JPH07315656A - 接合装置及びこれを用いた磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

接合装置及びこれを用いた磁気記録媒体の製造方法

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JPH07315656A
JPH07315656A JP11506994A JP11506994A JPH07315656A JP H07315656 A JPH07315656 A JP H07315656A JP 11506994 A JP11506994 A JP 11506994A JP 11506994 A JP11506994 A JP 11506994A JP H07315656 A JPH07315656 A JP H07315656A
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JP
Japan
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base film
roll
pressure
bonding
sheet
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JP11506994A
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Jiyunichirou Hisamichi
純一郎 久道
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2反のシート状基体を安定且つ確実に接合
し、製品の歩溜り及び生産性の向上はもちろんのこと、
品質維持の向上にも寄与可能とする。 【構成】 圧着ロール11を、中心軸11aとこの中心
軸11aの回りに形成された外周部23とから構成し、
この外周部23を、低弾性及び振動吸収に優れた材料よ
りなる内層23aと非粘着性を有する材料よりなる外層
23bとの2層構造に形成して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気テープの基体であ
るベースフィルム等のシート状基体を走行させる際に、
旧ロールのシート状基体に新ロールのシート状基体を接
合して連続的に走行可能とするための接合装置の改良及
びこれを用いた磁気記録媒体の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】通常、例えば長尺のシート状基体(ベー
スフィルム)の表面に磁性塗料が塗布されたものを用い
て、塗布工程及び乾燥工程を経ることにより磁気テープ
の原反が作製される。ここで、上記ベースフィルムにこ
れらの工程による作業を施すために上記ベースフィルム
を搬送する走行系は、このベースフィルムを巻出すため
の巻出しロールと、ベースフィルムを一定方向に送り出
すための駆動ロール、巻取るための駆動ロール、ベース
フィルムの走行を安定に案内するためのガイドロールと
から構成されている。このような走行系においては、上
記ベースフィルムを途切らせることなしに出来るだけ多
くのベースフィルムを連続的に走行させることが歩留り
上必要である。
【0003】従来、上記走行系において、出来るだけ多
くのベースフィルムを連続的に走行させるために、上記
巻出しロールを2本配設し、第1の巻出しロールから供
給される第1のベースフィルムが所定量に達したとき
に、この第1のベースフィルムの端部と第2の巻出しロ
ールに巻き付けられた第2のベースフィルムとを接合す
ることにより、巻出しロール2本分のベースフィルムを
連続的に供給し走行させている。
【0004】具体的には、上記の如く2反のベースフィ
ルムを接合する接合装置としては、第1のベースフィル
ムが巻き付けられた上記第1巻出しロールと、接着剤の
塗布等が施された接着部をその端部に有する第2のベー
スフィルムが巻き付けられた第2の巻出しロールと、走
行中の第1のベースフィルムを介して上記第2の巻出し
ロールの近傍に設けられた圧着ロールと、第1のベース
フィルムと第2のベースフィルムとが接合されたときに
この第1のベースフィルムを切断するフィルムカッター
