JPH07319219A - 静電潜像現像用湿式現像剤 - Google Patents

静電潜像現像用湿式現像剤

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JPH07319219A
JPH07319219A JP11709094A JP11709094A JPH07319219A JP H07319219 A JPH07319219 A JP H07319219A JP 11709094 A JP11709094 A JP 11709094A JP 11709094 A JP11709094 A JP 11709094A JP H07319219 A JPH07319219 A JP H07319219A
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JP
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fluorine
wet
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JP11709094A
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Eiji Ota
栄治 太田
Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Haruaki Ishizaki
晴朗 石崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感光体等の基体上に形成された現像剤画像の
被転写体への転写性、及び被転写体に転写された画像の
耐久性が優れた静電潜像現像用湿式現像剤を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 常温において固体であり且つ加熱・冷却によ
り溶融・固化を可逆的に繰り返す分散媒中に着色剤が分
散されてなるとともに、シリコ−ン系オイル,フッ素系
オイル,フッ素系粒子から選ばれる少なくとも1種を含
有する静電潜像現像用湿式現像剤である。なお、前記シ
リコ−ン系オイルの含有量は0.01〜30重量%が好
適であり、前記フッ素系オイルの含有量は0.01〜3
0重量%が好適であり、前記フッ素系粒子の含有量は
0.01〜10重量%が好適であり、前記フッ素系粒子
の一次粒子径は30μm以下であることが好適である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセス等に
於いて静電潜像を現像する為の静電潜像現像用湿式現像
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成技術の分野に於いて、一様に帯
電させた光導帯電体上或いは感光体上に画像信号に応じ
て選択的に光照射を行い、形成された静電潜像を現像す
る方法は、一般に電子写真プロセスとよばれている。こ
の電子写真プロセスには、大別して乾式現像法と湿式現
像法とがある。
【0003】乾式現像法は、原理的に静電潜像に単に着
色剤の粉末を散布し付着させるだけなので、取扱い性及
び現像トナー剤の保存性に優れるという長所を有してい
る。しかしながら、電子スチル写真を印画するプリンタ
等に見られる如く、近年高まりつつある高品位画像への
要望に対応するには、湿式現像法に一歩譲らざるを得な
いのが実情である。
【0004】これに対して湿式現像法は、着色剤として
の染料或いは顔料を絶縁性媒体中に分散させた液体現像
剤を使用する方法である。湿式現像法によれば、銀塩写
真に匹敵する解像度と階調整を得ることが可能である
他、特に着色剤として顔料を使用した場合には、形成さ
れた画像の耐候性に優れており、各方面で開発が進めら
れている。
【0005】従来、湿式現像法に用いられている現像剤
としては、絶縁性媒体が、例えば、飽和炭化水素系のア
イソパーG(エッソ社製)等に代表される常温で液体状
の物質である湿式現像剤が知られている。また、特開平
2−6966号公報にその記載が見られる様に、常温で
固体であり加熱により液化する電気絶縁性有機物媒体に
着色剤粒子等を分散させた固形化現像剤も提案されてい
る。この固形化現像剤は、保存時には固形である為、取
扱いが容易で組成変化が少ない等の利点を有している。
【0006】そこで、静電潜像現像用湿式現像剤に固体
化現像剤を用いた方法として、例えば、特開平2−81
073号公報において、感光体等の基体上に形成され
る、着色剤と分散媒等を有してなる現像剤画像を加熱し
溶融させて、被転写体を接触させて転写する、あるいは
前記現像剤画像が冷却固化するときに被転写体を圧接さ
せて転写する方法等が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記固形化
現像剤を用いた画像形成の工程は、通常、静電潜像を基
体上に形成する帯電工程及び露光工程、静電潜像を固形
化現像剤で現像して現像剤画像を形成する現像工程、現
像剤画像を加熱して被転写体を現像剤画像が形成された
基体に圧接する圧接加熱工程、被転写体を現像剤画像が
形成された基体から剥離する剥離工程からなる。
【0008】しかしながら、上述のような固形化現像剤
を用いた画像形成の工程では、前記剥離工程において、
現像剤画像の基体から被転写体への転写が困難であると
いう問題がある。
【0009】すなわち、現像剤画像が溶融状態のときに
基体から被転写体を剥離すると、画像が乱れる虞れがあ
り、また均一な転写が難しく、しばしばムラが認められ
る。また、冷却固化時に被転写体に圧接した場合には、
十分に転写されず、やはり転写された画像の品質は著し
く劣化する。さらには、被転写体に転写された記録画像
が耐摩耗性に欠けるという問題もある。
【0010】このように固形化現像剤を用いた湿式現像
