JPH07324676A - 液体加圧装置及びその運転方法 - Google Patents
液体加圧装置及びその運転方法Info
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- JPH07324676A JPH07324676A JP13785294A JP13785294A JPH07324676A JP H07324676 A JPH07324676 A JP H07324676A JP 13785294 A JP13785294 A JP 13785294A JP 13785294 A JP13785294 A JP 13785294A JP H07324676 A JPH07324676 A JP H07324676A
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- Reciprocating Pumps (AREA)
Abstract
別の給液用ポンプを用いる必要をなくし、しかも昇圧時
間を短縮する。 【構成】 第1ポンプの加圧断面積よりも第2ポンプの
加圧断面積を小さくし、これら両ポンプのプランジャ
を、駆動原動機により直線往復運動される駆動部材に共
通に連結し、第1ポンプでリザーバから液体を自己吸引
させ、第1ポンプで或る中間圧力まで加圧された液体を
第2のポンプで同一ストローク量で可逆的に吸入して加
圧するという二段加圧を行なう。昇圧の最終段階では、
負荷圧の検出と液体圧縮率に基づく計算によって、負荷
容器内が設定圧に達するのに必要なだけの最小限の吐出
流量を与えるストローク長さに制限してポンプを駆動す
る。
Description
どの往復動ポンプを利用した液体加圧装置及びその運転
方法に関するものである。
液体を利用する場合、液体加圧源としてパスカルの原理
による液圧ブースタ方式の高圧ポンプが広く利用されて
いる。液圧ブースタは、入口圧力をプランジャピストン
の受圧面積比に逆比例して増圧し、出口圧力とするもの
であるが、これには大別して1行程毎に断続的に所定流
量の増圧圧力を出口側に送る単動ブースタと、一対の単
動ブースタにチェック弁や方向切換弁を組み合わせて出
口側に連続した流量を送り出す複動ブースタとがある。
り、これには、出口から取り出される高圧液体(水な
ど)が駆動圧油によって汚染されるのを防止するために
駆動シリンダ室と増圧室との分離を図った油水分離型の
ものもあるが、例えばジャムや果汁又は酒等の製造にお
いて近年注目を集めている高圧液体による食品の加圧処
理に利用するための液体加圧装置としては、駆動圧油に
よる汚染の恐れが全くない電動方式でプランジャを往復
駆動するものがよく用いられている。
電動方式の複動ブースタによる液体加圧装置として、材
料切断等に使用する高圧ウォータージェットを発生させ
る往復動増圧機が示されている。この往復動増圧機で
は、給液用の回転式ポンプから吐出される液体を一対の
往復動プランジャ加圧室に夫々チェック弁を介して導入
し、同軸状に連結された一対のプランジャをボールねじ
機構及び可逆サーボモータによって一体的に往復運動さ
せることにより各加圧室内でプランジャによる交互の加
圧動作を行わせ、各加圧室から交互に吐出される高圧液
を夫々別のチェック弁を介して噴射ノズルに送り、噴射
ノズルからほぼ連続的な高圧液体の噴射を得るようにな
っている。
処理を用途の視野に入れると、加圧処理に際して衛生面
の確保が求められることから、駆動圧油がプランジャ駆
動軸のシール面を介して加圧室内に混入したり、装置の
メンテナンスに際して周辺を作動油で汚したりするおそ
れのある油圧駆動方式よりも、これらのおそれのない電
動方式のブースタのほうが適していることは述べるまで
もない。
は、前述のようにプランジャの加圧室に液体を供給する
ために別にポンプを必要とし、このポンプの容量は加圧
室への給液量が一定ではないため或る程度の余裕をもっ
て選定する必要があり、ポンプの設置によって装置構成
が複雑となるだけでなく、給液用ポンプに回転式ポンプ
が用いられていたので、液体がポンプ内で循環して液質
が変化してしまい、場合によっては加圧室内で加圧され
る前に液体内に気泡が混入し、目標の圧力に達するまで
の時間が長くなるなど、加圧処理の効率にも悪影響を与
えていた。
液用ポンプの吐出圧力はブースタの加圧室の初期シール
に不足するほどに低く、小流量の場合にはシール漏れを
起こす場合があり、さらに複動ブースタであっても液圧
系は一段加圧であり、電動機の軸出力を大きくしないと
充分な高圧が得られず、特に食品の加圧処理ではますま
す高圧化の要請があるが、電動機を高出力のものにする
にはコスト増が避けられず、また装置全体が大きくなっ
てしまうという問題点もある。
は、負荷圧が設定値近傍に達してもプランジャのストロ
ーク長さは変わらず、したがって負荷の加圧に必要な吐
出量が加圧室の全容積分未満となっても常に全ストロー
ク長さでプランジャを往復駆動しているため、電動機の
消費電力効率を向上させることができなかった。
するためになされたものであり、負荷へ供給されるべき
液体が不必要に循環されることなく、したがって液体の
変質を生じることなく、比較的短時間のうちに目標圧力
まで昇圧することのできる構成の簡単な往復動ポンプ方
式の液体加圧装置を提供することを目的とするものであ
る。
しない場合でも、低流量からシール漏れを生じることな
く効率よく高圧液体を得ることができる往復動ポンプ方
式の液体加圧装置を提供することである。
圧力を極力有効利用して無駄な電力消費を避けることの
できる電動方式の液体加圧装置を提供することである。
加圧装置において昇圧時間に占めるポンプ加圧行程のス
トローク長さを負荷圧との関連で可変制御して設定圧力
までの昇圧時間を実質的に短縮することのできる運転方
法を提供することも目的の一部に含むものである。
る液体加圧装置(第1発明)は、前述の課題を達成する
ために、吸入した液体を加圧して吐出する第1の往復動
ポンプ手段と、単位ストローク長さ当りの押しのけ容積
が前記第1の往復動ポンプ手段よりも小さく、且つ前記
第1の往復動ポンプ手段と互いに等しいストローク長さ
で可逆的に連動することにより前記第1の往復動ポンプ
手段から吐出される液体を吸入して更に高圧に加圧して
外部へ吐出する第2の往復動ポンプ手段とを備えてお
り、この場合、前記第1の往復動ポンプ手段の吐出流路
には、前記第1の往復動ポンプ手段からの吐出流量のう
ち前記第2の往復動ポンプ手段へ吸入される流量を超え
る余剰流量を予め設定された圧力で吸収する分岐回路が
接続されている。
2発明)は、第1発明において、第1と第2の往復動ポ
ンプ手段がそれぞれプランジャポンプからなり、第1の
