JPH07323212A - 廃棄物の焼却処理方法および装置 - Google Patents

廃棄物の焼却処理方法および装置

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JPH07323212A
JPH07323212A JP6116870A JP11687094A JPH07323212A JP H07323212 A JPH07323212 A JP H07323212A JP 6116870 A JP6116870 A JP 6116870A JP 11687094 A JP11687094 A JP 11687094A JP H07323212 A JPH07323212 A JP H07323212A
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waste
sludge
sulfur
exhaust gas
heavy metals
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JP6116870A
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Tsuyako Nemoto
艶子 根本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、重金属を含む医療用廃棄物の処理
に適用可能な焼却処理方法を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明は、重金属を含む廃棄物の焼却処理方
法であって、該廃棄物を硫黄含有物と共に燃焼する工程
と、燃焼工程で生じる排ガスを塩基性物質で処理する塩
基性処理工程と、排ガスを水に導入して、汚泥を含んだ
廃液とする導入工程と、前記廃液から汚泥を分離する分
離工程とからなる焼却処理方法からなることを特徴とす
る。この焼却処理方法によって、重金属を含む廃棄物の
焼却処理において、焼却残渣、集塵灰および汚泥と共に
重金属は水に不溶な状態となって回収分離され、コンク
リート固化等の複雑な後処理をすることなく、重金属含
有の汚泥を埋め立て等の最終処理が可能な状態となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水銀等の重金属を含む
廃棄物の焼却処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業・経済の拡大につれて問題となって
いるものに、廃棄物の問題がある。これに対処するため
に、近年においては、廃棄物の分別、再資源化による再
利用が進められつつある。しかし、廃棄物の中にはこの
ような処理を行うことができないものもある。例えば、
医療廃棄物は、血液などの生物組織や感染性病原体を含
み、通常の扱いを行えば、悪質な疾病を蔓延させること
になるので、厳重に容器に密閉したまま、焼却処分する
ことが義務づけられている。
【0003】医療廃棄物は、薬品や上述の生物組織等を
含んだガラスあるいはプラスチック製の注射器やサンプ
ル管、器具等が大半を占めるが、これらの中にかなりの
頻度で含まれてくる危険物として、水銀、カドミウム等
の重金属類が挙げられる。これらは、薬品や医療器具に
用いられていたものであるが、医療廃棄物であるため、
分別回収されず、焼却処理によって生じる排ガスや汚泥
等とともに排出される。このため、焼却による排出物に
対しては、重金属が環境中に溶出したり分散することの
ないように、厳重な後処理、取り扱いを行う必要が生じ
る。
【0004】水銀のような重金属を含む廃棄物の焼却処
理においては、排ガス中の重金属を処理するため、例え
ば、特表平3−504098号公報に記載されているよ
うな排ガスに硫化ソーダを含む水溶液を微細な状態で噴
霧することにより硫化物として除去する方法、特開昭6
2−45325号公報記載の排ガスをアルカリで洗浄
し、ついで液体キレート含有洗液によって再度洗浄する
排ガス処理方法など種々の方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特表平3−5
04098号公報に記載されている方法では、硫化ソー
ダを噴霧する装置を設ける必要があり、これらの装置や
操作が複雑となる。特開昭62−45325号公報記載
の方法では、新たに液体キレート剤を含有する洗液によ
る洗浄装置を設ける必要があり、さらに用いられる液体
キレート剤は高価なものであり、またイオン状の重金属