とから構成されたものを用いる。
【0005】すなわち、上記接合装置を用いて、第1の
巻出しロールから供給される第1のベースフィルムが所
定量に達した(すなわち、供給される第1のベースフィ
ルムが終わりに近づいた)ときに、上記圧着ロールを第
1のベースフィルムを介して第2の巻出しロールにシリ
ンダー等の空気圧によって圧着させることにより、第1
のベースフィルムの端部と第2のベースフィルムとをそ
の接着部にて接合する。そして、上記フィルムカッター
により第1のベースフィルムを切断する。ここで、上記
圧着ロールを第1のベースフィルムを介して第2の巻出
しロールに圧着させる際に、予め第2の巻出しロールを
第1のベースフィルムの走行速度と同じ回転速度に加速
制御しておくことが必須である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く2反のベー
スフィルムを接合する際に、その接合を安定且つ確実に
行うことが重要である。ところが、上記接合装置を用い
た場合では、圧着ロールによる圧着制御が極めて難しい
という問題がある。
【0007】すなわち、圧着力が強い場合には、この圧
着ロールと第1のベースフィルム(及び第1の巻出しロ
ール)との間で弾み(バウンド現象)が発生し易くシワ
等か生じて不均一な接合となりがちであり、接合部が不
安定となるために剥離が生じる可能性が高い。また、圧
着力が強いとその衝撃力によりベースフィルムが切断さ
れる虞れもある。また逆に圧着力が弱い場合には圧着不
良が生じがちである。
【0008】具体的に、外周部が金属製の圧着ロールを
用いた場合、圧着力には優れている反面、ベースフィル
ムの幅方向の圧着性に欠けるために接合不良が発生し易
く、ベースフィルムの走行中この接合不良部分に剥がれ
が生じがちである。また、ベースフィルムとして10μ
m程度以下の薄い膜厚を有するものを使用する場合に
は、圧着の際に与える衝撃力が大きいためにこのベース
フィルムが切断されることが多く生産性に支障を来たし
ている。
【0009】一方、外周部がゴム製の圧着ロールを用い
た場合、このゴム硬度が高い場合にはその強い弾発力に
よりバウンド現象が発生し易く、これはゴム硬度が高い
程顕著となる。また、ゴム硬度が低い場合には、圧着面
積が大きくなりバウンド現象は発生しない反面、適度な
圧着力が得られずに圧着不良が引き起こされるという問
題がある。
【0010】近時においては、ベースフィルムの走行速
度をさらに高速化することが要求されており、上記圧着
制御は益々困難なこととなってきている。特に、回転駆
動部を有しない圧着ロールを用いる場合では、金属性或
はゴム性の外周部の摩擦抵抗のみでは、その回転が第1
のベースフィルムの速度に追従できずに接合時にベース
フィルムの切断等のトラブルが発生する可能性が高い。
さらに、上記接続装置においては、ベースフィルムの走
行中に発生しがちなスリップ等によりベースフィルムの
材料である塵等がベースフィルム表面に付着し易く、磁
性塗料を塗布した際に塗布ムラの原因となることが多
い。
【0011】本発明は、上述の様々な課題に鑑みて提案
されたものであり、その目的とするところは、2反のシ
ート状基体を安定且つ確実に接合し、製品の歩溜り及び
生産性の向上はもちろんのこと、品質維持の向上にも大
いに寄与可能となる接合装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の対象となるもの
は、シート状基体を連続的に供給するに際し、第1の巻
出しロールから供給される第1のシート状基体の末端部
に第2の巻出しロールに巻回された第2のシート状基体
の先端部に設けられた接着部を圧着ロールによって圧着
して接合する接合装置である。本発明は、上記圧着ロー
ルの外周部を、低弾性材料よりなる内層と、非粘着性材
料よりなる外層の2層構造に形成して構成するものであ
る。
【0013】この場合、上記シート状基体として磁気記
録媒体のベースフィルムを主に想定している。
【0014】このとき、上記圧着ロールの外周部の外層
の硬度が内層の硬度より大となるような材料により上記
内層及び外層を構成する。
【0015】またこのとき、上記内層及び外層のゴム硬
度がJIS−Aにおいてそれぞれ30〜45度のものと
