JPH07315177A - 車両用ワイパの衝撃緩衝装置 - Google Patents

車両用ワイパの衝撃緩衝装置

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JPH07315177A
JPH07315177A JP6136423A JP13642394A JPH07315177A JP H07315177 A JPH07315177 A JP H07315177A JP 6136423 A JP6136423 A JP 6136423A JP 13642394 A JP13642394 A JP 13642394A JP H07315177 A JPH07315177 A JP H07315177A
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wiper
contact
cushioning
swing
abutting
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JP6136423A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Hara
剛志 原
Takeo Suzuki
威夫 鈴木
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Mitsuba Corp
Original Assignee
Mitsuba Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイパアームの折返し反転時における慣性負
荷を弾性材からなる緩衝部材で緩和吸収するワイパ装置
において、緩衝部材の無理な変形が生じないようにす
る。 【構成】 第一ワイパリンク4に設けられる当接部材1
0は、第一、第二当接面10c、10dが折返し反転位
置の少し前位置でフレームF側の第一、第二緩衝部材1
2、13先端面に対して略平行姿勢で当接するように構
成すると共に、この状態から折返し反転位置に至るまで
第一、第二緩衝部材12、13先端面にそれぞれ当接す
る第一、第二当接面10c、10dが第一、第二緩衝部
材12、13先端面に対して平行姿勢を維持するよう、
当接部材10を第一ワイパリンク4に回動自在に軸承し
て構成された車両用ワイパの衝撃緩衝装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、バス、トラッ
ク等の車両に装備される車両用ワイパの衝撃緩衝装置に
関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、
この種車両用ワイパ装置においては、ワイパモータを、
ロツド、リンク、ジヨイント、ワイパ軸等の機械的な動
力伝達機構を介して連動連結してワイパアームの往復払
拭運動を行わしめ、ワイパアームに取付けたブレードに
よつて窓面を払拭するようになつている。この様なワイ
パ装置において、ワイパアームが上下反転位置で折り返
し反転する際に慣性負荷が生じ、これが、前記ワイパ
軸、ジヨイント等の伝達機構やワイパモータ側に働いて
大きな衝撃を与え、不快な衝撃音を発生して車室内の静
粛性を損なう許りでなく、過大な負荷となつて作用し、
耐久性を低下させるという問題がある。
【0003】そこで従来、実公昭43−889号公報に
示されるように、折り返し反転時に生じる慣性負荷を吸
収する緩衝部材を設けることが試みられている。そし
て、この様な緩衝部材を設けて慣性負荷の吸収をするに
あたり、緩衝部材をコイル弾機の伸縮で行うようにした
ものでは、該コイル弾機の付勢力がワイパモータに常に
負荷として働くことになって、その分だけ実質的な出力
が低下するという問題が有り、このため、折り返し反転
時に近づいたときに弾性材で形成される緩衝部材に当接
するようにしたものが採用される。そしてこの様なもの
において、緩衝部材を円盤状にし、このものの中心部を
ビス等の棒状の取付け部材で止着するようにしたものも
提唱されるが、このものは、緩衝部材が大型になって軽
