JPH07315834A - 多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法 - Google Patents

多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法

Info

Publication number
JPH07315834A
JPH07315834A JP10730994A JP10730994A JPH07315834A JP H07315834 A JPH07315834 A JP H07315834A JP 10730994 A JP10730994 A JP 10730994A JP 10730994 A JP10730994 A JP 10730994A JP H07315834 A JPH07315834 A JP H07315834A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
calcium fluoride
fluoride
packed
calcium carbonate
calcium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10730994A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Kamifukikoshi
勉 上吹越
Ichiro Morioka
一郎 森岡
Masayoshi Shinjo
正義 新庄
Hidetsugu Ogura
英嗣 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP10730994A priority Critical patent/JPH07315834A/ja
Publication of JPH07315834A publication Critical patent/JPH07315834A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Compounds Of Alkaline-Earth Elements, Aluminum Or Rare-Earth Metals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フッ素イオン含有排水から効率的に高純度の
フッ化カルシウムを回収する方法を提供する。 【構成】 多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテー
パー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ化カルシウムの回
収方法に関する。さらに詳しくは、フッ素イオン含有水
から多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式
充填塔を用いることにより、該フッ素イオンをフッ化カ
ルシウムとして回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フッ酸製造分野、フッ酸、フッ素
ガスを用いた化学品の製造分野、半導体製造分野、各種
金属材料、光学系材料などの表面処理分野などでは、フ
ッ化水素、フッ化アンモニウム、フッ化ナトリウム、フ
ッ化カリウムを主成分としたフッ素イオン含有水が多量
に排出され、たとえば塩化カルシウムで中和して産業廃
棄物汚泥として投棄されていたが、環境浄化とくに資源
回収の観点から、その回収技術の必要性が高まってき
た。
【0003】前記フッ素イオン含有水をカルシウム化合
物を用いて処理する方法については数多くの技術が開発
されてきた。しかし、フッ化カルシウムとして回収し再
利用するにあたっては、設備化およびコストの面などで
現在もなお困難な問題が数多く残っている。
【0004】たとえばフッ素イオン排水処理技術につい
てみるとつぎのとおりである。ステンレス表面フッ酸洗
浄排水処理として特開昭51−19364号公報が、リ
ン酸処理工程など排水からのフッ素およびリン排水処理
として特公昭56−10120号公報、特公昭57−3
9985号公報、特公昭59−8438号公報が、半導
体工程排水処理として特公昭56−144792号公
報、特公昭60−48191号公報、特公昭61−25
690号公報、特公昭63−270595号公報が開示
されている。これらはいずれも過剰のカルシウム塩を用
い、一次、二次処理、共存成分の分離または分離処理の
組み合せにより、排水を浄化することを目的としている
ため、生成するフッ化カルシウムの高純度化は達成しえ
ないため産業廃棄物として処分されている。
【0005】また、ケイフッ化水素酸とフッ酸を含む溶
液に、微粉末CaCO3 とを反応させフッ化カルシウム
を回収する技術として特開平4−228401号公報が
開示されているが、回収されたフッ化カルシウム純分は
乾体当りCaF2 が90〜95重量%程度にとどまって
おり、これ以外にSiO2 が2.5〜3重量%、CaC
3 が2〜7重量%含有されている。
【0006】また、フッ化水素またはフッ化水素および
フッ化アンモニウムを主成分とするエッチング剤と粒状
CaCO3 とを反応させフッ化カルシウムを回収する技
術として、たとえば特開平5−170435号公報では
回収されたフッ化カルシウム純分は99%以上であり種
々の用途に再利用できる特性をもっている。
【0007】しかし、これらの方法は粒状CaCO3
撹拌翼を使用しているため、撹拌翼および反応槽内の摩
耗が激しく、装置の修繕コストが高すぎ企業化はむずか
しい。
【0008】さらに、特開平5−253578号公報で
は比較的小型の充填塔内に充填した炭酸カルシウム充填
塔内に、フッ素イオンを含有する液体を通水して、両者
を接触させることにより、充填塔内でフッ化カルシウム
を生成させる方法が開示されている。この方法は、前記
に比べ、装置は小型化可能で、小規模の設備でよいが、
充填塔内に炭酸カルシウムが静置した状態で存在するの
で、反応の際、撹拌されず、隣合う粒子同士で互いに固
化したり、チャネル現象(一定の通路のみを液が通過す
ること)が起きたりする。固化した粒子は層状となっ
て、副生するガスの浮力により、充填塔外に流出し、配
管の目詰まりや充填塔内が空になるなどのトラブルが発
生する。同じく前記チャネル現象により、フッ化カルシ
ウムへの反応が進まず、未反応炭酸カルシウムが残留す
るので、フッ化カルシウムの純度が低く、原料としての
再利用も困難となり、フッ素イオンの回収率も低い。こ
の問題を改良する方法として、たとえば特開平5−25
3557号公報ではフッ素イオンを含有する液体を間欠
通水するなどの試みがなされているが、時間当たりの処
理量が低下し、設備の小型化の効果がなくなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
フッ素イオン含有水からフッ素イオンを高純度なフッ化
カルシウムとして効率よく回収する技術を提供し、再び
フッ化水素製造用、金属精錬用、窯業用などの工業資源
として有効利用を可能とするものであり、さらには排水
処理の汚泥発生量の削減、薬品コストの低減、処理シス
テムの簡素化、設備エリアの縮小、処理水の水質の安定
化などを達成しうるものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、フッ素イオン
含有水と炭酸カルシウムとを接触させてフッ化カルシウ
ムを回収する方法において、多段式充填塔、多孔膜式充
填塔およびテーパー式充填塔のいずれかまたはこれらの
複合の充填塔内部に粒状の炭酸カルシウムの粒子を充填
し、該充填塔の底部よりフッ素イオン含有水を通水し、
該フッ素イオンをフッ化カルシウムとして回収してなる
多段式充填塔、多孔膜式充填塔およびテーパー式充填塔
のいずれかまたはこれらの複合を用いたフッ化カルシウ
ムの回収方法である。
【0011】本発明における第1の発明は、フッ素イオ
ン含有水と炭酸カルシウムとを接触させてフッ化カルシ
ウムを回収する方法において、多段式充填塔の内部に水
平に少なくとも2枚のしきり板を取り付け、該充填塔の
内部に粒状の炭酸カルシウムの粒子を充填し、該充填塔
の底部よりフッ素イオン含有水を通水し、該フッ素イオ
ンをフッ化カルシウムとして回収してなる多段式充填塔
を用いたフッ化カルシウムの回収方法に関し、一段の充
填塔に対し粒子層のもち上り現象およびチャンネリング
現象がおこらないことに優れている。
【0012】前記しきり板は、その面に対して垂直方向
に貫通している、前記炭酸カルシウムの粒子の直径より
も大きな多数の穴を有し、前記充填塔内部の断面積に対
する該穴の全段面積の割合が20〜70%であるのが好
ましく、しきり板上に未反応炭酸カルシウムが残らない
ことに優れている。
【0013】前記炭酸カルシウムの粒子の直径が、18
0〜500μmであるのが好ましく、炭酸カルシウム粒
子および合成されたフッ化カルシウム粒子が通水に伴っ
て流出しなく、かつフッ化カルシウムへの転化率に優れ
ている。
【0014】前記多段式充填塔の少なくとも3基を直列
につなぎ、該充填塔の底部より前記フッ素イオン含有水
を通水するのが好ましく、フッ素イオンの回収率および
通水時の詰りがないことに優れている。
【0015】前記フッ素イオン含有水中の主成分がフッ
化水素、フッ化アンモニウムまたはこれらの2種で、回
収されたフッ化カルシウム中のフッ化カルシウムの含有
率が少なくとも97%で、未反応の炭酸カルシウムの含
有率が3%以下であるのが好ましく、フッ化水素製造原
料などとして再利用しうることに優れている。
【0016】前記しきり板の間隔が前記充填塔の内径の
0.5〜2倍の間隔であるのが好ましく、粒子のもち上
り現象およびチャンネリング現象がおこらないことに優
れている。
【0017】前記しきり板の穴の直径が少なくとも0.
