JPH07323896A - 航空機内運搬台車 - Google Patents
航空機内運搬台車Info
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- JPH07323896A JPH07323896A JP11940294A JP11940294A JPH07323896A JP H07323896 A JPH07323896 A JP H07323896A JP 11940294 A JP11940294 A JP 11940294A JP 11940294 A JP11940294 A JP 11940294A JP H07323896 A JPH07323896 A JP H07323896A
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- fiber
- aircraft carrier
- aircraft
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 航空機内運搬装置において、自走手段および
遊動規制手段を設けてなることを特徴とし、また、航空
機内運搬装置を構成する枠組を繊維強化樹脂で形成し、
外装板をセラミック繊維強化セラミックスで形成したこ
とを特徴とする。 【効果】 航空機内運搬装置の操作性を向上し、軽量化
および難燃化または不燃化を達成することができた。
遊動規制手段を設けてなることを特徴とし、また、航空
機内運搬装置を構成する枠組を繊維強化樹脂で形成し、
外装板をセラミック繊維強化セラミックスで形成したこ
とを特徴とする。 【効果】 航空機内運搬装置の操作性を向上し、軽量化
および難燃化または不燃化を達成することができた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は航空機内運搬台車に関
し、更に詳しくは、就航中の航空機内で安全に作業をす
ることのできる航空機内運搬台車、あるいは就航中の航
空機内で安全に作業をすることができ、しかも航空機火
災に高い抵抗性を有し、また例えば航空機火災が発生し
てもよれによる有毒ガスを発生させることもなく、乗員
乗客の安全を確保することのできる航空機内運搬台車に
関する。
し、更に詳しくは、就航中の航空機内で安全に作業をす
ることのできる航空機内運搬台車、あるいは就航中の航
空機内で安全に作業をすることができ、しかも航空機火
災に高い抵抗性を有し、また例えば航空機火災が発生し
てもよれによる有毒ガスを発生させることもなく、乗員
乗客の安全を確保することのできる航空機内運搬台車に
関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、航
空機内で乗客の例えば食事提供サービスのためのカート
が頻繁に使用されている。このカートは、通常、次のよ
うな構造を有している。
空機内で乗客の例えば食事提供サービスのためのカート
が頻繁に使用されている。このカートは、通常、次のよ
うな構造を有している。
【0003】すなわち、このカートは、客席間の細い通
路を通過することのできる程度の狭い横幅と所定の奥行
きとからなる底面を有する略直法体の形状を有する。こ
のカートの底面には、車輪が取りつけられ、また、この
カートの前面には手押しバーが設けられている。このカ
ートの全面は通常開放されている。このカートの内部
は、乗客に配布する食事を載置したトレイが上下に所定
空間を設けて配置することができるように、棚板が設け
られたりしている。
路を通過することのできる程度の狭い横幅と所定の奥行
きとからなる底面を有する略直法体の形状を有する。こ
のカートの底面には、車輪が取りつけられ、また、この
カートの前面には手押しバーが設けられている。このカ
ートの全面は通常開放されている。このカートの内部
は、乗客に配布する食事を載置したトレイが上下に所定
空間を設けて配置することができるように、棚板が設け
られたりしている。
【0004】離陸した航空機例えば旅客機が水平飛行状
態になると、例えばスチュアデスなどの乗員が、乗客用
の食事を載せた多数のトレイを収納した上記カートを手
で押して乗客通路にこのカートを移動してくる。適当な
位置でこのカートを停止させ、カートの前面開口部から
トレイを一つ一つ取り出し、スチュアデスがトレイーを
乗客に配布する。そして、再び、スチュアデスはこのカ
ートを押してこれを前進させ、所定の位置で停止させ。
前述のように、トレイを乗客に配布する。
態になると、例えばスチュアデスなどの乗員が、乗客用
の食事を載せた多数のトレイを収納した上記カートを手
で押して乗客通路にこのカートを移動してくる。適当な
位置でこのカートを停止させ、カートの前面開口部から
トレイを一つ一つ取り出し、スチュアデスがトレイーを
乗客に配布する。そして、再び、スチュアデスはこのカ
ートを押してこれを前進させ、所定の位置で停止させ。
前述のように、トレイを乗客に配布する。
【0005】このようなカートは通常金属製例えば鉄製
あるいはアルミニウム製などの枠組(フレームと称され
ることもある。)とその枠組に取りつけられた金属製例
えば鉄製あるいはアルミニウム製などの外装板と合成樹
脂その他の素材で形成された内装材とを有する。したが
って、このカート自体が非常な重量物である。このカー
ト内に、食事を用意したトレイを満載すると、カートの
総重量は100kg近くにまで達する。
あるいはアルミニウム製などの枠組(フレームと称され
ることもある。)とその枠組に取りつけられた金属製例
えば鉄製あるいはアルミニウム製などの外装板と合成樹
脂その他の素材で形成された内装材とを有する。したが
って、このカート自体が非常な重量物である。このカー
ト内に、食事を用意したトレイを満載すると、カートの
総重量は100kg近くにまで達する。
【0006】したがってこのような高重量のカートを押
して乗客通路を移動する場合、そのカートを直進させた
り、方向を転換させたりする操作が非常に困難になる。
換言すると、このような高重量物のカートはその操作性
が悪い。また、このような高重量物を押したり、引いた
りする操作者の腕や腰に相当の負担がかかる。つまり、
操作者に身体的な負担が多くかかり過ぎる。
して乗客通路を移動する場合、そのカートを直進させた
り、方向を転換させたりする操作が非常に困難になる。
換言すると、このような高重量物のカートはその操作性
が悪い。また、このような高重量物を押したり、引いた
りする操作者の腕や腰に相当の負担がかかる。つまり、
操作者に身体的な負担が多くかかり過ぎる。
【0007】このカートの停止時にカートの車輪が動か
ないように、車輪のストッパが設けられている。確かに
このストッパにより、カートを確実に停止させることが
できる。
ないように、車輪のストッパが設けられている。確かに
このストッパにより、カートを確実に停止させることが
できる。
【0008】しかしながら、航空機がエアーポケットに
陥ったりすることにより、航空機の高度の異常低下ある
いは、航空機の水平姿勢が傾斜したりすると、このカー
トが乗客通路の床面から跳ね上がったり、傾斜した床面
を滑動したりすることにより、操作者や乗客を負傷させ
たり、航空機内の構造物例えば乗客用の椅子、壁面、扉
などを損傷したりする。
陥ったりすることにより、航空機の高度の異常低下ある
いは、航空機の水平姿勢が傾斜したりすると、このカー
トが乗客通路の床面から跳ね上がったり、傾斜した床面
を滑動したりすることにより、操作者や乗客を負傷させ
たり、航空機内の構造物例えば乗客用の椅子、壁面、扉
などを損傷したりする。
【0009】ところで、航空機事故における大きな問題
一つは、火災発生の可能性をできるだけ低減すること、
また火災が発生したときには有毒ガスの発生をできるだ
け低減することである。
一つは、火災発生の可能性をできるだけ低減すること、
また火災が発生したときには有毒ガスの発生をできるだ
け低減することである。
【0010】従来のカートは外装が金属製であるといっ
ても内部には合成樹脂等が使用されているので、可燃性
であり、燃焼時に有毒ガスを発生させる。
ても内部には合成樹脂等が使用されているので、可燃性
であり、燃焼時に有毒ガスを発生させる。
【0011】この発明の前記事情に基づいて完成され
た。この発明の目的は、女性であっても軽々と操作する
ことのできる、所謂操作性の向上した航空機内運搬台車
を提供することにある。この発明の他の目的は、計量で
あり、航空機内の構造物に衝突してもその構造物を損傷
することがなく、また自身も損傷を受けることのない強
靭な航空機内運搬台車を提供することにある。この発明
の他の目的は、航空機の姿勢がどのようであれ、床面に
しっかりと規制され、しかも移動の自由が確保されたカ
ートを提供することにある。この発明の目的は、火災に
遭遇しても容易に燃焼することのない、所謂難燃性であ
り、あるいは不燃性であるカートを提供することにあ
る。この発明の目的は、前記目的の一または複数を同時
に達成することのできるカートを提供することにある。
た。この発明の目的は、女性であっても軽々と操作する
ことのできる、所謂操作性の向上した航空機内運搬台車
を提供することにある。この発明の他の目的は、計量で
あり、航空機内の構造物に衝突してもその構造物を損傷
することがなく、また自身も損傷を受けることのない強
靭な航空機内運搬台車を提供することにある。この発明
の他の目的は、航空機の姿勢がどのようであれ、床面に
しっかりと規制され、しかも移動の自由が確保されたカ
ートを提供することにある。この発明の目的は、火災に
遭遇しても容易に燃焼することのない、所謂難燃性であ
り、あるいは不燃性であるカートを提供することにあ
る。この発明の目的は、前記目的の一または複数を同時
に達成することのできるカートを提供することにある。
【0012】
【前記課題を解決するための手段】この発明の基本的原
理は、航空機内運搬台車が自走手段と遊動規制手段とを
備えることであり、この発明の他の基本的原理は、航空
機内運搬台車における枠組を繊維強化樹脂で形成し、外
装板をセラミック繊維強化セラミックスで形成したこと
である。
理は、航空機内運搬台車が自走手段と遊動規制手段とを
備えることであり、この発明の他の基本的原理は、航空
機内運搬台車における枠組を繊維強化樹脂で形成し、外
装板をセラミック繊維強化セラミックスで形成したこと
である。
【0013】請求項1に記載の発明は、運搬台車として
の枠組と、運搬台車の外表面を形成する外装板と、運搬
台車自体の移動を可能にする自走手段と、運搬台車の遊
動を規制する遊動規制手段とを備えてなることを特徴と
する航空機用運搬台車であり、請求項2に記載の発明
は、前記自走手段が、床面を走行する走行手段と、台車
に組み込まれ、かつ電源および電源により前記走行手段
を駆動する駆動源とを備えた駆動手段とを備えてなる前
記請求項1に記載の航空機内運搬台車であり、請求項3
に記載の発明は、前記枠組が繊維強化樹脂で形成されて
なり、前記外装板がセラミック繊維強化セラミックスで
形成されてなることを前記請求項1または2に記載の航
空機内運搬台車であり、請求項4に記載の発明は、前記
セラミック長繊維補強セラミックが、以下の(A)成
分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)
成分を含有するマトリックス組成物の液またはシート状
物を無機繊維のトウまたは無機繊維の製品に含浸あるい
は加熱浸透してなるプリプレグを成形し、硬化した後に
焼成してなる前記請求項3に記載の航空機内運搬台車で
あり、 (A)成分;平均粒径1μm以下の金属酸化物の微粉
末、 (B)成分;二重鎖構造を有する可溶性シロキサン重合
体、 (C)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1
個分子中に有する3官能性シラン化合物、 (D)成分;有機過酸化物、 (E)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも2
個分子中に有するラジカル重合可能な単量体 請求項5に記載の発明は、マトリックス組成物中の前記
(A)成分の配合量が350〜750重量部、(B)成
分の配合量が80〜170重量部、(C)成分の配合量
が25〜125重量部、(D)成分の配合量が1〜4重
量部および(E)成分の配合量が25〜125重量部で
ある前記請求項4に記載の航空機内運搬台車であり、請
求項6に記載の発明は、前記(A)成分がシリカ、アル
ミナ、または酸化チタンより選択される少なくとも一種
を含む酸化物または複合酸化物であり、前記(B)成分
がポリシルセスキオキサン類であり、前記(C)成分
が、γ−(メタ)アクリロキシアルキルトリアルコキシ
シランであり、前記(D)成分が、10時間の半減期を
得るための温度が110℃以上である過酸化物であり、
前記(E)成分が多価アルコールのジ(メタ)アクリレ
ートおよび/または多価アルコールのトリ(メタ)アク
リレートであり、前記無機繊維が、ガラス繊維、アルミ
ナ繊維、シリカ繊維、チラノ繊維、ならびにアルミナお
よび/またはシリカを主成分とする各種繊維よりなる酸
化物系無機繊維よりなる群から選択される少なくとも一
種である前記請求項4または5に記載の航空機内運搬台
車であり、請求項7に記載の発明は、前記セラミック長
繊維補強セラミックは、その表面が釉薬焼成物が被覆さ
れてなる前記請求項3〜6のいずれかに記載の航空機内
運搬台車である。
の枠組と、運搬台車の外表面を形成する外装板と、運搬
台車自体の移動を可能にする自走手段と、運搬台車の遊
動を規制する遊動規制手段とを備えてなることを特徴と
する航空機用運搬台車であり、請求項2に記載の発明
は、前記自走手段が、床面を走行する走行手段と、台車
に組み込まれ、かつ電源および電源により前記走行手段
を駆動する駆動源とを備えた駆動手段とを備えてなる前
記請求項1に記載の航空機内運搬台車であり、請求項3
に記載の発明は、前記枠組が繊維強化樹脂で形成されて
なり、前記外装板がセラミック繊維強化セラミックスで
形成されてなることを前記請求項1または2に記載の航
