JPH07315908A - ミネラルウールを含まない音響タイル配合物 - Google Patents

ミネラルウールを含まない音響タイル配合物

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JPH07315908A
JPH07315908A JP3474795A JP3474795A JPH07315908A JP H07315908 A JPH07315908 A JP H07315908A JP 3474795 A JP3474795 A JP 3474795A JP 3474795 A JP3474795 A JP 3474795A JP H07315908 A JPH07315908 A JP H07315908A
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acoustic
acoustic tile
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tile
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エイ．ベイン マーザ
Mark H Englert
エイチ．イングレート マーク
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シー．ゲイノアー ジヨン
Michael A Kacner
エイ．カクナー マイケル
Rajinder Singh
シンフ レジンダー
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USG Interiors LLC
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作製時に、相対的に長時間になり勝ちの乾燥
工程を短時間化することを目的とする。 【構成】 膨張パーライトを顆粒状のミネラルウールの
代替物として採用し良好な多孔性および吸音特性を与え
得る、音響タイル配合物および音響タイルであり、且つ
無機充填剤が含まれて製造中にテキスチヤ特性を与え
得、スターチゲル結合剤とセルロース系フアイバ、高分
子フアイバおよびグラスフアイバの群から選択された一
以上のフアイバ強化剤とが含まれる。この構成の本発明
によるミネラルウールを含まない音響タイル配合物にあ
つては市販のミネラルウール含有タイルに匹敵する音響
特性を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は例えば天井材として用い
られる音響タイルおよびパネルの形成に有用な音響タイ
ル配合物、特にミネラルウールを含まない音響タイル配
合物あるいはその音響タイルに関する。また本発明によ
り音響タイル配合物内の膨張パーライト、強化フアイバ
および無機充填剤の新規な組み合わせ構成が提供され
る。
【０００２】
【従来の技術】従来の音響タイルとしては商標名アコス
トンの名で市販されているものが挙げられ、米国特許第
１，７６９，５１９号明細書に開示された配合物および
方法を利用して製造される。この特許明細書においては
顆粒状のミネラルウールフアイバ、充填剤、着色剤およ
び結合剤からなる成形配合物がタイル本体を作製するに
当たり採用される。この混合物からなる配合物はペーパ
あるいは金属フオイルで被覆された好適なトレー上に置
き、次にこの配合物をスクリードバー若しくはローラに
より所望の厚さにする。このとき長手の筋のような装飾
面がスクリードバー若しくはローラにより与えることが
できる。次いでミネラルウールパルプ配合物で充填され
たトレーを１２時間以上、オーブン内に置き、配合物を
乾燥させ硬化させる。乾燥されたシートをトレーから取
り出し、片面あるいは両面を処理して平滑にせしめ、所
望の厚さにして、曲がりを防止する。次にシートを所望
のサイズに切断してタイルを得る。
【０００３】また従来のミネラルウール音響タイルとし
