JPH07311964A - 光学ピックアップ用二軸アクチュエータ - Google Patents

光学ピックアップ用二軸アクチュエータ

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JPH07311964A
JPH07311964A JP12693694A JP12693694A JPH07311964A JP H07311964 A JPH07311964 A JP H07311964A JP 12693694 A JP12693694 A JP 12693694A JP 12693694 A JP12693694 A JP 12693694A JP H07311964 A JPH07311964 A JP H07311964A
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JP
Japan
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objective lens
memory alloy
shape memory
actuator
biaxial
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JP12693694A
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Masanori Iwasaki
正則 岩崎
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成により、小型化,薄型化が可能で
あるようにした、光学ピックアップ用二軸アクチュエー
タを提供すること。 【構成】 対物レンズ11をフォーカシング方向及びト
ラッキング方向に移動できるように支持する、光学ピッ
クアップ用二軸アクチュエータ10において、対物レン
ズが、第一の形状記憶合金アクチュエータ15によっ
て、光軸に垂直なトラッキング方向に移動されると共
に、第二の形状記憶合金アクチュエータ16によって、
光軸に沿ったフォーカシング方向に移動されるように、
光学ピックアップ用二軸アクチュエータ10を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、CD,MD,
MO,WO等の光ディスクに対して、情報記録信号を記
録再生するために使用される光学ピックアップに係り、
特に、その対物レンズをトラッキング方向及びフォーカ
シング方向に駆動制御するための二軸アクチュエータに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、このような光学ピックアップは、
CD,MD,MO,WO等の光ディスクの情報記録信号
を記録再生するために使用されている。そして、このよ
うな光学ピックアップは、光源からの光ビームを上記光
ディスクの表面に結像させ、且つこの光ディスクの表面
で反射された反射光ビームを光検出器に導くために、二
軸アクチュエータによって、支持部材に設けられた対物
レンズを、フォーカシング方向及びトラッキング方向の
二方向に対して移動させ得るようになっている。
【0003】ここで、上記二軸アクチュエータにおいて
は、対物レンズはレンズホルダーによって支持されてお
り、このレンズホルダーには、接着等によりコイルボビ
ンが取り付けられている。さらに、上記レンズホルダー
は、ベース部に対して、このベース部に張られたワイ
ヤ,板バネ等の弾性部材によって、垂直な二方向、即ち
対物レンズの光軸に垂直なトラッキング方向及び、光軸
に沿ったフォーカシング方向に移動可能に支持されてい
る。
【0004】また、上記コイルボビンには、それぞれフ
ォーカシング用コイル及びトラッキング用コイルが巻回
されている。これに対して、ベース部には、上記各コイ
ルに対向するように、マグネット及びヨークが配設され
ている。
【0005】このように構成された光学ピックアップ用
二軸アクチュエータは、各コイル即ちフォーカシング用
コイル及びトラッキング用コイルに対する駆動電流を適
宜に制御することにより、このコイルへの通電により発
生する磁界と、上記ベース部に配設されたマグネット及
びヨークによる磁界との相互作用によって、対物レンズ
を支持するレンズホルダーが、フォーカシング方向及び
トラッキング方向に移動される。かくして、レンズホル
ダーに取り付けられた対物レンズのフォーカシング及び
トラッキングが行なわれるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成の光学ピックアップ用二軸アクチュエータにお
いては、上記マグネット及びヨークは、それぞれ対物レ
ンズ及びレンズホルダーのフォーカシング方向及びトラ
ッキング方向への駆動に必要な磁束を得るために、所定
の大きさを要する。また、上記フォーカシング用コイル
及びトラッキング用コイルは、それぞれ対物レンズ及び
