JPH07310766A - 2ウェイクラッチユニット - Google Patents

2ウェイクラッチユニット

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JPH07310766A
JPH07310766A JP6101463A JP10146394A JPH07310766A JP H07310766 A JPH07310766 A JP H07310766A JP 6101463 A JP6101463 A JP 6101463A JP 10146394 A JP10146394 A JP 10146394A JP H07310766 A JPH07310766 A JP H07310766A
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ring
outer ring
retainer
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Hiromi Nojiri
博海 野尻
Isao Mikuriya
功 御厨
Masahiro Kawai
正浩 川合
Motoshi Okamoto
元志 岡本
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Hi Lex Corp
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NTN Corp
Nippon Cable System Inc
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 回転駆動源の停止時、回転駆動源と出力軸と
の連結を機械的構造により自動的に開放することのでき
る機構を提供する。 【構成】 2ウェイクラッチは、内輪1、出力軸として
の外輪2、内輪1の外周面と外輪2の内周面との間に介
在するトルク伝達部材としての複数のローラ3、入力軸
としての保持器4を備えている。保持器4はウォーム&
ホイール機構6を介して回転駆動源となるモータ7に連
結されている。軸部材8は、その一方の端部を制動部材
9でケーシング5に回転方向に摩擦固定されており、制
動部材9の摩擦による制動力よりも大きな回動力(回転
トルク)を受けた場合にのみ、ケーシング5に対して回
転することができる。そして、内輪1と軸部材8との間
の隙間に粘性流体例えばシリコンオイル等の高粘性流体
10が封入され、隙間内にシール11で密封されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のパワーウィン
ドや電動カーテン等において入力軸と出力軸との間のト
ルク伝達・遮断を行なう2ウェイクラッチユニットに関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車のパワーウィンドでは、
通常、駆動モータの回転動力をウォーム&ホイール機構
で減速して、ウィンドの開閉を行なう出力軸に伝達する
構成になっている。駆動モータの回転をウォーム&ホイ
ール機構で減速する構成にしてあるのは、配置スペース
が狭いので小型モータを使用する必要があり、ウィンド
の開閉に必要な出力軸の低回転数、高トルクに比べ、駆
動モータが高回転数、低トルクであるためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなパワーウ
ィンドにおいては、ウォーム&ホイール機構の減速比が
一般に大きいため、駆動モータの停止時、出力軸側から
の手動入力、つまり、手動によるウィンドの開閉ができ
ない構造になっている。
【0004】ところが、駆動モータの停止時にウィンド
を手動で開閉することができないと、例えば、自動車が
海中に転落し、その際、電気系のショートにより駆動モ
ータが回転不能に陥った場合、運転者が車外へ脱出でき
なくなるような事態も予想される。
【0005】上記のような場合の対策として、駆動モー
タと出力軸との間に電磁クラッチを介在させ、モータ停
止時、電磁クラッチによって駆動モータと出力軸との連
結を開放する手段も考えられるが、消費電力量の増大
と、制御系の複雑化が懸念される。
【0006】そこで、本発明は、回転駆動源の停止時、
回転駆動源と出力軸との連結を機械的構造により自動的
に開放することのできる機構を提供しようとするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の2ウェイクラッ
