JPH07309025A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH07309025A
JPH07309025A JP6076738A JP7673894A JPH07309025A JP H07309025 A JPH07309025 A JP H07309025A JP 6076738 A JP6076738 A JP 6076738A JP 7673894 A JP7673894 A JP 7673894A JP H07309025 A JPH07309025 A JP H07309025A
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JP
Japan
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resistance value
heating resistor
thermal head
film
heat
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Application number
JP6076738A
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English (en)
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Riyuuichi Utsuka
竜一 兎束
Narimitsu Aramaki
成光 荒牧
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抵抗値にバラツキが小さく、かつ抵抗温度係
数が十分小さい発熱抵抗体を持つサーマルヘッドを提供
すること。 【構成】 支持基板と、この支持基板上に形成された発
熱抵抗体と、この発熱抵抗体に接続された電極とを具備
したサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体を、珪素
が10〜30mol%、酸素が40〜70mol%、そ
の残部が実質的にNbあるいはNb合金で形成し、前記
発熱抵抗体の比抵抗値を2〜30mΩ・cmにしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、製版機やファクシミリ
などの発熱記録装置に用いられるサーマルヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドでは、例えばポリイミド
樹脂のような耐熱樹脂層が保温層として使用される。ポ
リイミド樹脂層を保温層とするサーマルヘッドは以下の
ような構成になっている。Fe合金などが金属基板とし
て使用され、この金属基板上に、保温層および絶縁層を
兼ねるポリイミド樹脂などの耐熱樹脂層が形成される。
そして、耐熱樹脂層の上に、Si−O−N化合物の保護
層が、また、保護層の上にTa−Si−Oからなる発熱
抵抗体が、それぞれスパッタリング法で形成される。さ
らに、発熱抵抗体の上にAlから成る個別電極および共
通電極が形成される。
【0003】また、個別電極および共通電極で挟まれた
発熱部を被覆するように、Si−O−N化合物の耐摩耗
層が形成される。
【0004】上記構成のサーマルヘッドは、保温層のポ
リイミド樹脂が、これまで使用されているグレーズガラ
ス層に比べて、熱拡散率が1/3〜1/6と低いので、
熱効率に優れている。また、耐熱樹脂を用いれば金属基
板のように可撓性を有する支持基板が使用できるので、
曲げ加工も容易になる。したがって、ポリイミド樹脂な
ど耐熱樹脂で保温層を構成すると、小型で、安価、しか
も高性能なサーマルヘッドが実現できる。保温層を耐熱
樹脂で構成したサーマルヘッドは、これまで例えば主走
査方向(連続する感熱紙の走行方向に直角な方向)の解
像度が8dots/mm、副走査方向(連続する感熱紙
の走行方向)の解像度が7.7dots/mmの通常の
ファクシミリに用いられている。
【0005】ところで、高級のファクシミリ用などに
は、副走査方向の解像度が、例えば15.4dots/
mmと高いサーマルヘッドが求められており、この解像
度が、耐熱樹脂を保温層とするサーマルヘッドで実現で
きれば、高効率、高解像度のサーマルヘッドが安価に提
供できる。また、製版機等に用いられるサーマルヘッド
は、主走査方向および副走査方向の解像度が大幅に高め
られており、例えば主走査方向の解像度が16dots
/mm、副走査方向の解像度が15.4dots/mm
のものがよく知られている。
【0006】解像度の高いサーマルヘッドは発熱抵抗体
の寸法が小さく、例えば主走査方向が53μm,副走査
方向が55μmとなっている。これは通常のファクシミ
