JPH07322609A - スイッチング電源装置 - Google Patents

スイッチング電源装置

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JPH07322609A
JPH07322609A JP10405694A JP10405694A JPH07322609A JP H07322609 A JPH07322609 A JP H07322609A JP 10405694 A JP10405694 A JP 10405694A JP 10405694 A JP10405694 A JP 10405694A JP H07322609 A JPH07322609 A JP H07322609A
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output
voltage
power supply
output voltage
switching
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JP10405694A
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Takeshi Fukuchi
健 福地
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 直流出力の異常電圧発生に対して負荷を保護
すると共に、その際の電源スイッチのオン/オフによる
負荷の破壊を防止する。 【構成】 第1の駆動用出力の一部を降圧してより低電
圧の第2の制御用出力を得るDC−DCコンバータ4が
故障すると、それによる第2の出力の異常電圧をツェナ
ダイオードZD4が検出し、整流制御素子SCRとトラ
ンジスタQ3をオンする。その結果、第1の出力電圧を
検出する分圧器の抵抗R14に抵抗R20が並列に接続
されて抵抗R15の端子間電圧が上昇し、第1の出力電
圧が低下するから、抵抗R14,R15,R20の値を
選択して例えば常時は24V、異常時は5Vになるよう
に設定すれば、第2の負荷である制御系回路は異常時に
も正しく作動し、暴走等を防止する。また、制御系回路
によって故障原因を表示させれば、電源スイッチのオン
/オフを繰返して負荷を破壊することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はスイッチング電源装置
に関し、特に出力電圧が異常に上昇した時に負荷を保護
する手段を備えたスイッチング電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、商用電源のような交流電源に接
続して安定化直流電力が得られる市販の直流電源装置あ
るいは本体機器内に内蔵された各種の直流電源装置があ
る。このような直流電源装置として、高周波スイッチン
グ方式のDC−DCコンバータを用いたスイッチング電
源装置が小型軽量かつ低コストで電力効率が優れている
点で多く使用されている。
【0003】例えば複写機,レーザプリンタ等のOA機
器においては、制御を行う回路のための制御用電源(+
5V)と、感光体駆動,転写紙搬送等の駆動用電源(+
24V)の少なくとも2種類の電源が必要となる。本体
機器の高速化、多機能化に伴い制御用,駆動用いずれの
電源の電圧精度もますます厳しく要求されるようになっ
てきている。
【0004】そのため以前は、入力された交流電力を整
流平滑して1次直流電力に変換し、その1次直流電力を
2次側に複数の2次コイルを設けたトランスを含むスイ
ッチングDC−DCコンバータに入力して、2次コイル
に誘起された電力をそれぞれ整流平滑して複数の所要電
圧の直流出力を得る。そのうち最も安定度を要求される
例えば制御用電源をフィードバック系出力としてその電
圧を検知し、1次側にフィードバックして各出力電圧を
安定化させていた。
【0005】しかしながら、上記の方式では交流電源電
圧の変動に対してはすべての出力電圧が安定している
が、フィードバック系出力以外の直流出力はその出力電
流の変動によって出力電圧が変動し、またフィードバッ
ク系出力の出力電流が大幅に変化(一般に制御用電源の
出力電流変動は少ないが)した場合、多少ともその影響
を受ける傾向があり、電圧精度の厳しい要求に応じられ
なくなってきた。
【0006】そのため、2次側は最も電圧の高い第1の
直流出力、例えば駆動用電源をフィードバック系出力と
して安定化し、その直流出力の一部を第2のDC−DC
コンバータ例えば降圧型チョッパに入力して、より低い
電圧のそれぞれ安定化した直流出力を得るように構成し
て、すべての直流出力が入力変動すなわち交流電源の電
圧変動や、出力変動すなわち負荷の変化による出力電流
の変動に対して安定化した多出力スイッチング電源装置
が増加している。
【0007】このような多出力スイッチング電源装置で
は、もし第2のDC−DCコンバータに故障が発生した
時に、第2の直流出力の出力電圧がゼロになればその影
響は比較的少ないが、殆んどの場合はショートによって
第1の直流出力の出力電圧がそのまま第2の直流出力と
して現れるための異常電圧上昇が起る。
【0008】例えば、5V定格の高価な制御回路に(駆
動用)24Vの異常電圧が印加されるため、制御回路が
破壊される。従って、該回路によって制御されていた2
4V定格の機器や回路素子が暴走したり破壊され、場合
によっては発煙,発火等の重大事故が発生する恐れがあ
る。
【0009】そのため、例えば特開昭64−34175
号公報にも示されたように、トランスの2次側の直流出
力に過電圧が生じた場合に1次側のスイッチング素子の
駆動を停止させる提案が知られていた。しかしながら、
該提案はこの明細書でいう第1の直流出力に関するもの
であって、第2の直流出力の異常電圧発生については考
えられていなかった。
【0010】後者の場合については、例えば実開平2−
14293号公報に示されたように、第2の直流出力の
出力端子間に定電圧素子を設けて異常電圧が発生しても
或る電圧でクリップする提案と、第2の直流出力に異常