チユニットは、外周面にカム面を備え、カム面で、外輪
の内周面との間に正逆両回転方向にくさび空間を形成す
る内輪と、カム面と外輪の内周面との間に配されたトル
ク伝達部材と、回転駆動源に連結され、トルク伝達部材
を収容するポケットを備えた保持器と、内輪と保持器と
を回転方向に連結する弾性部材と、静止系に制動固定さ
れた回転部材と内輪との間に介在する粘性流体とを備え
たものである。
【0008】また、本発明の2ウェイクラッチユニット
は、内周面にカム面を備え、カム面で、内輪の外周面と
の間に正逆両回転方向にくさび空間を形成する外輪と、
カム面と内輪の外周面との間に配されたトルク伝達部材
と、回転駆動源に連結され、トルク伝達部材を収容する
ポケットを備えた保持器と、外輪と保持器とを回転方向
に連結する弾性部材と、静止系に制動固定された回転部
材と外輪の間に介在する粘性流体とを備えたものであ
る。
【0009】さらに、本発明の2ウェイクラッチユニッ
トは、正逆両回転方向にカム面を備え、カム面で、内輪
の外周面と外輪の内周面とに係合可能なトルク伝達部材
と、回転駆動源に連結され、トルク伝達部材を収容する
ポケットを備えた保持器と、内輪と保持器とを回転方向
に連結する弾性部材と、静止系に制動固定された回転部
材と内輪との間に介在する介在する粘性流体とを備えた
ものである。
【0010】さらに、本発明の2ウェイクラッチユニッ
トは、正逆両回転方向にカム面を備え、カム面で、内輪
の外周面と外輪の内周面とに係合可能なトルク伝達部材
と、回転駆動源に連結され、トルク伝達部材を収容する
ポケットを備えた保持器と、外輪と保持器とを回転方向
に連結する弾性部材と、静止系に制動固定された回転部
材と外輪との間に介在する粘性流体とを備えたものであ
る。
【0011】
【作用】回転駆動源が回転を始めると、その回転動力が
保持器に伝達され、保持器が回転する。そして、弾性部
材を介して内輪が保持器から回転動力を受けて回転する
が、この時、内輪は静止系に制動固定された回転部材と
の間に介在する粘性流体から粘性剪断抵抗を受ける。そ
のため、弾性部材が回転方向にたわみ、その分、保持器
と内輪との間に相対回転(内輪の回転遅れ)が生じる。
【0012】保持器と内輪との間に相対回転が生じる
と、保持器のポケットに収容されたトルク伝達部材が保
持器によって回転方向に押され、その方向のくさび空間
に係合する。これにより、保持器からトルク伝達部材を
介して外輪へ回転動力が伝達され、外輪が保持器および
内輪と一体となって回転する。
【0013】一方、内輪の回転時、静止系に制動固定さ
れた回転部材は内輪との間に介在する粘性流体から粘性
剪断抵抗を受ける。この粘性剪断抵抗は内輪の回転に伴
って増大し、回転部材に対し回動力(回転トルク)とし
て作用する。そのため、回転部材は、この回動力が静止
系の制動力よりも小さい間は静止系に対し停止している
が、この回動力が制動力より大きくなると静止系に対し
回転を始め、定常回転に移行した後は、制動力に対応し
た量だけ内輪に対し遅れながら追随回転する。回転駆動
源が停止し、保持器および内輪の回転が止まると、粘性
流体の粘性剪断抵抗はなくなるので、弾性部材の弾性復
元力によって内輪が保持器に対し相対回転し、両者の円
周方向位置がセンタリングされる。内輪が保持器に対し
てセンタリングされると、トルク伝達部材がくさび空間
から離脱し、外輪が入力系から開放される。
【0014】上記の構成は外輪を出力軸とするものであ
るが、内輪を出力軸とする場合は、内輪と保持器とを弾
性部材で回転方向に連結すると共に、外輪と回転部材と
の間に粘性流体を介在させることにより、同様の作用が
得られる。
【0015】また、上記の構成は内輪の外周面又は外輪
の内周面にカム面を設けたものであるが、正逆両回転方
向にカム面を備えたトルク伝達部材を用いることによっ
ても、同様の作用が得られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら
説明する。
【0017】図1は、この実施例の2ウェイクラッチユ
ニットを使用した自動車のパワーウィンドの動力伝達系
を示す。2ウェイクラッチは、内輪1、出力軸としての
外輪2、内輪1の外周面と外輪2の内周面との間に介在
するトルク伝達部材としての複数のローラ3、入力軸と
しての保持器4を備えている。保持器4および外輪2
は、ケーシング5に回転自在に装着されている。また、
保持器4はウォーム&ホイール機構6を介して回転駆動
源となるモータ7に連結され、外輪2はウィンドの開閉
機構(図示省略)に連結されている。尚、この実施例で