にしか適用できない欠点があり除去効率も十分とはいえ
ない。
【0006】このように、現状においては、重金属等が
混入する廃棄物の処理にあっては、できる限り金属の分
別回収が望ましく、実際に廃棄物の分別、リサイクルが
すすめられている状況にある。しかし、医療廃棄物につ
いては、このような回収業務は行うことができない。ま
た、ハロゲンを含む廃棄物に関しては焼却により発生す
るハロゲン化水素等の酸性物質のため装置の腐食が生じ
るため、その処理は困難であった。
【0007】従って、本発明の目的は、重金属を含む医
療用廃棄物の処理に適用可能な焼却処理方法を提供する
ことである。さらに、ハロゲンを含む廃棄物の処理に適
用可能な焼却方法を提供することも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、重金属を含む
廃棄物の焼却処理方法であって、該廃棄物を硫黄含有物
と共に燃焼する工程と、燃焼工程で生じる排ガスを塩基
性物質で処理する塩基性処理工程と、排ガスを水に導入
して、汚泥を含んだ廃液とする導入工程と、前記廃液か
ら汚泥を分離する分離工程とからなる焼却処理方法から
なる。
【0009】また、本発明は、重金属を含む廃棄物の焼
却処理方法であって、該廃棄物を硫黄含有物と共に燃焼
する工程と、燃焼工程で生じる排ガスを塩基性物質で処
理する塩基性処理工程と、排ガスを水に導入して、汚泥
を含んだ廃液とする導入工程と、前記廃液から汚泥を分
離する分離工程と、汚泥が分離された廃液から溶存する
塩を濃縮分離する脱塩濃縮工程を備える焼却処理方法で
あることを特徴とする。
【0010】前記硫黄含有物は硫黄単体、硫黄を含んだ
ゴムまたは樹脂、血液または毛髪である。
【0011】また、前記廃棄物は医療系廃棄物である。
【0012】さらに、前記塩基性処理工程は、消石灰を
排ガス中に噴霧し処理する工程からなる。
【0013】前記廃棄物はポリ塩化ビニルを含む廃棄物
の焼却処理方法であることを特徴とする。
【0014】さらに、本発明は、焼却炉と焼却炉で生じ
る排ガスを処理するための湿式の排ガス処理装置とを備
えた重金属を含む廃棄物の焼却処理装置であって、湿式
の排ガス処理装置から排出され汚泥を含有する廃液を汚
泥と汚泥を含まない廃液とに分離する手段と、排ガス中
に分離後の汚泥を含まない廃液を導入する手段とを設け
た重金属を含む廃棄物の焼却処理装置である。
【0015】また、本発明は、焼却炉と焼却炉で生じる
排ガスを処理するための湿式の排ガス処理装置とを備え
た重金属を含む廃棄物の焼却処理装置であって、湿式の
排ガス処理装置から排出され汚泥を含有する廃液を汚泥
と汚泥を含まない廃液とに分離する手段と、分離後の汚
泥を含まない廃液中に溶解している塩を該廃液から分離
する手段とを設けた重金属を含む廃棄物の焼却処理装置
である。
【0016】前記塩を該廃液から分離する手段は電気透
析が用いられる。
【0017】さらに、本発明は、焼却炉と焼却炉で生じ
る排ガスを処理するための排ガス処理装置とを備えた重
金属を含む廃棄物の焼却処理装置であって、焼却炉が廃
棄物とは別個に硫黄を添加投入する手段を設けた焼却炉
である重金属を含有する廃棄物の焼却処理装置であるこ
とを特徴とする。
【0018】
【作用】本発明の構成に従って、重金属を含む廃棄物を
硫黄とともに燃焼すると、硫黄は硫黄酸化物となり廃棄
物中の重金属と燃焼排ガス中で反応する。反応した重金
属は塩基性処理において塩基性物質により捕獲され、さ
らに、重金属は水に導入されて不溶な形で汚泥中に取り
込まれ、廃液中には重金属を含んだ汚泥が形成される。
重金属を含んだ汚泥は廃液から固液分離される。
【0019】
【実施例】以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】医療廃棄物は、点滴用チューブ等のプラス
チック廃棄物、サンプル瓶や薬液容器等のガラス廃棄
物、注射針等の金属廃棄物、血液や汚物等の生体系廃棄
物、現像液、廃液等の化学系廃棄物等、種々のものがあ
り廃棄物を焼却処理すると、焼却炉中には焼却残渣が、
サイクロン等の集塵器には集塵灰が、さらに排ガスの処
理工程においては排ガス浄化廃液や排ガス浄化汚泥(湿
式処理の場合)または集塵灰(乾式処理の場合)が発生
する。これらの処理残渣は、埋め立てなどの最終処分を
する前に重金属等の有害物質が溶出するかどうかを確認
するために溶出試験を行う必要があり、金属が溶出する
場合には、金属による周囲の汚染を防止するためにセメ
ント固化等の処理を厳重に行わなければならない。前述
のように、医療系廃棄物にはしばしば水銀、鉛、カドミ