方式においては、転写の困難性や記録画像の耐久性等が
大きな課題となっており、その解決が待たれるところで
ある。
【0011】そこで本発明は、かかる従来の実情に鑑み
て提案されたものであって、記録画像の階調性や解像度
を損なうことなく、現像剤画像の基体から被転写体への
転写性、及び被転写体に転写された画像の耐久性が優れ
た静電潜像現像用湿式現像剤を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明者らは、記録画像の階調性や高解像度を損な
うことがなく転写性に優れた静電潜像現像用湿式現像剤
を得るために鋭意研究を重ねた結果、被転写体を現像剤
画像が形成された基体から剥離する剥離工程における現
像剤画像の基体から被転写体への転写性が、静電潜像現
像用湿式現像剤の基体上への付着力に大きく依存し、こ
の付着力を小さくすれば転写性が向上するという知見を
見いだし本発明を成すに至った。
【0013】すなわち本発明は、常温において固体であ
り且つ加熱・冷却により溶融・固化を可逆的に繰り返す
分散媒中に着色剤が分散されてなる静電潜像現像用湿式
現像剤であって、シリコ−ン系オイル,フッ素系オイ
ル,フッ素系粒子から選ばれる少なくとも1種を含有し
てなるものである。
【0014】上記静電潜像現像用湿式現像剤において、
シリコーン系オイルを含有してなる場合は、前記シリコ
−ン系オイルの含有量は、0.01〜30重量%である
ことが好ましい。また、上記静電潜像現像用湿式現像剤
において、フッ素系オイルを含有してなる場合は、前記
フッ素系オイルの含有量は、0.01〜30重量%であ
ることが好ましい。また、上記静電潜像現像用湿式現像
剤において、フッ素系粒子を含有してなる場合は、前記
フッ素系粒子の含有量は、0.01〜10重量%である
ことが好ましい。また、上記静電潜像現像用湿式現像剤
において、フッ素系粒子を含有してなる場合は、前記フ
ッ素系粒子の一次粒子径は、30μm以下であることが
好ましい。
【0015】なお、上記シリコーン系オイルとしては、
例えば、化1にて表されるシリコーン系オイルが挙げら
れる。そして、その分子量は好ましくは1000〜10
0000であり、更に好ましくは2000〜50000
である。
【0016】
【化1】
【0017】また、上記フッ素系オイルとしては、例え
ば、化2にて表されるフッ素系オイルが挙げられる。そ
して、その分子量は好ましくは300〜100000で
あり、更に好ましくは500〜5000である。
【0018】
【化2】
【0019】また、上記フッ素系粒子としては、例え
ば、化3にて表されるフッ素系粒子が挙げられる。
【0020】
【化3】
【0021】本発明の静電潜像現像用湿式現像剤におい
て使用可能な着色剤粒子としては、従来公知の無機顔
料、有機顔料、染料及びこれらの混合物が挙げられる。
例えば、無機顔料としては、クロム系顔料、カドミウム
系顔料、鉄系顔料、コバルト系顔料、群青、紺青等が挙
げられる。また、有機顔料や染料としては、ハンザイエ
ロー(C.I.11680)、ベンジジンイエロー
(C.I.21090)、ベンジジンオレンジ(C.
I.21110)ファーストレッド(C.I.3708
5)、ブリリアントカーミン3B(C.I.16015
−Lake)、フタロシアニンブルー(C.I.741
60)ビクトリアブルー(C.I.50415)、オイ
ルブルー(C.I.74350)、アルカリブルー
(C.I.42770A)、ファーストスカーレット
(C.I.12315)、ローダミン6B(C.I.4
5160),ローダミンレーキ(C.I.45160−
Lake)、ファーストスカイブルー(C.I.742
00−Lake)、ニグロシン(C.I.5041
5)、カーボンブラック等が挙げられる。これらは単独
でも2種以上の混合物としても用いることができ、所望
の発色を有するものを選択して使用すれば良い。
【0022】そして、本発明の静電潜像現像用湿式現像
剤は、常温で固体であり、かつ融点を越える加熱による
溶融と、融点を下回る冷却による固化とを、可逆的に繰
り返す分散媒を含有する。前記分散媒としては、電気絶
縁性有機物であり、常温で固体で加熱により液化する電
気絶縁性有機物であれば良い。ただし、通常の使用環境
や取扱い性等を考慮すると、融点が30℃以上であるこ
とが好ましく、より好ましくは40℃以上とされる。融
点の上限は特に規定されるものではないが、実用的には
およそ100℃以下、より好ましくは80℃以下であ
る。この理由は、融点があまり高すぎても加熱に余分な
エネルギーを要すること、基体上に保持して使用する場
合に基体として一般に使用される材料の耐熱温度を越え
てはならないこと等による。これらの要求を満たす材料
としては、パラフィン類、ロウ類、及びこれらの混合物
が挙げられる。まず、パラフィン類としては、ノナデカ
ンからヘキサコンタンに至る炭素数19〜60の各種の
正パラフィンがある。また、ロウ類としては、カルナウ
バロウ、綿ロウ等の植物ロウ、ペトロラタム等の石油ロ
ウ等が挙げられる。これらの材料は誘電率が1.9〜
2.3程度の誘電体である。さらには、ポリエチレン、
ポリアクリルアミドや、ポリn−ステアリルアクリレー
ト、ポリn−ポリステアリルアクリレート等ポリアクリ
レートのホモポリマー或いはコポリマー(コポリn−ス
テアリルアクリレートエチルメタクリレート等)等の側
鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子も使用可能で
あるが、加熱時の粘度等を考慮すると先のパラフィン
類、ロウ類が好適である。
【0023】また、本発明の静電潜像現像用湿式現像剤
には、これら分散媒や着色剤粒子の他に、分散性や着色
剤の帯電能等を向上させる目的で樹脂を併用しても良
い。かかる樹脂としては公知の材料を適宜選択して使用