量コンパクト化が損なわれるうえ、緩衝部材は棒状の取
付け部材で支持されるため、慣性負荷の吸収に伴う応力
が支持部位置に集中して緩衝部材が短期間のうちに破断
し、信頼性が損なわれるという問題が有る。
【0004】このため、緩衝部材を、躯体側に基端が支
持され、先端側に揺動部材が当接する棒状の弾性部材と
することが好ましく、本発明の出願人も、緩衝部材を該
棒状体にしたものについて既にいくつか提唱している。
ところでこの様にした場合に、図12に示すごとく、揺
動部材の一態様であるワイパリンク15に設けた当接部
材16が、緩衝部材17の先端面に弾圧状に当接して衝
撃吸収することになるが、当接部材16はワイパリンク
15に一体的に設けられていて、ワイパリンク15と一
体揺動している。このため、いま、上反転位置Uで衝撃
吸収する場合を例にして説明すると、当接部材16の当
接面16aが、図12(A)に示すように、上反転位置
Uに至る少し前の当接当初位置Aで緩衝部材17の先端
面に対し平行となるようにして当接面16aによる押圧
方向Pと緩衝部材17の軸心方向Lとが一致するよう設
定したとして、反転位置に至るにつれて当接面16aは
傾斜状となってずれ、この結果、図12(B)当接面1
6aによる押圧方向Pと緩衝部材17の軸心方向Lとの
平行性が大きく損なわれた状態になって不安定となり、
充分な緩和吸収作用を発揮できなくなる許りでなく、緩
衝部材17自体が剪断力を受けて亀裂が入り易くなった
り緩衝部材17の躯体側との接着面が剥離し易くなった
りして耐久性に劣り、信頼性に欠けるという欠点が有
り、さらに改善する必要が有る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる車両用ワ
イパの衝撃緩衝装置を提供することを目的として創案さ
れたものであつて、ワイパモータの駆動に連動してワイ
パアームが往復払拭揺動作動するよう構成してなるワイ
パ装置において、前記ワイパアームの折り返し反転時の
慣性負荷を吸収するための緩衝機構を、ワイパモータか
らワイパアームに至る動力伝達系中の揺動部材に設けら
れる当接部材と、揺動部材の反転位置に至る少し前位置
からの当接部材の押圧作動によって弾性変形する緩衝部
材とで構成するにあたり、前記当接部材を、その当接面
が緩衝部材の先端面に対して略平行姿勢を維持するよう
揺動部材に対して揺動自在に設けたことを特徴とするも
のである。
【0006】そして本発明は、この構成によつて、緩衝
部材の無理な変形を伴うことがないようにしたものであ
る。
【0007】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、1はワイパ装置を構成するワイ
パフレームFに一体的に組付けられたワイパモータであ
つて、該ワイパモータ1側の駆動アーム1aには第一連
結ロッド2の基端部が揺動自在に連結されている。この
第一連結ロッド2の先端部には、窓面の一方側、例えば
助手席側に配される第一ワイパ軸3の下端部に一体的に
取付けられた第一ワイパリンク(本発明の揺動部材に相
当)4の基端部が揺動自在に枢結されており、さらに、
第一ワイパリンク4の基端部と、窓面の他方側、例えば
運転席側に配される第二ワイパ軸5の下端部に取付けら
れた第二ワイパリンク(本発明の揺動部材に相当)6の
基端部とは、第二連結ロッド7を介して一連状に連動連
結される構成となっているが、これらの連結部にはボー
ルジョイント等の適宜連結部材が用いられている。さら
に、前記第一、第二ワイパ軸3、5の上端部には、ブレ
ード8a、9aが設けられた第一、第二ワイパアーム
8、9がそれぞれ一体的に取付けられている。そして、
図示しないワイパスイッチをON操作してワイパモータ
1を駆動せしめることに基づいて、第一、第二ワイパア
ーム8、9が折り返し反転する上半転位置Uと下反転位
置Dとのあいだを同期して往復揺動するよう、第一、第
二ワイパリンク4、6が両反転位置U、Dのあいだ、つ
まり角度αの範囲で往復揺動する設定になっており、こ
れによって、第一、第二ワイパアーム8、9の先端部に
