JPH07323209A - シート状乾燥材およびその製造法 - Google Patents

シート状乾燥材およびその製造法

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JPH07323209A
JPH07323209A JP7070425A JP7042595A JPH07323209A JP H07323209 A JPH07323209 A JP H07323209A JP 7070425 A JP7070425 A JP 7070425A JP 7042595 A JP7042595 A JP 7042595A JP H07323209 A JPH07323209 A JP H07323209A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的薄層で嵩張ることなく、容器に適用す
ることによって収容容積を犠牲にすることが殆どなく、
しかも製作が容易且つ量産的で低廉な乾燥材において好
ましい安定した乾燥機能を発揮するシート状乾燥材およ
びその製法を提供する。 【構成】 サイズを使用しない吸取紙状且つクッション
性の紙質1に塩化カルシウムを15〜25wt%として含
有させた板状乾燥材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート状乾燥材の創案に
係り、比較的薄層で嵩張ることがないので容器に適用す
ることによって収納容積を犠牲にすることがなく、しか
もその製作が容易且つ量産的で低廉な乾燥材において好
ましい安定した乾燥機能を発揮せしめようとするもので
ある。
【0002】
【従来の技術】乾燥状態とされた食品類、薬品類、化学
製品などにおいて吸湿、潮解等を阻止し、又その変質を
防止するために乾燥材を用いることは一般的に行われて
いる。ところがこの従来一般に採用されている乾燥材は
粒状又は粉状若しくはこれらをブロック状に成形したも
のである。
【0003】又一部に厚紙や毛細管作用をなす物質に塩
化カルシウム溶液を含滲させてから乾燥処理したものも
知られている。
【0004】更に容器口部に施される蓋の内面に乾燥材
を添装することについてもそれなりの提案がなされ、又
吸取紙状紙質に乾燥材を含浸させ、防湿性フイルムで表
裏を被包した乾燥材についても本発明者等により例えば
実開昭55−25176号公報、実開昭58−5322
2号公報のような提案がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し上記したような従
来一般のものは乾燥材を粒状、粉状又はブロック状に成
形したものであるから該乾燥材を斯かる特定の形状に仕
上げる工程を必要とすると共にこれを上記したような商
品等に適用するには特別な容器や袋に収納させて使用す
ることが必要であり、その製造及び取扱いにそれなりの
工数を必要とする。
【0006】又厚紙や毛細管作用をなす物質に塩化カル
シウムを含滲せしめ乾燥させた乾燥材においても前記同
様にブロック状に形成して使用するようにされたもので
前記したような容器や袋を特別に準備しなければならな
いことは上記したものの場合と同じであり、そのような
容器や袋を特別に準備することによって高価とならざる
を得ない不利があり、更に上記のように容器や袋に収容
された乾燥材はそれを上記したような目的商品の容器内
に内装することによって折角の容器内商品収納スペース
が目的商品収容に利用されないことともなる。
【0007】容器口部に施される蓋内面に乾燥材を添装
するものにおいても特別な乾燥材収容部を形成する部材
を準備することが必要であり、やはりコスト高となる。
これらの不利を解消するように本発明者等によって前記
のように提案されたものはシート状であって頗る有用で
あるが、その好ましい乾燥機能を得るための条件が確立
されていないので、乾燥効果が不充分であったり、又乾
燥材からの液体の滲出や滴下現象などがあり、更に防湿
性フイルムの接着のために特別な接着剤などを必要とす
ると共に該接着剤によって吸取紙状紙質の吸湿性能が損
われ、又その製造が煩雑で、それなりのコストアップが
避けられないし、薄層のシート状材においても1〜数カ
月に亘るような長期且つ安定な防湿作用を得ることは容
易でない。
【0008】
【課題を解決するための手段】サイズを使用しない吸取
紙状且つクッション性の紙質にボーメ13〜25°とし
て調整された塩化カルシウム溶液により含浸させ、該塩
化カルシウムを15〜25wt%として含有させた板状乾
燥材層に吸湿作用を制御するための膜片を接着被覆させ
たことを特徴とするシート状乾燥材。
【0009】
【作用】サイズを使用しない吸取紙状且つクッション性
の紙質に塩化カルシウムを15〜25wt%含有させるこ
とにより該塩化カルシウムによる吸湿能力を略完全状態
で利用せしめ、しかも前記紙質の吸収性とも相俟って吸
収された湿分の滲出ないし滴下現象を防止し、好ましい
安定した乾燥効果を得しめる。
【0010】前記のような塩化カルシウムをボーメ13
