JPH07316394A - フェノール樹脂組成物、このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積層板 - Google Patents
フェノール樹脂組成物、このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積層板Info
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- JPH07316394A JPH07316394A JP11247794A JP11247794A JPH07316394A JP H07316394 A JPH07316394 A JP H07316394A JP 11247794 A JP11247794 A JP 11247794A JP 11247794 A JP11247794 A JP 11247794A JP H07316394 A JPH07316394 A JP H07316394A
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- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
- H05K1/00—Printed circuits
- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/0353—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
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- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 半田耐熱性の水準を維持しつつ、難燃性の向
上したリン成分を含有したフェノール樹脂組成物、この
フェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積層板
を提供する。 【構成】 フェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂、
リン含有化合物、及び、有機過酸化物、ラジカル反応停
止剤のうち少なくとも１種を成分とする。プリプレグは
このフェノール樹脂組成物を基材に含浸し、この含浸し
たフェノール樹脂組成物の樹脂が半硬化して得られる。
積層板はこのプリプレグ中の樹脂が完全に硬化して得ら
れる。
上したリン成分を含有したフェノール樹脂組成物、この
フェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積層板
を提供する。 【構成】 フェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂、
リン含有化合物、及び、有機過酸化物、ラジカル反応停
止剤のうち少なくとも１種を成分とする。プリプレグは
このフェノール樹脂組成物を基材に含浸し、この含浸し
たフェノール樹脂組成物の樹脂が半硬化して得られる。
積層板はこのプリプレグ中の樹脂が完全に硬化して得ら
れる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はフェノール樹脂組成物、
このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積
層板に関し、一例をあげれば、電気機器・電子機器、産
業機器等に搭載される紙基材積層板に有用なものであ
る。
このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積
層板に関し、一例をあげれば、電気機器・電子機器、産
業機器等に搭載される紙基材積層板に有用なものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】電子機器等に搭載される紙基材フェノー
ル樹脂積層板に難燃性を付与させるために、ブロム系難
燃剤を含有させている。しかし、このブロム系難燃剤の
使用は公害上問題から、使用量の削減、又は不使用が求
められている。ブロム系難燃剤に代わり、リン系難燃剤
の使用が検討されているが、リン系難燃剤は含有量を増
加すると難燃性は向上するが半田耐熱性が劣化する問題
