JPH0732283A - マニピュレータの制御装置 - Google Patents

マニピュレータの制御装置

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JPH0732283A
JPH0732283A JP17832293A JP17832293A JPH0732283A JP H0732283 A JPH0732283 A JP H0732283A JP 17832293 A JP17832293 A JP 17832293A JP 17832293 A JP17832293 A JP 17832293A JP H0732283 A JPH0732283 A JP H0732283A
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JP
Japan
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manipulator
control device
arm
force
plane
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JP17832293A
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Takafumi Matsumaru
丸 隆 文 松
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業対象面の形状に対応させて精度良く作業
用手段を作業対象面上でならわすことができるマニピュ
レータの制御装置を提供する。 【構成】 マニピュレータ11はアーム15と、アーム
15先端の作業用手段16と、この作業用手段16に加
わる力の方向を検出する力検出手段20とを有してい
る。このマニピュレータ11は制御装置13により制御
される。制御装置はアームに関する互いに直交する2方
向の動作操作量を出力する操作量出力手段と、検出手段
20により検出された力の方向に垂直な平面を作業対象
面の接平面とし、操作量出力手段からの2方向の動作操
作量を接平面上で互いに直交する動作操作量となるよう
修正する手段とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アームの先端に設けら
れた作業用手段と力検出手段とを有するマニピュレータ
の制御装置に係り、とりわけ作業対象面の形状に対応さ
せて精度良くマニピュレータを制御することができるマ
ニピュレータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマニピュレータは、アームと、ア
ームの先端に設けられた作業用手段と、力検出手段とを
有しており、作業対象面に対してある一定の力で作業用
手段を押し付けることで作業を行なっている。さらにマ
スタ・マニピュレータやジョイスティックなどの操作装
置により、作業対象面上で作業用手段の位置を任意に操
作している。例えば、作業用手段としてグラインダをア
ーム先端に装着して錆び落としや溶接痕の仕上げを行な
ったり、洗浄装置をアーム先端に装着してガラスの洗浄
作業などを行なっている。この場合、作業者は直接目視
あるいはTVカメラ+モニタ画面などの媒体を介して、
作業対象面を見ながらアームの先端を操作している。
【0003】ところでマニピュレータの制御方法とし
て、インピーダンス制御やハイブリッド制御を代表とし
たさまざまな方法が提案されている。また研磨やバリ取
りなどの実用化を目的とした研究も種々行なわれてい
る。さらに産業用ロボットでは力検出手段を用いた力制
御機能として、ツール座標系での押し圧一定制御、任意
方向押し圧一定制御、進行方向押し圧一定制御等の諸機
能を有するものがある。
【0004】また、ティーチングレス形グラインディン
グロボットや、遠隔グラインダ作業ロボットも開発さ
れ、研削中に作業対象面形状(加工面形状)を認識した
り遠隔操作で未知曲面研削作業を実現している。しかし
ながら、力を制御しながら作業用手段を操縦するマニピ
ュレータの制御手法として、精度の良い制御装置は未だ
開発されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マニピュレータの制御
