JPH07308764A - 偏流を防止する鋳造用ノズル - Google Patents
偏流を防止する鋳造用ノズルInfo
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- JPH07308764A JPH07308764A JP10411094A JP10411094A JPH07308764A JP H07308764 A JPH07308764 A JP H07308764A JP 10411094 A JP10411094 A JP 10411094A JP 10411094 A JP10411094 A JP 10411094A JP H07308764 A JPH07308764 A JP H07308764A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶融金属の鋳造において、注入される溶融金
属の流量制御手段による流入開口の位置に関係すること
なく、鋳型内に浸漬されたノズルの流下孔内における偏
流に起因する各吐出口からの吐出流の不均一を完全に防
止することができる鋳造用ノズルの提供。 【構成】 下端部を鋳型内の溶融金属に浸漬して使用す
る鋳造用ノズルは、ノズル内孔内に断面形状が台形ある
いは錐形の溶融金属の流れを垂直に案内する案内突起を
ノズル内孔周面に複数個ノズルの軸線方向に配置し、ノ
ズル内孔の径を上部開口の径よりも下方に向かってその
径を小さく絞った形状に形成し、吐出口に面した内孔の
下端に外方に拡がった段部を内孔面に設け、それぞれ、
案内突起と内孔の絞りの条件を特定した。これによっ
て、ノズル孔内における容器からノズル内に溶融金属の
流量を制御するスライディングノズルプレート、ストッ
パー等の流量制御機構によって発生する偏流に起因する
各吐出口からの吐出流量の不均一を完全に防止できる。
属の流量制御手段による流入開口の位置に関係すること
なく、鋳型内に浸漬されたノズルの流下孔内における偏
流に起因する各吐出口からの吐出流の不均一を完全に防
止することができる鋳造用ノズルの提供。 【構成】 下端部を鋳型内の溶融金属に浸漬して使用す
る鋳造用ノズルは、ノズル内孔内に断面形状が台形ある
いは錐形の溶融金属の流れを垂直に案内する案内突起を
ノズル内孔周面に複数個ノズルの軸線方向に配置し、ノ
ズル内孔の径を上部開口の径よりも下方に向かってその
径を小さく絞った形状に形成し、吐出口に面した内孔の
下端に外方に拡がった段部を内孔面に設け、それぞれ、
案内突起と内孔の絞りの条件を特定した。これによっ
て、ノズル孔内における容器からノズル内に溶融金属の
流量を制御するスライディングノズルプレート、ストッ
パー等の流量制御機構によって発生する偏流に起因する
各吐出口からの吐出流量の不均一を完全に防止できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、溶融金属の鋳造に際
して、鋳型内に溶融金属を注入するノズル、とくに、吐
出流の偏り、すなわち偏流を防止するノズルの構造に関
する。
して、鋳型内に溶融金属を注入するノズル、とくに、吐
出流の偏り、すなわち偏流を防止するノズルの構造に関
する。
【０００２】
【従来の技術】溶融金属、とくに鋼の連続鋳造において
鋳型内に溶鋼を注入する際に使用される浸漬ノズルと呼
ばれる鋳造用ノズルは、その下方部に、幅の広い鋳型に
左右均等に溶鋼を供給するため、吐出孔と呼ばれる溶鋼
の流出口が複数個設けられている。
鋳型内に溶鋼を注入する際に使用される浸漬ノズルと呼
ばれる鋳造用ノズルは、その下方部に、幅の広い鋳型に
左右均等に溶鋼を供給するため、吐出孔と呼ばれる溶鋼
