JPH07325176A - ステージ装置 - Google Patents

ステージ装置

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JPH07325176A
JPH07325176A JP6140738A JP14073894A JPH07325176A JP H07325176 A JPH07325176 A JP H07325176A JP 6140738 A JP6140738 A JP 6140738A JP 14073894 A JP14073894 A JP 14073894A JP H07325176 A JPH07325176 A JP H07325176A
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JP
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stage
axis
magnetic flux
electromagnet
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JP6140738A
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English (en)
Inventor
Hideaki Hara
英明 原
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/70Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
    • G03F7/70691Handling of masks or workpieces

Abstract

(57)【要約】 【目的】 制御対象物を速く且つ正確に位置制御するこ
とができるステージ装置を得る。 【構成】 互いに相対移動する第1部分と第2部分とを
備えたステージ装置において、前記第1部分と第2部分
との間に磁束発生手段と導電体とからなる制動力発生手
段を備え、この制動力発生手段による電磁誘導作用によ
って前記第1部分と第2部分との相対速度に比例した制
動力を前記第1部分と第2部分とに付与するステージ装
置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体製造装置
などに用いられるステージ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は、従来の一般的なステージ装置の
概略構成模式図である。図3に示すように、従来のステ
ージ装置は、X軸ステージ1、Y軸ステージ2、X軸用
駆動モータ3、Y軸用駆動モータ4、X軸用レーザ干渉
計5、Y軸用レーザ干渉計6、制御コントローラ7、ベ
ース8、固定ミラー11a,11bより主に構成されて
いる。
【0003】X軸ステージ1は、上面にウエハホルダ1
5によって保持されたウエハ14を載置しつつ、Y軸ス
テージ2上に配設され、X軸用駆動モータ3の駆動に伴
って回転する送りねじ9によってY軸ステージ2の上面
に設けられたガイドレール12a,12bに沿ってX軸
方向に移動可能になっている。尚、前記送りねじ9は、
このX軸ステージ1に設けられためねじ部と螺合して、
該X軸ステージ1をX軸方向に移動させている。
【0004】Y軸ステージ2は、ベース8上に配設さ
れ、Y軸用駆動モータ4及び送りねじ10の回転駆動に
伴って、前記ベース8の上面に設けられたガイドレール
13a,13bに沿って軸方向に移動可能になってい
る。尚、前記送りねじ10は、前記送りねじ9と同様
に、Y軸ステージ2に設けられためねじ部と螺合して、
該Y軸ステージ1をY軸方向に移動させている。
【0005】前記X軸用駆動モータ3及びY軸用駆動モ
ータ4は、制御コントローラ7から送出される作動命令
及び作動条件等によって駆動されるようになっている。
また、前記制御コントローラ7から送出される作動命令
及び作動条件等は、X軸用レーザ干渉計5及びY軸用レ
ーザ干渉計6によって検出されている。
【0006】X軸用レーザ干渉計5及びY軸用レーザ干
渉計6は、X軸ステージ1の端部に設けられた固定ミラ
ー11a及び11bにレーザビームを照射して、その反
射光を受光して照射したレーザビームとの光路差を検出
して、前記X軸ステージ1及びY軸ステージ2の位置を
検出している。
【0007】即ち、X軸用レーザ干渉計5及びY軸用レ
ーザ干渉計6によってX軸ステージ1及びY軸ステージ
