JPH07324678A - 斜板型圧縮機 - Google Patents

斜板型圧縮機

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JPH07324678A
JPH07324678A JP6117823A JP11782394A JPH07324678A JP H07324678 A JPH07324678 A JP H07324678A JP 6117823 A JP6117823 A JP 6117823A JP 11782394 A JP11782394 A JP 11782394A JP H07324678 A JPH07324678 A JP H07324678A
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JP
Japan
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spool
swash plate
pressure chamber
compressor
intermediate pressure
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Withdrawn
Application number
JP6117823A
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English (en)
Inventor
Kazuhide Uchida
和秀 内田
Mikio Matsuda
三起夫 松田
Mitsuo Inagaki
稲垣  光夫
Takeshi Sakai
猛 酒井
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Denso Corp
Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B27/00Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders
    • F04B27/08Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis
    • F04B27/10Multi-cylinder pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by number or arrangement of cylinders having cylinders coaxial with, or parallel or inclined to, main shaft axis having stationary cylinders
    • F04B27/1009Distribution members
    • F04B27/1018Cylindrical distribution members
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04BPOSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS
    • F04B49/00Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00
    • F04B49/22Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00 by means of valves
    • F04B49/225Control, e.g. of pump delivery, or pump pressure of, or safety measures for, machines, pumps, or pumping installations, not otherwise provided for, or of interest apart from, groups F04B1/00 - F04B47/00 by means of valves with throttling valves or valves varying the pump inlet opening or the outlet opening

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮機起動時のショックを簡単な構成で低減