て米国特許第３，２４６，０６３号および第３，３０
７，６５１号明細書に開示されるように、ミネラルウー
ルフアイバに周知のスターチゲルを結合剤として用いた
ものが使用されている。この場合スターチゲルには焼成
石膏（硫酸カルシウム半水和物）に加水し、且つ１８０
〜１９５°Ｆで数分間煮沸せしめて得る濃度の高い煮沸
スターチ配合物が採用され得る。次に顆粒状のミネラル
ウールをこのスターチゲル内に混入してトレーに充填す
る水性配合物を作成する。
【０００４】ミネラルウールを含む音響タイルは極めて
高い多孔性を示し良好な吸音特性を得ることができる。
他の従来技術（米国特許第３，４９８，４０４号、第
５，０１３，４０５号および第５，０４７，１２０号明
細書）においても、膨張パーライトのようなミネラル充
填剤を配合物に混入して吸音特性を改良し且つ軽量にす
る構成が提供されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来の音
響タイル配合物はタイル作製時に乾燥する際時間がかか
り過ぎ、製造が煩雑になつてコスト高になる等々の問題
がある。本発明の一の目的はミネラルウールを含まず、
市販のミネラルウールを含む音響特性と同等の音響特性
を持つ音響タイル配合物を提供することにある。本発明
の他の目的は膨張パーライト、スターチゲル結合剤、強
化フアイバおよび無機充填剤からなる音響タイル配合物
を提供することにある。本発明の他の目的は以下の説明
が進むにつれ当業者には明らかとなろう。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、乾燥固
形単位で少なくとも約３５重量％の膨張パーライトと、
少なくとも約５重量％のスターチゲル結合剤と、セルロ
ース系フアイバ、高分子フアイバおよびグラスフアイバ
からなる群から選択された一以上でなり、少なくとも約
２重量％のフアイバ強化剤とを包有してなる音響タイル
の製造に用いられるミネラルウールを含まない音響タイ
ル配合物により上記の目的が達成される。
【０００７】
【作用】上述の構成の本発明においては、このミネラル
ウールを含まないパルプがミネラルウールパルプの乾燥
に必要なエネルギより小さなエネルギで乾燥可能にな
り、タイルに形成して市販の音響タイルに匹敵する音響
特性を示し、且つミネラルウールを含まない本発明によ
るパルプから物理的特性は吊り下げられる天井構成に好
適に使用し得る物理的特性を有することになる。
【０００８】
【実施例】ミネラルウールを含まない本発明による音響
タイル配合物は顆粒状のミネラルウールの置換物として
膨張パーライトを用いることにより好適な多孔性および
吸音特性を与え、また好ましくは無機充填剤と組み合わ
せて良好なテキスチヤ特性を与え得る。これらの成分は
スターチゲル結合剤、強化フアイバおよび水を混合する
と共に、成型ミネラルウールタイルの製造に当たり現在
使用されている装置および方法を用いてトレーで成型で
きるミネラルウールを含まず、好適なタイル配合物を得
ることができる。
【０００９】更に詳述するに中級の膨張パーライトによ
り充分な多孔性および好適なテキスチヤ特性が与えられ
ることが判明している。この種の膨張パーライトは例え
ばＰｅｒｌｉｔｅ Ｄ−１の商品名でシリブリコ社から
入手できる。この中級膨張パーライトにはサイズが顆粒
状のミネラルウールと同様のパーライト粒子が含まれ
る。より細かな等級のパーライト（１００メツシユスク
リーンを通過した６０重量％以上のもの）は計測したと
ころ、この細かなパーライトで作られたパルプのテキス
チヤ特性の等級が低く、乾燥したタイルの表面に亀裂が
多いことが知られている。一方この細かな粒子の採用に
より、そり、硬度、弾性率のような他の特性が改良され
得る。細かな等級のパーライト粒子の表面積が大である
から、中級の膨張パーライトに匹敵するテキスチヤ等級
を得るために多量のスターチゲル結合剤が必要である。
更に細かな等級のパーライトを用いるとき、好適なパル