空機内運搬台車であり、請求項4に記載の発明は、前記
セラミック長繊維補強セラミックが、以下の(A)成
分、(B)成分、(C)成分、(D)成分および(E)
成分を含有するマトリックス組成物の液またはシート状
物を無機繊維のトウまたは無機繊維の製品に含浸あるい
は加熱浸透してなるプリプレグを成形し、硬化した後に
焼成してなる前記請求項3に記載の航空機内運搬台車で
あり、 (A)成分;平均粒径1μm以下の金属酸化物の微粉
末、 (B)成分;二重鎖構造を有する可溶性シロキサン重合
体、 (C)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1
個分子中に有する3官能性シラン化合物、 (D)成分;有機過酸化物、 (E)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも2
個分子中に有するラジカル重合可能な単量体 請求項5に記載の発明は、マトリックス組成物中の前記
(A)成分の配合量が350〜750重量部、(B)成
分の配合量が80〜170重量部、(C)成分の配合量
が25〜125重量部、(D)成分の配合量が1〜4重
量部および(E)成分の配合量が25〜125重量部で
ある前記請求項4に記載の航空機内運搬台車であり、請
求項6に記載の発明は、前記(A)成分がシリカ、アル
ミナ、または酸化チタンより選択される少なくとも一種
を含む酸化物または複合酸化物であり、前記(B)成分
がポリシルセスキオキサン類であり、前記(C)成分
が、γ−(メタ)アクリロキシアルキルトリアルコキシ
シランであり、前記(D)成分が、10時間の半減期を
得るための温度が110℃以上である過酸化物であり、
前記(E)成分が多価アルコールのジ(メタ)アクリレ
ートおよび/または多価アルコールのトリ(メタ)アク
リレートであり、前記無機繊維が、ガラス繊維、アルミ
ナ繊維、シリカ繊維、チラノ繊維、ならびにアルミナお
よび/またはシリカを主成分とする各種繊維よりなる酸
化物系無機繊維よりなる群から選択される少なくとも一
種である前記請求項4または5に記載の航空機内運搬台
車であり、請求項7に記載の発明は、前記セラミック長
繊維補強セラミックは、その表面が釉薬焼成物が被覆さ
れてなる前記請求項3〜6のいずれかに記載の航空機内
運搬台車である。
【0014】
【作用】この発明においては、自走手段を備えているの
で、この航空機内運搬台車を力一杯に押さなくても容易
に航空機内運搬台車を移動させることができ、遊動規制
手段を備えているので、航空機の姿勢が傾いたり、航空
機の急激な水平降下が発生しても、この航空機内運搬台
車が床面から飛び上がったり、傾斜した床面を滑落する
ことがなく、定められた方向へ容易に誘導することがで
きる。
で、この航空機内運搬台車を力一杯に押さなくても容易
に航空機内運搬台車を移動させることができ、遊動規制
手段を備えているので、航空機の姿勢が傾いたり、航空
機の急激な水平降下が発生しても、この航空機内運搬台
車が床面から飛び上がったり、傾斜した床面を滑落する
ことがなく、定められた方向へ容易に誘導することがで
きる。
【0015】この発明においては、自走手段が、航空機
内運搬台車自体に駆動手段と、この駆動手段により駆動
される走行手段とを備えていると、操作者は労力を費や
すことなく容易にこの航空機内運搬台車を走行させるこ
とができる。
内運搬台車自体に駆動手段と、この駆動手段により駆動
される走行手段とを備えていると、操作者は労力を費や
すことなく容易にこの航空機内運搬台車を走行させるこ
とができる。
【0016】遊動規制手段を備えてなると、航空機内運
搬台車自体が床面に拘束されることになるので、航空機
が突然にその姿勢を変化させても、航空機内運搬台車が
床面から跳ね上がったり、傾斜する床面を滑動すること
がない。
搬台車自体が床面に拘束されることになるので、航空機
が突然にその姿勢を変化させても、航空機内運搬台車が
床面から跳ね上がったり、傾斜する床面を滑動すること
がない。
【0017】この発明に係る航空機内運搬台車における
枠組が繊維強化樹脂で形成されてなり、外装板がセラミ
ック繊維強化セラミックスで形成されてなると、従来の
ように金属製の航空機内運搬台車に比較して大幅にその
計量化を達成することができ、操作者に対する身体的負
担の軽減が達成される。
枠組が繊維強化樹脂で形成されてなり、外装板がセラミ
ック繊維強化セラミックスで形成されてなると、従来の
ように金属製の航空機内運搬台車に比較して大幅にその
計量化を達成することができ、操作者に対する身体的負
担の軽減が達成される。
【0018】前記のセラミック繊維強化セラミックスは
不燃性であるから、火災に対して延焼を拡大することも
なく、有毒ガスを発生させることもない。
不燃性であるから、火災に対して延焼を拡大することも
なく、有毒ガスを発生させることもない。
【0019】
【実施例】この発明の航空機内運搬台車の一実施例を示
して、この発明を更に詳述する。なお、この発明は以下
に示される実施例に限定されるものではない。
して、この発明を更に詳述する。なお、この発明は以下
に示される実施例に限定されるものではない。
【0020】図1に示すように、航空機内運搬台車1
は、運搬台車としての枠組2と、運搬されるべき物を保
持する被運搬物保持手段3と、運搬台車の外表面を形成
する外装板4と、運搬台車自体の移動を可能にする自走
手段と、運搬台車の遊動を規制する遊動規制手段とを備
えてなる この航空機内運搬台車1の全体形状は、どのような物
体、物資、物品を運搬するかにより、適宜に設計され
る。この航空機内運搬台車1が、旅客機内の食事サービ
スとして提供されるところの、食料を載置したトレイを
運搬するときには、この航空機内運搬台車1の全体形状
は、例えば乗客通路の幅よりも小さい横幅と所定の奥行
きとを有する底面を備えた略直方体である。
は、運搬台車としての枠組2と、運搬されるべき物を保
持する被運搬物保持手段3と、運搬台車の外表面を形成
する外装板4と、運搬台車自体の移動を可能にする自走
手段と、運搬台車の遊動を規制する遊動規制手段とを備
えてなる この航空機内運搬台車1の全体形状は、どのような物
体、物資、物品を運搬するかにより、適宜に設計され
る。この航空機内運搬台車1が、旅客機内の食事サービ
スとして提供されるところの、食料を載置したトレイを
運搬するときには、この航空機内運搬台車1の全体形状
は、例えば乗客通路の幅よりも小さい横幅と所定の奥行
きとを有する底面を備えた略直方体である。
【0021】トレイを運搬する航空機内運搬台車1は、
その全体形状である直方体を形作る枠組を備え、その枠
組2に外装板4が取り付けられる。
その全体形状である直方体を形作る枠組を備え、その枠
組2に外装板4が取り付けられる。
【0022】換言すると、前記枠組2は、トレイを運搬
する航空機内運搬台車1の全体形状を確保するに必要な
縦材2aおよび横材2b、更に必要に応じてその他の構
成材を有する。この枠組2の材質については後述する。
する航空機内運搬台車1の全体形状を確保するに必要な
縦材2aおよび横材2b、更に必要に応じてその他の構
成材を有する。この枠組2の材質については後述する。
【0023】外装板4としては、乗客通路に配置された
航空機内運搬台車1における、乗客に向かう両側面板4
a、天板4bおよび底板を少なくとも挙げることができ
る。この外装板4の材質については後述する。
航空機内運搬台車1における、乗客に向かう両側面板4
a、天板4bおよび底板を少なくとも挙げることができ
る。この外装板4の材質については後述する。
【0024】この航空機内運搬台車1における前後進方
向における前部および後部は開放されていて、前部およ
び後部の開口部からトレイをその内部に収容することが
できるようになっている。
向における前部および後部は開放されていて、前部およ
び後部の開口部からトレイをその内部に収容することが
できるようになっている。
【0025】この航空機内運搬台車1内部にどのように
トレイが配置されるかは、後述する駆動手段がどのよう
な構造を有するかにより決定されることができる。換言
すると、トレイの効率的な収容ないし配置を優先するこ
とにより駆動手段の構造が決定されるし、駆動手段の機
構的制約ないし効率的なその構造などを優先することに
よりトレイを収容する空間ないしトレイ収容構造が決定
される。
トレイが配置されるかは、後述する駆動手段がどのよう
な構造を有するかにより決定されることができる。換言
すると、トレイの効率的な収容ないし配置を優先するこ
とにより駆動手段の構造が決定されるし、駆動手段の機
構的制約ないし効率的なその構造などを優先することに
よりトレイを収容する空間ないしトレイ収容構造が決定
される。
【0026】一例を挙げると、図2に示すように、航空
機内運搬台車1の底面板4cと最下段の、トレイを載置
するトレイ載置板3aとの間に駆動手段収容空間5を設
けると、その駆動手段収容空間5の上方にある空間全て
を、トレイを初めとする食事サービスに必要な備品を収
容する備品収容空間6とすることができる。
機内運搬台車1の底面板4cと最下段の、トレイを載置
するトレイ載置板3aとの間に駆動手段収容空間5を設
けると、その駆動手段収容空間5の上方にある空間全て
を、トレイを初めとする食事サービスに必要な備品を収
容する備品収容空間6とすることができる。
【0027】図3に示すように、駆動手段における機械
的構成をコンパクトにまとめるのであれば、駆動手段を
収容する空間を航空機内運搬台車1の長さ方向または幅
方向の中央部にまとめて形成するのが良く、このように
駆動手段収容空間5を航空機内運搬台車1の中央部に配
置すると、その前後または両側を備品収容空間6とする
ことができる。
的構成をコンパクトにまとめるのであれば、駆動手段を
収容する空間を航空機内運搬台車1の長さ方向または幅
方向の中央部にまとめて形成するのが良く、このように
駆動手段収容空間5を航空機内運搬台車1の中央部に配
置すると、その前後または両側を備品収容空間6とする
ことができる。
【0028】前記被運搬物保持手段3は、前記備品収容
空間内に設けられる。被運搬物の種類に応じて被運搬物
保持手段3の構造が適宜に決定される。例えば被運搬物
が食料を載置したトレイ7であれば、被運搬物保持手段
3は、航空機内運搬台車1の内部に上下に所定間隔を設
けて配置されたトレイ載置板3aを備えて、構成され
る。
空間内に設けられる。被運搬物の種類に応じて被運搬物
保持手段3の構造が適宜に決定される。例えば被運搬物
が食料を載置したトレイ7であれば、被運搬物保持手段
3は、航空機内運搬台車1の内部に上下に所定間隔を設
けて配置されたトレイ載置板3aを備えて、構成され
る。
【0029】この航空機内運搬台車1における自走手段
は、この航空機内運搬台車1に多大の牽引力および/ま
たは押圧力を加えなくても操作者がわずかの力を加える
だけてこの航空機内運搬台車1を移動させることがで
き、あるいは、操作者が力を加えずとも航空機内運搬台
車1が自力で移動することのできる機構を有する。
は、この航空機内運搬台車1に多大の牽引力および/ま
たは押圧力を加えなくても操作者がわずかの力を加える
だけてこの航空機内運搬台車1を移動させることがで
き、あるいは、操作者が力を加えずとも航空機内運搬台
車1が自力で移動することのできる機構を有する。
【0030】この自走手段は、例えば、図3に示される
ように、航空機内運搬台車1の底面に設けられた車輪8
と航空機内の乗客通路に設けられた溝内9に配置された
ラック10に噛合するピニオン11およびこのピニオン
11を支持するピニオン軸体12とを備えた走行手段1
3と、航空機内運搬台車1の内部に組み込まれてなる電
源14たとえばDCバッテリーおよびこの電源14によ
り前記ピニオン軸体12を回転駆動する駆動源15たと
えばDCモータを備えてなる駆動手段16とを有する。
ように、航空機内運搬台車1の底面に設けられた車輪8
と航空機内の乗客通路に設けられた溝内9に配置された
ラック10に噛合するピニオン11およびこのピニオン
11を支持するピニオン軸体12とを備えた走行手段1
3と、航空機内運搬台車1の内部に組み込まれてなる電
源14たとえばDCバッテリーおよびこの電源14によ
り前記ピニオン軸体12を回転駆動する駆動源15たと
えばDCモータを備えてなる駆動手段16とを有する。
【0031】この自走手段は、電源14としてDCバッ
テリーを使用するので、航空機内運搬台車1から配線ケ
ーブルを外部に引き出す必要がなく、したがって配線ケ
ーブルが引き出されていることにより、この航空機内運
搬台車1の操作性が悪化することがない。
テリーを使用するので、航空機内運搬台車1から配線ケ
ーブルを外部に引き出す必要がなく、したがって配線ケ
ーブルが引き出されていることにより、この航空機内運
搬台車1の操作性が悪化することがない。
【0032】この自走手段が、外部から力を加えなくて
も移動可能な、いわゆる完全自走型か、あるいは外部か
らわずかに力を加えることにより移動可能になる外力依
存型かは、この駆動源のパワーにより決定される。
も移動可能な、いわゆる完全自走型か、あるいは外部か
らわずかに力を加えることにより移動可能になる外力依
存型かは、この駆動源のパワーにより決定される。
【0033】この航空機内運搬台車1における遊動規制
手段は、航空機の姿勢が傾斜したり、急激な高度低下に
遭遇したりしても、航空機内運搬台車1が、操作者の意
図しない方向に床面を移動したり、床面から浮き上がっ
たり、床面から跳躍したりすることのないように、航空
機内運搬台車1の移動を規制する機能を有する。
手段は、航空機の姿勢が傾斜したり、急激な高度低下に
遭遇したりしても、航空機内運搬台車1が、操作者の意
図しない方向に床面を移動したり、床面から浮き上がっ
たり、床面から跳躍したりすることのないように、航空
機内運搬台車1の移動を規制する機能を有する。
【0034】走行手段の第一の態様として、例えば図4
に示すように、駆動源に結合されたピニオン軸体12の
先端部に設けた小径のピニオン(以下、小径ピニオン1
1aと称することがある。)と、この小径ピニオン11
aよりも更に先端に設けられ、この小径ピニオン11a