して構成する。ここで、内層のゴム硬度が45より大で
あると、その強い弾発力によりバウンド現象が発生し易
く、これはゴム硬度が高い程顕著となる。また、内層の
ゴム硬度が30より小であると、圧着面積が大きくなり
バウンド現象は発生しない反面、適度な圧着力が得られ
ずに圧着不良が引き起こされるという問題がある。
【0016】具体的には、上記内層としては低弾性及び
振動吸収に優れた材料であるイソブチレン−イソプレン
共重合体或はアクリロニトリル−ブタジエン共重合体を
用い、上記外層としては非粘着性を有する材料であるシ
リコンゴムを用いて構成する。
【0017】また、外周部の外層の表面に圧着ロールの
中心部から両端部に架けて左右対称に螺旋状の溝を形成
して構成することもできる。これは、圧着ロールを回転
駆動する機能を有しない接合装置を主に想定したもので
ある。この場合、上記溝内にシリコンゴム等を充填させ
て上記外層表面の平坦化を図るようにしてもよい。
【0018】そして、本発明においては、上記接合装置
を用いて、ベースフィルムを順次接合させながら連続的
に供給し、その表面に磁性塗料を塗布し乾燥させて磁性
層を形成することを特徴とする。
【0019】
【作用】本発明に係る接合装置においては、第1のシー
ト状基体を第2のシート状基体が巻き付けられた第2の
巻出しロールに圧着させて両シート状基体を接合するた
めの圧着ロールの外周部が、低弾性材料よりなる内層
と、非粘着性材料よりなる外層の2層構造とされてい
る。したがって、この圧着ロールの第2の巻出しロール
への圧着時において、上記内層が低弾性及び振動吸収に
優れているために両ロール間に生じる衝撃力がこの内層
に吸収され、さらに上記外層が非粘着性を有するために
その表面に対する塵等の付着が抑止される。すなわち、
上記圧着ロールを用いることにより、第1のシート状基
体と第2のシート状基体とが安定且つ確実に接合され、
しかも両シート状基体の表面は均一の状態に保たれるの
で磁性塗料の塗布時に生じがちな塗布ムラ等がほぼ完全
に防止されてシート状基体の表面全体に亘って均一な塗
布が施されることになる。
【0020】また、主に上記接合装置が圧着ロールを回
転駆動する機能を有しない場合には、上記外周部の表面
に上記圧着ロールの中心部から両端部に架けて左右対称
に螺旋状の溝が形成されてなる圧着ロールを用いること
により、摩擦力のみでシート状基体を圧着する際に生じ
がちなスリップ等の圧着不良がほぼ完全に防止されるこ
とになる。
【0021】
【実施例】以下、本発明に係る接続装置を、主に磁気記
録媒体である磁気テープの原反の作製に用いた実施例に
ついて、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】通常、オーディオテープやビデオテープ等
の磁気記録媒体は、ポリエステル等よりなる非磁性の基
体表面に、強磁性体や結合剤、潤滑剤等を有機溶媒で分
散混練した磁性塗料を塗布することにより磁性層が形成
されてなるものである。
【0023】通常、例えばシート状基体(ベースフィル
ム)の表面に磁性塗料が塗布されたものを用いて、塗布
工程及び乾燥工程を経ることにより磁気テープの原反が
作製される。ここで、上記ベースフィルムにこれらの工
程による作業を施すために上記ベースフィルムを搬送す
る走行系は、図1に示すように、ベースフィルム6を巻
出すための巻出し部9と、ベースフィルム6を一定方向
に送り出すためのプレフィード及びアウトフィード駆動
ロール2,3、巻取るための巻取りロール8、ベースフ
ィルム6の走行を安定に案内するための複数のガイドロ
ール7とから構成されている。
【0024】上記走行系と塗料転写手段4及び乾燥手段
5を用いて磁気テープの原反を作製するには、先ずプレ
フィード及びアウトフィード駆動ロール2,3を駆動さ
せてベースフィルム6を引き出し、巻出し駆動部9から
ベースフィルム6をガイドロール7に沿って走行させ
る。そして、塗料転写手段4にて磁性層やバック層とな
る磁性塗料が塗布された後、乾燥手段5を経由して磁性
層やバック層が形成される。そして、上記磁性層等が形
成されたベースフィルム6をガイドロール7により適正
な位置に規制しながら走行させて巻取りロール8にベー
スフィルム6を巻取ることにより磁気テープの原反が完