電圧が生じると第1の直流出力と同様にスイッチング素
子の駆動を停止させる提案とがあり、さらに、特開平5
−236744号公報に示されたように、上記の定電圧
素子とスイッチング素子の駆動停止とを併用して安全性
を高める提案もあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
提案はいずれも、第1又は第2の出力電圧のいずれかが
その定格電圧又は定格電圧より若干高く設定した閾値を
超えた時に、第1のDC−DCコンバータの作動を停止
させるものであるから、安全性については問題ないが、
このスイッチング電源装置から電力を供給されている機
器の全電源が遮断されることになる。
【0012】したがって、この機器を使用しているオペ
レータは、スイッチング電源装置側の故障か、負荷であ
る機器の故障か、スイッチング電源装置の故障であると
しても第1又は第2の直流出力のいずれが故障したの
か、あるいは何等かの原因で単に過渡的な異常が生じた
のか、その原因が分らない。
【0013】そのため、オペレータはメインスイッチ
(電源スイッチ)を何回もオン/オフさせて回復を試み
る。過渡的な異常であれば1回で回復するが、恒常的な
故障であればメインスイッチを何回オン/オフさせても
回復しないのみならず、電源オンの度に第1のDC−D
Cコンバータは作動してすぐに停止することを繰返すか
ら、短時間ではあっても何回も異常電圧が発生すること
になり、そのためのストレスが負荷に蓄積されて遂には
破壊する場合もある。
【0014】この発明は上記の点に鑑みてなされたもの
であり、スイッチング電源装置の直流出力に異常電圧が
発生した場合に負荷を保護すると共に、オペレータがメ
インスイッチをオン/オフすることによる負荷の破壊を
防止することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するため、交流電源から入力する交流電力を整流平
滑して得られた1次直流電力を2次巻線を備えたトラン
スの1次巻線とスイッチング素子との直列回路に入力
し、スイッチング素子をオン/オフすることによりトラ
ンスの2次巻線に誘起される電力を整流平滑して第1の
直流出力とし、該直流出力から第1の電圧検出手段によ
り検出した第1の出力電圧と第1の基準電圧との差信号
をパルス幅制御手段にフィードバックし、該制御手段が
出力する差信号に応じてパルス幅制御された駆動パルス
によってスイッチング素子を駆動することにより第1の
直流出力を安定化させると共に、該直流出力の一部を降
圧型安定化回路に入力して第1の出力電圧より低い電圧
の第2の直流出力を得る多出力のスイッチング電源装置
において、それぞれ次のようにしたものである。
【0016】すなわち、第2の直流出力の出力電圧を検
出する第2の電圧検出手段と、該検出手段により検出さ
れた第2の出力電圧が予め設定された閾値を超えた時に
第1の出力電圧を略第2の出力電圧の定格値まで低下さ
せる第1出力電圧低下手段とを設けたものである。
【0017】さらに、第1出力電圧低下手段が第1の出
力電圧を略第2の出力電圧の定格値まで低下させた時に
その出力低下状態を記憶して交流電源をオフしたのち再
びオンにしても出力低下状態を維持させる低下電圧維持
手段を設けるとよい。
【0018】上記の第1の電圧検出手段を構成する抵抗
網にヒューズを設け、第1出力電圧低下手段が、第2の
出力電圧がその閾値を超えた時にヒューズを熔断させる
ことにより抵抗網の定数を変えて第1の出力電圧を略第
2の出力電圧の定格値まで低下させると共に、その出力
低下状態を維持させる低下電圧維持手段を兼ねてもよ
い。
【0019】または、第2の電圧検出手段が検出した第
2の出力電圧と第2の基準電圧との差信号を出力する電
圧比較手段を設け、第1出力電圧低下手段を、第2の出
力電圧がその閾値を超えた時にパルス幅制御手段にフィ
ードバックされていた第1の出力電圧と第1の基準電圧
との差信号に代えて電圧比較手段が出力する第2の出力
電圧と第2の基準電圧との差信号をフィードバックさせ
る手段とするとよい。
【0020】あるいは、パルス幅制御手段に電力を供給
する電源回路に直列に接続したヒューズと、第2の直流
出力の出力電圧を検出する第2の電圧検出手段と、該検
出手段により検出された第2の出力電圧が予め設定され
た閾値を超えた時にヒューズを熔断させてスイッチング
素子の駆動を停止するスイッチング停止手段とを設けた
ものである。
【0021】また、交流電源から入力する交流電力を整
流平滑して得られた1次直流電力を2次巻線を備えたト
ランスの1次巻線とスイッチング素子との直列回路に入
力し、スイッチング素子をオン/オフすることによりト
ランスの2次巻線に誘起される電力を整流平滑して直流
出力とし、該直流出力から電圧検出手段により検出した
出力電圧とその基準電圧との差信号をパルス幅制御手段
にフィードバックし、該制御手段が出力する差信号に応
じてパルス幅制御された駆動パルスによってスイッチン
グ素子を駆動することにより直流出力を安定化させるス
イッチング電源装置において、パルス幅制御手段に電力
を供給する電源回路に直列に接続したヒューズと、電圧
検出手段により検出された出力電圧が予め設定された閾
値を超えた時にヒューズを熔断させてスイッチング素子
の駆動を停止するスイッチング停止手段とを設けたもの
である。
【0022】
【作用】上記のように構成したスイッチング電源装置
は、第2の電圧検出手段により検出された第2の出力電
圧が予め設定された閾値を超えた時に、第1出力電圧低
下手段が第1の出力電圧を略第2の出力電圧の定格値ま
で低下させる。従って、第1の直流出力を電源とする負
荷は仮に作動しなくなったとしても破壊されることはな
く、第2の直流出力を電源とする負荷には略その定格電
圧の直流電力が供給されるから、その作動は維持され
る。
【0023】そのため、例えば駆動用負荷は作動しなく
なっても制御用負荷すなわち制御回路は正常に作動し続
けるから暴走による破壊が防止出来る。また、制御回路
に事故原因調査と原因表示のルーチンを設けて事故原因
を表示することが可能になって、オペレータは原因不明
のままメインスイッチをオン/オフすることがなくな