18mmで、穴と穴との間隔が5mm以下であるのが好
ましく、しきり板上に未反応炭酸カルシウムが残らない
ことに優れている。
【0018】本発明における第2の発明は、フッ素イオ
ン含有水と炭酸カルシウムとを接触させてフッ化カルシ
ウムを回収する方法において、充填塔内部の中央部に垂
直にかつ充填塔上部から外部へ通じる疎水性ポリマーか
らなる多孔質膜からなる膜を設け、該充填塔内で発生し
たガスを外部へ除去しうる多孔質膜式充填塔の内部に粒
状の炭酸カルシウムの粒子を充填し、該充填塔の底部よ
りフッ素イオン含有水を通水し、該フッ素イオンをフッ
化カルシウムとして回収してなる多孔質膜式充填塔を用
いたフッ化カルシウムの回収方法に関し、二酸化炭素ガ
スが大巾に減少するため、固一液の接触が良くなりフッ
化カルシウムの転化率に優れている。
【0019】前記多孔質膜がフッ素樹脂系ポリマーまた
はポリオレフィン系ポリマーからなるのが好ましく、膜
の耐久性に優れている。
【0020】前記炭酸カルシウムの粒子の直径が180
〜500μmであるのが好ましく、炭酸カルシウムおよ
び合成されたフッ化カルシウム粒子が通水に伴って流出
しなく、かつフッ化カルシウムへの転化率に優れてい
る。
【0021】前記多孔質膜式充填塔の少なくとも3基を
直列につなぎ、該充填塔の底部より前記フッ素イオン含
有水を通水してなるのが好ましく、フッ素イオンの回収
率および通水時の詰まりがないことに優れている。
【0022】前記フッ素イオン含有水中の主成分がフッ
化水素、フッ化アンモニウムまたはこれらの2種で、回
収されたフッ化カルシウム中のフッ化カルシウムの含有
率が少なくとも97%で、未反応の炭酸カルシウムの含
有率が3%以下であるのが好ましく、フッ化水素製造原
料などとして再利用しうることに優れている。
【0023】本発明における第3の発明は、フッ素イオ
ン含有水と炭酸カルシウムとを接触させてフッ化カルシ
ウムを回収する方法において、充填塔内壁と底面とのな
す角度が90度を超える角度を有するテーパー式充填塔
の内部に粒状の炭酸カルシウムの粒子を充填し、該充填
塔の底部よりフッ素イオン含有水を通水し、該フッ素イ
オンをフッ化カルシウムとして回収してなるテーパー式
充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法に関し、一
般の充填塔に対し粒子層のもち上り現象がおこらないこ
とに優れている。
【0024】前記充填塔においてその内壁と底面のなす
角度が90.1〜92.0度であるのが好ましく、粒子
層のもち上り現象およびチャンネリング現象がおこらな
いなどの点に優れている。
【0025】前記炭酸カルシウムの粒子の直径が、18
0〜500μmであるのが好ましく、炭酸カルシウム粒
子および合成されたフッ化カルシウム粒子が通水に伴っ
て流出しなく、かつフッ化カルシウムへの転化率に優れ
ている。
【0026】前記テーパー式充填塔の少なくとも3基を
直列につなぎ、該充填塔の底部より前記フッ素イオン含
有水を通水するのが好ましく、フッ素イオンの回収率お
よび通水時の詰まりがないことに優れている。
【0027】前記フッ素イオン含有水中の主成分がフッ
化水素、フッ化アンモニウムまたはこれらの2種で、回
収されたフッ化カルシウム中のフッ化カルシウムの含有
率が少なくとも97%で、未反応の炭酸カルシウムの含
有率が3%以下であるのが好ましく、フッ化水素製造原
料などとして再利用しうることに優れている。
【0028】
【実施例】本発明における第1の発明において、フッ素
イオン含有水とは、たとえば、フッ化水素、フッ化アン
モニウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、シリ
カ、塩酸、硫酸、硝酸などを含有したフッ素イオン含有
水であり、該排水を本発明の方法で用いるばあい、該排
水中のフッ素イオン濃度としては、0.3〜20%(重
量%、以下同様)が好ましく、1〜7%がさらに好まし
い。前記フッ素イオン濃度が0.3%未満では炭酸カル
シウムからフッ化カルシウムへの反応速度が遅くなり転
化率もわるくなる傾向があり、20%を超えると炭酸カ
ルシウムの粒子を溶かしてしまいフッ化カルシウムの回
収率が大幅に減少する傾向がある。
【0029】前記炭酸カルシウムとは、その形状が球状
に近い粒状であることが好ましく、その粒子の直径(以
下、粒径と略す)は、80〜600μmが好ましく、1
80〜500μmがさらに好ましい。前記粒径が80μ
m未満では、前記充填塔から流出する傾向があり、60
0μmを超えると炭酸カルシウムからフッ化カルシウム
への転化率が減少する傾向がある。
【0030】また、前記炭酸カルシウムの比表面積は、
20〜400cm2 /gが好ましく、該比表面積が30
〜200cm2 /gがさらに好ましい。前記比表面積が
20cm2 /g未満では、フッ化カルシウムへの転化率
97%以下となる傾向があり、400cm2 /gを超え
ると炭酸カルシウム粒子および合成されたフッ化カルシ
ウム粒子が通水に伴って流出する傾向がある。
【0031】本発明における充填塔本体の材質は、フッ
化水素酸に耐える材質ならば制限はなく、たとえば塩化
ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート、メ
チルペンテン樹脂、ブチルゴム、フッ素ゴム、ハステロ
イなどがあげられ、またこれらは他の材質たとえばS
S、SVS36、SVS301などとの二重構造(ライ
ニング・内ばり)でも用いられうる。
【0032】前記充填塔内部に取り付けるしきり板と
は、炭酸カルシウム粒子および合成されたフッ化カルシ
ウム粒子の層のもち上り現象の防止および粒子の流出を
防ぐ役割をもち、水平に取り付けることにより、しきり
板間の粒子の流動がスムーズとなる傾向があり、該しき
り板がないときは、炭酸カルシウム粒子および合成され
たフッ化カルシウム粒子の層が二酸化炭素ガスによって
もち上げられ粒子が流出する傾向がある。
【0033】前記充填塔上部に前記しきり板一枚だけを
取り付けたばあいは、しきり板まで粒子層が上がってい
き、このしきり板をのり越えた粒子が再び粒子層を作っ
てもち上がり現象がおこり、粒子の流出や配管の詰まり
などのトラブルが発生する傾向があり、粒子の流出量の
点から少なくとも2枚あることが好ましい。
【0034】前記しきり板の材質は、フッ化水素酸に耐
える材質ならば制限はなく、たとえば塩化ビニル樹脂、
ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンアクリル樹
脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート、メチルペンテン樹
脂、ブチルゴム、フッ素ゴム、ハステロイなどがあげら
れ、耐薬品性・コストの点から塩化ビニル樹脂が好まし