2の位置が検出され、これらの位置を位置情報信号とし
て制御コントローラ7に送り、この制御コントローラ7
は送られた位置情報信号に基づいて、前記X軸用駆動モ
ータ3及びY軸用駆動モータ4に駆動命令を与え、X軸
用駆動モータ3及びY軸用駆動モータ4はこの駆動命令
に伴って駆動し、X軸ステージ1及びY軸ステージ2を
相対移動させつつ、所望の目標位置に移動させている。
【0008】従来の一般的なステージ装置は、上記のよ
うな構成になっており、X軸ステージ1上に載置された
ウエハ14にレジストを塗布してマスキングをして、露
光・現像等の所謂フォト・リソ加工などをするために使
用されている。
【0009】また、図4は、リニアモータを使用した従
来の一般的なステージ装置の概略構成模式図である。図
4に示すように、リニアモータを使用した従来のステー
ジ装置は、定盤31、駆動装置32、可動ガイド33、
テーブル34とから主に構成されている。
【0010】駆動装置32は、リニアモータ32a、可
動体32bとから構成されており、固定ガイド35を介
して定盤31上両端に対向して固定されている。また、
可動ガイド33は、リニアモータ33aを備えており、
前記駆動装置32の可動体32bに取り付けられた空気
軸受36aを介して駆動装置32と接続されている。ま
た、テーブル34は、該テーブル34の下面に配設され
た可動体(図示せず)と前記可動ガイド33に配設され
たリニアモータ33aと係合することにより、前記可動
ガイド33上に係止されている。尚、前記テーブル34
の下面には、前記可動ガイド33を挟むように空気軸受
36bが設けられている。
【0011】上記のように構成された従来のリニアモー
タを使用したステージ装置おいては、駆動装置32の可
動体32bがY軸方向に移動することにより、可動ガイ
ド33及びテーブル34がY軸方向に移動し、また、テ
ーブル34を可動ガイド33上でX軸方向に移動させる
ことにより、所望の目標位置へ移動している。尚、これ
らの操作は、図示しない操作装置によって行っている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のステージ装置においては、X軸ステージ1及びY軸
ステージ2を所望の目標位置まで移動させる際に、送り
ねじ9,10に弾性変形が生じ、前記X軸ステージ1及
びY軸ステージ2を正確に目標位置で停止・制御するこ
とに時間がかかるという問題点があった。
【0013】これは、制御コントローラ7で制御可能な
範囲は、X軸用駆動モータ3及びY軸用駆動モータ4ま
でであるため、制御対象であるX軸ステージ1及びY軸
ステージ2が所望の目標位置に到達したときに、制御コ
ントローラ7がX軸用駆動モータ3及びY軸用駆動モー
タ4の駆動停止するように制御命令を与えても、X軸ス
テージ1及びY軸ステージ2に生じる慣性モーメントの
影響を受けるため、前記送りねじ9,10は弾性変形を
生じるからである。
【0014】また、一般的に、慣性モーメントによって
X軸ステージ1及びY軸ステージ2が目標位置を通過し
た場合には、レーザ干渉計5,6及び制御コントローラ
7によって目標位置に戻るように駆動モータ3,4に制
御命令が与えられるが、このときに生じる制御系(位置
制御性、速度制御性)の共振及び送りねじ9,10の弾
性変形によってステージ可動系に比較的周波数の高い固
有振動が発生し、従来のステージ装置では、このような
振動を効果的に抑制することができなかったため、前記
X軸ステージ1及びY軸ステージ2の正確な位置決めが
安定するまでに時間がかかるという問題点が生じてい
た。尚、この問題点は、リニアモータを使用したステー
ジ装置の場合も同様であった。
【0015】本発明は、上記課題を鑑みて成されたもの
であり、制御対象物を速く且つ正確に位置制御すること
ができるステージ装置を得ることを目的とする。
【0016】また、本発明の別の目的は、作動中に発生
するステージ可動系の振動に有効な減衰を与え、安定し
た位置決め制御を実現することができるステージ装置を
得ることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るステージ装置は、上記目的を達成するために、互い
に相対移動する第1部分と第2部分とを備えたステージ
装置において、前記第1部分と第2部分との間に電磁誘
導作用によって相対速度に比例した制動力を発生する制
動力発生手段を備えたことを特徴とするものである。
【0018】また、請求項2に記載の発明に係るステー
ジ装置では、請求項1に記載のステージ装置において、
