JPH07325660A - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JPH07325660A
JPH07325660A JP12088594A JP12088594A JPH07325660A JP H07325660 A JPH07325660 A JP H07325660A JP 12088594 A JP12088594 A JP 12088594A JP 12088594 A JP12088594 A JP 12088594A JP H07325660 A JPH07325660 A JP H07325660A
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transparent film
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政雄 柴山
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克哉 入江
Hitoshi Yamada
斉 山田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 座標入力装置に関し、パネル表面に於いて周
囲光(外光、照明光)の反射光の写り込みが少なく、か
つ解像度の高い入力パネルを得ることを目的とする。 【構成】 表示部上に配置されるものであって、透明な
2枚の基板をスペーサ4を介して配置し、各透明基板の
相対向する面に透明電極1を設けた座標入力装置に於い
て、視覚側の透明フィルム3の表裏両面にヘーズ値が18
%以下のノングレア処理を施したことで構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスプレイ装置の表示
画面上に重ね合わせて設け、スタイラスペン等を用いて
文字や、図形を手書き入力するように構成された座標入
力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】タッチパネルとも呼ばれているこの種の
座標入力装置は、電子手帳、ノート型パソコン、ワード
プロセッサ等に付属の液晶表示パネルに重ね合わせて使
用されるが、この場合、液晶表示パネルの表示内容が見
える程度の透明度を有していることが必要である。
【0003】従来のタッチパネル(以下、入力パネルと
記す)は、図2(a)と図2(b)に示すように、抵抗膜となる
例えばITO(インジウム・錫・酸化物)膜より成る透
明電極1を一様に被覆した透明ガラス基板2と、該基板
上に前記ITO膜より成る透明電極1を一様に被覆した
例えばポリエチレンテレフタレートの透明フィルム3と
を、絶縁性の透明な例えばアクリル樹脂等で形成したス
ペーサ4を介して対向配置し、その透明ガラス基板2と
透明フィルム3の各々の端部を、両面テープ等の接着剤
5で接着した構成である。しかして透明ガラス基板2を
下側にして液晶表示パネル7の表示画面上に載置され
る。
【0004】入力動作は上記透明ガラス基板2と透明フ
ィルム3の各々の透明電極1に時系列的に電圧を印加し
ながら、上側(視覚側)の透明フィルム3上の所定位置
を絶縁性のポリアセタール樹脂より成る入力ペン8で押
圧すると、その押圧位置(座標位置)における上下の透
明電極1が互いに接触し、この接触位置が抵抗変化とし
て検出され、図示しない制御回路を介して、座標データ
として出力される。
【0005】この入力パネルの基板は、通常、透明ガラ
ス板、アクリル或いはポリエステル樹脂等の透明フィル
ムを用いている。また、外部からの光(外光)、例えば
太陽光のような自然光、蛍光灯等の照明光が入力パネル
表面で反射し、その反射光によって表示内容が見え難く
なるのを防止するために、視覚側の基板(透明フィル
ム)の表面を凹凸状に加工して光沢を無くし、入射光を
乱反射させるいわゆるノングレア処理を施すことが行な
われている。
【0006】このノングレア処理としては、フロスト処
理、つまり視覚側基板の表面を、弗化水素酸の水溶液等
に浸漬してその表面を粗面化する方法や、シリカコー
ト、つまり、基板表面に二酸化シリコン(SiO2)等の微
粒子を樹脂に混合した液体を塗布し、この微粒子を分散
させて前記基板表面に凹凸をつける方法がある。
【0007】透明な基板表面を凹凸形状とするノングレ
ア処理の度合いは、透明な基板表面の光沢度(防眩度)
とヘーズ値(雲価)の関係により決定される。光沢度
は、JIS K 7105-1981 、プラスチックの光学的特性試験
方法、第4頁、5.2.1 に基づき標準光源からの光を、規
定の角度(標準は60度) で試料面に当て、正反射成分を
受光器で測定することが記載されており、外光の反射(
写りこみ) は数式1のように規定することができる。
【0008】
【数1】
【0009】ここで数式1の基準面は、JIS K 7105-198
1 、プラスチックの光学的特性試験方法、第4頁、5.2.