い。またその形状としては図2〜10に示されているよ
な物などがあげられ、合成されたフッ化カルシウム回収
の点から空間部分がある図2〜図6、図8、図9が好ま
しい。
【0035】前記しきり板を貫通している穴は、フッ素
イオン含有水を通水するためのためのものであり、前記
充填塔の断面積に対する該穴の全断面積の割合は20〜
70%が好ましく、30〜50%がさらに好ましい。該
割合が20%未満では、フッ化カルシウムの回収がしに
くくなる傾向があり、70%を超えると粒子層のもち上
げがおきる傾向がある。
【0036】前記しきり板の間隔は、前記充填塔の内径
の0.2〜4倍が前記炭酸カルシウムの粒子がしきり板
の上下を自由に移動できるので好ましく、0.5〜2倍
がさらに好ましい。前記間隔が0.2倍未満では前記炭
酸カルシウム粒子の流動性が不充分となりフッ化カルシ
ウムへの転化率がわるくなる。また、4倍を超えると粒
子層がもち上がって炭酸ガスの空間部分ができてフッ化
カルシウムへの転化率がわるくなる。より好ましいしき
り板の間隔は、充填塔の内径に対して0.5〜2倍の間
隔である。このばあい、各段で発生した炭酸ガスにより
粒状炭酸カルシウム層がしきり板までもち上げられる
が、下から上がってくるフッ素イオン含有水の接触部分
で個々の粒子がばらばらとくずれ落ちる。これがくり返
されることによって、塔内全体が均一に反応できフッ化
カルシウムへの転化率が向上する。
【0037】前記しきり板に穴をあけないばあいは、そ
の上にのっている炭酸カルシウムの粒子とフッ素イオン
との反応がさまたげられ、フッ化カルシウムへの転化率
がいちじるしくわるくなる傾向がある。
【0038】前記しきり板の穴の直径は少なくとも0.
18mmが好ましく、5〜2mmであるのがさらに好ま
しい。穴と穴との間隔は1cm以下であり、この間隔が
1cmを超えると、その上にのっている炭酸カルシウム
の粒子のフッ化カルシウムへの転化率がわるくなる傾向
があり、好ましくは穴と穴の間隔は5mm以下、さらに
好ましくは4〜2mmである。
【0039】前記多段式充填塔への前記炭酸カルシウム
の充填方法としては、充填塔上部にホッパーを取り付
け、炭酸カルシウムを計量後仕込む方法、気体といっし
ょにパイプで送り込む方法、水で分散して送り込む方法
などがあげられるが、設備コスト、詰まりなどのトラブ
ルの点からホッパー法が好ましく、その結果従来のフッ
素イオン含有水の処理技術に比べ、塔内に粒状炭酸カル
シウムをぎっしり詰めて、処理できるため、設備エリア
としては従来の約1/3〜1/5でよく、廃水処理シス
テムも大幅に簡素化できる。
【0040】前記多段式充填塔を直列につなぐとは、フ
ッ化カルシウムへの転化率の高い粒子は、反応しにく
く、フッ素イオンの濃い水でしか反応が進まないためで
あり、フッ化カルシウムへの転化率の低い粒子は反応が
しやすく、フッ素イオンの低い水でも充分反応するため
である。この理由により、一塔目にフッ化カルシウムの
転化率が高い物にし、二塔目より順次フッ化カルシウム
の転化率が低いものにすれば、反応時間が短縮でき、最
終フッ化カルシウムの転化率およびフッ素イオンの回収
率が向上する。
【0041】前記多段式充填塔を直列につなぐときの基
数としては、たとえば1基だけのばあいのフッ素イオン
の回収率は45〜50%、2基のばあいの該回収率は6
2〜93%、3基のばあいの該回収率は95〜99%、
4基のばあいの該回収率は99.9〜100.0%、5
基以上のばあいの該回収率は100.0%であり、該回
収率が高いという点から好ましくは少なくとも3基、さ
らに好ましくは3〜5基である。
【0042】前記多段式充填塔の底部より前記フッ素イ
オン含有水を通水するとは、炭酸カルシウム粒子および
合成されたフッ化カルシウム粒子の流動・分散がおき、
フッ化カルシウムへの転化率が良くなる。また、上部よ
り前記フッ素イオン含有水を通水すると粒子が圧縮さ
れ、圧力が上って最後に通水できなくなる。
【0043】前記多段式充填塔に前記フッ素イオン含有
水を通水するときの該排水の温度は0〜70℃の点から
0〜100℃が好ましく、該水中のフッ化水素の含有率
が30〜100%のときは該温度を0〜40℃に保持す
ることにより反応速度が速くなる傾向があり、該水中の
NH4 F、NaF、KFなどのフッ化物の含有率が70
〜100%のときは該温度を40〜100℃に保持する
ことにより反応速度が速くなる傾向がある。
【0044】前記回収されたフッ化カルシウム中のフッ
化カルシウムの含有率は少なくとも97%であることが
好ましく、97%未満であるとフッ化水素製造原料とし
て再利用の点から好ましくない。ただしフッ化カルシウ
ムの含有量が70%以上であれば鉄鋼用などの用途には
利用しうる。また、前記回収されたフッ化カルシウム中
の炭酸カルシウムの含有率は3%以下であることが好ま
しく、3%を超えるとフッ化水素製造時に硫酸と反応し
二酸化炭素および水が発生するなどの点から好ましくな
い。
【0045】本発明における第1の発明においては、た
とえば内径5〜100cm、高さ60〜310cm、内
容量1.2〜2400リットルの塩化ビニル樹脂製の筒
に、直径2〜5mmの穴を2.5〜11mmの間隔で有
するしきり板を2〜10枚設けた多段式充填塔に、粒径
250〜300μmの炭酸カルシウム1〜2000kg
を塔上部にホッパーを取り付け充填し、同一の充填塔を
3基直列につなぐ。なお各塔の入口と出口にはフッ素イ
オンメーターを設置する。つぎに、該充填塔の第1塔の
底部よりフッ素イオン含有水を50〜100000ml
/minの速度で通水し、第1塔での炭酸カルシウムが
少なくとも97%フッ化カルシウムに転化した時点にお
いて、通水をいったん中止し、フッ素イオン含有水の代
わりに水を通水し、水洗後第1塔の底部のバルブを開放
してフッ化カルシウムの分散液を取り出すか、取り出し
たのち微粉末炭酸カルシウムでpH7に調整したのち上
澄液をすて下部にたまった粒状のフッ化カルシウムをう
る。
【0046】前記第1塔には新しい炭酸カルシウムを前
記と同様の方法により充填し、フッ素イオン含有水の通
水を第2塔→第3塔→第1塔の順で再開する。以下前記
と同様の操作を第3塔まで繰り返す。
【0047】前記通水方法を採用する理由としては、フ
ッ化カルシウムへの転化率の高い粒子は反応しにくく、
フッ素イオンの濃い水でしか反応が進まないためであ
り、フッ化カルシウムへの転化率の低い粒子は反応がし
やすく、フッ素イオンの低い水でも充分反応するためで
ある。
【0048】本発明における第2の発明において、フッ
素イオン含有水とは、たとえば、フッ化水素、フッ化ア
ンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、シリ
カ、塩酸、硫酸、硝酸などを含有したフッ素イオン含有
水であり、該水を本発明の方法で用いるばあい、該水中
のフッ素イオン濃度としては、0.3〜20%が好まし