往復動ポンプ手段を構成するプランジャポンプのプラン
ジャは、第2の往復動ポンプ手段を構成するプランジャ
ポンプのプランジャよりも大きな加圧断面積を有し、第
1と第2のプランジャポンプの各プランジャが一体的に
往復運動されるように駆動原動機により直線的に往復運
動する駆動部材にそれぞれ連結されていることを特徴と
するものである。
(第3発明)では、前記第1発明において、分岐回路が
第1の往復動ポンプ手段の吐出圧を予め定められた設定
圧力で前記吐出流路外へ放出する圧力制御弁回路を含ん
でいることを特徴とするものである。
(第4発明)は、前記第1発明において、第1の往復動
ポンプ手段の吐出口に前記余剰流量によって蓄圧動作す
るアキュームレータが接続されていることを特徴とする
ものである。
(第5発明)は、前記第1発明において、入口から吸入
した液体を第1の往復動ポンプ手段の吸入行程で開かれ
る第1のチェック弁を介して第1の往復動ポンプ手段の
ポンプ室に導く供給流路と、第1の往復動ポンプ手段か
らの吐出液体による押込みでそれぞれ開かれる第2のチ
ェック弁と第3のチェック弁との直列接続を介して第1
の往復動ポンプ手段からの吐出液体を第2の往復動ポン
プ手段のポンプ室に導く接続流路と、第2の往復動ポン
プ手段から吐出される高圧液体による押込みで開かれる
第4のチェック弁を介して第2の往復動ポンプ手段から
吐出される高圧液体を出口へ導く吐出流路とを備えたこ
とを特徴とするものである。
の運転方法(第6発明)では、前記第1発明〜第5発明
のような往復動ポンプ手段で構成された液体加圧装置を
用いて往復動ポンプ手段から吐出される高圧液体によっ
て既知の一定容積Vをもつ負荷容器内を予め定められた
設定圧力値pM に加圧するに際して、前記負荷容器内が
設定圧力値pM に達した場合の負荷容器内の液体総容量
WM を負荷容器の容積V及び使用液体の前記設定圧力値
pM における圧縮率βM に基づいて予め求めておき、前
記往復動ポンプ手段の吐出行程によって負荷容器へ送ら
れた高圧液体の負荷圧pを検出し、前記吐出行程に続く
前記往復動ポンプ手段の吸入行程前に前記負荷圧pにお
ける前記液体の圧縮率βと負荷容器の容積Vに基づいて
前記負荷圧pにおける負荷容器内の液体総容量Wを計算
し、液体総容量の差ΔW=WM −Wと前記往復動ポンプ
手段の予め定められた全ストローク長さでの一回のポン
プ行程による単位吐出量Q0 との比ΔW/Q0 が1以上
のときは前記往復動ポンプ手段を全ストローク長さで駆
動し、前記比ΔW/Q0 が1未満になったときには直後
の前記往復動ポンプ手段の吸入行程におけるストローク
長さを前記全ストローク長さと前記比との積に相当する
ストローク長さに制限し、この制限されたストローク長
さによる吸入行程の後に前記往復動ポンプ手段を直ちに
吐出行程に反転させる方法である。
動ポンプ手段と第2の往復動ポンプ手段とは互いに等し
いストローク長さで可逆的に連動し、即ち第1の往復動
ポンプ手段が吸入行程にあるときは第2の往復動ポンプ
手段は加圧吐出行程にあり、逆に第1の往復動ポンプ手
段が加圧吐出行程にあるときには第2の往復動ポンプ手
段は吸入行程にあり、また第2の往復動ポンプ手段は、
単位ストローク長さ当りの押しのけ容積が前記第1の往
復動ポンプ手段のそれよりも小さい。
てリザーバなどから液体を吸入し、ストローク端で反転
して加圧吐出行程に入ると、吸入した液体を加圧してそ
の吐出流路に吐出する。従って第1の往復動ポンプ手段
はリザーバなどから液体を自己吸引するので、従来のよ
うな給液用ポンプは用いなくても高圧液体を得ることが
でき、液体内に気泡を含ませない状態で液体を第1の往
復動ポンプ手段に供給できる。このように、本発明で
は、給液ポンプが不要のため装置を簡略にでき、また液
体が不必要に装置内で循環されないので、気泡の発生や
液質の変化は殆ど生じることがない。
ポンプ手段が加圧吐出行程にあるときには第1の往復動
ポンプ手段から吐出される既に或る中間圧力まで加圧さ
れた液体を吸入する。第1の往復動ポンプ手段がストロ
ーク端で反転して吸入行程に入ると第2の往復動ポンプ
手段は加圧吐出行程に入る。この加圧吐出行程では、第
2の往復動ポンプ手段は、先に吸入した中間圧力の液体
を更に高圧に加圧して外部の負荷へ吐出する。このよう
にして往復のストローク運動の間に第1の往復動ポンプ
手段と第2の往復動ポンプ手段による液体の二段加圧が
行われ、これにより第2の往復動ポンプ手段による加圧
量が限られていても、既に或る中間圧力まで加圧された
液体を加圧することになるので、全体としての昇圧時間
を短縮することができる。
ク長さ当りの押しのけ容積が前記第1の往復動ポンプ手
段より小さく、したがって第1の往復動ポンプ手段の吐
出流路には、第1の往復動ポンプ手段の加圧吐出行程に
おいて第2の往復動ポンプ手段に吸入される量より多い
液体が第1の往復動ポンプ手段から吐出されてくる。こ
の第1の往復動ポンプ手段からの吐出流量のうち第2の
往復動ポンプ手段へ吸入される流量を超える余剰流量
は、第1の往復動ポンプ手段の吐出流路に接続された分
岐回路によって予め設定された圧力で吸収される。
設定負荷圧まで加圧する場合、前記分岐回路による余剰
流量の吸収を設定負荷圧より低い或る近傍圧力で行わせ
るように分岐回路の圧力設定を行うと、負荷圧が設定値
より低い状態で第1の往復動ポンプ手段の吐出流路の圧
力がこの近傍圧力に達するまでは余剰流量を直接負荷へ
送ることができ、負荷の昇圧時間をさらに短縮すること
が可能である。
ポンプ手段がそれぞれプランジャポンプからなり、第1
の往復動ポンプ手段を構成するプランジャポンプのプラ
ンジャは、第2の往復動ポンプ手段を構成するプランジ
ャポンプのプランジャよりも大きな加圧断面積を有して
いる。これら第1と第2のプランジャポンプの各プラン
ジャは、駆動原動機により直線的に往復運動する駆動部
材にそれぞれ連結されて一体的に往復運動される。この
場合、駆動原動機としては好ましくは可変設定された反
転周期および回転速度で周期的に反転する例えばサーボ
電動機を利用することが好ましく、駆動部材はこの電動
機の反転回転を直線往復運動に変換する例えばボールね
じ機構によって構成することができる。
プランジャ駆動部材との組み合わせによる構成は、装置
の駆動部の構成を単純なものとするものである。この発
明の液体加圧装置では、第2の往復動ポンプ手段へは第
1の往復動ポンプ手段が給液し、第1の往復動ポンプ手
段はリザーバなどから液体を自己吸引するので、従来の
ような給液用ポンプは用いなくても高圧液体を得ること
ができ、従ってこの場合は装置の駆動源は前記一対のプ
ランジャポンプのプランジャ駆動部材を往復運動させる