レンズホルダーのフォーカシング方向及びトラッキング
方向への駆動に必要な磁束を得るために、所定の巻数が
必要である。
【0007】従って、上記マグネット及びヨークも、上
記フォーカシング用コイル及びトラッキング用コイル
も、ある程度の外形寸法が必要である。かくして、従来
の構造の光学ピックアップ全体の小型化には、限度があ
り、あまり小型化することは困難であった。
【0008】また、対物レンズ及びレンズホルダーは、
駆動方向即ちフォーカシング方向及びトラッキング方向
以外に傾くことがあり、対物レンズを透過する光ビーム
にスキューが生じてしまうという問題があった。
【0009】本発明は、以上の点に鑑み、簡単な構成に
より、小型化,薄型化が可能であるようにした、光学ピ
ックアップ用二軸アクチュエータを提供することを目的
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明によ
れば、対物レンズをフォーカシング方向及びトラッキン
グ方向に移動できるように支持する、光学ピックアップ
用二軸アクチュエータであって、前記対物レンズを、光
軸に垂直なトラッキング方向に移動する第一の形状記憶
合金アクチュエータと、前記対物レンズを光軸に沿った
フォーカシング方向に移動する第二の形状記憶合金アク
チュエータとを備える、光学ピックアップ用二軸アクチ
ュエータにより、達成される。
【0011】本発明による光学ピックアップ用二軸アク
チュエータは、好ましくは、各形状記憶合金アクチュエ
ータが、移動方向に対して両端の領域が互いに伸縮可能
である複数個のU字形状の導電性の形状記憶合金から成
るバネ材を含んでいる。
【0012】また、本発明による光学ピックアップ用二
軸アクチュエータは、好ましくは、各形状記憶合金アク
チュエータのバネ部材が、電流を流すことにより発生す
るジュール熱によって、このバネ材が形状回復する際の
復元力を利用して、駆動される。
【0013】さらに、本発明による光学ピックアップ用
二軸アクチュエータは、好ましくは、第一の形状記憶合
金アクチュエータが、対物レンズに対して、等角度間隔
に配設され且つこの対物レンズの光軸方向に伸縮可能で
ある複数個のU字形状の導電性の形状記憶合金から成る
バネ材から構成されている。
【0014】また、本発明による光学ピックアップ用二
軸アクチュエータは、好ましくは、第二の形状記憶合金
アクチュエータが、対物レンズに対して、等角度間隔の
方向に配設され且つこの対物レンズの光軸に垂直な方向
に伸縮可能である複数個のU字形状の導電性の形状記憶
合金から成るバネ材から構成されている。
【0015】さらにまた、上記目的は、本発明によれ
ば、対物レンズを保持する対物レンズ部と、この対物レ
ンズ部を少なくともトラッキング方向に移動可能に支持
するプレートと、このプレートを対物レンズの光軸方向
即ちフォーカシング方向に移動可能に支持する二軸ベー
スとを含んでおり、且つ前記対物レンズを保持する対物
レンズ部をプレートに対してトラッキング方向に移動さ
せる、第一の形状記憶合金アクチュエータと、このプレ
ートを二軸ベースに対してフォーカシング方向に移動さ
せる、第二の形状記憶合金アクチュエータと、前記第一
及び第二の形状記憶合金アクチュエータに流す電流を制
御して、発生するジュール熱に基づく形状回復の復元力
により駆動制御する制御手段とを備えている光学ピック
アップ用二軸アクチュエータにより、達成される。
【0016】
【作用】上記構成によれば、第一の形状記憶合金アクチ
ュエータによって、トラッキングが行なわ得れると共
に、第二の形状記憶合金アクチュエータによって、フォ
ーカシングが行なわれる。そして、トラッキングまたは
フォーカシングに必要な駆動力は、各形状記憶合金アク
チュエータに流される駆動電流により発生するジュール
熱による温度変化により、この形状記憶合金アクチュエ
ータの形状回復の復元力に基づいて、付与されることに
なる。
【0017】各形状記憶合金アクチュエータが、移動方
向に対して両端の領域が互いに伸縮可能である複数個の
U字形状の導電性の形状記憶合金から成るバネ材を含ん
でいる場合には、簡単な構成により、アクチュエータが
提供されることになる。
【0018】また、各形状記憶合金アクチュエータのバ
ネ部材が、電流を流すことにより発生するジュール熱に
よって、このバネ材が形状回復する際の復元力を利用し
て、駆動される場合には、各バネ材に流す電流を適宜に
制御することにより、バネ材の復元力によるトラッキン
グ方向及びフォーカシング方向の移動距離が適宜に調整
されることになる。
【0019】さらに、第一の形状記憶合金アクチュエー
タが、対物レンズに対して、等角度間隔に配設され且つ
この対物レンズの光軸方向に伸縮可能である複数個のU
字形状の導電性の形状記憶合金から成るバネ材から構成
されている場合には、対物レンズが、フォーカシング方
向に関して複数点で支持されるので、安定して保持され
ることになる。
