JPH0731124Y2 - ピストンリングの摩耗診断装置 - Google Patents

ピストンリングの摩耗診断装置

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JPH0731124Y2
JPH0731124Y2 JP11827789U JP11827789U JPH0731124Y2 JP H0731124 Y2 JPH0731124 Y2 JP H0731124Y2 JP 11827789 U JP11827789 U JP 11827789U JP 11827789 U JP11827789 U JP 11827789U JP H0731124 Y2 JPH0731124 Y2 JP H0731124Y2
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武夫 高石
敬造 後藤
幹生 古賀
祥一 鐘ケ江
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は船舶・自動車等に搭載するデイーゼル機関、コ
ンプレツサー等の各種産業機械等で使用するピストンリ
ングに於ける摩耗状態の診断装置に関する。
〔従来の技術〕
従来のデイーゼル機関の1例として第6図に示すものが
ある。第6図は従来のデイーゼル機関の燃焼室に断面図
である。
図において01はピストン、02はシリンダライナ、03はシ
リンダカバー、04は燃焼室、05は排気弁、06は燃料弁、
07はピストンリングである。(07aはトツプリング、07b
は2ndリング、07cは3rdリング、07dはエンドリング)そ
して従来のピストンリングの摩耗状態のチエツクの方法
としては修理のため入渠中にピストン01を引き抜き、リ
ング07の厚さを計測するか、掃気孔からリング07の合口
隙間の幅を目視でチエツクしていた。
〔考案が解決しようとする課題〕 ところで従来のデイーゼル機関では燃料が上死点附近で
燃料弁06から燃焼室04へ噴射されると燃焼し、そのエネ
ルギで圧力が上昇すると、ピストン01は下方へ押し下げ
られてクランク軸(図示せず)を回転させ、その慣性力
でピストンは上へ戻つてくる。
このくり返しでデイーゼル機関は作動するが、この作動
でピストン01の側面に取付けられたピストンリング07は
シリンダライナ02と摺動を行なう。両者はこのため摩耗
し、時には不完全な潤滑、金属接触、腐食、塵等によつ
て異常摩耗を引き起こす不具合を発生する場合がある。
異常摩耗は出力低下やリング折損、ライナ焼付きなどを
起こすので常にチエツクできれば重大事故を未然に防止
できる。また、摩耗状態を常に把握できれば、交換する
時期が前もつて知ることができ、修理のためドツクへの
入渠時にすみやかに交換できるのでその経済的メリツト
は大きい。
しかしながら従来のピストンリングの摩耗状態のチエツ
ク手段では前述のように修理のためドツク、工場等に入
渠時、ピストンを引き抜き、リングの厚さを計測する
か、掃気孔からリングの合口隙間の幅を目視でチエツク
するやり方が採られていたため手間がかゝる不具合があ
り、又チエツクの間隔が長過ぎたりして異常摩耗に対処
することができない不具合があつた。
本考案のピストンリングの摩耗診断装置は、リングの摩
耗をエンジン運転中に時々刻々検知し、その減り具合や
減る速さからライナの寿命や寿命の予測をしようとする
ものである。
〔課題を解決するための手段〕
このため本考案のピストンリングの摩耗診断装置は、デ
イーゼル機関のシリンダライナ側壁に外側から内側まで
貫通する貫通孔を穿設し、該貫通孔に、ピストンの上下
運動によつて出力の変化する渦電流式変位センサをシリ
ンダ内方に向けて挿入し、該渦電流変位センサにより耐
摩耗材を摺動面に被覆したピストンリングと耐摩耗材を
被覆していないピストンリングとの違いにより反応して
生ずる波形を計測する手段と同計測値を基にコンピュー
タによりピストンリングに被覆した耐摩耗材の厚さを計
算する手段とを前記渦電流変位センサに接続したことを
特徴としている。
〔作用〕
最近、デイーゼル機関においてはリングの耐摩耗性を増
加させるため、摺動部表面にクロムなど耐摩耗性の金属
を被覆したリングを採用することが多くなつた。それも
全部ではなく燃焼室に近いトツプリングのみか、せいぜ
い2ndリングまででエンドリングは従来の鋳鉄材であ
る。
異常摩耗を引き起こすのは主にトツプリングか2ndリン
グである。
従つて、リング摩耗診断装置としてはトツプリング等に
被覆された耐摩耗材の厚さを何らかの手段で検知すれば
よいことになる。
上述の本考案の摩耗診断装置はこの耐摩耗材の厚さを時
々刻々検知し、リングの寿命がつきる前に予知し、余裕
をもつてリング交換を可能にし、機関の重大事故をなく
しようとするもので、ピストンの上下運動によつて、ピ
ストンの側面に装着されたリングがライナの掃気孔の下