駆動原動機だけでよい。
1発明において、第1の往復動ポンプ手段の吐出圧を予
め定められた設定圧力で前記吐出流路外へ放出する圧力
制御弁回路が分岐回路に含まれている。この圧力制御弁
回路は、例えばリリーフ弁による圧力設定回路であれば
よく、これによって第1の往復動ポンプ手段の吐出圧が
リリーフ弁の設定圧力を超えようとするとリリーフ弁が
開かれて余剰流量がタンクへ放出され、第1の往復動ポ
ンプ手段の吐出流路の圧力がリリーフ弁の設定圧以下に
保たれる。この場合、第1の往復動ポンプ手段の吐出圧
がリリーフ弁の設定圧に達するまでの余剰流量は、第2
の往復動ポンプ手段における加圧行程での圧縮分として
利用されるか、あるいはそのまま負荷へ送られるか、何
れにせよ有効利用されることになる。リリーフ弁の設定
圧は負荷設定圧未満に設定されることは述べるまでもな
い。
1発明において、第1の往復動ポンプ手段の吐出口に前
記余剰流量によって蓄圧動作するアキュームレータが接
続されている。このアキュームレータとしては、荷重に
よる重量式、あるいはバネ式など種々のアキュームレー
タを用いることができるが、好ましくは気体圧力によっ
て動力蓄積を行う特にブラダ式のアキュームレータを用
いることにより、良好な蓄圧特性で装置重量を軽減する
ことができる。また特にこのようなアキュームレータを
分岐回路に設けた場合、第1の往復動ポンプ手段の吐出
行程でアキュームレータに蓄圧された残圧が第1の往復
動ポンプ手段の吸入行程でポンプのストローク運動を付
勢する力として有効利用され、動力の軽減による効率の
向上に寄与する効果が得られる。
1発明において、供給回路には第1のチェック弁が配置
されており、第1の往復動ポンプ手段の吸入行程で入口
から吸入された液体は第1のチェック弁を押し開いて第
1の往復動ポンプ手段のポンプ室に導入される。この第
1のチェック弁は、第1の往復動ポンプ手段の吐出行程
では供給回路内の逆流れを阻止するように閉鎖される。
第2の往復動ポンプ手段のポンプ室に導く接続流路には
第2のチェック弁と第3のチェック弁との直列接続回路
が設けられ、これらは第1の往復動ポンプ手段からの吐
出液体による押込みでそれぞれ開かれる。第2のチェッ
ク弁と第3のチェック弁は、第1の往復動ポンプ手段の
吸入行程又は第2の往復動ポンプ手段の吐出行程では接
続流路内の逆流れを阻止するように閉鎖される。
圧液体を負荷への出口へ導く吐出流路には第4のチェッ
ク弁が設けられ、この第4のチェック弁は、第2の往復
動ポンプ手段から吐出される高圧液体による押込みで開
かれると共に、第2の往復動ポンプ手段が吸入行程にあ
るときは吐出流路内の逆流れを阻止するように閉鎖され
る。
ク弁と第3のチェック弁との間における前記接続流路か
ら分岐させることができ、この場合の分岐回路には前述
のように例えばリリーフ弁による圧力制御弁回路を接続
することができる。また、分岐回路は第1のチェック弁
と第2のチェック弁との間における前記接続流路から分
岐させることもでき、この場合の分岐回路にはアキュー
ムレータを接続して、前述した蓄圧動作によるポンプ動
力軽減機能を果たすようにすることも可能である。
1と第2のチェック弁により第1の往復動ポンプ手段の
給排流路の振り分けが行われ、第3と第4のチェック弁
により第2の往復動ポンプ手段の給排流路の振り分けが
行われる。特にこの場合、高圧側ポンプである第2の往
復動ポンプ手段からの吐出液体を負荷へ導く吐出流路側
の圧力が設定負荷圧よりも低いとき、低圧側ポンプであ
る第1の往復動ポンプ手段からの吐出液体の余剰流量が
第3のチェック弁を介して供給されてくると、そのうち
の第2の往復動ポンプ手段への吸入量を超える分の余剰
流量は第4のチェック弁を介して負荷へ送られる。この
様に低圧領域では負荷への流量が多くなり、高圧領域に
なると流量が自動的に少なくなり、効率の良い昇圧が行
われることになる。
往復動ポンプ手段で構成された液体加圧装置を用いて前
記往復動ポンプ手段から吐出される高圧液体によって既
知の一定容積Vをもつ負荷容器内を設定圧力値pM に加
圧する際の装置の運転方法を提供するものであり、そこ
では、液体加圧装置を始動してから負荷容器内の圧力が
設定圧力値に達するまでの昇圧時間を短縮するために、
往復動ポンプ手段を常に全ストロ−ク長さで運動させる
のではなく、昇圧の最終段階では負荷容器内が設定負荷
圧に達するのに必要なだけの最小限の吐出流量を計算
し、ポンプ行程を計算値に相当するストローク長さに制
限するように制御する。
方法では、往復動ポンプ手段から吐出される高圧液体に
よって既知の一定容積Vをもつ負荷容器内を予め定めら
れた設定圧力値pM に加圧するに際して、前記負荷容器
内が設定圧力値pM に達した場合の負荷容器内の液体総
容量(総体積)WM を負荷容器の容積V及び使用液体の
前記設定圧力値pM における圧縮率βM に基づいて予め
求めておき、前記往復動ポンプ手段の吐出行程によって
負荷容器へ送られた高圧液体の負荷圧pを検出し、前記
吐出行程に続く前記往復動ポンプ手段の吸入行程前に前
記負荷圧pにおける前記液体の圧縮率βと負荷容器の容
積Vに基づいて前記負荷圧pにおける負荷容器内の液体
総容量(総体積)Wを計算し、液体総容量の差ΔW=W
M −Wと前記往復動ポンプ手段の予め定められた全スト
ローク長さでの一回のポンプ行程による単位吐出量Q0
との比ΔW/Q0 が1以上のときには前記往復動ポンプ
手段を全ストローク長さで駆動し、前記比ΔW/Q0 が
1未満になったときには直後の前記往復動ポンプ手段の
吸入行程におけるストローク長さを前記全ストローク長
さと前記比との積に相当するストローク長さに制限し、
この制限されたストローク長さによる吸入行程の後に前
記往復動ポンプ手段を直ちに吐出行程に反転させる。
明すると、設定圧力pM に達した場合の水の圧縮率βM
から、この圧縮率βM で圧縮された状態で一定容積Vの
負荷容器内を満たすに必要な水の総容量WM を計算す
る。
βは次式で計算される。但し、ここで圧力の単位は[kgf
/cmm2]である。 β={P(p) - 1}/ P(p) …(1) ここで、P(p)は、 P(p)={(2.996×108 +p× 9.8×104)/ 2.996×10
8 }0.1368
状態で満たすのに必要な水の容量Wは次式で計算され
る。 W=V/(1−β) …(2)
力pM [kgf/cmm2]の状態で満たすのに必要な水の容量W
M は、 WM =V/(1−βM ) …(3) ただし、 βM ={P(pM) - 1 }/ P(pM) P(pM) ={(2.996×108 +pM × 9.8×104)/ 2.996×
108 }0.1368