する。 【構成】 回転軸1の小径部1−bに、軸方向には移動
可能で、回転方向には一体に回転するようにスプール9
を結合し、このスプール9には、最小容量設定用の小さ
い回転角範囲を持った第1の切欠き溝9−aと、100
%容量設定用の大きい回転角範囲を持った第2の切欠き
溝9−bとを備え、スプール9の背後には中間圧室Aを
設けるとともに、スプリング10によりスプール9を室
A側へ押圧し、中間圧が吸入圧と均圧する起動時にはス
プール9がスプリング10により室A側へ移行して、ピ
ストンシリンダSPの吸入ポートDを前記第1の切欠き
溝9−aにより小さい回転角範囲のみで開口して最小容
量を設定し、もって起動ショックを低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は斜板の揺動によりピスト
ンを往復動させる形式の斜板型圧縮機に関するもので、
特に自動車用空調装置の冷媒圧縮に用いて有効なもので
ある。本発明における斜板型圧縮機とは、斜板の揺動に
より斜板片側のピストンを往復動させる片ピストンタイ
プ(ワッブル型)、及び斜板の揺動により斜板両側のピ
ストンを往復動させる両ピストンタイプの両方を包含す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用空調装置の斜板型圧縮機
は、電磁クラッチを介して自動車のエンジンから動力を
得て作動するものであって、圧縮機の吐出容量は通常1
00%一定のものが多く使用されている。また、特開平
5−306680号公報に示されているように、斜板型
圧縮機の回転軸に、軸方向には移動可能で、回転方向に
は一体に連結したスプール(ロータリバルブ)を備え、
このスプールの軸方向位置を制御する制御手段(具体的
にはスプールの背圧を制御する制御弁機構)を設け、こ
の制御弁機構によりスプールの軸方向位置を調整するこ
とにより、ピストンシリンダと吸入圧室とが連通する回
転角範囲を変化させ、これにより吸入行程における実質
的なシリンダ容積を変化させて、圧縮機吐出容量を可変
するものが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前者の圧縮機の吐出容
量が100%一定のものでは、自動車の運転中に圧縮機
の電磁クラッチがつながると、エンジンには圧縮機の駆
動トルクが負荷として急激に伝わり、車体に不快なショ
ックが発生するという問題点がある.また、後者の上記
公報記載のものでは、上記制御弁機構により圧縮機起動
時には、圧縮機の吐出容量を必ず小容量として、圧縮機
起動時におけるショックの軽減を図ることがある程度可
能であるが、後者のものは本来、冷凍サイクルの空調負
荷に応じて圧縮機の吐出容量を変えることを目的として
設計されているので、低負荷条件下では、圧縮機が最小
容量で運転される頻度はかなり生じる。
【0004】そのため、低負荷時における圧縮機への潤
滑オイルの戻り量を確保するためなどの理由から、圧縮
機の最小容量を実際には十分小さくすることができず、
例えば、最小容量を15%程度に設定することが通常で
あり、この15%程度の最小容量であると、圧縮機の駆
動トルクが十分に低下せず、起動時にショックが発生す
るという問題がある。
【0005】また、後者のものでは、スプールの背圧を
制御する制御弁機構が必要であるので、構成の煩雑化は
不可避であり、コスト高になるという問題がある。本発
明は上記点に鑑み、極めて簡単な構成でもって、起動時
のショック発生を良好に防止できる斜板型圧縮機を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、以下の技術的手段を採用する。請求項1記載
の発明では、動力源からの動力を受け回転する回転軸
と、この回転軸を内蔵するケーシング部材と、このケー
シング部材の内部にその周方向に沿って前記回転軸とは
平行に配設された複数のピストンシリンダと、前記ピス
トンシリンダに往復動可能に組み込まれた複数のピスト
ンと、前記回転軸の回転を前記ピストンの往復運動に変
換する斜板機構と、前記ケーシング部材内に形成され、
前記斜板機構を収容する斜板室と、前記ケーシング部材
内に形成され、前記ピストンシリンダ内で圧縮される流
体が吸入される吸入圧室と、この吸入圧室内の流体を前
記ピストンシリンダ内に吸入させる吸入ポートと、前記
回転軸に軸方向には移動可能で、かつ回転方向には一体
に連結され、前記回転軸と一体に回転して、前記吸入ポ
ートを開閉するスプールと、このスプールの軸方向一端
側に形成され、前記斜板室と連通した中間圧室と、前記