プテキスチヤ特性を与えるためにフアイバ強化の重要性
が増加されることが分かつた。パルプ内に含まれる膨張
パーライト（乾燥固形単位で）としては約１０〜約８５
重量％、特に約２５〜５０重量％のものを用いることが
好適である。
【００１０】無機ミネラル充填剤によりテキスチヤ特性
が向上され得る。長手で平板状の石膏は好適な充填剤で
ある。カオリンクレイ（天然の水状あるいは焼成無水
状）、ガードナボールクレイ、スタツコ（硫酸カルシウ
ム半水和物）、石膏（硫酸カルシウム２水和物）および
フアイブ状の硫酸カルシウム半水和物のような材料を充
填剤として用い測定を行つたところ、配合物内に充填剤
が含まれていることにより音響タイルの最終的な物理的
特性が低下することが分かつた。充填剤は特に強化フア
イバが存在しない場合、不都合な面亀裂の形成に寄与す
るものと考えられる。充填剤はまた音響特性には悪影響
を与える。一方充填剤はパルプのテキスチヤ特性に優れ
た機能を与え、ミネラルウールパルプから音響タイルを
製造するに際し現在使用されている装置により処理され
るパルプを得るために重要である。長手で平板状の石膏
充填剤によれば、標準のミネラルウールパルプと略同様
な特性を有するパルプが得られる。他に使用可能な充填
剤としては、石灰（炭酸カルシウム）、長石、あられ
石、タルク、マイカ、ウオラストナイト、水性アルミナ
およびシリカが挙げられよう。
【００１１】長手で平板状の石膏は米国特許第４，８０
１，３５５号および第５，１０６，６００号明細書に開
示される方法に従つて作られる。これらの特許明細書に
開示されるように、無機ミネラル充填剤が乾燥固形単位
で好ましくは約１０〜約６０重量％、特に好ましくは約
３５〜約５０重量％がパルプに含まれ得る。
【００１２】無機ミネラル充填剤が水和物、例えば長手
で平板状の石膏を含んでいる場合、充填剤は３５０°Ｆ
でタイルを乾燥するときに焼成され得る。石膏が焼成さ
れて半水和物若しくは溶解できる硬石膏になる場合、得
られたタイルが高湿度条件下では不安定になり、大きく
垂下するような傾向になる。
【００１３】音響タイルの製造の最初の工程では、スタ
ーチゲルを作成する。概してスターチのみが水内に分散
され、このスラリはスターチが充分に煮沸されて粘性ゲ
ル状態に濃縮するまで加熱される。セルロース系フアイ
バを強化剤として使用するとき、このセルロース系フア
イバを煮沸前にスターチスラリ内に投入する。スターチ
スラリの煮沸温度はスターチ粒体が確実に充分に膨らむ
よう正確に制御する必要がある。コーンスターチの代表
的な煮沸温度は約１８０°Ｆ（８２°Ｃ）〜約１９５°
Ｆ（９０°Ｃ）である。パルプ内のスターチゲル結合剤
は乾燥固形単位で約５〜約２５重量％である。
【００１４】本発明によるミネラルウールを含まない音
響タイル配合物内に含ませる数種類のフアイバ強化剤に
ついて測定を行つた。概してフアイバはセルロース系フ
アイバ、高分子フアイバおよびガラス質のフアイバから
一以上選択できる。セルロース系フアイバの例として軟
質および硬質のウツドフアイバあるいはペーパーフアイ
バが挙がられる。このとき高分子フアイバを用いてパル
プを作成したが、乾燥された配合物の切断が困難であつ
た。更にＥガラスフアイバも用いてパルプを作成した
が、好ましいＥガラスフアイバには特殊加工が必要であ
ることが分かつた。フアイバ強化剤は少量のみ、概して
乾燥固形単位で約２〜約１０重量％含まれる。高分子フ
アイバの他の例としてはレーヨン、ポリオレフイン、ポ
リアミド、ナイロン、アセテート、およびアラミドから
なるフアイバが挙がられる。
【００１５】ミネラルウールを含まずスターチを基材と
する成型音響天井製品を製造する当初の努力は、必要と
する乾燥エネルギを最少とする製品の開発に向けられ
た。最適なテキスチヤ特性を得るため下表１の配合が提
供され得る。
【００１６】
【表１】
【００１７】スターチを基材とする音響タイルの製造に
使用する方法は標準の成型ミネラルウールタイルの製造
