JPH0732486B2 - ピクチヤ．イン．ピクチヤ処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、入力された２種類の複合映像信号を親，子
画面用の入力画像信号それぞれに選定し、子画面用の入
力映像信号を輝度信号，搬送色信号に分離して時間圧縮
した後再合成し、子画面用の圧縮映像信号を形成すると
ともに、親画面用の入力映像信号と子画面用の圧縮映像
信号とを切換え合成し、親画面の一部に子画面を挿入し
た画面の複合映像信号を形成して出力するピクチヤ．イ
ン．ピクチヤ処理装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、ビデオテープレコーダ，テレビジヨン受像機など
には、入力された２種の複合映像信号のいずれか一方を
親画面用の入力映像信号とするとともに他方を子画面用
の入力映像信号と、親画面の一部に子画面を挿入したピ
クチヤ．イン．ピクチヤ画面（以下PIP画面と称する）
の複合映像信号を形成して出力するため、分離符号化方
式あるいはコンポーネント方式と呼ばれる輝度，色分離
型の映像処理方式のピクチヤ．イン．ピクチヤ処理装置
（以下PIP処理装置と称する）を備えたものがある。

ところで、この種分離型のPIP処理装置は、たとえば特
開昭60−182279号公報（H04N 5/445）に記載されている
ように、子画面用（副画面用）の入力映像信号を輝度信
号と搬送色信号とに分離してデジタル的に時間圧縮し、
子画面用の圧縮映像信号を形成するため、色復調用デコ
ーダ回路，アナログ／デジタル変換器（以下A/D変換器
と称する），フイールドメモリ，デジタル／アナログ変
換器（以下D/A変換器と称する），色変調用エンコーダ
回路などを用いて形成される。

また、とくに、ビデオテープレコーダなどの映像記録再
生装置の場合、ノイズレス特殊再生，たとえばノイズレ
ススチル再生，ストロボ再生の機能を有するときには、
通常、輝度，色分離型のデジタル映像処理によつて特殊
再生を行なうため、PIP処理装置に必要な各回路を備え
た特殊再生装置が設けられ、この場合、構成の簡素化な
どを図るため、PIP処理装置が特殊再生装置の各回路を
利用して形成される。

そして、従来のこの種分離型のPIP処理装置はほぼ第２
図に示すように構成され、受信，テープ再生などによつ
て得られた２種の複合映像信号が第1,第２ビデオ入力端
子(1),(2)それぞれに入力される。

さらに、入力端子(1)の複合映像信号は、２入力接点
(a),(b)を有する第１入力切換スイツチ(3)の接点(b),2
入力接点(a)′，(b)′を有する第２入力切換スイツチ
(4)の接点(a)′に入力され、入力端子(2)の複合映像信
号は、スイツチ(3)の接点(a)，スイツチ(4)の接点(b)′
に入力される。

ところで、スイツチ(3),(4)はアナログスイツチなどか
らなるとともに、画面指定入力端子(5)の親，子画面選
定用の画面指定信号によつて連動して切換えられる。

そして、入力端子(1),(2)の複合映像信号を親，子画面
用の入力映像信号それぞれに選定してPIP画面の複合映
像信号を形成するときは、画面指定信号によつてスイツ
チ(3),(4)が接点(b),(b)′に切換えられ、入力端子(2),
(1)の複合映像信号を親，子画面の入力映像信号それぞ
れに選定してPIP画面の複合映像信号を形成するとき
は、画面指定信号のレベルが反転してスイツチ(3),(4)
が接点(a),(a)′に切換えられる。

さらに、スイツチ(4)から出力された子画面用の入力映
像信号は輝度／色分離部(6)に入力され、分離部(6)によ
り、子画面用の入力映像信号が輝度信号Ｙと搬送色信号
Ｃとに周波数分離される。

そして、分離部(6)から出力された搬送色信号Ｃは色復
調用デコーダ回路(7)に入力され、該デコーダ回路(7)に
より、搬送色信号Ｃが復調されて２種の色差信号U,Vに
変換される。