がある。従って、リン系難燃剤を用いたフェノール樹脂
組成物において、半田耐熱性の水準を維持しつつ、難燃
性の向上が求められていいる。
ル樹脂積層板に難燃性を付与させるために、ブロム系難
燃剤を含有させている。しかし、このブロム系難燃剤の
使用は公害上問題から、使用量の削減、又は不使用が求
められている。ブロム系難燃剤に代わり、リン系難燃剤
の使用が検討されているが、リン系難燃剤は含有量を増
加すると難燃性は向上するが半田耐熱性が劣化する問題
がある。従って、リン系難燃剤を用いたフェノール樹脂
組成物において、半田耐熱性の水準を維持しつつ、難燃
性の向上が求められていいる。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の事実に
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半田
耐熱性の水準を維持しつつ、難燃性の向上したリン成分
を含有したフェノール樹脂組成物、このフェノール樹脂
組成物を用いたプリプレグ、及び積層板を提供すること
にある。
鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半田
耐熱性の水準を維持しつつ、難燃性の向上したリン成分
を含有したフェノール樹脂組成物、このフェノール樹脂
組成物を用いたプリプレグ、及び積層板を提供すること
にある。
【０００４】さらに、他の目的とするところは、リン系
難燃剤を用いた積層板は曲げ強度が低下するので、曲げ
強度の向上したリン成分を含有したフェノール樹脂組成
物、このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及
び積層板を提供することにある。
難燃剤を用いた積層板は曲げ強度が低下するので、曲げ
強度の向上したリン成分を含有したフェノール樹脂組成
物、このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及
び積層板を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に係る
フェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂、リン含
有化合物、及び、有機過酸化物、ラジカル反応停止剤
のうち少なくとも１種を成分とすることを特徴とする。
フェノール樹脂組成物は、フェノール樹脂、リン含
有化合物、及び、有機過酸化物、ラジカル反応停止剤
のうち少なくとも１種を成分とすることを特徴とする。
【０００６】本発明の請求項２に係るフェノール樹脂組
成物は、請求項１記載のフェノール樹脂組成物におい
て、上記リン含有化合物のリン成分の含有量が、上記フ
ェノール樹脂の固形分に対し０．１〜１０重量％である
ことを特徴とする。
成物は、請求項１記載のフェノール樹脂組成物におい
て、上記リン含有化合物のリン成分の含有量が、上記フ
ェノール樹脂の固形分に対し０．１〜１０重量％である
ことを特徴とする。
【０００７】本発明の請求項３に係るフェノール樹脂組
成物は、請求項１又は請求項２記載のフェノール樹脂組
成物において、上記有機過酸化物、ラジカル反応停止剤
の総重量が、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．１
〜５重量％含有することを特徴とする。
成物は、請求項１又は請求項２記載のフェノール樹脂組
成物において、上記有機過酸化物、ラジカル反応停止剤
の総重量が、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．１
〜５重量％含有することを特徴とする。
【０００８】本発明の請求項４に係るフェノール樹脂組
成物は、請求項１乃至請求項３いずれか記載のフェノー
ル樹脂組成物において、上記ラジカル反応停止剤がヒド
ロキノンであることを特徴とする。
成物は、請求項１乃至請求項３いずれか記載のフェノー
ル樹脂組成物において、上記ラジカル反応停止剤がヒド
ロキノンであることを特徴とする。
【０００９】本発明の請求項５に係るプリプレグは、請
求項１乃至請求項４いずれか記載のフェノール樹脂組成
物を基材に含浸し、この含浸したフェノール樹脂組成物
の樹脂が半硬化した状態にあることを特徴とする。
求項１乃至請求項４いずれか記載のフェノール樹脂組成
