JPH07324052A - カルボニル基含有化合物の製造方法 - Google Patents

カルボニル基含有化合物の製造方法

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JPH07324052A
JPH07324052A JP7158760A JP15876095A JPH07324052A JP H07324052 A JPH07324052 A JP H07324052A JP 7158760 A JP7158760 A JP 7158760A JP 15876095 A JP15876095 A JP 15876095A JP H07324052 A JPH07324052 A JP H07324052A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 芳香族化合物およびアルキル芳香族化合物か
らカルボニル基含有化合物を製造するに際して、酸化剤
として、Ce(CH3SO3)2O・2H2OまたはCe(C
3SO3)2(OH)2・H2Oなる構造式のセリウム(I
V)化合物を使用する。 【効果】 高い選択率で目的化合物を得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、新規な固体のセリウム(IV)
化合物を酸化剤として使用して芳香族化合物およびアル
キル芳香族化合物をそれらの対応するカルボニル基含有
化合物に酸化する方法に関する。さらに詳しくは、この
セリウム(IV)化合物は水酸化メタンスルホン酸セリ
ウム(IV)水和物(Cerium methansulfonate hydroxi
de hydrate)である。
【0002】セリウム(IV)は芳香族カルボニル化合
物を製造するためのよく知られた酸化剤である。しかし
ながら、従来知られたセリウム(IV)のいずれも、芳
香族化合物の急速な選択的酸化の目的に理想的ではな
い。例えば、ある種のセリウム塩類(例えば、塩化物、
硝酸塩、過塩素酸塩)の陰イオン類は、大量の望ましく
ない副生物を生成するか、あるいはそれらを商業的規模
で使用することを妨害する不安定な条件を示す方法で、
有機基質と高度に反応性である。これより反応性に劣る
陰イオン類(例えば、硫酸塩、酢酸塩、フツ化物、フツ
化ホウ素、フツ化ケイ素)は、一般に、溶解度が低い塩
類を形成し、反応速度を阻害しおよび/または使用済み
酸化剤の容易に再生される能力を阻害する。さらに、あ
る種の有機酸塩類(例えば、ベンゼンスルホン酸塩)は
有機化合物の酸化において有用であるための十分な安定
性をもたない。
【0003】セリウム(III)/セリウム(IV)イ
オンは知られておりかつ酸化反応において使用されてき
ているが、酸化条件下に十分に安定であつて、間接電気
化学的酸化法において有用であり、高度の効率でセリウ
ム(III)種とセリウム(IV)種との間の反復サイ
クリングを実施でき、所望のカルボニル基含有化合物の
生成において高度に選択的である酸化剤であり、それら
が使用される方法を商業的に魅力的とする高い反応速度
を示すことができ、必要量で容易に輸送、貯蔵および計
量することができる固体の安定な物質であり、そして水
中に容易に溶解して水溶液を形成することができる、セ
リウム(IV)酸化剤が要求されている。
【0004】1986年5月5日に提出された同時係属
出願859,548号において、少なくとも1.5モルの
濃度の遊離のメタンスルホン酸と組み合わせてメタンス
ルホン酸のセリウム塩の水溶液を酸化手段として使用し
て、芳香族カルボニル基含有化合物の生成において高い
収率および選択率を達成することを記載した。ここに記
載する固体のセリウム(IV)物質は、同一の目的に使
用して同一の結果を達成することができる。それは使用
前延長した期間にわたつて貯蔵できる、固体の輸送容易
な物質という利点を有する。使用するとき、それは容易
に溶解して酸化剤溶液を形成する。
【0005】本発明によれば、後に詳しく説明する、固
体の安定な化合物である水酸化メタンスルホン酸セリウ
ム(IV)水和物を使用して芳香族化合物およびアルキ
ル芳香族化合物を高い選択率でカルボニル含有化合物に
転化する酸化法が提供される。セリウム(IV)酸化剤
は、所望の性質の組み合わせ(安定性、溶解度、反応
性、カルボニル化合物の生成の選択性、高い電流密度で
高い効率での生成、およびセリウム(III)とセリウ
ム(IV)との間の反復サイクリングの能力)を示すの
で、高度に魅力的な化合物である。
【0006】この明細書において使用する用語を、本発
明の明瞭な説明の提供を促進する目的で下に定義する:
用語「芳香族」は、特記しないかぎり、ベンゼン環式化
合物および融合したベンゼン環式化合物、例えば、ベン
ゼン、ナフタレン、アントラセンなどを意味する。これ