成する。上記の如き走行系においては、上記ベースフィ
ルム6を途切らせることなしに出来るだけ多くのベース
フィルムを連続的に走行させることが歩溜り上必要であ
る。
【0025】本実施例においては、出来るだけ多くのベ
ースフィルムを連続的に走行させるために、巻出し部9
に巻出しロールを2本配設し、第1の巻出しロール1か
ら供給される第1のベースフィルム21の末端部と第2
の巻出しロール13に巻回された第2のベースフィルム
22の先端部とを接合することにより、巻出しロール2
本分のベースフィルム6を連続的に供給し走行させてい
る。
【0026】具体的には、上記の如く2反のベースフィ
ルム6を接合する接合装置としては、図2に示すよう
に、第1のベースフィルム21が巻き付けられた上記第
1巻出しロール1と、接着剤の塗布等が施された接着部
12をその端部に有する第2のベースフィルム22が巻
き付けられた第2の巻出しロール13と、走行中の第1
のベースフィルム21を介して第2の巻出しロール22
の近傍に設けられた圧着ロール11と、第1のベースフ
ィルム21と第2のベースフィルム22とが接合された
ときにこの第1のベースフィルム21を切断するフィル
ムカッター14とから構成されたものを用いる。
【0027】上記圧着ロール11は、図3に及び図4に
示すように、中心軸11aとこの中心軸11aの回りに
形成された外周部23とから構成され、この外周部23
は、低弾性及び振動吸収に優れた材料よりなる内層23
aと非粘着性を有する材料よりなる外層23bとの2層
構造を有している。
【0028】ここで、上記外周部23の外層23bの硬
度が内層23aの硬度より大であり、具体的には、上記
内層23aのゴム硬度としてはJIS−Aにおいて30
〜45度の範囲のものを用いる。ここで、上記内層23
aのゴム硬度が45より大であると、その強い弾発力に
よりバウンド現象が発生し易く、これはゴム硬度が高い
程顕著となる。また、上記内層23aのゴム硬度が30
より小であると、圧着面積が大きくなりバウンド現象は
発生しない反面、適度な圧着力が得られずに圧着不良が
引き起こされるという問題がある。
【0029】以上の条件を考慮して、本実施例において
は、上記内層23aとしては低弾性及び振動吸収に優れ
た材料であるイソブチレン−イソプレン共重合体(II
R)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NB
R)或はエチレン−プロピレンターポリマーゴム(EP
T)等を用い、上記外層23bとしては非粘着性を有す
る材料であるシリコンゴム(常温硬化シリコンゴム(R
TV)或は加流硬化シリコンゴム(HTV)等)を用い
て構成する。
【0030】上記接合装置を用いて、第1の巻出しロー
ル1から供給される第1のベースフィルム21が所定量
に達した(すなわち、供給される第1のベースフィルム
21が終わりに近づいた)ときに、上記圧着ロール11
を第1のベースフィルム21を介して第2の巻出しロー
ル13にシリンダー等の空気圧によって圧着させること
により、第1のベースフィルム21の端部と第2のベー
スフィルムと22をその接着部12にて接合する。そし
て、フィルムカッター14により第1のベースフィルム
21を切断する。ここで、圧着ロール11を第1のベー
スフィルム21を介して第2の巻出しロール13に圧着
させる際に、予め第2の巻出しロール13を第1のベー
スフィルム21の走行速度と同じ回転速度に加速制御し
ておくことが必須である。
【0031】ところで、上記圧着ロール11を回転駆動
する機能が上記接合装置に配設されていない場合を考慮
して、図5及び図6に示すように、上記外周部23の表
面に圧着ロール11の中心部aから各端部b,cに架け
て左右対称に螺旋状の溝15を形成し、この溝15内に
シリコンゴムが充填された構造としてもよい。上記圧着
ロール11をこのような構造に形成するには、中心軸1
1aの周囲にIIR或はNBRよりなる2重層を形成
し、この2重層の外層の表面に螺旋状の上記溝15を形
成し、この溝15内に上記内層23aの材料であるシリ
コンゴムを充填させればよい。上記外周部23を上記の
如き形状とすることにより、上記外層23bの表面の摩
擦係数が増大し、第1のベースフィルム21との間に発
生しがちなスリップが防止される。