リに使用されるサーマルヘッドに対し面積は1/7程度
である。
【0007】このような解像度の上昇は、駆動時に発熱
抵抗体の発熱温度の高温化をもたらす。例えば、通常の
ファクシミリのサーマルヘッドが200〜350℃であ
るのに対し、製版機用等の高解像度のサーマルヘッドは
400〜500℃にもなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】高級のファクシミリ用
として、耐熱樹脂で保温層を構成し、高効率かつ高解像
度のサーマルヘッドを試作したところ、以下のような問
題が発生した。副走査方向の解像度を2倍にすると、副
走査方向の発熱抵抗体の長さは1/2になる。発熱抵抗
体の長さが半分になると、抵抗値も半分となり、流れる
電流が増加する。このような電流の増加は、電源等を含
めた総合的なコストを高める。したがって、発熱抵抗体
の抵抗値の低下は実用面から問題である。
【0009】このため、発熱抵抗体の長さが半分になっ
ても、抵抗値が変わらないように、例えば、比抵抗値が
15mΩ・cmのTa、Si、O等から成る発熱抵抗体
を用い、膜の厚みを従来の500オングストロ−ム(以
後オングストロ−ムの単位をAと表現する。)から25
0Aに減少させてみた。
【0010】しかし、発熱抵抗体の膜厚が減少すると、
発熱抵抗体の劣化が早まり、サーマルヘッドの寿命が短
くなってしまい信頼性が低下する。そこで、膜厚を減少
させずに、発熱抵抗体の抵抗値を維持するために、比抵
抗値を上げることが考えられる。しかし、発熱抵抗体膜
を生成するときの条件、例えば、スパッタリングパワー
やAr圧力等を変更して比抵抗値を上げても、発熱抵抗
体膜が安定に得られるのは、15mΩ・cmが上限であ
る。
【0011】また、ターゲットのSiO2 組成比を、従
来の53mol%から55mol%に増加することによ
り、膜比抵抗の値が平均34mΩ・cmのものが得られ
た。しかし、(1)式で示される比抵抗値のバラツキ
(最高値と最小値の差を平均値で割った値の100分
率)は、サーマルヘッド内で従来の±15%から±45
%と悪くなった。 (最高値−最小値)/平均値 ×100(mΩ・cm) (1) なお、サーマルヘッドが動作している時の抵抗値の変化
を考えると、比抵抗値のバラツキは少なくとも±20%
以下で、できれば±10%以下が望ましい。
【0012】また、耐熱樹脂層を保温層に使用するサー
マルヘッドは、支持基板としてセラミックを用い、そこ
にグレーズ層を設けたサーマルヘッドと異なり、製品化
した後に通電加熱などで抵抗値を補正することができな
い。例えば、通電加熱などで抵抗値を補正すると、抵抗
値のバラツキのために耐熱樹脂層に対し熱的損傷を与え
てしまう。この熱的損傷を防止するために、発熱抵抗体
膜を形成した後に、発熱抵抗体をアニールする方法があ
る。
【0013】しかし、Ta−SiーOをスパッタリング
して得た抵抗体膜のように、比抵抗値に大きなバラツキ
があると、アニールにより抵抗値の分布にムラができ、
また、抵抗値のバラツキが固定される。したがって、耐
熱樹脂で保温層を形成したサーマルヘッドの場合、上記
した理由から抵抗値の補正は困難である。なお、抵抗体
材料としてはTa−SiーOの他に、TaNがある。し
かし、TaNは、比抵抗値が約200μΩ・cmと低す
ぎ、サーマルヘッド用には適さない。
【0014】また、製版機用などのように主走査方向お
よび副走査方向の解像度を大幅に高めたサーマルヘッド
は、発熱抵抗体の抵抗値が駆動中に変化しないように、
製品として実際に使用されるに先立ち、抵抗値を安定化
することがどうしても必要である。抵抗値を安定化しな
いと、サーマルヘッドの駆動で発熱抵抗体が発熱し、そ
の温度で発熱抵抗体の抵抗値が次第に低下する。抵抗値
が低下すると、発熱抵抗体を動作させる回路に流れる電
流が増加し、この結果、抵抗値が低下した分だけ温度が
上がり、これが抵抗値をさらに下げ、電流を一層増加さ
せる。
【0015】このようにして次第に過大な電流が流れる
ようになり、発熱抵抗体が破壊に至ることがある。ま
た、破壊に至らない場合でも、抵抗値の下り方が必ずし
も一様でなく、抵抗値の下り方が場所によって相違した
りすると、発熱温度の高低で決まる印字濃度や品位が不
均一になるおそれがある。上記した理由から発熱抵抗体
の抵抗値の安定化は極めて重要である。
【0016】従来、抵抗値を安定化する場合、サーマル
ヘッドを製品化した後、発熱抵抗体に電流を流し加熱し
ている。このとき、抵抗体を加熱する温度は、製品とし
て駆動する際に発熱抵抗体が達する発熱温度より高くな
ければならない。通常のファクシミリなどのサーマルヘ
ッドでは、500℃程度で十分な安定化が図れる。しか
し、製版機用等の高解像度のサーマルヘッドでは、60
0℃程度の高温が要求される。製品化した後でこのよう
な高温で発熱抵抗体を加熱すると、電極用の導電膜や抵
