JPH07317050A - 軽量盛土用発泡樹脂ブロック - Google Patents

軽量盛土用発泡樹脂ブロック

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JPH07317050A
JPH07317050A JP10658294A JP10658294A JPH07317050A JP H07317050 A JPH07317050 A JP H07317050A JP 10658294 A JP10658294 A JP 10658294A JP 10658294 A JP10658294 A JP 10658294A JP H07317050 A JPH07317050 A JP H07317050A
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JP
Japan
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embankment
water
resin block
foamed resin
outflow
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JP10658294A
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Inventor
Kozaburo Ogi
孝三郎 扇
Tadashi Abe
正 阿部
Tetsuo Matsushita
哲夫 松下
Yukio Fukazawa
幸雄 深沢
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KENSETSU KIKAKU CONSULTANT KK
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
KENSETSU KIKAKU CONSULTANT KK
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)
  • Pit Excavations, Shoring, Fill Or Stabilisation Of Slopes (AREA)
  • Retaining Walls (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 原材料費は従来と同じ、即ち、発泡倍率も同
じ程度で、それ自体も軽いにもかかわらず、冠水時には
浮力が小さく、且つ、構造的強度も十分保たれる軽量盛
土用発泡樹脂ブロック。 【構成】 軟弱地盤7上へ軽量盛土用発泡樹脂ブロック
1を積層する敷設方法で使用する軽量盛土用発泡樹脂ブ
ロック1あって、上端部に開口した凹部2を形成すると
共に該凹部2へ水を連続的に流出入させる流出入口3を
形成した直方体形状の軽量盛土用発泡樹脂ブロック1で
あること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、軟弱地盤上の盛土、
急傾斜地盛土、構造物の裏埋め、直立壁、盛土の拡幅等
々の荷重軽減及び土圧軽減を図るところに用いられ、特
に冠水する可能性のある場所で利用される軽量盛土用発
泡樹脂ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軟弱地盤上に盛土をした場合に、
盛土荷重による軟弱地盤の沈下或いは支持力不足といっ
た不具合があり、また、傾斜地盤に盛土をした場合に、
盛土荷重による滑りの発生等の不具合が生じるため、係
る不具合を解決する工法として盛土材料として発泡樹脂
ブロックを使用する軽量盛土用発泡樹脂ブロック土木工
法が実用化されている。この工法は、例えば、図6に示
すように、軟弱地盤7の上に敷砂12を敷き、その上に
大型の軽量盛土用発泡樹脂ブロックAをビラミッド状に
積み重ね、更にその上に、路盤5、表層6が積載され、
これらの側方を被覆土13で覆う工法である。
【0003】このような工法を採用した場合、盛土材料
となる軽量盛土用発泡樹脂ブロックAの密度は、土砂や
コンクリートの約1/100程度で非常に小さく、ま
た、盛土材料として使用される軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ックAは、その体積が通常1個当たり、例えば、1m3