さらに、分離部(6)の輝度信号Y,デコーダ回路(7)の色差
信号U,Vが第１ないし第3A/D変換器(8),(9),(10)によつ
てデジタルデータに変換され、変換器(8)〜(10)から輝
度用および色差用の３個のフイールドメモリを有するメ
モリ部(11)に、輝度信号Ｙおよび色差信号U,Vそれぞれ
のデジタルデータが出力される。

そして、子画面用の入力映像信号の水平，垂直方向の時
間軸を1/3に圧縮して圧縮映像信号を形成する場合は、
変換器(8)〜(10)から出力された１フイールドのデジタ
ルデータが、３水平走査毎の１水平走査の期間にのみ、
1/3に間引いてメモリ部(11)の各フイールドメモリそれ
ぞれに書込まれる。

さらに、メモリ部(11)の各フイールドメモリに書込まれ
たデジタルデータは、書込み時の３倍の速さで第１ない
し第3D/A変換器(12),(13),(14)それぞれに読出され、こ
のとき、D/A変換器(12)〜(14)からは、輝度信号Y,色差
信号U,Vが形成する元の１フイールドの画面を1/9〔＝(1
/3)²〕に時間圧縮した画面の輝度信号,2種の色差信号，
すなわち圧縮輝度信号Ｙ′，圧縮色差信号Ｕ′,V′それ
ぞれが出力される。

そして、変換器(13),(14)から出力された色差信号Ｕ′,
V′は色変調用エンコーダ回路(15)に入力され、エンコ
ーダ回路(15)により、色差信号Ｕ′,V′が変調されて搬
送色信号Ｃと同様の圧縮搬送色信号Ｃ′に変換される。

さらに、圧縮輝度信号Ｙ′と圧縮搬送色信号Ｃ′とが加
算器(16)によつて加算合成され、加算器(16)からは、ス
イツチ(4)の子画面用の入力映像信号を時間圧縮した子
画面用の圧縮映像信号が出力される。

そして、スイツチ(3)から出力された親画面用の入力映
像信号が、時間調整用の遅延回路(17)を介してアナログ
スイツチなどからなる画面合成用の出力切換スイッチ(1
8)の親画面接点(m)に入力されるとともに、加算器(16)
の子画面用の圧縮映像信号がスイツチ(18)の子画面接点
(n)に入力され、このとき、スイツチ(18)は、合成制御
入力端子(19)の切換制御信号にもとづき、加算器(16)か
ら圧縮映像信号が出力されるときにのみ、接点(m)から
接点(n)に切換えられる。

したがつて、スイツチ(18)の切換えにもとづき、親画面
用の入力映像信号と子画面用の圧縮映像信号とが切換え
合成され、親画面の一部に1/9に圧縮された子画面を挿
入したPIP画面の複合映像信号が、ビデオ出力端子(20)
から出力される。

なお、デコーダ回路(7)，エンコーダ回路(8)は、ビデオ
テープレコーダ，カラーテレビジョン受像機によつて定
まる特定のカラーテレビ方式のデコーダ回路，エンコー
ダ回路からなる。

また、ノイズレス特殊再生の機能を有する映像記録再生
装置の場合は、分離部(6)ないし加算器(16)のブロツク
が、特殊再生装置の各回路を利用して形成される。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、第２図のスイツチ(18)で合成される親画面用
の入力映像信号と子画面用の圧縮映像信号のカラーテレ
ビ方式が一致しなければ、搬送色信号が異なつてPIP画
面の複合映像信号は正常に形成されなくなる。

一方、入力端子(1),(2)の複合映像信号は、テレビチユ
ーナの受信映像信号，テープ再生映像信号などの種々の
信号からなり、たとえば、２種以上のカラーテレビ方式
のテレビ番組の受信が行なえる地域で使用されるビデオ
テープレコーダなどに設けられる場合には、入力端子
(1),(2)の複合映像信号のカラーテレビ方式が異なる事
態も発生する。