物を基材に含浸し、この含浸したフェノール樹脂組成物
の樹脂が半硬化した状態にあることを特徴とする。
【００１０】本発明の請求項６に係る積層板は、請求項
５記載のプリプレグを用いて、樹脂が完全に硬化した状
態にあることを特徴とする。
５記載のプリプレグを用いて、樹脂が完全に硬化した状
態にあることを特徴とする。
【００１１】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
フェノール樹脂組成物を構成するフェノール樹脂として
は、各種のものが使用でき、フェノール樹脂の単独、変
性物、混合物等が用いられる。
フェノール樹脂組成物を構成するフェノール樹脂として
は、各種のものが使用でき、フェノール樹脂の単独、変
性物、混合物等が用いられる。
【００１２】本発明のフェノール樹脂組成物に含有する
リン含有化合物は、得られる積層板に難燃性を付与する
ものであって、例えば、トリフェニルホスフェイト、ト
リクレジルホスフェイト、キシレニルジフェニルホスフ
ェイト、クレジルジフェニルホスフェイト、及び、これ
らの誘導体が挙げられる。このリン含有化合物のリン成
分の含有量は、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．
１〜１０重量％の範囲が好ましい。上記リン含有化合物
のリン成分の含有量が０．１重量％未満であると難燃性
が劣り、１０重量％を超えると耐熱性が劣化する。
リン含有化合物は、得られる積層板に難燃性を付与する
ものであって、例えば、トリフェニルホスフェイト、ト
リクレジルホスフェイト、キシレニルジフェニルホスフ
ェイト、クレジルジフェニルホスフェイト、及び、これ
らの誘導体が挙げられる。このリン含有化合物のリン成
分の含有量は、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．
１〜１０重量％の範囲が好ましい。上記リン含有化合物
のリン成分の含有量が０．１重量％未満であると難燃性
が劣り、１０重量％を超えると耐熱性が劣化する。
【００１３】本発明のフェノール樹脂組成物において
は、有機過酸化物、ラジカル反応停止剤のうち少なくと
も１種を含有する。上記有機過酸化物としては、例え
ば、ベンゾイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、１，４−ビス（ｔ−
ブチルパーオキシイソプロピル）ベンゼン、１，３−ビ
ス（ｔ−ブチルパーオキシイソプロピル）ベンゼン、ジ
−ｔ−ブチルパーオキシイソフタレート、２，５−ジメ
チル−２，５−ジベンゾイルパーオキシヘキサン等が挙
げられる。上記ラジカル反応停止剤としては、例えば、
ヒドロキノン、２，６−ジ−ｔ−ブチル−ｐ−クレゾー
ル、ブチル化ヒドロキシアニゾール、２，ｔ−ジ−ｔ−
ブチル−４−エチルフェノール、２，２'-メチレン−ビ
ス−（４−メチル−６−ｔ−ブチルフェノール）、１，
１，３−トリス−（２−メチル−４−ヒドロキシ−５−
ｔ−ブチルフェニル）ブタン等が挙げられる。なかで
も、ヒドロキノンを単独、又は併用は、得られる積層板
の曲げ強度が向上するので好ましい。
は、有機過酸化物、ラジカル反応停止剤のうち少なくと
も１種を含有する。上記有機過酸化物としては、例え
ば、ベンゾイルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキ
サイド、ジクミルパーオキサイド、１，４−ビス（ｔ−
ブチルパーオキシイソプロピル）ベンゼン、１，３−ビ
ス（ｔ−ブチルパーオキシイソプロピル）ベンゼン、ジ
−ｔ−ブチルパーオキシイソフタレート、２，５−ジメ
チル−２，５−ジベンゾイルパーオキシヘキサン等が挙
げられる。上記ラジカル反応停止剤としては、例えば、
ヒドロキノン、２，６−ジ−ｔ−ブチル−ｐ−クレゾー
ル、ブチル化ヒドロキシアニゾール、２，ｔ−ジ−ｔ−
ブチル−４−エチルフェノール、２，２'-メチレン−ビ
ス−（４−メチル−６−ｔ−ブチルフェノール）、１，
１，３−トリス−（２−メチル−４−ヒドロキシ−５−
ｔ−ブチルフェニル）ブタン等が挙げられる。なかで
も、ヒドロキノンを単独、又は併用は、得られる積層板
の曲げ強度が向上するので好ましい。
【００１４】上記フェノール樹脂組成物に含有する有機
過酸化物、又はラジカル反応停止剤の総重量は、上記フ