〜25°として調整された溶液により上記紙質に含浸さ
せることにより紙質の全般において略均等な分布状態に
含有せしめる。ボーメ13°未満では紙質に含浸させて
から取出すことにより溶液が紙質組織内を移動し、乾燥
過程において塩化カルシウムの分布が偏ったものとな
り、反覆した浸漬含浸操作によっても均等な分布含浸状
態を形成することが困難である。またボーメ25°を超
えたものでは前記のような紙質組織に対する浸透が困難
となり、やはり均等な分布含有状態を得難い。
【0011】塩化カルシウムの含有分布状態が不均等と
なることによって紙質全域を有効に利用することが困難
となって乾燥作用が制限され、あるいは部分的に過大な
吸湿となって吸収水分の滲出、滴下を来し、乾燥すべき
物品に対し却って部分的加水を来す。
【0012】前記のような板状乾燥材層に膜片を接着被
覆させることにより膜片自体の透湿性あるいは膜片に配
設された穿孔による透湿性によって乾燥材層における吸
湿性、即ち乾燥作用を制御する。前記膜片として熱融着
性フイルムが用いられることにより加熱ロールによる加
熱によって容易且つ量産的に目的の乾燥材を製造せし
め、しかも該熱融着性フイルムは板状乾燥材層に深く滲
透することがなく、該板状乾燥材層の吸湿乾燥性能を阻
害することがない。
【0013】
【実施例】上記したような本発明について更にその実施
態様を添附図面に示すものについて説明すると、抄き上
げられた紙質の吸湿作用を阻止するために通常の紙質に
おいてはサイズを使用することは周知の通りであるが、
本発明にあってはこのようなサイズを使用しない紙質、
即ち吸取紙様の組織と吸湿作用をもった図1に示すよう
な紙質1を使用し、このような紙質1に塩化カルシウム
を含滲させて乾燥せしめるが、この場合において前記紙
質1に対する塩化カルシウムの含滲量を乾燥された固形
分として15〜25wt%、好ましくは17〜24wt%と
する。
【0014】即ちこの乾燥剤としての塩化カルシウムが
15wt%以下であるとその乾燥機能が充分に得られず、
又25wt%以上ともなると含有された塩化カルシウムの
過剰吸湿現象が乾燥材中において発生し、更には斯うし
た多量の塩化カルシウムによって吸取紙様組織のクッシ
ョン作用などもそれなりに損われる。前記のような範囲
内とすることによりそれらの不利を残すことのない好ま
しい製品が得られる。
【0015】又本考案の図示したものにおいては上記の
ような塩化カルシウム含有紙質1に対し、ポリエチレン
のような熱溶融性フイルム21とポリエステルフイルム
などの熱溶融性フイルム21の溶融温度で溶融しないフ
イルム22を複合させた膜片2を被覆し、即ち軟化溶融
点の低いポリエチレンフイルム21を紙質1に接合させ
た状態で重合せしめ、軟化溶融点の高いポリエステルフ
イルム22側から該フイルム22を溶融せしめることな
く、しかも前記フイルム21を適度に溶融せしめる温度
によって加熱し、フイルム21の融着4を生ぜしめて接
着一体化したものである。前記フイルム22としては、
フイルム21の溶融温度で溶融せず、しかも紙質1にお
ける吸湿作用を制御するものであれば何れでもよい。
【0016】前記塩化カルシウムの含浸附着に関しては
具体的にボーメ13〜25°(濃度15〜25%)とし
て調整された塩化カルシウム溶液を用いることが好まし
く、即ちこのような粘度、濃度をもった塩化カルシウム
溶液は前記紙質1に対し均等な分布状態に含滲せしめら
れ、しかもその乾燥によって上述した15〜25wt%の
塩化カルシウム固形分を均等に分散含有させるに適した
ものであって、このような粘度、濃度に達しないものは
数回に亘った含滲乾燥処理を繰返さなければならず、し
かも液を含浸した状態で引き上げ乾燥する過程で塩化カ
ルシウムが流動して偏りを生ずる。又上記以上の粘度、
濃度をもった溶液は紙質1中に均等に含滲させることが
容易でなく、しかも乾燥後において塩化カルシウム含有
量が高くなることが一般的で、又部分的に高い塩化カル
シウム含有部分が形成されたりして安定した製品を得る
ことが困難となる。
【0017】前記膜片2のフイルム21による融着接合
は熱プレス方式によって適切に達成され、特にロールを
用いた熱プレス法によりフイルム22を溶融することな
く、しかもフイルム21を溶融せしめる温度を以て加熱
しプレスすることにより瞬間的且つ能率的に達成でき、
又その紙質1に対する接着程度が適切で、溶融したフイ
ルム21が紙質中に深く浸入することなく、しかも好ま
しい安定した接着強度をもった状態として仕上げること
ができる。
【0018】上記したように具体的実施例として示した
ポリエチレンフイルム21とポリエステルフイルム22
を用いた場合の好ましい加熱ロールの温度は125〜1
40℃の範囲内でフイルム21の厚さ及び膜片2の走行
速度を考慮し適当に選ばれる。
【0019】上記のようにして得られた乾燥材は図1に
示すように長いシート状をなしていることは明かであ
り、このものは具体的に製品化するには図2と図3に示
すように方形又は円形の如き適用すべき容器の開口部な