【0020】また、第二の形状記憶合金アクチュエータ
が、対物レンズに対して、等角度間隔の方向に配設され
且つこの対物レンズの光軸に垂直な方向に伸縮可能であ
る複数個のU字形状の導電性の形状記憶合金から成るバ
ネ材から構成されている場合には、対物レンズは、容易
にトラッキング制御されることになる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例を図1乃至図
7を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる
実施例は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に
好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0022】図1乃至図6は、本発明による光学ピック
アップ用二軸アクチュエータの第一の実施例を示してい
る。図1において、光学ピックアップ用二軸アクチュエ
ータ10は、対物レンズ11(図2参照)を固定保持す
る対物レンズベース12(図2参照)と、この対物レン
ズベース12をトラッキング方向TRKに移動可能に支
持するプレート13と、このプレート13を対物レンズ
11の光軸方向即ちフォーカシング方向FCSに移動可
能に支持する二軸ベース14と、側方から入射する光ビ
ームを対物レンズ11の方向に立ち上げるためにこの対
物レンズ11の下方に配設されたプリズムミラー(後
述)を有している。
【0023】上記プレート13は、図2,図3及び図4
に示すように、上部カバー13a及び下部カバー13b
とから構成されている。そして、この上部カバー13a
及び下部カバー13bの間の空間内に、上記対物レンズ
ベース12が配設されている。また、この上部カバー1
3a及び下部カバー13bには、対物レンズ11を通る
光ビームが通過できるように、それぞれ孔13c,13
dが設けられている。尚、この孔13c,13dの大き
さは、対物レンズ11の大きさとトラッキング動作量に
基づいて、決定される。
【0024】また、二軸ベース14は、図示の場合、全
体が略三角柱の形状を有するように、三つの板材から構
成されており、手前に、光源からの光ビームが入射でき
るように、間隙14aを備えている。
【0025】ここで、上記対物レンズベース12は、図
3及び図4に示すように、そのトラッキング方向の両側
にて、第一の形状記憶合金アクチュエータ15を介し
て、プレート13の下部カバー13bの側縁内壁に接合
されている。
【0026】この第一の形状記憶合金アクチュエータ1
5は、図示の場合、二つのU字状に形成された板バネ1
5a,15bから構成されている。この板バネ15a,
15bは、それぞれ導電性の形状記憶合金、例えばTi
Ni合金やTiNiCu合金から構成されていると共
に、そのU字状の端部が、この対物レンズベース12の
側面及びプレート13の下部カバー13bの側縁内壁に
対して、トラッキング方向TRKに当接するようになっ
ている。
【0027】また、上記プレート13は、図4に示すよ
うに、各二軸ベース14に対して、その上面及び下面
が、それぞれ第二の形状記憶合金アクチュエータ16を
介して、上下方向に移動可能に支持されている。この第
二の形状記憶合金アクチュエータ16は、図示の場合、
二つのU字状に形成された板バネ16a,16bから構
成されている。この板バネ16a,16bは、同様に、
それぞれ導電性の形状記憶合金、例えばTiNi合金や
TiNiCu合金から構成されている。
【0028】さらに、上方の板バネ16aは、そのU字
状の端部が、このプレート13の上面とこの二軸ベース
14の上端に対して当接され、また下方の板バネ16b
は、このプレート13の下面とこの二軸ベース14の下
端に対して当接されるようになっている。これにより、
この第二の形状記憶合金アクチュエータ16は、プレー
ト13と二軸ベース14に対して、フォーカシング方向
に当接するようになっている。
【0029】ここで、上記第一及び第二の形状記憶合金
アクチュエータ15,16の動作原理は、互いに同じで
あるので、第二の形状記憶合金アクチュエータ16に関
して、その動作原理を以下に図5により説明する。各板
バネ16a,16bに対して電流Iを流すと、各板バネ
を構成する形状記憶合金が有する電気抵抗Rにより、各
板バネに発生する熱量Jは、通電時間sに対して、
【数1】 で与えられる。この熱量に基づいて、各板バネが加熱さ
れることになる。一般に、形状記憶合金は、その形状記
憶効果により、オーステナイト変態終了点以上の温度に
加熱されると、予め記憶された形状に戻る。従って、上
記板バネは、流す電流Iを適宜に制御することによっ
て、形状回復することになる。かくして、この形状回復
の際の復元力によって、プレート13のフォーカシング
方向FCSの駆動が行なわれることになる。
【0030】これにより、図5にて、中央に示した状態
Bにおいては、第二の形状記憶合金アクチュエータ16
