JPH07317572A - 気化器の開度検出装置 - Google Patents

気化器の開度検出装置

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JPH07317572A
JPH07317572A JP11525094A JP11525094A JPH07317572A JP H07317572 A JPH07317572 A JP H07317572A JP 11525094 A JP11525094 A JP 11525094A JP 11525094 A JP11525094 A JP 11525094A JP H07317572 A JPH07317572 A JP H07317572A
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valve
holder
valve body
magnet
carburetor
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JP11525094A
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English (en)
Inventor
Ryoji Kaneko
良司 金子
Takatoshi Nakano
孝俊 中野
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Yamaha Motor Co Ltd
Moriyama Kogyo KK
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
Moriyama Kogyo KK
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Publication date
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  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 摺動絞り弁式気化器の開度検出装置に関し、
簡単な構造でコスト低減、検出精度の向上、更には製造
上の自由度,作業性の向上が可能な装置を提供する。 【構成】 ベンチュリ通路6とバルブ室7とを有するキ
ャブボディ2と、ベンチュリ通路面積を変化させる面積
可変バルブとで気化器1の開度検出装置を構成する。磁
石25が固定されたホルダ11を面積可変バルブのバル
ブ本体9に固定し、磁気センサ28a〜28cを、バル
ブ室を形成する隔壁2d外面の磁石と対向可能位置に固
定する。又面積可変バルブを、ピストン型のバルブ本体
と、同バルブ本体の底壁に挿入配置したジェットニード
ル21と、ジェットニードルを底壁内面に押圧固定する
ためのバルブスプリング10とで構成し、ホルダをバル
ブ本体内に摺動可能に嵌合挿入された樹脂製のものと
し、かつ該ホルダでジェットニードルをバルブ本体の底
壁に押圧固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直動式スロットルバル
ブを備えた気化器のスロットルバルブ開度を検出する開
度検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動二輪車等のエンジンにおいて
は、出力,燃費の向上,排気ガス浄化を図るために点火
時期制御装置を搭載している。この点火時期制御装置
は、例えばエンジン回転数,及びスロットル開度からエ
ンジン負荷状態を検出し、点火時期を、これらの検出値
に対応した点火時期に制御するように構成されている。
【0003】このような点火時期制御において上記スロ
ットル開度を検出するには、従来、回転式のバタフライ
バルブを有する気化器を備えている場合、このバタフラ
イバルブの回転角度をポテンションメータで検出する方
法が一般的に採用されている。一方、直動式のピストン
バルブを有する気化器を備えている場合、このピストン
バルブの軸方向移動量を回転機構を介して回転角度に変
換し、これをポテンションメータで検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のピストンバルブ式気化器の開度検出装置では、ピスト
ンバルブの移動量を回転角度に変換するための回転機構