することができ、例示すればブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエンゴム、環化ゴム、天然ゴム等のゴム類、ス
チレン系樹脂、ビニルトルエン系樹脂、アクリル系樹
脂、メタクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカー
ボネイト系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂等の合成樹脂
類、ロジン系樹脂、水素添加ロジン系樹脂、アマニ油変
成アルキド樹脂等の変成アルキドを含むアルキド樹脂
類、ポリテルペン類等の天然樹脂類等が挙げられる。そ
の他、フェノール樹脂類、フェノールホルマリン樹脂
類、エステルガム樹脂類、植物油ポリアミド樹脂類等も
有用であるし、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリプロピレン
等の様なハロゲン化炭化水素重合体類、ビニルトルエン
−ブタジエン、ブタジエン−イソプレン等の合成ゴム
類、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタ
クリレート、ステアリルメタクリレート、ラウリルアク
リレート、オクチルアクリレート等の長鎖アルキル基を
持つアクリル系モノマーの重合体もしくはそれらと他の
重合性モノマーとの共重合体(例えば、スチレン−ラウ
リルメタクリレート共重合体、アクリル酸−ラウリルメ
タクリレート共重合体等)、ポリエチレン等のポリオレ
フィン類、ポリテルペン類等も使用できる。
【0024】さらに、本発明の静電潜像現像用湿式現像
剤には、電荷供与剤を添加しても良い。使用可能な電荷
供与剤としては、例えばナフテン酸、オクテン酸、オレ
イン酸、イソステアリン酸或いはラウリン酸等の脂肪族
の金属塩、スルホコハク酸エステル類の金属塩、油溶性
スルホン酸エステル金属塩、アビエチン酸等の金属塩、
芳香族カルボン酸金属塩、芳香族スルホン酸金属塩が挙
げられる。また、着色剤粒子の帯電電位を向上させる為
に、SiO2 、Al23、TiO2,ZnO,Ga
23、In23、GeO2、SnO2,PbO2,MgO
等の金属酸化物粒子やこれらの混合物を電荷供与剤とし
て添加しても良い。
【0025】なお、前述の各成分の配合比は、着色剤粒
子は分散媒1リットルに対して0.01〜100gであ
ることが好ましく、より好ましくは0.1から10gで
ある。特に効率的な現像を行い廃トナーの量を抑制する
為には、分散媒に対する濃度(分散媒と着色剤との比率
(希釈率))で2〜10重量%とすることが好ましい。
なお、前記着色剤の濃度範囲は、あくまでも現像工程に
おける濃度であって、例えば保存時等にはより高い濃度
に濃縮されてても良い。また、電荷供与剤は前記着色剤
粒子と同量以下程度の範囲で加えられるのが好ましく、
通常は分散媒1リットルに対して0.001〜10g、
好ましくは0.01〜1gの範囲である。さらに電荷供
与剤は着色剤粒子に対し重量比で2倍以下、好ましくは
同量以下の範囲で添加されれば良い。
【0026】
【作用】静電潜像現像用湿式現像剤中に、シリコ−ン系
オイル,フッ素系オイル,フッ素系粒子から選ばれる少
なくとも1種を含有させると、これらが分散媒として用
いられる電気絶縁性有機物である脂肪族炭化水素、脂環
式式炭化水素、芳香族炭化水素等よりも表面張力が低く
溌水性に優れるために、現像時の剥離工程において現像
剤の基体(感光体等)上への付着力が小さくなり、画像
の被転写体への未転写が無くなる。
【0027】さらに、シリコ−ン系オイル,フッ素系オ
イル,及びフッ素系粒子は、分散媒と比較し表面張力が
低いために、表面潤滑剤として働き、画像転写後の画像
の摩擦による汚れを防ぐ。
【0028】そして、シリコーン系オイルを含有させる
場合はその含有量を0.01〜30重量%とすることに
より、フッ素系オイルを含有させる場合はその含有量を
0.01〜30重量%とすることにより、あるいはフッ
素系粒子を含有させる場合はその含有量を0.01〜1
0重量%とすることにより、特に、現像濃度や解像度を
損なうこと無く、良好な画像を得ることが可能となる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて説明する。なお、本発明がこの実施例に限定される
ものでないことは言うまでもない。
【0030】実施例1−1 まず、ステアリルアクリレートを主体とするアクリル共
重合体からなる樹脂を以下のように合成した。
【0031】すなわち、ステアリルアクリレート(S
A)、メチルアクリレート(MA)、オキシエチレンを
有するモノマーCH3 =C(CH3)COO(CH2CH
2O)4CH3 (M40G)を、仕込モル比でそれぞれ3
0%、69%、1%となるように量り取り、モノマー重
量の0.5%の反応開始剤アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)を加えた。そして、約5倍程度の溶媒(ト
ルエン)を加えた後、乾燥窒素ガスN2 によってバブリ
ングし、その窒素雰囲気下で封管し、約75℃で約24
時間重合反応させた。その後、n−ヘキサンとメタノー
ルによって2回精製した。そして、溶媒を完全に取り除
いた上で保存した。
【0032】そして、上記樹脂、カーボンブラック(コ
ロンビアン・カーボン社製、商品名:Rarven76
0(ラーベン760)、一次粒子径:30nm)、分散
媒となるパラフィン(融点42〜44℃、比重0.7
5)、電荷供与剤となるオクチル酸Zr、及びジメチル
シリコーンオイル(東レ社製、商品名SH200、粘度
10cs)を下記の組成にて、パラフィンの融点以上で
ある55℃に加熱したボールミルにて48時間混合,攪
拌して静電潜像現像用湿式現像剤を得た。