は、各板バネ16a,16bが、共に歪を有しながら、
互いに平衡状態にある。このとき、各板バネ16a,1
6bに流れている電流Ia,Ibは、
【数2】 の関係にある。
【0031】この状態から、各板バネ16a,16bに
流す電流Ia,Ibを、
【数3】 とすると、板バネ16a,16bによるプレート13に
作用する力Fa,Fbは、
【数4】 となる。これにより、プレート13は、上方に向かって
移動され、図5の上部に示した状態Aとなる。
【0032】これに対して、各板バネ16a,16bに
流す電流Ia,Ibを、
【数5】 とすると、板バネ16a,16bによるプレート13に
作用する力Fa,Fbは、
【数6】 となる。これにより、プレート13は、下方に向かって
移動され、図5の下部に示した状態Cとなる。
【0033】かくして、プレート13は、第二の形状記
憶合金アクチュエータ16の各板バネ16a,16bに
それぞれ流す電流Ia,Ibを適宜に制御することによ
り、上下方向に移動されるので、対物レンズ11が光軸
方向に沿って移動され、フォーカシングが行なわれるこ
とになる。
【0034】以上の説明は、第二の形状記憶合金アクチ
ュエータ16について述べたが、第一の形状記憶合金ア
クチュエータ15についても、板バネ15a,16bに
流す電流を適宜に制御することによって、対物レンズベ
ース12が、トラッキング方向TRKに移動されること
になり、トラッキングが行なわれる。
【0035】図6は、上記二軸アクチュエータ10の制
御装置を示している。制御装置20は、レーザーダイオ
ード等の光源21からのレーザー光ビームをプリズム2
2,対物レンズ11を介して光ディスク23の表面に結
像させ、この光ディスク23からの戻り光を再びプリズ
ム22で反射させ、ビームスプリッタ24で分離した
後、検出するフォトディテクタ25と、このフォトディ
テクタ25からの信号に基づいてサーボ制御を行なうサ
ーボ回路26と、このサーボ回路26からのサーボ信号
に基づいて上記各形状記憶合金アクチュエータ15,1
6の各板バネ15a,15b,16a,16bに電流を
流すドライバ回路27とを有している。
【0036】上記サーボ回路26は、フォトディテクタ
25上に集光した戻り光ビームスポットにより得られる
信号を、公知の方法により演算して、トラッキングエラ
ー及びフォーカスエラーを得る。そして、これらのトラ
ッキングエラー及びフォーカスエラーから、トラッキン
グ信号及びフォーカシング信号を演算し、ドライバ回路
27を介して、トラッキング方向及びフォーカシング方
向の駆動に必要な電流を、各形状記憶合金アクチュエー
タ15,16の各板バネ15a,15b,16a,16
bに対して加える。
【0037】本実施例による光学ピックアップ10は、
以上のように構成されており、使用する場合には、図6
に示すように、光源21から出射したレーザー光ビーム
は、例えば反射ミラー,プリズム等の反射部材(図示の
場合には、プリズム)22の反射面によって、上方に向
かって反射され、対物レンズ11を通って、光ディスク
23の表面に結像される。そして、この光ディスク23
の表面からの戻り光ビームは、再び対物レンズ11を通
って、プリズム22で反射された後、ビームスプリッタ
24で分離され、フォトディテクタ25に入射する。
【0038】ここで、トラッキング制御に関して以下に
説明する。フォトディテクタ25により検出された戻り
光ビームに基づいて、トラッキングのずれが検出された
場合には、この検出したトラッキングのずれに基づい
て、サーボ回路26は、トラッキングのずれをゼロにす
るために必要な対物レンズ11のトラッキング方向の移
動量を計算し、第一の形状記憶合金アクチュエータ15
の各板バネ15a,15bに対して、適宜の電流を流
す。
【0039】これにより、各板バネ15a,15bは、
流れる電流によって、図5の状態Aと状態Cの間で変形
するのと同様の変形をして、対物レンズベース12がト
ラッキング方向TRKに関して所望量だけ移動される。
かくして、対物レンズ11が、トラッキング方向に移動
され、トラッキングのずれがゼロになり、トラッキング
が行なわれることとなる。
【0040】また、フォーカシング制御に関しては、フ
ォトディテクタ25により検出された戻り光ビームに基
づいて、フォーカシングのずれが検出された場合には、
この検出したフォーカシングのずれに基づいて、サーボ
回路26は、フォーカシングのずれをゼロにするために
必要な対物レンズ11のフォーカシング方向の移動量を
計算し、第二の形状記憶合金アクチュエータ16の各板
バネ16a,16bに対して、適宜の電流を流す。
【0041】これにより、各板バネ16a,16bは、
流れる電流によって、図5の状態Aと状態Cの間で変形
することにより、プレート13がフォーカシング方向F
CSに関して所望量だけ移動される。かくして、対物レ
ンズ11が、フォーカシング方向に移動され、フォーカ
シングのずれがゼロになり、フォーカシングが行なわれ