装置として、この他に作業対象面の3次元形状データを
予め持ち、それを逐次参照しながら制御する制御装置も
ある。
【0006】しかしながら、この制御装置は、まず一般
の複雑な曲面形状をどのようなデータ形式として持つか
が問題となり、また実際にリアルタイムにデータを参照
しながら作業用手段の位置と力を制御することは複雑で
難しい。このため作業対象面の形状データを予め持った
制御装置は実用的でない。
【0007】また作業用手段を作業対象面に押し付けた
状態で、作業用対象面の形状にならいながら任意の位置
への移動操作を行なう場合、ジョイスティックからの任
意の指令値に実時間で対応する必要があるが、従来の制
御装置はこのような対応はできない。
【0008】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、作業対象面に作業用手段を押し付けなが
ら、作業対象面の形状に対応させて精度良くマニピュレ
ータを制御することができるマニピュレータの制御装置
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、アームと、このアームの先端に装着され
るとともに作業対象面に押し付けられる作業用手段と、
この作業用手段に加わる力の大きさおよび方向を検出す
る力検出手段とを有するマニピュレータを制御するため
の制御装置において、前記アームに関する互いに直交す
る2方向の動作操作量を出力する操作量出力手段と、前
記力検出手段により検出された力の方向に垂直な平面を
前記作業対象面の接平面とし、前記操作量出力手段から
の2方向の動作操作量をこの接平面上で互いに直交する
動作操作量となるよう修正する手段と、を備えたことを
特徴とするマニピュレータの制御装置である。
【0010】また、アームと、このアームの先端に装着
されるとともに作業対象面に押し付けられる作業用手段
と、この作業用手段に加わる力の方向を検出する力検出
手段とを有するマニピュレータを制御するための制御装
置において、前記アームに関する互いに直交する2方向
の動作操作量を出力する操作量出力手段と、前記力検出
手段により検出された力の方向を作業者の両眼方向軸と
視線方向軸とによって定まる視覚平面に平行な平面成分
と、この視覚平面に垂直な垂直軸成分に分割するととも
に、前記操作量出力手段からの2方向の動作操作量を、
前記視覚平面上であって前記平面成分に垂直な第1方向
と、この第1方向に直交するとともに前記力検出手段に
より検出された力の方向に垂直な第2方向の動作操作量
となるよう修正する手段と、を備えたことを特徴とする
マニピュレータの制御装置である。
【0011】
【作用】本発明によれば、操作量出力手段からの2方向
の動作操作量が、修正手段により接平面上で互いに直交
する動作操作量となるよう修正される。
【0012】また、操作量出力手段からの2方向の動作
操作量が、修正手段により視覚平面上であって力の方向
の平面成分に垂直な第1方向と、この第1方向に直交す
るとともに力の方向に垂直な第2方向の動作操作量とな
るよう修正される。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1乃至図5は本発明によるマニピュレー
タの制御装置の第1の実施例を示す図である。
【0014】はじめにマニピュレータの制御装置が適用
されるジャンボジェット機1Aの風防ガラス・クリーニ
ング用のマニピュレータについて説明する。
【0015】図1(a)(b)に示すように、風防ガラ
ス・クリーニング用のマニピュレータ11は、複数の関
節を有するアーム部15と、アーム部15の先端に設け
られた洗浄装置(作業用手段)16とを備え、アーム部
15の基端はジェット機1Aのコックピット1B天井の
エスケープ・ハッチICに取付部12を介して固定され
ている。また、コックピット1B内から風防ガラス(作
業対象面)1Dごしに操縦部14をジョイスティック操
作することにより、風防ガラス1Dに付着した固形物を
風防ガラスクリーニング用マニピュレータ11で洗浄す
るようになっている。
【0016】すなわち、操縦部14のジョイスティック
操作により制御装置13を介して各関節を駆動してマニ
ピュレータ11を作動させ、洗浄装置16を風防ガラス
1Dに沿って移動させるようになっている。
【0017】またアーム部15と洗浄装置16とを有す
