JPH07318401A - 膨張試験方法及び膨張試験装置 - Google Patents

膨張試験方法及び膨張試験装置

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JPH07318401A
JPH07318401A JP6112375A JP11237594A JPH07318401A JP H07318401 A JPH07318401 A JP H07318401A JP 6112375 A JP6112375 A JP 6112375A JP 11237594 A JP11237594 A JP 11237594A JP H07318401 A JPH07318401 A JP H07318401A
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pressure
test
cylinder
test body
liquid
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JP6112375A
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Toshio Ito
敏夫 伊東
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SEIRITSU KOGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試験体の膨張試験を、簡単、正確、且つ迅速
に行う。 【構成】 圧力発生シリンダ28により試験体18に加
える試験液体の液圧を昇圧させ、制御回路45により試
験体を測定系に含まないときの測定系に加える圧力に対
するシリンダの変位を求め、次いで、試験体を接続して
試験液体の液圧を昇圧し試験体に加わる圧力に対するシ
リンダの変位を求め、試験体を接続したときのシリンダ
の変位と試験体を含まないときのシリンダの変位との差
により試験体の変位量を測定し、試験体の膨張試験を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試験液体を昇圧させて
試験体に加え膨張試験を行う膨張試験方法及び膨張試験
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、車両のパワーステアリングの油
圧ホース(PSホース)等の高圧ホースの膨張試験は、
所定の圧力(例えば、最高600kgf/cm2 )を加えたと
きに、どの位膨張するかを測定するもので、図1に示す
ような膨張試験装置により行っている。ここで、圧力
は、ゲージ圧とし、単位は、例えば、kgf/cm2 で表す。
尚、以下説明を簡素化するために単位記号kgf/cm2 を省
略して例えば、圧力600と記載する。
【0003】この試験装置は、油圧装置で、試験液体例
えば、油が蓄えられた油タンク1に接続された油路2に
止め弁3を介して油圧発生ポンプ4、逆止弁5から成る
油圧発生回路6が接続されており、この油圧発生回路6
には送油ポンプ7、逆止弁8から成るエア抜き回路9が
並列に接続されている。一般に、油圧発生回路6の油圧
発生ポンプ4は、吐出量(送り量)が少ないために吐出
量の多いエア抜き用の送油ポンプ7を備えるエア抜き回
路9を並列に接続している。
【0004】逆止弁5には圧力計10と試験体(以下
「高圧ホース」という)18の一端を接続するための開
閉バルブ11が接続されている。高圧ホース18の他端
を接続するための開閉バルブ12は、開閉バルブ11の
上方に配置されており、エア抜き油量調整バルブ13を
介して油タンク1に接続されると共にメスシリンダ14
の底部に接続されている。メスシリンダ14は、高圧ホ
ース18内の油の変化量(容量)を測定するためのもの
で上方に例えば、当該メスシリンダ14内の油の液面高
さを検査する液面センサ15が配設されており、この液
面センサ15の出力信号は、容量換算表示器16に入力
される。容量換算表示器16は、液面センサ15から入
力される信号によりメスシリンダ14内の油の変化量を
算出して表示する。