に採用される製造法と略同様にした。ここで同様にした
理由は既存の装置を用いてミネラルウールを含まない音
響タイルを製造することを企図したからである。基本成
型法によれば、スターチゲル結合剤が膨張パーライトと
無機充填剤（好ましくは長手の平板状の石膏）と混合さ
れてドウ状のパルプが作成される。
【００１８】スターチゲル結合剤は上述したようにして
作成した。セルロース系フアイバを強化のため使用する
場合、フアイバを煮沸前にスターチゲルに体し加入し
た。パルプ作成の最終工程では、煮沸したスターチゲル
を膨張パーライトと無機充填剤とで混合する。実験室に
おいてこの混合工程はホーバート（モデルＡ−２００）
ミキサで行つた。スターチゲル若しくは脆弱なパーライ
ト粒子を粉砕することなく成分の全てを完全に混合する
ため、混合時間を所定の速度で１分間行うことが好まし
いことが判明した。
【００１９】実験に伴い物理的テストは既知の方法に従
つて行われた。略１０インチ×３インチのサンプル３個
を１２インチ×１２インチあるいは１２インチ×２４イ
ンチの各ボードから切り取りインストロンモデル１１３
０テスト装置を用いて曲げモードでテストした。このと
き測定したデータは密度（ｌｂ．／ｆｔ．３）、破壊係
数（ＭＯＲ）（ｐｓｉ）、弾性率（ｐｓｉ）および硬度
（ｐｓｉ）（ジヤンカボール硬度法による）である。
【００２０】［実験例１］充填剤のいずれが最適のテキ
スチヤ特性を与えるかを決定するため一群の無機充填剤
を測定した。下表３に示すようなガードナボールクレ
イ、カオリンクレイ、スタツコ（硫酸カルシウム半水和
物）、長手で平板状の石膏およびフアイバ状の硫酸カル
シウム半水和物（フランクリンフアイバブランド）の充
填剤を試験した。この測定に要する成分の配合は下表２
の通りである。
【００２１】
【表２】
【００２２】
【表３】
【００２３】長手で平板状の石膏によれば、顆粒状のミ
ネラルウールの特性とほとんど同様な特性および最高の
テキスチヤ特性を与えるパルプ特性が得られた。
【００２４】［実験例２］ミネラルウールを含まないパ
ルプ内に挿入する一群のセルロース系フアイバを測定し
た。無機充填剤を含まないパルプ配合物内には以下のセ
ルロース系フアイバを使用した。 １）中級ウツドフアイバ ２）粗いウツドフアイバ ３）パルプ状のフライリーフ（ｈｙｄｒｏｐｕｌｐｉｎ
ｇ ｗａｓｔｅ ｏｆｆｉｃｅ ｐａｐｅｒで得られる
高精製の晒しフアイバ） ４）軟質ウツドの晒しクラフト（長手のフアイバ状で軟
質ウツドの晒しクラフトフアイバ） 下表４の配合が使用された。
【００２５】
【表４】
【００２６】各種セルロース系フアイバを用いこのパル
プ配合物から作成した音響タイルを測定したところ、次
の表５から明らかような結果が得られた。
【００２７】
【表５】
【００２８】セルロース系フアイバ、特にパルプ状フラ
イリーフおよび軟質ウツドクラフトを用いることにより
音響タイルの曲げ強度が大幅に改良され得る。配合物に
セルロース系フアイバを含ませるとタイルの強度および
剛度が向上される。またセルロース系フアイバを含ませ
ることにより、表面亀裂の低減あるいは除去で実現で
き、且つ多孔性が向上され音響特性が改良される。
【００２９】［実験例３］標準の成型ミネラルウールタ
イルに匹敵するミネラルウールを含まない音響タイルに
対し乾燥時間を決定するために試験を行つた。ミネラル
ウールを含まないパルプは下表６のような配合にした。
【００３０】
【表６】
【００３１】それぞれの配合物からなるそれぞれ１枚の
１２インチ×１２インチのサンプルを３００°Ｆでオー
ブン内において乾燥し、乾燥されるまでそれぞれ３０分
間制御された。標準の顆粒状のミネラルウールパルプの
乾燥には５、３時間かかるのに比べ、ミネラルウールを
含まないパルプは４、７時間で乾燥された。これは乾燥
時間が１０．６％減少されたことを意味する。
【００３２】［実験例４］工場テストでは、スターチゲ
ルを基材とし膨張パーライト、セルロース系フアイバ石