2 の光沢度の種類、5.2.3 の鏡面光沢度の基準に記載さ
れているように、屈折率1.567 のガラス表面とし、この
場合の光沢度の値を100 %とする。
【0010】また、ヘーズ値はJIS K 7105-1981 、プラ
スチックの光学的特性試験方法の第8 頁乃至第9頁の図
5と図6と表4に示す積分球式光線透過率測定装置を用
い、JIS K 7105-1981 、プラスチックの光学的特性試験
方法の第15頁乃至第16頁の6.4.4 によって拡散透過率と
全光線透過率を測定してその比で数式2のように示すこ
とができ、照明光等の外光が入力パネルの表面に入射し
た場合の該入射光の散乱を規定することができる。
【0011】
【数2】
【0012】図3に、ポリエチレンテレフタレートのフ
ィルムの表裏両面の何れか一方にノングレア処理を施
し、これを試料として用い、上記した光沢度とヘーズ値
の両者を測定した結果を示す。図の縦軸は光沢度(%)
を示し、横軸はヘーズ値(%)を示す。この図から明ら
かなように、ヘーズ値が大になる程、光沢度が小さくな
ることが判る。つまり、ヘーズ値が大きくなる程、拡散
透過率が大、つまり拡散反射率が小と成るため、光沢度
は小さくなる。
【0013】従って、外光の反射(写りこみ)を小さく
するために、ヘーズ値を大きくすると良いことが判る。
しかし、ヘーズ値を大きくすると、入力パネル下の液晶
表示パネルの表示内容が見え難くなる。つまり文字惚け
が発生する問題が生じる。
【0014】この文字惚けを像鮮明度で定義する。像鮮
明度はJIS K 7105-1981 、プラスチックの光学的特性試
験方法の第17頁の6.6.1 に示すように、像鮮明度測定装
置を用いて、試料を透過又は反射する光を、移動する光
学くしを通して測定し、計算によって求めると規定され
ており、この像測定装置は、プラスチックの光学的特性
試験方法の第17頁乃至第18頁の6.6.2 に示されている。
【0015】また、第18頁の6.6.3 に試験片が、6.6.4
に測定方法が、6.6.5 に像鮮明度の計算方法がそれぞれ
記載されている。図4に、ノングレア処理を表裏両面の
何れか一方に施したポリエチレンテレフタレートのフィ
ルムを試料として用いた場合の像鮮明度とヘーズ値との
関係を示す。図で縦軸は像鮮明度(mm) を示し、横軸は
ヘーズ値(%)を示す。この図から明らかなように、ヘ
ーズ値が大になるにつれて像鮮明度が大となり、ヘーズ
値が20%以上になると、液晶表示パネルの表示分解能の
0.25mmの値より悪くなる。
【0016】つまり、ヘーズ値が大になるにつれて、像
鮮明度が大になり、表示分解能は低下し、文字惚けが発
生する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来は、前述したよう
に入力パネルの視覚側、つまり入力ペンを押し当てる側
のポリエチレンテレフタレートの透明フィルムの表面に
のみ、ヘーズ値が20%程度に成るようにノングレア処理
を施していた。
【0018】然し、このようなヘーズ値に成るようにノ
ングレア処理を施すと、像鮮明度が増加し、文字惚けを
発生する問題がある。また、このように表面にのみノン
グレア処理を施すと、図2(a)に示すように矢印Aのよう
な入射光が透明フィルム3の表面側でBのように乱反射
するが、残余の入射の光が透明フィルム3を透過して該
フィルムの裏面側に到達し、その裏面側で反射したCに
示す反射光が入力操作者の目に入り、従って防眩効果は
いま一つ不十分であった。
【0019】本発明は上記した知見に鑑みて成されたも
ので、表示に必要な分解能を確保し、かつ外部からの光
が視覚側基板で反射することに基づく視認性の低下を改
善した座標入力装置の提供にある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は照明光等の外光
の反射を防止するためにヘーズ値を大にすると、文字惚
けが発生して分解能が悪くなるので、ヘーズ値を小さく
した状態で透明基板の表裏両面にノングレア処理を施し
たことを骨子とする。
【0021】更に詳細には、本発明の座標入力装置は、
請求項1に示すように、表示部上に配置されるものであ
って、透明な2枚の基板をスペーサを介して配置し、各
透明基板の相対向する面に透明電極を設けた座標入力装