を別途設ける必要があることから、構造が複雑となり大
型化するとともに、部品点数の増大によりコストが上昇
するという問題があり、またピストンバルブの直線移動
量を回転角に変換するという構造上、検出精度が低下し
易いという問題点がある。
【0005】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、簡単な構造で小型化に対応できるとともにコス
トを低減でき、かつ検出精度を向上できる気化器の開度
検出装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、上述の目
的を達成するために直動式の面積可変バルブの軸方向位
置を直接検出できる検出機構について検討し、面積可変
バルブに磁石を配設し、該バルブの軸方向移動に伴う磁
石の磁界強度の変化を取り出す磁気センサを、キャブボ
ディの上記磁石と対向する位置に取付けることにより構
造の簡略化,小型化を実現できる開度検出装置を開発し
た。
【0007】ところで、上記面積可変バルブに磁石を配
設する場合、該バルブは摺動部品であることから真鍮,
アルミ等の耐摩耗性の金属が採用されており、このよう
な金属部品に例えば樹脂マグネット等の磁石を直接固定
するのは困難である。例えば上記磁石をねじ止めするに
は上記面積可変バルブの形状,寸法からしてスペース上
の余裕がなく、また接着,圧入する方法では脱落,欠け
等の問題が生じる懸念がある。
【0008】そこで請求項1の発明は、ベンチュリ通路
と該通路に開口するように形成されたバルブ室とを有す
るキャブボディと、上記バルブ室内に摺動自在に配置さ
れベンチュリ通路面積を変化させる面積可変バルブとを
備えた気化器の開度検出装置において、磁石が固定され
たホルダを上記面積可変バルブに固定し、該磁石からの
磁界の強度に応じた出力を発生する磁気センサを、上記
バルブ室を形成する隔壁外面の上記磁石と対向可能位置
に固定したことを特徴としている。
【0009】ここで、本発明において上記磁気センサを
固定するとは、磁気センサを隔壁外面に半田付け等で直
接固定する場合だけでなく、磁気センサを基板に半田付
け等によって実装し、該基板をこれの磁気センサが隔壁
外面に接するように固定したり,あるいは上記磁気セン
サ又は基板をセンサケース内に収納し、該センサケース
を隔壁外面に固定したりする場合も含む。なお、上記基
板の隔壁への固定方法としては、例えば隔壁に取付け底
面を形成し、該底面にノックピン等を介して基板を位置
決めし、該基板をプッシュナットやボルト等で固定する
方法が採用できる。
【0010】請求項2の発明は、上記面積可変バルブ
が、ピストン型バルブ本体と、該バルブ本体の底壁から
下方に突出するように配設されたジェットニードルと、
該ジェットニードルを上記底壁内面に押圧固定するため
のバルブスプリングとを備えており、上記ホルダが上記
バルブ本体内に嵌合挿入された樹脂製のもので、かつ該
ホルダで上記ジェットニードルを上記バルブ本体の底壁
内面に押圧固定したことを特徴としている。また請求項
3の発明は、上記ホルダに磁石固着部分がバルブ径方向
に弾性変形可能となるようにスリットを形成し、上記バ
ルブ本体に上記磁石が嵌合挿入される孔を形成したこと
を特徴としている。
【0011】請求項4の発明は、上記面積可変バルブ
が、これの軸方向途中部位の外周面,又は内周面に環状
の保持溝を有するピストン型のバルブ本体を備えてお
り、上記ホルダがCリング状のものであって該バルブ本
体の保持溝に嵌合挿着されていることを特徴としてい
る。
【0012】
【作用】本発明の開度検出装置は、面積可変バルブの軸
方向移動に伴う磁石の磁界強度の変化を磁気センサで電
気信号として取り出し、該電気信号の変化から上記面積
可変バルブの開度を検出するものであり、この検出開度
に応じて例えばエンジンの点火時期制御が行われる。
【0013】請求項1の発明に係る気化器の開度検出装
置によれば、面積可変バルブに固定した磁石と、キャブ
ボディの隔壁外面に固定した磁気センサとで検出機構を
構成したので、従来の回転機構を設ける場合に比べて検
出機構を簡略化でき、ひいては小型化に対応できるとと
もに、部品点数を削減できる分だけコストを低減でき
る。
【0014】また上記磁気センサを隔壁に固定し、バル
ブの軸方向位置を直接検出するようにしたので、従来の
軸方向移動量を回転角に変換するものに比べて検出精度
を向上できる。さらには上記磁気センサを隔壁に固定し