膏およびセルロース系フアイバ（ウツドフアイバ）強化
剤を含んだ、ミネラルウールを含まないパルプが作成さ
れた。スターチゲルはスターチ、バウアーリフアイナで
精製されたウツドフアイバおよび水からなる。精製され
たウツドフアイバは１５０ガロン（１２５２ｌｂ）の冷
水に分散され濃度の濃い懸濁液のスラリが得られた。こ
のスターチフアイバスラリは３７３ガロンの熱水を含む
煮沸タンク内に送られ、このゲルは１９４°Ｆで煮沸処
理された。スターチゲルの配合は下表７の通りであつ
た。
【００３３】
【表７】
【００３４】スターチゲルをリボンミキサ内へ送り、中
級膨張パーライト（Ｄ−１）および長手で平板状の石膏
と混合され手動でこのミキサの上部へ送ることにより、
第１のミネラルウールを含まないパルプバツチを作成し
た。配合成分は１分間混合されるが、極めて流動的にな
つたことが観測された。標準の顆粒状ミネラルウールパ
ルプと同様の稠度を有するパルプを作成するため、更に
パーライトおよび長手平板状の石膏を増分的に等量ずつ
ミキサへ追加した。第１のパルプバツチは標準のアルミ
ニウムフオイル支持体を用いて成型しタイルにした。第
２のパルプバツチが同様に作成されたが、今回は白いペ
ーパーの支持体上で成型された。これらバツチの最終配
合は下表８の通りであつた。
【００３５】
【表８】
【００３６】スターチ、ウツドフアイバおよび水の量は
９６６ポンドのスターチゲルをミキサに加えることに基
づいて決められた。
【００３７】第３のパルプバツチも第１および第２のパ
ルプバツチの場合と同様に同じ量のスターチゲルを用い
ているが、しかし膨張パーライトおよび長い平板状の石
膏を追加して作成した。この第３のバツチも白いペーパ
ー支持体上で成型された。３個のパルプバツチ全てはキ
ルン内で乾燥され乾燥された音響タイルは２３．７５イ
ンチ×２３．７５インチのパネルに作成し物理特性テス
トが行われた。これらのパネル全ての表面は亀裂を有し
支持体にしわを観察した。物理特性は標準の顆粒状のミ
ネラルウールパネルに比較して下表９に示す。
【００３８】
【表９】
【００３９】膨張パーライト、長手の平板状の石膏、フ
アイバ強化剤、スターチゲル結合剤および水からなるミ
ネラルウールを含まないパルプは顆粒状のミネラルウー
ルを基材とする音響タイルの製造に現在使用されている
装置を用い成型され音響タイルに製造できることが分か
つた。膨張パーライトおよび長手の平板状の石膏の量を
追加すると、スターチ結合剤およびフアイバ強化剤の比
率が減少され物理特性および音響特性が悪影響を受け
る。
【００４０】［実験例５］無機ミネラル充填剤としての
カオリンクレイを長い平板状の石膏と置換してパルプを
作成した。このとき下表１０の配合が使用された。
【００４１】
【表１０】
【００４２】物理的試験が既に知られている実験法にし
たがつて行われた。１０インチ×３インチのサンプルが
４個乾燥されたボードから切り取られインストロンモデ
ル１１３０測定装置を用いて曲げモードで試験した。こ
の結果実験室で作製した顆粒状のミネラルウールタイル
と比較して下表１１に示される。
【００４３】
【表１１】
【００４４】小規模の耐火テストによれば、ミネラルウ
ールを含まずカオリンクレイを含むタイルはミネラルウ
ールタイルに比べ耐火性が大幅に向上された。
【００４５】ミネラルウールを含まないパルプをアルミ
ニウムフオイル支持体で成型させるとき、得られたタイ
ルは乾燥中“パツフイング即ちぶつぶつと膨らむ”傾向
にある、すなわちボード内の圧力が増加することにより
パネルの中間線に沿つて分離することを観察した。この
問題は乾燥速度を増加させる界面活性剤をパルプ配合物
内に入れることにより解決されることが分かつている。
これらの配合物に有用な界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレン（２０）ソルビタンモノラウレート、ポリオ
キシエチレン（１４）モノラウレート、ポリオキシエチ