の流出口が複数個設けられている。
【０００３】ところが、従来の浸漬ノズルは、ノズル孔
内で、溶鋼の流下が一方に偏る偏流を生じる傾向があ
り、この結果、吐出孔から左右均等に溶鋼が流出しなく
なることがある。この吐出量の偏りは鋳型内における溶
鋼の均一凝固を妨げ、凝固したのちの鋳片の組成が不均
一になるという問題がある。
内で、溶鋼の流下が一方に偏る偏流を生じる傾向があ
り、この結果、吐出孔から左右均等に溶鋼が流出しなく
なることがある。この吐出量の偏りは鋳型内における溶
鋼の均一凝固を妨げ、凝固したのちの鋳片の組成が不均
一になるという問題がある。
【０００４】この偏流の防止機能を有する鋳造ノズルの
構造として、実開昭５７−８６０６３号公報には内孔断
面を凹凸状に形成したものが記載されており、また、特
開平４−６３５１号公報には、流下流が径の異なった管
路で形成され、その管路が上部の漏斗部、大径管路、小
径管路の順に漸次小径となるように形成された構造のも
のが記載されている。
構造として、実開昭５７−８６０６３号公報には内孔断
面を凹凸状に形成したものが記載されており、また、特
開平４−６３５１号公報には、流下流が径の異なった管
路で形成され、その管路が上部の漏斗部、大径管路、小
径管路の順に漸次小径となるように形成された構造のも
のが記載されている。
【０００５】しかしながら、何れの場合も、吐出流の偏
り発生の防止には不完全なものであり、図５、図６、図
７に示すように、容器からの鋳型に溶融金属を注入する
際のスライディングノズルプレート、ストッパーのよう
な注入流量制御装置により発生している偏流に起因する
吐出流の偏りを完全に防止できていない。
り発生の防止には不完全なものであり、図５、図６、図
７に示すように、容器からの鋳型に溶融金属を注入する
際のスライディングノズルプレート、ストッパーのよう
な注入流量制御装置により発生している偏流に起因する
吐出流の偏りを完全に防止できていない。
【０００６】図５〜図７は、その態様を示す。
【０００７】図５は、２枚のプレートからなるスライデ
ィングノズルプレートａによって開孔された穴ｂをずら
すことことにより注入流を制御する装置の例である。こ
の例では注入流ｃは図の矢印のように落下しノズル底部
に当たり反転し吐出口ｄから鋳型に吐出される流れに偏
りを発生させている。
ィングノズルプレートａによって開孔された穴ｂをずら
すことことにより注入流を制御する装置の例である。こ
の例では注入流ｃは図の矢印のように落下しノズル底部
に当たり反転し吐出口ｄから鋳型に吐出される流れに偏
りを発生させている。
【０００８】図６は、ストッパーｅの昇降により、ノズ
ルとの隙間ｆをコントロールし流量制御する例である。
実使用ではストッパーｅの中心軸は、ノズルの中心軸に
対して偏芯しており、隙間ｆは均等ではないため、やは
り矢印のような吐出流の偏りを起こしている。
ルとの隙間ｆをコントロールし流量制御する例である。
実使用ではストッパーｅの中心軸は、ノズルの中心軸に
対して偏芯しており、隙間ｆは均等ではないため、やは
り矢印のような吐出流の偏りを起こしている。
【０００９】図７は、３枚のプレートからなるスライデ
ィングノズルプレートａの中間のプレートｈをずらすこ
とにより流量制御する装置の例であり、ずらす方向が吐
出口ｄと直角方向になっている。この例では溶鋼は矢印
のように偏流するが、偏流方向が吐出口ｄと直角方向で
あるため、ノズルの吐出口からの吐出流は偏らないとい
う意図で使用されている。しかし、現実には、この吐出
口ｄからの吐出流も偏りが発生している。この原因は、
中間プレートｈの穴をずらす事で発生した偏流がノズル
の内孔を落下するときにねじれを起こし、結果的に２枚