り、オン/オフの繰返しによる破壊を防止することが出
来る。
【0024】さらに低下電圧維持手段は、第1出力電圧
低下手段が第1の出力電圧を略第2の出力電圧の定格値
まで低下させた時に、その出力低下状態を記憶して交流
電源をオフして再びオンにしても出力低下状態を維持さ
せるから、オペレータがメインスイッチのオン/オフを
繰返しても第2の直流出力の異常電圧発生がなく、負荷
の破壊を防止する。
【0025】また、第1出力電圧低下手段が低下電圧維
持手段を兼ねて、第1の検出手段を構成する抵抗網に設
けたヒューズを熔断することにより抵抗網の定数を変え
て第1の出力電圧を略第2の出力電圧の定格値まで低下
させることにより、熔断されたヒューズを交換するまで
出力低下状態を維持させるから、メインスイッチのオン
/オフが繰返されても負荷の破壊を防止することが出来
る。
【0026】または、第2の出力電圧がその閾値を超え
た時に、パルス幅制御手段にフィードバックされていた
第1の出力電圧と第1の基準電圧との差信号に代えて、
第1出力電圧低下手段が、電圧比較手段の出力する第2
の電圧検出手段により検出された第2の出力電圧と第2
の基準電圧との差信号をフィードバックさせるから、降
圧型安定化回路が必ずしもショート状態に至らず不安定
な状態にあっても、第2の出力電圧をその定格値に維持
することが出来る。
【0027】あるいは、第2の電圧検出手段により検出
された第2の出力電圧がその閾値を超えた時に、スイッ
チング停止手段がパルス幅制御手段に電力を供給する電
源回路に直列に接続したヒューズを熔断してスイッチン
グ素子の駆動を停止させるから、第1及び第2の直流出
力を電源とする負荷の破壊を防止すると共に、熔断され
たヒューズを交換するまでスイッチング停止状態を維持
するからメインスイッチのオン/オフによる負荷の破壊
も防止することが出来る。
【0028】また、スイッチング停止手段が、電圧検出
手段により検出された出力電圧が予め設定された閾値を
超えた時に、パルス幅制御手段に電力を供給する電源回
路に直列に接続したヒューズを熔断してスイッチング素
子の駆動を停止させることにより、上記と同様な効果が
得られるが、この発明は降圧型安定化回路を備えた多出
力のスイッチング電源装置のみならず、トランスに複数
の出力用の2次巻線を設けた多出力のスイッチング電源
装置、あるいは単出力のスイッチング電源装置にも適用
することが出来る。
【0029】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基いて具体
的に説明する。図5及び図6は、この発明を実施しよう
とする多出力のスイッチング電源装置である2出力スイ
ッチング電源装置の基本的な構成の一例を示す回路図で
あり、図5は絶縁型トランス以前の入力側、図6は該ト
ランス以降の出力側の構成をそれぞれ示している。
【0030】図5に示したスイッチング電源装置の入力
側は、交流電源10から入力する交流電力を1次直流電
力に変換する1次整流平滑回路を含むスイッチング回路
部1と、パルス幅制御手段であるPW(パルス幅)制御
回路2と、2次側から出力電圧の差信号を1次側にフィ
ードバックするフォトカプラ6の受光部6bと、トラン
スTとにより構成されている。
【0031】図6に示した出力側はトランスTと、第1
の直流出力を出力する2次整流平滑回路3と、第1の直
流出力の一部を降圧して第2の直流出力に変換する降圧
型安定化回路であるDC−DCコンバータ4と、第1及
び第2の直流出力をそれぞれ負荷14,15に出力する
出力端子部5と、2次整流平滑回路3と出力端子部5と
の間にあって第1の直流出力の出力電圧の差信号を1次
側にフィードバックするフォトカプラ6の発光部6aを
含むフィードバック系回路とにより構成されている。
【0032】図5において、交流電源10からスイッチ
ング回路部1に入力する交流電力は電源スイッチSW
と、外来ノイズ及び内部で発生するスイッチングノイズ
を遮断するノイズフィルタ11と、力率改善用のチョー
クコイルL1と、抵抗R1とを経てダイオードブリッジ
からなる整流器DBにより両波整流され、1次平滑用の
コンデンサC1を充電する。
【0033】コンデンサC1に充電された1次直流電力
は、PW制御回路2から出力される駆動パルスによりオ
ン/オフするスイッチング素子であるFET(電界効果
型トランジスタ)Q1と、トランスTの1次巻線N1
と、1次電流検出用の抵抗R6との直列回路に供給され
る。FETQ1によりオン/オフされて1次巻線N1を
流れる1次電流は、トランスTの外部出力用の2次巻線
N2及び内部出力用の2次巻線N3,N4にそれぞれ交
流電力を誘起させる。
【0034】2次巻線N3に誘起された電力は、ダイオ
ードD2,コンデンサC2により整流平滑されてPW制
御回路2の電源端子Vccに直流電力を供給する。な
お、コンデンサC1の+側と電源端子Vccとを接続す
る抵抗R3は、スイッチング電源装置のスタート時に2
次巻線N3から電力が供給されるようになるまで、PW
制御回路2に電力を供給するためのものである。
【0035】2次巻線N4は、突入電流防止用の抵抗R
1に並列に主電極が接続されたトライアック12のゲー
トに電力を供給するためのものであり、電源スイッチS
Wがオンになった時にはトライアック12はオフになっ
ているから、コンデンサC1を充電する電流は抵抗R1
を介して流れて突入電流が防止され、FETQ1のスイ
ッチングが始まると2次巻線N4に誘起された電力が抵
抗R2を介してトライアック12をオンにするから、抵
抗R1はショートされた状態になる。
【0036】ノイズフィルタ11の交流電源側に並列に
接続されたバリスタZNRは誘導雷等の過大な外部ノイ
ズからスイッチング電源装置を保護する。抵抗R4,R
5はPW制御回路2の出力端子OUTから出力される駆
動パルスを分圧してFETQ1のゲートに供給する。ト
ランスTの1次巻線N1に並列に設けられた抵抗R7,
コンデンサC3,ダイオードD1からなる直並列回路
は、1次巻線N1に流れる1次電流のオン/オフ時に発
生する過渡的な電圧、特にオフ時に発生するフライバッ