前記制動力発生手段は、前記第1部分と第2部分のいず
れか一方に配設された磁束発生手段と、前記第1部分と
第2部分のいずれか他方に配設された導電体とを含むこ
とを特徴とするものである。
【0019】また、請求項3に記載の発明に係るステー
ジ装置は、上記目的を達成するために、支持体に対して
予め定められた方向に移動可能なテーブルを備えたステ
ージ装置において、前記支持体とテーブルとのいずれか
一方に配設された磁束発生手段と、前記支持体とテーブ
ルとのいずれか他方に配設された導電体とを備え、前記
支持体とテーブルとの相対速度に応じて前記磁束発生手
段と前記導電体との間の電磁誘導作用により前記テーブ
ルに制動力を生ぜしめるようにしたことを特徴とするも
のである。
【0020】
【作用】請求項1に記載の発明によるステージ装置は、
互いに相対移動する第1部分と第2部分との間に配設さ
れた制動力発生手段を備えており、この制動力発生手段
は、前記第1部分と第2部分とを電磁誘導作用によっ
て、相対速度に比例した制動力を加える。
【0021】つまり、制動力発生手段による電磁誘導作
用によって、相対移動する第1部分と第2部分との移動
を阻止しようとする力が前記第1部分と第2部分に生じ
る。この阻止力は第1部分と第2部分との相対速度に比
例した大きさをもち、従って、制御対象物の位置決め時
間を短縮することが可能になる。
【0022】請求項2に記載の発明によるステージ装置
では、請求項1に記載のステージ装置において、前記制
動力発生手段は、磁束発生手段と、導電体とから構成さ
れており、この磁束発生手段と導電体とは、それぞれ前
記第1部分と第2部分とのいずれか一方あるいは他方に
所定の間隙を開けて配設され、第1部分と第2部分とが
相対移動したときは、この磁束発生手段と導電体とによ
って相互間に電磁誘導作用による制動力が発生する。
【0023】つまり、所定の間隙を開けて前記第1部分
と第2部分のいずれか一方あるいは他方に配設された磁
束発生手段と導電体により、前記第1部分と第2部分と
が相対移動すると、前記磁束発生手段からの磁束によっ
て導電体内に移動速度に比例した渦電流が流れ、この渦
電流によって生じる反発磁界の作用により、第1部分と
第2部分との間には前記相対移動を阻止する方向の制動
力が生じ、この制動力は相対移動速度に比例した大きさ
となる。
【0024】この電磁誘導作用による力は、相対移動す
る前記第1部分と第2部分との間の制動力として作用す
るものであり、これはまたステージ可動系による第1部
分と第2部分との間の停止への固有振動を早期に減衰さ
せる作用をも果たすことになる。
【0025】従って、前記第1部分と第2部分の相対速
度に応じた制動力によって振動系が収束するため、安定
した停止位置制御を実現することが可能になる。尚、磁
束発生手段は直流又は交流磁束を生じる、例えば永久磁
石又は電磁石であり、導電体は磁束発生手段から生じる
磁束との鎖交によって渦電流を生じるものであれば、金
属(銅、アルミニウム、鉄、それらの合金など)または
非金属の導電体、あるいは磁性体でも良い。
【0026】図5と共に本発明に係るステージ装置の基
本原理の概念を説明する。図5において、41は第1部
分、42は第2部分、43は磁束発生手段、44は導電
体、45はガイドレールである。尚、図5に示す本発明
に係るステージ装置では、第1部分41に磁束発生手段
43が配設され、第2部分42に導電体44が配設され
ているが、第1部分41に導電体44を配設し、第2部
分42に磁束発生手段43を配設してもよい。
【0027】即ち、前記第1部分41と第2部分42が
相対移動することにより、磁束発生手段43と導電体4
4とが所定の間隙を介して対向すると、磁束発生手段4
3からの磁束46が導電体44と鎖交する。尚、図4に
おいて、前記第1部分41と第2部分42との相対移動
方向は、紙面の表裏方向である。
【0028】この状態で、前記第1部分41と第2部分
42とが相対移動すると、磁束46内で移動する導電体
44内に電磁誘導作用によって移動速度に比例した大き
さの渦電流47が引き起こされる。尚、渦電流の向きは
相対移動の方向に応じて定まり、渦電流の発生によって
生じる磁界はもとの磁界に対して反発する向きである。
【0029】この結果、相対移動する第1部分41と第
2部分42との間に速度に比例した制動力が発生する。
この制動力の大きさは第1部分と第2部分との相対速度
に比例しており、従って、第1部分と第2部分との間の
サーボ制御系による位置決めの制御に対して系を安定さ