【0005】高圧ホース18の試験を行う場合、開閉バ
ルブ11、12に高圧ホース18の両端を夫々接続した
後、エア抜き処理を行う。このとき高圧ホース18は、
開閉バルブ11と12との間に上下方向に略垂直に配置
されることが多いが、高圧ホース18は、上下方向以外
の例えば、水平(横)方向に配置しても良い。エア抜き
処理は、本計測においては特に重要であり、試験液体で
ある油及び油圧回路中にエアが混入されていると、デー
タに重大な誤差を与える要因となる。
【0006】先ず、開閉バルブ11、12及び油量調整
バルブ13を開弁させ、油圧発生ポンプ4を駆動して油
タンク1から油圧発生回路6、高圧ホース18の経路で
油を流すと共に、送油ポンプ7を駆動してエア抜き回路
9、高圧ホース18、油量調整バルブ13、油タンク1
の経路で油を流す。このときメスシリンダ14にも油が
流れ込み蓄えられる。このようにして油圧発生回路6、
高圧ホース18及び油圧回路中に混入されているエアを
除去する。
【0007】エア抜き処理が終了した後油圧発生ポンプ
4、送油ポンプ7を停止させ、油量調整バルブ13を閉
弁する。このとき高圧ホース18及びメスシリンダ14
内の油は、油圧回路6、エア抜き回路9の逆止弁5、8
により保持される。次いで、油量調整バルブ13を僅か
に開弁させながらメスシリンダ14内の油量を調整し、
その液面の高さを、高圧ホース18の膨張量計測の基準
位置例えば、点線で示す位置に合わせる。
【0008】前記前処理が終了した後、油圧発生ポンプ
4、送油ポンプ7の停止を確認し、且つ圧力計10が0
を指針していることを確認して上側の開閉バルブ12を
閉弁する。次いで、油圧発生ポンプ4を駆動して高圧ホ
ース18内の油圧を昇圧する。この昇圧は、圧力計10
により油圧を確認をしながら行う。そして、高圧ホース
18に所定の圧力例えば、圧力50を加え、当該圧力を
規定時間保持する。
【0009】前記規定時間経過後、下側の開閉バルブ1
1を閉弁する。これにより高圧ホース18は、理想的に
は前記加えられた圧力で密封されることとなる。そし
て、下側の開閉バルブ11を閉弁した後、上側の開閉バ
ルブ12を開弁する。上側の開閉バルブ12が開弁され
ると、高圧ホース18内に密封されていた高圧油は、開
放されてメスシリンダ14に流れ込み、これに伴いメス
シリンダ14内の油量が増加してその液面が実線のよう
にΔhだけ高くなる。そして、高圧ホース18内の圧力
が0となる。
【0010】次に、高圧ホース18内の圧力を0の状態
で或る時間(例えば、低圧の時には1分、高圧の時には
2分)放置し、当該高圧ホース18を元の状態に戻した
後、このときのメスシリンダ14の点線で示す基準位置
と実線で示す高さとの差Δhを読み取って当該メスシリ
ンダ14に流れ込んだ油量を測定する。或いは、液面セ
ンサ15により液面の変化量Δhを計測し、容量換算表
示器16により高圧ホース18の膨張量に換算して表示
する。このようにして圧力50を加えたときの高圧ホー
ス18の膨張量を測定する。
【0011】また、ここで油量調整バルブ13によりメ
スシリンダ14内の油量を調整し、その液面の高さを前
記基準位置に合わせる。次いで、上側の開閉バルブ12
を閉弁し、下側の開閉バルブ11を開弁させて油圧発生
ポンプ4を駆動し、圧力計10を確認しながら高圧ホー
ス18に所定圧力例えば、圧力100を加える。そし
て、前述と同様にして圧力100を加えたときの高圧ホ
ース18の膨張量を測定する。このような操作を所定圧
力毎例えば、圧力50づつ変化させて最高圧力例えば、
前記圧力600まで順次測定する。更に、温度条件を変
えて同様の試験を行う。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】前記PSホースの膨張
試験においては、例えば、長さが1200 mm 、内径が
10 mm のPSホースの場合、圧力50の液圧を加えた
ときに0.1 cc以内、最高圧力600の液圧を加えたとき
に0.5 cc以内の誤差範囲で試験液体の液量を測定するこ
とが要求される場合がある。
【0013】しかしながら、上記従来の試験法方におい
ては、計測過程において理想的に推移することが保証で