レン（２３）モノラウレート、ポリオキシエチレン（４
５）モノラウレート、ポリオキシエチレングリコール
（２０）モノラウレート、グリセロルモノラウレート、
ソルビタンモノラウレート、オレフインスルフオネー
ト、脂肪族スルフオネート、脂肪族スルフエートおよび
脂肪族カルボシキレートが挙げられる。
【００４６】［実験例６］この実験はパルプに界面活性
剤を投入することの有用性を示している。界面活性剤を
用いる場合と用いない場合を含めた配合が下表１２に示
される。
【００４７】
【表１２】
【００４８】界面活性剤を含めた配合物および含めない
パルプ配合物がアルミニウムフオイル支持体を有するト
レーに入れ、３５０°Ｆ（１７７°Ｃ）でオーブン内で
乾燥された。界面活性剤を含めていないタイルはおおき
なパフイング現象が生じ、乾燥に７、９時間かかつた。
界面活性剤を含めたタイルはパフイング現象を生じず、
乾燥に５、６時間かかつた。
【００４９】［実験例７］無機充填剤を含まない配合物
からミネラルウールを含まない音響タイルを製造した。
スターチゲルは１２５ガロンの冷水にスターチを分散
し、更にこの溶液を煮沸タンク内の４３０ガロンの熱水
（２１０°Ｆ）に加えることにより作成した。スターチ
は１９４°Ｆまで煮沸され、その後界面活性剤（マグラ
バＶＳ１００）が下表１３の配合のスターチゲルに加え
られた。
【００５０】
【表１３】
【００５１】スターチゲルをリボンミキサ内に送りセル
ロース系フアイバと約１５分間混合することにより第１
のパルプバツチを作成した。次に中級の膨張パーライト
がミキサに加えられ１分間混合された。その後パルプを
標準のアルミニウムフオイル支持体を用いトレーに入
れ、スクリードバーを用いて表面処理し、表面に筋の付
いたタイルを得た。更に第２のパルプバツチを同様に作
製し、一方平坦な表面を与えるスクリードバーが用いら
れた。これらタイルはすべてキルン内で３５０°Ｆで１
２時間乾燥した。
【００５２】第１および第２のパルプバツチの配合は下
表１４の通りである。
【００５３】
【表１４】
【００５４】第３のパルプバツチの配合は下表１５の通
りである。
【００５５】
【表１５】
【００５６】全てのバツチから得られる乾燥されたタイ
ルは表面には僅かな亀裂しなかつた。これらのタイルは
それほど不都合には曲がりがなく極めて良好な音響特性
を示した。
【００５７】［実験例８］２パルプがポリエステルフア
イバ（長さ１／４インチ）強化剤を用いて作成した。膨
張パーライトの一部は長手の平板状の石膏充填剤と置換
された。またポリスチレンビードかあるいはポリビニル
アルコールフオームを用いて音響性能を改良された。こ
れら音響性能を向上させるポリスチレンビードあるいは
ポリビニルアルコールフオームは最大約５重量％投入す
る。あるスターチゲルは界面活性剤（マグラバＶＳ１０
０）を含み煮沸タンクに加えその後煮沸された。
【００５８】スターチゲルはリボンミキサへ送られ、更
にポリエステルフアイバが加えられる。ゲル内にフアイ
バを分散させるために約２分間かかつた。残りの固形分
（長い平板状の石膏、膨張パーライトおよびポリスチレ
ンビード）は手動でミキサへ送りこれならば約１分間混
合された。第２のパルプバツチが同様に作成されたが、
今回はスターチゲルには界面活性剤を加えておらず、ポ
リスチレンビードに代えてポリビニルアルコールフオー
ム（ＰＶＡ）を使用した。このＰＶＡフオームは最後に
加えられ、この後パルプが僅か５秒間だけ混合されてフ
オーム（泡）が維持される。
【００５９】第１のパルプの配合は下表１６の通りであ
る。
【００６０】
【表１６】
【００６１】第２のパルプの配合は下必要１７の通りで
ある。
【００６２】
【表１７】
【００６３】乾燥されたタイルの界面活性剤は、標準の
アルミニウムフオイル支持体上で成型され得るが、表面
に亀裂がなくまたどのタイルにも背面に溝が存在しなか
つた。測定結果はミネラルウール音響タイルと比較して
下表１８に示される。
【００６４】
【表１８】
【００６５】両方のパルプは良好な音響および物理特性