ク電圧を吸収してFETQ1を保護するスナバ回路であ
る。
【0037】図6において、1次電流のオン/オフによ
り2次整流平滑回路3に接続された外部出力用の2次巻
線N2に誘起された電力は、1次電流オン時にダイオー
ドD3,チョークコイルL2を通る2次電流となってコ
ンデンサC6を充電する。その間、その2次電流を平滑
化するためにチョークコイルL2のコアに磁気エネルギ
として蓄積された電力は、1次電流オフ時に電流に再変
換され、転流ダイオードD4を通ってコンデンサC6を
さらに充電する。
【0038】ダイオードD3及びD4にそれぞれ並列に
接続された抵抗R10,コンデンサC4及び抵抗R1
1,コンデンサC5からなる各直列回路は、ダイオード
D3及びD4にかかる逆回復電流等によるスパイク電圧
を抑制して保護するスナバ回路である。
【0039】このように平滑化されてコンデンサC6に
充電された2次直流電力は、出力電圧V1が24Vの駆
動用電力である第1の直流出力として、出力端子部5の
ツェナダイオードZD2,コンデンサC10がそれぞれ
並列に接続された出力端子5aから駆動用の負荷14に
出力される。ツェナダイオードZD2は第1の出力電圧
が何等かの原因で異常な高圧になった時にスライスする
過電圧防止用の素子であり、コンデンサC10はスパイ
クノイズ等を吸収するためのものである。
【0040】第1の出力電圧V1は、抵抗R14,R1
5からなる分圧器により分圧された分圧信号として、抵
抗R13及びフォトカプラ6のLEDからなる発光部6
aと直列回路を構成して出力端子5aに並列に接続され
たシャントレギュレータZD1に出力される。
【0041】シャントレギュレータZD1は、入力する
分圧信号と内蔵する基準電圧との差に応じて、直列に接
続されたフォトカプラ6の発光部6aを発光させる。そ
の光信号は対をなす受光部6b(図5)を介してPW制
御回路2のF/B(フィードバック)端子にフイードバ
ックされる。
【0042】図5に示したPW制御回路2は、フィード
バックされた信号量に応じて駆動パルスのパルス幅を変
調し、第1の出力電圧V1を予め設定された24Vにな
るように制御する。従って、第1の出力電圧V1は、入
力する交流電源10の電圧変動や、負荷14に流れる電
流変動に対して安定化されている。また、出力端子部5
の出力端子5a又は(後述する)5b間がショートされ
る等の事故により1次側に過大な電流が流れると、PW
制御回路2はC/L端子に接続された抵抗R6により過
大電流を検出してFETQ1の動作を制限し、その破損
を防止する。
【0043】図6に戻って、第1の直流出力の一部は、
降圧型チョッパと整流平滑回路からなる降圧型安定化回
路であるDC−DCコンバータ4に入力して、出力電圧
V2が5Vの制御用電力である第2の直流出力に変換さ
れる。
【0044】すなわち、第1の直流出力の一部は、ダイ
オードD5を介してスイッチングノイズ遮断用のコンデ
ンサC8を充電した後、PW制御回路7が出力する駆動
パルスによりオン/オフするトランジスタQ2によって
断続された直流電流が、転流ダイオードD6,チョーク
コイルL3により平滑されてコンデンサC9を充電し、
第2の直流出力として出力端子部5のツェナダイオード
ZD3,コンデンサC11がそれぞれ並列に接続された
出力端子5bから例えば本体装置の制御回路(以下「シ
ステム制御回路」という)である負荷15に出力され
る。
【0045】PW制御回路7は、PW制御回路2と異な
りトランスTの1次側,2次側間の絶縁の問題がないか
ら、第2の出力電圧V2が直接にC/L端子に入力され
ているが、それ以外の出力電圧V2に応じたパルス幅制
御による出力安定化、C/L端子に接続された抵抗R1
8による過大電流の検出等の作用は同様に行われるから
詳しい説明を省略する。
【0046】また、転流ダイオードD6,チョークコイ
ルL3,ツェナダイオードZD3,コンデンサC11の
作用も、第1の直流出力の転流ダイオードD4,チョー
クコイルL2,ツェナダイオードZD2,コンデンサC
10と同様である。さらに図示しないが、スイッチング
回路部1の交流電源10からの入力端子や、出力端子部
5の出力端子5a,5bにそれぞれ過大電流防止用のヒ
ューズが設けられている。
【0047】なお、スイッチング回路部1の各端子GN
D,OUT,C/L,Vccと、2次整流平滑回路3及
びDC−DCコンバータ4の各端子COM,Vccと
は、以下述べる各実施例における同名の各端子と同一で
ある。
【0048】図1は、この発明の第1実施例であるスイ
ッチング電源装置の構成を示す回路図であり、図5に示
した基本的な構成のスイッチング電源装置と同一部分に
は同一符号を付して説明を省略する。図1に示した第1
実施例は、図5に示した基本的な構成に、第2の電圧検
出手段と第1出力電圧低下手段とを設けたものであり、
さらに第1又は第2の出力電圧が異常に高くなった時に
FETQ1のスイッチングを停止させる保護手段をも設
けている。
【0049】すなわち、第2の電圧検出手段はツェナダ
イオードZD4からなり、第1の出力電圧V1を第2の
出力電圧V2の定格値5Vまで低下させる第1出力電圧
低下手段はツェナダイオードZD4,整流制御素子SC
R,トランジスタQ3と抵抗R20〜R24とから構成
されている。また、FETQ1のスイッチングを停止さ
せる保護手段は、ツェナダイオードZD5,ZD6とフ
ォトカプラ8と抵抗R25〜R28とにより構成されて
いる。
【0050】DC−DCコンバータ4のPW制御回路7
に異常が発生したり、スイッチング素子であるトランジ
スタQ2の故障等によって第2の出力電圧V2が異常に
上昇する(殆んどの場合に第1の出力電圧V1に達す
る)と、ツェナダイオードZD4が導通して該ダイオー
ドに直列に接続された抵抗R24,R23を介して電流
がコモン(COM)に流れるから、整流制御素子SCR
がトリガされてオンになり、ひとたびオンになるとその
端子間電圧がゼロになるまでオン状態を保持する。
【0051】整流制御素子SCRがオンであれば、該素
子に直列に接続された抵抗R21,R22を介して電流
が流れ、トランジスタQ3のベース電圧がそのエミッタ