【0033】 樹脂 0.50g カーボンブラック 1.00g パラフィン 38.1g(50.80ml) オクチル酸Zr 20μl ジメチルシリコーンオイル 0.40g(現像剤の1重量%)
【0034】実施例1−2 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
メチルフェニルシリコーンオイル(東レ社製、商品名:
SH510、粘度100cs)に代えた以外は、実施例
1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0035】実施例1−3 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
メチルハイドロジェンシリコーンオイル(東レ社製、商
品名:SH1107、粘度30cs)に代えた以外は、
実施例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を
作製した。
【0036】実施例1−4 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
アルキル変成シリコーンオイル(東レ社製、商品名:B
Y16−846、粘度20cs)に代えた以外は、実施
例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製
した。
【0037】実施例1−5 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
クロロアルキル変成シリコーンオイル(東レ社製、商品
名:BY16−835、粘度160cs)に代えた以外
は、実施例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像
剤を作製した。
【0038】実施例1−6 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
フッ素変成シリコーンオイル(東レ社製、商品名:FS
1265、粘度300cs)に代えた以外は、実施例1
−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0039】実施例1−7 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
ポリエーテル変成シリコーンオイル(東レ社製、商品
名:BY16−005、粘度300cs)に代えた以外
は、実施例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像
剤を作製した。
【0040】実施例1−8 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
アルコール変成シリコーンオイル(東レ社製、商品名:
BY16−848、粘度55cs)に代えた以外は、実
施例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作
製した。
【0041】実施例1−9 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
アミノ変成シリコーンオイル(東レ社製、商品名:BY
16−853、粘度30cs)に代えた以外は、実施例
1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0042】実施例1−10 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
エポキシ変成シリコーンオイル(東レ社製、商品名:B
Y16−855、粘度24cs)に代えた以外は、実施
例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製
した。
【0043】実施例1−11 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
エポキシ・ポリエーテル変成シリコーンオイル(東レ社
製、商品名:BY16−845、粘度150cs)に代
えた以外は、実施例1−1と同様にして静電潜像現像用
湿式現像剤を作製した。
【0044】実施例1−12 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
フェノール変成シリコーンオイル(東レ社製、商品名:
BY16−752、粘度80cs)に代えた以外は、実
施例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作
製した。
【0045】実施例1−13 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
カルボキシル変成シリコーンオイル(東レ社製、商品
名:BY16−750、粘度125cs)に代えた以外
は、実施例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像
剤を作製した。
【0046】実施例1−14 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
メルカプト変成シリコーンオイル(東レ社製、商品名:
BX16−838A、粘度290cs)に代えた以外
は、実施例1−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像
剤を作製した。
【0047】実施例1−15 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルの
配合量を0.001重量%とした以外は、実施例1−1
と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0048】実施例1−16 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルの
配合量を0.01重量%とした以外は、実施例1−1と
同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0049】実施例1−17 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルの
配合量を0.1重量%とした以外は、実施例1−1と同
様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0050】実施例1−18 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルの
配合量を10重量%とした以外は、実施例1−1と同様
にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0051】実施例1−19 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルの
配合量を30重量%とした以外は、実施例1−1と同様
にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0052】実施例1−20 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルの
配合量を50重量%とした以外は、実施例1−1と同様
にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0053】実施例1−21 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルの
配合量を90重量%とした以外は、実施例1−1と同様
にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0054】比較例1−1 実施例1−1の組成にて、ジメチルシリコーンオイルを
添加せずに配合量を0重量部とした以外は、実施例1−
1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0055】実施例2−1 まず、ステアリルアクリレートを主体とするアクリル共
重合体からなる樹脂を実施例1−1と同様に合成した。
【0056】そして、上記樹脂、カーボンブラック(コ
ロンビアン・カーボン社製、商品名:Rarven76
0(ラーベン760)、一次粒子径:30nm)、分散
媒となるパラフィン(融点42〜44℃、比重0.7
5)、電荷供与剤となるオクチル酸Zr、及び三フッ化
塩化エチレンフッ素系オイル(ダイキン社製、商品名:
ダイフロイル#1)を下記の組成にて、パラフィンの融
点以上である55℃に加熱したボールミルにて48時間
混合,攪拌して静電潜像現像用湿式現像剤を得た。
【0057】 樹脂 0.50g カーボンブラック 1.00g パラフィン 38.1g(50.80ml) オクチル酸Zr 20μl 三フッ化塩化エチレンフッ素系オイル 0.40g(現像剤の1重量%)
【0058】実施例2−2 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルをフルオロアルキルエチレンオキシド付加物フ
ッ素系オイル(ダイキン社製、商品名:DS−406)
に代えた以外は、実施例2−1と同様にして静電潜像現
像用湿式現像剤を作製した。
【0059】実施例2−3 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルを直鎖型パーフルオロポリエーテルフッ素系オ
イル(ダイキン社製、商品名:デムナムS−20)に代
えた以外は、実施例2−1と同様にして静電潜像現像用
湿式現像剤を作製した。
【0060】実施例2−4 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルを束鎖に−CF3 を持つパーフルオロポリエー
テルフッ素系オイル(モンテジソン社製、商品名:Y0
2)に代えた以外は、実施例2−1と同様にして静電潜
像現像用湿式現像剤を作製した。
【0061】実施例2−5 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルの配合量を0.001重量%とした以外は、実
施例2−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作
製した。
【0062】実施例2−6 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルの配合量を0.01重量%とした以外は、実施
例2−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製
した。
【0063】実施例2−7 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルの配合量を0.1重量%とした以外は、実施例
2−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0064】実施例2−8 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルの配合量を10重量%とした以外は、実施例2
−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0065】実施例2−9 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルの配合量を20重量%とした以外は、実施例2
−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0066】実施例2−10 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルの配合量を50重量%とした以外は、実施例2