たので、該磁気センサ自体の取付け位置精度を向上で
き、この点からも検出精度を向上できる。
【0015】さらに本発明では、上記磁石をホルダに固
定し、該ホルダを面積可変バルブに固定したので、上記
ホルダを面積可変バルブと異なる材料の別部品で構成す
ることができ、例えば樹脂製とすることで磁石を一体成
形することができ、製造上の自由度を向上できるととも
に、組み立てを容易に行うことができる。その結果、上
述の直接固定する場合のスペース上の問題,脱落等の問
題を解消でき、また上記面積可変バルブからホルダを取
り外し可能とすることにより、メンテナンス等を容易に
行うことができる。
【0016】請求項2の発明では、上記磁石を樹脂製ホ
ルダに一体成形した樹脂マグネットにより構成し、該ホ
ルダをバルブ本体内に嵌合挿入し、バルブスプリングで
上記ホルダをバルブ本体の底壁に押圧するとともに、該
ホルダでジェットニードルを上記底壁に押圧したので、
簡単な構造で上記ホルダを磁石の保持とジェットニード
ルの保持とに兼用でき、従来のジェットニードル用押圧
部品を不要にできる。また上記バルブ本体内にホルダを
配置したので、該ホルダがキャブボディのバルブ室内面
に摺接することはなく、引っ掛かりによる摩耗等を回避
できる。
【0017】請求項3の発明では、上記ホルダにスリッ
トを形成し、これにより磁石をバルブ径方向に弾性変形
可能としたので、ホルダのバルブ本体への組み付けは、
ホルダの磁石固着部分を内側に弾性変形させた状態で上
記バルブ本体内に挿入し、これの孔内に上記磁石を嵌合
させるだけでよく、組み立てを容易にでき、作業性を向
上できる。
【0018】請求項4の発明では、上記バルブ本体の軸
方向途中の外周面,又は内周面に環状の保持溝を形成
し、該保持溝にCリング状のホルダを嵌合挿着したの
で、組み立て作業を容易に行うことができるとともに、
バルブ本体の上端,下端に挿着する場合の抜けや傾きの
問題を回避できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1ないし図7は、請求項1,2の発明に係る一実
施例による気化器の開度検出装置を説明するための図で
あり、図1は本実施例装置が適用された気化器の側面
図、図2は図1のII−II線断面図、図3は上記実施例装
置の断面図、図4は図1のIV−IV線断面図、図5は上記
実施例装置の検出部分を示す平面図、図6は上記実施例
装置のホルダを示す分解斜視図、図7(a)はホルダの
嵌合部分を示す正面図、図7(b)はホルダの嵌合部分
を示す平面図である。
【0020】図において、1は本実施例装置が適用され
たVM型気化器であり、これのキャブボディ2の下面開
口にはフロートチャンバ3がボルト締め接続されてお
り、また上記キャブボディ2には、これのベンチュリ通
路6をバイパスするスタータ通路6aを開閉するワック
ス式のオートチョーク機構4が配設されている。上記フ
ロートチャンバ3内にはフロート5が上下揺動可能に配
設されている。このフロート5は上記チャンバ3内の燃
料の液面の変化に伴って昇降して図示しない燃料導入口
を開閉し、これによりフロートチャンバ3内の燃料の液
面を一定にするものである。
【0021】上記キャブボディ2は亜鉛ダイキャスト製
のものであり、これは吸入空気(図1の→印a参照)が
流れるベンチュリ通路6を有する筒状の本体部2aと、
該本体部2aから上方に垂直に延び、かつ上記ベンチュ
リ通路6に開口するバルブ室7を有するシリンダ部2b
と、該シリンダ部2bと同軸をなすように上記本体部2
aから上記フロートチャンバ3内に延びる燃料導入部2
cとを一体形成して構成されている。
【0022】上記シリンダ部2bの上端開口には蓋8が
装着されており、該シリンダ部2bのバルブ室7内には
ピストンバルブ(面積可変バルブ)39が上記ベンチュ
リ通路6内に出没可能に配設されている。このピストン
バルブ39は、上記バルブ室7内に上下動自在に挿入配
置された有底円筒状のバルブ本体9と、該バルブ本体9
の底壁9bから下方に突出するように配設されたジェッ
トニードル21と、永久磁石25を保持するホルダ11
と、該ホルダ11を上記底壁9b内面に押圧するスプリ
ング10とで構成されている。上記バルブ本体9は真鍮
又はアルミ合金からなり、該バルブ本体9内に樹脂製で
有底円筒状の上記ホルダ11が嵌合挿入されており、こ
のホルダ11と上記蓋8との間に該バルブ本体9を閉方