スプールの軸方向他端側に配置され、前記スプールを前
記中間圧室側へ押圧するばね手段とを備え、更に前記ス
プールには、前記中間圧室の圧力が低下して前記スプー
ルが前記ばね手段により前記中間圧室側へ移行した位置
にあるときに、前記吸入ポートを所定の小さい回転角範
囲でのみ開口する第1の切欠き溝と、前記中間圧室の圧
力が上昇して前記スプールが前記ばね手段に抗して前記
中間圧室とは反対側へ移行した位置にあるときに、前記
吸入ポートを所定の大きい回転角範囲にわたって開口す
る第2の切欠き溝と、が備えられているという技術的手
段を採用する。
【0007】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
斜板型圧縮機において、前記ピストンシリンダおよび前
記ピストンが前記斜板機構の前方側および後方側の双方
に設けられており、前記スプール、前記中間圧室、及び
前記ばね手段は、前記前後のピストンシリンダに対応し
てそれぞれ2個づつ設けられていることを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明では、請求項1または
2に記載の斜板型圧縮機において、前記スプールは、大
径円筒部と小径円筒部とを有し、前記大径円筒部に前記
第1及び第2の切欠き溝が形成されており、前記小径円
筒部が前記回転軸に連結されていることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1ないし3のいずれか
1つに記載の斜板型圧縮機において、前記第1及び第2
の切欠き溝は、最小回転角範囲の切欠き溝から最大回転
角範囲の切欠き溝に向かって、徐々に回転角範囲が増加
する多段階の切欠き溝で構成されていることを特徴とす
る。
【0009】請求項5記載の発明では、請求項1ないし
4のいずれか1つに記載の斜板型圧縮機において、前記
ばね手段が配置されているスプール軸方向他端側の空間
が前記吸入圧室に直接連通していることを特徴とする。
【0010】
【発明の作用効果】請求項1〜5記載の発明によれば、
上記技術的手段を有しているため、圧縮機が停止して、
回転軸1が停止している場合には、中間圧室Aの圧力が
低下して、吸入圧室Cの圧力と均圧している。そのた
め、スプール9はばね手段10により押圧されて、中間
圧室A側へ軸方向に移動して最前方に位置する。
【0011】その結果,スプール9の第1の切欠き溝9
−a部が吸入ポートD上にある。この状態で、圧縮機が
起動しても、第1の切欠き溝9−a部により吸入ポート
Dをごく短期間しか開口しないので、圧縮機は最小容量
の流体しか吸入せず、ほとんど圧縮仕事を行わないた
め、起動時の駆動トルクは極めて小さくなり、起動時の
ショックはほとんど発生しない。
【0012】そして、圧縮機が起動し、運転を継続する
と、中間圧室Aの圧力は徐々に上昇するため、スプール
9はばね手段10に抗して、軸方向後方へ移動する。や
がてスプール9が最後方に達すると、吸入ポートD上に
完全に第2の切欠き溝9−b部が重なり、スプール9は
ロータリバルブとして作用し、100%容量の性能を発
揮できる。
【0013】また、圧縮機が再度停止した場合には、中
間圧室Aの圧力は低下するため、スプール9はばね手段
10により押圧されて前方側へ軸方向に移動し、最初の
位置へと戻る。以上のように、本発明によれば、圧縮機
自身の起動、停止により増減する中間圧と、ばね手段1
0のばね力とのバランスで、スプール9の軸方向位置を
調整して、起動時の容量を最小に設定して、起動時のシ
ョックの発生を防止するようにしているから、複雑な制
御弁機構等は一切必要とせず、構成が極めて簡潔であ
り、低コストで圧縮機を製造できるという効果が大であ
る。
【0014】しかも、圧縮機容量を最小に設定するの
は、起動時のごく短期間のみであるから、起動時の圧縮
機容量を3〜5%程度の僅少値に設定しても、圧縮機へ
の潤滑オイルの戻り量不足が発生せず、潤滑不良による
圧縮機故障の恐れもない。
【0015】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。 (第1実施例)図1は自動車用空調装置の斜板型圧縮機
を示しており、斜板の片側のみにピストンを配置するタ
イプのもので、一般にはワッブル型と称されている。1
は金属製回転軸で、その左端側に図示しない周知の電磁
クラッチが連結され、この電磁クラッチを介して自動車
エンジン(動力源)の回転力を受けて回転するものであ
る。この回転軸1には円柱体を斜めに切った形状の斜板