そして、第２図の装置の場合、入力端子(1),(2)の複合
映像信号が異なれば、子画面用の入力映像信号のカラー
テレビ方式と、デコーダ回路(7)，エンコーダ回路(15)
のカラーテレビ方式とが一致しても、スイツチ(18)で合
成される親画面用の入力映像信号と子画面用の圧縮映像
信号のカラーテレビ方式が一致しないため、PIP画面の
正常な複合映像信号を形成することができなくなる。

すなわち、従来のPIP処理装置の場合、入力される２種
の複合映像信号のカラーテレビ方式が異なれば、親画面
用の入力映像信号の搬送色信号と子画面用の圧縮映像信
号の搬送色信号とが異なり、PIP画面の複合映像信号を
形成することができない問題点がある。

〔問題点を解決するための手段〕 この発明は、前記の点に留意してなされたものであり、
入力された２種の複合映像信号を親，子画面用の入力映
像信号それぞれに選定し、前記子画面用の入力映像信号
を輝度信号，搬送色信号に分離し、該搬送色信号を復調
して色差信号に変換し、前記輝度信号，前記色差信号を
時間圧縮して圧縮輝度信号，圧縮色差信号を形成し、色
変調によつて前記圧縮色差信号を圧縮搬送色信号に変換
し、前記圧縮映像信号と前記圧縮搬送色信号とを加算合
成して子画面用の圧縮映像信号を形成し、前記親画面用
の入力映像信号と前記子画面用の圧縮映像信号とを切換
え合成し、親画面の一部に子画面を挿入した画面の複合
映像信号を形成して出力するピクチヤ．イン．ピクチヤ
処理装置において、 親，子画面の信号選択にもとづき，入力された２種の複
合映像信号を前記両画面用の入力映像信号それぞれに選
定して出力する入力切換部と、 前記両画面用の入力映像信号それぞれのバースト信号の
周波数判別などにもとづき、該両入力映像信号のカラー
テレビ方式を判別するカラーテレビ方式判別部と、 前記子画面用の入力映像信号を周波数分離し，前記輝度
信号，前記搬送色信号を分離出力する輝度／色分離部
と、 前記搬送色信号を複数のカラーテレビ方式の色復調用デ
コーダ回路によつて復調し，前記判別部によつて判別さ
れた前記子画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式の
色復調用デコーダ回路の出力信号を前記色差信号として
選択出力するデコーダ部と、 前記輝度信号，前記色差信号をデジタル的に時間圧縮
し、前記圧縮輝度信号，前記圧縮色差信号を形成して出
力する時間圧縮部と、 前記圧縮色差信号を前記各カラーテレビ方式の色変調用
エンコーダ回路それぞれで変調し，前記判別部によつて
判別された前記親画面用の入力映像信号のカラーテレビ
方式の色変調用エンコーダ回路の出力信号を前記圧縮搬
送色信号として出力するエンコーダ部と、 前記圧縮輝度信号と前記圧縮搬送色信号とを加算合成
し，前記親画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式の
前記圧縮映像信号を出力する加算合成部と を備えたことを特徴とするピクチヤ．イン．ピクチヤ処
理装置である。

〔作用〕

したがつて、子画面用の入力映像信号の搬送色信号が複
数のカラーテレビ方式で復調されるとともに、子画面用
の入力映像信号のカラーテレビ方式で復調して形成され
た色差信号が選択され、子画面用の入力映像信号の輝度
信号と選択された色差信号がデジタル的に時間圧縮さ
れ、さらに、該圧縮によつて形成された圧縮色差信号が
各カラーテレビ方式で変調されるとともに、親画面用の
入力映像信号のカラーテレビ方式で変調して形成された
圧縮搬送色信号が選択され、前記圧縮によつて形成され
た圧縮輝度信号と選択された圧縮搬送色信号とが加算合
成されて子画面用の圧縮映像信号が形成される。