く、1〜7%がさらに好ましい。前記フッ素イオン濃度
が0.3%未満では炭酸カルシウムからフッ化カルシウ
ムへの反応速度が遅くなり転化率もわるくなる傾向があ
り、20%を超えると炭酸カルシウムの粒子を溶かして
しまいフッ化カルシウムの回収率が大幅に減少する傾向
がある。
【0049】前記炭酸カルシウムとは、その形状が球状
に近い粒状であることが好ましく、その粒子の直径(以
下、粒径と略す)は、80〜600μmが好ましく、1
80〜500μmがさらに好ましい。前記粒径が80μ
m未満では、前記充填塔から流出する傾向があり、60
0μmを超えると炭酸カルシウムからフッ化カルシウム
への転化率が減少する傾向がある。
【0050】また、前記炭酸カルシウムの比表面積は、
20〜400m2 /gが好ましく、該比表面積が30〜
200m2 /gがさらに好ましい。前記比表面積が20
2/g未満では、フッ化カルシウムへの転化率が90
%以下となる傾向があり、400m2 /gを超えると炭
酸カルシウム粒子および合成されたフッ化カルシウム粒
子が通水に伴って流出する傾向がある。
【0051】本発明における充填塔本体の材質は、フッ
化水素酸に耐える材質ならば制限はなく、たとえば塩化
ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート、メ
チルペンテン樹脂、ブチルゴム、フッ素ゴム、ハステロ
イなどがあげられ、またこれらは他の材質たとえばS
S、SUS36、SUS301などとの二重構造(ライ
ニング・内ばり)でも用いられうる。
【0052】前記多孔質膜とは、疎水性ポリマーからな
り、具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ
塩化ビニル、メチルペンテン樹脂などのポリオレフィン
系ポリマー、ABS樹脂、四フッ化エチレン樹脂、ポリ
フッ化ビニリデン、四フッ化エチレン−六フッ化プロピ
レン共重合体からなるフッ素樹脂系ポリマー、ポリカー
ボネート、ポリアミドなどがあげられ、耐久性の点から
フッ素樹脂系ポリマーまたはポリオレフィン系ポリマー
が好ましい。
【0053】前記フィルムの厚さは、1〜200μm好
ましくは5〜50μmであり、該厚さが1μm未満では
膜強度が弱く、やぶれてしまう傾向があり、200μm
を超えると二酸化炭素が除去しにくくなる傾向がある。
【0054】前記多孔質膜を用いる理由は、二酸化炭素
を除去することにより、炭酸カルシウムとフッ素イオン
含有水との接触が大巾に向上し、反応速度およびフッ化
カルシウムへの転化率が大巾に向上するためである。
【0055】前記充填塔本体の内部に多孔質膜を設ける
方法としては、たとえば塩化ビニル樹脂、フッ素樹脂、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどの耐フッ化水素性、
耐久性などに優れたパイプに0.1〜10mmの穴を
0.25〜11mmの間隔であけ、該パイプの外面の全
面に該多孔質膜を巻き付けたものを、該充填塔本体の内
部に1本以上導入する方法、荒らい多孔質の角材やパイ
プに該多孔質膜を巻き付けたものを、該充填塔本体の内
部に1本以上導入する方法、該充填塔の外壁に多孔質膜
を設ける方法などがあげられるが、耐久性およびメンテ
ナンスの点から取りはずしのできやすいものが好まし
い。
【0056】前記多孔質膜式充填塔への前記炭酸カルシ
ウムの充填方法としては、充填塔上部にホッパーを取り
付け、炭酸カルシウムを計量後仕込む方法、気体といっ
しょにパイプで送り込む方法、水で分散して送り込む方
法などがあげられるが、設備コスト、詰まりなどのトラ
ブルの点からホッパー法が好ましく、その結果従来のフ
ッ素イオン含有排水の処理技術に比べ、塔内に粒状炭酸
カルシウムをぎっしり詰めて、処理できるため、設備エ
リアとしては従来の約1/3〜1/5でよく、廃水処理
システムも大幅に簡素化できる。
【0057】前記多孔質膜式充填塔を直列につなぐと
は、フッ化カルシウムの転化率が高い粒子は反応がしに
くく、フッ素イオンの濃い水でしか反応が進まないため
であり、フッ化カルシウムの転化率が低い粒子は反応が
しやすく、フッ素イオンの低い水でも充分反応するため
である。この理由により、一塔目にフッ化カルシウムの
転化率が高い物にし、二塔目より順次フッ化カルシウム
の転化率が低い物にすれば、反応時間が短縮でき、最終
フッ化カルシウムの転化率およびフッ化イオンの回収率
が向上する。
【0058】前記多孔質膜式充填塔を直列につなぐとき
の基数としては、たとえば1基だけのばあいのフッ素イ
オンの回収率は45〜50%、2基のばあいの該回収率
は62〜93%、3基のばあいの該回収率は95〜99
%、4基のばあいの該回収率は99.9〜100.0
%、5基以上のばあいの該回収率は100.0%であ
り、該回収率が高いという点から好ましくは少なくとも
3基、さらに好ましくは3〜5基である。
【0059】前記多孔質膜式充填塔の底部より前記フッ
素イオン含有排水を通水するとは、炭酸カルシウム粒子
および合成されたフッ化カルシウム粒子の流動・分散が
おき、フッ化カルシウムへの転化率が良くなる。また、
上部より前記フッ素イオン含有水を通水すると粒子が圧
縮され、圧力が上って最後に通水できなくなる。
【0060】前記多孔質膜式充填塔に前記フッ素イオン
含有水を通水するときの該排水の温度は0〜100℃が
好ましく、該水中のフッ化水素の含有率が30〜100
%のときは該温度を0〜40℃に保持することにより反
応速度が速くなる傾向があり、該水中のNH4 F、Na
F、KFなどのフッ化物の含有率が70〜100%のと
きは該温度を40〜100℃に保持することにより反応
速度が速くなる傾向がある。
【0061】前記回収されたフッ化カルシウム中のフッ
化カルシウムの含有率は少なくとも97%であることが
好ましく、97%未満であるとフッ化水素製造原料とし
て再利用の点から好ましくない。ただし、フッ化カルシ
ウムの含有量が70%以上であれば鉄鋼用などの用途に
は利用しうる。また、前記回収されたフッ化カルシウム
中の炭酸カルシウムの含有率は3%以下であることが好
ましく、3%を超えるとフッ化水素製造特に硫酸と反応
し二酸化炭素および水が発生するなどの点から好ましく
ない。
【0062】本発明における第2の発明においては、た
とえば三フッ化塩化エチレン樹脂に1mmの穴を3mm
の間隔であけ、該パイプの外面に四フッ化エチレン樹脂
製の多孔質膜を巻き付けたものを、該充填塔本体の内部
に1本以上を設けた多孔膜式充填塔に、粒径250〜3
00μmの炭酸カルシウム1〜2000kgを塔上部に
ホッパーを取り付けて充填し、同一の充填塔を3基直列
につなぐ。なお各塔の入口と出口にはフッ素イオンメー
ターを設置する。つぎに、該充填塔の第1塔の底部より
フッ素イオン含有排水を50〜100000ml/mi