るマニピュレータ11と、取付部本体17と差し出し棒
18とからなる取付部12と、制御装置13および操縦
部14とから、全体システムが構成されている。
【0018】次にマニピュレータ11の自由度構成につ
いて図2で説明する。まずマニピュレータ11のアーム
部15は、関節#1,#2,#3を有する長腕軽量の3
自由度垂直多関節型のものであり、その基端は取付部本
体17を介してエスケープ・ハッチ1Cに固定され、ア
ーム部15の先端は左右の風防ガラス1D面上のどの位
置にも到達できるようになっている。
【0019】またアーム部15の先端に設けられた洗浄
装置16は、風防ガラス1D面上に固着した固型物を除
去し、風防ガラス1D面の洗浄/仕上げ作業を行なうも
のである。洗浄装置16は軸(#E)まわりに回転する
平面状の先端部19を有している。また洗浄装置16と
アーム部15とは回転と曲げの2つの受動関節(#4,
#5)で接続されているので、洗浄装置16の先端部1
9は風防ガラス1D面へ受動的にならうようになってい
る。なお、図2において、関節#2と関節#3との間の
アーム部15の長さは1.65m、関節#3と関節#5
との間のアーム部15の長さは1.55mとなってい
る。
【0020】またアーム部15には、受動関節#4の近
傍に、洗浄装置16に加わる力の方向および大きさを検
出する力検出手段20が設けられ、この力検出手段20
は制御装置13に接続されている。
【0021】なお、本発明では洗浄作業のために洗浄装
置16に加わる押し付け力を一定に保つと同時に、操縦
部14のジョイスティック操作によって洗浄装置16を
複雑な3次元曲面である風防ガラス1D面にならうよう
に動作させる。風防ガラス1Dは曲率変化が複雑なの
で、その形状をデータとして持ちこのデータを実時間で
参照しながら制御に利用することは難しい。またマニピ
ュレータ11が固定されるエスケープ・ハッチ1Cは機
体の中心でなく片寄った位置にあるため、マニピュレー
タ11は左右の風防ガラス1Dに対称に位置していな
い。この場合、作業者が違和感なく簡単に操作するため
には、どちらの風防ガラス1Dにもジョイスティックに
よる操作感が等しくなる必要がある。
【0022】本発明では、以下の機能を有する制御装置
13により、作業対象面の形状に対応させて精度良くマ
ニピュレータを制御する。すなわち、この制御装置13
はジョイスティック操作により力に垂直な平面内で洗浄
装置16を動作させる制御装置である。また、制御サイ
クルを優先させ、計算量を少なくするため基準軸をアー
ム座標系に対応させる。この場合、ジョイスティックの
左右操作をアーム座標系のX軸に対応させ、前後操作を
Y軸に対応させている。ジョイスティック操作によるマ
ニピュレータ先端の動作方向は、力検出手段20で計測
する押し付け力の情報に完全に依存するので、これをこ
こでは「力依存制御装置」と呼ぶ。
【0023】この力依存制御装置13は、操縦部14の
ジョイスティック操作に基づいて、アームに関する互い
に直交する2方向の動作操作量を出力する操作量出力手
段と、力検出手段20により検出された力の方向に垂直
な平面を作業対象面の接平面とし、操作量出力手段から
の2方向の動作操作量をこの接平面上で互いに直交する
動作操作量となるよう修正する手段とを有している。
【0024】次に、このような構成からなる本実施例の
作用について説明する。まず操縦部14のジョイスティ
ック操作により、マニピュレータ11を作動させ、洗浄
装置16を風防ガラス1Dに沿って移動させる。
【0025】次に、制御装置13の作用について図3に
より説明する。(なお、図中ではベクトルを矢印で表し
ているが、文中では矢印を省略して説明する。図9につ
いても同様である。)力検出手段20で測定される押し
付け力の単位ベクトルをアーム座標系表示でFs とす
る。このFs は風防ガラス(作業対象面)の法線方向に
あるとみなされる。
【0026】また、アーム座標系のX軸方向ベクトルを
i、Y軸方向ベクトルをjとし、さらにジョイスティッ
ク操作に基づく操作量出力手段からの互いに直交する動
作操作量を左右方向Jx 、前後方向Jy とし、これらを
要素とする操作ベクトルをJs とする。
【0027】 Fs =(fx,fy,fz)T (1) Js =(Jx ,Jy ,0 )T (2) 図3(a)に示すように、ジョイスティック操作の左右