プレートと同様な偏流状態となり吐出口からの吐出流が
偏りを起こすことになる。
ィングノズルプレートａの中間のプレートｈをずらすこ
とにより流量制御する装置の例であり、ずらす方向が吐
出口ｄと直角方向になっている。この例では溶鋼は矢印
のように偏流するが、偏流方向が吐出口ｄと直角方向で
あるため、ノズルの吐出口からの吐出流は偏らないとい
う意図で使用されている。しかし、現実には、この吐出
口ｄからの吐出流も偏りが発生している。この原因は、
中間プレートｈの穴をずらす事で発生した偏流がノズル
の内孔を落下するときにねじれを起こし、結果的に２枚
プレートと同様な偏流状態となり吐出口からの吐出流が
偏りを起こすことになる。
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶融
金属の鋳造において、注入される溶融金属の流量制御手
段による流入開口の位置に関係することなく、鋳型内に
浸漬されたノズルの流下孔内における偏流の軽減及びそ
のねじれを完全に防止し、結果として各吐出口からの吐
出流の偏りを防止することができる鋳造用ノズルを提供
することにある。
金属の鋳造において、注入される溶融金属の流量制御手
段による流入開口の位置に関係することなく、鋳型内に
浸漬されたノズルの流下孔内における偏流の軽減及びそ
のねじれを完全に防止し、結果として各吐出口からの吐
出流の偏りを防止することができる鋳造用ノズルを提供
することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明では、ノズルの内
孔壁上部にノズルの軸線と平行に、流れの方向を案内す
る複数の突起を設置する事で、このねじれを矯正し、さ
らに、ノズル内孔径をノズルの下方に向かって絞る事に
より、流量制御装置から流出してくる流体の管内圧力を
高め、ノズル内の偏流を軽減する。この２つの効果によ
り吐出孔からの吐出流の偏りをほぼ完全に防止する事に
成功した。
孔壁上部にノズルの軸線と平行に、流れの方向を案内す
る複数の突起を設置する事で、このねじれを矯正し、さ
らに、ノズル内孔径をノズルの下方に向かって絞る事に
より、流量制御装置から流出してくる流体の管内圧力を
高め、ノズル内の偏流を軽減する。この２つの効果によ
り吐出孔からの吐出流の偏りをほぼ完全に防止する事に
成功した。
【００１２】すなわち、本発明に係るその下端部を鋳型
内の溶融金属に浸漬して使用する鋳造用ノズルは、ノズ
ル内孔内に断面形状が台形あるいは錐形の溶融金属の流
れを垂直に案内する案内突起をノズル内孔周面に複数個
ノズルの軸線方向に配置し、ノズル内孔の径を上部開口
の径よりも下方に向かってその径を小さく絞った形状に
形成し、吐出口に面した内孔の下端に外方に拡がった段
部を内孔面に設けたことを特徴とする。
内の溶融金属に浸漬して使用する鋳造用ノズルは、ノズ
ル内孔内に断面形状が台形あるいは錐形の溶融金属の流
れを垂直に案内する案内突起をノズル内孔周面に複数個
ノズルの軸線方向に配置し、ノズル内孔の径を上部開口
の径よりも下方に向かってその径を小さく絞った形状に
形成し、吐出口に面した内孔の下端に外方に拡がった段
部を内孔面に設けたことを特徴とする。
【００１３】そして、前記案内突起は、その概要を示す
図１において、１として示され、ノズル２の内孔内面３
からの高さＡが１〜３０ｍｍ、長さＢが１０ｍｍからノ
ズル内孔全長まで、頂部の巾Ｃが０〜３０ｍｍを有す
る。
図１において、１として示され、ノズル２の内孔内面３
からの高さＡが１〜３０ｍｍ、長さＢが１０ｍｍからノ
ズル内孔全長まで、頂部の巾Ｃが０〜３０ｍｍを有す
る。
【００１４】また、ノズルの内孔の絞りの条件は、その
条件を説明する図２において、ノズル２を溶融金属Ｓに