せる作用を果たす。
【0030】また、従来装置において生じていた駆動力
伝達機構(送りねじ9,10)の弾性変形等によってテ
ーブル可動系に発生する停止時の比較的周波数の高い振
動も抑制することが可能になり、制御対象物であるテー
ブルを正確に且つ安定して停止位置決め制御することが
可能になる。
【0031】請求項3に記載の発明によるステージ装置
は、支持体と、テーブルと、磁束発生手段と、導電体と
から主に構成されている。テーブルは、支持体に対して
予め定められた方向に移動可能であり、テーブルには磁
束発生手段と導電体のうちの一方が、前記支持体にはい
ずれか他方が配設されている。
【0032】ここで、前記支持体とテーブルとが相対移
動すると、この相対移動の速度に応じて前記磁束発生手
段と前記導電体との間の電磁誘導作用によりテーブルに
制動力が生じる。
【0033】
【実施例】図1は、本発明の一実施例に係るステージ装
置の概略構成模式図である。図1に示す本実施例に係る
ステージ装置と図3において説明した従来のステージ装
置との相違点は、X軸ステージ1とY軸ステージ2との
下面に電磁石(磁束発生手段)21が備えられるととも
に、Y軸ステージ2とベース8との上面に薄い鉄板(導
電体)22が備えられ、更に前記電磁石21を励磁する
ための励磁回路23が備えられている点である。尚、前
記電磁石21及び鉄板22は、それそれ互いに対向した
位置に配設してある。また、従来例と同一部分について
は、同一符号を付し説明を省略する。
【0034】上記のように構成された本実施例に係るス
テージ装置においては、励磁回路23の作動により電磁
石21が励磁され、この電磁石21から磁束が発生し、
該電磁石21と対向した鉄板22と鎖交する。
【0035】そして、X軸ステージ1及びY軸ステージ
2を所望の目標位置に移動させるため、従来装置と同様
に、X軸用レーザ干渉計5及びY軸用レーザ干渉計6に
よってX軸ステージ1及びY軸ステージ2の現在位置を
検出し、これらの位置を位置情報信号として制御コント
ローラ7に送り、制御コントローラ7は送られた位置情
報信号に基づいて、X軸用駆動モータ3及びY軸用駆動
モータ4に駆動命令を与え、X軸用駆動モータ3及びY
軸用駆動モータ4は与えられた駆動命令に伴って回転駆
動させ、前記ステージ1,2をステージ2あるいはベー
ス8に対して相対移動させると、前記電磁石21から発
生した磁束内で、該電磁石21と対向した鉄板22内に
電磁誘導作用による渦電流が発生する。尚、このとき発
生する渦電流の大きさは、ステージ1,2の移動速度に
比例した大きさである。
【0036】その後更に、前記X軸ステージ1又はY軸
ステージ2を所望の目標位置に向けてステージ2あるい
はベース8に対して相対移動させると、前記渦電流は、
前記電磁石21と鉄板22の間に新たな磁束を発生す
る。
【0037】この新たな磁束は、反発磁界の作用による
前記ステージ1,2を阻止する方向の制動力を発生する
ため、X軸ステージ1とY軸ステージ2あるいはY軸ス
テージ2とベース8との間の位置決め制御を速く、かつ
安定して実現することができる。尚、このとき発生する
制動力の大きさは、前記ステージ1,2の移動速度の大
きさに比例した制動力である。
【0038】また、前記制動力は、従来装置において生
じていた送りねじ9,10の弾性変形等によってテーブ
ル可動系に発生する停止時の比較的周波数の高い固有振
動も抑制する作用を奏するため、前記テーブル1,2を
正確に且つ安定して停止位置決め制御することができ
る。
【0039】ここで、図1に示すX軸ステージ1を図5
に示すステージ装置に対応させて更に説明する。尚、図
5に示す第1部分41を図1に示すX軸ステージ1とし
て、また、図5に示す第2部分42をY軸ステージ2と
して説明する。
【0040】先ず、図1において、励磁回路23を作動
させると、上述したように、電磁石21が励磁され、こ
の電磁石21から磁束が発生し、該電磁石21と対向し
た鉄板22と鎖交する。これは、図5における磁束発生
手段43から紙面の下方向に発生する磁束46に相当す
る。従って、この場合、図1に示すX軸ステージ1の電
磁石21からは、−Z軸方向に磁束が発生している。
【0041】その後、図1に示すX軸ステージ1が所望
の目標位置に向かって、例えば+X軸方向に移動した場
合(図5においては、紙面の表方向)、前記電磁石21
から発生した磁束内で、該電磁石21と対向した鉄板2
2内に電磁誘導作用による渦電流が前記X軸ステージ1
の移動速度に比例した大きさで発生する。即ち、図5に