らの化合物は置換されていないか、あるいは酸化に対し
て不活性である置換基、例えば、ハロゲン、アルコキ
シ、ニトロ、スルホニル、アミド、第三アミノ、第三ア
ルキルおよびカルボキシレートエステル基を含有するこ
とができる。
【0007】用語「アルキル芳香族」は、C1−C6アル
キル置換のベンゼン環式化合物および融合ベンゼン環式
化合物を意味する。これらの化合物は、芳香族環に結合
した1または2以上の第一または第二C1−C6アルキル
基を含有しそして、さらに、酸化に対して不活性である
置換基、例えば、ハロゲン、アルコキシ、ニトロ、スル
ホニル、アミド、第三アミノ、第三アルキルおよびカル
ボキシレートエステル基を含有することができる。この
ような化合物の例は、トルエン、(o、mまたはp)キ
シレン、トリメチルベンゼン、(o、mまたはp)エチ
ルトルエン、(o、mまたはp)プロピルトルエン、
(o、mまたはp)メトキシエチルベンゼン、(o、m
またはp)エトキシエチルベンゼン、1,2−ジメチル
ナフタレン、(o、mまたはp)メチル−N,N−ジメ
チルアニリン、(o、mまたはp)クロロトルエンなど
を包含する。
【0008】用語「間接電気化学的酸化」は、2つの工
程において、第1工程が陽極電化の交換により金属イオ
ンの酸化剤(例えば、Ce+4)を提供し、そして第2工
程が金属イオンの酸化剤を芳香族化合物またはアルキル
芳香族化合物と反応させてカルボニル含有化合物を生成
するように進行する、芳香族化合物またはアルキル芳香
族化合物の酸化を意味する。芳香族化合物またはアルキ
ル芳香族化合物の酸化は、金属イオンの不存在下におい
て選択的に起こらない。有機基質の間接電気化学的酸化
は、電気化学的反応器内(槽内)であるいは電気化学的
反応器外(槽外)で実施することができる。
【0009】用語「セリウム(III)(Cerous)」、
「セリウム(IV)(ceric)」および「セリウム(cer
ium)」は、それぞれ、その低い原子価状態(+3)、
その高い原子価状態(+4)および低いおよび高い原子
価状態の種の混合物としてのセリウムイオンまたはセリ
ウムイオンの塩を意味する。
【0010】本発明のセリウム(IV)酸化剤は、水酸
化メタンスルホン酸セリウム(IV)水和物と表示すべ
き固体の化合物である。この化合物は原子式CeC2
1029で表わされ、またCe(CH3SO3)2O・2H2
OまたはCe(CH3SO3)2(OH)2・H2Oなる構造式
で表わすこともできる。追加の水をこの化合物に会合
(associate)させることができる。この固体は次の元
素分析を有する:36.2重量%(理論値36.65重量
%)のセリウム、6.6重量%(6.3重量%)の炭素、
17.0重量%(16.75重量%)のイオン、2.6重
量%(2.62重量%)の水素および37.6重量%(3
7.7重量%)の酸素。この化合物は(示差走査熱量計
により)195.6℃の溶融勾配の開始を示し、215.
5℃のピーク最大を有する。本発明の化合物の赤外スペ
クトル分析(KBrのペレツトを使用して実施した)を
第1図に示す。このスペクトル図は、上記の原子式およ
び構造式を有する化合物またはそれらの混合物に特有の
ものである。
【0011】本発明の水酸化メタンスルホン酸セリウム
(IV)水和物は、有機化合物、とくに芳香族化合物お
よびアルキル置換芳香族化合物のためのきわめて優れた
1電子酸化剤である。本発明の化合物は、酸化剤種を再
生する能力をもつために、簡単な1工程レドツクス反応
またはサイクル的仲介方法において使用することができ
る。前述のように、同時係属米国特許出願第859,5
48号において、ある種のセリウム塩類は、その酸化ま
たは還元された形態で、反応系に対して悪影響を及ぼす
陰イオンを有する。例えば、硫酸のセリウム塩およびト
リフルオロ酢酸のセリウム塩は、弱酸中で低い溶解度を
有し、そして酸濃度の増加とともに溶解度を減少するこ
とが知られている。
【0012】本発明のセリウム(IV)化合物は、ある
種のセリウム(III)塩類をメタンスルホン酸と接触
させてメタンスルホン酸のセリウム(III)塩中間体
を形成し、この中間体を小過剰量の遊離酸の存在下に電
気化学的に酸化し、そして得られた水酸化メタンスルホ
ン酸セリウム(IV)水和物を回収することによつて形
成することができる。詳しくは、セリウム(IV)化合
物は、水溶液中で、酸化セリウム(III)、炭酸セリ
ウム(III)、水酸化セリウム(III)またはそれ
らの混合物を、初期のセリウム(III)塩の中和に必
要量より小過剰量のメタンスルホン酸と接触させること
によつて形成される。したがつて、セリウム(III)
[例えば、炭酸セリウム(III)など]の1モルにつ
き、この溶液は2モルより多い遊離酸を含有すべきであ
る。酸の過剰量は、メタンスルホン酸セリウム(II