置に於いて、視覚側の透明基板の表裏両面にヘーズ値が
18%以下のノングレア処理を施したことを特徴とするも
のである。
【0022】また、請求項2に示すように、前記視覚側
の透明基板が透明フィルムから成り、透明フィルムの表
裏両面に絞り加工によるノングレア処理を施したことを
特徴とするものである。
【0023】
【作用】図1に示すように、入力ペンの視覚側の透明フ
ィルム3の表裏両面に凹凸形状を付与するノングレア処
理を施すと、該透明フィルム3の表面3Aでまず入射光A
の乱反射が起こって、光量の低下した入射光のみが透明
フィルム3を透過し、該フィルムの裏面3B側に到達す
る。
【0024】次いで、この透明フィルム3の裏面3B側で
も表面3A側と同様にノングレア処理を施しているので、
乱反射が起こり、その裏面側から表面側の入力操作者の
目の方向に反射する光量が少なくなり、つまり外光のパ
ネルへの写り込み量を小さくすることが可能となる。
【0025】また、ヘーズ値を18%以下にすると、入力
パネル下の液晶表示パネル等の表示内容が文字惚けを起
こさずに、鮮明に視認できるようになり、視認性の高い
ものとなる。具体的には、図4に示すように、ヘーズ値
を18%以下にすると、像鮮明度が液晶表示パネルのドッ
トピッチの分解能である0.25mm以下と成り、像鮮明度を
表示ドットピッチの分解能の1/2 、つまり0.125mm 以下
に保つためには、ヘーズ値を10%以下、好ましくは8%
以下にすれば良い。
【0026】しかし、図3に示したように、ヘーズ値を
小さくするにつれて光沢度が増加し、反射光の写り込み
量が大となるので、透明基板がポリエチレンテレフタレ
ートのフィルムの場合、光沢度が100 %となるヘーズ値
2%が下限値となる。
【0027】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の一実施例につき
詳細に説明する。図1は本発明の座標入力装置の一実施
例の断面図である。図示するように、本発明の座標入力
装置を構成する入力パネル6は、例えば、内面に入力パ
ネルの抵抗膜と成りITO(インジウム・錫・酸化物)
よりなる透明電極1を有する透明ガラス基板2と、これ
に透明なアクリル樹脂より成るスペーサ4を介して所定
の間隔を隔てて対向し、表面に前記したような透明電極
1を有し、例えばポリエチレンテレフタレートより成る
透明フィルム3とより構成されている。
【0028】この透明フィルム3の表裏両面には、矢印
Aに示す入射光を該透明フィルム3の表面で散乱させ、
かつ該透明フィルム3を透過した光を該透明フィルム3
の裏面で散乱させ、入力パネル6への外光(例えば蛍光
灯の光)の反射光による写り込みを防止するノングレア
処理を施している。
【0029】このノングレア処理は、透明フィルム3の
表裏両面に絞加工処理を行なった後、ハードコート処理
を行なっている。絞加工処理は絞の型に前記透明フィル
ムを押圧して絞型を形成するホットプレス法を用いた。
このノングレア処理の凹凸形状の凹部より凸部迄の高さ
は、0.5〜2.0 μm 程度で、またその凸部より凸部迄の
ピッチも50〜300 μm 程度とした。
【0030】そしてヘーズ値として、下側に配置される
液晶表示パネル7の表示ドットピッチの1/2(分解能0.12
5mm)以下とするためには、透明フィルムの両面共に2 〜
8 %程度にした。この結果、外部からの光によるパネル
の写り込みを充分防止でき、かつ文字惚けも発生しない
高品質の入力パネルが得られることを実験的に確認し
た。
【0031】他のノングレア処理として、透明フィルム
に直接微細なガラス玉等を、圧力をかけて衝撃させるこ
とで、絞の型を形成する方法を用いても良い。更に、他
のノングレア処理として、二酸化シリコン(SnO2)等の
微粒子をハードコート剤と混合して透明フィルムに塗布
し、分散させて絞の型を形成するハードコート処理を用
いても良い。
【0032】以上のノングレア処理法は、前述した従来
例のノングレア処理法に比べて簡単でかつ均一な凹凸面
を形成することが可能である。前記したハードコート剤
としては、アクリル系、ウレタン系等の樹脂等が可能で
ある。また、前記した絞加工処理と、ハードコート処理
は同時に行なう事も可能である。
【0033】このように透明フィルム3の表裏両面にノ