抗体用の保護膜等と発熱抵抗体とが相互に拡散する。し
たがって加熱温度には上限がある。上限の温度は500
℃で、600℃もの高温になると、相互拡散で抵抗値が
異常を示すようになる。
【0017】本発明者らは、発熱抵抗体に電流を流す方
法に代えて、電極用の導電膜や抵抗体用の保護膜を形成
する以前に、真空中で発熱抵抗体をヒータで加熱する方
法を考えた。この方法によれば、導電膜や保護膜と抵抗
体との拡散がないから、600℃に加熱してもなんら支
障はない。この方法によれば製版機用等の高解像度のサ
ーマルヘッドに対しても、発熱抵抗体の抵抗値の十分な
安定化が図れる。しかし、発熱抵抗体を加熱する工程で
抵抗値にバラツキが生じる問題がある。このバラツキ
は、主に加熱温度のバラツキによってもたらされる。
【0018】通常のスパッタリングパワー密度(例え
ば、4W/cm2 )でスパッタ成膜されたTa−Si−
O膜では、400℃の加熱処理で−10%、600℃の
加熱処理で−30%、それぞれシート抵抗値が変化す
る。したがって、600℃に加熱する際に温度のバラツ
キが±10℃あると、この温度のバラツキで、シート抵
抗値にさらに±2%のバラツキが生み出される。なお、
加熱処理する以前に発熱抵抗体の熱的安定度が高まれ
ば、加熱処理によるシート抵抗値の低下率は低く抑えら
れ、温度のバラツキによるシート抵抗値のバラツキも小
さくなる。また、加熱処理する以前に発熱抵抗体の熱的
安定度をより一層高いレベルにできれば、加熱処理する
工程それ自体が省略でき、より理想的である。
【0019】加熱処理する以前に発熱抵抗体の熱的安定
度を高める手段として、例えばスパッタ成膜時のパワー
密度を増加する方法がある。しかし、Ta−Si−O膜
の場合パワー密度が増加すると、シート抵抗値のバラツ
キも増大してしまう。ところで、サーマルヘッドには、
金属基板上に高耐熱性の有機樹脂層を設けたものを支持
基板として、この上にサーマルヘッドの機能膜を形成す
る構成のものがある。このような構成のサーマルヘッド
は、セラミック表面をグレーズ処理し、その上に機能膜
を形成したものに比べ、熱効率が高く消費電力も少な
い。したがって、製版機用等の高解像度のサーマルヘッ
ドが、金属基板上に有機樹脂層を設けた構成の支持基板
を用いて作製できれば、高解像度で、かつ、高効率とい
うかつてない特長を有するサーマルヘッドが実現でき
る。
【0020】しかし、金属基板上に形成される有機樹脂
層は高耐熱性であるものの、無機材料のグレーズ層と異
なって耐熱性には限度がある。例えば有機樹脂層の耐熱
温度は、発熱抵抗体を熱的に安定化する際に発熱抵抗体
が加熱される温度より低い。例えば有機樹脂層がポリイ
ミドの場合、その耐熱温度は500℃であり、600℃
もの高温になるとポリイミドは熱分解する。
【0021】本発明は、上記したような欠点を解決し、
抵抗値にバラツキがなく、あるいは抵抗温度係数が十分
小さい発熱抵抗体を持つサーマルヘッドを提供すること
を目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明のサーマルヘッドは、支持基板と、この支
持基板上に形成された発熱抵抗体と、この発熱抵抗体に
接続された電極とを具備し、前記発熱抵抗体を、珪素が
10〜30mol%、酸素が40〜70mol%、その
残部が実質的にNbあるいはNb合金で形成し、前記発
熱抵抗体の比抵抗値を2〜30mΩ・cmにしている。
【0023】(2)本発明のサーマルヘッドは、支持基
板と、この支持基板上に形成された発熱抵抗体と、この
発熱抵抗体に接続された電極とを具備し、前記発熱抵抗
体を、珪素が10〜30mol%、酸素が40〜70m
ol%の範囲で含まれ、その残部が実質的にNbあるい
はNb合金である複合体で形成している。
【0024】(3)本発明のサーマルヘッドは、支持基
体と、この支持基体上に順に形成された耐熱樹脂層およ
び保護層、発熱抵抗体と、この発熱抵抗体に接続された
電極とを具備し、前記発熱抵抗体を、珪素が10〜30
mol%、酸素が40〜70mol%の範囲で含まれ、
その残部が実質的にNbあるいはNb合金から成る複合
体で形成している。
【0025】
【作用】上記の第1の構成では、発熱抵抗体は、珪素が
10〜30mol%,酸素が40〜70mol%,その
残部が実質的にNbあるいはNb合金で構成され、ま
た、比抵抗値が、2〜30mΩ・cmとなっている。発
熱抵抗体としてNb−Si−O膜を使用する場合、Nb
−Si−O膜を高比抵抗化すると、負方向の抵抗温度係
数(以下TCRと言う。)が大きくなることが分かっ
た。発熱抵抗体のTCRが大きいと、サーマルヘッドの
動作中に発熱抵抗体の温度が上昇すると抵抗値が低下
し、発熱抵抗体を流れる電流が増加する。そして、電流
の増加する程度によっては、電流値が電源容量を越え
