に、部品公差上ゴムパッドの変形量が最小或いは最大に
なった場合でも、ほぼ設定した接触圧を得られるため、
従来のゴムパッドのように部品公差による接触圧の差が
なくなり、装置の信頼性を向上させることができる。
【0079】またケーブルの接点部の位置公差をゴムパ
ッドの突起先端の円形部分で吸収できるので、両者の積
み重ねによる接触圧の変化はなく、安定した画信号の伝
達が行なえる。さらに、従来のように、ケーブルの接点
部にゴムパッドの突起を侵入させる必要がないため、突
起先端部の座屈を生ずることもなく、組立性も向上す
る。
【0080】また更に装置本体の配設部にケーブルの電
気的接触部に対応した弾性突起部をを設けることによ
り、ゴムパッドを省略して部品点数を減少させ、製造コ
ストを低減することができる。
【0081】(2)本発明は前述したように、半液体袋
装着部に半液体袋を装着してケーブル装着部に装着した
ケーブル接点裏面側より該ケーブル接点を付勢すること
により、上記ケーブル接点と記録ヘッドの基板接点との
圧を均一することができ、接触不良を防止することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係るシリアル型のインクジェット
記録装置の構成図である。
【図2】フレキシブルケーブルとゴムパッドの固定部を
示す説明図である。
【図3】ゴムパッドの斜視図である。
【図4】フレキシブルケーブルとゴムパッドの接触部の
関係を示す説明図である。
【図5】ゴムパッドの変形量とパッド圧力との関係を示
すグラフである。
【図6】従来のゴムパッドの変形量とパッド圧力との関
係を示すグラフである。
【図7】第2実施例に係るフレキシブルケーブルとゴム
パッドの固定部を示す説明図である。
【図8】キャリッジのコンタクト部の構成を示す説明部
である。
【図9】フレキシブルケーブルの固定部分を示す説明図
である。
【図10】第3実施例に係るキャリッジと記録ヘッドと
の装着部の構成を示す説明図である。
【図11】記録ヘッド装着時のキャリッジの断面図であ
る。
【図12】従来のインクジェット記録装置の斜視図であ
る。
【図13】従来のキャリッジの説明図である。
【図14】従来のフレキシブルケーブルとゴムパッドの
固定部を示す説明図である。
【図15】従来のゴムパッドの斜視図である。
【図16】従来のフレキシブルケーブルとゴムパッドの
接触部を示す説明図である。
【図17】従来のゴムパッドに力Fを加えた状態の説明
図である。
【図18】従来のゴムパッドの変形量とパッド圧との関
係を示すグラフである。
【図19】従来のフレキシブルケーブルとゴムパッドの
公差による接触部の位置ずれを示す説明図である。
【図20】従来のフレキシブルケーブルとゴムパッドの
組立時のずれを示す説明図である。
【符号の説明】
P…記録シート 1…挿入口 2…搬送ローラ 3…シート押さえ板 4,13…記録ヘッド 5,14…キャリッジ 5a,14c…コンタクト部 5g,14a,15a…第1位置決め部 5i,14b,15b…第2位置決め部 6…リードスクリュー 7,17…フレキシブルケーブル 7b,17a…接点部 7c…凹部 7d,17b…ケーブル接点 8…押さえ部材 9…シャーシ 10…ゴムパッド 10b…突起 10c…円形部分 11…フレキ上押さえ 12…フレキ下押さえ 14d,14e…穴 14f…第3位置決め部 15…ベースプレート 15d…インク吐出面 16…ヘッド基板 16a…基板接点 18…半液体パック 18a…凸部 19…レバー 20…引き込み部 21…カバー 22…ガイド軸 23…蓋

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体と、該装置本体に対し交換可能
    な記録ヘッドと、前記装置本体と記録ヘッドとを電気的
    に接続するケーブルを介して前記装置本体より記録信号
    が記録ヘッドに伝達される記録装置において、 前記ケーブルの端部に形成した電気的接触部を装置本体
    側の配設部に配設し、 該装置本体側の配設部と電気的接触部との間には該電気
    的接触部に対応した突起部を有する弾性部材が設けられ
    ており、 前記弾性部材の突起部は中空であって、先端部の面積は
    対応する前記電気的接触部の面積より大きく、該突起部
    先端面から突起部を支持する支持部に向かって下に凸と
    なるような曲面を形成した外形形状をなし、 前記装置本体に記録ヘッドを装着する際に、前記突起部
    が対応するケーブルの電気的接触部を加圧して記録ヘッ
    ドとの電気的接続を行うことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記弾性部材はゴムであることを特徴と
    する請求項1記載の記録装置。
  3. 【請求項3】 前記装置本体側の配設部は、記録ヘッド