きないものが多々ある。即ち、高圧ホース18は、或る
圧力における計測を終了した後、圧力0の状態に戻した
ときにどのくらいの時間で完全に元の状態(試験前の状
態)に戻るのか不明であり、また、完全に戻る保証もな
い。そこで、前述したように例えば、低圧の場合には1
分程度、高圧の場合には2分程度と適当な時間にしてい
るのが現状であり、ユーザによって区々である。これに
伴い測定精度も異なってくる。即ち、試験体自体の圧力
に対する変化のヒステリシスによる測定精度の誤差があ
る。
【0014】一般に、油には10%前後のエアが混入さ
れているといわれているが、これを計測する手法がな
い。従って、脱泡処理などにより対処しているがその定
量付けはできない。また、油又は液体は、圧力によって
圧縮比が変化するが、従来の方法では、圧縮比は一義的
に決めて、勝手処理を行っているが、現実には温度によ
っても異なるため、正確さに欠ける。
【0015】従って、エア抜き処理をしても、油に混入
されているエアが完全に除去された保証はなく、また、
その裏付けもない。このため高圧ホース18に高圧の油
圧を加えた後、当該高圧ホース18の膨張量を測定すべ
く上側の開閉バルブ12を開弁させて油圧を開放する
と、油に混入されている極めて細かい泡が活性化されて
膨張する。この結果、容積が増え、メスシリンダ14に
よる測定量に誤差が生じることとなる。即ち、油に混入
されているエアの圧力による変動、油自体の圧縮率の変
化及び温度による変動等に起因する誤差がある。
【0016】このように、油に混入されているエアの圧
力による変動、油自体の圧縮率、及び温度による変動、
試験装置の開閉バルブの開閉動作に伴う試験体に対する
影響、試験体自体の圧力に対する変化のヒステリシス等
により測定精度を確保することが困難であるという問題
がある。更に、各所定圧力毎における圧力0から所定の
最高圧力までの繰り返し作業が複雑であり、測定に非常
に手間がかかるという問題もある。
【0017】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
で、試験液体に混入されているエアの影響を無視して高
精度に、且つ簡単に試験体の膨張試験を行うことが可能
な膨張試験方法及び膨張試験装置を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、試験体に加える試験液体の液圧を変
化させて前記試験体の変化量を測定する膨張試験方法に
おいて、前記試験液体を圧力発生シリンダにより昇圧さ
せ、前記試験体を含まないときの測定系に加える圧力に
対するシリンダの変位を求め、次いで、前記試験体を接
続して昇圧させ当該試験体に加える圧力に対するシリン
ダの変位を求め、前記試験体を接続したときのシリンダ
の変位と前記試験体を含まないときのシリンダの変位と
の差により前記試験体の変化量を測定するものである。
【0019】膨張試験方法を実施するための膨張試験装
置は、上流端が試験液体タンクに接続された通路の下流
端に接続され、試験体が液密に且つ着脱可能に接続され
る第1のバルブと、液室が前記通路の途中に接続されピ
ストンにより昇圧された液圧を前記第1のバルブを通し
て前記試験体に加える圧力発生シリンダと、前記通路の
前記圧力発生シリンダの上流側に接続され当該圧力発生
シリンダの液室と前記試験体に試験液体を供給するポン
プと、前記通路の前記ポンプと圧力発生シリンダとの間
に接続され前記ポンプ側から圧力発生シリンダ側への試
験液体の流れを許容する第2のバルブと、前記通路の圧
力発生シリンダの下流側に接続されて当該通路の液圧を
検出する圧力センサと、前記圧力発生シリンダのピスト
ンの変位を検出する変位検出センサと、前記圧力発生シ
リンダのピストンを駆動する油圧制御手段と、前記試験
体の変化量を表示する表示手段と、前記第1のバルブを
開弁させて前記ポンプを駆動し、前記通路と前記液室と
前記試験体に試験液体を充満供給した後前記ポンプを停
止させると共に前記第1のバルブを閉弁し、前記油圧制
御手段を制御して前記ピストンを駆動し前記圧力センサ
及び変位検出センサからの信号により前記試験液体の液