の側面に取付けられた渦電流式変位センサの前面を通過
するとき、それぞれのリングに対応した出力が得られる
が耐摩耗材が被覆されたリングは耐摩耗材が被覆されて
いないエンドリングに比べ出力の変化が小さい。リング
の摺動によつて耐摩耗材が摩耗し、厚さが薄くなるに従
つてセンサの出力の変化は大きくなり、耐摩耗材が全く
なくなつてしまうとエンドリングの場合の出力と同じに
なる。
従つて、常時耐摩耗材の被覆されたリングの出力とエン
ドリングの出力との差を監視しておき、差が小さくなつ
たらリングの交換時期と判断することが出来るし、差の
縮少する速度から交換時期を予測することも可能であ
る。
〔実施例〕
以下図面により本考案の1実施例について説明すると、
第1図は本考案の実施例でセンサをライナに取付けた場
合の断面図である。
02はライナ、010は掃気孔、100は渦電流式リング摩耗セ
ンサ、101は該センサ100のリード線である。
第2図、第3図は前記センサ100をライナ02に取付けた
部分の詳細図で、第2図はセンサ100の先端にクロム等
の耐摩耗材を被覆したピストンリングが来た場合の側断
面図、第3図はセンサ100の先端に耐摩耗材が被覆され
ていないピストンリングが来た場合の側断面図である。
第2図において、100は渦電流式変位センサを用いたリ
ング摩耗センサ、101はリード線、01はピストン、01aは
ピストン01の側面、02はライナ、07aは耐摩耗材を被覆
したリング(本実施例ではトツプリングのみとする)、
102は耐摩耗材(クロム等)、103はセンサ100を挿入す
る孔、104はセンサ100を取付ける金物、105はセンサ100
を固定するナツトである。
第3図において、01はピストン、02はライナ、07b〜07d
は耐摩耗材が被覆されていないリング(本実施例では2n
dリング、3rdリング、エンドリング)、103はセンサ100
を挿入する孔、104はセンサ100を取付ける金物、105は
センサ100を固定するナツトである。01aはピストン01の
側面である。
又、δは耐摩耗材の厚さ、lはリング07の摺動面とセン
サ100の先端との距離である。
第4図はセンサ100によつて得られる波形で横軸はクラ
ンク角度(時間)、縦軸は出力(ボルト)、波形の7aは
トツプリング(耐摩耗材が被覆されているリング)、7
b,7c,7dはそれぞれ2ndリング、3rdリング、エンドリン
グ(耐摩耗材が被覆されていないリング)による出力で
ある。
第5図は本考案装置の構成を示すブロツク図であり、00
はデイーゼル機関、02はシリンダライナ、100はセン
サ、101はセンサ100のリード線、110はセンサ100のアン
プ、111はAD変換器、112は回転角センサ、113はセンサ1
12のアンプ、114はコンピュータ、115は表示装置であ
る。
次ぎに第2〜第5図及び第6図により本考案の原理およ
び作動状態について説明すると、ピストン01の上下運動
によつて、センサ100の出力は変化する。第4図に示す
ように、センサ100の前面にピストン側面01aが来ておれ
ば、出力は01aのレベルにある。ピストン01が移動し
て、センサ100の前面にトツプリング7aが来ると出力はV
aだけ変化する。更にピストン01が移動して、センサ100
の前面に2ndリング7bが来ると出力はVbだけ変化する。
同様に3rdリング、エンドリングの場合はそれぞれVc,Vd
だけ変化する。
7b,7c,7dの場合はセンサ100の先端からリングの摺動面
の距離lは一定だから次式が成立つ。
Ve=Vb=Vc=Vd……(1) ここにVeは耐摩耗材がない場合の出力変化、また7aの場
合は耐摩耗材があるため、出力変化はない場合より小さ
くVaである。そしてδが小さいときはほゞδ∝Ve−Vaで
ある。
従つて、リングが新品時の耐摩耗材の厚さをδo、その
ときの出力変化をVao、使用中の耐摩耗材の厚さをδ、
そのときの出力変化をVaとすると、上記δとVaとの関係
は第4A図のようになる。
第4A図の関係より が成立する。
上式を変形すると次式のようになる。
(2)式においてVe,Vao,δoは既知であるので、時々
刻々の耐摩耗材の厚さδが求められることになる。
第5図において、センサ100の出力はアンプ110で増幅整
形されAD変換器111でデジタル値に変換され、コンピュ
ータ114に送られ(2)式により耐摩耗材102の厚さδを
計算する。リングの判別は回転角センサ112で行なう。
例えば回転角センサ112の信号を上死点に設定し、この
信号の1回転に要する時間をT秒、回転角センサ112の
信号から摩耗センサ100のトツプリング7aによる出力信
号までの時間をTaとするとそのときのクランク角度θa
は次式で示される。
トツプリング7aが摩耗センサ112の前面を通過するクラ
ンク角θaをあらかじめ検定しておけば運転中のトツプ
リング7aの信号は(3)式から求められる。他のリング