ウム等の有害金属が含まれているので、溶出試験に注目
したところ、本発明者は焼却残渣、特に排ガス浄化汚泥
において重金属の溶出試験結果が状況によって変化する
ことに注目し、処理する医療系廃棄物の種類と溶出試験
の結果について比較検討した。この結果、血液や汚物等
のいわるゆる生体系廃棄物の処理量が多いときに重金属
の溶出が起こりにくいことを見いだした。
【0021】生体系廃棄物は硫黄分を含む有機化合物が
含まれており、この硫黄分が残渣中の重金属の溶出を抑
えるための何等かの作用をしていることが考えられ、硫
黄粉末を用いた実験を重ねた結果、これが正しいことが
確認された。
【0022】すなわち、本発明は、重金属を含む廃棄物
を硫黄含有物と共に燃焼することを特徴とする。
【0023】廃棄物を硫黄分とともに燃焼させることに
より、焼却炉から取り出される焼却残渣、排ガス処理過
程で発生する集塵灰および汚泥中に存在する重金属が水
に不要な状態となる理由は定かではないが、硫黄分が燃
焼により硫黄酸化物となり、これが重金属類と酸化還元
反応等なんらかの反応をおこすためと考えられる。特に
二酸化硫黄により0価の金属に還元されるためと考えら
れる。そして、水に不溶な状態となった金属類は、塩基
性処理工程で噴霧される塩基性物質に吸着されたり、導
入工程で生じる廃液中の汚泥等に取り込まれる。従っ
て、前述したように、硫黄分の供給は、硫黄単体のみな
らず硫黄含有化合物によって達成される。
【0024】硫黄含有物は、前述の生体系廃棄物以外に
例えば、加硫されているゴムやタイヤ等のゴム製品廃棄
物、スルホン基のような含硫黄官能基を含む樹脂や化学
製品廃棄物、硫黄系の安定剤等が配合されているような
樹脂廃棄物等を使うことができる。生体系の廃棄物は血
液、体液または毛髪等のような含硫黄タンパク質を含
む。焼却炉の運転管理の面からは硫黄単体を用いるのが
好ましいが、上記の廃棄物を用いることは、これらの処
理しにくい廃棄物を重金属を含む廃棄物とともに焼却処
理できる利点がある。
【0025】焼却炉中に必要な硫黄分の量としては、発
生する硫黄酸化物が重金属と十分に反応できる量である
ことが必要となる。この量は廃棄物中に含まれている硫
黄分の量や処理すべき重金属の量、さらに焼却温度や送
風量等の焼却装置の操作条件や排ガス浄化設備の処理能
力等により定められる。しかし、実際に廃棄物を焼却処
理する場合においては、一般に、硫黄分を含む廃棄物の
割合および硫黄含有率は低いのでこれらを勘案せずに硫
黄を添加してもさほど問題にはならない。通常、廃棄物
重量に対し処理時間あたり5mg以上の割合で硫黄を添
加することにより汚泥中に重金属を水に不溶な状態とし
て取り込むことができる。硫黄を過剰に添加した場合、
重金属を水に不溶な状態として汚泥中に取り込むことは
可能であるが、過剰の硫黄酸化物を処理する必要が生
じ、排ガス処理装置の負担が増加するため、必要最小量
の硫黄添加で実施することが望ましい。
【0026】硫黄と廃棄物を燃焼する際には、通常、硫
黄は廃棄物とは別個に硫黄を投入する手段を焼却炉に設
けて直接燃焼炉内に添加し、燃焼により発生する硫黄酸
化物が重金属類と十分に反応できるようにする。
【0027】燃焼温度は、硫黄を燃焼し、硫黄酸化物と
して重金属類等と十分に反応させるために、700〜1
000℃の範囲に設定するのが好ましい。燃焼温度が低
い場合には硫黄酸化物と重金属類との反応が起こりにく
くなる傾向があり、一方燃焼温度が高い場合には燃焼炉
の損傷などが起こりやすくなる傾向がみられる。
【0028】このようにして硫黄とともに燃焼した廃棄
物の排ガスには、煤塵や硫黄酸化物および塩化水素、フ
ッ化水素などのハロゲン化水素さらに窒素酸化物等の有
害物質が含まれている。硫黄酸化物は添加した硫黄もし
くは廃棄物中に存在していた硫黄に起因し、ハロゲン化
水素は廃棄物中の樹脂系廃棄物に起因するハロゲン(特
に、医療系樹脂廃棄物の場合は一般廃棄物に比べて塩素
およびフッ素含量が多い)から生じる。硫黄酸化物、ハ
ロゲン化水素および窒素酸化物は酸性で、装置を腐食す
るため、排ガスを浄化する必要がある。
【0029】排ガス浄化処理としては、まず排ガス中に
浮遊する煤塵はサイクロンや電気集塵機等により捕集除
去される。ついで、排ガス中に存在する塩化水素、フッ
化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物などの酸性物質は、通
常、アルカリ水溶液等の薬液を用いて洗浄する湿式処理
や塩基性物質等を直接噴霧しフィルターで捕集する乾式
処理によって分離除去される。