向に付勢し、かつ上記ホルダ11を押圧固定する上記ス
プリング10が配設されている。
【0023】また上記ホルダ11は、バルブ本体9の底
壁9bを貫通して上述の燃料導入部2c内に挿入された
上記ジェットニードル21の上下位置決め用eリング2
1aを上記バルブ本体9の底壁9b内面に押圧固定して
いる。これにより上記ホルダ11は永久磁石25の保持
と、上記ジェットニードル21の押圧保持とに兼用され
ている。
【0024】上記バルブ本体9の底壁9bにはスロット
ルケーブル16の一端が係止しており、該ケーブル16
の延長端は上記蓋8に接続されたガイドパイプ17内を
通って図示しないアクセルグリップに連結されている。
このアクセルグリップの操作により上記バルブ本体9が
上下方向に移動して上記ベンチュリ通路6の通路面積を
全閉から全開の間で変化させるようになっている。な
お、図6における9b,11bは上記スロットルケーブ
ル16を上記底壁9bに係止させた状態でバルブ本体9
内に挿通するためのスリットである。
【0025】上記燃料導入部2c内の上部にはニードル
ジェット20aが挿入されており、これは上記ベンチュ
リ通路6内のバルブ本体9の下方に開口している。また
上記燃料導入部2cの下端にはメインジェット20bが
螺挿されており、これは燃料内に開口している。このニ
ードルジェット20a内に上記ジェットニードル21が
進退可能に挿入されており、上記バルブ本体9の上下移
動に伴ってジェットニードル21が進退移動し、上記ニ
ードルジェット20aの上端開口の有効開口面積を変化
させ、これによりベンチュリ通路6内に吸引される燃料
量を調整するようになっている。
【0026】また上記本体部2aのバルブ本体9の下端
部に臨む部分にはアイドリング回転数を調整するための
スロットルスクリュ18が螺挿されており、これの上部
には上記ベンチュリ通路6内に潤滑オイルを供給するオ
イル供給口19が接続形成されている。このオイル供給
口19から供給された潤滑オイルはバルブ本体9の側面
に形成された溝9aを流下して上記ベンチュリ通路6に
供給される。さらに上記キャブボディ2にはフロートチ
ャンバ3の上方空間と外部とを連通するエアベント通路
15が形成されており(図1参照)、該エアベント通路
15によりフロートチャンバ3内は大気圧に保持される
ようになっている。
【0027】そして本実施例の開度検出装置の検出要部
は、ピストンバルブ移動方向に見ると、図5に示すよう
に、上記ベンチュリ通路6内を流れる吸気流aと直交
し、上記バルブ本体9の中心を通る直線b上に配設され
ている。上記検出要部はバルブ本体9の上縁に位置する
永久磁石25と、上記シリンダ部2bの隔壁2dの外面
に固定された磁気センサ28a〜28cとから構成され
ている。
【0028】上記永久磁石25はプラスチックマグネッ
トからなるものであり、上記非磁性体樹脂からなるホル
ダ11と一体にインサート成形されており、かつ該ホル
ダ11の上縁部に凸設されている。この永久磁石25は
上記バルブ本体9の上端縁に形成された切り欠き部9c
を通って外方に露出している。また上記ホルダ11の永
久磁石25の左右側部には上記切り欠き部9cに係合す
る突起部11aが一体形成されており、該突起部11a
は永久磁石25がバルブ本体9に直接接触するのを防止
し、かつ位置決め及び回転止めとして機能している。な
お、上記永久磁石25の外端面は上記シリンダ部2bの
隔壁2dの内面に対して僅かな隙間を有している。
【0029】上記シリンダ部2bの隔壁2dの外面には
側方に開口するセンサ室30が一体形成されており、こ
のセンサ室30内に上記センサユニット26が収容配置
されている。このセンサユニット26は基板27の隔壁
2d側内面に3つの磁気センサ28a,28b,28c
を上記バルブ本体9の軸方向に所定間隔を開けて半田付
け固定し、該基板27の外面に5本のリード線29を半
田付け接続するとともに、基板27にパターン形成され
た配線を介して各磁気センサ28a〜28cとこれに対
応するリード線29とを接続して構成されている。上記
各磁気センサ28a〜28cにはホール素子,MR素
子,あるいはICが採用されている。
【0030】上記センサ室30内には樹脂封止層35が
形成されている。これは常温硬化エポキシ樹脂からなる
ポッティング剤を上記センサ室30内に注入充填し、こ
れを乾燥固化させて形成したものである。これにより上
記センサユニット26は樹脂封止されており、かつ該樹