    を搭載して移動可能な記録ヘッド搬送体であることを特
    徴とする請求項1記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 装置本体と、該装置本体に対し交換可能
    な交換部材と、前記装置本体と交換部材とを電気的に接
    続するケーブルを介して前記装置本体より信号が交換部
    材に伝達される電子機器において、 前記ケーブルの端部に形成した電気的接触部を装置本体
    側の配設部に配設し、該装置本体側の配設部と電気的接
    触部との間には該電気的接触部に対応した突起部を有す
    る弾性部材が設けられており、 前記弾性部材の突起部は中空であって、先端部の面積は
    対応する前記電気的接触部の面積より大きく、該突起部
    先端面から突起部を支持する支持部に向かって下に凸と
    なるような曲面を形成した外形形状をなし、 前記装置本体に交換部材を装着する際に、前記突起部が
    対応する電気的接触部を加圧して交換部材との電気的接
    続を行うことを特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】 装置本体と、該装置本体に対し交換可能
    な記録ヘッドと、前記装置本体と記録ヘッドとを電気的
    に接続するケーブルを介して前記装置本体より記録信号
    が記録ヘッドに伝達される記録装置において、 前記ケーブルの端部に形成した電気的接触部を装置本体
    側の配設部に配設し、該装置本体の配設部に前記電気的
    接触部に対応した弾性突起部が設けられており、 前記弾性突起部先端の面積は対応する前記電気的接触部
    の面積より大きく、前記装置本体に記録ヘッドを装着す
    る際に、前記弾性突起部が対応するケーブルの電気的接
    触部を加圧して該電気的接触部と記録ヘッドとの電気的
    接続を行うことを特徴とする記録装置。
  6. 【請求項6】 前記装置本体側の配設部は、記録ヘッド
    を搭載して移動可能な記録ヘッド搬送体であることを特
    徴とする請求項5記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 装置本体と、該装置本体に対し交換可能
    な交換部材と、前記装置本体と交換部材とを電気的に接
    続するケーブルを介して前記装置本体より信号が交換部
    材に伝達される電子機器において、 前記ケーブルの端部に形成した電気的接触部を装置本体
    側の配設部に配設し、該装置本体の配設部に前記電気的
    接触部に対応した弾性突起部が設けられており、 前記弾性突起部先端の面積は対応する前記電気的接触部
    の面積より大きく、前記装置本体に交換部材を装着する
    際に、前記弾性突起部が対応するケーブルの電気的接触
    部を加圧して該電気的接触部と交換部材との電気的接続
    を行うことを特徴とする電子機器。
  8. 【請求項8】 記録ヘッドを搭載して移動可能な記録ヘ
    ッド搬送体において、 前記記録ヘッドを少なくとも1以上で位置決めするため
    の位置決め手段と、 前記記録ヘッドに信号伝達するための複数の接点を有す
    るケーブルを装着するためのケーブル装着部と、 前記複数のケーブル接点に対応した突起部を有し外力に
    よって体積一定のまま変形可能な半液体袋を装着可能な
    半液体袋装着部と、を有し、 前記ケーブル装着部には前記半液体袋装着部と連通する
    ケーブル接点に対応した複数の穴が穿設されており、前
    記半液体袋装着部に装着された半液体袋の突起部は、前
    記ケーブル装着部の複数の穴を介してケーブル装着部に
    装着された対応するケーブル接点を夫々付勢することを
    特徴とする記録ヘッド搬送体。
  9. 【請求項9】 記録ヘッドは制御部からの信号に応じて
    インクを吐出して記録を行うインクジェット記録方式で
    ある請求項1若しくは請求項5記載の記録装置、或いは
    請求項8記載の記録ヘッド搬送体。
  10. 【請求項10】 前記記録ヘッドはインク吐出用の熱エ
    ネルギーを発生するための電気熱変換体を備えているこ
    とを特徴とする請求項9記載の記録装置或いは記録ヘッ
    ド搬送体。
  11. 【請求項11】 前記記録ヘッドは前記電気熱変換体に
    よって印加される熱エネルギーにより、インクに生ずる
    膜沸騰を利用して吐出口よりインクを吐出させることを
    特徴とする請求項10記載の記録装置或いは記録ヘッド
    搬送体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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