どの形状、特に蓋の内部にパッキング材又は商品の損壊
を防ぐクッション材を兼ねて用いるのに即応させた形
状、寸法に切断して成るものである。即ち図2のものは
方形容器内に収容された商品の上部に該商品の損壊を防
止するパッキングとして被覆させて蓋を施す場合のもの
であり、又図3のものは容器頂部に施される螺合蓋の内
面に施されて螺合蓋と容器口部との間のシールを図るパ
ッキング材として用いられるものである。
【0020】なお上記のようにして覆着された膜片2は
紙質1の引張強度を高め、又紙質1を保護し、紙質1の
厚さ方向におけるクッション性を強化し、しかも紙質1
に含滲乾燥された塩化カルシウム分の吸湿作用を適切に
コントロールするもので、膜片2の延伸度を高めたもの
を用いることにより通気吸湿作用の得られる多孔質構造
のものとなし得るが、特に通気性のない膜片2が用いら
れた場合にはその何れかの面に穿孔3を形成して通気性
を得しめるようにすることができる。
【0021】前記した図2のものはそのままの寸法、形
状のものが容器内底面に用いられることにより収容され
た商品の下敷材となる。即ち前記したような紙質1の吸
取紙様の組織構造と、その表面に融着された膜片2とが
一体化することによりクッション材としての作用を有
し、商品の下敷として用いられることによって収容され
た商品の破損を防ぐ。しかも前記紙質1における塩化カ
ルシウム分によって吸湿作用をなし、商品の変質、軟化
を防止し、又鋼製品のような場合において発錆を防止す
る。
【0022】図3のものが容器蓋の内面に添着された状
態は図4に示す如くであり、容器蓋5の内面に添着し、
容器10の口部11に対して螺条6,7によって螺合さ
れることにより本案乾燥材は安定に蓋5の内面に定着さ
れ、容器10内に収容された乾燥ミルク、コーヒーなど
に対し乾燥効果を与えることができる。
【0023】本発明によるものは場合によっては図5に
示すように適当なクッション性を有する基材板12の中
央部に板状乾燥材1を収容せしめ、このものの表面に前
記したようにポリエチレンフイルム21とポリエステル
フイルム22を複合させた膜片2を上述のように基材板
12の周側に形成された鍔部12aおよび板状乾燥材1
に熱融着させたものとしてよいことは明かであって、こ
のものの容器10に対する使用法はこの図5において併
せて示す如く、図4の場合に準ずる。
【0024】又場合によっては図6に示すように板状乾
燥材層1の片面および周側と他面周側部を一体の熱収縮
性膜片2aで被包したものとしてよい。即ちこのものは
中央部の露出した他面側を容器内商品に向けて用いられ
ることにより図4,図5のものと同様な乾燥効果を得し
めることができる。
【0025】更に上記したように板状をなし、しかも紙
質は吸取紙状をなすとは言え、膜片2,2によって補強
されたような本発明のものは図7に示すような中仕切材
としてもそのまま利用することができる。即ち帯状片8
として切断されたものをそのまま、或いは相互に係合す
るように形成された切込み9に図示のように係合させる
ことにより適切な中仕切材が得られる。
【0026】本発明によるものの更に好ましい1つの実
施形態は別に図8,図9において示されている。即ち、
塩化カルシウムなどの乾燥材を紙質などの繊維材に含浸
させて形成した板状の乾燥材1を前記したところと同じ
に準備し、該板状乾燥材1を非通気性基板材12の一側
面に該非通気性基板材12の中央部分を凹入させた状態
として収容すると共にこのような非通気性基板材12の
他側面における前記乾燥材1の周側に環状パッキング材
13を位置せしめた基体20を用い、該基体20の一側
面、即ち上記のように乾燥材1の位置せしめられた側に
上記環状パッキング材13に相当した領域をも含めて前
記のような膜片2を接着すると共に容器10の口部11
に対し公知のように密封シールするためのアルミニウム
その他の金属箔やグラシン紙のような密封シール材15
を接合したものである。
【0027】上記したような環状パッキング材13が膜
片2の他側面に対して接合保持するために前記基体20
の他側面にはこの環状パッキング材13部分をもカバー
する添着片16を接着させてよいが、環状パッキング材
13が非通気性フイルム材2に対し強力な接着剤などに
よって安定に接着されている場合においては必要としな
い。
【0028】前記した環状パッキング材13としては適
宜のものが採用されるが、硝子容器20と硬質合成樹脂
又は金属板による蓋5が用いられるような条件下におい
てはボール紙その他これに準じた紙材であっても有効な
パッキング作用をなし、従って非通気性フイルム材12
に対する接着もそれなりに安定に得られる。
【0029】密封シール材15は金属箔などであること
は前記の通りで、このものは軽度の接着力で膜片2上に
接合されており、容器口部11に蜂密などを塗着し蓋5
の内面に本案品を装着して圧着することにより該密封シ
ール材15は図8に示すように容器口部11に接着され
膜片2面から離脱するものである。
【0030】上記したような図8,図9のものによると