は、ウォーム&ホイール機構6のホイールギヤ4aを保
持器4の外径面に一体形成してある。
【0018】内輪1の一方の端部側はカップ部1aをな
し、このカップ部1aに、軸部材8の他方の端部が軸方
向および半径方向の隙間をもって挿入されている。軸部
材8は、その一方の端部を制動部材9でケーシング5に
回転方向に摩擦固定されており、制動部材9の摩擦によ
る制動力よりも大きな回動力(回転トルク)を受けた場
合にのみ、ケーシング5に対して回転することができ
る。そして、内輪1と軸部材8との間の隙間に粘性流体
例えばシリコンオイル等の高粘性流体10が封入され、
隙間内にシール11で密封されている。
【0019】内輪1と保持器4との間には、図2(図1
におけるX−X断面)に示すようなセンタリングバネ1
2が介装されている。センタリングバネ12は環状部1
2aと、環状部12aの両端から外径側に伸びた一対の
係合部12bとからなり、環状部12aを、内輪1のカ
ップ部1aの端部内径に設けられた環状の段部1a1に
挿入される。一方、一対の係合部12bは内輪1のカッ
プ部1aの端部に設けられたスリット1a2を貫通して
保持器4の係合孔4bに入り込んでいる。図2に示す状
態では、一対の係合部4bがスリット1a2および係合
孔4bの円周方向側壁にそれぞれ弾性力もって接触し、
これにより、内輪1と保持器4とが回転方向に連結さ
れ、かつ、内輪1の保持器4に対する円周方向位置決め
(センタリング)がなされる。
【0020】図3(図1におけるY−Y断面)および図
4に示すように、内輪1の他方の端部側外周面には複数
の平坦なカム面1bが円周等間隔に設けられ、各カム面
1bと外輪2の内周面との間に、正逆両回転方向にくさ
び空間が形成されている。各ローラ3はそれぞれ各カム
面1bと外輪2の内周面との間に配され、保持器4のポ
ケット4cに収容保持される。尚、図2〜図4は、内輪
1がセンタリングバネ12によってセンタリングされた
状態を示しており、この状態では、図4に示すように、
保持器4のポケット4cの円周方向中心とカム面1bの
円周方向中心とが一致する。そのため、ローラ3はカム
面1bの略中央に位置し、正逆両回転方向のくさび空間
からそれぞれ離脱する。以下、この状態を中立位置とい
う。
【0021】図1において、モータ7が回転を始める
と、その回転動力がウォーム&ホイール機構6を介して
保持器4に減速伝達され、保持器4が回転する。そし
て、センタリングバネ12を介して内輪1が保持器4か
ら回転動力を受けて回転するが、この時、内輪1は軸部
材8との間に介在する高粘性流体10の粘性剪断抵抗を
受ける。そのため、センタリングバネ12の係合部12
bがたわみ、その分、保持器4と内輪1との間に相対回
転(内輪1の回転遅れ)が生じる。尚、この時のセンタ
リングバネ12の弾性力をK1、高粘性流体10の粘性
剪断抵抗をK2とすると、センタリングバネ12の係合
部12bがたわむためには、K1〈K2の関係が必要で
ある。
【0022】保持器4と内輪1との間に相対回転が生じ
ると、図5に示すように、保持器4のポケット4cに収
容されたローラ3が保持器4によって回転方向(保持器
4の回転方向)に押され、その方向のくさび空間に係合
する。この時の、ローラ3とカム面1bおよび外輪2の
内周面との接触点をそれぞれC1、C2、保持器4がロ
ーラ3を押す力をFとすると、力Fの法線方向分力F
1、F2によって、接触点C1、C2にはそれぞれ摩擦
力μF1、μF2(μ:摩擦係数)が発生する。これら
摩擦力によって、保持器4からローラ3を介して外輪2
へ回転動力が伝達され、外輪2が保持器4および内輪1
と一体となって回転する。外輪2の回転により、図示さ
れていないウィンドが開閉する。
【0023】一方、内輪1の回転時、軸部材8は内輪1
との間に介在する高粘性流体10から粘性剪断抵抗を受
ける。この粘性剪断抵抗は内輪1の回転に伴って増大
し、軸部材8に対し回動力(回転トルク)として作用す
る。軸部材8はこの回動力が制動部材9の制動力より小
さい間はケーシング5に対し停止しているが、この回動
力が制動力より大きくなるとケーシング5に対し回転を
始め、そして定常回転に移行した後は、制動部材9の制
動力に対応した量だけ内輪1に対し遅れながら追随回転
する。したがって、定常回転移行後(クラッチがトルク
伝達状態に切り替わった後)は、高粘性流体10の粘性
剪断抵抗は制動部材9の制動力に対応した所定値にな
り、これよりも大きくはならない。高粘性流体10の粘
性剪断抵抗は、本来的には、保持器4と内輪1との間に