電圧より低くなるからトランジスタQ3もオンの状態に
なり、抵抗R20が抵抗R14に並列に接続されるか
ら、該並列回路の抵抗値は抵抗R14単体の値よりも低
くなり、抵抗R15の端子間電圧が上昇する。その電圧
上昇はフォトカプラ6を介してPW制御回路2にフィー
ドバックされ、第1の出力電圧V1を低下させるように
作用する。
【0052】抵抗R14,R15及びR20の各値を適
当に選択することにより、トランジスタQ3がオフの時
は第1の出力電圧V1が24Vに、オンの時は5Vにそ
れぞれ安定化するように設定することが出来る。さら
に、ツェナダイオードZD4のツェナ電圧を予め設定し
た第2の出力電圧の閾値になるようにしておけば、第2
の出力電圧V2が第1の出力電圧V1まで急上昇する過
程でその閾値を超えた時にトランジスタQ3がオンにな
って第1の出力電圧V1を5Vまで低下させる。
【0053】もし、第1の出力電圧V1を低下させる迄
に若干のタイムラッグがあって、第2の出力電圧V2に
過渡的な電圧上昇が現れても、その過剰電圧は出力端子
部5のツェナダイオードZD3により吸収されるから、
負荷15に印加される恐れはない。
【0054】したがって、例えばトランジスタQ2のシ
ョートのような重大事故につながる故障が発生しても、
制御用の第2の出力電圧は5Vに保たれ、システム制御
回路(負荷15)の破壊や駆動機構の暴走を防止するこ
とが出来る。さらに、システム制御回路は正常に作動し
続けるから、システム制御回路中に故障原因を調べて表
示するプログラムを組込むことにより、オペレータが原
因不明のまま電源スイッチSWをオン/オフして更に障
害を拡大させることを防止することが可能になる。
【0055】また、スイッチング回路部1,PW制御回
路2,2次整流平滑部3,DC−DCコンバータ4,あ
るいは上記の第2の電圧検出手段,第1出力電圧低下手
段のいずれかに故障が発生して第1の出力電圧V1が上
昇すれば、ツェナダイオードZD5,抵抗R25とフォ
トカプラ8の発光部8aとの直列回路に電流が流れて、
発光部8aを発光させる。
【0056】PW制御回路2のVcc端子とGND端子
との間には抵抗R27とフォトカプラ8の受光部8bと
抵抗R28との直列回路が接続され、受光部8bと抵抗
R28との接続点はOVP端子に接続されているから、
受光部8bが対をなす発光部8bからの光信号を受光す
るとOVP端子は+になり、PW制御回路2は駆動パル
スの出力を抑えてFETQ1のスイッチング動作を停止
させ、負荷14を保護する。
【0057】第2の出力電圧V2が上昇した場合も同様
に、ツェナダイオードZD6,抵抗R26と発光部8a
との直列回路に電流が流れて発光部8aが発光し、その
光信号が受光部8bに受光されてPW制御回路2はFE
TQ1のスイッチング動作を停止させるから、負荷15
が保護される。いずれの場合も過渡的に発生する過剰電
圧は出力端子部5のツェナダイオードZD2又はZD3
により吸収される。
【0058】図2は、この発明の第2実施例であるスイ
ッチング電源装置の構成を示す回路図であって、図1に
示した第1実施例に低下電圧維持手段を設けたものであ
り、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を
省略する。図2に示した第2実施例の低下電圧維持手段
は、抵抗R15に並列に接続した抵抗R29,ダイオー
ドD7,ヒューズF1からなる直列回路により構成され
ている。また、第1出力電圧低下手段をそれぞれ構成す
る整流制御素子SCRをトランジスタQ4に置換し、抵
抗R14とR15の接続点に接続されていた抵抗R20
の端子は、ダイオードD7とヒューズF1との接続点に
接続されている。
【0059】この第2実施例では、第1の出力電圧V1
の分圧器は常時は抵抗R15,R29の並列回路と、抵
抗14との直列回路により構成され、第1の出力電圧V
1を24Vに安定化しているが、第2の出力電圧V2が
上昇してその閾値を超えるとトランジスタQ4がオンに
なり、それに伴ってトランジスタQ3もオンになるか
ら、第1の直流出力の電流はトランジスタQ3,抵抗R
20を介してヒューズF1に流れ、ヒューズF1を熔断
する。
【0060】なお、抵抗R20の抵抗値は第1実施例と
異なり、ヒューズF1を熔断するに必要かつ十分な電流
が得られるように設定する。また、ダイオードD7は、
ヒューズF1の熔断時及びそれ以降のトランジスタQ3
がオンの間、抵抗R20を通った電流が抵抗R29を介
して抵抗R14とR15の接続点に流れ込むのを防止す
る逆流防止用である。
【0061】ヒューズF1が熔断されると抵抗R29の
ダイオードD7側の端子は無接続になるから、分圧器は
抵抗R14とR15のみの直列回路になって抵抗R15
の端子間電圧が上昇し、第1の出力電圧V1を低下させ
るように作用する。抵抗R14,R15及びR29の抵
抗値を適当に選択することにより、常時は第1の出力電
圧が24Vに、ヒューズF1の熔断後は5Vにそれぞれ
安定化するように設定することが出来る。
【0062】第2実施例の効果は第1実施例とほぼ同様
である。しかしながら大きく異なる点は、第1実施例で
は第1出力電圧低下手段が作用して第1の出力電圧V1
が5Vに低下した時に、一度電源スイッチSWをオフに
すると整流制御素子SCRが復旧するため、再びオンに
すると第1の出力電圧V1が24Vに戻って了う。
【0063】したがって、第2の出力電圧V2の電圧上
昇が何等か一時的なものであればよいが、復旧不能の原
因によるものであると再び第2の出力電圧V2の電圧上
昇が発生する。その場合にも第1出力電圧低下手段が作
用して第2の出力電圧V2の電圧上昇を防止するが、電
源スイッチSWのオン/オフが繰返されるとその都度負
荷15にストレスを及ぼすから、遂には負荷15を破壊
する恐れがある。
【0064】第2実施例においてはヒューズF1が熔断
されると、そのヒューズF1を新品と交換するまでは電
源スイッチSWのオン/オフを何回繰返しても第1の出
力電圧V1は5Vを超えることがないから、負荷15を
破壊する恐れは絶無である。しかも故障原因が除去され