よりも大きな直径を有する大径のピニオン(以下、大径
ピニオン11bと称することがある。)と、床面に設け
られた溝内に配置され、前記小径ピニオン11aに噛合
する小径ピニオン用ラック17aと、床面に設けられた
溝内に配置され、前記大径ピニオン11bに噛合する大
径ピニオン用ラック17bとを備えてなる構造を挙げる
ことができる。この構造を有する走行手段を採用すると
きには、この明細書の他の部分で開示された遊動規制手
段を採用することにより、床面から航空機内運搬台車1
を浮き上がらせる方向の力が航空機内運搬台車1に加わ
っても、大径ピニオン11bが小径ピニオン用ラック1
7aに規制されるので、航空機内運搬台車1は床面から
浮き上がることも跳躍することもない。
に示すように、駆動源に結合されたピニオン軸体12の
先端部に設けた小径のピニオン(以下、小径ピニオン1
1aと称することがある。)と、この小径ピニオン11
aよりも更に先端に設けられ、この小径ピニオン11a
よりも大きな直径を有する大径のピニオン(以下、大径
ピニオン11bと称することがある。)と、床面に設け
られた溝内に配置され、前記小径ピニオン11aに噛合
する小径ピニオン用ラック17aと、床面に設けられた
溝内に配置され、前記大径ピニオン11bに噛合する大
径ピニオン用ラック17bとを備えてなる構造を挙げる
ことができる。この構造を有する走行手段を採用すると
きには、この明細書の他の部分で開示された遊動規制手
段を採用することにより、床面から航空機内運搬台車1
を浮き上がらせる方向の力が航空機内運搬台車1に加わ
っても、大径ピニオン11bが小径ピニオン用ラック1
7aに規制されるので、航空機内運搬台車1は床面から
浮き上がることも跳躍することもない。
【0035】遊動規制手段としてたとえば、図5に示す
ように、乗客通路に設けられた溝内に配設されたところ
の、左右方向に張り出したフランジ18aを上部に有す
るフランジ附レール18例えば鉄道レール型のレールの
側面を転動可能な車輪19と、この車輪19を回転自在
に取り付ける車輪支持部材20と、この車輪支持部材2
0を一端に結合し、航空機内運搬台車1内に設けられた
固定軸21に回動可能に装着された回動片22と、この
回動片22の、前記車輪支持部材20を取り付けた一端
とは反対側の他端近傍に設けられた長穴23に挿通さ
れ、上下動およびその軸線を中心にして回動可能に支持
された上下桿24と、この上下桿24の上部において側
方に突出するように取り付けられた固定用アーム25
と、この固定用アーム25が係合する二個の係合溝26
a,26bを上下に設けた上下位置固定具27とを備え
てなる遊動規制手段を挙げることもできる。
ように、乗客通路に設けられた溝内に配設されたところ
の、左右方向に張り出したフランジ18aを上部に有す
るフランジ附レール18例えば鉄道レール型のレールの
側面を転動可能な車輪19と、この車輪19を回転自在
に取り付ける車輪支持部材20と、この車輪支持部材2
0を一端に結合し、航空機内運搬台車1内に設けられた
固定軸21に回動可能に装着された回動片22と、この
回動片22の、前記車輪支持部材20を取り付けた一端
とは反対側の他端近傍に設けられた長穴23に挿通さ
れ、上下動およびその軸線を中心にして回動可能に支持
された上下桿24と、この上下桿24の上部において側
方に突出するように取り付けられた固定用アーム25
と、この固定用アーム25が係合する二個の係合溝26
a,26bを上下に設けた上下位置固定具27とを備え
てなる遊動規制手段を挙げることもできる。
【0036】図5においては、一個の車輪19が前記フ
ランジ附レール18の一側面に転動する形式を採用して
いる遊動規制手段が示されているが、このタイプの遊動
規制手段においては、図5に示す上下桿24の先端に二
個の回動片22が取り付けられ、二個の回動片22の、
上下桿24の取り付けられた端部とは反対側の先端部そ
れぞれに、車輪支持部材20が取り付けられ、この車輪
支持部材20に取り付けられた車輪19がフランジ附レ
ール18の左右両方から1本フランジ附レール18ある
いは所定間隔で平行に配置された二本のフランジ附レー
ル18を挟み込む形式としても、良い。
ランジ附レール18の一側面に転動する形式を採用して
いる遊動規制手段が示されているが、このタイプの遊動
規制手段においては、図5に示す上下桿24の先端に二
個の回動片22が取り付けられ、二個の回動片22の、
上下桿24の取り付けられた端部とは反対側の先端部そ
れぞれに、車輪支持部材20が取り付けられ、この車輪
支持部材20に取り付けられた車輪19がフランジ附レ
ール18の左右両方から1本フランジ附レール18ある
いは所定間隔で平行に配置された二本のフランジ附レー
ル18を挟み込む形式としても、良い。
【0037】図5に示される遊動規制手段においては、
床面から航空機内運搬台車1を浮き上がらせる方向の力
が航空機内運搬台車1に加わっても、フランジ附レール
18におけるフランジ18aに車輪19が規制されてい
るので、航空機内運搬台車1は床面から浮き上がること
も跳躍することも、また走行方向が変わることもない。
床面から航空機内運搬台車1を浮き上がらせる方向の力
が航空機内運搬台車1に加わっても、フランジ附レール
18におけるフランジ18aに車輪19が規制されてい
るので、航空機内運搬台車1は床面から浮き上がること
も跳躍することも、また走行方向が変わることもない。
【0038】図5に示される遊動規制手段を採用する場
合、車輪19のフランジ附レール18への係合を解除す
ると、航空機内運搬台車1は、床面への規制から開放さ
れ、任意の方向に移動可能になる。もっとも、床面に対
する規制から開放されると、航空機の姿勢により自由に
滑動したり、飛び上がったりすることができるようにな
る。したがって、図5に示される遊動規制手段において
車輪19とフランジ附レール18との係合関係の解消
は、航空機が地上に配置されているときや、配膳室の棚
に格納するときなどに活用される。
合、車輪19のフランジ附レール18への係合を解除す
ると、航空機内運搬台車1は、床面への規制から開放さ
れ、任意の方向に移動可能になる。もっとも、床面に対
する規制から開放されると、航空機の姿勢により自由に
滑動したり、飛び上がったりすることができるようにな
る。したがって、図5に示される遊動規制手段において
車輪19とフランジ附レール18との係合関係の解消
は、航空機が地上に配置されているときや、配膳室の棚
に格納するときなどに活用される。
【0039】図5に示される遊動規制手段は自走手段と
は独立の構成になっているので、図5に示される遊動規
制手段を採用する場合には、自走手段は、図3に示すよ
うに、航空機内運搬台車1の底面に回転可能に取り付け
られた車輪8と、航空機内運搬台車1内に設けられたと
ころの、この車輪8を駆動する駆動源15と、この駆動
源15を駆動する電力を供給する電源14とを備えるこ
とになる。この場合の自走手段においても、電源14は
DCバッテリであるのが好ましく、また駆動源15もD
Cモータであるのが良い。その理由については前述した
通りである。
は独立の構成になっているので、図5に示される遊動規
制手段を採用する場合には、自走手段は、図3に示すよ
うに、航空機内運搬台車1の底面に回転可能に取り付け
られた車輪8と、航空機内運搬台車1内に設けられたと
ころの、この車輪8を駆動する駆動源15と、この駆動
源15を駆動する電力を供給する電源14とを備えるこ
とになる。この場合の自走手段においても、電源14は
DCバッテリであるのが好ましく、また駆動源15もD
Cモータであるのが良い。その理由については前述した
通りである。
【0040】遊動規制手段の一態様として、図6に示す
ように、一対のレール28と走行手段における駆動源の
回転軸29の先端部に設けられたベアリング部30とを
備え、前記一対のレール28それぞれは、垂直部28a
とその上部および下部に同じ方向に水平に張り出したフ
ランジ部28b,28cとを備え、そのような構造の一
対のレール28がそれらのフランジ部28b,28cが
向かい合うように互いに平行に配置され、一対のレール
28間において、一方のレール28における上下のフラ
ンジ部28b,28cに前記ベアリング部30が挟ま
れ、他方のレール28における上下のフランジ部28
b,28cにも前記ベアリング部30が挟まれてなる構
成が挙げられる。なお、前記他方のレール28とベアリ
ング部30の周面との間には、若干のクリアランスが設
けられていて、ベアリング部30の前記レール28にお
ける垂直部28aでの走行が円滑になるように、設計さ
れている。
ように、一対のレール28と走行手段における駆動源の
回転軸29の先端部に設けられたベアリング部30とを
備え、前記一対のレール28それぞれは、垂直部28a
とその上部および下部に同じ方向に水平に張り出したフ
ランジ部28b,28cとを備え、そのような構造の一
対のレール28がそれらのフランジ部28b,28cが
向かい合うように互いに平行に配置され、一対のレール
28間において、一方のレール28における上下のフラ
ンジ部28b,28cに前記ベアリング部30が挟ま
れ、他方のレール28における上下のフランジ部28
b,28cにも前記ベアリング部30が挟まれてなる構
成が挙げられる。なお、前記他方のレール28とベアリ
ング部30の周面との間には、若干のクリアランスが設
けられていて、ベアリング部30の前記レール28にお
ける垂直部28aでの走行が円滑になるように、設計さ
れている。
【0041】以上に説明した各種の遊動規制手段は、い
ずれも床面に溝を設け、その溝内に配置したレールに航
空機内運搬手段とを機械的構造による関係付けを行う方
式であるから、床面には必ず、溝9が開口する。この溝
9が開口したままであると、乗員の靴たとえばハイヒー
ルのかかとが挟まったりして、歩行に支障を来すことが
ある。
ずれも床面に溝を設け、その溝内に配置したレールに航
空機内運搬手段とを機械的構造による関係付けを行う方
式であるから、床面には必ず、溝9が開口する。この溝
9が開口したままであると、乗員の靴たとえばハイヒー
ルのかかとが挟まったりして、歩行に支障を来すことが
ある。
【0042】このような支障をなくするために、図6に
示すような溝閉鎖手段31を設けるのが好ましい。
示すような溝閉鎖手段31を設けるのが好ましい。
【0043】この溝閉鎖手段31は、図7に示すよう
に、一対の蓋材32を、溝9の延在する方向に沿って、
溝9の開口部が全て覆蓋されるように配置してなる。一
対の蓋材32は、溝9の開口部縁で結合手段たとえば蝶
番などにより結合され、蓋材32の他端が上方へ跳ね上
がることのできるように形成される。この蓋材32は、
溝9内には落ち込まないように、たとえば蓋材32の溝
開口部縁に接する部位がL字型に折曲形成されている。
したがって、この一対の蓋材32が溝の開口部を閉鎖し
た状態において、この蓋材32の上を人が歩いたりして
も、この蓋材32が溝9内に落ち込むことがなく、した
がって例えばハイヒールのかかとが溝9内に挟まること
もない。
に、一対の蓋材32を、溝9の延在する方向に沿って、
溝9の開口部が全て覆蓋されるように配置してなる。一
対の蓋材32は、溝9の開口部縁で結合手段たとえば蝶
番などにより結合され、蓋材32の他端が上方へ跳ね上
がることのできるように形成される。この蓋材32は、
溝9内には落ち込まないように、たとえば蓋材32の溝
開口部縁に接する部位がL字型に折曲形成されている。
したがって、この一対の蓋材32が溝の開口部を閉鎖し
た状態において、この蓋材32の上を人が歩いたりして
も、この蓋材32が溝9内に落ち込むことがなく、した
がって例えばハイヒールのかかとが溝9内に挟まること
もない。
【0044】この一対の蓋材32は常時閉鎖状態に強制
されているのであるが、航空機内運搬台車1が乗客通路
を走行すると、この航空機内運搬台車1の底面に設けら
れている蓋開放機構例えば、前記蓋材32をすくい上げ
るすくい上げ部材により、強制的にこの蓋材32を跳ね
上げて溝の開口部を開放し、またこの航空機内運搬台車
1の底面に設けられている蓋閉鎖機構例えば両側に開い
た蓋材32を閉鎖するように押し下げる押し下げ部材に
より、開いた一対の蓋材32を強制的に閉鎖する。
されているのであるが、航空機内運搬台車1が乗客通路
を走行すると、この航空機内運搬台車1の底面に設けら
れている蓋開放機構例えば、前記蓋材32をすくい上げ
るすくい上げ部材により、強制的にこの蓋材32を跳ね
上げて溝の開口部を開放し、またこの航空機内運搬台車
1の底面に設けられている蓋閉鎖機構例えば両側に開い
た蓋材32を閉鎖するように押し下げる押し下げ部材に
より、開いた一対の蓋材32を強制的に閉鎖する。
【0045】この発明に係る航空機内運搬台車1におけ
る走行手段は、前述の車輪8であるに限らず、図8に示
すような無限軌道走行装置33であっても良い。図8に
示す無限軌道走行装置は、航空機内運搬台車1の底面に
設けられた4組の無限軌道走行装置33を備え、この無
限軌道走行装置33は、例えば、駆動輪34と従動輪3
5とを備え、この駆動輪34と従動輪35とに無限軌道
ベルト36が架け渡されてなる。
る走行手段は、前述の車輪8であるに限らず、図8に示
すような無限軌道走行装置33であっても良い。図8に
示す無限軌道走行装置は、航空機内運搬台車1の底面に
設けられた4組の無限軌道走行装置33を備え、この無
限軌道走行装置33は、例えば、駆動輪34と従動輪3
5とを備え、この駆動輪34と従動輪35とに無限軌道
ベルト36が架け渡されてなる。
【0046】もっとも、この走行手段は、4基の無限軌
道走行装置33で構成されるに限らず、例えば1基の無
限軌道走行装置と複数例えば2基の車輪、あるいは2基
の車輪とで構成することもできる。
道走行装置33で構成されるに限らず、例えば1基の無
限軌道走行装置と複数例えば2基の車輪、あるいは2基
の車輪とで構成することもできる。
【0047】走行手段として採用された無限軌道走行装
置33は、接地面積が大きいことにより、走行安定性が
良好であるという技術的効果を奏する。
置33は、接地面積が大きいことにより、走行安定性が