−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0067】実施例2−11 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルの配合量を90重量%とした以外は、実施例2
−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0068】比較例2−1 実施例2−1の組成にて、三フッ化塩化エチレンフッ素
系オイルを添加せずに配合量を0重量部とした以外は、
実施例2−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を
作製した。
【0069】実施例3−1 まず、ステアリルアクリレートを主体とするアクリル共
重合体からなる樹脂を実施例1−1と同様に合成した。
【0070】そして、上記樹脂、カーボンブラック(コ
ロンビアン・カーボン社製、商品名:Rarven76
0(ラーベン760)、一次粒子径:30nm)、分散
媒となるパラフィン(融点42〜44℃、比重0.7
5)、電荷供与剤となるオクチル酸Zr、及びポリテト
ラフルオロエチレン粒子(三井・デュポン社製、商品
名:MP1100、一次粒子径:0.2μm)を下記の
組成にて、パラフィンの融点以上である55℃に加熱し
たボールミルにて48時間混合,攪拌して静電潜像現像
用湿式現像剤を得た。
【0071】 樹脂 0.50g カーボンブラック 1.00g パラフィン 38.1g(50.80ml) オクチル酸Zr 20μl ポリテトラフルオロエチレン粒子 0.40g(現像剤の1重量%)
【0072】実施例3−2 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子をポリビニリデンフルオライド粒子(ダイキン社
製、商品名:ネオフロンVDFパウダーVP−850,
一次粒子径:25μm)に代えた以外は、実施例3−1
と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0073】実施例3−3 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子をテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテル共重合体粒子(三井・デュポン社製、商
品名:MP−102、一次粒子径:0.2μm)に代え
た以外は、実施例3−1と同様にして静電潜像現像用湿
式現像剤を作製した。
【0074】実施例3−4 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製、商品名:MP1100、一
次粒子径:0.2μm)をポリテトラフルオロエチレン
粒子(喜多村社製、商品名:KTL−500F、一次粒
子径:2.5μm)に代えた以外は、実施例3−1と同
様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0075】実施例3−5 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製、商品名:MP1100、一
次粒子径:0.2μm)をポリテトラフルオロエチレン
粒子(喜多村社製、商品名:KTL−610、一次粒子
径:7.0μm)に代えた以外は、実施例3−1と同様
にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0076】実施例3−6 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製商品名、:MP1100、一
次粒子径:0.2μm)をポリテトラフルオロエチレン
粒子(喜多村社製、商品名:KTL−450、一次粒子
径:10.0μm)に代えた以外は、実施例3−1と同
様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0077】実施例3−7 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製、商品名:MP1100、一
次粒子径:0.2μm)をポリテトラフルオロエチレン
粒子(喜多村社製、商品名:KT−300H、一次粒子
径:30.0μm)に代えた以外は、実施例3−1と同
様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0078】実施例3−8 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製、商品名:MP−1100、
一次粒子径:0.2μm)をポリテトラフルオロエチレ
ン粒子(ダイキン社製、商品名:M−33、一次粒子
径:250.0μm)に代えた以外は、実施例3−1と
同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0079】実施例3−9 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子の配合量を0.001重量%とした以外は、実施例
3−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製し
た。
【0080】実施例3−10 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製、商品名:MP−1100、
一次粒子径:0.2μm)の配合量を0.01重量%と
した以外は、実施例3−1と同様にして静電潜像現像用
湿式現像剤を作製した。