浸漬した時、内孔直径Ｄが、下記式（１）で計算される
ＤＣの１〜１．７倍であり、溶融金属表面のメニスカス
Ｍ表面から絞り部の下限までの距離Ｌ１を１０ｍｍ以
上、メニスカス表面からノズルの吐出口４の上縁までの
距離をＬ３として、メニスカス表面から段部までの距離
Ｌ２をＬ３の７０％以下とし、さらに、ノズルの段部５
の内孔拡大部６の径をＤ１とし、ノズルの上端開口の径
をＤ２としたとき、Ｄ１とＤ２との関係を、Ｄ１≧Ｄ２
とするものである。
条件を説明する図２において、ノズル２を溶融金属Ｓに
浸漬した時、内孔直径Ｄが、下記式（１）で計算される
ＤＣの１〜１．７倍であり、溶融金属表面のメニスカス
Ｍ表面から絞り部の下限までの距離Ｌ１を１０ｍｍ以
上、メニスカス表面からノズルの吐出口４の上縁までの
距離をＬ３として、メニスカス表面から段部までの距離
Ｌ２をＬ３の７０％以下とし、さらに、ノズルの段部５
の内孔拡大部６の径をＤ１とし、ノズルの上端開口の径
をＤ２としたとき、Ｄ１とＤ２との関係を、Ｄ１≧Ｄ２
とするものである。
【００１５】下記（１）式は、 ＤＣ＝√［４×（Ｑ＋Ｑa ）／｛π×√（２ｇＨ）｝］ ・・・・（１） によって表わされる。
【００１６】そして、上記（１）式において、Ｑは単位
時間の必要流体流出量、Ｑa は流体に気体を吹き込む際
の単位時間の気体吹き込み量（気体が流体温度の影響で
膨張した後の状態）、ｇは重力加速度、さらに、Ｈは鋳
造ノズルの下部が流体に浸漬している時の溶融金属のメ
ニスカス表面を基準としたときの鋳造ノズルの上部の流
体容器の水頭をそれぞれ示すものである。
時間の必要流体流出量、Ｑa は流体に気体を吹き込む際
の単位時間の気体吹き込み量（気体が流体温度の影響で
膨張した後の状態）、ｇは重力加速度、さらに、Ｈは鋳
造ノズルの下部が流体に浸漬している時の溶融金属のメ
ニスカス表面を基準としたときの鋳造ノズルの上部の流
体容器の水頭をそれぞれ示すものである。
【００１７】
【作用】ノズル孔内における偏流の発生は、容器からノ
ズル内に溶融金属の流量を制御するスライディングノズ
ルプレート、ストッパー等の流量制御機構によって発生
し、この偏流の発生は、上記ノズル構成上の条件を満た
したときに完全に防止できる。
ズル内に溶融金属の流量を制御するスライディングノズ
ルプレート、ストッパー等の流量制御機構によって発生
し、この偏流の発生は、上記ノズル構成上の条件を満た
したときに完全に防止できる。
【００１８】前記の案内突起の高さが、１ｍｍ未満では
流れ方向を規制するためには不十分で、また３０ｍｍを
越えると落下流の障害となる。その軸心方向の長さは１
０ｍｍ以下では流れを矯正する効果が不十分であり、内
孔の全長に渡っても差し支えない。
流れ方向を規制するためには不十分で、また３０ｍｍを
越えると落下流の障害となる。その軸心方向の長さは１
０ｍｍ以下では流れを矯正する効果が不十分であり、内
孔の全長に渡っても差し支えない。
【００１９】また、案内突起は、頂面の端は幅は先端が
丸みを帯びていたり、鋭利になっていても良く、案内突
起の基部のノズル内孔全周の長さの５０％を越えると隣
の突起との間が取れなくなり流れを矯正できない。
丸みを帯びていたり、鋭利になっていても良く、案内突
起の基部のノズル内孔全周の長さの５０％を越えると隣
の突起との間が取れなくなり流れを矯正できない。
【００２０】内孔径の絞りは、落下流の片寄りを矯正す
るのに有効であり、この絞り部の直径が、最も絞られた
部分で式（１）で得られる数値より小さい場合は必要な
流量が得られず、また、１．７倍を越えると絞りの効果
が無くなる。絞り部の下部の内孔拡大部は、絞りにより
高速になった落下流と拡大部の流体を衝突、混合させ、