と非常に大きいために、このような軽量盛土用発泡樹脂
ブロックAに水が冠水した場合には、軽量盛土用発泡樹
脂ブロックA1個当たりには、約1トンに相当する大き
な浮力が鉛直方向に働くこととなる。これに比して、こ
の軽量盛土用発泡樹脂ブロックAに働く重力は、0.0
2トン程度と非常に小さい。従って、表層6等を下方か
ら押し上げる力が働くため、路盤5、表層6における盛
土を多くして、大きな抑え荷重を保持しておかなければ
ならない問題点がある。そして、これによって、通常時
には、下方の軟弱地盤等に常にその分の荷重が掛かり、
地盤沈下の軽減が損なわれるという問題点がある。
【0004】このような問題点を解決するブロックとし
て、例えば、特公平6−12002号公報に開示される
軽量盛土用発泡樹脂ブロックがある。この軽量盛土用発
泡樹脂ブロックは、その内部に空洞部を形成すると共
に、この空洞部に水が連続して流出入する流出入口を水
平方向に形成したものである。これによると、周りの水
位が増加してきた時、その流出入口から空洞部に水を導
き入れて、軽量盛土用発泡樹脂ブロックに生じる浮力を
軽減して、表層等の上方部における盛土の量を少なくて
良いようにし、水が引く時には、その水を流出入口から
流出させて元の軽量盛土用発泡樹脂ブロックそれ自体の
みの軽い重量とするものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
軽量盛土用発泡樹脂ブロックによる敷設によると、内部
の空洞部を出来るだけ大きく形成すると、冠水時の浮力
はその分だけ小さくなるので、その点からは好ましいも
のとなるが、逆に、構造的強度の点からは弱くなり、上
方部の路盤や表層の荷重に耐えられないという問題点が
生じる。また、内部の空洞部が小さくなれば、構造的強
度はその分強くなるものの、浮力も大きくなり上記した
同じ問題点が生ずる。
【0006】そこで、冠水時にも浮力が小さく、且つ、
構造的強度も十分に保たれる構造の軽量盛土用発泡樹脂
ブロックの開発が必要となるが、このような理想的なも
のに近づけるには、軽量盛土用発泡樹脂ブロックの発泡
倍率を出来るだけ小さくして強度のある発泡樹脂を使用
すれば、ある程度満足するものが得られるが、反面にお
いて、原材料費が高騰すると共に、それ自体の重量も重
くなるという新たな問題点が生じる。また、このように
しても、なお、軽量盛土用発泡樹脂ブロックの密度が1
以下であり、且つ、それ自体が体積を有していることか
ら浮力が生じ、この浮力を表層に影響させないために
は、路盤等における盛土の量をある程度確保しておかな
ければならない問題点は解決なされていない。
【0007】そこで、この出願人らは、原材料費は従来
と同じ、即ち、発泡倍率も同じ程度で、それ自体も軽い
にもかかわらず、冠水時には浮力が小さく、且つ、構造
的強度も十分保たれる軽量盛土用発泡樹脂ブロックにつ
いて研究を重ねた結果、ここに提案する軽量盛土用発泡
樹脂ブロックを開発するに至ったものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の軽
量盛土用発泡樹脂ブロックは、請求項1においては、上
端部に開口した凹部を形成すると共に該凹部へ水を連続
的に流出入させる流出入口を形成した直方体形状とした
ところにある。
【0009】請求項2においては、前記流出入口が凹部
の側方を開口して形成され、且つ、当該流出入口の下端
が前記凹部の底面と同一平面かそれより下方であるとこ
ろにある。
【0010】請求項3においては、前記流出入口が凹部
の底面に鉛直方向に形成されたところにある。
【0011】請求項4においては、流出入口が鉛直方向
に一致するように複数段積み重ねた上段から下段に至る
請求項3の軽量盛土用発泡樹脂ブロックの流出入口に、
周囲に通水孔を形成したパイプを貫通させることによ
り、上下方向に一体として積層されたところにある。
【0012】請求項5においては、上面,側面又は底面
に、これら上面,側面又は底面の一端から対向する他端
に向って水又は空気の通過する溝を形成したところにあ
る。
【0013】
【作用】上記請求項1の手段によると、軽量盛土用発泡
樹脂ブロックを使用するには、軟弱地盤の上方に積み重
ねてゆく際に、まず、一段目を敷設した後に、凹部内へ
砕石、砂利、コンクリート砕片等の重りを所定量投入す
る。このとき、上端部が開口しているので投入し易くな
っている。次に、2段目をその上方へ敷設して重りを入