取付けられるブレード8a、9aが窓面の往復払拭作動
を行うことになるが、これらは何れも従来通りである。
【0008】扨、本実施例では、第一ワイパリンク4が
設けられる部位に本発明の衝撃緩衝装置Xが設けられて
いるが、この衝撃緩衝装置Xは、第一ワイパリンク4に
一体的に形成される揺動軸4aに揺動自在に軸支される
当接部材10と、フレームFに支持部材11を介して設
けられる第一、第二緩衝部材12、13とによって構成
されている。そして、当接部材10には第一ワイパリン
ク4の両揺動方向を向いた第一、第二当接面部10a、
10bが形成され、第一、第二緩衝部材12、13は、
それぞれ第一ワイパリンク4が両反転位置U、Dに達す
る少し前の当接当初位置A、Bにおいて、前記対応する
第一、第二当接面部10a、10bの当接面10c、1
0dが当接して弾性的に押圧され、これによってワイパ
アーム8、9の折り返し反転時の慣性負荷の緩和吸収が
なされるようになっているが、当接部材10と緩衝部材
12、13とは次ぎの関係となるように設定されてい
る。
【0009】尚、第一、第二緩衝部材12、13は、ゴ
ム質弾性材料を用いて円筒状に形成されるものである
が、弾性収縮したものが元状態に復元する速度が、反転
位置に達した第一ワイパリンク4が反対側に移動するこ
とに伴う当接部材10の反転移動速度よりも遅くなる材
質のものが採用されており、その様なものの具体例とし
てポリノルボルネンを主材料として用いたものがある。
また、実施例のものはワイパアーム8、9の払拭揺動速
度を高低二段に切換えられるように設定されており、そ
の場合の反転位置は、慣性負荷によるオーバーワイプ量
が大小異なることにより図4に示す下反転位置D(上反
転位置の場合も同様)の場合に低速揺動時の反転位置D
Lと高速揺動時の反転位置DHとでずれが生じる。そこ
で本実施例では、それぞれの緩衝部材12、13に、先
端高さが背低の緩衝部材12a、13aを併設して高低
一対の緩衝部材として、第一ワイパリンク4の揺動が反
転位置に近づにつれ慣性負荷吸収係数が非直線状に大き
くなるように設定されている。そして、第一ワイパリン
ク4の反転時の慣性負荷は、始めは背高の緩衝部材1
2、13による小さい慣性負荷吸収係数の状態で予備的
に吸収され、この状態からさらに背低の緩衝部材12
a、13aを含めた両者による大きい慣性負荷吸収係数
の状態で緩和吸収されるようになっており、この様にす
ることで、反転時の慣性負荷吸収が、弱→強の段階的な
変化を経ながら行われることとなって衝撃的な反転をよ
り効果的に回避できるうえ、低速揺動時と高速揺動時と
で反転時の慣性負荷が相違していても、これによるオー
バーワイプ量を可及的に一定にすることができて払拭面
積が広狭変化が僅かになるように設定されている。尚、
低速揺動時においては背高の緩衝部材12、13のみで
反転時の慣性負荷を吸収するように設定し、高速揺動時
においては、始めは背高の緩衝部材12で予備的に慣性
負荷を吸収した後、さらに背低の緩衝部材12a、13
aを含めた慣性負荷吸収係数が大きくなる状態で前記慣
性負荷の吸収をするように設定しても良いが、この場合
では、低速、高速時のオーバーワイプ量の差がそれほど
大きくないものでは、大小一対からなる緩衝部材12、
13の高さの設定を精度良く行う必要がある。そして以
降は、低速揺動時の場合について説明するが、高速揺動
時の場合も同様であることはいうまでもない。
【0010】まず、第一ワイパリンク4が上反転位置U
に移動する場合について説明する。つまり、第一ワイパ
リンク4が揺動して、図5(A)に示すように前記上反
転位置Uの少し前の当接当初位置Aに達すると、上反転
位置U側を向く第一当接面部10aの当接面10cが第
一緩衝部材12の先端部に当接する。この当接当初の状
態では、第一当接面10cは第一緩衝部材12の先端面
に対して略平行面となる姿勢となっており、そうして第
一ワイパリンク4が、図5(B)に示すように、第一ワ
イパ軸3を軸心に上反転位置U側に向けて揺動すると、
当接部材10も第一ワイパ軸3を軸心にする揺動をする
ことで第一緩衝部材12を押圧して反転時の慣性負荷の