れば、ヒューズF1は極めて簡単に交換することが出来
る上に、そのコストは問題にならない程安価である。
【0065】図3は、この発明の第3実施例であるスイ
ッチング電源装置の構成を示す回路図であって、図1に
示した第1実施例に第2の出力電圧V2とその基準電圧
との差信号を出力する電圧比較手段を設け、第2の出力
電圧V2がその閾値を超えた時に第1出力電圧低下手段
が、PW制御回路2にフィードバックされていた第1の
出力電圧V1とその基準電圧との差信号に代えて、電圧
比較手段が出力する差信号をフィードバックさせるもの
であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説
明を省略する。
【0066】第2の電圧検出手段としてツェナダイオー
ドZD4を使用してもよいが、この第3実施例では電圧
比較手段と共に、第1実施例の第1の出力電圧V1とそ
の基準電圧との差信号を出力するツェナダイオードZD
1,コンデンサC7と抵抗R13,R14,R15及び
フォトカプラ6の発光部6aからなる回路と同様に、ツ
ェナダイオードZD7,コンデンサC12と抵抗R3
4,R35,R36及びフォトカプラ9の発光部9aか
らなる回路を設けているから、その作用の詳しい説明を
省略する。
【0067】フォトカプラ9の発光部9aと対をなす受
光部9bは、フォトカプラ6の発光部6aと対をなす受
光部6bに並列に接続して、いずれの受光部6b,9b
が光信号を受光してもPW制御回路2のF/B端子に入
力するようになっている。
【0068】第3実施例においては第1及び第2実施例
と異なり、第1の差信号を出力する回路を構成する抵抗
R13,R14はトランジスタQ5を介して第1の直流
出力の+側ラインに接続されている。第2の差信号を出
力する回路を構成する抵抗R34,R35も同様に、ト
ランジスタQ6を介して第2の直流出力の+側ラインに
接続されている。
【0069】すなわち、トランジスタQ5,Q6の各エ
ミッタはそれぞれの+側ラインに、各コレクタは抵抗R
13,R14又は抵抗R34,R35にそれぞれ接続さ
れている。トランジスタQ5のベースは、第1の直流出
力の出力端子5aに並列に接続された抵抗R30,R3
1からなる分圧器の中間点とトランジスタQ3のコレク
タとに接続され、トランジスタQ6のベースはダイオー
ドD8と抵抗R32の直列回路を介して整流制御素子S
CRの+側端子に、抵抗R33を介して第2の直流出力
の+側ラインにそれぞれ接続されている。
【0070】正常時には、第1実施例で説明したよう
に、ツェナダイオードZD4に電流が流れないから整流
制御素子SCRはオフであり、それに伴ってトランジス
タQ3もオフになっている。従って、トランジスタQ5
のベースには抵抗R30,R31で分圧された電圧すな
わちエミッタより低い電圧が印加され、トランジスタQ
5はオン状態になっているから、フォトカプラ6の発光
部6aは第1の出力電圧の差信号に応じた光信号を出力
している。
【0071】一方、整流制御素子SCRがオフであれば
その+側端子には第1の出力電圧V1が印加されている
からダイオードD8は逆バイアスされ、抵抗R32,R
33の直列回路には電流が流れていない。従って、トラ
ンジスタQ6はオフ状態であり、第2の出力電圧V2の
差信号を出力する電圧比較手段を構成するフォトカプラ
9の発光部9aは発光しない。
【0072】すなわち、PW制御回路2のF/B端子に
は、フォトカプラ6の受光部6bが受光する第1の出力
電圧V1の差信号だけがフィードバックされているか
ら、第1の出力電圧V1はその定格値24Vになるよう
に制御され、安定化されている。
【0073】何等かの異常で第2の出力電圧V2がその
閾値を超えると、ツェナダイオードZD4に電流が流れ
るから、整流制御素子SCRはオンに反転し、以降その
オン状態を保持しつづける。それに伴ってトランジスタ
Q3がオンになると、トランジスタQ5のベース電圧は
エミッタ電圧と等しくなり、トランジスタQ5はオフに
なるから、フォトカプラ6の発光部6aは発光を停止す
る。
【0074】一方、整流制御素子SCRがオン状態にあ
れば、その+側端子は0Vになるから抵抗R33,R3
2の直列回路に電流が流れトランジスタQ6がオンにな
る。従って、ツェナダイオードZD7,コンデンサC1
2と抵抗R34,R35,R36及びフォトカプラ9の
発光部9aからなる第2の電圧検出手段ならびに電圧比
較手段である回路が作動し、発光部9aは第2の出力電
圧V2とその基準電圧との差信号に応じた光信号を、対
をなすフォトカプラ9の受光部9bに出力し続ける。
【0075】すなわち、一度でも第2の出力電圧V2が
その閾値を超えると、PW制御回路2のF/B端子に
は、フォトカプラ9の受光部9bが受光する第2の出力
電圧V2の差信号だけがフィードされるようになり、第
1の出力電圧V1は第2の出力電圧V2の定格値5Vに
なるように制御され安定化されるから、制御用電源であ
る第2の直流出力は安定化された出力電圧V2で負荷1
5に直流電力を供給することが出来る。
【0076】この状態は、オペレータが電源スイッチS
Wをオフにするまで保持され、電源スイッチSWが再び
オンされた時は、正常時すなわち整流制御素子SCRが
オフの状態に復帰する。第2の出力電圧V2の異常原因
が除去されていれば問題ないが、除去されていなければ
再び整流制御素子がオンに反転することは、第1実施例
と同様である。
【0077】この第3実施例は、故障の殆んどの場合す
なわちDC−DCコンバータ4のPW制御回路7が出力
する駆動パルスがオンのまま、或いはトランジスタQ2
のショートのように第2の出力電圧V2が第1の出力電
圧V1まで電圧上昇してしまう場合には、第1及び第2
実施例と同様に作用する。しかしながら、第3実施例が
第1及び第2実施例と大きく異なる効果を示すのは、下
記のような故障の場合である。
【0078】すなわち、DC−DCコンバータ4のスイ
ッチングが不安定になって第2の出力電圧V2が安定し
ない場合は、第1及び第2実施例では第1の出力電圧V
1が5Vに安定化しても、第2の出力電圧V2は5Vを
超えることはないが、5V未満に電圧降下する不安定な