I)の形成に要求される化学量論的量よりも、小過剰、
例えば、約0.1〜1.3モル過剰、好ましくは約0.5
〜約1.3モル過剰であるべきである。溶液中のセリウ
ム(III)イオンの濃度は、約0.2モルに等しいか
あるいはそれより大きく、好ましくは約0.5〜1.5モ
ルであるべきである。さらに、溶液は他の無機酸の無関
係の陰イオン、例えば、硫酸、硝酸、過塩素酸などの陰
イオンを実質的に含有してはならない。このような陰イ
オンが存在するとき、それらは、本発明の化合物を回収
するために溶液を使用する前に、既知の手段により除去
すべきである。例えば、硫酸イオンが存在する場合、硫
酸イオンは炭酸鉛(II)で沈殿させることによつて除
去できる。同様に、塩素イオンは溶液を炭酸銀で処理す
ることによつて除去できる。他の無関係のイオンは技術
的に知られた同様な方法で除去することができる。
【0013】そのように形成した溶液を電解槽へ導入す
る。槽は分割されていないか、あるいは電極間の多孔質
の仕切の壁または膜で分割されていることができる。電
極は任意の適当な形態、例えば、板、格子、エキスパン
ドメタル、または網状多孔質材料などであることができ
る。陽極は金属イオンの酸化を実施するために適当な既
知の材料のいずれであることもでき、そして、好ましく
は、鉛、酸化鉛、白金、白金化チタン、白金化ニオブま
たは金属化物−チタン複合体である。槽の陰極は酸水溶
液中で、金属イオン、例えば、鋼、銅およびニツケルの
存在下または不存在下に還元を実施するために適当な任
意の既知の金属であることができる。セリウム(II
I)の溶液を仕切られた槽の陽極液部分の中に導入す
る。電解槽はセリウム(III)イオンをセリウム(I
V)イオンに酸化することを可能とするきわめて優れた
手段を提供し、そしてセリウム(IV)イオンは2モル
のメタンスルホン酸と結合して、ここに記載する条件下
に本発明の固体の生成物、水酸化メタンスルホン酸セリ
ウム(IV)水和物を生成する。さらに、セリウム(I
II)の溶液は、この方法を妨害しかつ分離を必要とす
る副生物を生成しないで、きれいな陰極の還元を提供す
る能力を有する。
【0014】電解は約2〜20ボルトの範囲の電圧にお
いて、約0.1〜約500mA/cm2、好ましくは10
〜400mA/cm2、最も好ましくは30〜300m
A/cm2(あらさ係数を排除する電極面積に基づく)
の範囲の電流密度で実施することができる。電解は約−
20〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度におい
て実施できる。
【0015】前述の弱酸性のメタンスルホン酸セリウム
(III)溶液は、電解酸化すると、所望の水酸化メタ
ンスルホン酸セリウム(IV)水和物を生成することが
発見された。セリウム(IV)は、濾過などおよび水、
アセトニトリルまたは他の被溶媒の液体を使用する洗浄
により、容易に回収することができる。
【0016】本発明のセリウム(IV)化合物を使用し
て有効に酸化できる有機化合物は、芳香族化合物および
アルキル芳香族化合物である。芳香族化合物は、ベンジ
ル環式化合物および融合ベンジル環式化合物を包含し、
これらの化合物は置換されていないか、あるいは酸化に
対して実質的に不活性である基で置換されていることが
できる。このような化合物の例は、ベンゼン、ナフタレ
ン、アントラセンなど、ならびに本発明の間接酸化に対
して不活性である環に結合した基を含有するこのような
化合物を包含する。このような基は、簡単な実験室の試
験によつて簡単に決定することができ、そして(C1
4)アルコキシ、tert−アルキル(C1−C4),
フエノキシ、ニトロ、tert−アミノ、スルホニル、
アミド、およびカルボン酸エステル基などを包含する。
アルキル置換芳香族化合物は、さらに少なくとも1つの
第一アルキルまたは第二アルキル基あるいは両者を含有
する、上に定義した芳香族化合物を包含する。
【0017】前述の有機化合物は、本発明の水酸化メタ
ンスルホン酸セリウム(IV)水和物を含有する溶液ま
たは懸濁液を有機化合物と接触させることによつて、そ
れらのそれぞれのカルボニル含有化合物に酸化される。
酸化手段として有用な本発明の水酸化メタンスルホン酸
セリウム(IV)水和物の懸濁液または分散液は、固体
のセリウム(IV)塩を含有する最初に形成した弱酸系
を使用するか、あるいは固体のセリウム(IV)塩を水
性弱酸系中に分散させることによつて容易に形成でき
る。セリウム(IV)化合物の溶液はこの化合物を水中
に溶解することによつて形成できる。本発明の化合物は
弱い酸性の水溶液(例えば、0.1〜1.3モルの濃度の
メタンスルホン酸を含有する溶液)中に実質的に不溶性
であるが、驚くべきことには、この化合物は実質的に中
性(pH6.5〜7.5)の水または脱イオン(D.