きは図7のようなパッキング材としての製作状態におい
て非通気性フイルム材12と容器口部に対する密封シー
ル材15により乾燥材1を的確に保護し、該乾燥材1の
吸湿するようなことをなからしめるので、パッキング材
としての製造直後から蓋5内に取付け、更に容器口部1
1に締着されるまでの間は特別なフイルム状シート材な
どを使用した乾燥材1の保護措置を採る必要がなく、従
ってこのような特別のシール材を開披廃棄するような操
作なしでパッキング材の蓋内取付けが達せられる。
【0031】又容器口部11に蓋5が締着されることに
より密封シール材15は容器口部11に接着され、通気
性を有する膜片2面から離脱されることは前記の通りで
あるが、このようにして蓋5が締着されたままである店
頭陳列ないし購入者のシール材15開封までの間は該シ
ール材15は容器内収容物品に対する防湿を果すと共に
前記乾燥材1に関しても膜片2面が前記密封シール材1
5と接合したままであることから外気との接触が遮断さ
れた状態であって同じくその性能損耗を的確に防止でき
る。
【0032】購入者が密封シール材を開封した以後にお
いては乾燥材1が蓋5の内面において容器内収容物に作
用することは明白で、該収容物の品質を適切に保持す
る。しかもこの種容器口部に対する必要部材のみで構成
され、廃棄すべきものは何もないと共に通常の用法に従
って順次に操作すれば自動的に前記したような作用関係
が次々に構成されることになり、その取扱い操作が容易
である。
【0033】
【発明の効果】上記したような本発明によるときは吸取
紙状且つクッション性の紙質にボーメ13〜25°とし
て調整された塩化カルシウム溶液によって含浸させるこ
とにより塩化カルシウムを15〜25wt%の範囲内にお
いて略均一状に含有させた板状乾燥材層を得しめること
ができ、このように前述した吸取紙状且つクッション性
の紙質の塩化カルシウムが15〜25wt%として均一状
に含有されることにより比較的大量の吸湿作用を可能に
し、しかも部分的に過湿状態となって吸湿水の滲出ない
し滴下を見るようなことがなく、又斯かる板状乾燥材層
に吸湿作用を制御するための膜片を接着被覆させること
によりその吸湿作用(乾燥作用)を適宜に調整し、夫々
の利用目的に即応したそれなりに長期に亘る容器内物品
の適切な乾燥状態継続を図らしめるなどの効果を有して
おり、工業的にその効果の大きい考案である。
【0034】なお上記したような本発明の実施態様のも
のにおいては膜片2に塩化カルシウムを含有した紙質が
商品と直接に接触することを防止されることから乾燥材
を商品と直接に接触した状態での利用を可能とする。特
に比較的薄層として得られることから商品収容容器にお
ける中仕切材や上面被覆シート材または下敷材などとし
て好ましい利用をなし得る。
【0035】更に本発明による乾燥材が容器口部に施さ
れる蓋のパッキング材、前記したような容器内の中仕切
材または上面被覆シート材あるいは下敷材の何れの形式
で採用されるとしても商品収容容器における収納容積を
犠牲とすることがなく、従来において更に別の部の部材
を必要としたものにおいて商品の乾燥除湿効果を有効に
達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乾燥材をシート状として製造した
ものの斜面図である。
【図2】本発明による製品の代表例を示した斜面図であ
る。
【図3】本発明による別の代表例を示した斜面図であ
る。
【図4】本発明によるものの容器に対する適用状態を示
した断面図ある。
【図5】その別の実施態様についての図4と同様な断面
図である。
【図6】本発明によるものの別の実施態様を示した部分
切欠斜面図である。
【図7】本発明による更に別の実施態様を示した斜面図
である。
【図8】本発明によるものを密封容器封緘用パッキング
材としたものの断面図である。。
【図9】前記図8に示したものについて容器の蓋に適用
し、容器口部を密封し、蓋を取外した状態についてその
断面状態を示した説明図である。
【符号の説明】
1 紙質 2 膜片 2a 熱収縮性膜片 3 穿孔 4 融着層 5 容器蓋 6 螺合条(容器側) 7 螺合条(蓋側) 8 帯状片 9 切込み 10 容器 11 容器口部 12 基材板 13 パッキング材(環状) 15 密封シール材 16 添着片 20 基体 21 熱溶着フイルム(ポリエチレンなど) 22 フイルム21の溶着温度で溶融しないフイルム
(ポリエステルなど)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年3月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 シート状乾燥材およびその製造法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシート状乾燥材およびそ
の製造法の創案に係り、比較的薄層で嵩張ることがな
く、容器に適用することによって収納容積を犠牲にする
ことが殆んどなく、しかもその製作が容易且つ量産的で