への操作時(X軸方向の操作時)、操作ベクトルJs
修正手段において以下のように修正される。
【0028】すなわち、Fs とiの外積をXa 、Fs
a の外積をXb とすれば、Xa とXb はFs に垂直な
作業対象面上の平面内のベクトルであり、特にXb はF
s とiの作る平面内のベクトルとなる。この場合、Fs
に垂直な平面は、作業対象面の接平面となる。次に、X
a ,Xb はベクトルの外積演算記号×により次式のよう
に表わされる。
【0029】
【数1】 したがってジョイスティックの左右操作の場合、動作操
作量Jx を洗浄装置16がXb 方向に動作するよう修正
する。また、図3(b)に示すように、ジョイスティッ
クの前後への操作時(Y軸方向の操作時)、Fs とjの
外積をYa 、FsとYa の外積をYb とすれば、Ya
b はFs に垂直な作業対象面上の平面内のベクトルで
あり、特にYb はFs とjの作る平面内のベクトルとな
る。これらは次式のように表わされる。
【0030】
【数2】 したがって、ジョイスティックの前後操作の場合、動作
操作量Jy を、洗浄装置16がYb 方向に動作するよう
修正する。
【0031】ジョイスティック操作による洗浄装置16
の目標位置の微小変位ベクトルをΔとすれば、これらの
内容は次式で簡単に表わされる。
【0032】 Δ=(dx,dy,dz)T (7) Δ=K Fs ×(Fs ×Js ) (8) K:ゲイン 風防ガラス1Dの右面を用いた実験結果を図4に示す。
図4において、洗浄装置16を19.6N{2.0Kgf
}で押し付けながら、ジョイスティックを左右あるい
は前後に操作した時の洗浄装置16の軌跡を示す。この
場合、制御周期は約5.7msecであった。
【0033】図4において、図4(a)は左右操作時の
軌跡であって、機外の上斜めからみたものであり、図4
(b)は左右操作時の軌跡を機内から水平にみたもので
ある。図4(a)(b)において、ジョイスティックを
右に倒すと、洗浄装置16は機体の中央付近から右脇方
向へ移動し、右に移動すると同時に次第に下方向にもズ
レている。
【0034】図4(c)は前後操作時の軌跡であって、
機外の上斜めからみたものであり、図4(d)は左右操
作時の軌跡を機内から水平にみたものである。図4
(c)(d)において、ジョイスティックを前に倒す
と、洗浄装置16は機体の先方向へ移動する。中央付近
では問題ないが、脇端付近では作業者にとって風防ガラ
ス1Dを斜めに降りてくるので違和感を感じる。これは
風防ガラス1Dの法線とアーム座標系の座標軸とが作る
面内を洗浄装置が移動するため、曲率が複雑な変化する
風防ガラス1Dのような曲面では、その移動方向が曲面
に依存するためである。
【0035】なお図4(a)中の *印の接触時からの洗
浄装置の押し付け力の変化を図5に示す。接触直後に洗
浄装置16のブラシの回転による多少のリップルが見ら
れるが、作業に支障ない程度であり、押し付け力は面に
ならいながら滑らかに制御されていることがわかる。
【0036】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。第2の実施例において、制御装置13は次のような
機能を有している。
【0037】一般にコックピット1B内から洗浄装置1
6の位置を操作する作業者は、風防ガラス1Dを正面ほ
ぼ水平に見ながら作業を行なう。また操縦部14を片手
に持ち、他方の手でジョイスティック操作することが多
いため、洗浄装置16を風防ガラス1Dの左右端付近に
移動させたとき、作業者もそれを自分の正面に見ようと
操縦部14を持ったままその場で向き直ることが多い。
そこでジョイスティックを左右に倒したときは、洗浄装
置16は常に同じ水平面上で左右に動くようにする。こ
のために、力検出手段20で計測する押し付け力を以下
のように水平面内と鉛直方向に分割して処理するので、
これをここでは「力分割制御装置」と呼ぶ。
【0038】この制御装置13は、操縦部14のジョイ
スティック操作に基づいて、アームに関する互いに直交
する2方向の動作操作量を出力する操作量出力手段と、
力検出手段20により検出された力の方向を作業者の両
眼方向軸とこれに直交する視線方向軸とによって定まる
視覚平面に平行な平面成分と、この視覚平面に垂直な垂
直軸成分に分割するとともに、操作量出力手段からの2