状態になるから、制御用の負荷15が破壊する恐れはな
くても、制御不安定による暴走を発生させる恐れがあ
る。
【0079】しかしながら、第3実施例においては、第
2の出力電圧V2の差信号をフィードバックしているか
ら、DC−DCコンバータ4のスイッチングが多少不安
定になってもカバーして、第2の出力電圧V2が定格値
5Vを保持するように制御される。従って制御用の負荷
15の破壊や制御不安定による暴走の恐れは皆無であ
る。
【0080】図4は、この発明の第4実施例であるスイ
ッチング電源装置の構成を示す回路図であって、図5及
び図6に示した基本的な構成のスイッチング電源装置の
スイッチング回路部1に駆動パルスを出力するPW制御
回路2の電源回路に直列に接続したヒューズF2と、第
1及び第2の出力電圧V1,V2を検出してそのいずれ
かでも閾値を超えた時にヒューズを熔断させるスイッチ
ング停止手段とを設けたものであり、図5及び図6に示
した基本的なスイッチング電源装置及び図1に示した第
1実施例と同一の部分には同一符号を付して説明を省略
する。
【0081】すなわち、第1実施例と同様に、第1の直
流出力の+側ラインにはツェナダイオードZD5と抵抗
R25との直列回路を、第2の直流出力の+側ラインに
はツェナダイオードZD6と抵抗R26との直列回路を
それぞれ接続し、抵抗R25,R26のそれぞれ他端子
は共にフォトカプラ8の発光部8aを介してコモンに接
続されている。また、PW制御回路2のVcc端子とG
ND端子との間には、抵抗R27とフォトカプラ8の受
光部8bと抵抗R28との直列回路が接続されている。
【0082】第4実施例が第1実施例と異なる所は、P
W制御回路2のOVP端子がGND端子に接続され、V
cc端子とGND端子との間には更に並列に抵抗R37
とトランジスタQ7との直列回路が接続されている。ま
た、受光部8bと抵抗R28との接続点はトランジスタ
Q7のベースに接続され、Vcc端子はヒューズF2を
介してスイッチング回路部1のVcc端子に接続されて
いる。
【0083】したがって、第1の出力電圧V1がその閾
値を超えるとツェナダイオードZD5,抵抗R25を介
して流れる電流が、フォトカプラ8の発光部8aを発光
させ、第2の出力電圧V2がその閾値を超えるとツェナ
ダイオードZD6,抵抗R26を介して流れる電流が発
光部8aを発光させる。即ち、第1及び第2の出力電圧
V1,V2のいずれかでもその閾値を超えると発光器8
aが発光して光信号を出力する。
【0084】フォトカプラ8の受光部8bが光信号を受
光すると、抵抗R27,発光部8b抵抗R28の直列回
路に電流が流れ、抵抗R28の端子間電圧が上ってトラ
ンジスタQ7をオンにする。トランジスタQ7がオンに
なると、スイッチング回路部1からPW制御回路2のV
cc端子に供給されていた電流が抵抗R37,トランジ
スタQ7を通って流れるから、抵抗R37の抵抗値を低
く設定しておけばヒューズF2が直ちに熔断される。
【0085】ヒューズF2が熔断されると供給されてい
た電力が遮断されるから、PW制御回路2は作動を停止
し、駆動パルスが出力されなくなる。従って、FETQ
1はスイッチングしなくなって2次側に電力が供給され
ず、負荷14,15は保護される。この状態はオペレー
タがヒューズF2を交換するまで持続され、その間は電
源スイッチSWをオン/オフしても変らない。
【0086】直流出力の出力電圧にその閾値を超える高
い電圧が発生した時に、スイッチングを停止させて負荷
を保護する単出力又は多出力のスイッチング電源装置は
従来もあったが、いずれも交流電源をオフにすれば復旧
し、原因を除去しないで再びオンにすればその都度スイ
ッチング停止が繰返されるから、直ちに負荷が破壊され
ることはないが、負荷にストレスが蓄積して遂には破壊
に至る恐れがあった。
【0087】第4実施例は、ヒューズF2を熔断するこ
とによりスイッチング起動停止の状態が記憶されるか
ら、電源スイッチSWのオン/オフを繰返しても負荷に
ストレスを加えることがなく、負荷が確実に保護され
る。ヒューズの交換は簡単であるが、故障原因を除去す
ることなくヒューズを交換して電源スイッチをオンにす
れば直ちにヒューズが熔断される。従って第2実施例と
同様に、電源スイッチのオン/オフによる負荷へのスト
レスはせいぜい1回か2回に止まり、従来のように何回
も繰返えされることがない。
【0088】この第4実施例では、第1の直流出力の一
部を降圧して第2の直流出力を得る2出力スイッチング
電源装置について説明したが、この発明はこの例に限定
されるものではなく、トランスに設けた複数の外部出力
用の2次巻線から互いに独立に直流出力を得る多出力ス
イッチング電源装置にも適用出来る。また、特に実施例
として図示しないが、単出力のスイッチング電源装置に
も適用出来ることはいうまでもない。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるス
イッチング電源装置は、直流出力に異常電圧が発生した
時に負荷を保護すると共に、オペレータがメインスイッ
チをオン/オフすることによる負荷の破壊を防止するこ
とが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例であるスイッチング電源
装置の構成を示す回路図である。
【図2】この発明の第2実施例であるスイッチング電源
装置の構成を示す回路図である。
【図3】この発明の第3実施例であるスイッチング電源
装置の構成を示す回路図である。
【図4】この発明の第4実施例であるスイッチング電源
装置の構成を示す回路図である。
【図5】この発明を実施しようとする基本的なスイッチ
ング電源装置のトランス以前の入力側の構成の一例を示
す回路図である。
【図6】この発明を実施しようとする基本的なスイッチ
ング電源装置のトランス以降の出力側の構成の一例を示
す回路図である。
【符号の説明】