緩和吸収がなされることになるが、この押圧過程におい
て、当接部材10は、第一当接面10cが第一緩衝部材
12の先端面と略平行姿勢を維持するよう第一ワイパリ
ンク4に対し揺動軸10eを軸心として矢印W方向に向
けて回動する設定になっている。そして上反転位置Uに
達した第一ワイパリンク4は下反転位置D側に向けて反
転揺動するが、これに伴う当接部材10の移動速度が前
述したように第一緩衝部材12の弾性復元速度よりも速
いことから、第一当接面10cは第一緩衝部材12から
直ちに離間し、そして当接部材10は、上反転位置Uに
おいて第一緩衝部材12を最も押圧した姿勢に略維持さ
れた状態で下反転位置D側に向けて揺動する。
【0011】そうして第一ワイパリンク4が下反転位置
Dに近づき、その少し前の当接当初位置Bに達すると、
今度は、図6(A)に示すように第二当接面部10bの
当接面10dが第二緩衝部材13の先端面に当接し、そ
して図6(B)に示すように第二当接面10dが第二緩
衝部材13を押圧して下反転位置Dでの慣性負荷の緩衝
吸収をすることになるが、このとき、当接部材10は、
前記上反転位置Uにおいて第一緩衝部材12を最も押圧
した姿勢に略維持され、この維持姿勢で当接当初位置B
に達すると、第二当接面10dが第二緩衝部材13の先
端面に略平行な姿勢となるように設定されている。この
関係は、下反転位置Dから前述した上反転位置Uに揺動
する場合においても同様で、第二当接面10dが第二緩
衝部材13を最も押圧した姿勢に維持された状態で上反
転位置Uの少し前の上反転位置U側での当接当初位置A
に達したとき、第一当接面10cが第一緩衝部材12の
先端面と略平行になるように設定されている。つまり、
当接部材10の第一ワイパリンク4に対する姿勢と、第
一、第二の緩衝部材12、13との関係は、第一当接面
10cが第一緩衝部材12を最も押圧した最押圧姿勢
と、第二当接面10dが当接当初位置Bにおいて第二緩
衝部材13に当接する当接当初姿勢とで一致し、また、
第二当接面10dが第二緩衝部材13を最も押圧した最
押圧姿勢と、第一当接面10cが当接当初位置Aにおい
て第一緩衝部材12に当接する当接当初姿勢とで一致す
るように設定されている。
【0012】さらにこのものでは、当接部材10の第一
ワイパリンク4に対する揺動軸10eの軸心Oは、当接
部材10の第一または第二の当接面10c、10dが第
一または第二の緩衝部材12、13に当接する当接当初
姿勢における緩衝部材12、13の軸心線Lに対して、
図8に示すように、第一(または第二)当接面10cが
第一(または第二)緩衝部材12を押圧する際に第一ワ
イパリンク4に対して揺動する方向(矢印W方向)とは
逆側に偏心するように設定されていて、第一(または第
二)緩衝部材12を押圧する際の当接部材10の矢印W
方向の揺動変位が円滑に行われるように設定されてい
る。さらにまた、このものでは、当接部材10は、緩衝
部材12、13に当接する当接当初姿勢から緩衝部材1
2、13を最も押圧する最押圧姿勢に変位するまでのあ
いだ、図9に示すように、第二(または第一)当接面1
0dは、第二(または第一)緩衝部材13の先端面に対
し平行姿勢を維持しながら第一緩衝部材12の軸心線L
に対して直交する方向(剪断方向)に幅rだけ偏心(ズ
レ)することになるが、この偏心幅rは、より0に近く
なるよう(r≒0)設定されると共に第一、第二緩衝部
材12、13の直径Rより小さく(r<R)なるように
設定されていて、第一、第二緩衝部材12、13は、最
押圧姿勢で略平行となる基端面と先端面とのあいだに該
平行面に対し直交する方向で互いにオーバーラップする
面部領域Sがあるように設定されている。
【0013】また、第一ワイパリンク4と第二当接面部
10bとのあいだには、当接部材10の第一ワイパリン
ク4に対する回りすぎ揺動を規制するためのストッパ手
段としての緩衝材14が設けられている。つまり、第二
当接面部10bの裏面(第二当接面10dが形成される
側とは反対面)が第一ワイパリンク4の周縁と対向して
おり、そして、第一当接面10cが第一緩衝部材12を