検出することにより、検出時点における高圧水の圧縮率
βが前記式(1) により計算され、この圧縮率βと容器の
容積Vとから式(2) によってその時点での容器内の水の
総容量Wが計算される。
終了時点における負荷圧pの値から式(1)(2)によってそ
の時の水の総容量Wを計算し、負荷容器内が設定圧力値
pMに達した場合の負荷容器内の水の総容量WM との
差、即ちΔW=WM −Wを計算すると、容器内を設定圧
力値にするには残りどれだけの容量の圧縮された水が容
器内に供給されれば良いかが求められる。
のポンプ行程による単位吐出量Q0はポンプに固有の値
として既知であり、従ってΔWとQ0 との比ΔW/Q0
が設定圧力値までの加圧に必要なストローク数を与え
る。
プの吐出行程の終了時点で計算された比ΔW/Q0 の値
が1以上のときは、往復動ポンプを全ストローク長さで
駆動し、比ΔW/Q0 の値が1未満になったときには、
直後の吸入行程におけるストローク長さを前記全ストロ
ーク長さと前記比との積に相当するストローク長さに制
限し、しかもこの制限されたストローク長さによる吸入
行程の後に往復動ポンプ手段を直ちに吐出行程に反転さ
せるのである。
段階で往復動ポンプに無駄なストローク長さのポンプ行
程を行わせることが防止され、吸入行程及び吐出行程の
双方でストローク長さの無駄がなくなるので昇圧時間が
一層短縮され、前記のように制限されたストローク長さ
での吐出行程が終了した時点では負荷容器内が設定圧力
値に達することになる。
入行程と吐出行程との往復ストローク長さ時間は数十秒
程度以上であるから、吐出行程の終了時点における負荷
圧pを取り込んで吐出行程の開始までに必要な演算を済
ませることは通常の電子技術で容易に可能である。
5発明のいずれにも適用可能であるだけでなく、一般的
な単動もしくは復動ブースタによる高圧往復動ポンプで
構成された液体加圧装置にも適用可能である。
を図1に示す。この実施例に係る液体加圧装置では、負
荷として一定容積の食品加圧処理用圧力容器70に高圧
液体を供給し、該容器70内の食品72を加圧処理する
場合を例に示しているが、高圧液体噴射による材料切断
等のためのノズル装置を負荷としても良いことは述べる
までもない。
してのプランジャポンプ10Aは、低圧側シリンダ11
Aと、このシリンダ11A内で往復動することによりポ
ンプ室12Aの容積を周期的に変化させる比較的大径の
プランジャ13Aとによって構成され、プランジャ13
Aは、図示の矢印A方向に移動することによりポンプ室
12Aに液体を吸入し(吸入行程)、逆に矢印B方向に
移動することにより前記吸入行程で吸入した液体を加圧
して吐出する(吐出行程)。
ャポンプ10Bは、高圧側シリンダ11Bと、このシリ
ンダ11B内で往復動することによりポンプ室12Bの
容積を周期的に変化させる比較的小径のプランジャ13
Bとによって構成され、プランジャ13Bは、図示の矢
印B方向に移動することによりポンプ室12Bに液体を
吸入し(吸入行程)、逆に矢印A方向に移動することに
より前記吸入行程で吸入した液体を加圧して吐出する
(吐出行程)。
単位ストローク長さ当りの押しのけ容積は、それぞれの
プランジャ13A,13Bの加圧断面積(ポンプ室12
A,12Bの断面積)に応じて、プランジャポンプ10
Aよりもプランジャポンプ10Bのほうが単位ストロー
ク長さ当りの押しのけ容積が小さい。
ンダハウジング11の両端に低圧シリンダ11Aと高圧
シリンダ11Bとを一体に固定することにより、互いの
プランジャ尾端が向き合うように逆向きにほぼ同軸上に
配置され、互いに向き合ったプランジャ尾端の間は、駆
動原動機により直線的に往復運動する駆動部材としての
精密ボールねじ軸13によって一体に連結されている。
このボールねじ軸13を周期的に軸方向に往復動させる
ことにより、両プランジャ13A,13Bは互いに等し
いストローク長さで可逆的に連動して一体的に往復運動
し、これによりプランジャポンプ10Aと10Bは、一
方が吸入行程にあるときには他方は吐出行程を行うよう
に、いわゆるプッシュプル加圧動作を行うようになって
いる。
ンジャ13A,13Bをボールねじ軸13によって一体
的に往復運動させるために、シリンダハウジング11に
は図示しないサーボ制御装置によって周期的に回転方向
が逆転されるように制御される可逆サーボモータ21が
取りつけられ、また前記ボールねじ軸13とボールを介
して精密に螺合する回転ナット14がハウジング11の
固定位置にて回転自在に軸受されており、サーボモータ
21の回転軸と回転ナット14との間は、歯付エンドレ
スベルト22による回転伝達機構により連結されてい
る。これにより、モータ21が一方の方向に回転すると
回転ナット14の回転によってボールねじ軸13が矢印
A方向に移動し、モータ21が他方の方向に回転すると
回転ナット14の回転によってボールねじ軸13が矢印
B方向に移動する。
ザーバ16内には入口としてのフィルタ付き吸引口18
が液中に開口している。吸引口18とポンプ室12Aと
の間を接続する供給流路32には第1のチェック弁42
が設けられ、このチェック弁42は、低圧側プランジャ
ポンプ10Aの吸入行程においては吸引口18から吸引
される液体をポンプ室12Aに導入するように供給流路
32を開くと共に、ポンプ10Aの吐出行程ではその吐
出圧によって供給流路32を閉鎖することによりポンプ
室12Aからの吐出液体がリザーバ16に逆流するのを
阻止する。
2Bとの間は接続流路34によって接続され、この接続
流路34には、低圧側プランジャポンプ10Aからの吐
出液体による押込みでそれぞれ開かれる第2のチェック
弁44と第3のチェック弁46とが直列に設けられてい
る。これらのチェック弁44と46は、それぞれポンプ
室12A側からポンプ室12B側への液体流れを許容
し、逆流れは阻止する向きに配置されている。
12Bから吐出される高圧液体を出口から負荷(圧力容
器70)へ導くための吐出流路36には、第3のチェッ
ク弁46またはポンプ室12Bからの加圧液体による押
込みで開かれる第4のチェック弁48が設けられ、この
チェック弁48は負荷からの逆流を阻止する。
である前記接続流路34には、前記第2のチェック弁4
4と第3のチェック弁46との間の流路から分岐回路5
0が分岐されており、図1の実施例では、この分岐回路
50は低圧側プランジャポンプ10Aの吐出圧の上限を
設定するためのリリーフ弁52による圧力制御回路を含
んでいる。このリリーフ弁52を有する分岐回路50
は、後述のように、低圧側プランジャポンプ10Aから
の吐出流量のうち高圧側プランジャポンプ10Bのポン
プ室12Bへ吸入される流量を超える余剰流量を予め設