を示した。
【００６６】［実験例９］一連のミネラルウールを含ま
ない音響タイルがグラスフアイバ強化剤を用いて作成さ
れた。このときグラスフアイバの直径および長さが測定
された。このグラスフアイバとして下表１９に示される
ようなオーエンス・コーニング・フアイバグラスが使用
された。
【００６７】
【表１９】
【００６８】４種類のグラスフアイバの各々は同様の方
法でスラリ化された。水（９２．５ポンド（１ｂ））が
５ガロン容器内に入れられ、スチームで１２０°Ｆまで
加熱された。次にグラスフアイバ（２５．５ｌｂ）を温
水に緩徐に投入した。グラスフアイバを数分間温水内に
浸漬し、次にこのスラリを緩やかに混合した。次いでグ
ラスフアイバスラリを１分間リボンミキサ内のスターチ
ゲル内に置き、その後他の固形分を混合してパルプを作
成した。グラスフアイバスラリには界面活性剤（サイズ
剤）が含まれるが、付加する界面活性剤は加えなかつ
た。
【００６９】第１のパルプバツチ（Ｅｘ．９−１）は下
表２０の配合である。
【００７０】
【表２０】
【００７１】他のパルプ（Ｅｘ．９−２、Ｅｘ．９−
３、Ｅｘ．９−４）にも同一の成分が同一の量含まれて
いるが、Ｅｘ．９−２には１２００ｌｂ（湿量で）の
６．４％スターチゲルが、Ｅｘ．９−３およびＥｘ．９
−４には１２２５ｌｂ（湿量で）の６．４％スターチゲ
ルが含まれる点で異なつている。各パルプは標準のアル
ミニウムフオイル支持体を有したトレーに入れた。この
ときパルプの表面をスクリードバーで処理し、平滑な面
のタイルを得た。タイルはキルン内において３００°Ｆ
で１２時間乾燥した。
【００７２】第４のパルプバツチは音響タイルとしてテ
ストされ市販のミネラルウール音響タイルと比較した。
テストサンプルは縦方向（ＭＤ）およびその横断方向
（ＣＭＤ）の両方で切断した。１０インチ×３インチの
３個のテストピースが異なる６枚のパネルの各々から切
断された。縦方向および横方向に切断された試験サンプ
ルの測定結果は下表２１の通りである。
【００７３】
【表２１】
【００７４】横方向に切断され縦方向に沿つて破断され
たテストサンプルの測定結果は下表２２の通りである。
【００７５】
【表２２】
【００７６】
【発明の効果】上述のように 生産ラインで得られた配
合物の表面の全てが平滑で、亀裂等を生じることなく良
好であり、グラスフアイバを分散させる際も問題を生じ
ず、且つタイルの物理的および音響特性が良好である等
々の効果を達成する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０４Ｂ 16/02 Ｚ 16/06 Ｚ 24/38 Ｚ 26/28 33/13 Ａ 35/632 35/26 35/80 Ｅ０４Ｂ 1/82 Ｇ 9/00 Ｃ０４Ｂ 35/80 Ｆ Ｅ０４Ｂ 5/52 Ａ (72)発明者 マーク エイチ．イングレート アメリカ合衆国 イリノイ州 60039，バ ツフアログロウブ，ユニバーシテイー ア ベニユー 317 (72)発明者 ジヨン シー．ゲイノアー アメリカ合衆国 イリノイ州 60002，ア ンテイオク，ハーベスト ドライブ 972 (72)発明者 マイケル エイ．カクナー アメリカ合衆国 イリノイ州 60046，リ ンデンハースト，ブライア レイン 2204 (72)発明者 レジンダー シンフ アメリカ合衆国 イリノイ州 60060，マ ンデリン，ウインスロープ コート 933

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 乾燥固形単位で少なくとも約３５重量％
    の膨張パーライトと、少なくとも約５重量％のスターチ
    ゲル結合剤と、セルロース系フアイバ、高分子フアイバ
    およびグラスフアイバからなる群から選択された一以上
    でなり、少なくとも約２重量％のフアイバ強化剤とを包
    有してなる音響タイルの製造に用いられるミネラルウー
    ルを含まない音響タイル配合物。