【0032】ここで、上記接合装置を用いてベースフィ
ルム6(第1及び第2のベースフィルム21,22)の
連続走行を試みた実験例について説明する。この実験例
においては、ベースフィルム6として、ポリエチレンテ
レフタレート(PET)を材料とした厚み7.5μmの
ものを用い、その走行速度を300m/分として、上記
内層23a及び外層23bの材質が異なる数種の圧着ロ
ール11を用いて行った。なお、上記実験においては、
第1のベースフィルム21と第2のベースフィルム22
との接合を上記各圧着ロール11についてそれぞれ10
回づつ行い比較評価した。ここで、上記実験例に対する
比較例として、従来の接合装置における数種の圧着ロー
ルを用いてベースフィルム6の連続走行を上記実験例と
同一条件の下で行った。これらの結果を下記の表1に示
す。
【0033】
【表1】
【0034】上記表1において、上記実験例におけるサ
ンプルをS1〜S4とし、比較例におけるサンプルをC
1〜C4とした。また、これらサンプルの圧着ロールの
外周部の材質及び硬度(JIS−Aによる)は表記の通
りである。また、評価においては、1回の接合時に発生
するバウンドの回数が少ない程良い。この実験では、ビ
デオカメラによる観察に基づいてバウンド回数を調べた
ものであり、上記評価の基準としては、接合時における
ベースフィルム6の剥離や切断等のトラブルが発生せ
ず、圧着ロールの回転状態が良好であり、接合された後
のベースフィルム6の表面に塵等の付着が極めて少ない
状態であるときは○とし、上記の圧着トラブルの発生が
2回以内であり、塵等が多少付着した状態であるときは
△、圧着トラブルの発生が3回以上であり、圧着ロール
のスリップが著しく発生し、しかも塵等の付着が多い状
態であるときは×として示す。
【0035】上記実験結果から明かなように、上記2重
構造を有する圧着ロール11を用いた場合は、従来の単
層構造の圧着ロールを用いた場合と比較して、ベースフ
ィルム6の接合時におけるバウンドも発生せず、圧着ロ
ールの回転状態も極めて良好であり、ベースフィルム6
の表面に塵等が付着することも少ないということが分か
る。
【0036】本実施例に係る接合装置においては、第1
のベースフィルム21を第2のベースフィルム22が巻
き付けられた第2の巻出しロール13に圧着させて両シ
ート状基体を接合するための圧着ロール11の外周部2
3が、低弾性及び振動吸収に優れた材料よりなる内層2
3aと、非粘着性を有する材料よりなる外層23bの2
層構造とされている。したがって、この圧着ロール11
の第2の巻出しロール13への圧着時において、上記内
層23aが低弾性及び振動吸収に優れているために両ロ
ール間に生じる衝撃力がこの内層に吸収され、さらに上
記外層23bが非粘着性を有するためにその表面に対す
る塵等の付着が抑止される。すなわち、上記圧着ロール
11を用いることにより、第1のベースフィルム21と
第2のベースフィルム22とが安定且つ確実に接合さ
れ、しかも両シート状基体の表面は均一の状態に保たれ
るので磁性塗料の塗布時に生じがちな塗布ムラ等がほぼ
完全に防止されてベースフィルム6の表面全体に亘って
均一な塗布が施されることになる。
【0037】また、主に上記接合装置が圧着ロール11
を回転駆動する機能を有しない場合は、上記外周部の外
層の表面に上記圧着ロール11の中心部から両端部に架
けて左右対称に螺旋状の溝15が形成され、この溝15
内にシリコンゴムが充填されてなる圧着ロール11を用
いることにより、摩擦力のみでベースフィルム6を圧着
する際に生じがちなスリップ等の圧着不良がほぼ完全に
防止されることになる。
【0038】したがって、上記接合装置を用いれば、2
反のベースフィルムを安定且つ確実に接合し、この接合
されたベースフィルムに磁気塗料等を塗布する場合に生
じがちな塗布ムラがほぼ完全に防止されて、製品の歩溜
り及び信頼性が大幅に向上することになる。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る接合装置によれば、シート
状基体を連続的に供給するに際し、第1の巻出しロール
から供給される第1のシート状基体の末端部に第2の巻
出しロールに巻回された第2のシート状基体の先端部に