れる。以下、同様にして最上段まで敷設し、最上段の軽
量盛土用発泡樹脂ブロックの上方に、路盤,表層等を施
工する。このように敷設すると、軟弱地盤上の水位が増
加してきた時には、その水位以下の各段の軽量盛土用発
泡樹脂ブロックに浮力が発生するが、凹部へ流出入口を
通じて水が浸入するので、その分の浮力が軽減されると
共に、重りによってそれぞれの軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ックの浮力が更に軽減され、路盤,表層の資材量を少く
することができる。逆に、水位が減少してきた時には、
上方の軽量盛土用発泡樹脂ブロックの凹部内の水が流出
入口から流出してゆくので、渇水時にも水が凹部内に残
留してその荷重が軟弱地盤にかかることはない。又、直
方体形状であるので横方向及び縦方向に隙間なく敷設で
きる。
【0014】軽量盛土用発泡樹脂ブロックの原料となる
合成樹脂としてはとくに限定されるものではないが、ポ
リスチレン発泡体が、強度が強く安価であるので最も好
ましい。しかし、ポリエチレン(共重合体を含む)、ポ
リプロピン(共重合体を含む)、ポリエチレン/ポリス
チレン複合樹脂、アクリロニトリル/スチレン共重合体
等からなる合成樹脂発泡体を使用することも可能であ
る。
【0015】請求項2の手段は、前記流出入口を凹部の
側方を開口して形成されているので、同じ段の軽量盛土
用発泡樹脂ブロックの流出入口を合致するようにして敷
設すれば、水位が増加した時は端に位置する軽量盛土用
発泡樹脂ブロックの流出入口,凹部を通じて、中央に位
置する軽量盛土用発泡樹脂ブロックの凹部にも順次水が
浸入し、逆に水位が減少した時も端に位置する軽量盛土
用発泡樹脂ブロックから順に凹部内の水が流出入口を通
って流出して、中央の軽量盛土用発泡樹脂ブロックの凹
部内の水も全て流出する。この時、流出入口の下端が凹
部の底面と同一平面かそれより下方にあるために、凹部
内に水が残留することがない。この手段の場合には、雨
水が溜る場合のように、水位が軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ックの周囲から増加するような場所での利用に適してい
る。
【0016】請求項3の手段は、流出入口を凹部の底面
に鉛直方向に形成されているので、水位の増加と共に、
凹部の下方から水が流入してゆき、又、下方から水が流
出してゆく。この手段の場合には、地下水が湧き出る場
所のように、真下から水が発生する場所での使用に適し
ている。
【0017】請求項4の手段は、請求項3の軽量盛土用
発泡樹脂ブロックを複数段積み重ねる時に、上下方向に
位置する各軽量盛土用発泡樹脂ブロックの流出入口を鉛
直方向に一致するようにし、このそれぞれの流出入口に
周囲に通水孔を形成したパイプを貫通させて、上下方向
に一体として積層したものであるから、隣接する軽量盛
土用発泡樹脂ブロック同士を連結する止め金が不要とな
る。又、パイプの下方から流入した水は、回りの水位の
増加と共に上昇してゆくが、上昇した水は通水孔から各
段の軽量盛土用発泡樹脂ブロックの凹部内に入ってゆ
く。又、水位が減少すると、各段の軽量盛土用発泡樹脂
ブロックの凹部内の水は通水孔からパイプを通って下方
へ抜け出てゆくので、凹部内に水が残留することがな
い。
【0018】請求項5の手段は、軽量盛土用発泡樹脂ブ
ロックの上面,側面又は底面に、それらの一端から対向
する他端に向って水又は空気の通過する溝を形成してい
るので、請求項3の軽量盛土用発泡樹脂ブロックを、例
えば請求項4のようにして横方向や縦方向に密着して敷
設しても、この溝を水や空気が通過するために、水位の
上昇や下降が妨げられることがない。
【0019】
【実施例】この発明の軽量盛土用発泡樹脂ブロックの第
1実施例について以下説明する。図1に示す軽量盛土用
発泡樹脂ブロック1は、例えば、縦が2m、横が1m、
高さが0.5mで体積が1m3 の直方体のものの上端部
に開口して、2箇所同じ容量の凹部2を設けると共に、
それぞれの凹部2の間及び凹部2と外側とに水の流出入
口3を設けたものである。該流出入口3の下端は凹部2
の底面と同一平面となるようにして、凹部2に溜った水
がすべて流出入口3から流出するようにしている。この
ような軽量盛土用発泡樹脂ブロック1を敷設するには、
それぞれの流出入口3を合致させるようにして、まず水
平方向に1段目を敷設し、凹部2に必要な量の重り4を