そのため、入力された２種の複合映像信号のカラーテレ
ビ方式が異なつていても、親画面用の入力映像信号に選
択された複合映像信号のカラーテレビ方式で、子画面用
の圧縮映像信号が形成され、親画面用の入力映像信号と
子画面用の圧縮映像信号のカラーテレビ方式が常に一致
し、該両映像信号を切換え合成することにより、親画面
の一部に子画面を挿入した画面，すなわちPIP画面の複
合映像信号が正常に形成される。

〔実施例〕

つぎに、この発明を、その１実施例を示した第１図とと
もに詳細に説明する。

第１図は入力される２種の複合映像信号のカラーテレビ
方式がPAL,SECAMの２方式のいずれかになる場合の構成
を示し、同図において第２図と同一記号もしくは相当す
るものを示し、(21)はスイツチ(3),(4)が形成する入力
切換部、(22)は第２図の分離部(6)の代わりに設けられ
た輝度／色分離部であり、PAL,SECAMの場合は分離する
周波数が近いため、搬送色信号Ｃを分離抽出する１個の
バンドパスフイルタを用いて形成され、入力された子画
面用の入力映像信号を輝度信号Ｙと搬送色信号Ｃに周波
数分離して出力する。

(23)は親画面用判別回路(24)，子画面用判別回路(25)か
らなるカラーテレビ方式判別部であり、スイツチ(3)の
親画面用の入力映像信号が判別回路(24)に入力されると
ともに、スイツチ(4)の子画面用の入力映像信号が判別
回路(25)に入力され、両判別回路(24),(25)により、入
力信号に含まれたバースト信号の周波数から両画面用の
入力映像信号それぞれのカラーテレビ方式を判別し、た
とえば、PALのときにハイレベルになるとともにSECAMの
ときにローレベルになる親，子画面用の判別信号Dm,Dn
それぞれを出力する。

(26),(27)はPAL,SECAM方式デコーダ回路であり、分離部
(22)から出力された搬送色信号ＣをPAL,SECAMそれぞれ
のカラーテレビ方式で色復調し、PALの搬送色信号Ｃの
入力時に２種の色差信号Up,Vpをデコーダ回路(26)から
出力し、SECAMの搬送色信号Ｃの入力時に２種の色差信
号Us,Vsをデコーダ回路(27)から出力する。

(28),(29)は判別信号Dnによつて連動して切換わる第1,
第２デコーダ出力選択スイツチであり、それぞれアナロ
グスイツチなどからなり、デコーダ回路(26)の色差信号
Up,Vpが両スイツチ(28),(29)の一方の接点(p),(p)′そ
れぞれに入力されるとともに、デコーダ回路(27)の色差
信号Us,Vsが両スイツチ(28),(29)の他方の接点(s),
(s)′それぞれに入力され、子画面用の入力映像信号の
カラーテレビ方式がPALのときに接点(p),(p)′に切換わ
り、子画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式がSECA
Mのときに接点(s),(s)′に切換わる。

(30)はデコーダ回路(26),(27)およびスイツチ(28),(29)
からなるデコーダ部であり、判別信号Dnによつて選択さ
れたデコーダ回路(26)または(27)の色差信号Up,Vpまた
はUs,Vsをスイツチ(28),(29)から変換器(9),(10)に出力
する。

(31)は変換器(8)〜(10)，メモリ部(11)，および変換器
(12)〜(14)が形成する時間圧縮部であり、分離部(22)か
ら出力された輝度信号Y,デコーダ部(30)から出力された
色差信号Up,VpまたはUs,Vsを、第２図の場合と同様にデ
ジタル的に時間圧縮し、輝度信号Ｙに対する圧縮輝度信
号Ｙ′を変換器(12)から出力するとともに、色差信号U
p,Usにもとづく圧縮色差信号Ups′，色差信号Vp,Vsにも
とづく圧縮色差信号Vps′を変換器(13),(14)それぞれか
ら出力する。