良好であるという技術的効果を奏する。
【0048】前記した無限軌道走行装置33を採用する
場合、より一層迅速に航空機内運搬台車1を移動させる
必要を生じるときには、走行手段の一部として非常時用
車輪37を設けるのが良い。
場合、より一層迅速に航空機内運搬台車1を移動させる
必要を生じるときには、走行手段の一部として非常時用
車輪37を設けるのが良い。
【0049】図9に示すように、この非常時用車輪37
は、常時は航空機内運搬台車1の底部に収容されてお
り、非常の際に、収納されたその非常時用車輪37が底
部から取り出されて駆動可能な配置となるように仕組ま
れている。
は、常時は航空機内運搬台車1の底部に収容されてお
り、非常の際に、収納されたその非常時用車輪37が底
部から取り出されて駆動可能な配置となるように仕組ま
れている。
【0050】この非常時用車輪37を組み込んだ他の態
様の車輪装置38を図10に示す。この車輪装置38
は、走行装置の一部として組み込まれる。図10に示す
ように、この車輪装置38は、キャタピラを装架するキ
ャタピラ取り付け台車39と、このキャタピラ取り付け
台車39の中央部に、下方に向けて突出するように設け
られた突起柱40と、このキャタピラ取り付け台車39
の下方に配置された自由車台41と、この自由車台41
に懸架された非常時用車輪37とを備える。この自由車
台41の上面の両端側には垂直ガイド棒42が立設し、
この垂直ガイド棒42は、キャタピラ取り付け台車39
に設けられた穴43を貫通している。自由台車41の前
後両側または中間切り欠き部に、鋭角の切り欠き部を有
するキイ溝44を備えた係合部材45が配置され(図1
1を参照)、前記突起柱40の下端部には、その下端部
で軸体46に軸支され、その先端部が前記切り欠き部の
鋭角と同じ鋭角に形成されてなるキイ部材47が取り付
けられる。このキイ部材47は、キャタピラ取り付け台
車39に設けられた付勢部材例えばコイル48により下
方に付勢されている。また固定軸49で回動可能に固定
され、先端部に設けられた長穴50に前記軸体46を挿
通する踏み込み部材51が設けられている。
様の車輪装置38を図10に示す。この車輪装置38
は、走行装置の一部として組み込まれる。図10に示す
ように、この車輪装置38は、キャタピラを装架するキ
ャタピラ取り付け台車39と、このキャタピラ取り付け
台車39の中央部に、下方に向けて突出するように設け
られた突起柱40と、このキャタピラ取り付け台車39
の下方に配置された自由車台41と、この自由車台41
に懸架された非常時用車輪37とを備える。この自由車
台41の上面の両端側には垂直ガイド棒42が立設し、
この垂直ガイド棒42は、キャタピラ取り付け台車39
に設けられた穴43を貫通している。自由台車41の前
後両側または中間切り欠き部に、鋭角の切り欠き部を有
するキイ溝44を備えた係合部材45が配置され(図1
1を参照)、前記突起柱40の下端部には、その下端部
で軸体46に軸支され、その先端部が前記切り欠き部の
鋭角と同じ鋭角に形成されてなるキイ部材47が取り付
けられる。このキイ部材47は、キャタピラ取り付け台
車39に設けられた付勢部材例えばコイル48により下
方に付勢されている。また固定軸49で回動可能に固定
され、先端部に設けられた長穴50に前記軸体46を挿
通する踏み込み部材51が設けられている。
【0051】このような構造の車輪装置38において
は、通常は、キャタピラは接地していて、航空機内運搬
装置本体はキャタピラおよびこれを装架するキャタピラ
取り付け台車39により支持されている。また、図11
に示すように、キイ溝44を有する係合部材45の上面
にキイ部材47の先端部が乗りかかっている。非常時用
車輪37も接地していて、非常時用車輪37は自由車台
41の荷重を受けている。
は、通常は、キャタピラは接地していて、航空機内運搬
装置本体はキャタピラおよびこれを装架するキャタピラ
取り付け台車39により支持されている。また、図11
に示すように、キイ溝44を有する係合部材45の上面
にキイ部材47の先端部が乗りかかっている。非常時用
車輪37も接地していて、非常時用車輪37は自由車台
41の荷重を受けている。
【0052】キャタピラによる走行状態から非常時用車
輪37による走行状態に切り替えるには、先ず、踏み込
み部材51の一端を足で踏み込む。踏み込みにより、固
定軸49を中心にして、図10中時計方向に踏み込み部
材51が回転する。踏み込み部材51の回転により、踏
み込み部材51の先端部に軸体46を介して結合された
突起柱40が持ち上がり、全体としてキャタピラ取り付
け台車39も持ち上がる。キャタピラ取り付け台車39
の持ち上がりにより、キイ部材47の軸支点も持ち上が
るので、コイル48により下方に付勢されているキイ部
材47の先端部が反時計方向に相対的に回転し、キイ部
材47の先端部がキイ溝44に落ち込み、キイ溝44と
キイ部材47の先端部とが係合状態になる。これによっ
て、接地していたキャタピラが持ち上げられて非常時用
車輪37のみが接地した状態になり、非常時用車輪37
により円滑にこの航空機内運搬台車1を移動させること
ができるようになる。
輪37による走行状態に切り替えるには、先ず、踏み込
み部材51の一端を足で踏み込む。踏み込みにより、固
定軸49を中心にして、図10中時計方向に踏み込み部
材51が回転する。踏み込み部材51の回転により、踏
み込み部材51の先端部に軸体46を介して結合された
突起柱40が持ち上がり、全体としてキャタピラ取り付
け台車39も持ち上がる。キャタピラ取り付け台車39
の持ち上がりにより、キイ部材47の軸支点も持ち上が
るので、コイル48により下方に付勢されているキイ部
材47の先端部が反時計方向に相対的に回転し、キイ部
材47の先端部がキイ溝44に落ち込み、キイ溝44と
キイ部材47の先端部とが係合状態になる。これによっ
て、接地していたキャタピラが持ち上げられて非常時用
車輪37のみが接地した状態になり、非常時用車輪37
により円滑にこの航空機内運搬台車1を移動させること
ができるようになる。
【0053】この発明の航空機内運搬台車を形成する枠
組は、繊維強化樹脂で構成し、前記枠組以外の構成部材
をセラミック繊維強化セラミックスで形成するのが良
い。
組は、繊維強化樹脂で構成し、前記枠組以外の構成部材
をセラミック繊維強化セラミックスで形成するのが良
い。
【0054】このような繊維強化樹脂およびセラミック
繊維強化セラミックスを使用すると、航空機内運搬台車
の軽量化および不燃化あるいは難燃化を達成することが
できる。
繊維強化セラミックスを使用すると、航空機内運搬台車
の軽量化および不燃化あるいは難燃化を達成することが
できる。
【0055】繊維強化樹脂としては、たとえば無機繊維
と耐熱性樹脂とを配合してなる。この繊維強化樹脂に使
用される無機繊維としては、ガラス繊維、アルミナ繊
維、シリカ繊維、チラノ繊維あるいはアルミナおよび/
またはシリカを主成分とする各種繊維よりなる酸化物系
無機繊維などを挙げることができる。
と耐熱性樹脂とを配合してなる。この繊維強化樹脂に使
用される無機繊維としては、ガラス繊維、アルミナ繊
維、シリカ繊維、チラノ繊維あるいはアルミナおよび/
またはシリカを主成分とする各種繊維よりなる酸化物系
無機繊維などを挙げることができる。
【0056】この繊維強化樹脂に使用される耐熱性樹脂
としては、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、全芳香族ポ
リエステル、非晶性ポリアリーレート、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリイミド、エポキシ樹脂などを挙げる
ことができる。好ましい耐熱性樹脂としては、フェノー
ル樹脂およびポリフェニレンスルフィドなどのスーパー
エンジニアリングプラスチックなどである。
としては、フェノール樹脂、ポリフェニレンスルフィ
ド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、全芳香族ポ
リエステル、非晶性ポリアリーレート、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリイミド、エポキシ樹脂などを挙げる
ことができる。好ましい耐熱性樹脂としては、フェノー
ル樹脂およびポリフェニレンスルフィドなどのスーパー
エンジニアリングプラスチックなどである。
【0057】この繊維強化樹脂に使用される難燃性樹脂
としてはハロゲン原子を含有する熱可塑性樹脂を挙げる
ことができ、好適な具体例としては、ポリビニルフルオ
ライド、ポリフッ化エチレンプロピレンコポリマー、ポ
リフッ化ビニリデン等を挙げることができる。
としてはハロゲン原子を含有する熱可塑性樹脂を挙げる
ことができ、好適な具体例としては、ポリビニルフルオ
ライド、ポリフッ化エチレンプロピレンコポリマー、ポ
リフッ化ビニリデン等を挙げることができる。
【0058】前記セラミック繊維強化セラミックスは、
以下の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成
分および(E)成分を含有するマトリックス組成物の液
またはシート状物を無機繊維のトウまたは無機繊維の製
品に含浸あるいは加熱浸透してなるプリプレグを成形
し、硬化した後に焼成することにより得ることができ
る。
以下の(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成
分および(E)成分を含有するマトリックス組成物の液
またはシート状物を無機繊維のトウまたは無機繊維の製
品に含浸あるいは加熱浸透してなるプリプレグを成形
し、硬化した後に焼成することにより得ることができ
る。
【0059】(A)成分;平均粒径1μm以下の金属酸
化物の微粉末、 (B)成分;二重鎖構造を有する可溶性シロキサン重合
体、 (C)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1
個分子中に有する3官能性シラン化合物、 (D)成分;有機過酸化物、 (E)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも2
個分子中に有するラジカル重合可能な単量体。
化物の微粉末、 (B)成分;二重鎖構造を有する可溶性シロキサン重合
体、 (C)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1
個分子中に有する3官能性シラン化合物、 (D)成分;有機過酸化物、 (E)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも2
個分子中に有するラジカル重合可能な単量体。
【0060】前記(A)成分である金属酸化物として、
たとえばシリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化リチウ
ム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム、三酸化ホウ素、ジルコニア、部分安定化ジルコ
ニア、五酸化バナジウム、酸化バリウム、イットリアお
よびフェライトなどの単一酸化物、ならびに、ムライ
ト、ステアタイト、フォルステライト、コージュエライ
ト、チタン酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン
酸ストロンチウム、チタン酸カリウムおよびチタン酸ジ
ルコン酸鉛などの複合酸化物を挙げることができる。こ
れらは、その一種を単独で使用することもできるし、ま
たその二種以上を併用することもできる。
たとえばシリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化リチウ
ム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化カルシウム、酸化マグネ
シウム、三酸化ホウ素、ジルコニア、部分安定化ジルコ
ニア、五酸化バナジウム、酸化バリウム、イットリアお
よびフェライトなどの単一酸化物、ならびに、ムライ
ト、ステアタイト、フォルステライト、コージュエライ
ト、チタン酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン
酸ストロンチウム、チタン酸カリウムおよびチタン酸ジ
ルコン酸鉛などの複合酸化物を挙げることができる。こ
れらは、その一種を単独で使用することもできるし、ま
たその二種以上を併用することもできる。
【0061】これら金属酸化物の中でも好ましいのは、
アルミナ、シリカまたは酸化チタンより選択される少な
くとも一種を含む酸化物またはこれらから構成される複
合酸化物である。
アルミナ、シリカまたは酸化チタンより選択される少な
くとも一種を含む酸化物またはこれらから構成される複
合酸化物である。
【0062】この発明に使用する金属酸化物は、その平
均粒径が1μm以下、好ましくは0.5μm以下であ
る。このような微細な粒径を有する金属酸化物の微粉末
は、主に(C)成分、(D)成分および(E)成分によ
り形成される三次元網目構造中に、(B)成分によって
稠密に接合された状態で包含され、それ故に焼結が容易
になる。なお、平均粒径が1μmを超えると金属酸化物
粒子を用いた場合には、良好な強度を有するプリプレグ
焼成体を得ることができない。
均粒径が1μm以下、好ましくは0.5μm以下であ
る。このような微細な粒径を有する金属酸化物の微粉末
は、主に(C)成分、(D)成分および(E)成分によ
り形成される三次元網目構造中に、(B)成分によって
稠密に接合された状態で包含され、それ故に焼結が容易
になる。なお、平均粒径が1μmを超えると金属酸化物
粒子を用いた場合には、良好な強度を有するプリプレグ
焼成体を得ることができない。
【0063】大気中に保存されていた金属酸化物の微粉
末は、少なくともその表面の一部に水酸基が存在するの
で、後述する接合効果に有効に機能する。これに対し、
金属の窒化物、金属の炭化物などの微粉末は、その表面