も同様にして求められる。
このようにして第4図の出力波形がどのリングに対応す
るかがわかるので(2)式のVeとVaがわかり、耐摩耗材
102の厚さδが計算できその結果を表示装置115に表示す
ることができる。
第4図においてVe=Vb=Vc=Vdであり、Va≦Veであるか
ら、(2)式は計算可能であり、構成要素に回転角セン
サ112とアンプ113は必ずしも必要ではない。
なお、ピストンリング被覆の耐摩耗材としては、Crの他
にWC、WC+Co、焼結ステライト、炭素セラミツクス、C
r3C2+NiCr、Mo+Co合金、Co+Mo+Cr合金等がある。
以上本考案の1実施例について縷々説明したが、本考案
の摩耗診断装置を要約すると、下記の2点に注目して、
ライナの掃気孔の下付近の側面に外側から内側に向けて
設けた貫通する孔内に渦電流変位センサを外側から内方
に向けて取付け、ピストンリングが通過するときの出力
で耐摩耗材の厚さを検知するものである。
(1)摩耗がはげしいトツプリング、2ndリング等には
クロム等の耐摩耗材が被覆され、エンドリング等の摩耗
が少ないリングは耐摩耗材が被覆されていない。そして
耐摩耗材がはげてしまつたときがピストンリングの寿命
である。
(2)渦電流式変位センサ(センサの先端からターゲツ
ト(距離を測る対象物)までの距離を測るセンサ)は、
ターゲツトとの距離に比例した出力を出すが、その外に
ターゲツトになる金属の種類によつて出力が異なる。母
材の鋳鉄材に比べ耐摩耗材の出力の変化は著しく小さ
い。
リング母材に被覆された耐摩耗材は最大厚さが0.5mm程
度と非常に薄いから、これを一定の距離において渦電流
式変位センサで測ると耐摩耗材の厚さに逆比例した出力
の変化が得られる。
〔考案の効果〕 以上述べたように本考案のピストンリングの摩耗診断装
置によれば次に示す効果が得られる。
(1)運転中にリング摩耗量が時々刻々検知できるので
ピストンリングの寿命の予測が可能であり、リングの寿
命が尽きるまで時間的余裕が生じ、次の運転停止時まで
に部品の手配や修理の準備ができ、修理が無理なく迅速
に行なえる。
(2)リングの不具合をオンラインに診断できるので、
適切に処置をこうじることができ、重大事故を未然に防
止できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の1実施例に係るセンサを取付けたラ
イナの断面図、第2図は耐摩耗材を被覆したリングとセ
ンサの位置関係を示す側断面図、第3図は耐摩耗材を被
覆していないリングとセンサの位置関係を示す側断面
図、第4図は摩耗センサによつて得られる本考案の出力
変化説明図、第4A図は第4図における摩耗材厚さと出力
電圧との関係を示す説明図、第5図は本考案の装置構成
を示すブロツク図、第6図は、従来のデイーゼル機関燃
焼室の側断面図である。 00…デイーゼル機関、02…シリンダライナ、103…貫通
孔、100…渦電流式変位センサ、102…耐摩耗材、7a…耐
摩耗材を被覆したリング、7b〜7d…普通のリング、111
…AD変換器、114…コンピュータ、115…表示装置。
フロントページの続き (72)考案者 古賀 幹生 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (72)考案者 鐘ケ江 祥一 長崎県長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工 業株式会社長崎造船所内 (56)参考文献 実開 昭64−34447(JP,U)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】デイーゼル機関のシリンダライナ側壁に外
    側から内側まで貫通する貫通孔を穿設し、該貫通孔に、
    ピストンの上下運動によつて出力の変化する渦電流式変
    位センサをシリンダ内方に向けて挿入し、該渦電流変位
    センサにより耐摩耗材を摺動面に被覆したピストンリン
    グと耐摩耗材を被覆していないピストンリングとの違い
    により反応して生ずる波形を計測する手段と同計測値を
    基にコンピュータによりピストンリングに被覆した耐摩
    耗材の厚さを計算する手段とを前記渦電流変位センサに
    接続したことを特徴とするピストンリングの摩耗診断装
    置。
JP11827789U 1989-10-11 1989-10-11 ピストンリングの摩耗診断装置 Expired - Fee Related JPH0731124Y2 (ja)

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JPH0357604U JPH0357604U (ja) 1991-06-04
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