定された圧力で吸収する。尚、接続流路34に接続され
た圧力計測器62はこのリリーフ弁52によって制御さ
れる流路の圧力を検出する低圧側圧力検出手段であり、
また吐出流路36に接続された圧力計測器64は負荷圧
を検出する高圧側圧力検出手段である。
力容器70を接続し、吐出流路36から吐出される高圧
液体によって圧力容器70内の液体で満たされた加圧チ
ャンバを設定圧力まで加圧する場合、サーボモータ21
を図示しない制御装置によって予め設定された反転周期
および回転速度で周期的に反転するように回転させる
と、この反転回転運動は、回転ナット14及びボールね
じ軸13によって直線往復運動に変換され、ボールねじ
軸13の両端に連結された一対のプランジャ13A,1
3Bがモータ21の設定周期及び速度に従って図中の矢
印AB方向に一体的に往復運動する。
によって低圧側プランジャポンプ10Aと高圧側プラン
ジャポンプ10Bとは互いに等しいストローク長さで可
逆的に連動し、即ちプランジャ13A,13Bが矢印A
方向に移動するときは低圧側プランジャポンプ10Aが
吸入行程、高圧側プランジャポンプ10Bが吐出行程に
あり、逆にプランジャ13A,13Bが矢印B方向に移
動するときは低圧側プランジャポンプ10Aが吐出行
程、高圧側プランジャポンプ10Bが吸入行程にあり、
また高圧側プランジャポンプ10Bは、単位ストローク
長さ当りの押しのけ容積が前記低圧側プランジャポンプ
10Aのそれよりも小さい。
移動し始めると低圧側プランジャポンプ10Aは吸入行
程に入り、プランジャ13Aの移動によってポンプ室1
2Aの容積が漸次増加することにより供給流路32を介
してリザーバ16内の液体をポンプ室12A内に自己吸
引する。この場合、供給流路32中の第1のチェック弁
42は吸引口18側よりもポンプ室12A側が負圧にな
るので開かれ、一方、接続流路34中の第2のチェック
弁44は、接続流路34側よりもポンプ室12A側が負
圧になることによって閉じたままである。このように、
低圧側プランジャポンプ10Aがリザーバ16から液体
を自己吸引するので従来のような給液用ポンプはなくて
もよく、液体が不必要に循環されないので、気泡の発生
や液質の変化は殆ど生じることがない。
ジャ13Aが反転して矢印B方向に移動し始めると低圧
側プランジャポンプ10Aは吐出行程に入り、プランジ
ャ13Aの移動によってポンプ室12Aの容積が漸次減
少することによりポンプ室12A内の液体を加圧して接
続流路34に吐出する。このときに低圧側プランジャポ
ンプ10Aのポンプ室12Aから吐出される液体は、第
1のチェック弁42を閉鎖すると共に接続流路34の第
2のチェック弁44と第3のチェック弁46を押し開い
て高圧側へ送られ、このとき高圧側プランジャポンプ1
0Bは吸入行程にあるので、チェック弁46から流出し
てくる液体はポンプ室12Bへ吸入される。
でチェック弁46から流出してくる液体は既に或る中間
圧力まで加圧されており、高圧側プランジャポンプ10
Bは吸入行程においてこの中間圧力に加圧された液体を
ポンプ室12Bに吸入する。低圧側プランジャポンプ1
0Aが矢印B方向の移動ストローク端で再び反転して吸
入行程に入ると、高圧側プランジャポンプ10Bは吐出
行程に入る。この吐出行程では、高圧側プランジャポン
プ10Bは、先に吸入した中間圧力の液体を更に高圧に
加圧して第4のチェック弁48を介して出口に接続され
た圧力容器70の加圧チャンバへ吐出する。
に低圧側プランジャポンプ10Aと高圧側プランジャポ
ンプ10Bによる液体の二段加圧が行われ、これにより
高圧側プランジャポンプ10Bによる加圧量が限られて
いても、既に或る中間圧力まで加圧された液体を加圧す
ることになるので、全体としての昇圧時間を短縮するこ
とができる。
トローク長さ当りの押しのけ容積が前記低圧側プランジ
ャポンプ10Aより小さく、したがって低圧側プランジ
ャポンプ10Aの吐出流路(接続流路34)には、低圧
側プランジャポンプ10Aの吐出行程において高圧側プ
ランジャポンプ10Bに吸入される量より多い液体がポ
ンプ室12Aから吐出されてくる。この低圧側プランジ
ャポンプ10Aからの吐出流量のうち高圧側プランジャ
ポンプ10Bのポンプ室12Bに吸入される流量を超え
る余剰流量は、低圧側プランジャポンプ10Aの吐出流
路である接続流路34に接続された分岐回路50によっ
てリリーフ弁52に予め設定された圧力で吸収され、リ
ザーバ16へ還流される。
空間としての加圧チャンバを高圧液体で設定圧まで加圧
する場合、前記分岐回路50による余剰流量の吸収を設
定圧より低い或る近傍圧力で行わせるようにリリーフ弁
52の圧力設定を行うと、負荷圧が設定圧力値より低い
状態で低圧側プランジャポンプ10Aの吐出流路である
接続流路34の圧力がこの近傍圧力に達するまでは、余
剰流量をチェック弁46からポンプ室12Bへ圧縮分と
して、或いは更にチェック弁48を介して圧力容器70
に直接送ることができ、負荷の昇圧時間をさらに短縮す
ることが可能である。
圧力制御回路を備えた分岐回路50を第2のチェック弁
44と第3のチェック弁46の間から分岐させている
が、この分岐回路50の代わりに、或いは分岐回路50
に加えて、図2Aまたは図2Bに示すように、第1のチ
ェック弁42と第2のチェック弁44との間の接続流路
34から別の分岐回路50Aを分岐させ、この分岐回路
50Aにアキュムレ−タ54または55を設けてもよ
い。
プランジャポンプ10Aからの吐出流量のうちの前記余
剰流量を吸収することにより蓄圧動作し、その作動圧力
値は前記リリーフ弁52と併用する場合はリリーフ弁5
2の設定圧より低い値とし、リリーフ弁52を安全弁と
して機能させるようにすることもできる。
気体圧力によって動力蓄積を行うブラダ式のアキューム
レータであり、この形式のアキュームレータを用いた場
合には、良好な蓄圧特性で装置重量を軽減することがで
きる。また図2Bに示したアキュームレータ55は、ス
プリング56で付勢されたピストン57をシリンダ58
内に有するバネ式アキュームレータであり、この例で
は、ピストン57が或る程度後退すると例えばリザーバ
16などの外部へ開かれる開口59がシリンダ58に設
けられており、これにより低圧側プランジャポンプ10
Aの吐出圧が過大になったときに分岐回路50Aをリザ
ーバ側に解放する安全弁機能をアキュームレータ55に
持たせてある。尚、分岐回路50Aには例示した形式以
外の例えば荷重による重量式など種々の形式のアキュー
ムレータを用いることができ、本発明は図2Aおよび図
2Bの例示に限定されるものではない。
有する分岐回路50Aをポンプ室12Aに常時連通する
ように設けることにより、低圧側プランジャポンプ10