入れ、次に、目地が重ならないように同様に2段目を敷
設するというように、下から順に1段ずつ敷設し、且
つ、重り4を凹部2へ入れてゆく。このように敷設する
ことによって、端の軽量盛土用発泡樹脂ブロック1の流
出入口3から凹部2に入った水は、順次内側の軽量盛土
用発泡樹脂ブロック1の凹部2へとそれぞれの流出入口
3を通って入り、増水するに従って、順次上方の段へと
浸水して、凹部2が水で満たされることとなる。逆に、
水が引ける時は、上段の端の軽量盛土用発泡樹脂ブロッ
ク1の流出入口3から流出してゆき、渇水時には、最下
段の軽量盛土用発泡樹脂ブロック1の凹部2内の水も全
て流出される。この第1実施例の軽量盛土用発泡樹脂ブ
ロック1は、発生する場所に用いるのに適している。
【0020】次に、更に具体的に例を挙げて説明する。
上記第1実施例において、凹部2の容量と流出入口3の
容量の合計は、0.5m3 としている。このような軽量
盛土用発泡樹脂ブロック1を図6と同様に積み重ねて、
盛土材料とするのであるが、1段毎に各軽量盛土用発泡
樹脂ブロック1の前記2箇所の凹部2に密度が約2の重
り4としての砕石を容量合計で0.3m3 入れて、順次
積み重ねて敷設するものである。
【0021】この実施例の最大積み重ね段数の5段の箇
所迄雨水が溜るなどして冠水した場合、仮りに、凹部2
が全く存在しない軽量盛土用発泡樹脂ブロックとした場
合の1m2 当たりの最大浮力は、2.5トンである。従
って、軽量盛土用発泡樹脂ブロック1の密度を安全を見
越して0とした時、路盤5、表層6に1m2 当たり、
2.5トンの盛土等の資材を置かなければ、冠水時に表
層6が浮き上がることになる。具体的には、資材の密度
を約2とした場合、1.25mもの厚さとなる。
【0022】次に、凹部2を考慮に入れて浮力を算出す
ると、各軽量盛土用発泡樹脂ブロック1には、1段につ
き1m2 当たり、0.25m3 の凹部2が存在するの
で、5段で1.25m3 となる。従って、1.25トン
の浮力が軽減されるので、路盤5、表層6には、差引し
て1.25トンの浮力が作用する。これによって、盛土
等の資材の厚さは、0.625mとなり、前記の半分の
厚さでよいことになる。
【0023】また、前記1つの軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ック1の1つの凹部2には、密度が約2の0.15m3
の重り4である砕石を入れているので、0.3トンの重
力が作用するが、これ自身の浮力も自身の体積分相当の
0.15トン作用するので、結局のところ差引0.15
トンの重力のみが作用し、5段では合計0.75トンの
重量が発生することとなる。従って、前記浮力の1.2
5トンからこの0.75トンを引いた0.50トンの浮
力が生じることとなり、路盤5、表層6の盛土等の資材
の厚さは、0.25mでよいこととなる。また、このこ
とから、冠水時には、軟弱地盤7には、1m2 当り1.
25トンの水圧のみが作用し、軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ック1及び重り4,路盤5,表層6等の重力はかかって
いないことが判る。
【0024】逆に、渇水時には、1m2 当たり、5段の
合計の重り4の重量である0.75トンと、路盤5、表
層6の1m2 当たりの重量0.50トンの合計1.25
トンの重力が作用することとなる。この場合も軽量盛土
用発泡樹脂ブロック1の重量は小さいので省略してい
る。なお、全部を土砂で盛土した場合には、土砂の密度
を2とした時、1m2 当たり5.5トンの重量が掛かる
ので、約77%の重量の軽減が図られていることにな
る。しかし、通常の場合は、最上段付近の軽量盛土用発
泡樹脂ブロック1にまで冠水することは考えられないの
で、重り4を入れる必要がある軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ック1はもっと少なく、更なる重量の軽減が図られてい
る。
【0025】以上の具体的数値は、あくまでも実施例で
あり、個々のケースによって、種々の数値が選択される
ことは勿論である。又、凹部3を軽量盛土用発泡樹脂ブ
ロック1の上端部に開口して形成したので、重り4の投
入が極めて容易となる。
【0026】次に、この軽量盛土用発泡樹脂ブロックの
第2実施例について説明する。図3、図4に示す軽量盛
土用発泡樹脂ブロック1は、第1実施例と同様に、体積