  2. 【請求項２】 乾燥速度を増大させる界面活性剤を包有
    してなる請求項１の音響タイル配合物。
  3. 【請求項３】 乾燥固形単位で約１０〜約６０重量％の
    無機ミネラル充填剤を包有してなる請求項１の音響タイ
    ル配合物。
  4. 【請求項４】 無機ミネラル充填剤が長手で平板状の石
    膏、カオリンクレイ、ボールクレイ、スタツコおよびフ
    アイバ状の硫酸カルシウム半水和物からなる群から選択
    された一以上でなる請求項３の音響タイル配合物。
  5. 【請求項５】 ポリスチレンビードおよびポリビニルア
    ルコールフオームからなる群から選択された一の、最大
    約５重量％の音響向上物を包有してなる請求項４の音響
    タイル配合物。
  6. 【請求項６】 膨張パーライトおよび無機ミネラル充填
    剤の両方が乾燥固形単位で約３５〜約５０重量％含まれ
    てなる請求項４の音響タイル配合物。
  7. 【請求項７】 無機ミネラル充填剤が長手で平板状の石
    膏でなる請求項６の音響タイル配合物。
  8. 【請求項８】 フアイバ強化剤がセルロース系フアイバ
    でなる請求項７の音響タイル配合物。
  9. 【請求項９】 フアイバ強化剤がグラスフアイバでなる
    請求項７の音響タイル配合物。
  10. 【請求項１０】 ポリスチレンビードおよびポリビニル
    アルコールフオームからなる群から選択された一の、最
    大約５重量％の音響向上体を包有してなる請求項９の音
    響タイル配合物。
  11. 【請求項１１】 少なくとも約３５重量％の膨張パーラ
    イトと、少なくとも約５重量％のスターチ結合剤と、セ
    ルロース系フアイバ、高分子フアイバおよびグラスフア
    イバからなる群から選択された一以上でなり、少なくと
    も約２重量％のフアイバ強化剤とを包有してなるミネラ
    ルウールを含まない音響タイル。
  12. 【請求項１２】 約１０〜約６０重量％の無機ミネラル
    充填剤を包有してなる請求項１１の音響タイル。
  13. 【請求項１３】 無機ミネラル充填剤が長手で平板状の
    石膏、カオリンクレイ、ボールクレイ、スタツコおよび
    フアイバ状の硫酸カルシウム半水和物からなる群から選
    択された一以上でなる請求項１２の音響タイル。
  14. 【請求項１４】 ポリスチレンビードおよびポリビニル
    アルコールフオームからなる群から選択された一の最大
    約５重量％の音響向上体を含んでなる請求項１３の音響
    タイル。
  15. 【請求項１５】 膨張パーライトおよび無機ミネラル充
    填剤の両方が配合物の約３５〜約５０重量％含まれてな
    る請求項１３の音響タイル。
  16. 【請求項１６】 無機ミネラル充填剤が長手で平板状の
    石膏でなる請求項１５の音響タイル。
  17. 【請求項１７】 フアイバ強化剤がセルロース系フアイ
    バでなる請求項１６の音響タイル。
  18. 【請求項１８】 フアイバ強化剤がグラスフアイバでな
    る請求項１６の音響タイル。
  19. 【請求項１９】 ポリスチレンビードおよびポリビニル
    アルコールフオームからなる群から選択された一の、最
    大約５重量％の音響向上体を含んでなる請求項１８の音
    響タイル。
  20. 【請求項２０】 約４０重量％の膨張パーライトと、約
    ４０重量％の長手で平板状の石膏と、約１５重量％のス
    ターチ結合剤と、約５重量％のグラスフアイバ強化剤と
    を包有してなるミネラルウールを含まない乾燥した音響
    タイル。
JP3474795A 1994-01-14 1995-01-13 ミネラルウールを含まない音響タイル配合物 Pending JPH07315908A (ja)

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