落下流速を減殺するために設けられている。絞り部の下
部の内孔拡大部の直径は絞り部より２ｍｍ以上大きくな
いと、落下流の流速減殺効果が不十分となる。また、絞
りの位置については、絞り部の上限とメニスカスの間の
寸法が１０ｍｍ未満では、内孔のメニスカス部にある流
体と干渉し、流れの片寄りを矯正する効果が少なく、絞
り部の下部の直径拡大部との境界位置は、メニスカスと
吐出孔上端部間の寸法の７０％を越えると絞りにより高
速になった流れを下部の流体との衝突で減殺する効果が
不足し、吐出孔からの流出速度を上昇させ鋳型内の流れ
に悪影響を与える。
るのに有効であり、この絞り部の直径が、最も絞られた
部分で式（１）で得られる数値より小さい場合は必要な
流量が得られず、また、１．７倍を越えると絞りの効果
が無くなる。絞り部の下部の内孔拡大部は、絞りにより
高速になった落下流と拡大部の流体を衝突、混合させ、
落下流速を減殺するために設けられている。絞り部の下
部の内孔拡大部の直径は絞り部より２ｍｍ以上大きくな
いと、落下流の流速減殺効果が不十分となる。また、絞
りの位置については、絞り部の上限とメニスカスの間の
寸法が１０ｍｍ未満では、内孔のメニスカス部にある流
体と干渉し、流れの片寄りを矯正する効果が少なく、絞
り部の下部の直径拡大部との境界位置は、メニスカスと
吐出孔上端部間の寸法の７０％を越えると絞りにより高
速になった流れを下部の流体との衝突で減殺する効果が
不足し、吐出孔からの流出速度を上昇させ鋳型内の流れ
に悪影響を与える。
【００２１】
【実施例】本発明を溶鋼の連続鋳造用浸漬ノズルに適用
した例について説明する。
した例について説明する。
【００２２】図３はその軸方向断面構造を示す。ノズル
本体２１の材質はアルミナ黒鉛質、溶鋼Ｓの表面メニス
カスＭと接触する段部５直上の部分２２はジルコニア黒
鉛質からなり、ジルコニア黒鉛質は一軸加圧の成形機で
成形、焼成したのち、高アルミナモルタルを用いて、本
体に嵌合一体化して浸漬ノズルを得た。
本体２１の材質はアルミナ黒鉛質、溶鋼Ｓの表面メニス
カスＭと接触する段部５直上の部分２２はジルコニア黒
鉛質からなり、ジルコニア黒鉛質は一軸加圧の成形機で
成形、焼成したのち、高アルミナモルタルを用いて、本
体に嵌合一体化して浸漬ノズルを得た。
【００２３】図３において、ＤＣ＝√［４×（Ｑ＋
Ｑa ）／｛π×√（２ｇＨ）｝］を４８ｍｍとし、内孔
直径Ｄを７５ｍｍ、モールド内溶融金属のメニスカス表
面Ｍから絞り部の下限までの距離Ｌ１を２５ｍｍ、メニ
スカス表面からノズルの吐出口４の上縁までの距離をＬ
３を１５０ｍｍ、メニスカス表面から段部までの距離Ｌ
２を１００ｍｍ、ノズルの段部５の内孔拡大部６の径Ｄ
１を９０ｍｍ、開口の径をＤ２を９５ｍｍとした。
Ｑa ）／｛π×√（２ｇＨ）｝］を４８ｍｍとし、内孔
直径Ｄを７５ｍｍ、モールド内溶融金属のメニスカス表
面Ｍから絞り部の下限までの距離Ｌ１を２５ｍｍ、メニ
スカス表面からノズルの吐出口４の上縁までの距離をＬ
３を１５０ｍｍ、メニスカス表面から段部までの距離Ｌ
２を１００ｍｍ、ノズルの段部５の内孔拡大部６の径Ｄ
１を９０ｍｍ、開口の径をＤ２を９５ｍｍとした。
【００２４】さらに、Ｂが１００ｍｍの案内突起１を配
置したノズルの開口部の水平断面構造を示す図４におい
て、内孔内面からの高さＡを１０ｍｍ、長さ頂部の巾Ｃ
が５ｍｍの案内突起１を等間隔に８個配列した。
置したノズルの開口部の水平断面構造を示す図４におい
て、内孔内面からの高さＡを１０ｍｍ、長さ頂部の巾Ｃ
が５ｍｍの案内突起１を等間隔に８個配列した。
【００２５】こうして得た浸漬ノズル１を、縮尺１／１
サイズの水実験装置（鋳型サイズ厚み（２７０ｍｍ）幅
（１６００ｍｍ））に取り付け、通鋼量４．８トン／分