る。
【0026】サーマルヘッドは、消費電力の低減、軽量
化といった要請から、電源も低容量化、小型化の傾向に
ある。特に、主走査方向に対する副走査方向の解像度を
高めるタイプのサーマルヘッドにおいては、高比抵抗化
が必要で、発熱抵抗体の抵抗値の低下は大きな問題であ
る。
【0027】なお、発熱抵抗体としてNb−Si−O膜
を使用した場合、比抵抗値が30mΩ・cmを越える
と、TCRが大きくなり過ぎる。一方、比抵抗値が2m
Ω・cmより低くなると、TCRは小さくなる。しか
し、比抵抗値が小さくなると、発熱抵抗体に必要な抵抗
値を持たせるために、抵抗膜厚を薄くしなければなら
ず、寿命に問題が生じる。
【0028】なお、副走査方向の解像度を、主走査方向
の1.5倍以上に高めたサーマルヘッドでは、比抵抗値
が2mΩ・cm程度だと、抵抗膜厚はさらに薄くしなけ
ればならない。したがって、寿命の面から比抵抗値は5
mΩ・cm以上であることが望ましい。
【0029】上記の第2および第3の構成では、発熱抵
抗体は、珪素が10〜30mol%、酸素が40〜70
mol%の範囲で含まれ、その残部が実質的にNbある
いはNb合金である複合体で形成されている。この構成
によれば、主走査方向および副走査方向の解像度がそれ
ぞれ15dots/mm以上でも、これまで使用されて
いるTa−Si−Oに比べて、組成が均一で、比抵抗値
にバラツキのない抵抗膜を得ることができる。これは、
Nbの原子量がTaの原子量よりも軽くSiO2 に近い
ことに起因するためと考えられる。Nbは、単位重量当
たりの価格がTaの約1/2で、ターゲット原料費も約
1/4となり、コスト削減の意味からも有用である。
【0030】なお、酸素および珪素のモル比が、それぞ
れ40mol%および10mol%未満であると、比抵
抗値が低くなりすぎ、高解像度のサーマルヘッドの抵抗
体として適さなくなる。一方、酸素および珪素のモル比
が、それぞれ70mol%および30mol%を越える
と、ターゲットの作製が困難となり、また抵抗値にバラ
ツキがないようにする制御が難しくなる。なお、酸素お
よび珪素のモル比のより好ましい範囲は、それぞれ50
〜60mol%および15〜25mol%である。ま
た、発熱抵抗体の比抵抗値は、2〜30mΩ・cmの範
囲に選ばれる。比抵抗値が2mΩ・cmより低いと、抵
抗値を高くするために発熱抵抗体の膜厚を薄くしなけれ
ばならず、サーマルヘッドの寿命が短くなる。一方、3
0mΩ・cmを越えると、成膜時間が長くなり生産性が
悪くなる。
【0031】さらに好ましくは、比抵抗値は5〜15m
Ω・cmの範囲に選ばれる。この範囲にすることで工程
流品中の抵抗値変動がきわめて小さく安定化される。こ
れはターゲットの浪費を意味し、また、抵抗温度係数が
負方向に大きな抵抗体となりやすく、サーマルヘッドの
信頼性を低めてしまう。
【0032】本発明者らの研究によれば、Nb−Si−
O抵抗体は、これまで用いられてきたTa−Si−O抵
抗体にくらべ、スパッタ膜の抵抗値のバラツキが小さ
く、また、サーマルヘッドの製造工程に対する適合性も
あり、さらにデバイス特性にも優れることが確かめられ
ている。
【0033】その後の研究で、図1に示すようにNb−
Si−O抵抗体は、スパッタ時のパワー密度を上げて
も、Ta−Si−O抵抗体のように抵抗値のバラツキが
増大しないことが確かめられている。図1で、横軸はス
パッタパワー密度(W/cm2)、縦軸はスパッタバッ
チ内シート抵抗バラツキ(%)である。そして、曲線
(a)がNb−Si−O抵抗体、曲線(b)がTa−S
i−O抵抗体である。
【0034】この場合、各抵抗体のターゲット中のSi
2 モル比は53%、スパッタ時のAr圧力は15mT
orrである。また、スパッタバッチ内シート抵抗のバ
ラツキは以下のように求めた。 1)380×120mmのスパッタエリアを有するター
ゲットを用いて、275×300mmサイズの基板に抵
抗体をスパッタ成膜した。 2)上記の方法で形成した基板を、約20mmの等間隔
で182箇所のシート抵抗を測定した。 3)そして、抵抗のバラツキを下の(2)式から算出し
た。 (シート抵抗最大値−シート抵抗最小値)×100/(シート抵抗平均値)(% ) ……(2) なお、パワー密度を上げてスパッタ成膜を行うと成膜部
位の実効的な温度が上昇する。したがって、加熱処理す
ると同じ効果が与えられ、発熱抵抗体は熱的に安定なも
のとなる。この際、その安定性が十分であれば、発熱抵
抗体を加熱処理する工程が省略できる。同時に、加熱温
度のバラツキによって新たに生じる抵抗値のバラツキと
いう問題も解決される。
【0035】また、支持基体上に耐熱樹脂層を形成した
構造のサーマルヘッドは、耐熱樹脂層の耐熱温度に上限
があるため、高解像度タイプのサーマルヘッドに適用す
ることが困難であった。しかし、発熱抵抗体にNb−S