nの速度で通水し、第1塔での炭酸カルシウムが少なく
とも97%フッ化カルシウムに転化した時点において、
通水をいったん中止し、フッ素イオン含有水の代わりに
水を通水し、水洗後第1塔の底部のバルブを開放してフ
ッ化カルシウムの分散液を取り出したのち、微粉末炭酸
カルシウムでpH7に調整し、上澄液をすて下部にたま
った粒状のフッ化カルシウムをうる。
【0063】前記第1塔には新しい炭酸カルシウムを前
記と同様の方法により充填し、フッ素イオン含有水の通
水を第2塔→第3塔→第1塔の順で再開する。以下、前
記と同様の操作を第3塔まで繰り返す。
【0064】前記通水方法を採用する理由としては、フ
ッ化カルシウムへの転化率の高い粒子は反応しにくく、
フッ素イオンの濃い水でしか反応が進まないためであ
り、フッ化カルシウムへの転化率の低い粒子は反応がし
やすく、フッ素イオンの低い水でも充分反応するためで
ある。
【0065】本発明における第3の発明において、フッ
素イオン含有水とは、たとえば、フッ化水素、フッ化ア
ンモニウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、シリ
カ、塩酸、硫酸、硝酸などを含有したフッ素イオン含有
水などの水であり、該水を本発明の方法で用いるばあ
い、該水中のフッ素イオン濃度としては、0.3〜20
%が好ましく、1〜7%がさらに好ましい。前記フッ素
イオン濃度が0.3%未満では炭酸カルシウムからフッ
化カルシウムへの反応速度が遅くなり転化率もわるくな
る傾向があり、20%を超えると炭酸カルシウムの粒子
を溶かしてしまいフッ化カルシウムの回収率が大幅に減
少する傾向がある。
【0066】前記炭酸カルシウムとは、その形状が球状
に近い粒状であることが好ましく、その粒子の直径(以
下、粒径と略す)は、80〜600μmが好ましく、1
80〜500μmがさらに好ましい。前記粒径が80μ
m未満では、前記充填塔から流出する傾向があり、60
0μmを超えると炭酸カルシウムからフッ化カルシウム
への転化率が減少する傾向がある。
【0067】また、前記炭酸カルシウムの比表面積は、
20〜400m2 /gが好ましく、該比表面積が30〜
200m2 /gがさらに好ましい。前記比表面積が20
2/g未満では、フッ化カルシウムへの転化率90%
以下となる傾向があり、400m2 /gを超えると炭酸
カルシウム粒子および合成フッ化カルシウム粒子が通水
に伴って流出する傾向がある。
【0068】本発明における充填塔本体の材質は、フッ
化水素酸に耐える材質ならば制限はなく、たとえば塩化
ビニル樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート、メ
チルペンテン樹脂、ブチルゴム、フッ素ゴム、ハステロ
イなどがあげられ、またこれらは他の材質たとえばS
S、SUS36、SUS301などとの二重構造(ライ
ニング・内ばり)でも用いられうる。
【0069】前記テーパー式充填塔の内壁の傾斜角度は
90.1度〜100度であることが粒子のもち上り現象
およびチャンネリング現象がおこらないなどの点から好
ましい。充填塔の内壁の傾斜角度が90度の円筒のばあ
いは炭酸ガスの発生による粒状炭酸カルシウム層がもち
上がり、塔内から粒状炭酸カルシウムが流出し、配管の
詰まりなどのトラブルが発生する。
【0070】また、充填塔内壁の傾斜角度が100度を
超えると、粒状炭酸カルシウムのもち上がり現象はなく
なるが、液のチャネリング現象が起きやすくなり、固一
液の接触しない部分ができフッ化カルシウムへの転化率
がわるくなる。
【0071】より好ましい充填塔内壁の傾斜角度は9
0.1度〜92.0度である。このばあい、発生した炭
酸ガスにより高さ約15cm間隔で粒状炭酸カルシウム
層が2〜4cmほどもち上げられるが、下から上がって
くるフッ素イオン含有排水の接触部分で個々の粒子がば
らばらくずれ落ちる。これがくり返されることにより、
該塔内全体において反応が均一に進行するのでフッ化カ
ルシウムへの転化率が向上する。
【0072】前記テーパー式充填塔への前記炭酸カルシ
ウムの充填方法としては、充填塔上部にホッパーを取り
付け、炭酸カルシウムを計量後仕込む方法、気体といっ
しょにパイプで送り込む方法、水で分散して送り込む方
法などがあげられるが、設備コスト、詰まりなどのトラ
ブルの点からホッパー法が好ましく、その結果従来のフ
ッ素イオン含有水の処理技術に比べ、塔内に粒状炭酸カ
ルシウムをぎっしり詰めて、処理できるため、設備エリ
アとしては従来の約1/3〜1/5でよく、廃水処理シ
ステムも大幅に簡素化できる。
【0073】前記テーパー式充填塔を直列につなぐと
は、フッ化カルシウムの転化率が高い粒子は反応がしに
くく、フッ素イオンの濃い水でしか反応が進まないため
であり、フッ化カルシウムの転化率が低い粒子は反応が
しやすく、フッ素イオンの低い水でも充分反応するため
である。この理由により、一塔目にフッ化カルシウムの
転化率が高い物にし、二塔目より順次フッ化カルシウム
の転化率が低い物にすれば反応時間が短縮でき、最終フ
ッ化カルシウムの転化率およびフッ素イオンの回収率が
向上する。
【0074】前記テーパー式充填塔を直列につなぐとき
の基数としては、たとえば1基だけのばあいのフッ素イ
オンの回収率は45〜50%、2基のばあいの該回収率
は62〜93%、3基のばあいの該回収率は95〜99
%、4基のばあいの該回収率は99.9〜100.0
%、5基以上のばあいの該回収率100.0%であり、
好ましくは少なくとも3基、さらに好ましくは3〜5基
である。
【0075】前記テーパー式充填塔の底部より前記フッ
素イオン含有水を通水するとは、炭酸カルシウム粒子お
よび合成されたフッ化カルシウム粒子の流動・分散がお
き、フッ化カルシウムへの転化率がよくなる。また、上
部より前記フッ素イオン含有水を通水すると粒子が圧縮
され、圧力が上がって最後に通水できなくなる。
【0076】前記テーパー式充填塔に前記フッ素イオン
含有水を通水するときの該水の温度は0〜100℃が好
ましく、該水中のフッ化水素の含有率が30〜100%
のときは該温度を0〜40℃に保持することにより反応
速度が速くなる傾向があり、該水中のNH4 F、Na
F、KFなどのフッ化物の含有率が70〜100%のと
きは該温度を40〜100℃に保持することにより反応
速度が速くなる傾向がある。
【0077】前記回収されたフッ化カルシウム中のフッ
化カルシウムの含有率は少なくとも97%であることが
好ましく、97%未満であるとフッ化水素製造原料とし
て再利用の点から好ましくない。ただし、フッ化カルシ
ウムの含有率が70%以上であれば鉄鋼などの用途に利
用しうる。また、前記回収されたフッ化カルシウム中の
炭酸カルシウムの含有率は3%以下であることが好まし
く、3%を超えるフッ化水素製造時に硫酸と反応し二酸
化炭素および水が発生するなどの点から好ましくない。