部1−aが一体に形成されている。
【0016】そして、回転軸1の圧縮機前方側(図1左
側)部分は、前方側ケーシング21との間に組み込まれ
たラジアルベアリング30によって回転自在に支持され
ており、また斜板部1−aは前方側ケーシング21の円
板状端面との間に組み込まれたスラストベアリング31
によってスラスト方向の支持がなされている。回転軸1
の斜板部1−a上にはスラストベアリング32とワッブ
ルプレート2が配置されており、回転軸1の斜板部1−
aの旋回に伴いワッブルプレート2が揺動運動のみを行
うように、回転軸1の小径部1−b上に配設されたボー
ル3とかさ歯車4によってワッブルプレート2の中心部
が支持されている。
【0017】5は空調用冷凍サイクルの冷媒を圧縮する
ためのピストンで、ワッブルプレート2の揺動によって
後述のピストンシリンダSP(図2参照)内を軸方向に
往復運動するように、ピストンロッド6によりワッブル
プレート2と連結されている。前記ピストン5が軸方向
に往復動可能に嵌合しているピストンシリンダSPは本
例では図2に示すように円筒状シリンダブロック22の
周方向を7等分する位置に形成されている。
【0018】シリンダブロック22の後方側(図1右
側)端面にはバルブシート14、吐出弁12、弁ストッ
パ13が配置され、これらは圧縮機後方側のケーシング
23とともにシリンダブロック22の後方側端面に7本
のボルト24で連結されている。本例では、上記した前
方側ケーシング21、シリンダブロック22及び後方側
ケーシング23により圧縮機のケーシング部材が構成さ
れている。
【0019】Aは回転軸1の小径部1−bの回りに形成
された空間からなる中間圧室で、後述するスプール9の
軸方向一端側に位置するように形成されている。Bは前
方側のケ−シング21とシリンダブロック22により形
成される斜板室であって、前記斜板機構(1−a、2、
3、4等)を収容するものである。この斜板室Bには前
記ピストンシリンダSPのピストン5の背後側が直接開
口している。前記中間圧室Aは斜板室Bに前記かさ歯車
4部分の隙間を通して連通している。従って、圧縮機運
転時には、ピストンシリンダSP内で圧縮され、高圧と
なった冷媒がピストン5摺動部より洩れて斜板室Bに流
入し、斜板室Bを通して、中間圧室Aに流入することに
より中間圧力室A内は、後述の吸入圧室Cの吸入圧より
高い中間圧の圧力状態となる。
【0020】Cは圧縮機後方側のケーシング23の中心
部からシリンダブロック22の中心部にかけて形成され
た吸入圧室で、スプール9の軸方向他端側に位置してい
る。この吸入室Cには図示しない配管を介して冷凍サイ
クルの蒸発器で蒸発した低温、低圧のガス冷媒が吸入さ
れるようになっている。そして、この吸入室C内の冷媒
を各ピストンシリンダSPに導入するための冷媒経路と
しての吸入ポ−トDが各ピストンシリンダSPに対応し
て設けられている。(図2参照) スプール9は上記吸入ポ−トDの開閉を制御するもので
あって、回転軸1の小径部1−bに対して軸方向には摺
動可能に、かつ回転方向には一体に連結されている。よ
り具体的に述べると、スプ−ル9は図5に示すように大
径円筒部分9−cと小径円筒部分9−dとを一体に連結
した形状であって、鉄、あるいは耐磨耗性向上のための
コーティングを施したアルミニュウム等の金属で成形さ
れている。このスプール9はシリンダブロック22の中
心部に形成された段付き円筒状のスプール室SV内に摺
動可能に収容されており、このスプール室SVのうち、
スプール9他端側は前記吸入圧室Cに直接開口してい
る。回転軸1の小径部1−bはスプール9を介してシリ
ンダブロック22に支持されている。
【0021】スプ−ル9の大径円筒部分9−cにはその
円周方向に図3、5に示すように、予め設定した所定の
最小容量(例えば、3〜5%)しか冷媒の吸入、圧縮を
行わないようにするため、吸入圧室Cと、ピストンシリ
ンダSpに設けられた吸入ポートDを吸入行程のうち僅
少期間のみで連通させる、小さな回転角度範囲を持った
第1の切り欠き溝9−aが形成されている。
【0022】また、図4、5に示すように吸入圧室C
と、ピストンシリンダSpの吸入ポートDを吸入行程の
間その全期間にわたって連通させるように約180度の
回転角度範囲の大きさを持った第2の切り欠き溝9ー b
部がスプ−ル9の大径円筒部分の円周方向に前記第1の
切欠き溝9−aに隣接して形成されている。また、上記
第2の切欠き溝9ー bが複数の各ピストン5の往復運動
に対して、吸入行程時に各吸入ポートDを開口するよう