【0081】実施例3−11 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製、商品名:MP−1100、
一次粒子径:0.2μm)の配合量を0.1重量%とし
た以外は、実施例3−1と同様にして静電潜像現像用湿
式現像剤を作製した。
【0082】実施例3−12 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子(三井・デュポン社製、商品名:MP−1100、
一次粒子径:0.2μm)の配合量を10重量%とした
以外は、実施例3−1と同様にして静電潜像現像用湿式
現像剤を作製した。
【0083】実施例3−13 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子の配合量を30重量%とした以外は、実施例3−1
と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製した。
【0084】比較例3−1 実施例3−1の組成にて、ポリテトラフルオロエチレン
粒子を添加せずに配合量を0重量部とした以外は、実施
例3−1と同様にして静電潜像現像用湿式現像剤を作製
した。
【0085】以上のように作製した実施例及び比較例の
静電潜像現像用湿式現像剤を用いて、図1に示すような
画像形成装置にて被転写体に画像を形成した。画像形成
プロセスは、帯電工程→露光工程→現像工程→圧接加熱
工程→剥離工程からなり、その後、必要に応じて被転写
体に熱処理工程が施されて、被転写体に画像が形成され
る。なお、静電潜像が形成される基体はベルト状の感光
体であり、この感光体ベルト1はガイドロール2,3,
4を介して循環走行し、クリーニングブレード9による
クリーニング工程を経て、再度画像形成プロセスに使用
される。
【0086】そして、上記画像形成プロセスの各工程は
以下のように行われる。 (1)帯電工程:アルミニウム箔上にフタロシアニン系
電荷発生剤層が形成され、その上にポリカーボネイト樹
脂に電荷輸送剤を含有させた電荷輸送剤層が形成された
感光体ベルト1を、コロナ帯電器5にて一様にマイナス
に帯電させる。 (2)露光工程:通常のカールソン法電子写真の場合と
同じであり、現像ユニット部6の半導体レーザー光源を
用いて画像情報に対応した光照射を行い、露光された部
位のマイナス電荷を消失させることにより静電潜像を形
成する。 (3)現像工程:帯電工程及び露光工程により形成され
た静電潜像に応じて、静電潜像現像用湿式現像剤により
現像ユニット部6にて現像剤画像を形成する。このと
き、電潜像現像用湿式現像剤を加熱手段により加熱溶融
(融点42〜44℃)し、現像剤を液状にした上で現像
を行う。 (4)圧接加熱工程:約70°の圧接ヒートローラ7
(70℃)を用いて、厚さ約188μmの透明ポリエチ
レンテレフタレートフィルム上に樹脂層としてポリオレ
フィン酢酸ビニル共重合体(三井石油化学社製、ケミパ
ールV−100、酢ビ成分=28重量%)が形成された
被転写体8を、現像剤画像の形成された感光体1表面に
圧接し、全面を加熱して溶融(または軟化)させる。こ
のとき、ガイドロール4により感光体の温度を約55℃
に加熱しつつ行う。 (5)剥離工程:現像剤に含まれる分散媒の融点以下の
温度まで冷却し、被転写体8を感光体から剥離する。
【0087】以上のように現像剤画像を感光体から被転
写体上に転写を行った結果について、以下のような評価
を行った。
【0088】(1)転写性の評価 静電潜像現像用湿式現像剤の感光体ベルトから被転写体
への転写の程度によって次の3段階にて評価した。 ○:現像剤は感光体上に残らず、被転写体に全て移行。 △:現像剤の一部が感光体上に残り、被転写体の画像が
明瞭でない。
【0089】×:現像剤のほとんどが感光体上に残り、
被転写体に画像が形成されない。
【0090】(2)剥離性の評価 感光体ベルトからの剥離性の善し悪しを次の3段階にて
評価した。 ○:感光体から自然に剥離。問題無し。 △:感光体から自然剥離はしないが、手で簡単に剥せる
状態。 ×:感光体から自然剥離せず、簡単に剥せない状態。
【0091】(3)耐摩耗性の評価 被転写体に転写された画像面と、被転写体の指示体であ
るポリエチレンテレフタレートとの摩擦係数をASTM
−D−1849に準ずる方法で測定して、その後の画像
面の状態を、次の3段階にて評価した。 ○:画像の乱れ無し。
【0092】△:画像の一部にて乱れが有る。 ×:画像の多くの部分にて乱れが有る。
【0093】上記評価の結果を、実施例1−1〜実施例
1−10について表1に示し、実施例1−11〜実施例
1−21及び比較例1−1について表2に示し、実施例
2−1〜実施例2−11及び比較例2−1について表3
に示し、実施例3−1〜実施例3−13及び比較例3−
1について表4に示す。
【0094】
【表1】
【0095】
【表2】
【0096】
【表3】
【0097】
【表4】
【0098】表1及び表2において、実施例1−1〜実
施例1−14と比較例1−1を比較すると、シリコーン
系オイルを含んだ静電潜像現像用湿式現像剤を用いた実
施例1−1〜実施例1−14では、シリコーン系オイル
を含まない比較例1−1に比べて、転写性を損なうこと
無く、剥離性及び耐摩耗性が向上していること判る。す
なわち、シリコーン系オイルを含有した静電潜像現像用
湿式現像剤においては、現像剤画像の基体から被転写体
への転写性、基体上からの被転写体の剥離性、及び画像
形成が成された被転写体の耐摩耗性が優れたものとな
る。
【0099】また、実施例1−1と実施例1−15〜実
施例1−21の結果をもとに、図2にシリコーン系オイ
ルの含有量と転写性,剥離性,耐摩耗性の関係を示し
た。この図2から、シリコーン系オイルの含有量が0.
01重量%未満では剥離性,耐摩耗性の効果があまり認
められず、30重量%を越えた範囲では転写性,耐摩耗
性が劣る傾向にあることが判る。よって、シリコーン系