の一部に水酸基を十分に有していないので、この発明の
目的を必ずしも十分には達成することができない。ま
た、前記金属酸化物の微粉末のみでセラミック体を製造
しようとすると、高温および高圧の焼結操作が必要にな
り、この発明の効果を奏することができず、したがって
この発明の目的を達成することができない。
末は、少なくともその表面の一部に水酸基が存在するの
で、後述する接合効果に有効に機能する。これに対し、
金属の窒化物、金属の炭化物などの微粉末は、その表面
の一部に水酸基を十分に有していないので、この発明の
目的を必ずしも十分には達成することができない。ま
た、前記金属酸化物の微粉末のみでセラミック体を製造
しようとすると、高温および高圧の焼結操作が必要にな
り、この発明の効果を奏することができず、したがって
この発明の目的を達成することができない。
【0064】(B)成分である二重鎖構造を有する可溶
性シロキサン重合体は、ホモポリマーであってもコポリ
マーであっても良い。この(B)成分は、前記金属酸化
物のバインダーとして作用する。
性シロキサン重合体は、ホモポリマーであってもコポリ
マーであっても良い。この(B)成分は、前記金属酸化
物のバインダーとして作用する。
【0065】一般に二重鎖構造を有する所謂ラダー型の
有機高分子は、線状の有機高分子に比べて耐熱性に優
れ、剛直で熱収縮が小さいとされている。しかしなが
ら、有機高分子は、たとえラダー型であっても、500
℃以上の加熱時には熱分解し、あるいは収縮し、しかも
大量のガスを発生するから、このようなラダー型の有機
高分子をバインダーとして使用してプリプレグ焼成体を
製造しても、そのプリプレグ焼成体には多くの亀裂と気
泡が発生する。
有機高分子は、線状の有機高分子に比べて耐熱性に優
れ、剛直で熱収縮が小さいとされている。しかしなが
ら、有機高分子は、たとえラダー型であっても、500
℃以上の加熱時には熱分解し、あるいは収縮し、しかも
大量のガスを発生するから、このようなラダー型の有機
高分子をバインダーとして使用してプリプレグ焼成体を
製造しても、そのプリプレグ焼成体には多くの亀裂と気
泡が発生する。
【0066】この発明者らは、金属酸化物の微粉末のバ
インダーについて種々検討した結果、二重鎖構造を有す
るシロキサンホモポリマーあるいはシロキサンコポリマ
ーは、二次転移点(ガラス転移点)が高く、金属酸化物
に対する良好な接合効果を有し、しかも熱分解後にはそ
の大部分がセラミック組成に転換するので、この発明に
用いる金属酸化物微粒子のバインダーとして最適である
ことを認めた。なお、この発明における二重鎖構造を有
する可溶性シロキサン重合体はオリゴマーと称されるも
のを含む。
インダーについて種々検討した結果、二重鎖構造を有す
るシロキサンホモポリマーあるいはシロキサンコポリマ
ーは、二次転移点(ガラス転移点)が高く、金属酸化物
に対する良好な接合効果を有し、しかも熱分解後にはそ
の大部分がセラミック組成に転換するので、この発明に
用いる金属酸化物微粒子のバインダーとして最適である
ことを認めた。なお、この発明における二重鎖構造を有
する可溶性シロキサン重合体はオリゴマーと称されるも
のを含む。
【0067】二重鎖構造を有するシロキサン重合体を調
製するための原料としては、化学式R’Si(OR)3
(式中、Rはメチル基、エチル基などのアルキル基、
R’はアルキル基、フェニル基、ビニル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、メタクリロイル基などの脂
肪族、脂環族または芳香族の置換基を表す。)で示され
るトリアルコキシシランが挙げられる。
製するための原料としては、化学式R’Si(OR)3
(式中、Rはメチル基、エチル基などのアルキル基、
R’はアルキル基、フェニル基、ビニル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、メタクリロイル基などの脂
肪族、脂環族または芳香族の置換基を表す。)で示され
るトリアルコキシシランが挙げられる。
【0068】このトリアルコキシシランとして、メチル
トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロ
ピルトリメトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシ
ラン、メチルトリブトキシシラン、オクチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランなどを挙げることができる。
トリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、プロ
ピルトリメトキシシラン、メチルトリイソプロポキシシ
ラン、メチルトリブトキシシラン、オクチルトリエトキ
シシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエ
トキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシランなどを挙げることができる。
【0069】(B)成分である二重鎖構造を有する可溶
性シロキサン重合体は、たとえばJ.F.Brown et at., J.
Polymer Sci., Part C No.1 p.83 (1963)に記載されて
いる公知の方法により、一種または二種以上のトリアル
コキシシランを酸触媒を用いて加水分解し、縮合するこ
とにより調製することができる。これらはポリシルセス
キオサンとも呼ばれ、一般的には以下の化学式で示され
る。
性シロキサン重合体は、たとえばJ.F.Brown et at., J.
Polymer Sci., Part C No.1 p.83 (1963)に記載されて
いる公知の方法により、一種または二種以上のトリアル
コキシシランを酸触媒を用いて加水分解し、縮合するこ
とにより調製することができる。これらはポリシルセス
キオサンとも呼ばれ、一般的には以下の化学式で示され
る。
【0070】
【化1】
【0071】ただし、R1 は水素原子または前記化学式
R’Si(OR)3 中のRを表し、R2 およびR3 は前
記化学式R’Si(OR)3 中のR’を表す。
R’Si(OR)3 中のRを表し、R2 およびR3 は前
記化学式R’Si(OR)3 中のR’を表す。
【0072】ポリシルセスキオキサンとしては、たとえ
ば、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリフェニルシル
セスキオキサン、ポリビニルメチルシルセスキオキサ
ン、ポリフェニルメチルシルセスキオキサン、ポリフェ
ニルプロピルシルセスキオキサン、ポリメチル−n−ヘ
キシルシルセスキオキサン、ポリフェニルメタクリロキ
シプロピルシルセスキオキサンなどを挙げることができ
る。
ば、ポリメチルシルセスキオキサン、ポリフェニルシル
セスキオキサン、ポリビニルメチルシルセスキオキサ
ン、ポリフェニルメチルシルセスキオキサン、ポリフェ
ニルプロピルシルセスキオキサン、ポリメチル−n−ヘ
キシルシルセスキオキサン、ポリフェニルメタクリロキ
シプロピルシルセスキオキサンなどを挙げることができ
る。
【0073】これらの中でも好ましいのは、ポリフェニ
ルシルセスキオキサン、ポリフェニルメチルシルセスキ
オキサン、ポリフェニルエチルシルセスキオキサンであ
る。共重合体である場合、フェニル基とメチル基または
エチル基とのモル比(フェニル基/メチル基またはエチ
ル基)が2/1〜1/2であるのが好ましい。これら
は、加熱時の熱収縮率が小さく、しかも製造が容易であ
るからである。
ルシルセスキオキサン、ポリフェニルメチルシルセスキ
オキサン、ポリフェニルエチルシルセスキオキサンであ
る。共重合体である場合、フェニル基とメチル基または
エチル基とのモル比(フェニル基/メチル基またはエチ
ル基)が2/1〜1/2であるのが好ましい。これら
は、加熱時の熱収縮率が小さく、しかも製造が容易であ
るからである。
【0074】バインダーとして好ましい前記シロキサン
重合体の分子量は特に限定されるものではないが、通常
1,000以上であるのが好ましく、特に1,500以
上であるのが好ましい。
重合体の分子量は特に限定されるものではないが、通常
1,000以上であるのが好ましく、特に1,500以
上であるのが好ましい。
【0075】たとえばポリフェニルシルセスキオキサン
は、溶媒に可溶性であり、その溶液から強靭なフィルム
を形成することができ、またガラス転移点Tgが300
〜400℃と高く、そのために硬化時および焼成時の熱
変形を最小限に抑制することができる。さらにこのポリ
マーは、900℃に加熱しても主鎖の切断が起こらず、
高収率でたとえば非晶質のシリコーンオキシカーバイド
(Si−C−O)のようなセラミック構造に転換する。
は、溶媒に可溶性であり、その溶液から強靭なフィルム
を形成することができ、またガラス転移点Tgが300
〜400℃と高く、そのために硬化時および焼成時の熱
変形を最小限に抑制することができる。さらにこのポリ
マーは、900℃に加熱しても主鎖の切断が起こらず、
高収率でたとえば非晶質のシリコーンオキシカーバイド
(Si−C−O)のようなセラミック構造に転換する。
【0076】これに対し、有機高分子をバインダーに用
いる場合、常圧での焼成過程で有機高分子が熱分解し、
金属酸化物同士の接合力が失われ、亀裂を発生させる。
いる場合、常圧での焼成過程で有機高分子が熱分解し、
金属酸化物同士の接合力が失われ、亀裂を発生させる。
【0077】上記の説明から明らかなように、二重鎖構
造を有する可溶性シロキサン重合体は、バインダーとし
て使用すると、高温まで加熱しても収縮が小さく、また
それ自体がセラミック化するので、成形体の収縮は小さ
くなる。したがって、この二重鎖構造を有する可溶性シ
ロキサン重合体は、特に常圧下かつ非拘束条件下での焼
成操作に有利である。ここで、常圧とは、特に意図的に
加圧または減圧の操作を加えない場合を含む。
造を有する可溶性シロキサン重合体は、バインダーとし
て使用すると、高温まで加熱しても収縮が小さく、また
それ自体がセラミック化するので、成形体の収縮は小さ
くなる。したがって、この二重鎖構造を有する可溶性シ
ロキサン重合体は、特に常圧下かつ非拘束条件下での焼
成操作に有利である。ここで、常圧とは、特に意図的に
加圧または減圧の操作を加えない場合を含む。
【0078】前記二重鎖構造を有する可溶性シロキサン
重合体のなかで特に有利であるのは、分子末端にシラノ
ール基またはアルコキシ基を有するものである。分子末
端にシラノール基またはアルコキシ基を有する可溶性シ
ロキサン重合体は、表面の少なくとも一部に水酸基を有
する(A)成分すなわち金属酸化物の微粒子と可溶性シ
ロキサン重合体と、相互に親和性を有し、容易に相互分
散する。また、加熱時に反応して相互に結合し、焼成時
には一体となってセラミック化する。
重合体のなかで特に有利であるのは、分子末端にシラノ
ール基またはアルコキシ基を有するものである。分子末
端にシラノール基またはアルコキシ基を有する可溶性シ
ロキサン重合体は、表面の少なくとも一部に水酸基を有
する(A)成分すなわち金属酸化物の微粒子と可溶性シ
ロキサン重合体と、相互に親和性を有し、容易に相互分
散する。また、加熱時に反応して相互に結合し、焼成時
には一体となってセラミック化する。
【0079】もっとも、熱安定性の高い二重鎖構造を有
する可溶性シロキサン重合体であっても、1,000℃
付近の高温度に加熱すると、約10%に近い収縮を示
し、焼成体に寸法変化を起こすと共に亀裂やボイドの発
生する恐れがあり、したがって(B)成分を用いるだけ
ではこの発明の目的を達成することができない。
する可溶性シロキサン重合体であっても、1,000℃
付近の高温度に加熱すると、約10%に近い収縮を示
し、焼成体に寸法変化を起こすと共に亀裂やボイドの発
生する恐れがあり、したがって(B)成分を用いるだけ
ではこの発明の目的を達成することができない。
【0080】この発明者らは、1,200℃までの焼成
時に、常圧下かつ非拘束条件下であっても、成形体に変
形を起こさせないようにするためには、プリプレグ硬化
体に予め強固な三次元網目構造を形成させておくことが
有効であることを認めた。
時に、常圧下かつ非拘束条件下であっても、成形体に変
形を起こさせないようにするためには、プリプレグ硬化
体に予め強固な三次元網目構造を形成させておくことが
有効であることを認めた。
【0081】三次元網目構造を形成させるために必要な
のが、(C)成分であるところの、エチレン性不飽和二
重結合を少なくとも1個分子中に有する3官能性シラン
化合物、(D)成分である有機過酸化物および(E)成
分であるところの、エチレン性不飽和二重結合を少なく
とも2個分子中に有するラジカル重合可能な単量体であ
る。
のが、(C)成分であるところの、エチレン性不飽和二
重結合を少なくとも1個分子中に有する3官能性シラン
化合物、(D)成分である有機過酸化物および(E)成
分であるところの、エチレン性不飽和二重結合を少なく
とも2個分子中に有するラジカル重合可能な単量体であ
る。
【0082】ゴムまたは高分子と架橋剤(過酸化物)お
よび共架橋剤(反応性単量体)との組み合わせによる架
橋系は既に公知であるが、この発明で用いるような
(C)成分であるところの、エチレン性不飽和二重結合
を少なくとも1個分子中に有する3官能性シラン化合
物、(D)成分である有機過酸化物および(E)成分で
あるところの、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも
2個分子中に有するラジカル重合可能な単量体との組み
合わせによる架橋系は知られていない。
よび共架橋剤(反応性単量体)との組み合わせによる架
橋系は既に公知であるが、この発明で用いるような
(C)成分であるところの、エチレン性不飽和二重結合
を少なくとも1個分子中に有する3官能性シラン化合
物、(D)成分である有機過酸化物および(E)成分で
あるところの、エチレン性不飽和二重結合を少なくとも
2個分子中に有するラジカル重合可能な単量体との組み