ることとなる。
【0042】第1の実施例においては、トラッキング制
御のために、対物レンズベース12の両側に二つの板バ
ネ15a,15bが備えられているが、図7に示すよう
に構成してもよい。即ち、図7では、第一の形状記憶合
金アクチュエータ30が、三角形に形成した対物レンズ
ベース31に対して、等角度間隔に配設された3つの板
バネ30a,30b,30cを有している。これらの板
バネ30a,30b,30cにより、トラッキング制御
を行なうことも可能である。
【0043】この場合、対物レンズベース31は、板バ
ネ30a,30b,30cによって、対物レンズ11の
光軸に対して垂直な三方向に移動調整されることによ
り、トラッキングが行なわれることになる。従って、安
定したトラッキング制御が行なわれると共に、トラッキ
ング方向に垂直な方向にも対物レンズ11が移動される
ことから、対物レンズ11の取付精度があまり高くなく
ても、各板バネ30a,30b,30cに流す電流をそ
れぞれ制御することによって、対物レンズ11の正確な
光軸合わせが行なわれることになる。
【0044】このように、以上の実施例では、第一の形
状記憶合金アクチュエータによって、トラッキングが行
なわ得れると共に、第二の形状記憶合金アクチュエータ
によって、フォーカシングが行なわれる。そして、トラ
ッキングまたはフォーカシングに必要な駆動力は、各形
状記憶合金アクチュエータに流される駆動電流により発
生するジュール熱による温度変化により、この形状記憶
合金の形状回復の復元力に基づいて、付与されることに
なる。従って、トラッキング制御及びフォーカシング制
御のための駆動機構は、小型化が制限されないので、容
易に小型化・薄型化される。かくして、光学ピックアッ
プ用二軸アクチュエータ、そして光学ピックアップ全体
が、より一層小型化されることになる。
【0045】各形状記憶合金アクチュエータが、移動方
向に対して両端の領域が互いに伸縮可能である複数個の
U字形状の導電性の形状記憶合金から成るバネ材を含ん
でいる場合には、簡単な構成により、アクチュエータが
提供されることになる。従って、部品コストが低減され
ると共に、組立コストが低減されることになる。また、
各形状記憶合金アクチュエータのバネ部材が、電流を流
すことにより発生するジュール熱によって、このバネ材
が形状回復する際の復元力を利用して、駆動される場合
には、各バネ材に流す電流を適宜に制御することによ
り、バネ材の復元力によるトラッキング方向及びフォー
カシング方向の移動距離が適宜に調整されることにな
る。
【0046】さらに、第一の形状記憶合金アクチュエー
タが、対物レンズに対して、等角度間隔に配設され且つ
この対物レンズの光軸方向に伸縮可能である複数個のU
字形状の導電性の形状記憶合金から成るバネ材から構成
されている場合には、対物レンズが、フォーカシング方
向に関して複数点で支持されることになるため、対物レ
ンズが安定した状態で保持されることになり、この対物
レンズのスキューの発生が抑制される。
【0047】また、第二の形状記憶合金アクチュエータ
が、対物レンズに対して、等角度間隔の方向に配設され
且つこの対物レンズの光軸に垂直な方向に伸縮可能であ
る複数個のU字形状の導電性の形状記憶合金から成るバ
ネ材から構成されている場合には、対物レンズは、容易
にトラッキング制御されることになる。従って、この対
物レンズは安定した状態でトラッキングされるので、ス
キュー発生が抑制されることになる。
【0048】尚、上記実施例においては、何れの形状記
憶合金アクチュエータ15,16,30においても、各
板バネ15a,15b,16a,16b,30a,30
b,30cは、その両端が縮む方向に復元力が作用する
ように構成されているが、これに限らず、その両端が伸
長する方向に復元力が作用するようにしてもよく、また
その形状もU字状に限らず、二点間の距離が短縮または
伸長できるような形状であれば、他の形状であっても、
同様の効果が得られることは明らかである。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、ト
ラッキング制御及びフォーカシング制御のための駆動機
構の小型化に関して、従来のように制約がなく、構成も
簡素化できる光学ピックアップ用二軸アクチュエータを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光学ピックアップ用二軸アクチュ
エータの一実施例を示す概略斜視図である。
【図2】図1の光学ピックアップ用二軸アクチュエータ
の平面図である。
【図3】図2の光学ピックアップ用二軸アクチュエータ
の上部カバーを取除いた状態の平面図である。
【図4】図1の光学ピックアップ用二軸アクチュエータ
の断面図である。
【図5】形状記憶合金アクチュエータの動作原理を示す
説明図である。
【図6】図1の光学ピックアップ用二軸アクチュエータ
の制御装置を示すブロック回路図である。