方向の動作操作量を視覚平面上であって平面成分に垂直
な第1方向と、この第1方向に直交するとともに力検出
手段20により検出された力の方向に垂直な第2方向の
動作操作量となるよう修正する手段とを有している。
【0039】次にこのような構成からなる本実施例の作
用について説明する。
【0040】まず、作業対象面と作業者の視線との関係
について説明する。
【0041】注目するジョイスティックの左右操作に対
しては、作業者が作業対象面(あるいはモニタ画面)を
見る視線に着目し、作業者の両眼により決まる横軸とこ
れと直交する視線の作る視覚平面で作業対象面を切断
し、その切断面に沿ってアーム先端を動作させる方法が
ある(図6)。この場合、操縦部14の操作方向はあく
までも作業者座標系で扱い、視線と両眼の作る視覚平面
上の横軸が基準軸となる。
【0042】特に作業者より決まる視覚平面が水平に近
い場合は、水平から見た作業者座標系の横軸に沿って、
すなわち、水平面内にマニピュレータ先端を動作させる
(図7)。
【0043】また作業者より決まる平面が鉛直に近い場
合は、真上からみた作業者座標系の横軸に沿って、すな
わち、鉛直面内にマニピュレータ先端を動作させる(図
8)。
【0044】次に制御装置13の作用について、図9に
より説明する。まず力検出手段20によって測定された
押し付け力の単位ベクトルFs を、作業者の両眼方向軸
と視線方向軸とによって定まる水平面(視覚平面)内の
xyと、これに直交する鉛直方向のFZ とに分ける(図
9)。
【0045】図9においてX軸が両眼方向、Y軸が視線
方向に対応する。
【0046】 Fxy=(fx,fy,0 )T (9) FZ =(0, 0, fz)T (10) ジョイスティックの左右方向の操作時は、操作量出力手
段から出力される動作操作量はJx となる。次に修正手
段によって洗浄装置16を視覚平面内でFxyに垂直な第
1方向に動作させるようJx を修正する。修正後のベク
トルDx および微小変位ベクトルΔX は、以下の式で表
わされる。
【0047】 Dx =(fy,−fx,0)T (11) ΔX =Kx x x (12) Kx :ゲイン ジョイスティックの前後方向の操作時は、操作量出力手
段から出力される動作操作量はJy となる。次に修正手
段によって洗浄装置16を、押し付け力Fs と左右方向
ベクトルDx の両方に直交する第2方向に動作させるよ
うJy を修正する。修正後のベクトルDy および微小変
位ベクトルΔY は、以下の式で表わされる。
【0048】 Dy =Fs ×Dx (13) ΔY =Ky y y (14) Ky :ゲイン 次にこのような制御装置を用いて風防ガラスの右面を洗
浄した場合の実験結果を図10に示す。図10は洗浄装
置16を19.6N{2.0Kgf }で押し付けながら、
ジョイスティックを左右あるいは前後に操作した時の洗
浄装置16の軌跡を示す図である。制御周期は力依存制
御装置に比べほとんど長くならず、約5.8msecであっ
た。
【0049】なお、図10(a)は左右操作時の軌跡で
あって機外の上斜めよりみたものであり、図10(b)
は左右操作時の軌跡であって機内から水平にみたもので
ある。図10(a)(b)に示すように、ジョイスティ
ックを右に倒すと機体の中央付近から右脇方向へ移動す
る。しかも同一水平面内を右方向に動作するので、機内
から見ても洗浄装置の軌跡とジョイスティック操作との
間に違和感がない。
【0050】図10(c)は前後操作時の軌跡であって
機外の上斜めよりみたものであり、図10(d)は前後
操作時の軌跡であって機内から水平にみたものである。
図11(c)(d)に示すように、ジョイスティックを
前に倒すと機体の先方向へ移動する。しかも中央付近で
も脇端付近でもガラス面にならって下方向に動き、向き
直った作業者に対しては座標系の混乱が起こりにくくま
たジョイスティックの操作性が良い。
【0051】次に図10(a)中の**印の接触時からの
押し付け力の変化を図11に示す。図11に示すよう
に、図4に示す場合より接触直後のリップルはさらに小
さく、また押し付け力は風防ガラスにならって滑らかに
制御されている。
【0052】本実施例によれば、視覚の特徴に適合した
制御装置を実現できる。すなわち、人間はその両眼を左
右に持つだけでなく、視覚の特徴も左右に有利にできて
いる。例えば網膜の位置による情報受容特性として、眼