示すように、渦電流47が第1部分41の移動速度に比
例した大きさで発生する。
【0042】尚、このとき発生する渦電流の向きは、図
1におけるY軸方向(図5においては左右方向)であ
る。これは、図1において、X軸ステージ1が+X軸方
向に移動し、またこのときに生じる磁束が−Z軸方向で
あるため、フレミングの法則により、Y軸方向に渦電流
が生じるのである。
【0043】更に、前記X軸ステージ1を所望の目標位
置に向けて+X軸方向に移動させると、前記渦電流は、
前記電磁石21と鉄板22の間に新たな磁束を発生す
る。この新たな磁束は、図5において上方向(図1にお
いて+Z軸方向)に発生するため、フレミングの法則に
より、前記Xステージ1の進行方向と逆方向(図1にお
いて−X軸方向、図5において紙面の裏方向)に力、即
ち制動力が生じる。尚、このとき発生する制動力の大き
さは、X軸ステージ1の移動速度の大きさに比例した制
動力である。
【0044】従って、X軸ステージ1とY軸ステージ2
との間の位置決め制御を安定して実現することができ
る。加えて、従来装置において生じていた送りねじ9の
弾性変形等によってテーブル可動系に発生する停止時の
比較的周波数の高い固有振動も抑制する作用を奏するた
め、前記X軸テーブル1を速く、正確に且つ安定して停
止位置決め制御することができる。
【0045】尚、前記鉄板22は、電磁石21から生じ
る磁束との鎖交をによって渦電流を生じるものであれ
ば、金属(銅、アルミニウム、鉄、それらの合金など)
または非金属の導電体、あるいは磁性体でも良い。
【0046】また、本実施例においては、前記電磁石2
1を対向する鉄板22に沿って複数個点在して配置した
ように説明したが、このように鉄板22に沿って複数個
電磁石22を点在して配置する場合には、発生する磁力
の合力がステージ1,2の重心に作用するように配置す
ることが好ましい。また、前記電磁石21の配置はこれ
に限定されるものではなく、前記ステージ1,2の重心
付近に強力な磁力を発生するものを一つ配置しても良
い。
【0047】また、前記ステージ1,2にかかる制動力
は、使用するステージ装置(その加速度、質量等)に応
じて、前記励磁回路23に電流量切り換え回路を接続し
て操作することにより、電流量を変えて、その大きさを
変えても良く、また、対向する電磁石21と鉄板22と
の相対距離によって変えても良い。
【0048】更に、前述の制動力は、定速移動中であっ
てもステージ1,2に働くので、前記励磁回路23に接
続された切り換え回路を用いてステージ1,2の加速及
び減速時のみ、制動力がステージ1,2に働くようにし
ても良い。すなわち、定速移動中は電流を流さず、加減
速時のみ、その大きさに対応する電流を前記励磁回路2
3に与えるようにすれば良い。このとき、ステージ1,
2の加速度によらず、常に一定電流を与えて一定の制動
力を与えるだけでも良い。この制動力はステージ1,2
の質量に応じたものにしておくと良い。
【0049】更に、図1に示すステージ装置において
は、電磁石21がX軸ステージ1とY軸ステージ2に配
設され、鉄板22がY軸ステージ2とベース8に配設さ
れているが、Y軸ステージ2とベース8に電磁石21を
配設するとともに、X軸ステージ1とY軸ステージ2に
鉄板22を配設してもよい。
【0050】また、前記電磁石21に代えて永久磁石を
使用してもよい。この場合には、励磁する必要がないた
め、励磁回路23を取り付けなくてもよい。
【0051】図2は、本発明の第2の実施例に係るステ
ージ装置の概略構成模式図であり、従来のステージ装置
(図4参照)との相違点は、定盤31上全面に薄い鉄板
31aを配設するとともに、テーブル34の下面に可動
ガイド33を挟むように電磁石37を設けた点である。
尚、テーブル34の下面に設けられてた空気軸受36b
は、該テーブル34の四隅にのみ配設している。また、
従来例と同一部分については同一符号を付し説明を省略
する。
【0052】また、第1の実施例との相違点は、鉄板3
1aを定盤31上の全面に設けている点である。第1の
実施例においては、ステージ装置そのものの構造がいわ
ゆる積層構造となっているため、各テーブル(X軸テー
ブル1,Y軸テーブル2)は、予め定められた方向にし
か移動することができない。そのため、配設された電磁
石21に対応する位置にのみ鉄板22を設ければ良く、
そのため、配設する鉄板22を1条にしていたが、この
第2の実施例においては、テーブル34は、X軸,Y軸
の2次元に移動可能であるため、定盤31上全面に鉄板
