JPH0731157B2 - 二酸化塩素と亜塩素酸イオンの同時測定方法 - Google Patents

二酸化塩素と亜塩素酸イオンの同時測定方法

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JPH0731157B2
JPH0731157B2 JP1116290A JP11629089A JPH0731157B2 JP H0731157 B2 JPH0731157 B2 JP H0731157B2 JP 1116290 A JP1116290 A JP 1116290A JP 11629089 A JP11629089 A JP 11629089A JP H0731157 B2 JPH0731157 B2 JP H0731157B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、試料液中に共存する二酸化塩素(ClO2)と亜
塩素酸イオン(ClO2 -)を同時に測定する方法に関す
る。
〔従来の技術〕
従来から上水やプールの殺菌に塩素が使用されている
が、塩素から発癌性のトリハロメタンが生成することが
判り問題となつている。
そこで最近では、トリハロメタンを生成しない二酸化塩
素を用い、その酸化力による殺菌作用を利用して上水や
プールの殺菌が検討されている。
このように二酸化塩素を酸化剤として使用する場合、二
酸化塩素そのものは還元されて一部は亜塩素酸イオンに
なる。亜塩素酸イオンは光や紫外線により分解して二酸
化塩素となり、又酸性にすると二酸化塩素を生成する。
繊維の漂白には亜塩素酸イオンが使用されるが、これは
亜塩素酸イオンを酸性にして生じる二酸化塩素の漂白作
用を利用したものである。
上記の如く、亜塩素酸イオンは二酸化塩素の酸化能を潜
在的に有するものであり、従つて上記分野等においては
二酸化塩素の濃度管理だけでなく、亜塩素酸イオンの濃
度管理も同時に行なうことによつて、試料のもつ酸化能
の必要且つ充分な管理を行なうことが出来る。
ところで、溶存二酸化塩素の測定法としては、ヨウ素滴
定法(化学防災指針(7))と、隔膜形ポーラログラフ
電極法(特開昭54−125095号公報)が知られている。
又、亜塩素酸イオンの測定法としては、ヨウ素滴定法
(化学防災指針(7))のみがある。
二酸化塩素の測定に用いる隔膜形ポーラログラフ電極法
は連続測定が可能であるが、試料液の他に電解液を必要
とするため、電極反応の進行に伴なつて電解液の消耗が
おこるので、電解液の補充や交換の必要から連続使用で
きる期間に限界があつた。又、ヨウ素滴定法は間欠測定
であつて、連続的な濃度管理には不適当である。
更に、ヨウ素滴定法による亜塩素酸イオンの測定では、
上記の如く連続的測定が不可能である他試料液を酸性に
して二酸化塩素を生成させ、これをヨウ素で置換して滴
定する間接的な測定方法であるため、試料液中に同時に
含まれる二酸化塩素を分離して亜塩素酸イオンだけを測
定することは出来ない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明はかかる従来の事情に鑑み、試料液中に共存する
二酸化塩素と亜塩素酸イオンを同時に、しかも連続的に
測定する方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の二酸化塩素と亜塩素
酸イオンの同時測定方法では、試料液中に2つの作用電
極と1つ又は2つの対極を浸漬するか、若しくは2つの
作用電極と1つ又は2つの参照電極と1つ又は2つの対
極を浸漬し、貴金属又は炭素からなる2つの作用電極と
試料液とを相対的に動かしながら、参照電極を基準に又
は参照電極のない場合は対極を基準にして、片方の作用
電極には二酸化塩素の還元電流を生じる電圧を印加し又
は印加しないで、且つ他方の作用電極には亜塩素酸イオ
ンの酸化電流を生じる電圧を印加して、発生する還元電
流又は短絡電流と酸化電流を測定することにより、試料
液中の二酸化塩素濃度と亜塩素酸イオン濃度を求めるこ
とを特徴とする。
〔作用〕
本発明方法は、試料液自体を電解液として直接電解し、
二酸化塩素と亜塩素酸イオンの夫々の電解により発生す
る電解電流を測定するものであつて、第2図の加電圧電
流特性に示される如く試料液中の二酸化塩素と亜塩素酸
イオンが異なる電圧領域の印加電圧によつて夫々電解さ
れるとの発見に基ずき為されたものである。
印加電圧は使用する作用電極の種類等によつて多少異な
るが、二酸化塩素は+0.4V〜−0.4Vの印加電圧で還元電
流(0Vで短絡電流)を発生し、亜塩素酸イオンは0.6V〜
1.2Vの印加電圧で酸化電流を発生する。この還元電流又
は短絡電流は試料液中に溶存する二酸化塩素の濃度に比
例し、又酸化電流は試料液中の亜塩素酸イオンの濃度に
比例する。従つて、二酸化塩素濃度と還元電流又は短絡
電流の値との関係及び亜塩素酸イオンと酸化電流の関係
を予め求めておけば、2つの作用電極に上記2つの範囲
の印加電圧を別々に与えながら試料液における還元電流
又は短絡電流と酸化電流を測定することによつて、試料
液中の二酸化塩素濃度及び亜塩素酸イオン濃度を知るこ
とが出来る。
亜塩素酸イオンは、中性ないし弱アルカリ性付近の溶液
中では、水素イオンが付加されて一部が亜塩素酸となっ
ている。これは電荷の移動を伴わない形態の変化のた
め、亜塩素酸イオンと亜塩素酸は電気化学的に区別され
ない。従って、本発明の亜塩素酸イオンの測定方法によ