な適切な回転角度となるように、スプ−ル9は回転軸1
の小径部1ー b に、キー8を介して軸方向(前後)には
移動可能で、かつ回転方向には回転軸1と一体に連結さ
れるように取り付けられている。
【0023】10は前記スプール室SV内においてスプ
ール9の他端側に配置された圧縮スプリングで、スラス
トベアリング11を介してスプール9を前方側(中間圧
室A側)へ押しつけるばね手段を構成している。15は
回転軸1の小径部1ー b に設置されたサークリップ等の
部材から構成されているストッパであり、スプリング1
0により前方に押しつけられるスプール9を第1の切欠
き溝9- a部が吸入ポートD上になる位置で止めるため
のものである。ここで、ストッパ15は前記スプール室
SVの段付き部15aで構成してもよい。
【0024】16は圧縮機内部の冷媒ガスを外部に漏ら
さないようにするための軸封装置で、サークリップ34
によりケーシング21の内周面に固定されている。次
に、上記構成において第1実施例の作動を説明する。回
転軸1が図示しない電磁クラッチを介して自動車エンジ
ンの動力を受けて回転すると、斜板部1−aは回転を伴
う揺動を行い、ワッブルプレート2はかさ歯車4とボー
ル3の作用で回転を伴わない揺動運動のみを行う。これ
に従い、ロッド6を介してピストン5に軸方向へ往復動
させる力が作用する。その結果、ピストン5はピストン
シリンダSp内で往復運動を開始する。
【0025】しかし、圧縮機起動時には、ピストンシリ
ンダSP内の冷媒圧力が高くなっていないので、中間圧
室Aと吸入圧室Cは均圧しているため、スプール9はス
プリング10で前方に押しつけられ、吸入ポートD上に
は第1の切欠き溝9- a部が図5(a)に示すように位
置する。ここで、第1の切り欠き溝9−aは前述のごと
く所定(3〜5%)の最小容量しか冷媒の吸入、圧縮を
行えない回転角度範囲の大きさに設定してあるため、圧
縮仕事は大幅に低減される。図3(a)はハッチングで
示したピストン5が上死点にあり、この位置においてス
プール9の第1の切欠き溝9−aが吸入ポートDを開口
して、ピストン5による冷媒の吸入が開始される状態を
示している。そして、図3(b)はスプール9の第1の
切欠き溝9−aが吸入ポートDから離れて、吸入ポート
Dを閉塞し、吸入が終了した直後の状態を示している。
図3のXはスプール9(回転軸1)の回転方向を示す。
【0026】以上のように、起動時の圧縮仕事が大幅に
低減されるので、自動車運転中に電磁クラッチが連結さ
れて圧縮機が起動しても、自動車エンジンに急激に大き
な圧縮機駆動負荷が加わることがなく、圧縮機起動に伴
う車体へのショック発生を著しく軽減できる。一方、ピ
ストン5の往復動による冷媒ガスの圧縮が行われるにつ
れ、中間圧室Aの圧力は、ピストンシリンダSP 内から
の洩れガスが斜板室Bを通して流入するので、徐々に上
昇し、図5(b)に示すように、次第にスプール9をス
プリング10の力に抗して後方側(図1の右側)へと押
しやる。このスプール9の後方への軸方向移動に伴い、
吸入ポートD上にはロータリバルブとして作用する約1
80度の第2の切欠き溝9ー b部が現れ、吸入ポートD
が開口しているスプール回転角度が広がる。換言すれ
ば、吸入ポートDの開口期間(開口面積)が拡大する。
【0027】これにつれて、中間圧室Aの圧力は更に上
昇して、スプール9が後方側へ更に移動し、図5(c)
に示すように、約180度の第2の切欠き溝9−bと吸
入ポートDが完全に重なる位置に達し、圧縮機はこの位
置で100%容量の性能を発揮する。図4は上記の10
0%容量時のスプール9の挙動を示すもので、図4
(a)はハッチングで示したピストン5が上死点にあ
り、この位置においてスプール9の第2の切欠き溝9−
bが吸入ポートDを開口して、ピストン5による冷媒の
吸入が開始される状態を示している。そして、図4
(b)はピストン5が下死点に達し、スプール9の第2
の切欠き溝9−bが吸入ポートDから離れて、吸入ポー
トDを閉塞し、吸入が終了した直後の状態を示してい
る。
【0028】以上により、電磁クラッチがつながってか
ら中間圧室Aの圧力が上がりきるまでの間に、圧縮トル
クが滑らかに上昇することになるため、従来の電磁クラ
ッチ接続で直ちに100%の圧縮仕事を開始する圧縮機
に比して、圧縮機起動時に生じるショックを大幅に軽減
できる。また、特開平5−306680号公報のものに
比しても、本発明によるスプール9は起動時のみに作用
する起動ショック軽減専用の手段として構成されている
ので、最小容量を前記のごとき3〜5%程度の微小な容