Aの吐出行程でアキュームレータに蓄圧された残圧が低
圧側プランジャポンプ10Aの吸入行程でプランジャ1
3Aの矢印A方向への移動を付勢する力として有効利用
され、ポンプ動力の軽減による効率の向上が可能であ
る。
ンプ行程の繰り返しにより、主に矢印A方向へのプラン
ジャ移動による高圧側プランジャポンプ10Bの吐出動
作のたびに負荷としての圧力容器70の加圧チャンバ内
が段階的に昇圧され、その昇圧の様子は圧力計測器64
による圧力検出によって監視され、容器70内が予め設
定された圧力値に達したときはモータ21の駆動が停止
される。
転周期の制御に関連して、プランジャ13A,13Bの
ストローク運動中の位置をモータ21のサーボ制御系に
与えるために、サーボモータ21の回転出力系からプラ
ンジャ13A,13Bおよびボールねじ軸13からなる
往復運動部までの適当な部位に、例えばパルスエンコー
ダ等の位置検出器を設けることは好ましいことである。
ャ位置の検出結果を高圧側圧力計測器64の検出圧力値
と共に利用して、サ−ボモ−タ21の反転タイミングを
変化させることにより、既知の一定容積Vをもつ圧力容
器70内を設定圧力値pM に加圧するに際して、容器7
0内の圧力が設定圧力値に達するまでの昇圧時間を短縮
するような運転制御を行うことができる。
A,10Bを常に全ストロ−ク長さで往復動作させるの
ではなく、昇圧の最終段階では容器70内が設定圧pM
に達するのに必要なだけの最小限の吐出流量を計算し、
ポンプ行程を計算値に相当するストローク長さに制限す
るようにサーボモータ21を制御する。この運転方法の
実施例について、図1および動作フローを示す図3と共
に以下に説明する。
出される高圧液体によって既知の一定容積Vをもつ圧力
容器70内を予め定められた設定圧力値pM に加圧する
場合を例にとると、まず圧力容器70内が設定圧力値p
M に達した場合の容器内の液体総容量(総体積)WM を
圧力容器70の容積V及び使用液体の設定圧力値pMに
おける圧縮率βM に基づいて前述の式(3) により予め求
めておく。
の完了時点における圧力容器70内の負荷圧pを圧力計
測器64の検出結果から取り込み、この吐出行程に続く
高圧側プランジャポンプ10Bの吸入行程前に、取り込
まれた負荷圧pにおける前記液体の圧縮率βと圧力容器
70の容積Vに基づいて前述の式(1)(2)により負荷圧p
における圧力容器70内の液体の総容量Wを計算する。
り、従って設定圧力pM [kgf/cm2]に達した場合の水の
圧縮率βM は、 βM ={P(pM) - 1 }/ P(pM) ただし、 P(pM) ={(2.996×108 +pM × 9.8×104)/ 2.996×
108 }0.1368 である。
積Vの圧力容器70内を満たすに必要な水の総容量WM
は、前述式(3) の通り、 WM =V/(1−βM ) となる。
にある水の圧縮率βは、前述式(1)の通り、 β={P(p) - 1}/ P(p) ここで、P(p)は、 P(p)={(2.996×108 +p× 9.8×104)/ 2.996×10
8 }0.1368 である。
状態で満たすのに必要な水の総容量Wは、前述式(2) の
通り、 W=V/(1−β) となる。
0Bの毎回の吐出行程の終了時点における負荷圧pの値
から式(1)(2)によって水の総容量Wを計算し、圧力容器
70内が設定圧力値pM に達した場合の容器内の総容量
WM との差、即ちΔW=WM−Wを計算すると、容器7
0内を設定圧力値にするには残りどれだけの量の圧縮さ
れた水が容器内に供給されれば良いかが求められる。
ーク長さでの一回のポンプ行程による単位吐出量をQ0
とすると、ΔWとQ0 との比ΔW/Q0 は設定圧力値ま
での加圧に必要なストローク数である。
プランジャポンプ10Bの吐出行程の終了時点で計算さ
れた比ΔW/Q0 の値が1以上のときは、プランジャを
全ストローク長さで駆動し、比ΔW/Q0 の値が1未満
になったときには、直後の吸入行程におけるストローク
長さを前記全ストローク長さと前記比との積に相当する
ストローク長さに制限し、しかもこの制限されたストロ
ーク長さによる吸入行程の後にポンプを直ちに吐出行程
に反転させる。
装置の動作スタートに伴ってサーボモータ21によりボ
ールねじ軸13と共に各プランジャ13A及び13Bを
矢印B方向のストローク端(低圧側移動制限端)から矢
印A方向に移動させ、低圧側プランジャポンプ10Aで
は吸入行程を、高圧側プランジャポンプ10Bでは吐出
行程を行なわせる動作ステップであり、このステップ3
01によってポンプ室12Bから吐出される高圧水がチ
ェック弁48を介して圧力容器70へ供給されると、ス
テップ302では圧力計測器64の検出信号に基づいて
負荷圧が設定圧力値に達したか否かが判定される。
したことが判定された場合には、ステップ303に進ん
でサーボモータ21の駆動を停止し、プランジャの往復
運動を停止するが、負荷圧が設定圧力値に達していない
ときには、ステップ304に進む。
検出器によるプランジャ13Bの位置検出結果に基づい
てプランジャ13Bが矢印A方向のストローク端(高圧
側移動制限端)に達したか否かが判定される。位置検出
器からの制限端到達信号がOFFのときはプランジャ1
3Bが未だ高圧側移動制限端に達していないので、制御
の流れは再びステップ302に戻り、この判定動作を繰
り返す。プランジャ13Bが高圧側移動制限端に到達す
ると位置検出器からの制限端到達信号がONになり、制
御の流れはステップ305に進む。
点での圧力計測器64から取り込んだ負荷圧pの値から
前述式(1)(2)によって容器70内の高圧水の総容量Wを
計算し、また予め計算しておいたWM (圧力容器70内
が設定圧力値pM に達した場合の容器70内の高圧水の
総容量)との差、即ちΔW=WM −Wを計算し、更に高
圧側プランジャポンプ10Bの全ストローク長さでの一
回のポンプ行程による単位吐出量Q0 との比ΔW/Q0
を計算し、この計算された比ΔW/Q0 の値が1以上の
ときはプランジャ移動量の指令値として全ストローク長
さを、また比ΔW/Q0 の値が1未満になったときには
プランジャ移動量の指令値として前記全ストローク長さ
と前記比との積に相当する制限されたストローク長さを
サーボモータ21の制御系に与える。
サーボ制御系に与えられるとステップ306による反転
移動動作が行なわれる。このステップ306では、サー
ボモータ21によりボールねじ軸13と共に各プランジ
ャ13A及び13Bを矢印A方向のストローク端(高圧
側移動制限端)から矢印B方向に移動させ、低圧側プラ
ンジャポンプ10Aでは吐出行程を、高圧側プランジャ
ポンプ10Bでは吸入行程を行なわせるが、そのときの