31aが配設されている点が第1の実施例と異なってい
る。尚、テーブル34の移動ストロークの範囲、すなわ
ち電磁石37の移動範囲と同程度以上に鉄板31aを形
成しておけば良い。
【0053】このように、リニアモータを使用したステ
ージ装置においても、定盤31上全面に鉄板31aを設
けるとともに、テーブル34に電磁石37を配設し、テ
ーブル34を所望の目標位置に移動させる際に、渦電流
を生じさせ、この渦電流によって新たな磁束を生じさせ
ることにより、制動力を生じさせ、第1の実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0054】尚、この第2の実施例においても、第1の
実施例において説明したように、電磁石37の配置、電
磁石の変わりに永久磁石を用いても良いことは言うまで
もない。
【0055】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり、制御対象
物を速く、正確に位置制御することができるという効果
がある。
【0056】また、本発明においては、作動中に発生す
る制御不能な振動に有効な減衰を与え、安定した位置決
め制御を実行することができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るステージ装置の概略構
成模式図である。
【図2】本発明の第2の実施例に係るステージ装置の概
略構成模式図である。
【図3】従来の一般的なステージ装置の概略構成模式図
である。
【図4】リニアモータを使用した従来の一般的なステー
ジ装置の概略構成模式図である。
【図5】本発明に係るステージ装置の基本原理の概念を
示す概略構成正面図である。
【符号の説明】
1:X軸ステージ 2:Y軸ステージ 3:X軸用駆動モータ 4:Y軸用駆動モータ 5:X軸用レーザ干渉計 6:Y軸用レーザ干渉計 7:制御コントローラ 8:ベース 9:送りねじ 10:送りねじ 11a:固定ミラー 11b:固定ミラー 14:ウエハ 15:ウエハホルダ 21:電磁石(磁束発生手段) 22:鉄板(導電体) 23:励磁回路 31:定盤 31:鉄板(導電体) 32:駆動装置 33:可動ガイド 34:テーブル 35:固定ガイド 37:電磁石(磁束発生手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに相対移動する第1部分と第2部分
    とを備えたステージ装置において、 前記第1部分と第2部分との間に電磁誘導作用によって
    相対速度に比例した制動力を発生する制動力発生手段を
    備えたことを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 前記制動力発生手段は、前記第1部分と
    第2部分のいずれか一方に配設された磁束発生手段と、
    前記第1部分と第2部分のいずれか他方に配設された導
    電体とを含むことを特徴とする請求項1に記載のステー
    ジ装置。
  3. 【請求項3】 支持体に対して予め定められた方向に移
    動可能なテーブルを備えたステージ装置において、 前記支持体とテーブルとのいずれか一方に配設された磁
    束発生手段と、前記支持体とテーブルとのいずれか他方
    に配設された導電体とを備え、 前記支持体とテーブルとの相対速度に応じて前記磁束発
    生手段と前記導電体との間の電磁誘導作用により前記テ
    ーブルに制動力を生ぜしめるようにしたことを特徴とす
    るステージ装置。
JP6140738A 1994-06-01 1994-06-01 ステージ装置 Pending JPH07325176A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999016080A1 (fr) * 1997-09-22 1999-04-01 Nikon Corporation Procede de commande d'etages, dispositif a etages et dispositif d'insolation
US6486941B1 (en) 2000-04-24 2002-11-26 Nikon Corporation Guideless stage
KR100436323B1 (ko) * 1995-06-15 2004-09-01 가부시키가이샤 니콘 스테이지장치및그스테이지장치를갖춘노광장치

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