(32),(33)はPAL,SECAM方式エンコーダ回路であり変換器
(13),(14)から出力された圧縮色差信号Ups′,Vps′をPA
L,SECAMそれぞれのカラーテレビ方式で変調して搬送色
信号に変換し、色差信号Up,VpまたはUs,VsにもとづくPA
Lの圧縮搬送色信号Cp′をエンコーダ回路(32)から出力
し、色差信号Up,VpまたはUs,VsにもとづくSECAMの圧縮
搬送色信号Cs′をエンコーダ回路(33)から出力する。

(34)は判別信号Dmによつて切換わるエンコーダ出力選択
スイツチであり、圧縮搬送色信号Cp′,Cs′が接点
(p)″，(s)″それぞれに入力されるアナログスイツチか
らなり、判別信号Dmにもとづき、親画面用の入力映像信
号のカラーテレビ方式がPALのときに接点(p)″に切換え
られるとともに、親画面用の入力映像信号のカラーテレ
ビ方式がSECAMのときに接点(s)″に切換えられる。

(35)はエンコーダ回路(32),(33)およびスイツチ(34)か
らなるエンコーダ部であり、判別信号Dmによつて選択さ
れたエンコーダ回路(32)または(33)の圧縮搬送色信号C
p′またはCs′を、スイツチ(34)から加算合成部を形成
する加算器(16)に出力する。

そして、受信，テープ再生などによつて入力端子(1),
(2)に入力される２種の複合映像信号は、それぞれPAL,S
ECAMのいずれかのカラーテレビ方式の複合映像信号にな
る。

さらに、入力端子(5)の画面指定信号にもとづくスイツ
チ(3),(4)の切換えにより、入力端子(1),(2)のいずれか
一方の複合映像信号が親画面用の入力映像信号に選定さ
れスイツチ(3)から出力され、入力端子(1),(2)の他方の
複合映像信号が子画面用の入力映像信号に選定されてス
イツチ(4)から出力され、このとき、入力端子(1),(2)の
複合映像信号のカラーテレビ方式が異なつていれば、ス
イツチ(3),(4)から出力される親，子画面用の入力映像
信号のカラーテレビ方式も異なる。

そして、スイツチ(3)から出力された親画面用の入力映
像信号は遅延回路(17)，判別回路(24)に入力され、スイ
ツチ(4)から出力された子画面用の入力映像信号は分離
部(22)，判別回路(25)に入力される。

ところで、判別回路(24),(25)は、PAL,SECAMのカラーバ
ースト信号の周波数に同調する同調回路などを用いて形
成され、親，子画面用の入力映像信号それぞれの同調判
別などにもとづき、両画面用の入力映像信号のカラーテ
レビ方式それぞれを判別し、判別信号Dm,Dnそれぞれを
出力する。

また、分離部(22)は、入力された子画面用の入力映像信
号を輝度信号Y,搬送色信号Ｃに周波数分離し、輝度信号
Ｙを変換器(8)に出力するとともに搬送色信号Ｃをデコ
ーダ回路(26),(27)に出力する。

そして、デコーダ回路(26),(27)により、搬送色信号Ｃ
がPAL,SECAMそれぞれのカラーテレビ方式で復調され、
子画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式がPALであ
れば、デコーダ回路(26)からスイツチ(28),(29)に復調
された色差信号Up,Vpが出力され、子画面用の入力映像
信号のカラーテレビ方式がSECAMであれば、デコーダ回
路(27)からスイツチ(28),(29)に復調された色差信号Us,
Vsが出力される。

さらに、判別信号Dnにもとづくスイツチ(28),(29)の切
換えにより、子画面用の入力映像信号のカラーテレビ方
式のデコーダ回路(26)または(27)の出力信号が選択さ
れ、PALのときには色差信号Up,Vpがデコーダ部(30)から
出力され、SECAMのときには色差信号Us,Vsがデコーダ部
(30)から出力される。

したがつて、処理部(31)には、子画面用の入力映像信号
のカラーテレビ方式がPAL,SECAMのいずれであつても、
当該入力映像信号のカラーテレビ方式で正しく復調され
た色差信号Up,VpまたはUs,Vsが、輝度信号Ｙとともに入
力される。