相対回転を生じさせる、つまり、クラッチを自動的にト
ルク伝達状態に切り替えるために必要な要素であり、ク
ラッチの切り替わり時以降はできるだけ小さいほうが望
ましい。ここで、制動部材9の制動力をK3とすると、
K3≧K2(クラッチ切り替わり時の粘性剪断抵抗)〉
K1(センタリングバネ12の弾性力)の関係が必要で
あり、制動力K3はこの関係を満たす範囲内で最小値に
設定すると良い。この実施例では、制動部材9としてO
リングを使用し、Oリングの締代調整によって、制動力
K3が最適値になるよう設定してある。ただし、制動部
材9は、軸部材8に所定の制動力を及ぼし得るものであ
れば特にOリングには限られない。また、制動力は摩擦
力には限られない。
【0024】モータ7が停止し、保持器4および内輪1
の回転が止まると、高粘性流体10の粘性剪断抵抗はな
くなるので、センタリングバネ12の弾性復元力によっ
て内輪1が保持器4に対し相対回転し、図2〜図4に示
す中立位置にセンタリングされる。尚、内輪1は中立位
置まで相対回転する際に高粘性流体10から粘性剪断抵
抗を受けるが、粘性剪断抵抗は相対回転速度に比例する
ので、内輪1はモータ7よりも遅い速度ではあるが、回
転することはできる。このようにして、内輪1が保持器
4に対しセンタリングされると、ローラ3がくさび空間
から離脱し中立位置に戻るので、外輪2が保持器4およ
び内輪1に対しフリーになって、入力系から開放され
る。したがって、この状態では外輪2を手動で回転させ
ることができ、これにより、モータ7の停止時であって
も、ウィンドを手動で開閉することが可能となる。
【0025】図6に示す実施例は、上記平坦なカム面1
bに代えて、外輪2の内周面に溝状のカム面2bを設け
たものである。外輪2のカム面2bと内輪1の外周面と
の間に正逆両回転方向にくさび空間が形成される。この
場合、保持器4と外輪2との間に、上記センタリングバ
ネ12に相当する弾性部材を介在させると共に、外輪2
と、上記軸部材8に相当する回転部材(静止系に制動固
定する)との間に高粘性流体10を介在させることによ
り、上記実施例の構成と同様の作用効果を得ることがで
きる。あるいは、図示は省略するが、内輪1の外周面
に、平坦なカム面1bに代えて、溝状のカム面を形成し
ても良い。
【0026】図7に示す実施例は、トルク伝達部材とし
てスプラグ3’を用いたものである。その他の基本的な
構成は、図1に示すものと同様である。スプラグ3’は
正逆両回転方向にカム面3’a1、3’a2、3’a
3、3’a4を備え、外側保持器4’のポケット4’c
と内側保持器4”のポケット4”cとに、それぞれバネ
4’c1、4’c2、4”c1、4”2を介して収容保
持される。外側保持器4’は図1に示すウォーム&ホイ
ール機構6を介してモータ7に連結され、内側保持器
4”は適宜の手段で内輪1に固定される。また、内輪1
と外側保持器4”と間には図1に示すセンタリングバネ
12が介装され、内輪1と図1に示す軸部材8との間の
隙間には高粘性流体10が密封される。図7に示す状態
では、スプラグ3’はバネ4’c1、4’c2、4”c
1、4”2によって円周方向の両側から均等に押圧さ
れ、中立位置を保っている。この状態では、スプラグ
3’は内輪1の外周面および外輪2の内周面とは係合し
ない。一方、モータ7が回転を始めると、前述した態様
で、外側保持器4’と内輪1およびこれに固定された内
側保持器4”との間に相対回転が生じ(内側保持器4”
の回転遅れ)、図8に示すように、スプラグ3’が外側
保持器4’によって回転方向(外側保持器4’の回転方
向)に押されて揺動し、カム面3’a2、3’a3が内
輪1の外周面および外輪2の内周面の双方に係合する。
これにより、外側保持器4’からスプラグ3’を介して
外輪2へ回転動力が伝達され、外輪2が外側保持器
4’、内輪1および内側保持器4”と一体となって回転
する。
【0027】一方、モータ7が停止すると、前述した態
様で、内輪1および内側保持器4”が外側保持器4’に
対しセンタリングされるので、スプラグ3’は図7に示
す中立位置に戻り、外輪2が入力系から開放される。
【0028】尚、内側保持器4”をモータ7に連結する
場合は、内側保持器4”と外輪2との間に図1に示すセ
ンタリングバネ12に相当する弾性部材を介在させると
共に、外輪2と、図1に示す軸部材8に相当する回転部
材との間に高粘性流体10を介在させる。また、上記実
施例において、バネ4’c1および4’c2を省略、ま
たは、バネ4”c1および4”2を省略しても良く、あ