ングレア処理を施した後、該透明フィルム3の裏面に抵
抗膜となる透明電極1を形成する。この透明電極1の形
成には、ITOを蒸着法、スパッタリング法、CVD等
の気相成長法で前記フィルム裏面に形成しても良いし、
或いはITOを有機溶剤に溶解して前記フィルム裏面に
塗布する塗布方法を用いても良い。
【0034】また、抵抗膜となる透明電極1の材料とし
てITO(In2O3-SnO2 、インジウム・錫・酸化物) 膜の
他に、酸化錫(SnO2)膜、酸化亜鉛(ZnO2)膜等を用いても
良い。
【0035】また、スペーサ4の材料としては、透明電
極1に傷を発生させない柔らかい透明な材料、例えばア
クリル系樹脂、ウレタン系樹脂を用い、スペーサは例え
ば、幅50μm 、ピッチが250 〜700 μm 、厚さを2.0 〜
8.0 μm として配置する。
【0036】また、入力パネルの視覚側の透明フィルム
3として、ポリエチレンテレフタレートの他にポリエー
テルサルフォン等の樹脂の可撓性フィルムを用いても良
い。また、入力パネルの表示パネル側に配置する透明基
板としては、透明ガラス基板2の他に透明プラスチック
シート等を用いても良い。
【0037】また表示部として、液晶表示パネルの他
に、PDP、EL、CRT等が適用できる。以上、述べ
たように、視覚側の透明フィルムの表裏両面にノングレ
ア処理を施すことで、該フィルムの表裏両面で周囲光が
乱反射して入力操作者の目の方向に反射して入射する光
量が小さくなり、またヘーズ値を18%以下とすること
で、入力パネル下の液晶表示パネルの表示内容が文字惚
けを起こさずに鮮明に視認できるようになり、視認性の
高い、高信頼度で高品質な座標入力装置が得られる。
【0038】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の座標入力装
置によると、表示内容の文字惚けの発生防止と、かつ照
明光等の外光による入力パネルへの写り込みの防止と
を、同時に解決した視認性の良好な、高品質、高信頼度
の座標入力装置を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の入力パネルの一実施例の断面図であ
る。
【図2】 従来の入力パネルの断面図と該パネルの動作
状態の断面図である。
【図3】 入力パネルの視覚側フィルムの光沢度とヘー
ズ値の関係図である。
【図4】 入力パネルの視覚側フィルムのヘーズ値と像
鮮明度の関係図である。
【符号の説明】
1 透明電極 2 透明ガラス基板 3 透明フィルム 4 スペーサ 5 接着剤 6 入力パネル 7 液晶表示パネル 8 入力ペン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表示部上に配置されるものであって、透
    明な2枚の基板(2,3) をスペーサ(4) を介して配置し、
    各透明基板(2,3) の相対向する面に透明電極(1) を設け
    た座標入力装置に於いて、 視覚側の透明基板(3) の表裏両面にヘーズ値が18%以下
    のノングレア処理を施したことを特徴とする座標入力装
    置。
  2. 【請求項2】 前記視覚側の透明基板(3) が透明フィル
    ムから成り、透明フィルム(3) の表裏両面に絞り加工に
    よるノングレア処理を施したことを特徴とする請求項1
    記載の座標入力装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009113668A1 (ja) * 2008-03-14 2009-09-17 日立化成工業株式会社 タッチパネル用光学部材及びその製造方法
JP2011253237A (ja) * 2010-05-31 2011-12-15 Fujitsu Component Ltd タッチパネル及びその製造方法

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WO2009113668A1 (ja) * 2008-03-14 2009-09-17 日立化成工業株式会社 タッチパネル用光学部材及びその製造方法
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