i−Oを採用すると、発熱抵抗体を加熱処理する工程が
省略でき、支持基体上に耐熱樹脂層を形成した構造が実
現できる。なお、パワー密度を上げてスパッタ成膜を行
っても、高温になるのは表面あるいは表面付近に限られ
るので、耐熱樹脂層に熱によるダメージが与えられるこ
とはない。
【0036】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)支持基板としてアルミナ基板が使用され、
その表面をグレーズ処理した。そして、グレーズ処理し
た面に発熱抵抗体を、また、発熱抵抗体の上にAlから
成る個別電極および共通電極を形成した。また、個別電
極および共通電極で挟まれた発熱部を被覆するように、
耐摩耗層を形成した。
【0037】なお、発熱抵抗体膜はRFスパッタリング
法で形成されるが、その場合、ターゲットとしてNbと
SiO2 の焼結体を用いた。そして、条件を変え、膜比
抵抗値やTCRの関係を測定した。成膜のパワー密度が
4.4W/cm2 ,成膜時のAr圧力が10mTorrの条
件で、ターゲットのSiO2 比を変化して得た膜比抵抗
値が、図2(a)に示される。なお、図2(a)の横軸
はターゲット中のSiO2 比(単位mol%)、縦軸は
膜比抵抗値(単位mΩ・cm)である。SiO2 比が増
加すると膜比抵抗値も上昇し、SiO2 比が51から5
7mol%に増加すると、膜比抵抗値も4から40mΩ
・cmに変化した。
【0038】次に、ターゲットのSiO2 比が55mo
l%、成膜時のAr圧力が10mTorrの条件で、成膜パ
ワー密度を変化させた場合の膜比抵抗値が図2(b)に
示される。なお、図2(b)の横軸は成膜パワー密度
(W/cm2 )、縦軸は膜比抵抗値(単位mΩ・cm)
である。成膜パワー密度の増加に伴い、膜比抵抗値は下
がり、成膜パワー密度が2.2から6.6W/cm2
の増加で、膜比抵抗値は30から4mΩ・cmへと推移
した。
【0039】また、ターゲットのSiO2 比が55mo
l%、成膜パワー密度が4.4W/cm2 の条件で、成
膜時のAr圧力を変化させた場合の膜比抵抗値が図2
(c)に示される。なお、図2の横軸はAr圧力(単位
mTorr)、縦軸は膜比抵抗値(単位mΩ・cm)であ
る。成膜時のAr圧力の増加に伴い、膜比抵抗値は上昇
し、Ar圧力が3から15mTorrに増加することによ
り、膜比抵抗値は5から34mΩ・cmへと推移した。
【0040】上記の条件で作製した発熱抵抗体につい
て、20℃〜550℃の範囲でTCRを調べた。その結
果が図3である。なお、図3の横軸は膜比抵抗値(単位
mΩ・cm)、縦軸はTCR(単位ppm/℃)であ
る。
【0041】TCRは、成膜条件の相違にはほとんど関
係せず、膜比抵抗値に関係し、膜比抵抗値が高くなる
と、TCRも負方向に大きくなる。この関係は再現性に
優れたものとなっている。また、成膜時の比抵抗値は、
アニール等の焼鈍処理を施すことによってある程度変え
ることができる。したがって、焼鈍処理でもTCRの制
御は可能である。
【0042】ところで、サーマルヘッドの発熱抵抗体は
TCRが小さいことが望まれ、その限界値は、一般的に
絶対値で500ppm/℃より小さいことが要求され
る。好ましくは概ね400ppm/℃以下である。図3
によれば、TCRの絶対値を400ppm/℃以下とす
るためには、膜比抵抗値を30mΩ・cm以下にすれば
よく、膜比抵抗値が低いとTCRも小さくなる。しか
し、膜比抵抗値を低くすると、発熱抵抗体に必要な抵抗
値を得るために抵抗膜厚を薄くしなければならず、サー
マルヘッドの寿命面に支障をきたす。したがって、比抵
抗値が5mΩ・cmより低くなることは好ましくない。
【0043】ここで、発熱抵抗体の膜比抵抗値が、それ
ぞれ2、5、15、30、40mΩ・cmで、製品抵抗
値が2.8kΩ、主走査方向解像度が8dots/m
m、副走査方向解像度が15.4dots/mmのサー
マルヘッドを作製した。これらのサーマルヘッドの発熱
抵抗体の膜厚は、比抵抗値が低い方から順に70、17
0、500、1000、1330Aであった。
【0044】これらのサーマルヘッドに対する耐パルス
寿命試験結果が図4である。なお、図4の横軸はパルス
の印加回数、縦軸は抵抗値変化率(単位%)である。試
験条件は、パルス巾が0.8msec、繰り返し周期が
2.0msecで、発熱抵抗体に連続的に0.20W/
dotエネルギーパルスを印加し、発熱抵抗体の抵抗値
変化を測定した。(a)は、比抵抗値が40mΩ・cm
のサーマルヘッドの特性である。
【0045】1×105 回で−5.5%と低下率が比較
的大きく、また7×107 回時で+10%オーバーとな
り、安定した抵抗値推移が得られない。これは、TCR
が約−550ppm/℃と大きいため、発熱抵抗体に過
剰のエネルギーが加わってしまう結果と推測される。