【0078】本発明における第3の発明においては、た
とえば内壁の傾斜角度91.4度の筒状のテーパー式充
填塔に、粒径250〜350μmの炭酸カルシウム1〜
2000kgを塔上部にホッパーを取り付けて充填し、
同一の充填塔を3基直列につなぐ。なお各塔の入口と出
口にはフッ素イオンメーターを設置する。つぎに、該充
填塔の第1塔の底部よりフッ素イオン含有水を50〜1
00000ml/minの速度で通水し、第1塔での炭
酸カルシウムが少なくとも98%フッ化カルシウムに転
化した時点において、通水をいったん中止し、フッ素イ
オン含有水の変わりに水を通水し、水洗後第1塔の底部
のバルブを開放してフッ化カルシウムの分散液を取り出
すか、取りだし後微粉末フッ化カルシウムでpH7に調
整した後上澄液をすて下部にたまった粒状のフッ化カル
シウムをうる。
【0079】前記第1塔には新しい炭酸カルシウムを前
記と同様の方法により充填し、フッ素イオン含有水の通
水を第2塔→第3塔→第1塔の順で再開する。以下前記
と同様の操作を第3塔まで繰り返す。
【0080】前記通水方法を採用する理由としては、フ
ッ化カルシウムへの転化率の高い粒子は反応しにくく、
フッ素イオンの濃い水でしか反応が進まないためであ
り、フッ化カルシウムへの転化率の低い粒子は反応がし
やすく、フッ素イオンの低い水でも充分反応するためで
ある。
【0081】つぎに実施例に基づいて本発明をさらに具
体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるも
のではない。
【0082】実施例1 透明アクリル樹脂製の筒(直径5cm、高さ70cm、
内容量1.37リットル)内部に水平に8cm間隔でポ
リエチレン樹脂製のしきり板(直径4.5cm、厚さ2
mm、5mm間隔で直径2mmの穴を多数(該筒の内部
断面積に対する穴の全断面積の割合が50.24%)あ
けたもの)を6枚入れた多段式充填塔を4基直列につな
ぎ、各充填塔に粒状炭酸カルシウム(粒径300μm、
比表面積95m2 /g)を1kgずつ塔上部より入れ、
第1塔の底部から表1に示す処理原液を50ml/mi
nの速度で室温にて通水した(図1に多段式充填塔のフ
ロシートを示す。)。
【0083】各塔の出口と入口のフッ素イオン濃度をフ
ッ素イオンメーター(ORIONRFSEARCH社
製、商品名microprocessor ional
yzer/901)を用いて測定し、第1塔目の粒状炭
酸カルシウムがフッ化カルシウムに98%以上転化した
時点で通水を一旦中止し、第1塔の充填物を底部のバル
ブを開放して、廃フッ化水素酸に分散されたフッ化カル
シウムとして取り出し、微粉末の炭酸カルシウム(平均
粒径1.08μm)でpH7に調製した後上澄液をす
て、下部にたまった粒状のフッ化カルシウムをえた。さ
らに、前記粒状炭酸カルシウムを第1塔の上部より充填
し、第2塔目より前記処理原液を50ml/minの速
度で通水し、第3塔→第4塔→第1塔の順に通水する。
第2塔の粒状炭酸カルシウムがフッ化カルシウムに98
%以上転化した時点で通水を一旦中止し、前記操作を第
4塔までくり返した。えられた回収フッ化カルシウム
(CaF2 )の粒径は300μmであった。前記回収C
aF2 組成およびフッ素イオン回収率を以下に示す方法
により測定した。
【0084】結果を表1に示す。
【0085】
【表1】
【0086】実施例2 実施例1において、炭酸カルシウムの粒径として270
μm、充填塔を3基、表2に示す処理原液を用いたこと
以外は同様に行ない、実施例1と同様の測定を行なっ
た。えられた回収CaF2 の平均粒径は270μmであ
った。
【0087】結果を表2に示す。
【0088】
【表2】
【0089】実施例3 透明アクリル樹脂製の筒(直径5cm、高さ70cm、
内容量1.37リットル)の中央部分に多孔質膜の筒
(三フッ化塩化エチレン樹脂製パイプ(ダイキン工業
(株)製、商品名ダイフロンパイプ、直径12.7m
m、長さ66cm)に5mm間隔に直径2mmの穴を多
数有するものに、四フッ化エチレン樹脂フィルム(ダイ
キン工業(株)製、商品名ポリフロン)を一軸延伸し半
焼成して作った多孔質膜を巻いた物)を入れた多孔質膜
式充填塔を4基直列につなぎ、各充填塔に粒状炭酸カル
シウム(粒径300μm、比表面積158m2 /g)を
1kgずつ塔上部より入れ、第1塔の底部から表3に示
す処理原液を50ml/minの速度で室温にて通水し
た(図11に多孔質膜式充填塔のフローシートを示
す。)。
【0090】前記各充填塔の出口と入口のフッ素イオン
濃度をフッ素イオンメーター(ORIONRFSEAR
CH社製、商品名microprocessor io
nalyzer/901)を用いて測定し、第1塔目の
粒状炭酸カルシウムがCaF2 に98%以上転化した時
点で通水を一旦停止し、第1塔の充填物を塔下部のバル
ブを開放して、廃フッ化水素酸に分散されたCaF2
して取り出し、微粉末炭酸カルシウム(平均粒径1.0
8μm)でpH7に調製した後上澄液をすて、下部にた
まった粒状CaF2 をえた。さらに、前記粒状炭酸カル
シウムを第1塔の上部より充填し、つぎに第2塔目より
前記処理原液を50ml/minの速度で通水し、第3
塔→第4塔→第1塔の順に通水する。第2塔の未反応粒
状炭酸カルシウムがCaF2 に98%以上転化した時点
で通水を一旦中止し、前記操作をくり返した。えられた
回収CaF2 の平均粒径は300μmであった。前記回
収CaF2 組成およびフッ素イオン回収率を実施例1と
同様の方法により測定した。
【0091】結果を表3に示す。
【0092】
【表3】
【0093】実施例4 実施例3において粒状炭酸カルシウムの粒径を270μ
m、充填塔を3基、表4に示す処理原液を用いたこと以
外は実施例3と同様に行ない、実施例1と同様の測定を
行なった。えられたCaF2 の平均粒径は300μmで
あった。
【0094】結果を表4に示す。
【0095】
【表4】
【0096】実施例5 透明アクリル樹脂製の筒(塔下部の直径5cm、塔上部
の直径8.2cm、高さ67cm、内容量2.42リッ
トル、内壁傾斜角度91.4度)であるテーパー式充填
塔を4基直列にならべ、各充填塔に粒状炭酸カルシウム
(粒径300μm)を1kgずつ塔上部より入れ、第1
塔の底部から表5に示す処理原液を50ml/minの
速度で室温にて通水した(図12にテーパー式充填塔の
フローシートを示す。)。各充填塔の出口と入口のフッ
素イオン濃度をフッ素イオンメーター(ORIONRF
SEARCH社製、商品名microprocesso
rionalyzer/901)で測定し、第1塔目の
粒状炭酸カルシウムがCaF2 に98%以上転化した時
点で通水を一旦中止し、第1塔の充填物を塔下部のバル
ブを開放して、廃フッ化水素酸に分散されたCaF2
して取り出し、微粉末の炭酸カルシウム(平均粒径1.