低廉な乾燥材において好ましい安定した乾燥機能を発揮
せしめようとするものである。
【0002】
【従来の技術】乾燥状態とされた食品類、薬品類、化学
製品などにおいて吸湿、潮解等を阻止し、又その変質を
防止するために乾燥材を用いることは一般的に行われて
いる。ところがこの従来一般に採用されている乾燥材は
粒状又は粉状若しくはこれらをブロック状に成形したも
のである。
【0003】又一部に厚紙や毛細管作用をなす物質に塩
化カルシウム溶液を含滲させてから乾燥処理したものも
知られている。
【0004】更に容器口部に施される蓋の内面に乾燥材
を添装することについてもそれなりの提案がなされ、又
吸取紙状紙質に乾燥材を含浸させ、防湿性フイルムで表
裏を被包した乾燥材についても本発明者等により例えば
実開昭55−25176号公報、実開昭58−5322
2号公報のような提案がなされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然し上記したような従
来一般のものは乾燥剤を粒状、粉状又はブロック状に成
形したものであるから該乾燥材を斯かる特定の形状に仕
上げる工程を必要とすると共にこれを上記したような商
品等に適用するには特別な容器や袋に収納させて使用す
ることが必要であり、その製造及び取扱いにそれなりの
工数を必要とすることは明らかである。
【0006】又厚紙や毛細管作用をなす物質に塩化カル
シウムを含滲せしめ乾燥させた乾燥材においても前記同
様にブロック状に形成して使用するようにされたもので
前記したような容器や袋を特別に準備しなければならな
いことは上記したものの場合と同じであり、そのような
容器や袋を特別に準備することによって高価とならざる
を得ない不利があり、更に上記のように容器や袋に収容
された乾燥材はそれを上記したような目的商品の容器内
に内装することによって折角の容器内商品収納スペース
が目的の商品収納に利用されないことともなる。
【0007】容器口部に施される蓋内面に乾燥材を添装
するものにおいても特別な乾燥材収容部を形成する部材
を準備することが必要であり、やはりコスト高となる。
これらの不利を解消するように本発明者等によって前記
のように提案されたものはシート状であって頗る有用で
あるが、その好ましい乾燥機能を得るための条件が確立
されていないので、乾燥効果が不充分であったり、又乾
燥材からの液体の滲出や滴下現象などがある。更に防湿
性フイルムの接着のために特別な接着剤などを必要とす
ると共に該接着剤によって吸取紙状紙質の吸湿性能が損
われ、又その製造が煩雑で、それなりのコストアップが
避けられないし、薄層のシート状材においても1〜数カ
月に亘るような長期且つ安定な防湿作用を得ることは容
易でないこととなる。
【0008】
【課題を解決するための手段】 (1) サイズを使用しない吸取紙状且つクッション性
の紙質に塩化カルシウムを15〜25wt%として含有さ
せた板状乾燥材。 (2) サイズを使用しない吸取紙状且つクッション性
の紙質にボーメ13〜25°として調整された塩化カル
シウム液を含浸させ、固形塩化カルシウムが15〜25
wt%として含有させることを特徴としたシート状乾燥材
の製造法。 (3) サイズを使用しない吸取紙状且つクッション性
の紙質にボーメ13〜25°として調整された塩化カル
シウム液を含浸させ、固形塩化カルシウムが15〜25
wt%として含有させた乾燥材に熱プレス温度で溶融しな
いフイルムと溶融するフイルムとの積層膜片を熱プレス
温度で溶融するフイルムを前記乾燥材側に位置せしめて
重合し、熱プレスして溶融接着することを特徴としたシ
ート状乾燥材の製造法。
【0009】
【作用】サイズを使用しない吸取紙状且つクッション性
の紙質に塩化カルシウムを15〜25wt%含有させるこ
とにより該塩化カルシウムによる吸湿能力を略完全状態
で利用せしめ、しかも前記紙質の吸収性とも相俟って吸
収された湿分の滲出ないし滴下現象を防止し、好ましい
安定した乾燥効果を得しめる。15wt%以下ではシート
状の薄層乾燥材により容器内などの全般に対し充分な乾
燥効果を得ることが困難であって、用途的に制限を受け
る。一方25wt%を超えたものは仮りに部分的であって
も吸湿した水分が多量となることからシート状乾燥材組
織から滴下する傾向が大であって商品や器物を汚損、損
傷する可能性が高くなり好ましい利用をなし得ない。
【0010】前記のような塩化カルシウムをボーメ13
〜25°として調整された溶液により上記紙質に含浸さ
せることにより紙質の全般において略均等な分布状態に
含有せしめる。ボーメ13°未満では紙質に含浸させて
から取出し、あるいは取出後の乾燥過程において溶液が
紙質組織内を移動し、固形分としての塩化カルシウムの
分布が偏ったものとなり、反覆した浸漬含浸操作によっ
ても均等な分布含浸状態を形成することが困難である。
またボーメ25°を超えたものでは前記のような紙質組
織に対する浸透が困難となり、部分的に凝集するような
こととなってやはり均等な分布含有状態を得難い。