に相当する水を、浸漬ノズル内孔が非充満量になるよう
に通水し、偏流状況を従来型のノズルと比較して調査し
た。流量制御は、３枚の穴明きプレートを用い、中プレ
ートを吐出孔と直角方向にずらす方式とした。
サイズの水実験装置（鋳型サイズ厚み（２７０ｍｍ）幅
（１６００ｍｍ））に取り付け、通鋼量４．８トン／分
に相当する水を、浸漬ノズル内孔が非充満量になるよう
に通水し、偏流状況を従来型のノズルと比較して調査し
た。流量制御は、３枚の穴明きプレートを用い、中プレ
ートを吐出孔と直角方向にずらす方式とした。
【００２６】その結果、従来型のノズルでは、内孔を絞
っただけでは、落下流のねじれが発生し、左右の吐出口
からの流出流の片寄りが観察時間の４６〜６６％観察さ
れたが、本発明のノズルでは吐出流の偏りは観察されな
かった。
っただけでは、落下流のねじれが発生し、左右の吐出口
からの流出流の片寄りが観察時間の４６〜６６％観察さ
れたが、本発明のノズルでは吐出流の偏りは観察されな
かった。
【００２７】上記実施例におけるノズルは偏流防止の案
内突起を後からコンポジットしたが、本体成形時に、内
孔を形成する為の芯金に突起を設けて、本体成形時に同
時に突起を形成することもできる。
内突起を後からコンポジットしたが、本体成形時に、内
孔を形成する為の芯金に突起を設けて、本体成形時に同
時に突起を形成することもできる。
【００２８】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【００２９】（１）各吐出口から流出する流体の偏りを
防止し、鋳片の均一凝固に寄与する。
防止し、鋳片の均一凝固に寄与する。
【００３０】（２）モールド内の溶鋼流の偏りに起因す
るブレークアウトを防止できる。
るブレークアウトを防止できる。
【００３１】（３）モールド内の溶鋼流の偏りに起因す
る溶融パウダーなどの非金属介在物が凝固中の鋳片に捕
捉されるのを防止する。
る溶融パウダーなどの非金属介在物が凝固中の鋳片に捕
捉されるのを防止する。
【００３２】（４）偏流発生により浸漬ノズル吐出孔の
異常損耗防止及び吐出孔に付着するアルミナ系介在物の
付着防止に効果がある。
異常損耗防止及び吐出孔に付着するアルミナ系介在物の
付着防止に効果がある。
【図１】 本発明における案内突起の概念を示す。
【図２】 本発明における内孔の概念を示す。
【図３】 本発明の実施例を軸方向断面によって示す。
【図４】 図３を頂部開口の平面断面を示す。
【図５】 溶融金属の抽出に際して、ノズル内孔におけ
る偏流形成の状態を示す図で、スライディングノズルプ
レートの例を示す。
る偏流形成の状態を示す図で、スライディングノズルプ
レートの例を示す。
【図６】 溶融金属の抽出に際して、ノズル内孔におけ
る偏流形成の状態を示す図であって、流量制御をストッ
パーによって行った例を示す。
る偏流形成の状態を示す図であって、流量制御をストッ
パーによって行った例を示す。
【図７】 溶融金属の抽出に際して、ノズル内孔におけ
る偏流形成の状態を示す図であって、流量制御を３枚の
スライディングノズルプレートによって行った例を示
す。
る偏流形成の状態を示す図であって、流量制御を３枚の
スライディングノズルプレートによって行った例を示
す。
１ 案内突起 ２ ノズル本体 ３ 内孔面 ４ 吐出穴 ５ 段部 ２１ 本体耐火物組成 ２２ メニスカス接触
部の組成
部の組成
Claims (3)
- 【請求項１】 下端部を鋳型内の溶融金属に浸漬して使
用する鋳造用ノズルであって、 ノズル内孔内に横断面形状が台形あるいは錐形でノズル
の軸線方向に縦長い形状を有し、溶融金属の流れを垂直
に案内する案内突起をノズル内孔周面に複数個ノズルの