ェノール樹脂の固形分に対し０．１〜５重量％が好まし
い。上記含有量が０．１重量％未満であると難燃性が低
下し、５重量％を超えると耐熱性が低下する。
過酸化物、又はラジカル反応停止剤の総重量は、上記フ
ェノール樹脂の固形分に対し０．１〜５重量％が好まし
い。上記含有量が０．１重量％未満であると難燃性が低
下し、５重量％を超えると耐熱性が低下する。
【００１５】上記有機過酸化物、ラジカル反応停止剤の
うち１種以上をリン含有化合物と共に含有すると、リン
含有化合物によるポリリン酸の生成による酸素の遮断作
用と共に、リン含有化合物との相乗効果で燃焼反応を停
止する働きをする。一般的に、難燃剤の機能は、燃焼の
際、ガス等を発生して酸素を遮断する機能と燃焼反応を
停止する機能によると推定される。リン含有化合物はポ
リリン酸の生成による酸素の遮断機能は有するが、燃焼
反応を停止する機能がほとんどないため、リン含有化合
物で難燃性を高めるためには、リン含有化合物の含有量
を増量する必要があった。しかし、本発明のフェノール
樹脂組成物においては、有機過酸化物、ラジカル反応停
止剤のうち少なくとも１種をリン含有化合物と共に含有
することで、燃焼反応を停止する機能を有することがで
き、その結果、リン含有化合物を増量することなく、難
燃性を向上することができると共に、耐熱性を良好に維
持できる。
うち１種以上をリン含有化合物と共に含有すると、リン
含有化合物によるポリリン酸の生成による酸素の遮断作
用と共に、リン含有化合物との相乗効果で燃焼反応を停
止する働きをする。一般的に、難燃剤の機能は、燃焼の
際、ガス等を発生して酸素を遮断する機能と燃焼反応を
停止する機能によると推定される。リン含有化合物はポ
リリン酸の生成による酸素の遮断機能は有するが、燃焼
反応を停止する機能がほとんどないため、リン含有化合
物で難燃性を高めるためには、リン含有化合物の含有量
を増量する必要があった。しかし、本発明のフェノール
樹脂組成物においては、有機過酸化物、ラジカル反応停
止剤のうち少なくとも１種をリン含有化合物と共に含有
することで、燃焼反応を停止する機能を有することがで
き、その結果、リン含有化合物を増量することなく、難
燃性を向上することができると共に、耐熱性を良好に維
持できる。
【００１６】上記フェノール樹脂組成物は、必要に応じ
てアンチモン、少量のテトラビスフェノールＡ等のブロ
ム系難燃剤等の他種の難燃剤を併用してもよい。さら
に、無機、有機の充填剤、溶剤及びその他水等の添加物
を適宜に配合してもよい。
てアンチモン、少量のテトラビスフェノールＡ等のブロ
ム系難燃剤等の他種の難燃剤を併用してもよい。さら
に、無機、有機の充填剤、溶剤及びその他水等の添加物
を適宜に配合してもよい。
【００１７】上記フェノール樹脂組成物を用いてプリプ
レグを製造するにあたって、基材は、例えば、クラフト
紙、リンター紙、その他クラフト紙又はリンター紙に無
機物又は有機物を混入した紙基材が挙げられる。上述の
フェノール樹脂組成物をこれらの基材に含浸し、樹脂を
半硬化してプリプレグを得る。高度の電気特性を有する
積層板の場合、樹脂を多量に含有させる必要性から、含
浸する際には、上記フェノール樹脂組成物、又は、フェ
ノール樹脂組成物と別の樹脂組成物を用い一次含浸処理
を行い、次いで上記フェノール樹脂組成物を用いて二次
含浸処理を行うことが有効である。通常においては、上
記一次含浸用の樹脂組成物は溶剤又は水等で希釈された
粘度の低いものが用いられる。
レグを製造するにあたって、基材は、例えば、クラフト
紙、リンター紙、その他クラフト紙又はリンター紙に無
機物又は有機物を混入した紙基材が挙げられる。上述の
フェノール樹脂組成物をこれらの基材に含浸し、樹脂を
半硬化してプリプレグを得る。高度の電気特性を有する
積層板の場合、樹脂を多量に含有させる必要性から、含
浸する際には、上記フェノール樹脂組成物、又は、フェ
ノール樹脂組成物と別の樹脂組成物を用い一次含浸処理
を行い、次いで上記フェノール樹脂組成物を用いて二次
含浸処理を行うことが有効である。通常においては、上
記一次含浸用の樹脂組成物は溶剤又は水等で希釈された
粘度の低いものが用いられる。
【００１８】本発明の積層板は、上述の製造方法で得ら
れたプリプレグ数枚と、必要により銅、アルミニウム、
ニッケル等の金属箔を重ね合わせ、加熱加圧により、基
材中の樹脂が完全に硬化して得られる。上記フェノール