最も押圧した最押圧姿勢となったときには図5(B)に
示すように裏面下端が第一ワイパリンク4の周縁に当接
してこれ以上の揺動を規制し、また第二当接面10dが
第二緩衝部材13を最も押圧した最押圧姿勢となったと
きには図6(B)に示すように裏面上端が第一ワイパリ
ンク4の周縁に当接してこれ以上の揺動を規制するよう
になっており、これによって、別途ストッパ手段が不要
になって部材の兼用化が計れると共に、過度な当接部材
10の揺動を規制して円滑な緩和吸収作動が行われるよ
うに配慮されている。尚、図中、緩衝材14は、第二当
接面部10bの裏面が当接する際の緩衝を吸収するよう
第一ワイパリンク4に設けられている。
【0014】叙述の如く構成された本考案の実施例にお
いて、ワイパモータ1の駆動に連動する第一、第二ワイ
パリンク4、6の揺動に伴ってワイパアーム8、9が往
復揺動し、ブレード8a、9aによる窓面の払拭作動が
なされるが、第一ワイパリンク4に設けた当接部材10
の第一、第二当接面10c、10dが、両反転位置U、
Dに達する少し手前の当接当初位置A、Bで緩衝部材1
2の先端面に対して略平行な姿勢で当接し、そしてこの
当接当初位置A、Bから対応する反転位置U、Dに至る
過程で第一、第二緩衝部材12、13が押圧されること
になり、これによって、ワイパアーム8、9の反転時に
生じる慣性負荷が緩和吸収されることになるが、この場
合に、当接部材10は、第一ワイパリンク4に対し揺動
自在となっていて、第一、第二当接面10c、10dに
よる第一、第二緩衝部材12、13の押圧姿勢が、前記
当接当初位置A、Bから対応する反転位置U、Dに至る
過程で、第一、第二緩衝部材12、13の先端面と略平
行な姿勢、つまり、当接面10c、10dによる押圧方
向Pと緩衝部材12、13の軸心線方向Lとの平行性が
維持される状態になるよう自動的に揺動変姿することに
なる。この結果、当接面が、当接当初状態から反転位置
に至る過程で緩衝部材の先端面(自然状態での先端面)
に対し平行状態が喪失されて傾斜状にずれ、当接面によ
る押圧方向Pと緩衝部材の軸心線方向Lとの平行性が損
なわれてしまう従来のもののように、当接面10c、1
0dによる押圧力が、緩衝部材12、13の押圧に有効
に作用しなくなって、充分な慣性負荷の緩和吸収ができ
ない許りでなく、緩衝部材12、13に対して大きな剪
断力が働いて第一、第二緩衝部材12、13の躯体側と
の接着剥離等が促進されることが防止されることになっ
て、優れた慣性負荷の緩和吸収ができるうえ、耐久性の
大幅な向上がなされて製品の信頼性を高めることができ
る。
【0015】しかもこのものでは、一つの当接部材10
に、上下両反転位置において慣性負荷の緩和吸収をする
ための第一、第二の当接面10c、10dが形成される
構成のものを採用するため、これらを各別の当接部材を
用いて行うものに比して部品点数が少なくなるという利
点があるが、本発明は、各別に行うようにしても勿論良
いものであり、その実施例としては、例えば図10に示
されるように構成すればよい。つまり、このものは、第
一、第二ワイパリンクにそれぞれ対応する当接部材18
を揺動自在に設け(図10は第一ワイパリンク19に設
けた場合のみを示し、第二ワイパリンクについてはこれ
と左右対称の関係となるように構成される)たもので
る。この場合に、緩衝部材20を第一実施例と同様、復
元速度の遅い材量のものを採用したときには、当接部材
18を当接当初姿勢に復帰させるための手段、例えば捻
り弾機18aを設ければ良い。
【0016】また、前記第一実施例のものでは、弾性収
縮した第一、第二緩衝部材12、13が元状態に復元す
る速度が、反転位置に達した第一ワイパリンク4が反対
側に移動することに伴う当接部材10の反転移動速度よ
りも遅くなる材質を採用すると共に、当接部材10の第
一ワイパリンク4に対する姿勢と第一、第二の緩衝部材
12、13とは、上反転位置Uにおける第一当接面10
cが第一緩衝部材12を最も押圧した姿勢と、下反転位
置Dにおける第二当接面10dが第二緩衝部材13に当
接する当初姿勢とを一致させ、下反転位置Dにおける第