合わせによる架橋系は知られていない。
【0083】シランカップリング剤は、分子中に無機物
質と化学結合する反応基たとえばメトキシ基などおよび
樹脂などの有機物質と化学結合する反応基たとえばビニ
ル基、アミノ基などを有する化合物であり、無機物質と
樹脂などの有機物質との接着性を向上させ、複合体の強
度を増加させるために広く使用されている。シランカッ
プリング剤は、通常、予め無機物質の表面に処理する方
法と樹脂に混合する方法とのいずれかあるいはその両者
に、用いられている。
質と化学結合する反応基たとえばメトキシ基などおよび
樹脂などの有機物質と化学結合する反応基たとえばビニ
ル基、アミノ基などを有する化合物であり、無機物質と
樹脂などの有機物質との接着性を向上させ、複合体の強
度を増加させるために広く使用されている。シランカッ
プリング剤は、通常、予め無機物質の表面に処理する方
法と樹脂に混合する方法とのいずれかあるいはその両者
に、用いられている。
【0084】この発明では、セラミックスまたはセラミ
ック前駆体成分である(A)成分および(B)成分なら
びに有機物である(E)成分との相互の親和性を高め、
マトリックス中に強固な網目構造の生成を容易ならしめ
ると共にマトリックス物質と無機繊維との間の接合性を
高める作用ならびに効果を必要とする。
ック前駆体成分である(A)成分および(B)成分なら
びに有機物である(E)成分との相互の親和性を高め、
マトリックス中に強固な網目構造の生成を容易ならしめ
ると共にマトリックス物質と無機繊維との間の接合性を
高める作用ならびに効果を必要とする。
【0085】かかる作用ないし効果を達成するために
は、公知のシランカップリング剤の全ては使用すること
ができない。この発明では、(C)成分としてエチレン
性不飽和二重結合を少なくとも1個分子中に有する3官
能性シラン化合物が使用される。この(C)成分は
(B)成分である二重鎖構造を有する可溶性シロキサン
重合体の分子末端および金属酸化物の微粒子と容易に結
合する。これらの結合は、加熱時に水酸基の脱水縮合に
より生成する。また、この(C)成分である3官能性シ
ラン化合物は、無機繊維の表面水酸基とも容易に反応す
るので、マトリックス組成物と無機繊維との接合性を高
めることができる。したがって、この点では、窒化物系
の無機繊維や炭化物系の無機繊維よりも、酸化物系の無
機繊維が好ましい。さらにこの(C)成分に含まれるエ
チレン性不飽和二重結合は(D)成分であるラジカル触
媒と反応して網目構造に組み込まれる。
は、公知のシランカップリング剤の全ては使用すること
ができない。この発明では、(C)成分としてエチレン
性不飽和二重結合を少なくとも1個分子中に有する3官
能性シラン化合物が使用される。この(C)成分は
(B)成分である二重鎖構造を有する可溶性シロキサン
重合体の分子末端および金属酸化物の微粒子と容易に結
合する。これらの結合は、加熱時に水酸基の脱水縮合に
より生成する。また、この(C)成分である3官能性シ
ラン化合物は、無機繊維の表面水酸基とも容易に反応す
るので、マトリックス組成物と無機繊維との接合性を高
めることができる。したがって、この点では、窒化物系
の無機繊維や炭化物系の無機繊維よりも、酸化物系の無
機繊維が好ましい。さらにこの(C)成分に含まれるエ
チレン性不飽和二重結合は(D)成分であるラジカル触
媒と反応して網目構造に組み込まれる。
【0086】このエチレン性不飽和二重結合を少なくと
も1個分子中に有する3官能性シラン化合物として、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリエトキシシランなどを挙げること
ができる。これらの中でも、γ−メタクリロキシアルキ
ルトリアルコキシシランが好ましく、特にγ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリエトキシシランが好ましい。
も1個分子中に有する3官能性シラン化合物として、ビ
ニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリエトキシシランなどを挙げること
ができる。これらの中でも、γ−メタクリロキシアルキ
ルトリアルコキシシランが好ましく、特にγ−メタクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリエトキシシランが好ましい。
【0087】硬化体に網目構造を形成するには、架橋剤
が必要である。この発明においては(D)成分である有
機過酸化物が架橋剤として有効である。
が必要である。この発明においては(D)成分である有
機過酸化物が架橋剤として有効である。
【0088】有機過酸化物が有効に作用するためには、
硬化前の作業中に分解してラジカルを発生させるものは
好ましくなく、したがって、10時間の半減期を得るた
めの温度が110℃以上である有機過酸化物が好まし
い。
硬化前の作業中に分解してラジカルを発生させるものは
好ましくなく、したがって、10時間の半減期を得るた
めの温度が110℃以上である有機過酸化物が好まし
い。
【0089】このような有機過酸化物としては、ジクミ
ルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブ
チルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチ
ルパーオキシジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)オクタンなどを挙げることができる。
ルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、
ジ−t−ブチルパーオキサイド、α,α−ビス(t−ブ
チルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチ
ルパーオキシジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,
5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)オクタンなどを挙げることができる。
【0090】この発明におけるマトリックス組成物は、
(D)成分として架橋剤である前記有機過酸化物に加え
て、(E)成分としてエチレン性不飽和二重結合を少な
くとも2個、好ましくは3個有するラジカル重合可能な
単量体を含有する。この(E)成分は、共架橋剤とし
て、硬化により、更に強固な三次元網目構造の形成に寄
与する。この(E)成分を含有するマトリックス組成物
は、金属酸化物の微粒子を包含し、しかも加熱により変
形しない有効かつ十分な鎖長を有する網目構造に変化す
る。
(D)成分として架橋剤である前記有機過酸化物に加え
て、(E)成分としてエチレン性不飽和二重結合を少な
くとも2個、好ましくは3個有するラジカル重合可能な
単量体を含有する。この(E)成分は、共架橋剤とし
て、硬化により、更に強固な三次元網目構造の形成に寄
与する。この(E)成分を含有するマトリックス組成物
は、金属酸化物の微粒子を包含し、しかも加熱により変
形しない有効かつ十分な鎖長を有する網目構造に変化す
る。
【0091】前記(E)成分としては、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジイタコ
ネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、エ
チレングリコールジクロトネート、エチレングリコール
ジマレエート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート
などを挙げることができる。なお、上記例示において、
(メタ)アクリレートなる表現は、アクリレートとメタ
クリレートとの両者を示すものである。
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジイタコ
ネート、テトラメチレングリコールジイタコネート、エ
チレングリコールジクロトネート、エチレングリコール
ジマレエート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリ
レート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート
などを挙げることができる。なお、上記例示において、
(メタ)アクリレートなる表現は、アクリレートとメタ
クリレートとの両者を示すものである。
【0092】これらの中でも、ラジカル重合性に優れ、
有効な鎖長を与え、しかも後述するようなプリプレグに
優れたタック性を与えるという点で、多価アルコールの
ジ(メタ)アクリレートおよび/または多価アルコール
のトリ(メタ)アクリレートたとえばトリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。
有効な鎖長を与え、しかも後述するようなプリプレグに
優れたタック性を与えるという点で、多価アルコールの
ジ(メタ)アクリレートおよび/または多価アルコール
のトリ(メタ)アクリレートたとえばトリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレートが好ましい。
【0093】上述したところのマトリックス組成物を構
成する各成分は、有機溶媒中に溶解または分散される。
成する各成分は、有機溶媒中に溶解または分散される。
【0094】溶剤は、各構成成分の種類とそれらの混合
割合によって適宜にその種類を選択してよい。好適に使
用される溶媒は、アルコール、芳香族炭化水素、アルカ
ン、ケトン、ニトリル、エステルおよびグリコールエス
テルなどから選択される。溶剤は、硬化前に完全に除去
されるのが好ましく、したがって、低沸点のアセトンの
ような溶剤が好ましいが、必ずしもこれに限定されるも
のではない。なお、溶媒はこれらの一種を単独で使用す
ることもできるし、またその二種以上を併用することも
できる。
割合によって適宜にその種類を選択してよい。好適に使
用される溶媒は、アルコール、芳香族炭化水素、アルカ
ン、ケトン、ニトリル、エステルおよびグリコールエス
テルなどから選択される。溶剤は、硬化前に完全に除去
されるのが好ましく、したがって、低沸点のアセトンの
ような溶剤が好ましいが、必ずしもこれに限定されるも
のではない。なお、溶媒はこれらの一種を単独で使用す
ることもできるし、またその二種以上を併用することも
できる。
【0095】この発明においては、前記(A)成分〜
(E)成分が、焼成後のセラミックスマトリックス体に
緻密な組織を与えるように、できるだけ均一に、前記溶
剤中に溶解または分散していることが望ましい。そのた
めには、(B)成分、(C)成分、(D)成分および
(E)成分それぞれを撹拌しながら溶剤中に溶解し、得
られた溶液に(A)成分を添加し、各成分が均一に分散
するまで撹拌を継続する手法を採用しても良いが、ま
た、(A)成分〜(E)成分の全てを同時に溶剤に添加
し、十分に撹拌をする手法を採用してもこの発明の効果
を達成することができる。また、公知の界面活性剤のよ
うな分散安定化剤を微量添加しても良い。さらに、この
マトリックス組成物の性状を損なわない限り、公知の添
加剤を付加することを妨げない。
(E)成分が、焼成後のセラミックスマトリックス体に
緻密な組織を与えるように、できるだけ均一に、前記溶
剤中に溶解または分散していることが望ましい。そのた
めには、(B)成分、(C)成分、(D)成分および
(E)成分それぞれを撹拌しながら溶剤中に溶解し、得
られた溶液に(A)成分を添加し、各成分が均一に分散
するまで撹拌を継続する手法を採用しても良いが、ま
た、(A)成分〜(E)成分の全てを同時に溶剤に添加
し、十分に撹拌をする手法を採用してもこの発明の効果
を達成することができる。また、公知の界面活性剤のよ
うな分散安定化剤を微量添加しても良い。さらに、この
マトリックス組成物の性状を損なわない限り、公知の添
加剤を付加することを妨げない。
【0096】マトリックス組成物中の各成分の割合は、
各成分の種類とこれと複合してなるプリプレグ硬化体あ
るいはプリプレグ焼成体の性能に依存して適宜に選択さ
れる。多くの場合、マトリックス組成物は、以下のよう
な成分割合を有する。
各成分の種類とこれと複合してなるプリプレグ硬化体あ
るいはプリプレグ焼成体の性能に依存して適宜に選択さ
れる。多くの場合、マトリックス組成物は、以下のよう
な成分割合を有する。
【0097】すなわち、(A)成分の配合量が350〜
750重量部、好ましくは450〜650重量部、
(B)成分の配合量が80〜170重量部、好ましくは
100〜150重量部、(C)成分の配合量が25〜1
25重量部、好ましくは50〜100重量部、(D)成
分の配合量が1〜4重量部、好ましくは1.5〜3重量
部および(E)成分の配合量が25〜125重量部、好
ましくは50〜100重量部である。
750重量部、好ましくは450〜650重量部、
(B)成分の配合量が80〜170重量部、好ましくは
100〜150重量部、(C)成分の配合量が25〜1
25重量部、好ましくは50〜100重量部、(D)成
分の配合量が1〜4重量部、好ましくは1.5〜3重量
部および(E)成分の配合量が25〜125重量部、好
ましくは50〜100重量部である。
【0098】プリプレグのタック性は、他の成分と相俟
って(E)成分の量により調整される。したがって、前
記(E)成分の役割は網目構造の形成に止まらず、この
発明の重要な効果であるタック性の形成に重要な役割を
果たす。
って(E)成分の量により調整される。したがって、前
記(E)成分の役割は網目構造の形成に止まらず、この
発明の重要な効果であるタック性の形成に重要な役割を
果たす。
【0099】このマトリックス組成物は、後述するよう
に、溶剤を有するまま使用されるし、また、溶剤を除去
してシート状物にして使用される。
に、溶剤を有するまま使用されるし、また、溶剤を除去
してシート状物にして使用される。