そして、処理部(31)により、メモリ部(11)の書込み，読
出しの制御にもとづき、第２図の場合と同様に、元の１
フイールドの画面をデジタル的に1/9に時間圧縮した画
面の輝度信号,2種の色差信号，すなわち圧縮輝度信号
Ｙ′，圧縮色差信号Ups′,Vps′が形成される。

さらに、圧縮色差信号Ups′,Vps′はエンコーダ回路(3
2),(33)に入力され、エンコーダ回路(32),(33)により、
入力された圧縮色差信号Ups′,Vps′がPAL,SECAMそれぞ
れのカラーテレビ方式で変調され、エンコーダ回路(32)
からは、圧縮色差信号Ups′,Vps′を変換したPALの搬送
色信号，すなわち圧縮搬送色信号Cp′が出力され、エン
コーダ回路(33)からは、圧縮色差信号Ups′,Vps′を変
換したSECAMの搬送色信号，すなわち圧縮搬送色信号C
s′が出力される。

そして、判別信号Dmにもとづくスイツチ(34)の切換えに
より、親画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式のエ
ンコーダ回路(32)または(33)の出力信号が選択され、親
画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式の圧縮搬送色
信号Cp′またはCs′が、スイツチ(34)から加算器(16)に
出力される。

したがつて、子画面用の入力映像信号のカラーテレビ方
式がPAL,SECAMのいずれであつても、加算器(36)の加算
合成にもとづき、子画用の入力映像信号を時間圧縮し、
かつ、カラーテレビ方式を親画面用の入力映像信号のカ
ラーテレビ方式に変換した映像信号が、子画面用の圧縮
映像信号として、加算器(36)からスイツチ(18)に出力さ
れる。

そして、スイツチ(18)の切換えにもとづき、遅延回路(1
7)を介した親画面用の入力映像信号と加算器(16)の子画
面用の圧縮映像信号とが切換え合成され、このとき、合
成される両映像信号のカラーテレビ方式が同じであるた
め、スイツチ(18)から出力端子(20)を介して出力される
映像信号は、親，子画面用の入力映像信号のカラーテレ
ビ方式の一致，不一致によらず、親画面の一部に1/9に
圧縮された子画面を挿入した親画面用の入力映像信号の
カラーテレビ方式のPIP画面の正常な複合映像信号にな
る。

したがつて、第１図の場合は、親，子画面用の入力映像
信号として入力される２種類の複合映像信号のカラーテ
レビ方式が異なるときにも、親画面用の入力映像信号の
カラーテレビ方式で、PIP画面の正常な複合映像信号を
形成することができる。

なお、第１図において、輝度信号Ｙの処理と色差信号Ｃ
の処理との時間ずれなどは、図示省略された遅延回路な
どによつて補償される。

また、ノズレス特殊再生の機能を有するビデオテープレ
コーダなどの映像記録再生装置に設ける場合は、分離部
(22)，デコーダ部(30)，圧縮部(31)，エンコーダ部(3
5)，加算器(16)を、特殊再生装置と共用することもで
き、この場合は、特殊再生装置により、PAL,SECAMのい
ずれのカラーテレビ方式の複合映像信号に対しても特殊
再生が行なえる利点も生じる。

ところで、前記実施例では、入力される２種の複合映像
信号のカラーテレビ方式がPAL,SECAMの２方式のいずれ
かになる場合に適用したが、たとえばPAL,SECAM,NTSCの
うちから選択された２方式，あるいは３方式以上の多方
式のいずれかになる場合に適用することもでき、この場
合は、判別回路(24),(25)の同調周波数，判別するカラ
ーテレビ方式の数を変更するとともに、各カラーテレビ
方式の色復調用デコーダ回路，色変調用エンコーダ回路
などを設ければよい。