二当接面10dが第二緩衝部材13を最も押圧した姿勢
と、上反転位置Uにおける第一当接面10cが第一緩衝
部材12に当接する当初姿勢とを一致させる関係になっ
ていることから、上反転位置Uから下反転位置側当接当
初位置Bに至るときと、下反転位置Dから上反転位置側
当接当初位置Aに至るときでそれぞれ当接部材10の姿
勢変化がなく、この結果、格別な姿勢変化手段を別途講
じることなく当接当初位置において当接面10c、10
dが緩衝部材12、13の先端面と自動的に平行にな
り、構造の簡略化と共に円滑で確実な当接面10c、1
0dの緩衝部材12、13への当接がなされることにな
る。因みに、緩衝部材の復元速度が、当接部材が反転し
て他側に移動するときの速度より速いものを採用したと
きには、反転移動する当接部材の緩衝部材との当接は、
当接当初位置まで維持されることになり、その場合に
は、当接部材の第一ワイパリンクに対する姿勢が、図1
1に示す第三実施例のように、両当接当初位置において
一致する関係になるよう設定しておけば、本実施例のよ
うに姿勢変化手段が必要となることがない。また、この
場合の当接部材10の回りすぎを規制するためのストッ
パ手段としては、第二当接面10dの上端部がワイパリ
ンク4の側縁部よりも内側で回止めされる必要があるこ
とから、第一当接面10cの上端部と第二当接面10d
の下端部とが当接するワイパリンク4の側縁部部位に設
ければ良い。
【0017】尚、本考案は前記実施例に限定されるもの
ではなく、前記実施例では、緩衝部材を第一ワイパリン
クの上下の反転位置に対向する位置に設けたが、第二ワ
イパリンクに設けても勿論良く、また、高速用と低速用
の緩衝部材をそれぞれ分散して設けても良い。また、緩
衝部材は、第一、第二ワイパリンクではなく、ワイパア
ームに直接設けることでも負荷吸収をすることができ
る。
【0018】
【作用効果】以上要するに、本発明は叙述の如く構成さ
れたものであるから、ワイパアームの折り返し反転時に
おける慣性負荷の緩和吸収は、ワイパモータからワイパ
アームに至る動力伝達系中の揺動部材に設けた当接部材
が、折り返し反転位置に達する少し前の当接当初位置か
ら折り返し反転位置まで緩衝部材を押圧して弾性変形せ
しめることでなされるが、この場合に、当接部材は、揺
動部材に対して揺動自在となっていて、当接当初位置か
ら折り返し反転位置に至る過程を通じて、その当接面が
緩衝部材先端面と略平行になるよう自動的に揺動変姿す
ることになり、この結果、当接部材を揺動部材に一体的
に設けられていて、当接面が折り返し反転位置に至る過
程で緩衝部材先端面との平行性が喪失して傾斜状にずれ
てしまう従来のもののように、当接面による押圧力が緩
衝部材の押圧に有効に作用しなくなるような不具合がな
く、確実な慣性負荷の緩和吸収が行えると共に、緩衝部
材に対して大きな剪断力が働いて緩衝部材の躯体側との
接着剥離等が促進されることも回避され、優れた慣性負
荷の緩和吸収を長期に亘って安定して行い得ることにな
って信頼性を高めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ワイパ装置の全体正面図である。
【図2】衝撃緩衝装置を示す斜視図である。
【図3】ワイパ装置の全体説明図である。
【図4】ワイパリンクの低速、高速作動を説明する正面
図である。
【図5】図5(A)、(B)は衝撃緩衝装置の上反転位
置側における作用説明正面図である。
【図6】図6(A)、(B)は衝撃緩衝装置の下反転位
置側における作用説明正面図である。
【図7】ワイパリンクに対する当接部材の姿勢変化を示
す説明図である。
【図8】当接部材と緩衝部材の配設状態を示す説明図で
ある。
【図9】緩衝部材の押圧状態を示す説明図である。
【図10】第二実施例を示す作用説明図である。
【図11】第三実施例のワイパリンクに対する当接部材
の姿勢変化を示す説明図である。
【図12】図12(A)、(B)は従来例の上反転位置
側における作用説明図である。
【符号の説明】