が1m3 の直方体のものの上端部に開口して、2箇所同
じ容量の凹部2を設けると共に、それぞれの凹部2の底
に流出入口3を形成し、更に、上面及び側面の両端に溝
8を設けた構成である。
【0027】この軽量盛土用発泡樹脂ブロック1の使用
例は、図4に示すように、凹部2内に籠9を入れて、そ
の内部に重り4を入れるようにしたものであるが、流出
入口3を小さく形成した場合には、直接に重り4を入れ
ても差し支えはない。この場合、図4から良く判るよう
に、積み重ねた軽量盛土用発泡樹脂ブロック1の最下段
から順次上方の軽量盛土用発泡樹脂ブロック1へと水位
が上昇してくることを予想して、各軽量盛土用発泡樹脂
ブロック1の底面に流出入口3を形成している。そし
て、上下の軽量盛土用発泡樹脂ブロック1が密着した場
合、凹部2に溜まっている空気の逃げ道のための溝8が
形成されている。この溝8は、空気の他に水も通過する
ことが可能となっているが、最上段の軽量盛土用発泡樹
脂ブロック1から空気が抜け出せる場合には不要である
ので、必ず必要なものではない。この第2実施例の軽量
盛土用発泡樹脂ブロック1は、地下水が湧き出る場合の
ように、真下の軟弱地盤7から水が増加してくる場合に
適している。
【0028】前記第2実施例の軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ック1を複数段積み重ねる時の他の使用例は、図5に示
すように、上下方向に位置する各軽量盛土用発泡樹脂ブ
ロック1の流入口3を鉛直方向に一致するように配置
し、出来れば図示のように、上下段の軽量盛土用発泡樹
脂ブロック1の目地が合致しないように敷設するために
交互に長手方向の向きを90°ずらせるようにし、そし
て、各段の軽量盛土用発泡樹脂ブロック1の鉛直方向の
流出入口3に通水孔10を開けている合成樹脂などから
なるパイプ11を下方の軽量盛土用発泡樹脂ブロック1
の流出入口3から順に貫通させる。そして、凹部2内に
重り4を所定量投入してから、次段の軽量盛土用発泡樹
脂ブロック1を90°向きを変えてその流出入口3にパ
イプ11を挿入しながら敷設してゆく。この時、パイプ
11の径を流出入口3の径より僅かに大きく形成してお
けばパイプ11と軽量盛土用発泡樹脂ブロック1との固
着が良くなる。このようにして、軟弱地盤上に一段ずつ
軽量盛土用発泡樹脂ブロック1を敷き、その流出入口3
にパイプ11を貫通させ、重り4を投入するという作業
を繰り返して最上段まで積層してゆく。
【0029】このようにして積層した軽量盛土用発泡樹
脂ブロック1によると、下方から水位が増加してきた場
合には、パイプ11を通って上方に水が昇るが、軽量盛
土用発泡樹脂ブロック1の凹部2内に位置するパイプ1
1の通水孔10から凹部2内に水が流入してゆく。又、
水位が減少した場合には、通水孔10を通ってパイプ1
1内から軟弱地盤内へ戻ってゆく。水が凹部2内に出入
する際に、凹部2内の空気の出入りは、最上段の軽量盛
土用発泡樹脂ブロック1の上面を通じて行われるが、万
一、その上面が密封されている場合には、その上面,側
面あるいは底面などに形成した溝8を通って行なわれ
る。
【0030】この第2実施例の軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ック1を用いて敷設した場合の浮力の計算等は、前記第
1実施例の場合と同様であるので、その説明を省略す
る。
【0031】
【発明の効果】この発明の請求項1の手段によると、軽
量盛土用発泡樹脂ブロックの上端部に開口して凹部を形
成したので、砕石,砂利,コンクリート砕片などの重り
の凹部への投入がごく簡単に行えて敷設作業能率が向上
する。又、この重りによって、水位上昇時の軽量盛土用
発泡樹脂ブロックの浮力をその軽量盛土用発泡樹脂ブロ
ック自体で軽減できるようにしたので、上方部の路盤,
表層の資材量を少なくすることができる。又、凹部を形
成することによって、その分だけ原材料費の節減ができ
る。
【0032】又、請求項2の手段によると、流出入口を
凹部の側方を開口して形成し、その流出入口の下端が凹
部の底面と同一平面かそれより下方としているので、凹
部内に溜った水は水位の減少と共に確実に全部流出入口
から流出されることができる。
【0033】請求項3の手段によると、流出入口を凹部
の底面に鉛直方向に形成されているので、水位の増加と
共に、凹部の下方から水が流出してゆき、又、下方から