圧を昇圧させて第1の圧力−シリンダ特性を求め、次に
前記第1のバルブを開弁させて前記試験液体の液圧を昇
圧させて第2の圧力−シリンダ特性を求め、この第2の
特性と第1の特性との差から前記試験体の変化量を演算
して前記表示手段に表示させる制御手段とを備えた構成
としたものである。
【0020】
【作用】膨張試験は、試験液体を圧力発生シリンダによ
り昇圧させ、試験体を含まないとき即ち、測定系から試
験体を遮断したときの測定系に加える圧力に対するシリ
ンダの変位を求める。次ぎに、試験体を測定系に接続し
て昇圧させ試験体に加える圧力に対するシリンダの変位
を求め、試験体を接続したときのシリンダの変位と試験
体を含まないときのシリンダの変位との差を求め、その
差によりて試験体の変化量を測定する。これにより試験
液体に混入されているエア等の影響を無視することが可
能となり、正確に、且つ迅速に試験体の膨張試験を行う
ことができる。
【0021】膨張試験装置は、制御手段により第1のバ
ルブを開弁させてポンプを駆動し、通路と圧力発生シリ
ンダの液室と試験体に試験液体を充満供給した後、ポン
プを停止させると共に第1のバルブを閉弁し、油圧制御
手段を制御して圧力発生シリンダのピストンを駆動し、
圧力センサ及び変位検出センサからの信号により記試験
液体の液圧を昇圧させて第1の圧力−シリンダ特性を求
める。次に、第1のバルブを開弁させて試験液体の液圧
を昇圧させ、第2の圧力−シリンダ特性を求める。そし
て、この第2の特性と第1の特性との差から試験体の変
化量を演算して表示手段に表示させる。これにより簡単
に、正確且つ迅速に試験体の膨張試験を行うことができ
る。
【0022】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。図2において、膨張試験装置(以下単に「試
験装置」という)20は、試験液体として前述した従来
の試験装置と同様に油を使用しており、油路21は、上
流端が油タンク22、下流端が圧力発生シリンダ28に
接続され、当該油路21の途中には油タンク22側から
順に止め弁23、送油ポンプ24、フィルタ26、逆止
弁27が接続されており、下流端は、圧力発生シリンダ
28の油室(液室)28Aのポート28aに接続されて
いる。尚、送油ポンプ24は、モータ25により駆動さ
れる。逆止弁27は、送油ポンプ24側から圧力発生シ
リンダ28側への油の流れを許容するように接続れさて
いる。
【0023】圧力発生シリンダ28の油室28Aのポー
ト28bは、油路30を介してマニホールド(枝管)3
2のポート32aに接続されている。このマニホールド
32には開閉バルブ33、34が接続されており、開閉
バルブ33は、油タンク22に接続されている。そし
て、開閉バルブ33から油タンク22への油路は、試験
装置20のエア抜き用の回路である。開閉バルブ34の
下方位置にはエア抜きマニホールド(枝管)35が配設
されている。油路36は、一端が油路21のフィルタ2
6と逆止弁27との間に接続され、他端がカプラ37を
介してエア抜きマニホールド35のポート35aに着脱
可能に接続される。この油路36は、試験体のエア抜き
用の回路である。エア抜きマニホールド35は、カプラ
37が装着されるとポート35aが開口されて油路36
と連通し、カプラ37が外されるとポート35aが閉塞
される。また、逆止弁27、開閉バルブ33、34は、
パイロット操作逆止弁で、制御信号により開弁するタイ
プの弁である。
【0024】圧力発生シリンダ28は、油室28Aと2
8Bとが軸方向に沿って連通して形成されており、ピス
トン29は、先端が油室28Aに後端が油室28Bに軸
方向に沿って摺動可能に嵌挿されている。そして、前記
ポート28a、28bは、油室28Aの端面近傍に設け
られており、前述したように油路21、31が接続され
ている。また、油室28Bの前後両端にはポート28
c、28dが設けられており、これらのポート28c、
28dは、サーボバルブ38に接続され、当該サーボバ
ルブ38は、サーボ系油圧源39に接続されている。ピ
ストン29は、サーボ系油圧源39からサーボバルブ3
8を介して供給される油圧により制御される。