脂封止層35から上記各リード線29が突出している。
【0031】上記センサユニット26の基板27は、図
4に示すように、上記センサ室30内の位置決め座31
にその一部をセンサ室30内に突出させて圧入植設され
た金属ピン32を該基板27の位置決め孔27aに嵌合
挿入し、該金属ピン32にプッシュナット33を嵌着す
ることにより上記センサ室30内の隔壁2d上に位置決
め固定されている。
【0032】これにより各磁気センサ28a〜28cは
上記シリンダ部2bの隔壁2dの外面に当接しており、
上記バルブ本体9の上下移動に伴って上記永久磁石25
と隔壁2dを挟んで対向し得るようになっている。この
場合、スロットル開度がアイドリング開度より僅かに開
いた第1開度、これよりさらに開いた第2,第3開度に
なった場合にそれぞれ永久磁石25が磁気センサ28a
〜28cに対向するように該センサ28a〜28cの位
置が設定されている。
【0033】ここで上記永久磁石25,及び磁気センサ
28a〜28cは、上述のようにベンチュリ通路6の軸
線,つまり吸入空気の流れ方向aと直交し、バルブ本体
9の中心を通る直線b上に配置されている。これにより
バルブ本体9の振動によって永久磁石25と磁気センサ
28a〜28cとのギャップが変化するのを回避してい
る。即ち、バルブ本体9は吸気脈動の影響によって吸気
の流れ方向に振動し易い。このため上記永久磁石25と
磁気センサ28a〜28cとを上記ベンチュリ通路6の
軸線上に、つまり上記振動方向に対向するように配置す
ると両者25,28a〜28cのギャップが変化する場
合があり、その結果検出精度の低下を招くおそれがあ
る。
【0034】また上記基板27のピストンバルブ軸方向
取付け位置は、バルブ本体9がアイドリング位置から僅
かに上昇した上記第1開度になった場合に上記永久磁石
25が下端の磁気センサ28aと対向するように調整す
る。これはバルブ本体9の開度が小さい状態では該バル
ブ本体9の僅かな開度変化によって吸気量が大きく変化
するのに対し、開度が大きくなるとあまり変化しない。
従って、バルブ本体9の小開度位置をより精度良く検出
する必要があるからであり、永久磁石25と磁気センサ
28aとの対向を優先することにより、小開度位置の検
出精度を向上できる。
【0035】上記バルブ本体9の検出位置精度をさらに
向上させるには、上記永久磁石25と磁気センサ28a
〜28cとの距離の変化に対する磁束密度の変化を急峻
させるのが望ましい。そのためには上記永久磁石25と
磁気センサ28a〜28cとの間に、永久磁石25から
の磁束を磁気センサに28a〜28c集中させる磁性板
等からなる磁路を形成するのが有利である。
【0036】上記各リード線29は図示しないスロット
ル開度判別回路に接続されている。この判別回路は上記
バルブ本体9の軸方向移動に伴う永久磁石25の磁界強
度が所定のしきい値以上の場合に、該永久磁石25の軸
方向位置が上記磁気センサ28a〜28cの何れかと一
致したと判定し、これによりスロットル開度を判別する
ようになっている。
【0037】次に本実施例の作用効果について説明す
る。本実施例の開度検出装置によれば、バルブ本体9が
アイドリング位置から僅かに開いた第1開度に上昇する
と、永久磁石25が下端の磁気センサ28aと対向し、
該磁気センサ28aからの出力が上記所定のしきい値を
越え、これによりスロットル開度は上記第1開度である
と判定される。そしてバルブ本体9がさらに第2,第3
開度まで上昇すると、上記永久磁石25が磁気センサ2
8b,28cと順次対向し、この磁気センサ28b,2
8cからの出力がしきい値を越え、これによりスロット
ル開度が第2,第3開度であると判定される。
【0038】このように本実施例では、永久磁石25を
ホルダ11を介してバルブ本体9の上縁に固定し、各磁
気センサ28a〜28cをシリンダ部2bの隔壁2dの
外面に固定したので、簡単な構造で上記バルブ本体9の
スロットル開度を検出することができ、従来の回転機構
を別途設ける場合に比べて小型化に対応でき、かつ部品
コストを低減できる。
【0039】また本実施例では、上記バルブ本体9の軸
方向位置を直接検出するようにしているので、上記従来
のピストンバルブの軸方向移動量を一旦回転角度に変換
し、これを検出する構造に比べて検出精度を向上でき
る。さらに上記各磁気センサ28a〜28cを基板27
に実装し、該基板27を金属ピン32,プッシュナット