水が流出してゆく。この手段の場合には、地下水が湧き
出る場所のように、真下から水が発生する場所での使用
に適している。
【0034】請求項4の手段によると、請求項3の軽量
盛土用発泡樹脂ブロックを複数段積み重ねる時に、上下
方向に位置する各軽量盛土用発泡樹脂ブロックの流出入
口を鉛直方向に一致するようにし、このそれぞれの流出
入口に周囲に通水孔を形成したパイプを貫通させて、上
下方向に一体として積層したものであるから、隣接する
軽量盛土用発泡樹脂ブロック同士を連結する止め金が不
要となる。又、パイプの下方から流入した水は、周りの
水位の増加と共に上昇してゆくが、上昇した水は通水孔
から各段の軽量盛土用発泡樹脂ブロックの凹部内に入っ
てゆく。又、水位が減少すると、各段の軽量盛土用発泡
樹脂ブロックの凹部内の水は通水孔からパイプを通って
下方へ抜け出てゆくので、凹部内に水が残留することが
ない。
【0035】請求項5の手段によると、軽量盛土用発泡
樹脂ブロックの上面,側面又は底面に、それらの一端か
ら対向する他端に向って水又は空気の通過する溝を形成
しているので、請求項3の軽量盛土用発泡樹脂ブロック
を、例えば請求項4のようにして横方向や縦方向に密着
して敷設しても、この溝を水や空気が通過するために、
水位の上昇や下降が妨げられることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に使用する軽量盛土用発泡樹脂ブロッ
クの第1実施例の斜視図。
【図2】図1の軽量盛土用発泡樹脂ブロックを積み重ね
た使用状態の断面図。
【図3】この発明に使用する軽量盛土用発泡樹脂ブロッ
クの第2実施例の斜視図。
【図4】図3の軽量盛土用発泡樹脂ブロックを積み重ね
た使用状態の断面図。
【図5】図3の軽量盛土用発泡樹脂ブロックを積み重ね
る他の使用状態の断面図。
【図6】軽量盛土用発泡樹脂ブロックを盛土材料として
軟弱地盤に敷設した状態の断面説明図。
【符号の説明】
1 軽量盛土用発泡樹脂ブロック 2 凹部 3 流出入口 4 重り 10 通水孔 11 パイプ11
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 深沢 幸雄 大阪府吹田市内本町1−2−24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端部に開口した凹部を形成すると共に
    該凹部へ水を連続的に流出入させる流出入口を形成した
    直方体形状の軽量盛土用発泡樹脂ブロック。
  2. 【請求項2】 前記流出入口が凹部の側方を開口して形
    成され、且つ、当該流出入口の下端が前記凹部の底面と
    同一平面かそれより下方であることを特徴とする請求項
    1の軽量盛土用発泡樹脂ブロック。
  3. 【請求項3】 前記流出入口が凹部の底面に鉛直方向に
    形成されたことを特徴とする請求項1の軽量盛土用発泡
    樹脂ブロック。
  4. 【請求項4】 流出入口が鉛直方向に一致するように複
    数段積み重ねた上段から下段に至る請求項3の軽量盛土
    用発泡樹脂ブロックの流出入口に、周囲に通水孔を形成
    したパイプを貫通させることにより、上下方向に一体と
    して積層された軽量盛土用発泡樹脂ブロック。
  5. 【請求項5】 上面,側面又は底面に、これら上面,側
    面又は底面の一端から対向する他端に向って水又は空気
    の通過する溝を形成したことを特徴とする請求項3又は
    4の軽量盛土用発泡樹脂ブロック。
JP10658294A 1994-05-20 1994-05-20 軽量盛土用発泡樹脂ブロック Pending JPH07317050A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014163050A (ja) * 2013-02-21 2014-09-08 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡樹脂製の盛土用ブロックおよびそれを用いた盛土用ユニットならびに盛土用ユニットからなる盛土構築体
CN113803111A (zh) * 2021-09-02 2021-12-17 北京科技大学 一种砌体式滤水充填挡墙砌块结构及组砌方法

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