樹脂組成物を用いるので、半田耐熱性が良好で、難燃性
の向上した積層板が得られる。また、この積層板はブロ
ム系難燃剤の使用の削減、又は不使用を可能とするの
で、公害防止の点からも優れる。
れたプリプレグ数枚と、必要により銅、アルミニウム、
ニッケル等の金属箔を重ね合わせ、加熱加圧により、基
材中の樹脂が完全に硬化して得られる。上記フェノール
樹脂組成物を用いるので、半田耐熱性が良好で、難燃性
の向上した積層板が得られる。また、この積層板はブロ
ム系難燃剤の使用の削減、又は不使用を可能とするの
で、公害防止の点からも優れる。
【００１９】
【作用】本発明の請求項１乃至請求項４記載のフェノー
ル樹脂組成物を用いると、有機過酸化物、ラジカル反応
停止剤のうち少なくとも１種をリン含有化合物と共に含
有するので、リン含有化合物によるポリリン酸の生成に
よる酸素の遮断機能と共に、リン含有化合物との相乗効
果で燃焼反応を停止する働きをする。
ル樹脂組成物を用いると、有機過酸化物、ラジカル反応
停止剤のうち少なくとも１種をリン含有化合物と共に含
有するので、リン含有化合物によるポリリン酸の生成に
よる酸素の遮断機能と共に、リン含有化合物との相乗効
果で燃焼反応を停止する働きをする。
【００２０】本発明の請求項５に係るプリプレグは上記
フェノール樹脂組成物を用いるので、このプリプレグを
用いるた積層板は、半田耐熱性が良好で、難燃性が向上
する。
フェノール樹脂組成物を用いるので、このプリプレグを
用いるた積層板は、半田耐熱性が良好で、難燃性が向上
する。
【００２１】本発明の請求項６に係る積層板は上記プリ
プレグを用いるので、半田耐熱性が良好で、難燃性が向
上する。
プレグを用いるので、半田耐熱性が良好で、難燃性が向
上する。
【００２２】
実施例１ 一次含浸用の樹脂組成物、及び一次含浸は次の様に行っ
た。フェノール１００重量部（以下部と記す）、３７重
量％（以下単に％と記す）のホルマリン７０部を反応さ
せてレゾール型フェノール反応生成物Ａを得た。また、
メラミン１００部、ホルマリン（固形分３７％）１００
部を反応させてメラミン反応生成物Ｂを得た。このレゾ
ール型フェノール反応生成物Ａ５０部とメラミン反応生
成物Ｂ５０部の混合物を、水とメタノールを１対１で混
合したメタノール水溶液で希釈し、固形分１５％の一次
含浸用の樹脂組成物を得た。
た。フェノール１００重量部（以下部と記す）、３７重
量％（以下単に％と記す）のホルマリン７０部を反応さ
せてレゾール型フェノール反応生成物Ａを得た。また、
メラミン１００部、ホルマリン（固形分３７％）１００
部を反応させてメラミン反応生成物Ｂを得た。このレゾ
ール型フェノール反応生成物Ａ５０部とメラミン反応生
成物Ｂ５０部の混合物を、水とメタノールを１対１で混
合したメタノール水溶液で希釈し、固形分１５％の一次
含浸用の樹脂組成物を得た。
【００２３】二次含浸に用いたフェノール樹脂組成物の
調製は次の用に行った。フェノール１００部、３７％の
ホルマリン８０部、桐油３０部を反応させた桐油変性レ
ゾール型フェノール樹脂に、リン含有化合物としてトリ
フェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェノ
ール樹脂に対して２０重量％、有機過酸化物として、下
記構造式〔１〕で表される１，３−ビス（ｔ−ブチルパ
ーオキシイソプロピル）ベンゼンを２．５重量％配合
し、溶剤としてメタノールを添加し、フェノール樹脂組
成物を得た。なお、リン成分の含有量は、上記フェノー
ル樹脂の固形分に対し１．５重量％であった。
調製は次の用に行った。フェノール１００部、３７％の
ホルマリン８０部、桐油３０部を反応させた桐油変性レ
ゾール型フェノール樹脂に、リン含有化合物としてトリ
フェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェノ
ール樹脂に対して２０重量％、有機過酸化物として、下
記構造式〔１〕で表される１，３−ビス（ｔ−ブチルパ
ーオキシイソプロピル）ベンゼンを２．５重量％配合
し、溶剤としてメタノールを添加し、フェノール樹脂組
成物を得た。なお、リン成分の含有量は、上記フェノー
ル樹脂の固形分に対し１．５重量％であった。
【００２４】
【化１】
【００２５】プリプレグの調製は次の様に行った。基材
に重量１２６ｇ／ｍ2のクラフト紙を用い、このクラフ