【0025】油路30にはマニホールド32の上流側に
圧力計40が接続されており、圧力発生シリンダ28の
ピストン29のロッド29aの先端にはシリンダ変位検
出センサ41が接続されている。また、エア抜きマニホ
ールド35には試験体伸縮検出センサ42が接続されて
いる。圧力計40は、油路30即ち、試験体に加えられ
る油圧を検出して対応する電気信号を出力する。
【0026】シリンダ変位検出センサ41は、例えば、
リニアゲージが使用され、ピストン29の変位に応じた
電気信号を出力する。試験体伸縮検出センサ42もシリ
ンダ変位検出センサ41と同様にリニアゲージが使用さ
れている。これらの検出センサ40〜42の出力信号
は、制御回路45に加えられる。この制御回路45には
入力装置例えば、キーボード46、表示装置例えば、C
RT47、プリンタ48等が接続されている。
【0027】制御回路45は、キーボード46からの入
力信号に基づいて送油ポンプ24の駆動モータ25、逆
止弁27、開閉バルブ33、34等を制御し、圧力計4
0から入力される圧力信号をフィードバック信号として
サーボ系油圧源39の吐出圧及びサーボバルブ38の開
弁量を制御し、圧力発生シリンダ28のピストン29を
駆動して油路30及び試験体の圧力を0から例えば、圧
力600まで昇圧させる。
【0028】また、制御回路45は、圧力計40、シリ
ンダ変位検出センサ41からの入力信号に基づいて、油
圧とピストン29の変位の特性(圧力−シリンダ特性)
を求め、CRT47に表示する。即ち、制御回路45
は、試験体を含まない即ち、測定系から遮断した状態の
測定系における圧力−シリンダ特性と、試験体を接続し
た状態の圧力−シリンダ特性とから、所定の圧力におけ
る変位差を演算し、当該演算した変位差により試験体の
膨張量を算出してCRTに表示し、併せてプリンタ48
によりプリントアウトする。
【0029】以下に膨張試験方法及び装置の作動を説明
する。先ず、開閉バルブ34とエア抜きマニホールド3
5に試験体例えば、高圧ホース18の両端をそれぞれ接
続し、エア抜きマニホールド35にカプラ37を接続し
て油路21に油路36を接続する。次に、エア抜き回路
と圧力発生シリンダ28を含めた油圧回路及び高圧ホー
ス18のエア抜き処理を行う。このエア抜き処理は、圧
力発生シリンダ28のピストン29を後端まで後退させ
て油室28Aの容量を最大にすると共に開閉バルブ3
3、34を開弁させる。
【0030】次いで、送油ポンプ24を駆動して油タン
ク22から油路21、逆止弁27、油室28A、油路3
0、マニホールド32、開閉バルブ33、油タンク22
の経路、及び油路21、36、エア抜きマニホールド3
5、高圧ホース18、開閉バルブ34、マニホールド3
2、開閉バルブ33、油タンク22の経路で送油して循
環させる。そして、エア抜き処理が終了した後開閉バル
ブ33が閉弁される。また、エア抜き処理が終了したと
きにエア抜きマニホールド35からカプラ37を外し、
油路21とエア抜きマニホールド35からエア抜き回路
を遮断する。同時に送油ポンプ24が停止される。この
ようにしてエア抜き前処理が行われる。
【0031】エア抜き前処理が終了すると、開閉バルブ
34が閉弁され、高圧ホース18が油圧回路的に切り離
される。そして、逆止弁27、圧力発生シリンダ28、
圧力計40、マニホールド32、開閉バルブ33、34
を含めた油圧回路及び油の特性を含めた測定系の圧力特
性を測定する。制御回路45は、サーボ系油圧源39を
駆動して油圧を発生させると共に、サーボバルブ38を
制御してサーボ系油圧源39から吐出された油圧を制御
して圧力発生シリンダ28の油室28Bのポート28c
に供給し、ピストン29を図中右方に押動する。このピ
ストン29の移動に伴い油室28A、油路30を含む油
圧回路の油圧が上昇する。制御回路45は、圧力計40
の出力信号をフィードバック信号として取り込んで圧力
サーボ系を構成し、サーボバルブ38を制御して圧力発
生シリンダ28を駆動し、前記油圧回路の油圧を昇圧し
ていく。
【0032】圧力発生シリンダ28の油室28Aの容積
の変化量は、ピストン29の変位に対応しており、ピス
トン29の変位は、シリンダ変位検出センサ41により