【0030】湿式と乾式を組合せて排ガスの浄化処理を
行うと洗浄除去効率を高めるのに好ましい。具体的に
は、まず、燃焼工程で生じた排ガス中に、塩基性物質を
直接噴霧し、酸性有害物質を塩として中和除去する塩基
性処理を行い、ついで排ガスを水に導入して、汚泥を含
んだ廃液とする導入し湿式処理を行う。
【0031】塩基性処理は例えば、消石灰のような塩基
性物質を粉体状またはスラリー状で排ガス中に直接噴霧
することによって行われる。粉体状の塩基性物質と酸性
有害物質との間で中和反応が生じ、また、スラリー状で
噴霧された場合でも、煙道中の高温の排ガスによりスラ
リー中の水分は蒸発し粉体状の塩が形成される。この
際、排ガス中に存在する重金属類も同時に消石灰やカル
シウムのハロゲン化物粉体に吸着され、粉体中に取り込
まれ、捕捉される。
【0032】また、粉体状またはスラリー状の消石灰を
直接噴霧する代わりに消石灰または苛性ソーダ等の水溶
液中に排ガスを導入することによって、消石灰または苛
性ソーダと排ガスとを接触させ中和処理しても同様に塩
基性処理工程を行うことができる。この場合は、すべて
湿式で処理されることになる。
【0033】ついで排ガスは、排ガスを水に導入して汚
泥を含んだ廃液とする導入工程により湿式処理される。
排ガスは粒子状の塩と共にアルカリ水溶液が噴霧されて
いる洗浄装置に導入されてアルカリ水溶液により処理さ
れ、残存する酸性物質は中和される。また、排ガス中の
重金属類は水酸化物を生成し、廃液中に沈澱物またはコ
ロイド状の汚泥を形成する。この汚泥を含んだ廃液は沈
降分離により汚泥が分離され、汚泥は最終的にフィルタ
ープレス等の固液分離装置によって分離される。このよ
うな態様で用いることができる塩基性物質としては、例
えば、消石灰、生石灰、水酸化マグネシウム、酸化マグ
ネシウム等があげられる。アルカリ水溶液としては、例
えば、苛性ソーダ、苛性カリ、消石灰、軽灰等の水溶液
が用いられる。
【0034】特に、医療系廃棄物の場合は、フッ素や塩
素を含む廃プラスチックの割合が一般廃棄物に比べて多
く、排ガス中に多量のフッ化水素や塩化水素が発生する
ため、装置の腐食が大きいので、上述のように消石灰等
を用いて排ガスを前もって処理することによって、フッ
化水素や塩化水素などの酸性物質が中和され装置の腐食
が防止できるので好ましい方法である。
【0035】また、このように水に不溶化された重金属
類は排ガスの洗浄工程でアルカリ液を通すことにより、
汚泥として除去されるが、消石灰による塩基性処理工程
は、フッ化水素や塩化水素などの除去のみならず、噴霧
された消石灰の粒子中にこれらの水に不溶な状態となっ
た重金属類を吸着し、捕集効率をさらに高める作用もし
ていると考えられる。
【0036】フィルタープレスのような固液分離装置に
より分離された汚泥は水分含有率が高いものであり、そ
の後の処理を容易にするために汚泥中に含まれる重金属
が飛散しない条件下でキルンや減圧乾燥機等の乾燥装置
により汚泥を乾燥処理した後、最終処理を施すことが好
ましい。
【0037】このような排ガス浄化の結果発生する汚泥
は、焼却炉内の燃え残った焼却残渣および集塵機により
除去された集塵灰とともに混合され、埋め立て等の最終
処理がされる。一方、有害物質が除去された排ガスは煙
突より大気中に放出される。
【0038】本発明における廃棄物の焼却処理法による
と、重金属類は、汚泥中に水に不溶な形態として取り込
まれ、粒子状の汚泥として廃苛性ソーダ液中に浮遊して
いる。これらの重金属類を含んだ粒子状の汚泥は沈降分
離や濾過により容易に分離でき、有害金属を容易に分離
除去することができる。従って、汚泥が分離された廃水
を排ガス中に噴霧し、排ガスの熱により水分を蒸発させ
ることによって廃水の処理が可能になる。これにより廃
水を焼却装置の系外にまったく排出しないクローズドシ
ステムが構成される。蒸発した水分はあとに続く洗浄装
置を経て大気中に放出される。
【0039】一方、廃水中に溶解していた微量の重金属
塩およびソーダ塩やカルシウム塩等は水分の蒸発によっ
て析出し、消石灰の噴霧等の塩基性処理工程で生じた粉
体と供に洗浄装置に流入し、再びアルカリ水溶液によっ
て洗浄される。この結果、溶解度を越える過剰のソーダ
塩やカルシウム塩は、アルカリ廃液中で析出し汚泥とし
て分離除去される。
【0040】しかし、中和により生じるソーダ塩の溶解
度は比較的高く苛性ソーダ水溶液中の塩濃度は排ガスの
処理に繰り返し利用されるに従って上昇し、アルカリ液
の酸性物質の中和力は減少し、また中和塩などの溶解力
も減少することになり、排ガスの洗浄効率は低下する。