【0011】塩化カルシウムの含有分布状態が不均等と
なることによって紙質全域を有効に利用することが困難
となり、乾燥作用が制限され、あるいは部分的に過大な
吸湿となって吸収水分の滲出、滴下を来し、乾燥すべき
物品に対し却って部分的加水を来し、商品価値ないし特
性を著しく低下する。
【0012】
【実施例】上記したような本発明について更にその実施
態様を添附図面に示すものについて説明すると、抄き上
げられた紙質の吸湿作用を阻止するために通常の紙質に
おいてはサイズを使用することは周知の通りであるが、
本発明にあってはこのようなサイズを使用しない紙質、
即ち吸取紙様の組織と吸湿作用をもった図1に示すよう
な紙質1を使用し、このような紙質1に塩化カルシウム
を含滲させて乾燥せしめるが、この場合において前記紙
質1に対する塩化カルシウムの含滲量を乾燥された固形
分として15〜25wt%、好ましくは17〜24wt%と
する。
【0013】即ちこの乾燥剤としての塩化カルシウムが
15wt%以下であるとその乾燥機能が充分に得られない
ことが多く、用途的に制限を受け、又25wt%以上とも
なると含有された塩化カルシウムの過剰吸湿現象が乾燥
材中において発生し、更には斯うした多量の塩化カルシ
ウムによって吸取紙様組織のクッション作用などもそれ
なりに損われる。前記のような範囲内とすることにより
それらの不利を残すことのない好ましい製品が得られ
る。
【0014】上記のようにして得られる本発明の乾燥材
はそのままのシートとし、あるいは通気量の制限された
状態の合成樹脂質袋内に収容されて容器内などに用いる
ことにより好ましい乾燥作用が得られることは明らかで
ある。
【0015】又本発明においては、図示するように上記
のような塩化カルシウム含有紙質1に対し、ポリエチレ
ンのような熱溶融性フイルム21とポリエステルフイル
ムなどの熱溶融性フイルム21の溶融温度で溶融しない
フイルム22を複合させた膜片2を被覆し、即ち軟化溶
融点の低いポリエチレンフイルム21を紙質1に接合さ
せた状態で重合せしめ、軟化溶融点の高いポリエステル
フイルム22側から該フイルム22を溶融せしめること
なく、しかも前記フイルム21を適度に溶融せしめる温
度によって加熱し、フイルム21の融着4を生ぜしめて
接着一体化したものである。前記フイルム22として
は、フイルム21の溶融温度で溶融せず、しかも紙質1
における吸湿作用を制御するものであれば何れでもよ
い。
【0016】前記塩化カルシウムの含浸附着に関しては
具体的にボーメ13〜25°(濃度15〜25%)とし
て調整された塩化カルシウム溶液を用いることが好まし
く、即ちこのような粘度、濃度をもった塩化カルシウム
溶液は前記紙質1に対し均等な分布状態に含滲せしめら
れ、しかもその乾燥によって上述した15〜25wt%の
塩化カルシウム固形分を均等に分散含有させるに適した
ものであって、このような粘度、濃度に達しないものは
数回に亘った含滲乾燥処理を繰返さなければならず、し
かも液を含浸した状態で引き上げ乾燥する過程で塩化カ
ルシウムが流動して偏りを生ずる。又上記以上の粘度、
濃度をもった溶液は紙質1中に均等に含滲させることが
容易でなく、しかも乾燥後において塩化カルシウム含有
量が高くなることも一般的であって、更には部分的に高
い塩化カルシウム含有部分が形成されたりして安定した
製品を得ることが困難となる。
【0017】前記膜片2のフイルム21による融着接合
は熱プレス方式によって適切に達成され、特にロールを
用いた熱プレス法によりフイルム22を溶融することな
く、しかもフイルム21を溶融せしめる温度を以て加熱
しプレスすることにより瞬間的且つ能率的に達成でき、
又その紙質1に対する接着程度が適切で、溶融したフイ
ルム21が紙質中に深く浸入することなく、好ましい安
定した接着強度をもった状態として仕上げることができ
る。
【0018】上記したような具体的実施例として示した
ポリエチレンフイルム21とポリエステルフイルム22
を用いた場合の好ましい加熱ロールの温度は125〜1
40℃の範囲内でフイルム21の厚さ及び膜片2の走行
速度などを考慮し適当に選ばれる。
【0019】上記のようにして得られた乾燥材は図1に
示すように長いシート状をなしていることは明かであ
り、このものは具体的に製品化するには図2と図3に示
すように方形又は円形の如き適用すべき容器の開口部な
どの形状、特に蓋の内部にパッキング材又は商品の損壊
を防ぐクッション材を兼ねて用いるのに即応させた形
状、寸法に切断して成るものである。即ち図2のものは
方形容器内に収容された商品の上部に該商品の損壊を防
止するパッキングとして被覆させて蓋を施す場合のもの
であり、又図3のものは容器頂部に施される螺合蓋の内
面に施されて螺合蓋と容器口部との間のシールを図るパ
ッキング材として用いられるものである。
【0020】なお上記のようにして覆着された膜片2は
紙質1の引張強度を高め、又紙質1を保護し、紙質1の
厚さ方向におけるクッション性を強化し、しかも紙質1
に含滲乾燥された塩化カルシウム分の吸湿作用を適切に