1 ワイパモータ 3 第一ワイパ軸 4 第一ワイパリンク 8 第一ワイパアーム 10 当接部材 10a 第一当接面部 10c 第一当接面 10e 揺動軸 12 第一緩衝部材 13 第二緩衝部材 14 緩衝材 X 衝撃緩衝装置 F フレーム

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイパモータの駆動に連動してワイパア
    ームが往復払拭揺動作動するよう構成してなるワイパ装
    置において、前記ワイパアームの折り返し反転時の慣性
    負荷を吸収するための緩衝機構を、ワイパモータからワ
    イパアームに至る動力伝達系中の揺動部材に設けられる
    当接部材と、揺動部材の反転位置に至る少し前位置から
    の当接部材の押圧作動によって弾性変形する緩衝部材と
    で構成するにあたり、前記当接部材を、その当接面が緩
    衝部材の先端面に対して略平行姿勢を維持するよう揺動
    部材に対して揺動自在に設けたことを特徴とする車両用
    ワイパの衝撃緩衝装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、当接部材には、上下
    各反転位置の慣性負荷を吸収するよう設けた第一、第二
    の緩衝部材にそれぞれ押圧状に当接する第一、第二の当
    接面が一体的に形成されていることを特徴とする車両用
    ワイパの衝撃緩衝装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、揺動部材と
    当接部材とのあいだには、当接部材が緩衝部材を最も押
    圧した姿勢を越えての揺動を規制するストッパ手段が設
    けられていることを特徴とする車両用ワイパの衝撃緩衝
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3において、緩衝部材は、
    圧縮されたものが元状態に弾性復元する弾性復元速度が
    反転位置に達した揺動部材の反転速度より遅いゴム質弾
    性材料で構成されていることを特徴とする車両用ワイパ
    の衝撃緩衝装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2および4において、当接部
    材の揺動部材に対する姿勢と第一、第二の緩衝部材と
    は、何れか一方の当接面が対応する一方の緩衝部材を最
    も押圧したときの当接部材の揺動部材に対する姿勢と、
    他方の当接面が対応する他方の緩衝部材の先端面に当接
    するときの当接部材の揺動部材に対する姿勢とが略一致
    する関係に設定されていることを特徴とする車両用ワイ
    パの衝撃緩衝装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5において、当接部材の揺
    動部材に対する揺動軸心は、当接部材が緩衝部材に当接
    する当初姿勢状態における緩衝部材の軸心線に対し、当
    接部材が揺動部材に対し揺動する方向とは逆側に偏心し
    ていることを特徴とする車両用ワイパの衝撃緩衝装置。
JP6136423A 1994-05-26 1994-05-26 車両用ワイパの衝撃緩衝装置 Pending JPH07315177A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004509003A (ja) * 2000-09-14 2004-03-25 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング ワイパ駆動装置
JP2013018484A (ja) * 2011-07-13 2013-01-31 Robert Bosch Gmbh 車両に設けられたウィンドガラスワイパ装置に用いられる駆動装置
US10583808B2 (en) 2015-06-09 2020-03-10 Mitsuba Corporation Wiper device

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