従って、ソーダ塩のアルカリ廃液中への蓄積を防ぐため
脱塩濃縮工程を設ける。脱塩濃縮は、例えば、電気透析
装置、透析装置、逆浸透圧分離装置、限外濾過装置など
を用いることができる。廃水中に存在する重金属類は極
めて少ないため、これらの装置を用いた分離濃縮が妨害
されることは殆どなく、汚泥分離後の廃液から重金属塩
を含まない濃縮されたソーダ塩液を容易に分離すること
ができる。脱塩後の排水は循環水として系内で再使用す
るかもしくは前述のように排ガス内に噴霧し処理するこ
とができる。このように廃水を廃液として焼却装置の系
外にまったく排出しないクローズドシステムが構成され
るとともにアルカリ廃液中の塩濃度を低く抑えることが
できるため洗浄効率に優れた焼却処理方法が達成でき
る。また、この分離されたソーダ塩は、重金属類を含ま
ない純粋なソーダ塩として得られるのでナトリウムの供
給源として例えばガラス製造の原料などに使用すること
ができる。
【0041】本発明においては、排ガスの浄化方法とし
ては乾式、湿式のいづれでも適用できる。また、上述し
た内容から本発明の焼却処理方法が、医療廃棄物の焼却
処理のみならず重金属を含有する一般の廃棄物の焼却処
理においても適用することができるものであることは容
易に理解される。乾式および湿式処理を併用し、医療廃
棄物について焼却処理を行うための装置の一例について
第1図を参照して説明する。
【0042】第1図は本発明の廃棄物焼却装置の構成を
示す図である。処理される医療廃棄物は焼却炉1に投入
される。医療系廃棄物と共に燃焼される硫黄は硫黄添加
装置2により焼却炉1中に投入され、廃棄物とともに燃
焼される。焼却炉の形式は、この実施例ではストーカ式
を用いているが、流動床式または回転式等いずれの方式
の焼却炉でも使用することができる。医療系廃棄物の焼
却処理の場合には、医療廃棄物が一般に、注射針のよう
な種々の金属製品、サンプル瓶のようなガラス製品等の
不燃性物質を含んでいること、また、焼却可能な樹脂廃
棄物であってもチューブ、袋等の容器のように種々の形
状を有し一律に取り扱うことが容易でないこと、さら
に、これらの医療廃棄物は感染性の病原体を含んでお
り、感染の危険を防止するため、廃棄物を粉砕等の前処
理をせずにそのまま焼却する必要があるので、一括処理
が可能なストーカ式または回転式の焼却炉が好ましい。
【0043】硫黄添加装置2は、連続的にまたは間欠的
に硫黄を添加するために、例えばニーダーや圧搾空気等
が用いられる。添加される硫黄は、固形状、粉末状また
スラリー状等どのような形態の硫黄であっても使用する
ことがでる。また、硫黄酸化物の過剰生成を防止し排ガ
ス浄化能力や装置の保護の面から、煙道3中の排ガスの
硫黄酸化物濃度や炉内燃焼温度を計測して計測結果に応
じて硫黄の添加量を調節制御する制御装置を硫黄添加装
置に設けることが好ましい結果を得ることができる。
【0044】硫黄とともに燃焼された廃棄物の焼却によ
り発生した排ガスは、煙道3を通り、サイクロン4に導
かれ、煤塵が分離される。煤塵が分離された排ガスは煙
道5に導かれる。塩基性処理を行うために、例えば消石
灰のような塩基性物質が粉体状またはスラリー状で煙道
5中に噴霧される。スラリー状で噴霧された場合には、
煙道中の高温の排ガスにより水分は蒸発し、塩基性物質
は粉体状となる。排ガスは塩基性物質の粉末とともに減
温乾燥炉6で400℃程度になるように冷却乾燥され
る。この際、必要に応じてアルカリ液を減温乾燥炉6内
に噴霧する。アルカリ液としては、排ガス洗浄後の廃苛
性ソーダ水溶液や濾過により汚泥が分離除去されたアル
カリ廃液または脱塩濃縮後の廃水が用いられる。このよ
うに廃液を循環させることによって、廃液中の水分は減
温乾燥炉6内で蒸発し、残った固形物は再び、後に続く
排ガスの洗浄浄化工程で処理され汚泥として回収される
ことになり、系外に廃液を排出しないクローズドシステ
ムを構成することができる。またそれと同時に、排ガス
は所定の温度に冷却される。
【0045】ついで、減温乾燥炉6で冷却乾燥された排
ガスは、煙道7から洗浄塔8に導かれ、苛性ソーダ水溶
液が噴霧され、残存する酸性ガスを中和し、湿式で排ガ
スの洗浄浄化処理が行われる。洗浄後の排ガスはブロア
9を介してスクラバー10に導入され、再び苛性ソーダ
液で噴霧洗浄され、最後に、水により洗浄される。洗浄
された排ガスは、大気放出部17より大気中に放出され
る。
【0046】一方、洗浄塔8およびスクラバー10で排
ガスを浄化した後の汚泥を含んだ廃苛性ソーダ水溶液
は、固液分離槽11で汚泥と液とに沈降分離され、つい