検出される。制御回路45は、圧力計40から入力され
る信号とシリンダ変位検出センサ41から入力される信
号とにより、圧力Pとピストン29の変位Lの特性(圧
力−シリンダ特性)を測定する(図3の曲線I)。ここ
で、圧力発生シリンダ28は、機械的に極めて均一に仕
上げられており、従って、ピストン29の変位から油圧
回路(測定系)の膨張量的なものは、簡単に算出可能と
なる。
【0033】制御回路45は、上述のようにして圧力0
から所定圧力600までの油圧回路の圧力−シリンダ特
性を測定する。このようにして測定系のキャリブレーシ
ョンカーブを測定する。次に、サーボバルブ38により
圧力発生シリンダ28の油室28Bのポート28cから
油圧を抜くと同時にポート28dから油圧を供給してピ
ストン29を後退させ、油圧回路の油圧を0に戻す。
【0034】これにより試験体即ち、高圧ホース18を
含まない状態で計測側の機械的特性、油−圧力の特性を
自己診断処理することができる。また、自己診断には、
油に多量のエアが混入されている場合は、圧力−シリン
ダ特性にヒステリシスの発生が現れ、油の状態診断も可
能となる。次に、制御回路45は、開閉バルブ34を開
弁させて高圧ホース18を油圧回路に接続し、圧力発生
シリンダ28のピストン29を駆動して前述と同様にし
て油圧回路の油圧を0から最高圧力まで順次昇圧させ
る。そして、この時の圧力−シリンダ特性を測定する。
この圧力−シリンダ特性は、例えば、図3の曲線IIに
示すようになり、高圧ホース18の膨張量だけ変位Lが
大きくなる。従って、各所定の圧力における特性曲線I
とIIとの変位差ΔLが高圧ホース18の膨張量とな
る。この変位差ΔLにより、圧力0から最高圧力まで順
次昇圧したときの圧力ホース18の膨張量を正確に測定
することができる。即ち、測定系の圧力に対する膨張量
と油に混入されているエア量は同一の環境条件下である
ことから相殺され、無視することが可能となる。この測
定結果は、CRT47に表示され、また、必要に応じて
プリントアウトされる。
【0035】ところで、一旦圧力を加えた高圧ホース1
8は、当該高圧ホース18自体の特性からして弾性特性
を望むことが困難である。しかしながら、上記計測法方
においては、高圧ホース18に加える圧力は、従来の技
術と異なり、0から最高圧力まで順次昇圧させていくた
めに弾性特性を考慮する必要がない。即ち、高圧ホース
18のヒステリシスを考慮する必要がない。
【0036】また、高圧ホース18の周囲温度(環境条
件)を種々に変化させて各所定の温度における当該高圧
ホース18の膨張量を測定する。このような場合は、夫
々の環境条件下における前述の自己診断を行いつつ高圧
ホース18の膨張特性試験を終了する。制御回路45
は、各設定温度における各所定圧毎の高圧ホース18の
膨張量の測定結果をCRT47に表示すると共に、プリ
ンタ48によりプリントアウトする。この測定結果の表
示及びにプリントアウトは、各設定温度毎に行われる。
尚、プリントアウトは、一括した方が各設定温度におけ
る高圧ホース18の膨張量の変化を把握する上で好まし
い。
【0037】尚、試験体18が、例えば、広口の容器の
ような場合には、口から容器内のエアを逃がすことがで
きるために図2において油路30、マニホールド32、
開閉バルブ34の経路で前記容器に試験液体を注入する
ことが可能であり、このような場合には、油路36、カ
プラ37のエア抜き回路は不要である。この場合、開閉
バルブ34と容器の口とは、エア抜きが考慮されて接続
されることは勿論である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、試
験体を含まない状態で計測側の機械的特性及び試験液体
と圧力の特性(試験液体−圧力特性)を自己診断するこ
とにより、測定系の圧力に対する膨張量と試験液体に混
入されているエア量とを無視することが可能となり、更
に、試験体のヒステリシスを考慮する必要が無く、正確
に、且つ迅速に試験体の膨張量を測定することができ
る。更に、圧力発生シリンダにより試験体に加える液圧
を昇圧させるようにしたことにより、計測中に測定系の