08μm)でpH7に調製した後上澄液をすて、下部に
たまった粒状のCaF2 をえた。さらに、前記粒状炭酸
カルシウムを第1塔の上部より充填し、つぎに第2塔よ
り前記2.5%廃フッ化水素酸を50ml/minの速
度で通水し、第3塔→第4塔→第1塔の順に通水する。
2塔目の未反応粒状炭酸カルシウムがCaF2 に98%
以上転化した時点で通水を一旦中止し、前記操作を第4
塔までくり返した。えられた回収CaF2 の平均粒径は
300μmであった。前記回収CaF2 組成およびフッ
素イオン回収率を実施例1と同様に測定した。
【0097】結果を表5に示した。
【0098】
【表5】
【0099】実施例6 実施例5において炭酸カルシウムの粒径として270μ
m、充填塔として3基、表6に示す処理原液を用いたこ
と以外は実施例5と同様に行ない、実施例1と同様の測
定を行なった。えられたCaF2 の平均粒径は270μ
mであった。
【0100】結果を表6に示した。
【0101】
【表6】
【0102】比較例1 実施例1において、しきり板を用いなかったこと以外は
同様にして行なった。その結果、多量のCO2 ガス発生
による粒状炭酸カルシウム層のもち上がり現象により粒
子の流出により配管の詰まりなどが発生した。また、チ
ャンネリング現象が発生し固一液の接触しない部分がで
きた。反応は12時間で終了したが、回収CaF2 組成
はCaF2 96.2%、CaCO3 3.55%、SiO
2 0.06%とわるかった。前記回収CaF2 の平均粒
径は300μmであった。
【0103】比較例2 ポリエチレン製の反応槽(内径12cm、高さ18c
m、内容量2リットル)に粒状炭酸カルシウム(粒径3
00μm、比表面積95m2 /g)を1kg入れ、実施
例1と同様の処理原液を50ml/minの速度で反応
槽下部からフッ素樹脂製差込管により通水し、液がたま
った時点で、フッ素樹脂製イカリ型撹拌翼(幅8cm、
高さ1.5cm)で回転数300rpm、25℃で撹拌
した。反応槽の上部にフッ素樹脂製の配管を付け、液が
オーバーフローするように行なった。
【0104】その結果、反応時間が長くなり17時間か
かったが、回収CaF2 組成はCaF2 99.0%、C
aCO3 0.60%、SiO2 0.05%と良好であっ
た。前記回収CaF2 の平均粒径は300μmであっ
た。ただし、粒状炭酸カルシウムおよびその反応物であ
る粒状のCaF2 により、撹拌翼および槽の内部が摩耗
しており、工業化はむずかしい。
【0105】
【発明の効果】本発明における前記各充填塔を用いたフ
ッ化カルシウムの回収方法は、従来のフッ素イオン含有
水の処理技術と比べフッ素イオン回収のためのカルシウ
ム化合物(たとえばCa(OH)2 、CaCl2 、Ca
CO3 など)の量が1/2〜1/3に削減でき、廃水の
最終中和剤(たとえばNaOHなど)はほとんどいらな
くなり、薬品コストが削減できる。
【0106】本発明によると、フッ化カルシウムが高純
度でえられるため、従来産業廃棄物として廃棄されてい
たフッ素イオンを回収して再資源化できることにより排
水処理時の汚泥発生量も90%以上削減できる。
【0107】また、本発明の方法によれば、炭酸カルシ
ウム充填塔内に、副生炭酸ガスの分離手段を備えること
により、ガスの分離と充填物の撹拌が同時にできるの
で、前記のような種々の問題を一挙に解決できうる。す
なわち、生成するガスが効果的に分離され、しかも充填
物が撹拌されることにより、粒子同士の固化が起こらな
いので充填物の流出が起こらず、配管目詰まりなどのト
ラブルがなくなる。また、チャネル現象がなくなり、す
べての炭酸カルシウム粒子がフッ素イオンと反応するの
で、フッ化カルシウムの純度が向上し原料としての再利
用が可能となる。同時に、フッ素イオンの回収率も向上
する。さらに通水量を減らすことなく、比較的小規模の
設備で大量の処理が可能である。
【0108】また、フッ化カルシウムが97.0〜9
9.9%、炭酸カルシウムが3.0%以下、シリカが
0.1%以下である高純度のフッ化カルシウムを含む固
体混合物がえられ、該混合物は、既存のフッ化水素製造
プラントに供給することにより、フッ化水素の原料とし
て好適に利用することができ、鉱石の蛍石と混合して供
給しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の用いうる多段式充填塔のフローシート
である。
【図2】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図3】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図4】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図5】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図6】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図7】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図8】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図9】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板の
概略平面図である。
【図10】図1に示す多段式充填塔に用いうるしきり板
の概略平面図である。
【図11】本発明に用いうる多孔質膜式充填塔のフロー
シートである。
【図12】本発明に用いうるテーパー式充填塔のフロー
シートである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新庄 正義 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内 (72)発明者 小倉 英嗣 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン 工業株式会社淀川製作所内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素イオン含有水と炭酸カルシウムと
    を接触させてフッ化カルシウムを回収する方法におい
    て、多段式充填塔の内部に水平に少なくとも2枚のしき
    り板を取り付け、該充填塔の内部に粒状の炭酸カルシウ
    ムの粒子を充填し、該充填塔の底部よりフッ素イオン含
    有水を通水し、該フッ素イオンをフッ化カルシウムとし
    て回収してなる多段式充填塔を用いたフッ化カルシウム
    の回収方法。
  2. 【請求項2】 前記しきり板は、その面に対して垂直方
    向に貫通している、前記炭酸カルシウムの粒子の直径よ
    りも大きな多数の穴を有し、前記充填塔内部の断面積に
    対する該穴の全断面積の割合が20〜70%である請求
    項1記載のフッ化カルシウムの回収方法。
  3. 【請求項3】 前記炭酸カルシウムの粒子の直径が、1
    80〜500μmである請求項1記載のフッ化カルシウ
    ムの回収方法。
  4. 【請求項4】 前記多段式充填塔の少なくとも3基を直
    列につなぎ、該充填塔の底部より前記フッ素イオン含有
    水を通水してなる請求項1記載のフッ化カルシウムの回
    収方法。
  5. 【請求項5】 前記フッ素イオン含有水中の主成分がフ
    ッ化水素、フッ化アンモニウムまたはこれらの2種で、
    回収されたフッ化カルシウム中のフッ化カルシウムの含
    有率が少なくとも97%で、未反応の炭酸カルシウムの
    含有率が3%以下である請求項1記載のフッ化カルシウ
    ムの回収方法。
  6. 【請求項6】 前記しきり板の間隔が前記充填塔の内径
    の0.5〜2倍の間隔である請求項1記載のフッ化カル
    シウムの回収方法。
  7. 【請求項7】 前記しきり板の穴の直径が少なくとも
    0.18mmで、穴と穴との間隔が5mm以下である請
    求項1記載のフッ化カルシウムの回収方法。
  8. 【請求項8】 フッ素イオン含有水と炭酸カルシウムと
    を接触させてフッ化カルシウムを回収する方法におい
    て、充填塔内部の中央部に垂直にかつ充填塔上部から外