【0100】このプリプレグは前記マトリックス組成物
の液またはシート状物を、無機繊維のトウまたはその製
品に含浸あるいは加熱浸透することにより製造される。
の液またはシート状物を、無機繊維のトウまたはその製
品に含浸あるいは加熱浸透することにより製造される。
【0101】前記無機繊維としては、不活性雰囲気ある
いは空気などの酸化性雰囲気のいずれかにおいて、少な
くとも500℃以下、好ましくは1,000℃以下、さ
らに好ましくは1,200℃以下に加熱しても、実用に
耐える強度を保持するものが好ましい。このような条件
を満たすものとして、窒化物系の無機繊維、炭化物系の
無機繊維、酸化物系の無機繊維および炭素繊維を挙げる
ことができる。これらの無機繊維は、この発明で要求さ
れる十分の耐熱性と強化効果とを有する。
いは空気などの酸化性雰囲気のいずれかにおいて、少な
くとも500℃以下、好ましくは1,000℃以下、さ
らに好ましくは1,200℃以下に加熱しても、実用に
耐える強度を保持するものが好ましい。このような条件
を満たすものとして、窒化物系の無機繊維、炭化物系の
無機繊維、酸化物系の無機繊維および炭素繊維を挙げる
ことができる。これらの無機繊維は、この発明で要求さ
れる十分の耐熱性と強化効果とを有する。
【0102】好ましい無機繊維としては、ガラス繊維、
アルミナ繊維、シリカ繊維、チラノ繊維(Si−Ti−
C−O)、ならびにアルミナおよび/またはシリカを主
成分とする各種繊維よりなる酸化物系無機繊維を挙げる
ことができる。ガラス繊維は、高温で強度低下が起きる
が、室温強度が他の酸化物系無機繊維より高いので、6
00℃付近の温度でも、この発明の目的を達成するのに
十分な強度を保つ。
アルミナ繊維、シリカ繊維、チラノ繊維(Si−Ti−
C−O)、ならびにアルミナおよび/またはシリカを主
成分とする各種繊維よりなる酸化物系無機繊維を挙げる
ことができる。ガラス繊維は、高温で強度低下が起きる
が、室温強度が他の酸化物系無機繊維より高いので、6
00℃付近の温度でも、この発明の目的を達成するのに
十分な強度を保つ。
【0103】無機繊維は、市販品を使用する場合には、
付着しているサイジング剤を除去してから使用すること
が好ましい。
付着しているサイジング剤を除去してから使用すること
が好ましい。
【0104】繊維強化セラミックスの特徴は、破壊過程
が繊維とマトリックスの界面との摩擦力により制御され
ながら、しかも繊維が荷重を負担することにある。した
がって、繊維強化セラミックスの場合、繊維強化プラス
チックスや繊維強化金属と異なり、繊維とマトリックス
との界面との結合力が強過ぎず、繊維の引き抜き(Pu
ll−out)を保証し得る程度に制御されていること
が特に重要とされている(新原浩一、NIKKEI MECHANIC
AL 1989 12.11 p114 参照)。このことは、プリプ
レグおよびプリプレグ硬化体では繊維とマトリックス組
成物とが十分に接合していることが望まれるとしても、
プリプレグ焼成体では繊維とマトリックスとがむしろ弱
く結合していることが好ましいことを示している。
が繊維とマトリックスの界面との摩擦力により制御され
ながら、しかも繊維が荷重を負担することにある。した
がって、繊維強化セラミックスの場合、繊維強化プラス
チックスや繊維強化金属と異なり、繊維とマトリックス
との界面との結合力が強過ぎず、繊維の引き抜き(Pu
ll−out)を保証し得る程度に制御されていること
が特に重要とされている(新原浩一、NIKKEI MECHANIC
AL 1989 12.11 p114 参照)。このことは、プリプ
レグおよびプリプレグ硬化体では繊維とマトリックス組
成物とが十分に接合していることが望まれるとしても、
プリプレグ焼成体では繊維とマトリックスとがむしろ弱
く結合していることが好ましいことを示している。
【0105】このような界面を作ることができる繊維表
面コーティング剤として、炭素と窒化ホウ素とが知られ
ている。空気中では、炭素は約450℃以上、また窒化
ホウ素は約900℃以上で酸化され、そのために繊維と
マトリックスとの間に弱い界面を与えるとされている。
この発明で使用される無機繊維に対しても、予めかかる
公知の繊維表面コーティングを施すことは、プリプレグ
焼成体のさらなる機械的性質の向上のために有効であ
る。
面コーティング剤として、炭素と窒化ホウ素とが知られ
ている。空気中では、炭素は約450℃以上、また窒化
ホウ素は約900℃以上で酸化され、そのために繊維と
マトリックスとの間に弱い界面を与えるとされている。
この発明で使用される無機繊維に対しても、予めかかる
公知の繊維表面コーティングを施すことは、プリプレグ
焼成体のさらなる機械的性質の向上のために有効であ
る。
【0106】無機繊維は、トウ引き揃え物として、ある
いは編物、織物の形態として使用される。
いは編物、織物の形態として使用される。
【0107】このプリプレグは、従来のエポキシ樹脂プ
リプレグの製造に採用されている溶剤法(別に湿式法と
も称されている。)、ホットメルト法(別に乾式法と称
されている。)と類似の手法を用いて、製造することが
できる。
リプレグの製造に採用されている溶剤法(別に湿式法と
も称されている。)、ホットメルト法(別に乾式法と称
されている。)と類似の手法を用いて、製造することが
できる。
【0108】溶剤法に準じた方法では、マトリックス組
成物の液に、無機繊維のトウまたはその製品を浸漬し、
余分の液を絞り出した後に、熱風を吹き付けるか、ある
いは乾燥機中を通過させて溶剤を除去することにより、
プリプレグが得られる。
成物の液に、無機繊維のトウまたはその製品を浸漬し、
余分の液を絞り出した後に、熱風を吹き付けるか、ある
いは乾燥機中を通過させて溶剤を除去することにより、
プリプレグが得られる。
【0109】また、ホットメルト法では、マトリックス
組成物の液から所定の坪量を有するシート状物(この用
語は、概念としてフィルム状物を含む。)を形成し、無
機繊維のトウまたは無機繊維の製品の片面または両面に
前記シート状物を重ね合わせ、あるいは前記シート状物
と無機繊維のトウまたは無機繊維の製品とを交互に重ね
合わせ、これを通常120℃以下の温度に加熱すること
によりシート状物の粘度を低下させながら、無機繊維間
にマトリックス組成物を浸透させることにより、プリプ
レグが得られる。
組成物の液から所定の坪量を有するシート状物(この用
語は、概念としてフィルム状物を含む。)を形成し、無
機繊維のトウまたは無機繊維の製品の片面または両面に
前記シート状物を重ね合わせ、あるいは前記シート状物
と無機繊維のトウまたは無機繊維の製品とを交互に重ね
合わせ、これを通常120℃以下の温度に加熱すること
によりシート状物の粘度を低下させながら、無機繊維間
にマトリックス組成物を浸透させることにより、プリプ
レグが得られる。
【0110】このようにして得られたプリプレグは、積
層形成に十分なタック性とドレープ性と作業上十分なア
ウトタイム性とを有してる。
層形成に十分なタック性とドレープ性と作業上十分なア
ウトタイム性とを有してる。
【0111】このようにして製造されたプリプレグは、
公知の積層法あるいはフィラメントワインディング法な
どの方法を用いて、所定の外装板などの構造物の所定形
状に賦形された後に、加熱加圧処理すなわち硬化処理が
加えられる。この発明で特筆するべきことは、一段硬化
で硬化反応が十分に完結するので、二段硬化(予備硬化
を含む。)や三段硬化(予備硬化と後硬化とを含む。)
を必要としないことである。もっとも、場合によっては
これら予備硬化および後硬化を行っても差し支えはな
い。
公知の積層法あるいはフィラメントワインディング法な
どの方法を用いて、所定の外装板などの構造物の所定形
状に賦形された後に、加熱加圧処理すなわち硬化処理が
加えられる。この発明で特筆するべきことは、一段硬化
で硬化反応が十分に完結するので、二段硬化(予備硬化
を含む。)や三段硬化(予備硬化と後硬化とを含む。)
を必要としないことである。もっとも、場合によっては
これら予備硬化および後硬化を行っても差し支えはな
い。
【0112】好ましい硬化処理条件としては、加熱温度
として120〜250℃、圧力として2〜10kg/c
m2 、処理時間として10〜60分を指摘することがで
きる。
として120〜250℃、圧力として2〜10kg/c
m2 、処理時間として10〜60分を指摘することがで
きる。
【0113】硬化操作は、真空バッグ後にオートクレー
ブ中であるいはホットプレスを用いて行われる。
ブ中であるいはホットプレスを用いて行われる。
【0114】前者は、複雑かつ大型の製品を製造するこ
とができるので、工業的生産に有利である。
とができるので、工業的生産に有利である。
【0115】得られるプリプレグ硬化体は、収縮および
表面亀裂が観察されず、また重量減少もほとんどないも
のである。具体的には、この硬化体は、たとえば25〜
50kg/mm2 程度の曲げ強さを有すると共に、空気
中かつ常圧下で1,000℃まで加熱してもほとんど収
縮しない。
表面亀裂が観察されず、また重量減少もほとんどないも
のである。具体的には、この硬化体は、たとえば25〜
50kg/mm2 程度の曲げ強さを有すると共に、空気
中かつ常圧下で1,000℃まで加熱してもほとんど収
縮しない。
【0116】このようにこのプリプレグ硬化体がほとん
ど熱収縮を起こさない理由は、硬化によって生成した強
固な三次元網目構造の中に金属酸化物の微粒子が高密度
かつ十分な接触状態を保持して充填され、しかも無機繊
維とマトリックスとが良好な接合状態を保ち、剥離や分
離を生じないからであると考えられる。
ど熱収縮を起こさない理由は、硬化によって生成した強
固な三次元網目構造の中に金属酸化物の微粒子が高密度
かつ十分な接触状態を保持して充填され、しかも無機繊
維とマトリックスとが良好な接合状態を保ち、剥離や分
離を生じないからであると考えられる。
【0117】得られたプリプレグ硬化体は、500〜
1,200℃、好ましくは600〜1,000℃の間の
温度にまで加熱することにより、無機繊維で強化された
焼成体に転換される。加熱温度としては、1,200℃
を越える温度であっても良いのであるが、あまり高い温
度に加熱すると無機繊維の強度が低下することがあるの
で好ましくないことがある。また、昇温初期の500℃
まで、特に100〜450℃の温度範囲では昇温速度を
5℃/分以下、好ましくは2℃/分以下にして加熱する
ことにより、変形や亀裂の発生を有効に防止することが
できる。このような加熱条件下では、このプリプレグ硬
化体は常圧下かつ非拘束条件下で加熱することが可能で
ある。このようにして、所定の温度にまで加熱されたプ
リプレグ硬化体は、その温度で好ましくは10分以上保
持された後に、常法に従って冷却される。
1,200℃、好ましくは600〜1,000℃の間の
温度にまで加熱することにより、無機繊維で強化された
焼成体に転換される。加熱温度としては、1,200℃
を越える温度であっても良いのであるが、あまり高い温
度に加熱すると無機繊維の強度が低下することがあるの
で好ましくないことがある。また、昇温初期の500℃
まで、特に100〜450℃の温度範囲では昇温速度を
5℃/分以下、好ましくは2℃/分以下にして加熱する
ことにより、変形や亀裂の発生を有効に防止することが
できる。このような加熱条件下では、このプリプレグ硬
化体は常圧下かつ非拘束条件下で加熱することが可能で
ある。このようにして、所定の温度にまで加熱されたプ
リプレグ硬化体は、その温度で好ましくは10分以上保
持された後に、常法に従って冷却される。
【0118】加熱雰囲気は、酸化性雰囲気たとえば空気
および不活性ガス雰囲気のいずれでも良い。しかしなが
ら、不活性雰囲気中で得られたプリプレグ焼成体は、熱
分解により放出されることなくマトリックス中に残留し
た炭素分が存在し、黒色を呈する。このプリプレグ焼成
体は、空気中で再焼成することにより、炭素分が放出さ
れ、白色になる。したがって、この不活性雰囲気中でプ
リプレグ焼成体をそのまま高温の大気中で使用すると残
留炭素分が酸化されてガス体として放出されることにな
る。また、不活性雰囲気中でのプリプレグ焼成体は、空
気中でのプリプレグ焼成体より強度が低い傾向がある。
これらの点から見て、不活性雰囲気下焼成は、実施する
ことは可能であるが、空気中焼成に比べて、工程数およ
び性能の点から必ずしも有利であるとは言えない。
および不活性ガス雰囲気のいずれでも良い。しかしなが
ら、不活性雰囲気中で得られたプリプレグ焼成体は、熱
分解により放出されることなくマトリックス中に残留し
た炭素分が存在し、黒色を呈する。このプリプレグ焼成
体は、空気中で再焼成することにより、炭素分が放出さ
れ、白色になる。したがって、この不活性雰囲気中でプ
リプレグ焼成体をそのまま高温の大気中で使用すると残
留炭素分が酸化されてガス体として放出されることにな
る。また、不活性雰囲気中でのプリプレグ焼成体は、空
気中でのプリプレグ焼成体より強度が低い傾向がある。
これらの点から見て、不活性雰囲気下焼成は、実施する
ことは可能であるが、空気中焼成に比べて、工程数およ
び性能の点から必ずしも有利であるとは言えない。
【0119】この発明の重要な効果の一つは、空気中
で、常圧下で、しかも非拘束条件下で変形なしに焼成操
作を実施することのできることである。これによって、
複雑な形状を有する大型セラミック部品を容易に製造す
ることができるようになる。
で、常圧下で、しかも非拘束条件下で変形なしに焼成操
作を実施することのできることである。これによって、
複雑な形状を有する大型セラミック部品を容易に製造す
ることができるようになる。
【0120】この効果を達成するためには、マトリック
ス組成物の成分として、(A)成分、(B)成分、
(C)成分、(D)成分および(E)成分の5成分の全
てが必須であり、一成分でも欠けてはこの発明の目的を
達成することができないのである。上述した方法により
得られるプリプレグ焼成体は、そのままで十分に実用に
供することができるが、次に示す緻密化処理によりさら
に性能を向上させることができる。
ス組成物の成分として、(A)成分、(B)成分、