1:スイッチング回路部 2:PW制御回路(パルス幅制御手段) 3:2次整流平滑回路 4:DC−DCコンバータ(降圧型安定化回路) 5:出力端子部 5a,5b:出力端子 6,8,9:フォトカプラ 6a,8a,9a:発光部 6b,8b,9b:受光部 10:交流電源 14,15:負荷 T:トランス N1:1次巻線 N2:2次巻線 Q1:FET(スイッチング素子) Q2〜Q7:トランジスタ F1,F2:ヒューズ ZD4,ZD6:ツェナダイオード(第2の電圧検出手
段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源から入力する交流電力を整流平
    滑して得られた1次直流電力を2次巻線を備えたトラン
    スの1次巻線とスイッチング素子との直列回路に入力
    し、前記スイッチング素子をオン/オフすることにより
    前記トランスの2次巻線に誘起される電力を整流平滑し
    て第1の直流出力とし、該直流出力から第1の電圧検出
    手段により検出した第1の出力電圧と第1の基準電圧と
    の差信号をパルス幅制御手段にフィードバックし、該制
    御手段が出力する前記差信号に応じてパルス幅制御され
    た駆動パルスによって前記スイッチング素子を駆動する
    ことにより前記第1の直流出力を安定化させると共に、
    該直流出力の一部を降圧型安定化回路に入力して前記第
    1の出力電圧より低い電圧の第2の直流出力を得る多出
    力のスイッチング電源装置において、 前記第2の直流出力の出力電圧を検出する第2の電圧検
    出手段と、 該検出手段により検出された第2の出力電圧が予め設定
    された閾値を超えた時に、前記第1の出力電圧を略前記
    第2の出力電圧の定格値まで低下させる第1出力電圧低
    下手段とを設けたことを特徴とするスイッチング電源装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のスイッチング電源装置に
    おいて、 前記第1出力電圧低下手段が前記第1の出力電圧を略前
    記第2の出力電圧の定格値まで低下させた時に、その出
    力低下状態を記憶して前記交流電源をオフしたのち再び
    オンにしても前記出力低下状態を維持させる低下電圧維
    持手段を設けたことを特徴とするスイッチング電源装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のスイッチング電源装置に
    おいて、 前記第1の電圧検出手段を構成する抵抗網にヒューズを
    設け、 前記第1出力電圧低下手段が、前記第2の出力電圧がそ
    の閾値を超えた時に、前記ヒューズを熔断させることに
    より前記抵抗網の定数を変えて前記第1の出力電圧を略
    前記第2の出力電圧の定格値まで低下させると共に、そ
    の出力低下状態を維持させる前記低下電圧維持手段を兼
    ねることを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のスイッチング電源装置に
    おいて、 前記第2の電圧検出手段が検出した第2の出力電圧と第
    2の基準電圧との差信号を出力する電圧比較手段を設
    け、 前記第1出力電圧低下手段が、前記第2の出力電圧がそ
    の閾値を超えた時に、前記パルス幅制御手段にフィード
    バックされていた前記第1の出力電圧と第1の基準電圧
    との差信号に代えて前記電圧比較手段が出力する前記第
    2の出力電圧と第2の基準電圧との差信号をフィードバ
    ックさせる手段であることを特徴とするスイッチング電
    源装置。
  5. 【請求項5】 交流電源から入力する交流電力を整流平
    滑して得られた1次直流電力を2次巻線を備えたトラン
    スの1次巻線とスイッチング素子との直列回路に入力
    し、前記スイッチング素子をオン/オフすることにより
    前記トランスの2次巻線に誘起される電力を整流平滑し
    て第1の直流出力とし、該直流出力から第1の電圧検出
    手段により検出した第1の出力電圧と第1の基準電圧と
    の差信号をパルス幅制御手段にフィードバックし、該制
    御手段が出力する前記差信号に応じてパルス幅制御され
    た駆動パルスによって前記スイッチング素子を駆動する
    ことにより前記第1の直流出力を安定化させると共に、
    該直流出力の一部を降圧型安定化回路に入力して前記第
    1の出力電圧より低い電圧の第2の直流出力を得る多出
    力のスイッチング電源装置において、 前記パルス幅制御手段に電力を供給する電源回路に直列
    に接続したヒューズと、 前記第2の直流出力の出力電圧を検出する第2の電圧検
    出手段と、 該検出手段により検出された第2の出力電圧が予め設定
    された閾値を超えた時に、前記ヒューズを熔断させて前
    記スイッチング素子の駆動を停止するスイッチング停止
    手段とを設けたことを特徴とするスイッチング電源装
    置。
  6. 【請求項6】 交流電源から入力する交流電力を整流平
    滑して得られた1次直流電力を2次巻線を備えたトラン
    スの1次巻線とスイッチング素子との直列回路に入力
    し、前記スイッチング素子をオン/オフすることにより
    前記トランスの2次巻線に誘起される電力を整流平滑し
    て直流出力とし、該直流出力から電圧検出手段により検
    出した出力電圧とその基準電圧との差信号をパルス幅制
    御手段にフィードバックし、該制御手段が出力する前記
    差信号に応じてパルス幅制御された駆動パルスによって
    前記スイッチング素子を駆動することにより前記直流出
    力を安定化させるスイッチング電源装置において、 前記パルス幅制御手段に電力を供給する電源回路に直列
    に接続したヒューズと、 前記電圧検出手段により検出された出力電圧が予め設定
    された閾値を超えた時に、前記ヒューズを熔断させて前
    記スイッチング素子の駆動を停止するスイッチング停止
    手段とを設けたことを特徴とするスイッチング電源装
    置。
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