量に設定しても圧縮機へのオイル戻り不良という不具合
が発生しない。従って、本発明では、オイル戻り不良を
招くことなく起動ショック軽減を良好に達成できる。
【0029】また、電磁クラッチが切れ、圧縮機が停止
した場合には、中間圧室Aの圧力は下降し、再び吸入圧
室Cと均圧するので、スプール9はスプリング10の力
で再び前方へ押し戻され、次の起動時に備える。 (第2実施例)図6、7は斜板の揺動により斜板両側の
ピストンを往復動させる両ピストンタイプの斜板型圧縮
機に本発明を適用した第2実施例を示す。1は図示しな
い電磁クラッチを介して自動車エンジンの回転力を受け
る回転軸で、傾斜した円板状の斜板200を一体的に結
合している。この回転軸1は2つのシリンダブロック2
2a、22bに組み込まれたラジアルベアリング30
a、30bおよびスラストベアリング31a、31bに
よって回転自在に支持されている。
【0030】50は軸方向両先端にピストンを持つ両頭
ピストンであり、シリンダブロック22a、22bの周
方向を5等分する位置(図7参照)に形成されたピスト
ンシリンダSp内に往復動可能に挿入されている。この
両頭ピストン50は、前記斜板200の旋回に伴う揺動
を一対の半球形状のシュー60を介して受け、シリンダ
ブロック22a、22bのピストンシリンダSp内で往
復運動可能となっている。
【0031】シリンダブロック22a、22bの軸方向
前後の両端面にはバルブシート14、14、吐出弁1
2、12、弁ストッパ13、13、が配置され、これら
は前後のケーシング21、23とともに5本の通しボル
ト24でシリンダブロック22a、22bに締結されて
いる。16は軸封装置で、前方側のケーシング21内に
組み込まれている。
【0032】9、9は吸入ロータリ弁の機能を持つスプ
ールで、前記回転軸1とはキー8、8によって結合され
ており、一体的に回転するとともに軸方向には移動自在
になっている。10、10はコイルスプリングで、スプ
ール9、9をともに内方向に押圧するものであって、回
転軸1に取り付けたサークリップ20、20によりスプ
リング10、10の一端は支持されている。スプール9
を収容しているバルブシリンダSVのうち、スプリング
10側の部位は吸入圧室Cとなっている。
【0033】また、スプール9、9の内方向の位置決め
をなすストッパ15、15は回転軸1の段付き部により
形成されている。スプール9、9はそれぞれ所定の最小
容量のみの吸入、圧縮を行う第1の切欠き溝9−aと、
ロータリバルブとして作用する約180度の第2の切欠
き溝9−bとを有している。従って、前述の第1実施例
のように、圧縮機が運転されていないときにはこのスプ
ール9、9はコイルスプリング10、10によって、ス
トッパ15、15に押し付けられているが、このとき圧
縮機前後の吸入ポートD、D上には第1の切欠き溝9−
a、9−aがあり、そして圧縮機起動後に中間圧室Aの
圧力上昇に伴ってスプール9、9がコイルスプリング1
0、10の力に抗して、内方向へ移動するにつれて、ロ
ータリバルブとして作用する第2の切欠き溝9−b、9
−bが吸入ポートD、D上に現れてくる。
【0034】よって、第2実施例も第1実施例と同様
に、電磁クラッチがつながった際のショックのない揺動
斜板型圧縮機としての機能を良好に発揮できる。 (第3実施例)図3はスプール9の形状を変形した第3
実施例を示す。本例では、スプール9の第1の切欠き溝
9−a及び第2の切欠き溝9−bを、最小回転角範囲の
ものから最大回転角範囲のものに向かって徐々に回転角
度範囲が広くなる多段形状にしたものである。このよう
にすれば、スプール9の軸方向移動により、圧縮機の吐
出容量を最小容量から100%容量まで多段階にきめ細
かく変化させることができる。
【0035】本例において、第1、第2の切欠き溝9−
a、9−bを回転角度範囲が段階的に広くなる多段形状
にせずに、連続的に回転角度範囲が広くなるテーパ状の
形状にしてもよい。 なお、上述の例では、いずれも圧
縮機が電磁クラッチを介して車両用エンジン等の駆動源
により駆動される場合について述べたが、バス車両用空
調装置のごとく圧縮機が冷房専用の補助エンジンで直接
駆動される場合にも本発明圧縮機を適用できることはも
ちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明圧縮機の第1実施例の縦断面図である。
【図2】同圧縮機のピストンシリンダ部の横断面図であ
る。
【図3】(a)、(b)は圧縮機起動時の作動説明用断
面図である。