矢印B方向へのプランジャ移動量はステップ305で与
えられる指令値にしたがって制御される。
比ΔW/Q0 の値が1以上のときはプランジャ移動量の
指令値として全ストローク長さが与えられるので、サー
ボモータ21はプランジャ13A,13Bを矢印B方向
へ全ストローク長さだけ移動させ、その後、ステップ3
01に戻って反転させて再び矢印A方向への移動を行な
う。この場合の指令値によるサーボモータ21の移動量
の制御は、サーボモータ21の機械出力系の移動量を検
出するエンコーダからの信号によるフィードバック制御
で行なうことができ、あるいは単純に低圧側移動制限端
に設けた位置検出器の作動による駆動方向の反転制御で
もよい。
比ΔW/Q0 の値が1未満になったときには、プランジ
ャ移動量の指令値として前記全ストローク長さと前記比
との積に相当する制限されたストローク長さが与えられ
るので、サーボモータ21はプランジャ13A,13B
を矢印B方向へこの制限されたストローク長さだけ移動
させ、その後、ステップ301に戻って反転させて直ち
に矢印A方向への移動を行なう。この場合の指令値によ
るサーボモータ21の移動量の制御は、サーボモータ2
1の機械出力系の移動量を検出するエンコーダからの信
号によるフィードバック制御で行なうことができる。
ンジャポンプ10Bについて毎回の吐出行程の終了時点
で比ΔW/Q0 を計算し、比ΔW/Q0 の値が1以上の
ときはプランジャポンプを全ストローク長さで駆動し、
比ΔW/Q0 の値が1未満になったときには直後の吸入
行程におけるストローク長さを前記全ストローク長さと
前記比との積に相当するストローク長さに制限し、しか
もこの制限されたストローク長さによる吸入行程の後に
プランジャポンプを直ちに吐出行程に反転させる。
ャポンプに無駄なストローク長さのポンプ行程を行わせ
ることがなく、吸入行程及び吐出行程の双方でストロー
ク長さの無駄がなくなるので昇圧時間が一層短縮され、
前記のように制限されたストローク長さでの吐出行程が
終了した時点では負荷容器内が設定圧力値に達すること
になり、ステップ303で装置の加圧動作が停止される
ことになる。
圧力値から低下すれば、ステップ302、304を介し
て再びステップ305が開始され、低下圧力分の補給に
見合った量だけの吸入行程と吐出行程が高圧側プランジ
ャポンプ10Bによって行なわれる。この場合、設定圧
力値からの圧力低下の大きさに対して制御フローの再開
に適当な不感帯を与えておくことが好ましいことは述べ
るまでもない。
さ当たりの単位押し退け容積Q0 が10[cc]の高圧プラ
ンジャポンプを用いて加圧した水により、容積200[c
c]の圧力容器の加圧チャンバ内を設定圧力10000[k
gf/cm2] に加圧した場合、式(3) においてP(pM)=1.
2197、圧縮率βM =0.1801となるから、設定
圧力での容器内の水の総容量WM は243.9[cc]とな
り、大気圧下での加圧を考えると、200[cc]の容積の
容器内が水で満たされてから約40[cc]程度の圧縮分に
相当する水が供給されれば容器内が設定圧に加圧される
ことが判る。
プの1ストローク時間は25.7秒(吸入行程10.0
秒および吐出行程15.7秒)であり、容器内に水が満
たされた後の吐出行程の開始で圧力計測器64による負
荷圧の値が上昇し始めてから92.8秒後の4回目の吐
出行程の終了時点で負荷圧が8400[kgf/cm2] を示
し、そのときの圧縮率βは式(1) から0.1653、ま
た容器内の水の総容量Wは式(2) から239.6[cc]で
ある。
であり、ΔW/Q0 =0.43となるから、次の吸入行
程は全ストローク長さの43%に制限され、43%のス
トローク長さで高圧プランジャポンプが吸入行程を行な
ったのち、直ちに吐出行程に反転された。この吐出行程
も残り43%のストローク長さを残していたが、これが
ストローク端に達したときには圧力計測器64による負
荷圧の値が設定圧力値である10000[kgf/cm2] を示
した。
作の最終ストローク運動は吸入行程及び吐出行程が共に
43%の制限されたストローク長さで行なわれており、
従って毎回の動作を全ストロ−ク長さで行なうよりも設
定圧力までの昇圧時間が短縮された。
ば、第1の往復動ポンプ手段がリザーバなどから液体を
自己吸引するので、別の給液用ポンプを用いなくても高
圧液体を得ることができ、液体内に気泡が生じたり液質
を変化させたりすることも殆どなく、また第1の往復動
ポンプ手段で或る中間圧力まで加圧された液体を第2の
往復動ポンプ手段で同一ストローク量で可逆的に吸入し
て加圧するという二段加圧を行なうので、一回当たりの
ストローク動作による加圧量を大きくして昇圧時間を短
縮することができる。
て、第1のポンプ手段を構成する第1のプランジャポン
プの加圧断面積よりも、第2のポンプ手段を構成する第
2のプランジャポンプの加圧断面積を小さくし、これら
両プランジャポンプのプランジャを、駆動原動機により
直線往復運動される駆動部材に共通に連結したので、装
置の駆動部の構成を簡略化することができると共に、装
置の駆動源としては駆動部材を往復運動させる駆動原動
機だけでよい。
て、第1の往復動ポンプ手段の吐出圧を予め定められた
設定圧力でリザーバなどへ放出する圧力制御回路を有す
る分岐回路を備えているので、第1の往復動ポンプ手段
の吐出圧が設定圧力に達するまでは第2の往復動ポンプ
手段の吸入量以外の余剰流量が圧縮分または負荷への供
給分として有効利用され、昇圧時間の短縮が可能であ
る。
て、第1の往復動ポンプ手段の吐出口に前記余剰流量に
よって蓄圧動作するアキュームレータが接続されている
ので、蓄圧された残圧が第1の往復動ポンプ手段の吸入
行程でポンプのストローク運動を付勢する力として有効
利用され、動力の軽減による効率の向上に寄与する効果
が得られる。
て、第1と第2のチェック弁により第1の往復動ポンプ
手段の給排流路の振り分けが行なわれ、第3と第4のチ
ェック弁により第2の往復動ポンプ手段の給排流路の振
り分けが行なわれ、高圧側の第2の往復動ポンプ手段か
らの吐出液体を負荷へ導く吐出流路側の圧力が設定圧力
値よりも低いときには、低圧側の第1の往復動ポンプ手
段からの吐出液体の余剰流量が第3のチェック弁から供
給されてくると第2の往復動ポンプ手段への吸入量を超
える分の余剰流量が第4のチェック弁を会して負荷へ直
接送られ、従って低圧領域では負荷への流量が多くな
り、高圧領域になるとこの流量が自動的に少なくなり、
効率のよい昇圧を行なうことができる。
で一定容積の負荷容器を加圧するに際して、往復動ポン
プを常に全ストローク長さで動作させずに、昇圧の最終
段階では負荷圧の検出と液体圧縮率に基づく計算によっ