コントロールするもので、膜片2の延伸度を高めたもの
を用いることにより通気吸湿作用の得られる多孔質構造
のものとなし得るが、特に通気性のない膜片2が用いら
れた場合にはその何れかの面に穿孔3を形成して通気性
を得しめるようにすることができる。
【0021】前記した図2のものはそのままの寸法、形
状のものが容器内底面に用いられることにより収容され
た商品の下敷材となる。即ち前記したような紙質1の吸
取紙様の組織構造と、その表面に融着された膜片2とが
一体化することによりクッション材としての作用を有
し、商品の下敷として用いられることによって収容され
た商品の破損を防ぐ。しかも前記紙質1における塩化カ
ルシウム分によって吸湿作用をなし、商品の変質、軟化
を防止し、又鋼製品のような場合において発錆を防止す
る。
【0022】図3のものが容器蓋の内面に添着された状
態は図4に示す如くであり、容器蓋5の内面に添着し、
容器10の口部11に対して螺条6,7によって螺合さ
れることにより本案乾燥材は安定に蓋5の内面に定着さ
れ、容器10内に収容された乾燥ミルク、コーヒーなど
に対し乾燥効果を与えることができる。
【0023】本発明によるものは場合によっては図5に
示すように適当なクッション性を有する基材板12の中
央部に板状乾燥材1を収容せしめ、このものの表面に前
記したようにポリエチレンフイルム21とポリエステル
フイルム22を複合させた膜片2を上述のように基材板
12の周側に形成された鍔部12aおよび板状乾燥材1
に熱融着させたものとしてよいことは明かであって、こ
のものの容器10に対する使用法はこの図5において併
せて示す如く、図4の場合に準ずる。
【0024】又場合によっては図6に示すように板状乾
燥材層1の片面および周側と他面周側部を一体の熱収縮
性膜片2aで被包したものとしてよい。即ちこのものは
中央部の露出した他面側を容器内商品に向けて用いられ
ることにより図4,図5のものと同様な乾燥効果を得し
めることができる。
【0025】更に上記したように板状をなし、しかも紙
質は吸取紙状をなすとは言え、膜片2,2によって補強
されたような本発明のものは図7に示すような中仕切材
としてもそのまま利用することができる。即ち帯状片8
として切断されたものをそのまま、或いは相互に係合す
るように形成された切込み9に図示のように係合させる
ことにより適切な中仕切材が得られる。
【0026】本発明によるものの更に好ましい1つの実
施形態は別に図8,図9において示されている。即ち、
塩化カルシウムなどの乾燥材を紙質などの繊維材に含浸
させて形成した板状の乾燥材1を前記したところと同じ
に準備し、該板状乾燥材1を非通気性基板材12の一側
面に該非通気性基板材12の中央部分を凹入させた状態
として収容すると共にこのような非通気性基板材12の
他側面における前記乾燥材1の周側に環状パッキング材
13を位置せしめた基体20を用い、該基体20の一側
面、即ち上記のように乾燥材1の位置せしめられた側に
上記環状パッキング材13に相当した領域をも含めて前
記のような膜片2を接着すると共に容器10の口部11
に対し公知のように密封シールするためのアルミニウム
その他の金属箔やグラシン紙のような密封シール材15
を接合したものである。
【0027】上記したような環状パッキング材13が膜
片2の他側面に対して接合保持するために前記基体20
の他側面にはこの環状パッキング材13部分をもカバー
する添着片16を接着させてよいが、環状パッキング材
13が非通気性フイルム材2に対し強力な接着剤などに
よって安定に接着されている場合においては必要としな
い。
【0028】前記した環状パッキング材13としては適
宜のものが採用されるが、硝子容器20と硬質合成樹脂
又は金属板による蓋5が用いられるような条件下におい
てはボール紙その他これに準じた紙材であっても有効な
パッキング作用をなし、従って非通気性フイルム材12
に対する接着もそれなりに安定に得られる。
【0029】密封シール材15は金属箔などであること
は前記の通りで、このものは軽度の接着力で膜片2上に
接合されており、容器口部11に蜂密などを塗着し蓋5
の内面に本案品を装着して圧着することにより該密封シ
ール材15は図8に示すように容器口部11に接着され
膜片2面から離脱するものである。
【0030】上記したような図8,図9のものによると
きは図7のようなパッキング材としての製作状態におい
て非通気性フイルム材12と容器口部に対する密封シー
ル材15により乾燥材1を的確に保護し、該乾燥材1の
吸湿するようなことをなからしめるので、パッキング材
としての製造直後から蓋5内に取付け、更に容器口部1
1に締着されるまでの間は特別なフイルム状シート材な
どを使用した乾燥材1の保護措置を採る必要がなく、従
ってこのような特別のシール材を開披廃棄するような操
作なしでパッキング材の蓋内取付けが達せられる。
【0031】又容器口部11に蓋5が締着されることに
より密封シール材15は容器口部11に接着され、通気