れば、かかる亜塩素酸も亜塩素酸イオンと同様に電解さ
れて酸化電流を発生し、両者の合計が本発明における亜
塩素酸イオンの濃度として測定される。
本発明方法は上記の如く電解を利用した方法であるか
ら、長期間測定を続けると作用電極の表面に酸化物の生
成による汚れが付着して発生電流値の低下をもたらすの
で、このような場合には作用電極表面をブラシやガラス
ビーズ等でこすつて、新しい表面を保つようにする必要
がある。
〔実施例〕
本発明方法を実施するための測定装置の具体例を第1図
及び第5図から第7図に示した。
第1図は測定槽1に供給される試料液2に、2つの作用
電極3と2つの対極4を浸漬した測定装置であり、2つ
の作用電極3は同一の棒状絶縁物上に離れて形成されて
いる。この棒状絶縁物を回転させることにより2つの作
用電極3を試料液2に対して動かしながら、2つの作用
電極3に所定の異なる電圧を印加して、各印加電圧に対
応して発生する還元電流と酸化電流を2つの電流計6で
別々に測定するようになつている。
第5図は電流を流す電極と電位を規制する電極を分離し
た測定装置の例であり、通常は電位を規制する電極とし
て市販の参照電極5を使用し且つ電流を流す作用電極3
には貴金属を使用する。又この測定装置では、電圧の印
加と発生する電流の測定を2つのポテンシヨスタツト7
を用いて行なつている。更に第6図と第7図は第1図と
同様の参照電極のない測定装置であるが、2つの作用電
極3に対して対極4を1つにした例である。特に第7図
の装置では、作用電極3を形成した棒状絶縁物の表面に
対極4を配置し、全体を小型化したものである。
尚、作用電極3と試料液2との相対的な動きをスターラ
ーによる試料液2の撹拌により形成しても良く、その場
合に回転するスターラーバーを作用電極3に接触させれ
ば、作用電極3の表面を常時こすつて新しい表面を保つ
ことが可能となる。
第1図の測定装置において、作用電極3として金(A
u)、白金(Pt)又はグラツシーカーボン(GC)を用
い、及び対極4として銀又は銀/塩化銀(AgCl)を使用
して、一定濃度の二酸化塩素(濃度約5ppm)と亜塩素酸
イオン(濃度約30ppm)を含む試料液(pH6)に対して作
用電極3への印加電圧を変化させた場合の加電圧電流特
性を第2図に示した。この場合、作用電極の種類により
多少異なるが、対極4を基準にして+0.4V〜−0.4Vの範
囲の印加電圧(印加電圧0Vを含む)で二酸化塩素の拡散
律速に基ずく安定した還元電流が発生し、更に0.6V〜1.
2Vの範囲の印加電圧で亜塩素酸イオンの拡散律速に基ず
く安定した酸化電流が発生し、これらの範囲では残余電
流も小さいことが判る。
又、第3図は、上記と同じ測定装置と試料液で印加電圧
を0.25Vに設定し、試料液のpHを変化させた場合の二酸
化塩素の還元電流と残余電流の変化を示す。第4図は印
加電圧を0.75Vに設定し、試料液のpHを変化させた場合
の亜塩素酸イオンの酸化電流と残余電流の変化を示す。
第3図及び第4図から、作用電極としてPtを用いた場合
には残余電流や還元電流又は酸化電流が大きく変動し、
pHの影響が大きいことが判る。一方、作用電極としてAu
又はGCを用いるとpHの影響が比較的少ないことが判る
が、その場合でもpHの影響を無視出来ないので、試料液
のpHが変動する場合にはpHを測定し、測定値を補正する
ことが測定精度を上げるうえで望ましい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、二酸化塩素と亜塩素酸イオンの共存す
る場合にも、試料液自体を電解液として異なる2種の電
圧を印加して夫々の電解電流を測定することにより、試
料液中に共存する二酸化塩素と亜塩素酸イオンを同時
に、しかも連続測定することが出来る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の実施に用いる測定装置の一例を示
す概略の断面図である。第2図は一定濃度の二酸化塩素
と亜塩素酸イオンを含む試料液の加電圧電流特性を示す
グラフであり、第3図は同じ試料液での還元電流及び残
余電流とpHの関係を示すグラフ、及び第4図は同じ試料
液での酸化電流及び残余電流とpHの関係を示すグラフで
ある。第5図から第7図は本発明方法の実施に用いる別
の測定装置を示す概略の断面図である。 1……測定槽、2……試料液 3……作用電極、4……対極 5……参照電極、6……電流計 7……ポテンシヨスタツト

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料液中に2つの作用電極と1つ又は2つ
    の対極を浸漬するか、若しくは2つの作用電極と1つ又
    は2つの参照電極と1つ又は2つの対極を浸漬し、貴金
    属又は炭素からなる2つの作用電極と試料液とを相対的
    に動かしながら、参照電極を基準に又は参照電極のない
    場合は対極を基準にして、片方の作用電極には二酸化塩
    素の還元電流を生じる電圧を印加し又は印加しないで、
    且つ他方の作用電極には亜塩素酸イオンの酸化電流を生
    じる電圧を印加して、発生する還元電流又は短絡電流と
    酸化電流を測定することにより、試料液中の二酸化塩素
    濃度と亜塩素酸イオン濃度を求めることを特徴とする二
    酸化塩素と亜塩素酸イオンの同時測定方法。
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