設けられた接着部を圧着ロールによって圧着して接合す
る接合装置において、上記圧着ロールの外周部を、低弾
性材料よりなる内層と、非粘着性材料よりなる外層の2
層構造に形成して構成したので、2反のシート状基体を
安定且つ確実に接合し、製品の歩溜り及び生産性の向上
はもちろんのこと、品質維持の向上にも大いに寄与可能
となる。
【0040】また、外周部の外層の表面に圧着ロールの
中心部から両端部に架けて左右対称に螺旋状の溝を形成
して構成したので、特に圧着ロールを回転駆動する機能
を有しない接合装置において、2反のシート状基体をよ
り安定且つ確実に接合し、製品の歩溜り及び生産性の向
上はもちろんのこと、品質維持の向上に対して更なる寄
与が可能となる。
【0041】また、上記接続装置を用いて、ベースフィ
ルムを順次接合させながら連続的に供給し、その表面に
磁性塗料を塗布し乾燥させて磁性層を形成するので、2
反のシート状基体がより安定且つ確実に接合され、歩溜
りや生産性の高い磁気記録媒体の製品を容易に作製する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベースフィルムの走行系、塗料転写手段、及び
乾燥手段の構成を示す模式図である。
【図2】本実施例に係る接合装置の近傍を模式的に示す
斜視図である。
【図3】上記接合装置の構成要素である圧着ロールを模
式的に示す縦断面図である。
【図4】上記接合装置の構成要素である圧着ロールを模
式的に示す横断面図である。
【図5】表面に螺旋状の溝が形成された圧着ロールを模
式的に示す正面図である。
【図6】表面に螺旋状の溝が形成された圧着ロールを模
式的に示す縦断面図である。
【符号の簡単な説明】
1 第1の巻出しロール 2 プレフィード駆動ロール 3 アウトフィード駆動ロール 4 塗料転写手段 5 アウトフィード駆動ロール 6 ベースフィルム 7 ガイドロール 8 巻取りロール 9 巻出し部 11 圧着ロール 12 接着部 13 第2の巻出しロール 14 フィルムカッター 15 溝 21 第1のベースフィルム 22 第2のベースフィルム 23 外周部 23a 外層 23b 内層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基体を連続的に供給するに際
    し、第1の巻出しロールから供給される第1のシート状
    基体の末端部に第2の巻出しロールに巻回された第2の
    シート状基体の先端部に設けられた接着部を圧着ロール
    によって圧着して接合する接合装置において、 上記圧着ロールの外周部が低弾性材料よりなる内層と非
    粘着性材料よりなる外層とからなる2層構造とされてな
    ることを特徴とする接合装置。
  2. 【請求項2】 シート状基体が磁気記録媒体のベースフ
    ィルムであることを特徴とする請求項1記載の接合装
    置。
  3. 【請求項3】 圧着ロールの外周部の外層の硬度が内層
    の硬度より大であることを特徴とする請求項1記載の接
    合装置。
  4. 【請求項4】 内層及び外層ののゴム硬度がJIS−A
    においてそれぞれ30〜45度であることを特徴とする
    請求項3記載の接合装置。
  5. 【請求項5】 内層がイソブチレン−イソプレン共重合
    体或はアクリロニトリル−ブタジエン共重合体よりな
    り、外層がシリコンゴムを材料よりなることを特徴とす
    る請求項1記載の接合装置。
  6. 【請求項6】 内層の表面に螺旋状の溝が形成されると
    ともに、この溝内に外層が埋め込まれてなることを特徴
    とする請求項1記載の接合装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の接合装置によりベースフィ
    ルムを順次接合させながら連続的に供給し、その表面に
    磁性塗料を塗布し乾燥させて磁性層を形成することを特
    徴とする磁気記録媒体の製造方法。
JP11506994A 1994-05-27 1994-05-27 接合装置及びこれを用いた磁気記録媒体の製造方法 Pending JPH07315656A (ja)

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