【0046】(b)は、比抵抗値30mΩ・cmのサー
マルヘッドの特性である。TCRは約−370ppm/
℃で、(a)に比べると抵抗値変化が少なく、十分実用
できるレベルである。
【0047】(c)は、比抵抗値15mΩ・cmのサー
マルヘッドの特性である。TCRは約−270ppm/
℃で、(b)より更に小さく、抵抗値の変化率も全域に
渡り±1%以内と非常に安定した特性となっている。
【0048】(d)は、比抵抗値5mΩ・cmのサーマ
ルヘッドの特性である。TCRは約−210ppm/℃
で、(c)より更に小さい。しかし、抵抗値の変化率は
逆に大きくなっている。これは抵抗体膜厚が170Aと
薄いことにより、耐熱性、耐酸化性にやや劣る為と推測
される。しかし実用的に十分な寿命を持っている。
【0049】(e)は、比抵抗値2mΩ・cmのサーマ
ルヘッドの特性である。TCRは約−190ppm/℃
と最も小さい。しかし、膜厚が70Aと(d)に比べて
更に薄くなり、抵抗値の変化率は大きくなり、5×10
7 回で+10%オーバーとなっている。
【0050】上記したように、主走査方向の解像度に対
し副走査方向の解像度を高めたタイプのサーマルヘッド
においては、比抵抗値範囲を5〜30mΩ・cmとすれ
ば、TCRは十分に小さくでき、また、膜厚も十分な厚
さが確保でき、耐寿命特性も優れたものが得られる。
【0051】上記の実施例は副走査方向の解像度を高め
たサーマルヘッドであるが、次に、製品抵抗値が2.8
kΩで、主走査方向解像度が8dots/mm,副走査
方向解像度が7.7dots/mmの通常タイプのサー
マルヘッドを作製し、耐パルス寿命試験を行った。試験
条件は、パルス巾が2.0msec,繰り返し周期が1
0.0msecで、発熱抵抗体に連続的に0.25W/
dotエネルギーのパルスを印加し、発熱抵抗体の抵抗
値変化を測定した。
【0052】この結果、比抵抗値が30mΩ・cmを越
えると、抵抗値が不安定になる傾向が見られた。一方、
比抵抗値が5mΩ・cmより低くなっても、抵抗値は上
記した実施例に比し安定性を示し、少なくとも2mΩ・
cmまで十分実用できる程度に安定であった。これは、
実施例のサーマルヘッドに比べ、副走査方向解像度が1
/2と半分であるため、比抵抗値が2mΩ・cmでも、
抵抗体膜厚が140Aと厚くできたことによると考えら
れる。なお、比抵抗値が1mΩ・cmでは、抵抗値に安
定性がなくなり、寿命評価も実用できるレベルには至ら
ない。
【0053】(実施例2)金属基板としてステンレス基
板が使用され、この金属基板上に保温層としてポリイミ
ド樹脂などの耐熱樹脂層を形成した。そして、耐熱樹脂
層の上に保護層を、その保護層の上に発熱抵抗体を、そ
れぞれスパッタリング法で形成した。また、発熱抵抗体
の上にAlから成る個別電極および共通電極を形成し
た。
【0054】また、個別電極および共通電極で挟まれた
発熱部を、少なくとも被覆するように耐摩耗層を形成し
た。
【0055】ここで、上記構成のサーマルヘッドで、発
熱抵抗体膜や耐摩耗層の製法について説明する。発熱抵
抗体膜をスパッタリング法で生成する場合、ターゲット
として、酸化珪素が53mol%で,残部が実質的にN
bである焼結体を用いた。そして、ステンレス基板上に
ポリイミド樹脂層を形成し、そのポリイミド樹脂層上
に、Si−O−N化合物の保護層を設けた基板を、ター
ゲットとともに同一の真空室内に配置し、高周波スパッ
タリング法で保護層の上に抵抗体膜を形成した。
【0056】なお、表面に保護層が設けられた素子は、
厚さが約1mmで、面積は55×273mmである。ま
た、スパッタリング条件は、高周波電力2.5kW、A
r圧力15mTorr、Ar流量100sccmで、膜厚が
800AのNb−Si−O膜が得られた。
【0057】上記のNb−Si−O膜について、その基
板内面積抵抗値を測定したところ、平均抵抗値とバラツ
キは3.5kΩ±4.0%であった。また、比抵抗値の
平均とバラツキは28mΩ・cm±5.5%であった。
ここで、基板内面積抵抗値を、基板中央部を長手方向に
均等に20点で測定し、そのバラツキを(1)式で求め
た(単位はkΩ)。また、比抵抗は、20点の膜厚と面
積抵抗値の積から算出し、そのバラツキは(1)式で求
めた。
【0058】このように、酸化珪素が53mol%のタ
ーゲットを用いて作製したNb−Si−O膜の比抵抗値
は、同一条件で作製したTa−Si−O膜の34mΩ・
cmに比べ2割程度低い。しかし、そのバラツキはTa
−Si−O膜の±45%に比べ、約1/8と大幅に改善
された。その後、抵抗体膜の発熱部となる部分を避けて
Alから成る個別電極および共通電極を形成し、さらに
パターニングを行い、Si−O−N化合物からなる耐磨
耗層で前記発熱部を被覆した。そして、主走査方向の解
像度が8dots/mm,副走査方向の解像度が15.