球運動だけで情報を注視し瞬時に特定情報を雑音内より
受容できる有効視野は、左右方向は約15度ずつと30
度あるが、上は約8度、下は約12度と上下方向には2
0度しかない。したがって人間は横方向に広がって動く
ものに対して追従性が高く臨場感を覚えるので、視覚の
特徴に適合した本実施例によれば精度の良い制御を行な
うことができる。
【0053】また本実施例によれば、ステレオタイプに
適合した制御装置を実現できる。すなわち、人間の行動
において、一種の癖として固定化された紋切り型的習慣
的反応をステレオタイプ反応と呼ぶが、機器表示と操作
方向の関係のアンケート方式の調査で、指針と操作装置
の移動方向が平行あるいは円的関係にある場合に最も強
いステレオタイプがあることが知られている。したがっ
て、作業者にとってジョイスティックを倒す直線的行動
は、見た目に直線的な感覚を与え、このため操作感が良
好となる。
【0054】さらに人間の方向感覚に適合したマニピュ
レータの制御装置を実現できる。すなわち、一般的に人
間は方向感覚として視覚に頼らず、重力を感知して水平
や鉛直を識別するので、水平および鉛直方向を制御基準
とすることにより、人間の方向感覚に適合した制御を行
なうことができる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ア
ームに関する2方向の動作操作量を作業対象面の接平面
上で互いに直交する動作操作量となるよう修正すること
により、作業対象面の形状に対応させて精度良く作業用
手段を作業対象面上でならわせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマニピュレータの制御装置が適用
される風防ガラス・クリーニング用のマニピュレータを
示す全体概略図。
【図2】マニピュレータの自由度構成を示す図。
【図3】本発明によるマニピュレータの制御装置の第1
の実施例を示す図。
【図4】マニピュレータの制御装置の第1の実施例の実
験結果を示す図。
【図5】マニピュレータの制御装置の第1の実施例にお
ける押し付け力の制御結果を示す図。
【図6】作業対象面と作業者との位置関係を示す図。
【図7】作業対象面と作業者との位置関係を示す図。
【図8】作業対象面と作業者との位置関係を示す図。
【図9】本発明によるマニピュレータの制御装置の第2
の実施例を示す図。
【図10】マニピュレータの制御装置の第2の実施例の
実験結果を示す図。
【図11】マニピュレータの制御装置の第2の実施例に
おける押し付け力の制御結果を示す図。
【符号の説明】
1A ジャンボジェット機 1D 風防ガラス 11 マニピュレータ 13 制御装置 14 操縦部 15 アーム部 16 洗浄装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アームと、このアームの先端に装着される
    とともに作業対象面に押し付けられる作業用手段と、こ
    の作業用手段に加わる力の大きさおよび方向を検出する
    力検出手段とを有するマニピュレータを制御するための
    制御装置において、 前記アームに関する互いに直交する2方向の動作操作量
    を出力する操作量出力手段と、 前記力検出手段により検出された力の方向に垂直な平面
    を前記作業対象面の接平面とし、前記操作量出力手段か
    らの2方向の動作操作量をこの接平面上で互いに直交す
    る動作操作量となるよう修正する手段と、 を備えたことを特徴とするマニピュレータの制御装置。
JP17832293A 1993-07-19 1993-07-19 マニピュレータの制御装置 Pending JPH0732283A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111093904A (zh) * 2017-08-20 2020-05-01 北欧航空清洗设备公司 飞机清洁机器人

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CN111093904A (zh) * 2017-08-20 2020-05-01 北欧航空清洗设备公司 飞机清洁机器人

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