性を有する膜片2面から離脱されることは前記の通りで
あるが、このようにして蓋5が締着されたままである店
頭陳列ないし購入者のシール材15開封までの間は該シ
ール材15は容器内収容物品に対する防湿を果すと共に
前記乾燥材1に関しても膜片2面が前記密封シール材1
5と接合したままであることから外気との接触が遮断さ
れた状態であって同じくその性能損耗を的確に防止でき
る。
【0032】購入者が密封シール材を開封した以後にお
いては乾燥材1が蓋5の内面において容器内収容物に作
用することは明白で、該収容物の品質を適切に保持す
る。しかもこの種容器口部に対する必要部材のみで構成
され、廃棄すべきものは何もないと共に通常の用法に従
って順次に操作すれば自動的に前記したような作用関係
が次々に構成されることになり、その取扱い操作が容易
である。
【0033】
【発明の効果】上記したような本発明によるときは吸取
紙状且つクッション性の紙質に塩化カルシウムが15〜
25wt%として均一状に含有されることにより比較的大
量の吸湿作用を可能にし、しかも部分的に過湿状態とな
って吸湿水の滲出ないし滴下を見るようなことのない好
ましい乾燥材を提供することができ、またこのような乾
燥材を得るためにボーメ13〜25°として調整された
塩化カルシウム溶液によって含浸させることにより塩化
カルシウムを前記した範囲内において略均一状に含有さ
せた板状乾燥材層を適切に得しめることができ、更に斯
かる板状乾燥材層に吸湿作用を制御するための膜片を接
着被覆させることによりその吸湿作用(乾燥作用)を適
宜に調整し、夫々の利用目的に即応したそれなりに数カ
月あるいはそれ以上の長期に亘る容器内物品の適切な乾
燥状態継続を図らしめるなどの効果を有しており、工業
的にその効果の大きい考案である。
【0034】なお上記したような本発明の乾燥材表面に
フイルムを接着したものにおいては膜片2に塩化カルシ
ウムを含有した紙質が商品と直接に接触することを防止
されることから乾燥材を商品と直接に接触した状態での
利用を可能とする。特に比較的薄層として得られること
から商品収容容器における中仕切材や上面被覆シート材
または下敷材などとして好ましい利用をなし得る。
【0035】更に本発明による乾燥材表面にフイルムを
接着したものが容器口部に施される蓋のパッキング材、
前記したような容器内の中仕切材または上面被覆シート
材あるいは下敷材の何れの形式で採用されるとしても商
品収容容器における収納容積を犠牲とすることがなく、
従来において更に別の部の部材を必要としたものにおい
て商品の乾燥除湿効果を有効に達成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による乾燥材をシート状として製造した
ものの斜面図である。
【図2】本発明による製品の代表例を示した斜面図であ
る。
【図3】本発明による別の代表例を示した斜面図であ
る。
【図4】本発明によるものの容器に対する適用状態を示
した断面図ある。
【図5】その別の実施態様についての図4と同様な断面
図である。
【図6】本発明によるものの別の実施態様を示した部分
切欠斜面図である。
【図7】本発明による更に別の実施態様を示した斜面図
である。
【図8】本発明によるものを密封容器封緘用パッキング
材としたものの断面図である。
【図9】前記図8に示したものについて容器の蓋に適用
し、容器口部を密封し、蓋を取外した状態についてその
断面状態を示した説明図である。
【符号の説明】 1 紙質 2 膜片 2a 熱収縮性膜片 3 穿孔 4 融着層 5 容器蓋 6 螺合条(容器側) 7 螺合条(蓋側) 8 帯状片 9 切込み 10 容器 11 容器口部 12 基材板 13 パッキング材(環状) 15 密封シール材 16 添着片 20 基体 21 熱溶着フイルム(ポリエチレンなど) 22 フイルム21の溶着温度で溶融しないフイルム
(ポリエステルなど)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイズを使用しない吸取紙状且つクッシ
    ョン性の紙質にボーメ13〜25°として調整された塩
    化カルシウム溶液により含浸させ、該塩化カルシウムを
    15〜25wt%として含有させた板状乾燥材層に吸湿作
    用を制御するための膜片を接着被覆させたことを特徴と
    するシート状乾燥材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102423924A (zh) * 2010-10-14 2012-04-25 田中制纸工业株式会社 干燥用片材

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JPS53108357A (en) * 1977-01-25 1978-09-21 Rushierushiyu E Apurikashiyon Hf radiator
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