でフィルタープレス12により汚泥として取り出され
る。分離された廃苛性ソーダ液は、脱円濃縮装置16に
よってソーダ塩が除去され、洗浄塔8およびスクラバー
10で再び循環使用され、一部は必要により上述のよう
に減温乾燥炉6に噴霧される。
【0047】脱塩濃縮装置16は、例えば、電気透析装
置、透析装置、逆浸透圧分離装置、限外濾過装置などに
より構成される。
【0048】本装置では、洗浄塔8およびスクラバー1
0はスプレー式のものを用いているが、他の形式、例え
ば、ベンチュリー式、バブルキャップ式や充填塔式など
のものを用いて装置を構成することも可能である。
【0049】取り出された汚泥は、焼却炉1から取り出
された焼却残渣およびサイクロン4で集塵された集塵灰
と一緒に最終処分のため混合され、埋め立て処理がなさ
れる。
【0050】本発明においては、重金属類は濾過等の手
段により汚泥として容易に分離でき、重金属が除去され
た廃水を再利用して焼却装置の系外にまったく排出しな
いクローズドシステムが構成することができる。
【0051】また、脱塩濃縮装置16を設けることによ
りアルカリ液中のソーダ塩を除去し、ソーダ塩の廃液中
への蓄積を防ぐことができる。特に、処理する廃棄物が
大量のハロゲンを含む廃棄物であるような場合には、ア
ルカリによるハロゲンの中和物の連続除去が可能とな
り、安定した焼却処理ができるので好ましい。
【0052】なお、濾過等の固液分離装置13により分
離された重金属含有汚泥は、濾過装置の逆洗浄水ととも
に減圧乾燥装置15に移され、回収除去された重金属が
蒸発飛散しないように低温減圧下で脱水濃縮され、乾燥
した重金属含有汚泥として取り出され、凝縮水は再使用
される。
【0053】以下、実験例を用いてさらに詳しく説明す
る。
【0054】実験例 処理量8000kgのストーカ式の焼却炉1を備え第1
図に示した構成を有する排ガス浄化装置を用いて、医療
廃棄物の焼却処理実験番号1〜15を行った。各実験に
おいて廃棄物の焼却は約一ヶ月間連続して行い、その間
に焼却炉に投入する硫黄の量を各実験毎に変化させ焼却
炉1から排出される焼却残渣、排ガス処理過程で発生す
る集塵灰および汚泥を収集した。焼却処理装置の運転は
表1の条件で行なった。重金属等の定量および溶出試験
については、環境計量士に分析を委託し、収集した汚泥
中に含まれる水銀、フッ素および硫化物の含量分析およ
び溶出試験を環境庁水質管理第127号、環境庁公示第
13号3次改正および環境庁公示第59号等に従って行
った。その結果を表2に示す。また、表中に重金属が汚
泥中に水に不溶な状態として取り込まれていることを示
す指標として溶出試験での総水銀量の含量分析による総
水銀量に対する割合を「溶出Hg/総Hg」として、あ
わせて記載した。さらに、汚泥に含まれるその他の成分
の含量分析および溶出試験を行いその結果を表3に、実
験番号3〜5、8〜10の焼却残渣および集塵灰につい
て含量分析および溶出試験の結果を行った結果を表4に
示す。なお、表中、非検出の場合は「ND」で示し、未
測定の場合は「−」で示した。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】 他方、洗浄塔およびスクラバーのアルカリ廃液を採取
し、3.5時間静置した後の廃液は両者とも、見かけ上
は浮遊物がない透明な上水と浮遊物を含む下水に分離し
た。この得られた上水および下水の重金属の含量を分析
した。結果を表5に示す。また、各金属成分について上
水と下水との含量の差を、表中に「差」として示した。
さらに、72時間静置したものについて同様に上水の水
銀量を分析し、結果をあわせて表5に示す。
【0055】
【表5】 また、フィルタープレス12を通過した後のアルカリ廃
液を、ミリポアド濾紙0.45μmを用いて自然濾過
し、濾液(1)を得た、ついで、得られた濾液(1)を
0.1μの中空糸濾過機を用いて再度加圧濾過し濾液
(2)を得た。濾液(1)、濾液(2)および濾過前の
原液の重金属の含量を分析し、その結果を表6に示す。
【0056】
【表6】 次に、濾過後の廃液について電気透析装置を用いて脱塩
濃縮した実験結果について説明する。用いた電気透析装
置は3枚の半透膜により隔離された陽極室、陽極側の中
央室、陰極側の中央室および陰極室を有しており、陽極
側の中央室に濾過後の廃水を、陰極側の中央室に200
g/lの食塩水を循環し、両極間に4〜5V、4〜7A
の電流を流し電気透析を行った。さらに、陽極室および
陰極室には透析液として3重量%の硫酸ナトリウム水溶
液を循環させた。時間の経過とともに陽極側の中央室中