るいは、双方とも省略しても良い。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の2方向ク
ラッチユニットは、回転駆動源の停止時、入力系と出力
系との間のトルク伝達を自動的に遮断し、出力系を入力
系から自動的に開放する機能を有するものである。した
がって、本発明の2方向クラッチユニットを、例えば、
自動車のパワーウィンドや電動カーテンの動力伝達系に
使用することにより、駆動モータの停止時に、出力軸側
から手動その他の手段でウィンドやカーテンを開閉する
ことが可能になるので、これら装置の利便性、安全性を
より一層向上させることができる。しかも、本発明の2
方向クラッチユニットはトルク伝達・遮断を自動的にか
つ機械的に行なうものであるから、消費電力の増大、制
御系の複雑化といった懸念もない。
【0030】尚、本発明は、以上に例示した用途に限ら
ず、回転駆動源の停止時に、出力系を入力系から開放す
る必要がある用途一般に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の2方向クラッチユニットを使用した自
動車のパワーウィンドの動力伝達系を示す断面図であ
る。
【図2】図1におけるX−X断面図を示す断面図であ
る。
【図3】図1におけるY−Y断面図を示す断面図であ
る。
【図4】カム面とトルク伝達部材の周辺部を示す拡大断
面図である。
【図5】カム面とトルク伝達部材の周辺部を示す拡大断
面図である。
【図6】本発明の他の実施例に係わるカム面とトルク伝
達部材の周辺部を示す拡大断面図である。
【図7】本発明の他の実施例に係わるトルク伝達部材の
周辺部を示す拡大断面図である。
【図8】本発明の他の実施例に係わるトルク伝達部材の
周辺部を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 内輪 1b カム面 2 外輪 3 ローラ(トルク伝達部材) 4 保持器(入力軸) 7 モータ 8 軸部材(回転部材) 10 高粘性流体 12 センタリングバネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 元志 大阪府豊中市末広町2丁目9番地33号

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面にカム面を備え、カム面で、外輪
    の内周面との間に正逆両回転方向にくさび空間を形成す
    る内輪と、前記カム面と外輪の内周面との間に配された
    トルク伝達部材と、回転駆動源に連結され、前記トルク
    伝達部材を収容するポケットを備えた保持器と、前記内
    輪と保持器とを回転方向に連結する弾性部材と、静止系
    に制動固定された回転部材と前記内輪との間に介在する
    粘性流体とを備えたことを特徴とする2ウェイクラッチ
    ユニット。
  2. 【請求項2】 内周面にカム面を備え、カム面で、内輪
    の外周面との間に正逆両回転方向にくさび空間を形成す
    る外輪と、前記カム面と内輪の外周面との間に配された
    トルク伝達部材と、回転駆動源に連結され、前記トルク
    伝達部材を収容するポケットを備えた保持器と、前記外
    輪と保持器とを回転方向に連結する弾性部材と、静止系
    に制動固定された回転部材と前記外輪との間に介在する
    粘性流体とを備えたことを特徴とする2ウェイクラッチ
    ユニット。
  3. 【請求項3】 正逆両回転方向にカム面を備え、カム面
    で、内輪の外周面と外輪の内周面とに係合可能なトルク
    伝達部材と、回転駆動源に連結され、前記トルク伝達部
    材を収容するポケットを備えた保持器と、前記内輪と保
    持器とを回転方向に連結する弾性部材と、静止系に制動
    固定された回転部材と前記内輪との間に介在する介在す
    る粘性流体とを備えたことを特徴とする2ウェイクラッ
    チユニット。
  4. 【請求項4】 正逆両回転方向にカム面を備え、カム面
    で、内輪の外周面と外輪の内周面とに係合可能なトルク
    伝達部材と、回転駆動源に連結され、前記トルク伝達部
    材を収容するポケットを備えた保持器と、前記外輪と保
    持器とを回転方向に連結する弾性部材と、静止系に制動
    固定された回転部材と前記外輪との間に介在する粘性流
    体とを備えたことを特徴とする2ウェイクラッチユニッ
    ト。
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