    部へ通じる疎水性ポリマーからなる多孔質膜からなる膜
    を設け、該充填塔内で発生したガスを外部へ除去しうる
    多孔質膜式充填塔の内部に粒状の炭酸カルシウムの粒子
    を充填し、該充填塔の底部よりフッ素イオン含有水を通
    水し、該フッ素イオンをフッ化カルシウムとして回収し
    てなる多孔質膜式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回
    収方法。
  9. 【請求項9】 前記多孔質膜がフッ素樹脂系ポリマーま
    たはポリオレフィン系ポリマーからなる請求項8記載の
    フッ化カルシウムの回収方法。
  10. 【請求項10】 前記炭酸カルシウムの粒子の直径が1
    80〜500μmである請求項8記載のフッ化カルシウ
    ムの回収方法。
  11. 【請求項11】 前記多孔質膜式充填塔の少なくとも3
    基を直列につなぎ、該充填塔の底部より前記フッ素イオ
    ン含有水を通水してなる請求項8記載のフッ化カルシウ
    ムの回収方法。
  12. 【請求項12】 前記フッ素イオン含有水中の主成分が
    フッ化水素、フッ化アンモニウムまたはこれらの2種
    で、回収されたフッ化カルシウム中のフッ化カルシウム
    の含有率が少なくとも97%で、未反応の炭酸カルシウ
    ムの含有率が3%以下である請求項8のフッ化カルシウ
    ムの回収方法。
  13. 【請求項13】 フッ素イオン含有水と炭酸カルシウム
    とを接触させてフッ化カルシウムを回収する方法におい
    て、充填塔内壁と充填塔底面とのなす角度が90度を超
    える角度を有するテーパー式充填塔の内部に粒状の炭酸
    カルシウムの粒子を充填し、該充填塔の底部よりフッ素
    イオン含有水を通水し、該フッ素イオンをフッ化カルシ
    ウムとして回収してなる多段式充填塔を用いたフッ化カ
    ルシウムの回収方法。
  14. 【請求項14】 前記充填塔においてその内壁と底面の
    なす角度が90.1〜100度である請求項13記載の
    フッ化カルシウムの回収方法。
  15. 【請求項15】 前記炭酸カルシウムの粒子の直径が、
    180〜500μmである請求項13記載のフッ化カル
    シウムの回収方法。
  16. 【請求項16】 前記テーパー式充填塔の少なくとも3
    基を直列につなぎ、該充填塔の底部より前記フッ素イオ
    ン含有水を通水してなる請求項13記載のフッ化カルシ
    ウムの回収方法。
  17. 【請求項17】 前記フッ素イオン含有水中の主成分が
    フッ化水素、フッ化アンモニウムまたはこれらの2種
    で、回収されたフッ化カルシウム中のフッ化カルシウム
    の含有率が少なくとも97%で、未反応の炭酸カルシウ
    ムの含有率が3%以下である請求項13記載のフッ化カ
    ルシウムの回収方法。
JP10730994A 1994-05-20 1994-05-20 多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法 Pending JPH07315834A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10730994A JPH07315834A (ja) 1994-05-20 1994-05-20 多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10730994A JPH07315834A (ja) 1994-05-20 1994-05-20 多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07315834A true JPH07315834A (ja) 1995-12-05

Family

ID=14455825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10730994A Pending JPH07315834A (ja) 1994-05-20 1994-05-20 多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07315834A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002200493A (ja) * 2000-12-28 2002-07-16 Toshiba Corp フッ素含有排水の処理方法
JP2007063073A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Seiko Epson Corp 蛍石の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002200493A (ja) * 2000-12-28 2002-07-16 Toshiba Corp フッ素含有排水の処理方法
JP2007063073A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Seiko Epson Corp 蛍石の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10505178B2 (en) Ion exchange system for lithium extraction
US2919174A (en) Method for removal of halides from gases
US8597521B1 (en) Selective removal of silica from silica containing brines
KR101775888B1 (ko) 불소 함유수의 처리 방법 및 처리 장치
CN102307816A (zh) 含氟和硅的废水的处理方法、氟化钙的制造方法和含氟废水处理设备
JP5511667B2 (ja) ハロゲン化水素、水素およびハロゲン化ケイ素を含む混合ガスから水素ガスを生産する方法、その水素ガスを用いたケイ素化合物の生産方法、およびその方法のためのプラント
WO2022109156A1 (en) Lithium production with volatile acid
JP2024519679A (ja) リチウムを抽出するためのイオン交換装置
CN105948328A (zh) 含氟废水流化床结晶法低排放净化处理技术
CA3199218A1 (en) Lithium production with volatile acid
CN111085081A (zh) 一种除去氟气中氟化氢的装置及方法
CN214635350U (zh) 一种处理氟化氢气体的装置
JPH07315834A (ja) 多段式充填塔、多孔質膜式充填塔およびテーパー式充填塔を用いたフッ化カルシウムの回収方法
EP0079968A1 (en) Method for treating a waste gas from chlorination furnace
CN110282778A (zh) 一种用于电解铝厂含氟废水处理的工艺
US4290998A (en) Washing apparatus in chlorine dioxide production
JP2000218279A (ja) 重炭酸カルシウムを高濃度に含有する水からカルシウムを除去する方法
CA1117731A (en) Washing procedure in chlorine dioxide production
EP3967661A1 (en) Process for preparing battery grade metal sulphate solutions
CN211070067U (zh) 一种氯化钙固体粉料生产设备
US20200131038A1 (en) Method for extracting iodine from an aqueous solution
Avedesian et al. Stripping of HCN in a packed tower
CN109248642A (zh) 一种制备氟化氢颗粒层移动床过滤器的使用方法
JPS59230620A (ja) 湿式排煙脱硫装置のスラリ−濃度管理方法
CN205527779U (zh) 氯硅烷残余气液物的处理系统