の廃液からナトリウムイオンが陰極側の中央室の食塩水
に移動し濃縮が起こった。両液についてのクロルイオン
濃度を測定した結果および塩化ナトリウムに換算した結
果を表7に示す。なお、実験に用いた廃液の初期の組成
は表8に示すとおりである。
【0057】
【表7】
【表8】 さらに、硫黄を添加した場合としない場合について、煙
道5および煙道7中の排ガス、スクラバー10で洗浄処
理が終了した大気放出部17の排ガスのガス分析を行
い、その結果を表9に示す。
【0058】
【表9】 表2の結果より、硫黄とともに廃棄物を燃焼することに
よって硫黄の添加量を増加させるに従って溶出してくる
水銀の量が減少し、水銀は汚泥中に水に不溶な状態とし
て取り込まれていることがわかる。これは、燃焼により
硫黄酸化物となり、これらが重金属となんらかの反応を
起こし水銀を水に不溶な状態とし、汚泥中に取り込んで
いるためと考えられる。この効果は、他の重金属類にも
及ぶことが表3よりわかるが、水銀について、特に著し
い。
【0059】実験番号3においては、硫黄を添加しない
にもかかわらず、水銀がある程度水に不溶な状態とな
り、カドミウムや鉛も溶出していない。この理由として
は、この実験で用いた医療廃棄物には硫黄を含んでいる
血液、臓器、体液等が多く混入しており、この量が結果
に影響を及ぼしているためと考えられる。
【0060】一般に、6価クロムを含む医療廃棄物は廃
棄する病院内で還元処理を施し、3価クロム等低酸化数
のクロムとして排出されるが、3価のクロムであっても
廃棄物の焼却の過程で6価クロムに酸化されてしまう場
合が多く、実際に実験番号3で明らかなように、硫黄を
添加せず焼却した場合に6価クロムが汚泥中に検出され
ている。しかし、硫黄を添加した場合には汚泥中に6価
クロムは検出されず、従って硫黄の添加が燃焼過程で3
価クロムが6価クロムに酸化されるのを防止していると
考えられる。このことから、廃棄物中に6価のクロムが
含まれている場合であっても、添加した硫黄から発生す
る硫黄酸化物により6価クロムが還元され、低酸化数の
クロムになると推定することができる。従って、水銀そ
の他の重金属についても硫黄による燃焼中の還元作用に
より不溶化がなされていると考えられる。これは表4の
結果からも支持される。
【0061】表4によると、硫黄を添加の有無にかかわ
らず焼却残渣の溶出試験の結果では重金属類は検出され
ていない。この事実から、廃棄物中の重金属は燃焼によ
る反応および/または気化によって排ガス中に移行する
か、あるいは、燃え残った焼却残渣中に水に不溶な金属
または金属酸化物等として残存するかのいずれかとみな
すことができる。さらに、アルカリ処理前の集塵灰につ
いて検討するとカドミウム、鉛の含量分析値が大きいに
もかかわらず、溶出試験の値が低く抑えられていること
から、これらの金属を水に不溶な状態とする作用がアル
カリ処理工程以前、つまり燃焼プロセスにおいて働いて
いることがわかる。以上のことから、硫黄が燃焼中に酸
化物(例えば、二酸化硫黄)となり、重金属類を金属状
態に還元し、不溶化すると考えられる。
【0062】表4中の水銀に関して、硫黄を添加した場
合もしない場合でも水銀の溶出は認められていない。こ
れは、水銀が廃棄物中に含まれる硫黄化合物の作用を受
けているためと考えられる。すなわち、重金属類の中で
も水銀は硫黄による作用を受け易いと思われる。
【0063】以上のように、硫黄を添加し、燃焼するこ
とによって硫黄は硫黄酸化物となり、硫黄酸化物が金属
類と例えば還元反応のような何らかの反応を起こし、重
金属類が水に溶けない状態となることは既に焼却炉内で
おこっていることが理解される。
【0064】また、表5および表6は、静置、濾過によ
る汚泥の分離による結果を示すものである。この結果か
ら重金属類は汚泥中に水に不溶な状態として取り込ま
れ、これらの汚泥は濾過等の操作で容易に廃液と分離す
ることができることがわかる。さらに、硫黄を添加した
場合に、添加しない場合に比較して汚泥の分離効率がよ
くなること、汚泥の分離に要する時間としては3.5時
間で十分であることが理解される。また、表6の結果よ
ると、カドミウムおよび鉛については、濾液(1)およ
び濾液(2)がほぼ同じ濃度であるのに対し、水銀の場
合には濾液(1)に比べ濾液(2)のほうが低下してい
る。これは、カドミウムと鉛はほぼ溶解している状態で
あるのに対し、水銀は水に不溶な状態として細かい汚泥
に取り込まれていることを示している。従って、水銀は
他の金属に比べ硫黄により水に不溶な状態となり汚泥と
して分離しやすい金属であるということができる。