また、分離部(22)の分離周波数がカラーテレビ方式によ
つてかなり異なる場合などには、たとえば判別回路(25)
の判別にもとづき、分離部(22)のバンドパスフイルタの
時定数を切換えるか、あるいは、カラーテレビ方式別の
輝度／色分離部を設けて切換え使用すればよい。

さらに、メモリ部(11)の読出し速度を変更することなど
により、挿入する子画面の時間圧縮比を実施例と異なら
せることができるのは勿論であり、親，子画面用の入力
映像信号のカラーテレビ方式の判別をカラーバスト信号
の周波判別以外の手法で行なつてもよい。

〔発明の効果〕 以上のように、この発明のピクチヤ．イン．ピクチヤ処
理装置によると、親，子画面用の入力映像信号のカラー
テレビ方式が異なるときにも、親画面用の入力映像信号
のカラーテレビ方式の子画面用の圧縮映像信号を形成
し、該圧縮映像信号と親画面用の入力映像信号とを切換
え合成して親画面の一部に子画面を挿入した画面の正常
な複合映像信号を形成することができるものである。

【図面の簡単な説明】 第１図はこの発明のピクチヤ．イン．ピクチヤ処理装置
のブロック図、第２図は従来のピクチヤ．イン．ピクチ
ヤ処理装置のブロック図である。 (1),(2)……第1,第２ビデオ入力端子、(16)……加算
器、(18)……出力切換スイツチ、(20)……ビデオ出力端
子、(21)……入力切換部、(22)……輝度／色分離部、(2
3)……カラーテレビ方式判別部、(30)……デコーダ部、
(31)……時間圧縮部、(35)……エンコーダ部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】入力された２種の複合映像信号を親，子画
   面用の入力映像信号それぞれに選定し、前記子画面用の
   入力映像信号を輝度信号，搬送色信号に分離し、該搬送
   色信号を復調して色差信号に変換し、前記輝度信号，前
   記色差信号を時間圧縮して圧縮輝度信号，圧縮色差信号
   を形成し、色変調によつて前記圧縮色差信号を圧縮搬送
   色信号に変換し、前記圧縮映像信号と前記圧縮搬送色信
   号とを加算合成して子画面用の圧縮映像信号を形成し、
   前記親画面用の入力映像信号と前記子画面用の圧縮映像
   信号とを切換え合成し、親画面の一部に子画面を挿入し
   た画面の複合映像信号を形成して出力するピクチヤ．イ
   ン．ピクチヤ処理装置において、 親，子画面の信号選択にもとづき，入力された２種の複
   合映像信号を前記両画面用の入力映像信号それぞれに選
   定して出力する入力切換部と、 前記両画面用の入力映像信号それぞれのバースト信号の
   周波数判別などにもとづき，該両入力映像信号のカラー
   テレビ方式を判別するカラーテレビ方式判別部と、 前記子画面用の入力映像信号を周波数分離し，前記輝度
   信号，前記搬送色信号を分離出力する輝度／色分離部
   と、 前記搬送色信号を複数のカラーテレビ方式の色復調用デ
   コーダ回路によつて復調し，前記判別部によつて判別さ
   れた前記子画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式の
   色復調用デコーダ回路の出力信号を前記色差信号として
   選択出力するデコーダ部と、 前記輝度信号，前記色差信号をデジタル的に時間圧縮
   し、前記圧縮輝度信号，前記圧縮色差信号を形成して出
   力する時間圧縮部と、 前記圧縮色差信号を前記各カラーテレビ方式の色変調用
   エンコーダ回路それぞれで変調し，前記判別部によつて
   判別された前記親画面用の入力映像信号のカラーテレビ
   方式の色変調用エンコーダ回路の出力信号を前記圧縮搬
   送色信号として出力するエンコーダ部と、 前記圧縮輝度信号と前記圧縮搬送色信号とを加算合成
   し，前記親画面用の入力映像信号のカラーテレビ方式の
   前記圧縮映像信号を出力する加算合成部と を備えたことを特徴とするピクチヤ．イン．ピクチヤ処
   理処理。