【図7】本発明による光学ピックアップ用二軸アクチュ
エータの第二の実施例の上部カバーを取除いた状態の平
面図である。
【符号の説明】
10 光学ピックアップ用二軸アクチュエータ 11 対物レンズ 12 対物レンズベース 13 二軸プレート 14 二軸ベース 15 第一の形状記憶合金アクチュエータ 16 第二の形状記憶合金アクチュエータ 20 制御装置 21 光源 22 プリズム 23 光ディスク 24 ビームスプリッタ 25 フォトディテクタ 26 サーボ回路 27 ドライバ回路 30 形状記憶合金アクチュエータ 31 対物レンズベース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対物レンズをフォーカシング方向及びト
    ラッキング方向に移動できるように支持する、光学ピッ
    クアップ用二軸アクチュエータであって、 前記対物レンズを、光軸に垂直なトラッキング方向に移
    動する第一の形状記憶合金アクチュエータと、 前記対物レンズを光軸に沿ったフォーカシング方向に移
    動する第二の形状記憶合金アクチュエータとを備えるこ
    とを特徴とする光学ピックアップ用二軸アクチュエー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記各形状記憶合金アクチュエータが、
    移動方向に対して両端の領域が互いに伸縮可能である複
    数個のU字形状の導電性の形状記憶合金から成るバネ材
    を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の光学ピ
    ックアップ用二軸アクチュエータ。
  3. 【請求項3】 前記各形状記憶合金アクチュエータのバ
    ネ部材が、電流を流すことにより発生するジュール熱に
    よって、このバネ材が形状回復する際の復元力を利用し
    て、駆動されることを特徴とする請求項2に記載の光学
    ピックアップ用二軸アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 前記第一の形状記憶合金アクチュエータ
    が、対物レンズに対して、等角度間隔に配設され且つこ
    の対物レンズの光軸方向に伸縮可能である複数個のU字
    形状の導電性の形状記憶合金から成るバネ材から構成さ
    れていることを特徴とする請求項1から3の何れかに記
    載の光学ピックアップ用二軸アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 前記第二の形状記憶合金アクチュエータ
    が、対物レンズに対して、等角度間隔の方向に配設され
    且つこの対物レンズの光軸に垂直な方向に伸縮可能であ
    る複数個のU字形状の導電性の形状記憶合金から成るバ
    ネ材から構成されていることを特徴とする請求項1から
    4の何れかに記載の光学ピックアップ用二軸アクチュエ
    ータ。
  6. 【請求項6】 対物レンズを保持する対物レンズ部と、 この対物レンズ部を少なくともトラッキング方向に移動
    可能に支持するプレートと、 このプレートを対物レンズの光軸方向即ちフォーカシン
    グ方向に移動可能に支持する二軸ベースとを含んでお
    り、 且つ前記対物レンズを保持する対物レンズ部をプレート
    に対してトラッキング方向に移動させる、第一の形状記
    憶合金アクチュエータと、 このプレートを二軸ベースに対してフォーカシング方向
    に移動させる、第二の形状記憶合金アクチュエータと、 前記第一及び第二の形状記憶合金アクチュエータに流す
    電流を制御して、発生するジュール熱に基づく形状回復
    の復元力により駆動制御する制御手段とを備えることを
    特徴とする光学ピックアップ用二軸アクチュエータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010139622A (ja) * 2008-12-10 2010-06-24 Konica Minolta Holdings Inc 駆動装置および撮像装置
CN110244429A (zh) * 2019-06-01 2019-09-17 瑞声科技(新加坡)有限公司 一种应用于潜望式镜头模组的棱镜装置及潜望式镜头模组
CN110244448A (zh) * 2019-06-01 2019-09-17 瑞声科技(新加坡)有限公司 一种应用于潜望式镜头模组的棱镜装置及潜望式镜头模组

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CN110244429B (zh) * 2019-06-01 2021-12-21 瑞声光学解决方案私人有限公司 一种应用于潜望式镜头模组的棱镜装置及潜望式镜头模组

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