【0065】表7は電気透析により廃液中の塩化ナトリ
ウムを濃縮した結果を示すものであるが、この結果は廃
液中の食塩は約3g/lまで脱塩できることを示してい
る。このとき濃縮液側の食塩濃度は約300g/lであ
るが、この濃度は溶解度の点から結晶が析出するおそれ
もあるため、濃縮液側の食塩濃度は250g/l以下で
操作することが好ましい。そして、透析後の廃液側の食
塩濃度を5〜10g/lの範囲に維持することが、塩の
蓄積による洗浄効率の低下を防止するうえで好ましい結
果が得られる。
【0066】以上の結果より、水銀等の重金属類は汚泥
とともに濾過等によって回収除去ができ、得られた炉液
を減温乾燥炉に噴霧し、すべての廃水を焼却装置内で処
理できるクローズドシステムを構成することが可能とな
る。さらに、重金属類はすべて濾過等により除去が可能
であり、表8に示すように廃液中の重金属は極めて少な
いため、アルカリ廃液中の電気透析により脱塩濃縮によ
りソーダ塩を除去する場合においても重金属類の影響を
受けることなく透析ができ、廃液の塩濃度を10g/l
以下の条件で操作することにより洗浄効率にすぐれた安
定した操作ができ、装置のクローズド化とともに用水使
用量の減少が図れる。また、濃縮によって得られるソー
ダ塩の純度も高くガラス等の製造原料として使用できる
ものが得られる。
【0067】表9は、処理を経た排出ガスの分析結果で
あるが、この結果より、硫黄が添加されていない場合に
は、水銀等の重金属が汚泥中に取り込まれず、大気中に
大部分が放出されて除去回収が困難であることがわか
る。硫黄を添加した場合には、煙道7中の水銀は洗浄工
程で捕捉されている。また、煙道7中の硫黄酸化物の量
は、焼却炉に添加した硫黄が燃焼により硫黄酸化物量に
なったと考えられる硫黄酸化物の量より少ない値を示し
ている。これは、燃焼により発生した硫黄酸化物が焼却
炉、集塵機または煙道5内で重金属類等との反応に消費
され、また、煙道7中に噴霧される消石灰のような塩基
性物質で中和され、吸着除去されているためである。さ
らに、残った硫黄酸化物は、その後のアルカリ洗浄工程
で完全に除去されており大気中への放出は認められず、
本発明は重金属類を含む廃棄物の優れた、簡便な焼却処
理方法であることがわかる。
【0068】
【発明の効果】本発明に従って、廃棄物に含まれる重金
属を焼却処理を通して焼却残渣、集塵灰および汚泥中に
水に不溶な状態として取り込み、コンクリート固化等の
後処理をすることなしに埋め立て処理等の最終処理が可
能となる簡便な焼却処理方法が提供される。また、排ガ
ス浄化に用いたアルカリ廃水を焼却装置内で処理するこ
とが可能な、排水を焼却装置の系外にまったく排出しな
いクローズドシステムの焼却処理装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物焼却処理の流れを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 焼却炉 2 硫黄添加装置 3 煙道 4 サイクロン 5 煙道 6 減温乾燥炉 7 煙道 8 洗浄塔 9 ブロア 10 スクラバー 11 固液分離槽 12 フィルタープレス 13 固液分離装置 14 循環槽 15 減圧乾燥装置 16 脱塩濃縮装置 17 大気放出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B09B 3/00 F23G 7/00 ZAB F G B09B 3/00 303 J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重金属を含む廃棄物の焼却処理方法であ
    って、該廃棄物を硫黄含有物と共に燃焼する工程と;燃
    焼工程で生じる排ガスを塩基性物質で処理する塩基性処
    理工程と;排ガスを水に導入して、汚泥を含んだ廃液と
    する導入工程と;前記廃液から汚泥を分離する分離工程
    と;からなる焼却処理方法。
  2. 【請求項2】 ハロゲンを含む廃棄物の焼却処理方法で
    あって、該廃棄物を硫黄含有物と共に燃焼する工程と;
    燃焼工程で生じる排ガスを塩基性物質で処理する塩基性
    処理工程と;排ガスを水に導入して、汚泥を含んだ廃液
    とする導入工程と;前記廃液から汚泥を分離する分離工
    程と;汚泥が分離された廃液から溶存する塩を濃縮分離
    する脱塩濃縮工程と;からなる焼却処理方法。
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