33を介して上記隔壁2dに直接位置決め固定したの
で、取付け精度を大幅に向上でき、この点からも検出精
度を向上できる。
【0040】さらに本実施例によれば、上記隔壁2dの
外面にセンサ室30を形成し、該センサ室30内に樹脂
封止層35をポッティングしてセンサユニット26を樹
脂封止したので、外力による損傷や変形を防止でき、か
つシール性を向上して防水,防塵の確実化を図ることが
できる。しかも本実施例では、上記樹脂35の肉厚をセ
ンサユニット26の数倍と厚く形成したので、センサ室
30のシール性をさらに向上でき、かつリード線29の
保持力を向上できる。
【0041】また本実施例では、ホルダ11に永久磁石
25を固定し、該ホルダ11をバルブ本体9内に嵌合挿
入したので、金属製のバルブ本体9と異なる材料の別部
品で永久磁石25の固定保持をすることができ、それだ
け製造上の自由度を向上できるとともに、組み立てを容
易に行うことができる。また上記ホルダ11を着脱可能
としたので、メンテナンスを容易に行うことができる。
また非磁性体樹脂に樹脂マグネットをインサート成形す
ることによりホルダ11に永久磁石25を一体成形で
き、製造が容易である。
【0042】また、上記ホルダ11をバルブ本体9内に
挿着し、バルブスプリング10で上記ホルダ11をバル
ブ9の底壁9bに押圧するとともに、該ホルダ11でジ
ェットニードル21を上記底壁9bに押圧固定したの
で、簡単な構造で上記ホルダ11を永久磁石25の保持
とジェットニードル21の保持とに兼用でき、従来のニ
ードル押圧部品を不要にできる分だけ部品点数を削減で
きる。また上記バルブ本体9内にホルダ11を挿入した
ので、デッドスペースを有効利用でき、かつシリンダ部
2bのバルブ室7内面に摺動しないことから摩耗を回避
できる。
【0043】図8及び図9は、請求項3の発明に係る一
実施例によるピストンバルブの構造を説明するための図
であり、図中、図6と同一符号は同一又は相当部分を示
す。
【0044】これはホルダ11の永久磁石25部分を囲
むように大略放物線状のスリット11cを形成し、これ
により上記永久磁石25をバルブ径方向に弾性変形可能
に構成し、バルブ本体9の上縁部に上記永久磁石25が
嵌合挿入される孔9eを形成した例である。
【0045】本実施例では、ホルダ11の永久磁石25
部分を内方に弾性変形させた状態でバルブ本体9内に挿
入し、これの孔9d内に上記磁石25を嵌合させるだけ
で両者を組み立てることができ、組立作業性を向上でき
る。
【0046】図10〜図12は、請求項4の発明に係る
一実施例によるピストンバルブ構造を説明するための図
であり、図1〜図9と同一符号は同一又は相当部分を示
す。
【0047】図10及び図11に示す構造では、ピスト
ンバルブ50の軸方向途中の上部外周面に環状の保持溝
51を形成するとともに、該保持溝51内に磁石挿着凹
部52を凹設し、ホルダ装着時の永久磁石に対する逃げ
溝52aを形成する。またCリング状の金属製又は樹脂
製ホルダ55を形成するとともに、該ホルダ55に永久
磁石25を一体にインサート成形する。このホルダ55
を外方に弾性変形させた状態で上記バルブ本体50に装
着し、上記保持溝51内に嵌合することにより両者を組
み立てる。
【0048】また図12に示す構造は、ピストンバルブ
60の軸方向途中の内周面に環状の保持溝61を形成す
るとともに、該保持溝61内に外部に開口する磁石挿着
部62を形成し、永久磁石25を一体に凸設してなるC
リング状のホルダ63を、内方に弾性変形させた状態で
上記保持溝61内に嵌合挿着した例である。
【0049】図10〜12の実施例によれば、製造上の
自由度,及び組み立て性を向上でき、上記実施例と同様
の効果が得られるとともに、ピストンバルブ50,60
の軸方向途中にホルダ55,63を配置したので、端縁
に配置する場合のような抜けや倒れを防止できる。
【0050】なお、上記各実施例では、VM型気化器に
適用した場合を例にとって説明したが、本発明は回転式
のバタフライバルブを備えたSU型気化器にも適用で
き、この場合は吸入負圧により自動的に上下移動するピ
ストンバルブに磁石を配設することとなる。さらに上記
実施例では、円筒状のピストンバルブを例にとったが、
本発明はプレートバルブにも勿論適用できる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明に係る気化器の開度
検出装置によれば、磁石が固定されたホルダを面積可変