【図4】(a)、(b)は圧縮機の100%容量時の作
動説明用断面図である。
【図5】(a)、(b)、(c)はスプールの作動説明
用斜視図である。
【図6】本発明圧縮機の第2実施例の縦断面図である。
【図7】同圧縮機のピストンシリンダ部の横断面図であ
る。
【図8】本発明圧縮機の第3実施例を示すスプールの斜
視図である。
【符号の説明】
1 回転軸 1−a 斜板部 2 ワッブルプレート 5 ピストン 9 スプール 9−a 第1の切欠き溝 9−b 第2の切欠き溝 10 スプリング(ばね手段) 21、22、23 ケーシング部材 A 中間圧室 B 斜板室 C 吸入圧室 D 吸入ポート SP ピストンシリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F04B 49/02 321 (72)発明者 稲垣 光夫 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 酒井 猛 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力源からの動力を受け回転する回転軸
    と、 この回転軸を内蔵するケーシング部材と、 このケーシング部材の内部にその周方向に沿って前記回
    転軸とは平行に配設された複数のピストンシリンダと、 前記ピストンシリンダに往復動可能に組み込まれた複数
    のピストンと、 前記回転軸の回転を前記ピストンの往復運動に変換する
    斜板機構と、 前記ケーシング部材内に形成され、前記斜板機構を収容
    する斜板室と、 前記ケーシング部材内に形成され、前記ピストンシリン
    ダ内で圧縮される流体が吸入される吸入圧室と、 この吸入圧室内の流体を前記ピストンシリンダ内に吸入
    させる吸入ポートと、 前記回転軸に軸方向には移動可能で、かつ回転方向には
    一体に連結され、前記回転軸と一体に回転して、前記吸
    入ポートを開閉するスプールと、 このスプールの軸方向一端側に形成され、前記斜板室と
    連通した中間圧室と、 前記スプールの軸方向他端側に配置され、前記スプール
    を前記中間圧室側へ押圧するばね手段とを備え、 更に前記スプールには、前記中間圧室の圧力が低下して
    前記スプールが前記ばね手段により前記中間圧室側へ移
    行した位置にあるときに、前記吸入ポートを所定の小さ
    い回転角範囲でのみ開口する第1の切欠き溝と、 前記中間圧室の圧力が上昇して前記スプールが前記ばね
    手段に抗して前記中間圧室とは反対側へ移行した位置に
    あるときに、前記吸入ポートを所定の大きい回転角範囲
    にわたって開口する第2の切欠き溝と、が備えられてい
    ることを特徴とする斜板型圧縮機。
  2. 【請求項2】 前記ピストンシリンダおよび前記ピスト
    ンが前記斜板機構の前方側および後方側の双方に設けら
    れており、 前記スプール、前記中間圧室、及び前記ばね手段は、前
    記前後のピストンシリンダに対応してそれぞれ2個づつ
    設けられていることを特徴とする請求項1記載の斜板型
    圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記スプールは、大径円筒部と小径円筒
    部とを有し、 前記大径円筒部に前記第1及び第2の切欠き溝が形成さ
    れており、 前記小径円筒部が前記回転軸に連結されていることを特
    徴とする請求項1または2に記載の斜板型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の切欠き溝は、最小回
    転角範囲の切欠き溝から最大回転角範囲の切欠き溝に向
    かって、徐々に回転角範囲が増加する多段階の切欠き溝
    で構成されていることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれか1つに記載の斜板型圧縮機。
  5. 【請求項5】 前記ばね手段が配置されているスプール
    軸方向他端側の空間が前記吸入圧室に直接連通している
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記
    載の斜板型圧縮機。
JP6117823A 1994-05-31 1994-05-31 斜板型圧縮機 Withdrawn JPH07324678A (ja)

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