JPH0732365Y2 - オートバイのフートレストとシフトペタルの調整装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、オートバイのフートレストとシフトペタル
の調整装置に関する。

〔従来の技術〕 オートバイは、運転者が車体上部に設けたシートに跨っ
て座り、車体下部左右に突設したフートレストに足を置
くようになっている。そして、フートレストは、運転者
の体格特に脚の長さに合せて上下に位置を調節できるよ
うにしている。一方、オートバイのエンジンには、多段
歯車変速機が取付けてあり、フートレストの前側にペタ
ル位置が来るように車体に軸着したシフトペタルで、シ
フトアームを揺動させてカム筒を所定角度回動させ、カ
ム筒のカムに嵌合せたシフターを摺動させて変速ギヤー
の切換えを行い、変速歯車を増速又は減速するようにし
ている。ペタルは、フートレストに置いた足の爪先で、
踏下げたり、持上げたりして回動操作している。このた
め、フートレストの位置を調節すれば、これに合せてペ
タル位置も調節する必要がある。通常は、第６図に示す
ように、フートレストＡの軸Ｂは、車体に設けた長孔Ｃ
で調節するようにしている。又、シフトペタルＤは、支
軸Ｅに軸着してあり、エンジンケースのシフト軸Ｆのシ
フトアームＧとリンクＨで連結し、車体に設けたシフト
アームＧの先端を円弧とする長孔Ｊに支軸Ｅを調節可能
に取付けている。フートレストＡの位置を調節すると、
それに合せてシフトペタルＤの支軸Ｅを調節する。この
とき、シフトペタルＤの傾きが変るので、更にリンクＨ
の途中に設けたターンバックルＫで、リンクＨの長さを
調整して、シフトペタルＤの傾きを直してフートレスト
Ａの位置に合うようにしている。

〔考案が解決しようとする課題〕

フートレストＡの位置を調節すると、それに合せてシフ
トペタルＤの支軸Ｅの位置を調節し、更にリンクＨの長
さをターンバックルＫで調整してシフトペタルＤの傾き
を調整していて、手間がかかる問題がある。

この考案は、かかる点に鑑み、フートレストとシフトペ
タルの位置を同時に一度に調整できて、調整が簡単にで
きて便利なオートバイのフートレストとシフトペタルの
調整装置を得ることを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、この考案のオートバイのフ
ートレストとシフトペタルの調整装置は、エンジンケー
スのシフト軸端に取付けたシフトアームの先端と車体に
支軸で軸着するシフトプタルの先端をリンクロッドで連
結し、シフトペタルのペタル位置が調節されるようにシ
フトアーム先端を中心とする円弧から偏芯させた円弧の
長孔に支軸を取付け、支軸とフートレスト軸を連結プレ
ートで連結し、長孔と並列させた第二の長孔にフートレ
スト軸を取付けるようにしたことにある。

〔作用〕

支軸を長孔に締付けているナットと、フートレスト軸を
第二の長孔に締付けているナットを弛めると、支軸とフ
ートレスト軸が連結プレートで連結していて、両方を同
時に平行移動できて、位置調整ができる。そして、支軸
の長孔がシフトペタルのペタル位置が適正になるように
偏芯させてあるので、ペタル位置も同時に調整される。
調整が終わればナットを締付けて固定する。こうして、
シフトペタルのペタル位置とフートレストの位置を関係
を保ちながら同時に調整できる。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を第１図乃至第５図によって説明
する。

エンジンケース１の側面に突出したシフト軸２の端に、
シフトアーム３を取付ける。シフトアーム３の先端とシ
フトペタル４の先端をリンクロッド５で連結する。リン
クロッド５の両端には、ボールジョイント６が設けてあ
る。シフトペタル４は、支軸７に軸着し、支軸７は、車
体８に設けた長孔９に通してナットで締着するようにし
てある。長孔９は、シフトアーム３の先端を中心とする
円弧10から、中心を偏芯させた円弧11にしてあって、支
軸７の位置を変えると、シフトペタル４のペタル12の位
置がフートレスト13に合う位置になるようにしてある。
支軸７とフートレスト13のフートレスト軸14は連結プレ
ート15で連結してある。フートレスト軸14は、車体８
に、長孔９と並列に設けた第二の長孔16に通してナット
で締着する。

支軸７とフートレスト軸14のナットを弛めると、支軸７
とフートレスト軸14が連結プレート15で連結しており、
長孔９と第二の長孔16が並列させてあるので、同時に平
行移動ができる。これによって、長孔９でペタル12の位
置もフートレスト13に合うように変り、一度に調整が完
了する。

〔考案の効果〕

以上説明したように、この考案は、フートレスト軸とシ
フトペタルの支軸を同時に平行移動させることができ
る。そして、この平行移動により、長孔で、シフトペタ
ルのペタル位置がフートレスト位置に合せられる。こう
して、フートレストとシフトペタルの位置を同時に調整
することができ、調整作業が大巾に簡単になる。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案の実施例を示し、 第１図は側面図、 第２図はシフトペタル部分の平面図、 第３図はシフトアーム部分の側面図、 第４図はボールジョイントの断面図、 第５図は全体側面図、 第６図は従来例を示す側面図である。 １……エンジンケース、２……シフト軸、３……シフト
アーム、４……シフトペタル、５……リンクロッド、７
……支軸、８……車体、９……長孔、10……シフトアー
ム先端を中心とする円弧、11……偏芯させた円弧、12…
…ペタル、14……フートレスト軸、15……連結プレー
ト、16……第二の長孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】エンジンケースのシフト軸端に取付けたシ
   フトアームの先端と車体に支軸で軸着するシフトペタル
   の先端をリンクロッドで連結し、シフトペタルのペタル
   位置が調節されるようにシフトアーム先端を中心とする
   円弧から偏芯させた円弧の長孔に支軸を取付け、支軸と
   フートレスト軸を連結プレートで連結し、長孔と並列さ
   せた第二の長孔にフートレスト軸を取付けるようにした
   ことを特徴とするオートバイのフートレストとシフトペ
   タルの調整装置。