I.)水中に非常に高度に可溶性であることが発見され
た。こうして、水酸化メタンスルホン酸セリウム(I
V)水和物の水溶液は、本発明の化合物を淡水中に溶解
することによつて容易に形成することができる。有機化
合物の酸化は、強い酸性の溶液、すなわち、少なくとも
1.5モルの遊離のメタンスルホン酸の濃度を有する溶
液中で実施することができる。これらの溶液は、必要量
の酸をセリウム(IV)化合物−水の溶液中に急速に添
加して、要求する少なくとも1.5モルの濃度を発生さ
せることによつて形成することができる。
【0018】セリウム(IV)酸化剤と芳香族化合物お
よびアルキル芳香族化合物との接触は、セリウム(I
V)酸化剤を含有する水性系中に前記化合物を単に溶解
または分散させることによつて実施することができる。
芳香族化合物およびアルキル芳香族化合物は、水相中に
溶解または分散させて、あるいは有機溶媒中に溶解させ
て反応器へ導入することができる。
【0019】セリウム(IV)酸化剤と芳香族化合物お
よびアルキル芳香族化合物とはバツチ方法で接触させる
ことができる。好ましくは、セリウム(IV)酸化剤
は、芳香族化合物およびアルキル芳香族化合物およびセ
リウム(IV)酸化剤を反応器内で撹拌下に接触させ
る、連続の仲介(mediated)法において使用できる。こ
の化合物および酸化剤を反応器中に連続的に導入する。
使用済み[セリウム(III)]酸化剤および生成した
カルボニル含有芳香族化合物およびアルキル芳香族化合
物を含有する溶液を取り出し、そしてカルボニル化合物
を普通の手段、例えば、蒸留、相分離、沈殿あるいは適
当な溶媒、ジクロロアルカン、シクロヘキサンなどを使
用する抽出によつて回収する。分離の特定のモードは形
成する生成物の同一性に依存し、そして当業者によつて
容易に決定されうる。次いで、残留する溶液を電気化学
的槽へ移し、ここでセリウム(III)イオンに富んだ
水性酸性媒質を電気化学的に再生してセリウム(IV)
に富んだ系にする。酸化系は少なくとも0.2モル、好
ましくは少なくとも0.5モルの濃度でセリウムイオン
を含有すべきである。
【0020】セリウム(IV)酸化剤として本発明の酸
化剤を使用する前述の方法(とくに仲介された方法)
は、セリウム(IV)イオンを高い濃度および高い溶解
度で提供して、有機化合物を高い反応速度で酸化するこ
とができる。さらに、予期せざることには、本発明の方
法は、副生物を実質的に生成しないで、キノン類(芳香
族化合物から)およびアルデヒド類またはケトン類を
(アルキル芳香族化合物から)容易にかつ選択的に生成
する手段を提供する。
【0021】有機酸化は周囲の温度および圧力の条件下
に実施することができる。温度は約0〜100℃で変化
することができ、20〜75℃は好ましい。圧力は必要
に応じて高いかあるいは低くあることができる。
【0022】次の実施例により本発明を説明するが、特
許請求の範囲によつて規定される本発明はこれらの実施
例によつて限定されない。特記しないかぎり、すべての
部および百分率は重量による。
【0023】
【実施例】実施例I 276部のメタンスルホン酸を、150部の水中の21
9部の炭酸セリウム(III)(五水和物として得られ
た)の撹拌した懸濁液にゆつくり添加した。二酸化炭素
の発生が完結したとき、水を添加して、1.8モルのメ
タンスルホン酸セリウム(III)[Ce(CH3SO3)
3]および1モルの遊離のメタンスルホン酸を含有する
450mlの体積にした。
【0024】上の溶液を板およびフレーム型の電解槽の
陽極室に導入した。陽極は63.5μmの白金が被覆さ
れた表面(合計の表面積約50cm2)を有する白金ク
ラツド−ニオブであつた。陽極室は、商用パーフルオロ
イオン交換樹脂の膜[ナフイオン(Nafion)390]に
よつて陰極室と分離されていた。陽極液の温度は40℃
であり、そして5アンペアの一定電流を54分間流し
て、次いで3アンペアを211分間流した。スラリーが
陽極室に生じた。スラリーは合計のCe(IV)含量が
0.53モルであつた(理論的収量は0.56である;9
4.6%の電流効率)。陰極室はステンレス鋼の陰極を
含有し、そしてプロトンを水素ガスにきれいに還元させ
た。
【0025】陽極液のスラリーを周囲温度で一夜撹拌し
た。固体の生成物を濾過により分離し、そして60℃で
約15時間真空乾燥した。回収された生成物を15ml