ト紙に上記一次含浸用の樹脂組成物を一次含浸した後
に、１３５℃の乾燥機で３０秒乾燥し、樹脂が半硬化し
た状態である一次プリプレグＡを得た。この一次プリプ
レグＡは、一次ワニスＡの樹脂含有量がクラフト紙に対
して１５％であった。この一次プリプレグＡに上記フェ
ノール樹脂組成物を含浸し、１５５℃の乾燥機で１００
秒間処理し、樹脂が半硬化した状態であるプリプレグＢ
を製造した。このプリプレグＢ中における、樹脂の含有
量は５２％であった。
に重量１２６ｇ／ｍ2のクラフト紙を用い、このクラフ
ト紙に上記一次含浸用の樹脂組成物を一次含浸した後
に、１３５℃の乾燥機で３０秒乾燥し、樹脂が半硬化し
た状態である一次プリプレグＡを得た。この一次プリプ
レグＡは、一次ワニスＡの樹脂含有量がクラフト紙に対
して１５％であった。この一次プリプレグＡに上記フェ
ノール樹脂組成物を含浸し、１５５℃の乾燥機で１００
秒間処理し、樹脂が半硬化した状態であるプリプレグＢ
を製造した。このプリプレグＢ中における、樹脂の含有
量は５２％であった。
【００２６】次に、プリプレグＢを８枚重ね、最上層に
厚さ０．０３５ｍｍの銅箔を接着剤を介して配設し、こ
れを圧力１００ｋｇ／ｃｍ2 、温度１６０℃で６０分間
成形し、樹脂が完全に硬化した厚さ１．６ｍｍの積層板
を得た。
厚さ０．０３５ｍｍの銅箔を接着剤を介して配設し、こ
れを圧力１００ｋｇ／ｃｍ2 、温度１６０℃で６０分間
成形し、樹脂が完全に硬化した厚さ１．６ｍｍの積層板
を得た。
【００２７】実施例２ フェノール樹脂組成物の調製は次の用に行った。フェノ
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、ト
リフェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェ
ノール樹脂に対して２０重量％、ラジカル反応停止剤と
してヒドロキノンを０．５重量％配合し、溶剤としてメ
タノールを添加し、フェノール樹脂組成物を得た。この
フェノール樹脂組成物を二次含浸に用いた以外は実施例
１と同様にして、積層板を得た。
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、ト
リフェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェ
ノール樹脂に対して２０重量％、ラジカル反応停止剤と
してヒドロキノンを０．５重量％配合し、溶剤としてメ
タノールを添加し、フェノール樹脂組成物を得た。この
フェノール樹脂組成物を二次含浸に用いた以外は実施例
１と同様にして、積層板を得た。
【００２８】実施例３ 実施例２のヒドロキノンの配合量を２．０重量％とした
以外は実施例２と同様にして、積層板を得た。
以外は実施例２と同様にして、積層板を得た。
【００２９】実施例４ フェノール樹脂組成物の調製は次の用に行った。フェノ
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、ト
リフェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェ
ノール樹脂に対して２０重量％、下記の構造式〔２〕で
表される有機過酸化物を１．５重量％、ラジカル反応停
止剤としてヒドロキノンを１．５重量％配合し、溶剤と
してメタノールを添加し、フェノール樹脂組成物を得
た。なお、有機過酸化物、ラジカル反応停止剤の総重量
は、上記フェノール樹脂の固形分に対し３．０重量％で
あった。このフェノール樹脂組成物を二次含浸に用いた
以外は実施例１と同様にして、積層板を得た。
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、ト
リフェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェ
ノール樹脂に対して２０重量％、下記の構造式〔２〕で
表される有機過酸化物を１．５重量％、ラジカル反応停
止剤としてヒドロキノンを１．５重量％配合し、溶剤と
してメタノールを添加し、フェノール樹脂組成物を得
た。なお、有機過酸化物、ラジカル反応停止剤の総重量
は、上記フェノール樹脂の固形分に対し３．０重量％で
あった。このフェノール樹脂組成物を二次含浸に用いた
以外は実施例１と同様にして、積層板を得た。
【００３０】