軸線方向に配置し、 ノズル内孔の径を上部開口の径よりも下方に向かってそ
の径を小さく絞った形状に形成し、 吐出口に面した内孔の下端に外方に拡がった段部を内孔
面に設けたことを特徴とする偏流（吐出流の偏り）を防
止する鋳造用ノズル。 - 【請求項２】 請求項１の記載において、案内突起が内
孔面からの高さが１〜３０ｍｍであり、長さが１０ｍｍ
からノズル内孔全長までまでの長さを有し、さらに、頂
部の巾が０〜３０ｍｍであることを特徴とする偏流（吐
出流の偏り）を防止する鋳造用ノズル。 - 【請求項３】 請求項１の記載において、ノズルの内孔
が、溶融金属に浸漬した時、内孔直径Ｄが、下記式
（１）で計算されるＤＣの１〜１．７倍であり、溶融金
属表面のメニスカス表面から絞り部の上限までの距離Ｌ
１を１０ｍｍ以上、メニスカス表面からノズルの吐出口
の上縁までの距離をＬ３として、メニスカス表面から段
部までの距離Ｌ２をＬ３の７０％以下とし、さらに、ノ
ズルの段部の内孔拡大部の径をＤ１とし、ノズルの上端
開口の径をＤ２としたとき、Ｄ１とＤ２との関係を、Ｄ
１≧Ｄ２と規定するもので、 下記（１）式は、Ｑは単位時間の必要流体流出量、Ｑa
は流体に気体を吹き込む際の単位時間の気体吹き込み量
（気体が流体温度の影響で膨張した後の量）、ｇは重力
加速度、さらに、Ｈは鋳造ノズルの下部が流体に浸漬し
ている時の溶融金属のメニスカス表面を基準としたとき
の鋳造ノズルの上部の流体容器の水頭をそれぞれ示した
とき、 ＤＣ＝√［４×（Ｑ＋Ｑa ）／｛π×√（２ｇＨ）｝］ ・・・・（１） によって表わされることを特徴とする偏流（吐出流の偏
り）を防止する鋳造用ノズル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10411094A JP3408319B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 偏流を防止する鋳造用ノズル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10411094A JP3408319B2 (ja) | 1994-05-18 | 1994-05-18 | 偏流を防止する鋳造用ノズル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006198655A (ja) * | 2005-01-20 | 2006-08-03 | Nippon Steel Corp | 多孔浸漬ノズル及びこれを用いた連続鋳造方法 |
-
1994
- 1994-05-18 JP JP10411094A patent/JP3408319B2/ja not_active Expired - Fee Related
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|---|---|---|---|---|
| JP2006198655A (ja) * | 2005-01-20 | 2006-08-03 | Nippon Steel Corp | 多孔浸漬ノズル及びこれを用いた連続鋳造方法 |
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| Publication number | Publication date |
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| JP3408319B2 (ja) | 2003-05-19 |
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