のアセトニトリルで洗浄し、次いで再び60℃で約15
時間真空乾燥すると、97.3部の黄色固体が得られ
た。この黄色固体は、Ce(CH3SO3)2(OH)2・H2
Oに合致する、次の元素分析値を有した。計算値:C
e、36.65%;C、6.28%;S、16.75%;
H、2.62%。実測値:Ce、36.2%;C、6.5
9%;S、16.97%;H、2.57%。示差走査熱量
計は195.6℃に溶融勾配の傾斜の開始を示し、そし
てピーク最大は215.5℃であつた。赤外スペクトル
(KBrペレツト)を第1図に示す。
【0026】実施例II 23部のCe(CH3SO3)2(OH)2・H2Oを120部
の水中に導入し、そして撹拌して固体を溶解した。次い
で、この溶液を60℃に加熱した。30容量部のメタン
スルホン酸をほぼ15秒にわたつて滴々添加した。この
溶液を窒素でパージし、そして30容量部の1,2−ジ
クロロエタン中の1.28部のナフタレンの溶液を添加
した。45分間激しく撹拌した後、生ずる混合物を冷却
し、そして300部の塩化メチレンで抽出した。ガスク
ロマトグラフイーによる定量分析は、90%のナフタレ
ンの転化率および90%の1,4−ナフトキノンの選択
率を示した。
【0027】実施例III 23部のCe(CH3SO3)2O・2H2Oを140部の水
中に導入し、そしてこの混合物を撹拌して固体を溶解し
た。次いで、この溶液を60℃に加熱した。30容量部
のメタンスルホン酸をほぼ45秒にわたつて滴々添加し
た。この溶液を窒素でパージし、次いで2.0容量部の
p−キシレンを添加した。30分間激しく撹拌した後、
生ずる混合物を冷却し、そして300部の塩化メチレン
で抽出した。ガスクロマトグラフイーによる定量分析
は、90%のp−キシレンの転化率および86%のp−
トルアルデヒドの選択率を示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるセリウム(IV)化合物の赤外
スペクトル分析(KBrのペレツトを使用して実施し
た)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07B 41/06 Z 7419−4H C07F 5/00 D 7457−4H C09K 3/00 109 C25B 3/02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族化合物およびアルキル芳香族化合
    物から選択される有機基質を少なくとも0.2モル濃度
    のセリウム(IV)化合物を有する水性酸性媒質と接触
    させることによつてカルボニル基含有化合物を製造する
    方法であつて、該セリウム(IV)化合物が、 a) セリウム(IV)原子、 b) 2つのメタンスルホネート(CH3SO3)基、 c) 少なくとも1つの酸化物または水酸化物の基、お
    よび d) 少なくとも1つの会合した水和物水分子、 から成るものである、ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 セリウム(IV)化合物が、CeC2
    1029なる原子式およびCe(CH3SO3)2O・2H2
    OまたはCe(CH3SO3)2(OH)2・H2Oなる構造式
    を有するものである、特許請求の範囲第1項記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 セリウム(IV)化合物が、Ce(CH3
    SO3)2O・2H2Oなる構造式を有するものである、特
    許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】 セリウム(IV)化合物が、Ce(CH3
    SO3)2(OH)2・H2Oなる構造式を有するものであ
    る、特許請求の範囲第2項記載の方法。
  5. 【請求項5】 セリウム(IV)化合物が、第1図に示
    されている赤外スペクトルを示すものである、特許請求
    の範囲第2項記載の方法。
  6. 【請求項6】 遊離のメタンスルホン酸の濃度が約1.
    5〜9モルである、特許請求の範囲第1〜5項のいずれ
    かに記載の方法。
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