4dots/mmで、製品抵抗値が2.9kΩのサーマ
ルヘッドを作製した。このようにして作製したサーマル
ヘッドに対し、耐パルス寿命試験を行った。試験条件
は、パルス幅が0.8msec,繰り返し周期が2ms
ecで、発熱抵抗体に連続的に0.16mJ/dotの
エネルギーをパルス印加し、発熱抵抗体の抵抗値変化を
測定した。測定点は、サーマルヘッドの中央部(b)と
最端部(a)にそれぞれ相当する部位の発熱抵抗体ドッ
トである。
【0059】この測定結果が図5である。図5で、横軸
はパルス印加数、縦軸は抵抗変化率(単位%)である。
サーマルヘッドの中央部(b)、最端部(a)とも、パ
ルス印加数が108 回では抵抗変化率は±2%以内と安
定に推移した。また、印字特性、耐環境性、等にも問題
がなく、高効率かつ高解像度でしかも信頼性に優れたサ
ーマルヘッドが得られた。
【0060】次に、上記の構成のサーマルヘッドと比較
するために、酸化珪素が53mol%で,残部が実質的
にTaである焼結体ターゲットを用い、その他の条件は
同じにして同様のサーマルヘッドを作製した。このサー
マルヘッドの抵抗値変化を示したものが図6である。図
6の横軸はパルス印加数、縦軸は抵抗変化率(単位%)
で、試験条件は図5と同じである。図6によると、サー
マルヘッドの最端部(a)は±3%程度の変化率で、比
較的安定した推移を示した。しかし、中央部(b)は1
×10-7回で変化率が−10%を越えた。さらに、この
時点で耐熱樹脂層は熱分解を生じ、実質的にサーマルヘ
ッドは破壊に至った。これは、中央部(b)と最端部
(a)とで、比抵抗値が異なるだけでなく、膜質に著し
い相違があり、中央部(b)に比べて最端部(a)が熱
動作的に不安定な膜質であることが推測される。なお、
比抵抗値のバラツキは膜質のバラツキの反映でもあり、
サーマルヘッドとしての実用化を困難にする。このよう
な比抵抗値のバラツキは、サーマルヘッドの保温層に耐
熱樹脂層を設けた構造にとっては致命的である。
【0061】(実施例3)アルミナ基体の表面をグレー
ズ処理し、これを支持基板とした。この基板上に、Nb
とSiO2 をそれぞれ47mol%、53mol%の割
合で混合焼成したターゲットを用い、スパッタリング法
により発熱抵抗体膜を形成した。成膜条件は投入RFパ
ワー:8W/cm2 、Ar圧力:15mtorrとし、
平均シート抵抗値:2.2kΩ、比抵抗値:10mΩ・
cmの発熱抵抗体膜を得た。
【0062】次に、Al電極膜を形成し、フォトエッチ
ングプロセスによる発熱抵抗体部や電極部のパターニン
グ、さらに保護膜を形成して一連の薄膜工程を完了し
た。
【0063】その後、通常の実装工程により、発熱抵抗
体寸法:主走査方向53μm、副走査方向55μmのサ
ーマルヘッドを完成した。
【0064】そして、完成したサーマルヘッドを実動作
により耐パルス寿命試験を行った。動作条件は、パルス
幅:0.5msec、繰り返し周期:2.5msecと
し、発熱抵抗体に連続的に0.28W/dotのエネル
ギーのパルスを印加し、発熱抵抗体の抵抗値変化を測定
した。その結果が図7の曲線(a)で示される。なお、
図7の横軸はパルス印加数、縦軸は抵抗値変化率(%)
である。
【0065】発熱抵抗体を安定化する通常の加熱処理工
程を省略しているにもかかわらず、1×108 回パルス
連続印加の時点まで、発熱抵抗体の抵抗値の変化率は±
2%以内で安定して推移した。これは、発熱抵抗体を安
定化する加熱処理工程を600℃で実施したTa−Si
−O抵抗体のサーマルヘッドの特性(曲線b)に劣らな
い。Ta−Si−O抵抗体でもNb−Si−O抵抗体と
同様に、8W/cm2もの高パワー密度成膜を行えば、
加熱処理する工程を省略しても安定した耐パルス寿命特
性を示すと考えられる。しかし、図1に示すように8W
/cm2 の高パワー密度で成膜すると、抵抗値のバラツ
キは極度に大きくなり、歩留まりを考えるととても実用
レベルにあるとはいえない。
【0066】(実施例4)Fe−Cr合金よりなる金属
基体上にポリイミドの耐熱樹脂層を形成し、その上にS
i−O−Nを主構成元素とする保護層を設けたものを支
持基板とした。
【0067】そして、実施例3と同様に支持基板上にN
b−Si−O抵抗体を形成し、その後も同様に発熱抵抗
体寸法:主走査方向53μm,副走査方向55μmのサ
ーマルヘッドを完成した。本実施例のサーマルヘッドを
実動作により耐パルス寿命試験を行った。動作条件は、
実施例1と同様に、パルス幅:0.5msec、繰り返
し周期:2.5msecとし、発熱抵抗体に連続的に
0.28W/dotのエネルギーのパルスを印加し、発
熱抵抗体の抵抗値の変化を測定した。その結果を図8の
曲線(a)に示す。なお、図8の横軸はパルス印加数、