(C)成分、(D)成分および(E)成分の5成分の全
てが必須であり、一成分でも欠けてはこの発明の目的を
達成することができないのである。上述した方法により
得られるプリプレグ焼成体は、そのままで十分に実用に
供することができるが、次に示す緻密化処理によりさら
に性能を向上させることができる。
【0121】プリプレグ硬化体には、その構成成分の混
合割合にもよるが、有機分が10〜15%の割合で含ま
れている。この一部はセラミック組成物中に取り込まれ
るものの、残りは焼成中にガス体として放出され、その
ため焼成体に微細なボイドが生成する。この微細なボイ
ドは、マトリックス組成物を構成する(A)成分〜
(E)成分を含有する液あるいは少なくとも(B)成分
を含有する液にプリプレグ焼成体を浸漬し、500〜
1,200℃、好ましくは600〜1,200℃の間の
温度で再焼成することにより、充填されることができ
る。この緻密化処理は繰り返し実施しても良い。
合割合にもよるが、有機分が10〜15%の割合で含ま
れている。この一部はセラミック組成物中に取り込まれ
るものの、残りは焼成中にガス体として放出され、その
ため焼成体に微細なボイドが生成する。この微細なボイ
ドは、マトリックス組成物を構成する(A)成分〜
(E)成分を含有する液あるいは少なくとも(B)成分
を含有する液にプリプレグ焼成体を浸漬し、500〜
1,200℃、好ましくは600〜1,200℃の間の
温度で再焼成することにより、充填されることができ
る。この緻密化処理は繰り返し実施しても良い。
【0122】
【発明の効果】この発明によると、航空機内運搬台車
は、自走手段と遊動規制手段とを有するので、操作性が
向上し、これによってこの航空機内運搬台車を操作する
者にかかる身体的負担を軽減することができる。
は、自走手段と遊動規制手段とを有するので、操作性が
向上し、これによってこの航空機内運搬台車を操作する
者にかかる身体的負担を軽減することができる。
【0123】この発明によると、枠組を繊維強化樹脂で
形成し、外装板をセラミック繊維強化セラミックスで形
成するので、航空機内運搬台車の軽量化および難燃化あ
るいは不燃化を達成することができる。したがって、軽
量化の故に操作者にかかる身体的負担を軽減することが
できる。また、航空機火災が発生してもこの航空機内運
搬台車が難燃性あるいは不燃性であるから火災の延焼を
防止することができる。
形成し、外装板をセラミック繊維強化セラミックスで形
成するので、航空機内運搬台車の軽量化および難燃化あ
るいは不燃化を達成することができる。したがって、軽
量化の故に操作者にかかる身体的負担を軽減することが
できる。また、航空機火災が発生してもこの航空機内運
搬台車が難燃性あるいは不燃性であるから火災の延焼を
防止することができる。
【図1】図1はこの発明の一実施例である航空機内運搬
台車を示す斜視図である。
台車を示す斜視図である。
【図2】図2はこの発明の一実施例である航空機内運搬
台車を示す正面説明図である。
台車を示す正面説明図である。
【図3】図3はこの発明の他の実施例である航空機内運
搬台車を示す正面説明図である。
搬台車を示す正面説明図である。
【図4】図4はこの発明の一実施例である航空機内運搬
台車における遊動規制装置の一例を示す説明図である。
台車における遊動規制装置の一例を示す説明図である。
【図5】図5はこの発明の一実施例である航空機内運搬
台車における遊動規制装置の他の例を示す斜視説明図で
ある。
台車における遊動規制装置の他の例を示す斜視説明図で
ある。
【図6】図6はこの発明の一実施例である航空機内運搬
台車における遊動規制装置の他の例を示す断面説明図で
ある。
台車における遊動規制装置の他の例を示す断面説明図で
ある。
【図7】図7はこの発明の一実施例である航空機内運搬
台車が走行する床面に設けられた溝の開口部を閉鎖する
蓋部材を示す説明図である。
台車が走行する床面に設けられた溝の開口部を閉鎖する
蓋部材を示す説明図である。
【図8】図8はこの発明の一実施例であり、かつキャタ
ピラを有する航空機内運搬台車を示す側面説明図であ
る。
ピラを有する航空機内運搬台車を示す側面説明図であ
る。
【図9】図9はこの発明の一実施例である航空機内運搬
台車に設けられた非常時車輪の装着状態を示す説明図で
ある。
台車に設けられた非常時車輪の装着状態を示す説明図で
ある。
【図10】図10はこの発明の一実施例である航空機内
運搬台車に設けられた車輪装置を示す説明図である。
運搬台車に設けられた車輪装置を示す説明図である。
【図11】図11は前記車輪装置の作用を示す説明図で
ある。
ある。
【図12】図12は前記車輪装置の作用を示す説明図で
ある。
ある。
1・・・航空機内運搬台車、2・・・枠組、3・・・被
運搬物保持手段、3a・・・トレイ載置板、4・・・外
装板、2a・・・縦材、2b・・・横材、4a・・・両
側面板、4b・・・天板、5・・・駆動手段収容空間、
6・・・備品収容空間、7・・・トレイ、8・・・車
輪、9・・・溝、10・・・ラック、11・・・ピニオ
ン、11a・・・小径ピニオン、11b・・・大径ピニ
オン、12・・・ピニオン軸体、13・・・走行手段、
14・・・電源、15・・・駆動源、17a・・・小径
ピニオン用ラック、17b・・・大径ピニオン用ラッ
ク、18a・・・フランジ、18・・・フランジ附レー
ル、19・・・車輪、20・・・車輪支持部材、21・
・・固定軸、22・・・回動片、23・・・長穴、24
・・・上下桿、25・・・固定用アーム、26a,26
b・・・係合溝、27・・・上下位置固定具、28・・
・レール、28a・・・垂直部、28b,28c・・・
フランジ部、29・・・回転軸、30・・・ベアリング
部、31・・・溝閉鎖手段、32・・・蓋材、33・・
・無限軌道走行装置、34・・・駆動輪、35・・・従
動輪、36・・・無限軌道ベルト、37・・・非常時用
車輪、38・・・車輪装置、39・・・キャタピラ取り
付け台車、40・・・突起柱、41・・・自由車台、4
2・・・垂直ガイド棒、43・・・穴、44・・・キイ
溝、45・・・係合部材、46・・・軸体、47・・・
キイ部材、48・・・コイル、49・・・固定軸、50
・・・長穴、51・・・踏み込み部材。
運搬物保持手段、3a・・・トレイ載置板、4・・・外
装板、2a・・・縦材、2b・・・横材、4a・・・両
側面板、4b・・・天板、5・・・駆動手段収容空間、
6・・・備品収容空間、7・・・トレイ、8・・・車
輪、9・・・溝、10・・・ラック、11・・・ピニオ
ン、11a・・・小径ピニオン、11b・・・大径ピニ
オン、12・・・ピニオン軸体、13・・・走行手段、
14・・・電源、15・・・駆動源、17a・・・小径
ピニオン用ラック、17b・・・大径ピニオン用ラッ
ク、18a・・・フランジ、18・・・フランジ附レー
ル、19・・・車輪、20・・・車輪支持部材、21・
・・固定軸、22・・・回動片、23・・・長穴、24
・・・上下桿、25・・・固定用アーム、26a,26
b・・・係合溝、27・・・上下位置固定具、28・・
・レール、28a・・・垂直部、28b,28c・・・
フランジ部、29・・・回転軸、30・・・ベアリング
部、31・・・溝閉鎖手段、32・・・蓋材、33・・
・無限軌道走行装置、34・・・駆動輪、35・・・従
動輪、36・・・無限軌道ベルト、37・・・非常時用
車輪、38・・・車輪装置、39・・・キャタピラ取り
付け台車、40・・・突起柱、41・・・自由車台、4
2・・・垂直ガイド棒、43・・・穴、44・・・キイ
溝、45・・・係合部材、46・・・軸体、47・・・
キイ部材、48・・・コイル、49・・・固定軸、50
・・・長穴、51・・・踏み込み部材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62B 3/00 J
Claims (7)
- 【請求項1】 運搬台車としての枠組と、運搬台車の外
表面を形成する外装板と、運搬台車自体の移動を可能に
する自走手段と、運搬台車の遊動を規制する遊動規制手
段とを備えてなることを特徴とする航空機用運搬台車。 - 【請求項2】 前記自走手段が、床面を走行する走行手
段と、台車に組み込まれ、かつ電源および電源により前
記走行手段を駆動する駆動源とを備えた駆動手段とを備
えてなる前記請求項1に記載の航空機内運搬台車。 - 【請求項3】 前記枠組が繊維強化樹脂で形成されてな
り、前記外装板がセラミック繊維強化セラミックスで形
成されてなることを前記請求項1または2に記載の航空
機内運搬台車。 - 【請求項4】 前記セラミック長繊維補強セラミック
が、以下の(A)成分、(B)成分、(C)成分、
(D)成分および(E)成分を含有するマトリックス組
成物の液またはシート状物を無機繊維のトウまたは無機
繊維の製品に含浸あるいは加熱浸透してなるプリプレグ
を成形し、硬化した後に焼成してなる前記請求項3に記
載の航空機内運搬台車。 (A)成分;平均粒径1μm以下の金属酸化物の微粉
末、 (B)成分;二重鎖構造を有する可溶性シロキサン重合
体、 (C)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも1
個分子中に有する3官能性シラン化合物、 (D)成分;有機過酸化物、 (E)成分;エチレン性不飽和二重結合を少なくとも2
個分子中に有するラジカル重合可能な単量体 - 【請求項5】 マトリックス組成物中の前記(A)成分
の配合量が350〜750重量部、(B)成分の配合量
が80〜170重量部、(C)成分の配合量が25〜1
25重量部、(D)成分の配合量が1〜4重量部および
(E)成分の配合量が25〜125重量部である前記請
求項4に記載の航空機内運搬台車。 - 【請求項6】 前記(A)成分がシリカ、アルミナ、ま
たは酸化チタンより選択される少なくとも一種を含む酸
化物または複合酸化物であり、前記(B)成分がポリシ
ルセスキオキサン類であり、前記(C)成分が、γ−
(メタ)アクリロキシアルキルトリアルコキシシランで
あり、前記(D)成分が、10時間の半減期を得るため
の温度が110℃以上である過酸化物であり、前記
(E)成分が多価アルコールのジ(メタ)アクリレート
および/または多価アルコールのトリ(メタ)アクリレ
ートであり、前記無機繊維が、ガラス繊維、アルミナ繊
維、シリカ繊維、チラノ繊維、ならびにアルミナおよび
/またはシリカを主成分とする各種繊維よりなる酸化物
系無機繊維よりなる群から選択される少なくとも一種で
ある前記請求項4または5に記載の航空機内運搬台車。 - 【請求項7】 前記セラミック長繊維補強セラミック
は、その表面が釉薬焼成物が被覆されてなる前記請求項
4〜6のいずれかに記載の航空機内運搬台車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11940294A JPH07323896A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 航空機内運搬台車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11940294A JPH07323896A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 航空機内運搬台車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07323896A true JPH07323896A (ja) | 1995-12-12 |
Family
ID=14760606
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11940294A Pending JPH07323896A (ja) | 1994-05-31 | 1994-05-31 | 航空機内運搬台車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07323896A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000001581A1 (de) * | 1998-07-06 | 2000-01-13 | Hermann Haerle | Schienengebundener servierwagen |
WO2001015973A1 (de) * | 1999-08-30 | 2001-03-08 | Konrad Hans Joachim | Sicherung der servicewagen in passagierflugzeugen gegen plötzlich auftretende turbulenzen durch eine schiene |
JP2008001339A (ja) * | 2005-09-22 | 2008-01-10 | Koohan:Kk | 台車本体及び台車本体の製造方法並びに台車 |
JP2011131731A (ja) * | 2009-12-24 | 2011-07-07 | Fuji Heavy Ind Ltd | 走行台車およびその走行台車を有する搬送装置 |
JP2013518767A (ja) * | 2010-02-05 | 2013-05-23 | マリツキ,スワヴォミル | 航空機を駐機位置から離陸位置へ及び着陸位置から駐機位置へ輸送するためのシステム |
JP2015527916A (ja) * | 2012-07-20 | 2015-09-24 | ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッドB/E Aerospace, Inc. | 航空機ギャレー用の食事カート |
JP2019182177A (ja) * | 2018-04-09 | 2019-10-24 | Thk株式会社 | 搬送カート |
-
1994
- 1994-05-31 JP JP11940294A patent/JPH07323896A/ja active Pending
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