て、負荷容器内が設定圧力値に達するのに必要なだけの
最小限の吐出流量を与えるストローク長さに制限するよ
うに制御してポンプを駆動するので、昇圧の最終段階で
ポンプに無駄な動作をさせずに済み、吸入行程及び吐出
行程の双方でストローク長さの無駄がなくなるので昇圧
時間が一層短縮されるという効果を得ることができる。
す模式説明図である。
要部について示す模式説明図である。
法のフロ−チャ−トである。
手段) 10B 高圧側プランジャポンプ(第2の往復動ポンプ
手段) 11 シリンダハウジング 11A 低圧側シリンダ 11B 高圧側シリンダ 12A 低圧側ポンプ室 12B 高圧側ポンプ室 13 精密ボールねじ軸(駆動部材) 13A 低圧側プランジャ 13B 高圧側プランジャ 14 回転ナット 16 リザーバ 18 吸引口 21 可逆サーボモータ(駆動原動機) 22 歯付エンドレスベルト装置 32 供給流路 34 接続流路 36 吐出流路 42 第1のチェック弁 44 第2のチェック弁 46 第3のチェック弁 48 第4のチェック弁 50 分岐回路 52 リリーフ弁(圧力制御弁回路) 54 アキュームレータ 55 アキュームレータ 62 低圧側圧力計測器 64 高圧側圧力計測器 70 圧力容器(負荷容器) 72 加圧処理食品
Claims (6)
- 【請求項1】吸入した液体を加圧して吐出する第1の往
復動ポンプ手段と、単位ストローク長さ当りの押しのけ
容積が前記第1の往復動ポンプ手段よりも小さく、且つ
前記第1の往復動ポンプ手段と互いに等しいストローク
長さで可逆的に連動することにより前記第1の往復動ポ
ンプ手段から吐出される液体を吸入して更に高圧に加圧
して外部へ吐出する第2の往復動ポンプ手段とを備え、
前記第1の往復動ポンプ手段からの吐出流量のうち前記
第2の往復動ポンプ手段へ吸入される流量を超える余剰
流量を予め設定された圧力で吸収する分岐回路が前記第
1の往復動ポンプ手段の吐出流路に接続されていること
を特徴とする液体加圧装置。 - 【請求項2】第1と第2の往復動ポンプ手段がそれぞれ
プランジャポンプからなり、第1の往復動ポンプ手段を
構成するプランジャポンプのプランジャが、第2の往復
動ポンプ手段を構成するプランジャポンプのプランジャ
よりも大きな加圧断面積を有し、第1と第2のプランジ
ャポンプの各プランジャが一体的に往復運動されるよう
に駆動原動機により直線的に往復運動する駆動部材にそ
れぞれ連結されていることを特徴とする請求項1に記載
の液体加圧装置。 - 【請求項3】前記分岐回路が第1の往復動ポンプ手段の
吐出圧を予め定められた設定圧力で前記吐出流路外へ放
出する圧力制御弁回路を含んでいることを特徴とする請
求項1に記載の液体加圧装置。 - 【請求項4】第1の往復動ポンプ手段の吐出口に前記余
剰流量により蓄圧動作するアキュームレータが接続され
ていることを特徴とする請求項1に記載の液体加圧装
置。 - 【請求項5】入口から吸入した液体を第1の往復動ポン
プ手段の吸入行程で開かれる第1のチェック弁を介して
第1の往復動ポンプ手段のポンプ室に導く供給流路と、
第1の往復動ポンプ手段からの吐出液体による押込みで
それぞれ開かれる第2のチェック弁と第3のチェック弁
との直列接続を介して第1の往復動ポンプ手段からの吐
出液体を第2の往復動ポンプ手段のポンプ室に導く接続
流路と、第2の往復動ポンプ手段から吐出される高圧液
体による押込みで開かれる第4のチェック弁を介して第
2の往復動ポンプ手段から吐出される高圧液体を出口へ
導く吐出流路とを備えたことを特徴とする請求項1に記
載の液体加圧装置。 - 【請求項6】往復動ポンプ手段で構成された液体加圧装
置を用いて前記往復動ポンプ手段から吐出される高圧液
体によって既知の一定容積Vをもつ負荷容器内を予め定
められた設定圧力値pM に加圧するに際して、前記負荷
容器内が設定圧力値pM に達した場合の負荷容器内の液
体総容量WM を負荷容器の容積V及び使用液体の前記設
定圧力値pM における圧縮率βM に基づいて予め求めて
おき、前記往復動ポンプ手段の吐出行程によって負荷容
器へ送られた高圧液体の負荷圧pを検出し、前記吐出行
程に続く前記往復動ポンプ手段の吸入行程前に前記負荷
圧pにおける前記液体の圧縮率βと負荷容器の容積Vに
基づいて前記負荷圧pにおける負荷容器内の液体総容量
Wを計算し、液体総容量の差ΔW=WM −Wと前記往復
動ポンプ手段の予め定められた全ストローク長さでの一
回のポンプ行程による単位吐出量Q0 との比ΔW/Q0
が1以上のときは前記往復動ポンプ手段を全ストローク
長さで駆動し、前記比ΔW/Q0 が1未満になったとき
には直後の前記往復動ポンプ手段の吸入行程におけるス
トローク長さを前記全ストローク長さと前記比との積に
相当するストローク長さに制限し、この制限されたスト
ローク長さによる吸入行程の後に前記往復動ポンプ手段
を直ちに吐出行程に反転させることを特徴とする液体加
圧装置の運転方法。
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---|---|---|---|
JP13785294A JP3701986B2 (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 液体加圧装置及びその運転方法 |
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JP13785294A JP3701986B2 (ja) | 1994-05-30 | 1994-05-30 | 液体加圧装置及びその運転方法 |
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JPH07324676A true JPH07324676A (ja) | 1995-12-12 |
JP3701986B2 JP3701986B2 (ja) | 2005-10-05 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015081553A (ja) * | 2013-10-22 | 2015-04-27 | 株式会社スギノマシン | 液圧式拡管装置 |
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1994
- 1994-05-30 JP JP13785294A patent/JP3701986B2/ja not_active Expired - Lifetime
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