縦軸は抵抗値変化率(%)である。
【0068】発熱抵抗体を安定化する通常の加熱処理工
程を省略しているにもかかわらず、1×108 回パルス
連続印加の時点まで、発熱抵抗体の抵抗値の変化率は±
3%以内で安定して推移した。
【0069】また、4W/cm2 でTa−Si−Oを成
膜後、500℃で加熱処理したサーマルヘッドは、加熱
処理する温度が足らないため発熱抵抗体の安定度が不足
し、図8の点(b)のように不安定な特性となった。1
5 回パルスで−14%もの変化率を示したため、この
時点で試験を中止した。一方、4W/cm2 でTa−S
i−Oを成膜後、600℃で加熱処理すると、この加熱
処理中にポリイミド樹脂層が熱分解し、サーマルヘッド
が破壊する。
【0070】上記したようにNb−Si−O抵抗体では
高パワー密度でスパッタ成膜をしても抵抗値のバラツキ
が小さいから、加熱処理工程が省略できる。したがっ
て、加熱処理の温度のバラツキによる抵抗値のバラツキ
がなくなる。また、高温の加熱処理工程が省略できるた
め有機樹脂層が熱でダメージを受けることもなく、有機
樹脂層を有する高解像度タイプのサーマルヘッドが実用
化できる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、発熱抵抗体の抵抗温度
係数を小さく抑制することができ、また、抵抗値にバラ
ツキのない良好な発熱抵抗体を持つサーマルヘッドが得
られる。
【0072】また、保温層として耐熱樹脂を使用して
も、発熱抵抗体の抵抗値にバラツキのないサーマルヘッ
ドが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る発熱抵抗体のスパッタパワー密度
と抵抗バラツキの関係を説明する図である。
【図2】本発明に係る発熱抵抗体の膜比抵抗値特性を説
明する図である。
【図3】本発明に係る発熱抵抗体の抵抗温度係数特性を
説明する図である。
【図4】本発明に係る発熱抵抗体の抵抗値変化率特性を
説明する図である。
【図5】本発明に係る発熱抵抗体の抵抗変化率特性を説
明する図である。
【図6】本発明に係る発熱抵抗体の抵抗変化率特性と対
比するために示した他の抵抗変化率特性の図である。
【図7】本発明に係る発熱抵抗体の耐パルス寿命試験の
結果を示す図である。
【図8】本発明に係る発熱抵抗体の耐パルス寿命試験の
結果を示す図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板と、この支持基板上に形成され
    た発熱抵抗体と、この発熱抵抗体に接続された電極とを
    具備したサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体を、
    珪素が10〜30mol%、酸素が40〜70mol
    %、その残部が実質的にNbあるいはNb合金で形成
    し、前記発熱抵抗体の比抵抗値が2〜30mΩ・cmで
    あるサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 支持基板と、この支持基板上に形成され
    た発熱抵抗体と、この発熱抵抗体に接続された電極とを
    具備したサーマルヘッドにおいて、前記発熱抵抗体を、
    珪素が10〜30mol%、酸素が40〜70mol%
    の範囲で含まれ、その残部が実質的にNbあるいはNb
    合金である複合体で形成したことを特徴とするサーマル
    ヘッド。
  3. 【請求項3】 支持基体と、この支持基体上に順に形成
    された耐熱樹脂層および保護層、発熱抵抗体と、この発
    熱抵抗体に接続された電極とを具備したサーマルヘッド
    において、前記発熱抵抗体を、珪素が10〜30mol
    %、酸素が40〜70mol%の範囲で含まれ、その残
    部が実質的にNbあるいはNb合金である複合体で形成
    したことを特徴とするサーマルヘッド。
JP6076738A 1994-03-23 1994-04-15 サーマルヘッド Pending JPH07309025A (ja)

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JP6-51781 1994-03-23
JP5178194 1994-03-23
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6547372B1 (en) 2001-07-27 2003-04-15 Kyocera Corporation Ink jet head

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