中でオン−オフする部分即ち、試験液体の容量変化を発
生させる構成部品が無くなり、試験体の膨張量を正確に
測定することができる。また、自己診断には、試験液体
に多量のエアが混入されている場合、圧力とシリンダ特
性にヒステリシスの発生が現れるために、試験液体の状
態を診断することも可能となる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の膨張試験方法を実施するための膨張試験
装置の構成図である。
【図2】本発明に係る膨張試験方法を実施するための膨
張試験装置の一実施例を示す構成図である。
【図3】図2の膨張試験装置による試験体を含まない場
合及び試験体を含む場合の試験液体の圧力−圧力発生シ
リンダ特性の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
18 高圧ホース(試験体) 20 膨張試験装置 21、31、36 油路 22 油タンク 24 送油ポンプ 25 ポンプ駆動モータ 26 フィルタ 27 逆止弁 28 圧力発生シリンダ 29 ピストン 32 マニホールド 33、34 開閉バルブ 35 エア抜きマニホールド 37 カプラ 38 サーボバルブ 39 サーボ系油圧源 40 圧力計 41 シリンダ変位検出センサ 42 試験体伸縮検出センサ 45 制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試験体に加える試験液体の液圧を変化さ
    せて前記試験体の変化量を測定する膨張試験方法におい
    て、 前記試験液体を圧力発生シリンダにより昇圧させ、 前記試験体を含まないときの測定系に加える圧力に対す
    るシリンダの変位を求め、 次いで、前記試験体を接続して昇圧させ当該試験体に加
    える圧力に対するシリンダの変位を求め、 前記試験体を接続したときのシリンダの変位と前記試験
    体を含まないときのシリンダの変位との差により前記試
    験体の変化量を測定することを特徴とする膨張試験方
    法。
  2. 【請求項2】 上流端が試験液体タンクに接続された通
    路の下流端に接続され、試験体が液密に且つ着脱可能に
    接続される第1のバルブと、 液室が前記通路の途中に接続されピストンにより昇圧さ
    れた液圧を前記第1のバルブを通して前記試験体に加え
    る圧力発生シリンダと、 前記通路の前記圧力発生シリンダの上流側に接続され当
    該圧力発生シリンダの液室と前記試験体に試験液体を供
    給するポンプと、 前記通路の前記ポンプと圧力発生シリンダとの間に接続
    され前記ポンプ側から圧力発生シリンダ側への試験液体
    の流れを許容する第2のバルブと、 前記通路の圧力発生シリンダの下流側に接続されて当該
    通路の液圧を検出する圧力センサと、 前記圧力発生シリンダのピストンの変位を検出する変位
    検出センサと、 前記圧力発生シリンダのピストンを駆動する油圧制御手
    段と、 前記試験体の変化量を表示する表示手段と、 前記第1のバルブを開弁させて前記ポンプを駆動し、前
    記通路と前記液室と前記試験体に試験液体を充満供給し
    た後前記ポンプを停止させると共に前記第1のバルブを
    閉弁し、前記油圧制御手段を制御して前記ピストンを駆
    動し前記試験液体の液圧を昇圧させ前記圧力センサ及び
    変位検出センサからの信号により第1の圧力−シリンダ
    特性を求め、次に前記第1のバルブを開弁させて前記試
    験液体の液圧を昇圧させて第2の圧力−シリンダ特性を
    求め、この第2の特性と第1の特性との差から前記試験
    体の変化量を演算して前記表示手段に表示させる制御手
    段とを備えたことを特徴とする膨張試験装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、入力手段を備え、当該
    入力手段から入力される情報に基づいて前記制御を自動
    で行うことを特徴とする請求項2記載の膨張試験装置。
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