【化２】
【００３１】実施例５ フェノール樹脂組成物の調製は次の用に行った。フェノ
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、こ
の桐油変性レゾール型フェノール樹脂に対してリン含有
化合物として、トリフェニルホスフェイトを１０重量
％、ブロム系難燃剤としてテトラビスフェノールＡを１
０重量％、ラジカル反応停止剤としてヒドロキノンを
２．０重量％配合し、溶剤としてメタノールを添加し、
フェノール樹脂組成物を得た。なお、リン成分の含有量
は、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．７５重量％
であった。このフェノール樹脂組成物を二次含浸に用い
た以外は実施例１と同様にして、積層板を得た。
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、こ
の桐油変性レゾール型フェノール樹脂に対してリン含有
化合物として、トリフェニルホスフェイトを１０重量
％、ブロム系難燃剤としてテトラビスフェノールＡを１
０重量％、ラジカル反応停止剤としてヒドロキノンを
２．０重量％配合し、溶剤としてメタノールを添加し、
フェノール樹脂組成物を得た。なお、リン成分の含有量
は、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．７５重量％
であった。このフェノール樹脂組成物を二次含浸に用い
た以外は実施例１と同様にして、積層板を得た。
【００３２】比較例１ フェノール樹脂組成物の調製は次の用に行った。フェノ
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、ト
リフェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェ
ノール樹脂に対して２０重量％配合し、溶剤としてメタ
ノールを添加し、フェノール樹脂組成物を得た。このフ
ェノール樹脂組成物を二次含浸に用いた以外は実施例１
と同様にして、積層板を得た。
ール１００部、３７％のホルマリン８０部、桐油３０部
を反応させた桐油変性レゾール型フェノール樹脂に、ト
リフェニルホスフェイトを上記桐油変性レゾール型フェ
ノール樹脂に対して２０重量％配合し、溶剤としてメタ
ノールを添加し、フェノール樹脂組成物を得た。このフ
ェノール樹脂組成物を二次含浸に用いた以外は実施例１
と同様にして、積層板を得た。
【００３３】得られた実施例１〜５、及び比較例１の積
層板の難燃性、及び半田耐熱性を評価した。難燃性は、
ＵＬ試験法に基づいて消炎時間を１０個測定し、平均値
と最大値を求めた。半田耐熱性は２６０℃の半田にフロ
ートし、ふくれ発生までの時間を測定した。結果は表１
に示したとおり、実施例１〜３は半田耐熱性が良好で、
且つ、難燃性は比較例に比較し向上していることが確認
された。
層板の難燃性、及び半田耐熱性を評価した。難燃性は、
ＵＬ試験法に基づいて消炎時間を１０個測定し、平均値
と最大値を求めた。半田耐熱性は２６０℃の半田にフロ
ートし、ふくれ発生までの時間を測定した。結果は表１
に示したとおり、実施例１〜３は半田耐熱性が良好で、
且つ、難燃性は比較例に比較し向上していることが確認
された。
【００３４】
【表１】
【００３５】さらに、実施例１〜３、及び比較例１の積
層板の曲げ強度を測定した。曲げ強度はＪＩＳ−Ｃ−６
４８１に基づいて測定した。結果は表２に示したとお
り、ヒドロキノンを用いた実施例２及び、実施例３の曲
げ強度が向上していることが確認された。
層板の曲げ強度を測定した。曲げ強度はＪＩＳ−Ｃ−６
４８１に基づいて測定した。結果は表２に示したとお
り、ヒドロキノンを用いた実施例２及び、実施例３の曲
げ強度が向上していることが確認された。
【００３６】
【表２】
【００３７】
【発明の効果】本発明の請求項１乃至請求項４いずれか
記載のフェノール樹脂組成物を用いると、半田耐熱性が
良好で、難燃性が向上した積層板を得ることができる。
記載のフェノール樹脂組成物を用いると、半田耐熱性が
良好で、難燃性が向上した積層板を得ることができる。
【００３８】また、本発明の請求項４に係るフェノール
樹脂組成物を用いると、特に、曲げ強度の向上した積層
板を得ることができる。
樹脂組成物を用いると、特に、曲げ強度の向上した積層