バルブに固定し、磁気センサをキャブボディの隔壁外面
の上記磁石と対向可能位置に固定したので、簡単な構造
で小型化に対応できるとともにコストを低減でき、かつ
検出精度を向上できる効果があり、また上記磁石を固定
する際の製造上の自由度,及び組み立て時の作業性を向
上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1,2の発明に係る一実施例による気化
器の開度検出装置を説明するための側面図である。
【図2】上記実施例装置の断面図である。
【図3】上記実施例装置の検出要部を示す断面図であ
る。
【図4】上記実施例装置の基板の固定部分を示す断面図
である。
【図5】上記実施例装置の検出要部を示す平面図であ
る。
【図6】上記実施例装置のホルダを示す分解斜視図であ
る。
【図7】上記実施例のホルダの嵌合部分を示す図であ
る。
【図8】請求項3の発明に係る開度検出装置のホルダを
示す分解斜視図である。
【図9】上記実施例のホルダの嵌合部分を示す正面図で
ある。
【図10】請求項4の発明に係る開度検出装置のホルダ
を示す分解斜視図である。
【図11】上記実施例のホルダの嵌合部分を示す断面平
面図である。
【図12】上記実施例のホルダ嵌合部分の変形例を示す
断面平面図である。
【符号の説明】
1 気化器 2 キャブボディ 2d 隔壁 6 ベンチュリ通路 7 バルブ室 9,50,60 バルブ本体 11,55,63 ホルダ 11b スリット 10 バルブスプリング 21 ジッェトニードル 25 永久磁石 28a〜28c 磁気センサ 39 ピストンバルブ(面積可変バ
ルブ) 51,61 保持溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02M 19/00 H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンチュリ通路と該通路に開口するよう
    に形成されたバルブ室とを有するキャブボディと、上記
    バルブ室内に摺動自在に配置されベンチュリ通路面積を
    変化させる面積可変バルブとを備えた気化器の開度検出
    装置において、磁石が固定されたホルダを上記面積可変
    バルブに固定し、該磁石からの磁界の強度に応じた出力
    を発生する磁気センサを、上記バルブ室を形成する隔壁
    外面の上記磁石と対向可能位置に固定したことを特徴と
    する気化器の開度検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記面積可変バルブ
    が、ピストン型バルブ本体と、該バルブ本体の底壁から
    下方に突出するように配設されたジェットニードルと、
    該ジェットニードルを上記底壁内面に押圧固定するため
    のバルブスプリングとを備えており、上記ホルダが上記
    バルブ本体内に嵌合挿入された樹脂製のもので、かつ該
    ホルダで上記ジェットニードルを上記バルブ本体の底壁
    内面に押圧固定したことを特徴とする気化器の開度検出
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、上記ホルダに磁石固
    着部分がバルブ径方向に弾性変形可能となるようにスリ
    ットを形成し、上記バルブ本体に上記磁石が嵌合挿入さ
    れる孔を形成したことを特徴とする気化器の開度検出装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、上記面積可変バルブ
    が、これの軸方向途中部位の外周面,又は内周面に環状
    の保持溝を有するピストン型のバルブ本体を備えてお
    り、上記ホルダがCリング状のものであって該バルブ本
    体の保持溝に嵌合挿着されていることを特徴とする気化
    器の開度検出装置。
JP11525094A 1994-05-27 1994-05-27 気化器の開度検出装置 Withdrawn JPH07317572A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013195262A (ja) * 2012-03-21 2013-09-30 Keihin Corp 回転角度検出装置

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