オイルの含有量は、0.01〜30重量%が好適であ
り、この場合に、現像剤画像の基体から被転写体への転
写性、基体上からの被転写体の剥離性、及び画像形成が
成された被転写体の耐摩耗性は特に優れたものとなる。
【0100】一方、表3において、実施例2−1〜実施
例2−4と比較例2−1を比較すると、フッ素系オイル
を含んだ静電潜像現像用湿式現像剤を用いた実施例2−
1〜実施例2−4では、フッ素系オイルを含まない比較
例2−1に比べて、転写性を損なうこと無く、剥離性及
び耐摩耗性が向上していることが判る。すなわち、フッ
素系オイルを含有した静電潜像現像用湿式現像剤におい
ては、現像剤画像の基体から被転写体への転写性、基体
上からの被転写体の剥離性、及び画像形成が成された被
転写体の耐摩耗性が優れたものとなる。
【0101】また、実施例2−1と実施例2−5〜実施
例2−11の結果をもとに、図3にフッ素系オイルの含
有量と転写性,剥離性,耐摩耗性の関係を示した。この
図3から、フッ素系オイルの含有量が0.01重量%未
満では剥離性,耐摩耗性の効果があまり認められず、3
0重量%を越えた範囲では転写性,耐摩耗性が劣る傾向
にあることが判る。よって、フッ素系オイルの含有量
は、0.01〜30重量%が好適であり、この場合に、
現像剤画像の基体から被転写体への転写性、基体上から
の被転写体の剥離性、及び画像形成が成された被転写体
の耐摩耗性は特に優れたものとなる。
【0102】そして、表4において、実施例3−1〜実
施例3−3と比較例3−1を比較すると、フッ素系粒子
を含んだ静電潜像現像用湿式現像剤を用いた実施例3−
1〜実施例3−3では、フッ素系粒子を含まない比較例
3−1に比べて、転写性を損なうこと無く、剥離性及び
耐摩耗性が向上していること判る。すなわち、フッ素系
粒子を含有した静電潜像現像用湿式現像剤においては、
現像剤画像の基体から被転写体への転写性、基体上から
の被転写体の剥離性、及び画像形成が成された被転写体
の耐摩耗性が優れたものとなる。
【0103】また、実施例3−1と実施例3−4〜実施
例3−8の結果をもとに、図4にフッ素系粒子の一次粒
子径と転写性,剥離性,耐摩耗性の関係を示した。この
図4から、フッ素系粒子の一次粒子径が30μmを越え
る範囲では転写性が劣る傾向にあることが判る。よっ
て、フッ素系粒子の一次粒子径は30μm以下が好適で
あり、この場合に、現像剤画像の基体から被転写体への
転写性、基体上からの被転写体の剥離性、及び画像形成
が成された被転写体の耐摩耗性は特に優れたものとな
る。
【0104】また、実施例3−1と実施例3−9〜実施
例3−13の結果をもとに、図5にフッ素系粒子の含有
量と転写性,剥離性,耐摩耗性の関係を示した。この図
5から、フッ素系粒子の含有量が0.01重量%未満で
は剥離性,耐摩耗性の効果があまり認められず、10重
量%を越えた範囲では転写性,耐摩耗性が劣る傾向にあ
ることが判る。よって、フッ素系粒子の含有量は、0.
01〜10重量%が好適であり、この場合に、現像剤画
像の基体から被転写体への転写性、基体上からの被転写
体の剥離性、及び画像形成が成された被転写体の耐摩耗
性は特に優れたものとなる。
【0105】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、従来の
現像剤では、現像剤画像を感光体から被転写体へ転写す
る際の剥離性が悪く画像に乱れが生じたり、画像が形成
された被転写体の耐摩耗性の悪さにより画像の乱れ等の
不良の恐れがあったりしたが、本発明の静電潜像現像用
湿式現像剤では、記録画像の階調性や解像度を損なうこ
となく、現像剤画像の基体から被転写体への転写性、基
体上からの被転写体の剥離性、及び画像形成が成された
被転写体の耐摩耗性が優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 感光体ベルトを用いたプリンタの構成例を示
す模式図である。
【図2】 シリコーン系オイルの含有量と、転写性,剥
離性,耐摩耗性の関係を示す特性図である。
【図3】 フッ素系オイルの含有量と、転写性,剥離
性,耐摩耗性の関係を示す特性図である。
【図4】 フッ素系粒子の粒子径と、転写性,剥離性,
耐摩耗性の関係を示す特性図である。
【図5】 フッ素系粒子の含有量と、転写性,剥離性,
耐摩耗性の関係を示す特性図である。
【符号の説明】
1 感光体ベルト 2,3,4 ガイドロール 5 コロナ帯電器 6 現像ユニット 7 圧接ヒートローラー 8 被転写体 9 クリーニングブレード

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温において固体であり且つ加熱・冷却
    により溶融・固化を可逆的に繰り返す分散媒中に着色剤
    が分散されてなる静電潜像現像用湿式現像剤において、 シリコ−ン系オイル,フッ素系オイル,フッ素系粒子か
    ら選ばれる少なくとも1種を含有していることを特徴と
    する静電潜像現像用湿式現像剤。
  2. 【請求項2】 前記シリコ−ン系オイルの含有量が、
    0.01〜30重量%であることを特徴とする請求項1
    記載の静電潜像現像用湿式現像剤。
  3. 【請求項3】 前記フッ素系オイルの含有量が、0.0
    1〜30重量%であることを特徴とする請求項1記載の
    静電潜像現像用湿式現像剤。
  4. 【請求項4】 前記フッ素系粒子の含有量が、0.01
    〜10重量%であることを特徴とする請求項1記載の静
    電潜像現像用湿式現像剤。
  5. 【請求項5】 前記フッ素系粒子の一次粒子径が、30
    μm以下であることを特徴とする請求項1又は4記載の
    静電潜像現像用湿式現像剤。
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