板を得ることができる。
【００３９】本発明の請求項５に係るプリプレグは上記
フェノール樹脂組成物を用いるので、このプリプレグを
用いるた積層板は、半田耐熱性が良好で、難燃性が向上
する。
フェノール樹脂組成物を用いるので、このプリプレグを
用いるた積層板は、半田耐熱性が良好で、難燃性が向上
する。
【００４０】本発明の請求項６に係る積層板は上記プリ
プレグを用いるので、半田耐熱性が良好で、難燃性が向
上する。また、この積層板はブロム系難燃剤の使用の削
減、又は不使用を可能とするため、公害防止の点からも
優れる。
プレグを用いるので、半田耐熱性が良好で、難燃性が向
上する。また、この積層板はブロム系難燃剤の使用の削
減、又は不使用を可能とするため、公害防止の点からも
優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０８Ｋ 5/14 5/521
Claims (6)
- 【請求項１】フェノール樹脂、 リン含有化合物、及び、 有機過酸化物、ラジカル反応停止剤のうち少なくとも
１種を成分とすることを特徴とするフェノール樹脂組成
物。 - 【請求項２】上記リン含有化合物のリン成分の含有量
が、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．１〜１０重
量％であることを特徴とする請求項１記載のフェノール
樹脂組成物。 - 【請求項３】上記有機過酸化物、ラジカル反応停止剤
の総重量が、上記フェノール樹脂の固形分に対し０．１
〜５重量％含有することを特徴とする請求項１又は請求
項２記載のフェノール樹脂組成物。 - 【請求項４】上記ラジカル反応停止剤がヒドロキノン
であることを特徴とする請求項１乃至請求項３いずれか
記載のフェノール樹脂組成物。 - 【請求項５】請求項１乃至請求項４いずれか記載のフ
ェノール樹脂組成物を基材に含浸し、この含浸したフェ
ノール樹脂組成物の樹脂が半硬化した状態にあることを
特徴とするプリプレグ。 - 【請求項６】請求項５記載のプリプレグを用いて、樹
脂が完全に硬化した状態にあることを特徴とする積層
板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11247794A JPH07316394A (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | フェノール樹脂組成物、このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積層板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11247794A JPH07316394A (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | フェノール樹脂組成物、このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積層板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07316394A true JPH07316394A (ja) | 1995-12-05 |
Family
ID=14587620
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11247794A Withdrawn JPH07316394A (ja) | 1994-05-26 | 1994-05-26 | フェノール樹脂組成物、このフェノール樹脂組成物を用いたプリプレグ、及び積層板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07316394A (ja) |
-
1994
- 1994-05-26 JP JP11247794A patent/JPH07316394A/ja not_active Withdrawn
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|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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