JPH07308520A - 多重構造フィルタ - Google Patents
多重構造フィルタInfo
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- JPH07308520A JPH07308520A JP6102914A JP10291494A JPH07308520A JP H07308520 A JPH07308520 A JP H07308520A JP 6102914 A JP6102914 A JP 6102914A JP 10291494 A JP10291494 A JP 10291494A JP H07308520 A JPH07308520 A JP H07308520A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】不要物を効率的かつ確実に除去するとともに、
繰り返しの使用に適し、しかも多目的に活用することを
可能にする。 【構成】外側捕集容器18とこの外側捕集容器18内に
摺動自在に配設される内側捕集容器20とを備える。外
側捕集容器18と内側捕集容器20が周方向に互いに摺
動されると、この外側捕集容器18の第1孔部28とこ
の内側捕集容器20の第2孔部40の重なり状態が変化
する。このため、第1孔部28と第2孔部40によって
一体的に形成された貫通部分の開口面積が種々変更さ
れ、処理物であるスラッジの大きさに対応した最適な開
口面積が容易に設定される。
繰り返しの使用に適し、しかも多目的に活用することを
可能にする。 【構成】外側捕集容器18とこの外側捕集容器18内に
摺動自在に配設される内側捕集容器20とを備える。外
側捕集容器18と内側捕集容器20が周方向に互いに摺
動されると、この外側捕集容器18の第1孔部28とこ
の内側捕集容器20の第2孔部40の重なり状態が変化
する。このため、第1孔部28と第2孔部40によって
一体的に形成された貫通部分の開口面積が種々変更さ
れ、処理物であるスラッジの大きさに対応した最適な開
口面積が容易に設定される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも外側フィル
タ部材と内側フィルタ部材を互いに摺動自在に重畳して
構成された多重構造フィルタに関する。
タ部材と内側フィルタ部材を互いに摺動自在に重畳して
構成された多重構造フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車部品であるクランクシャ
フト等の鉄系金属部品を表面硬化処理するための装置と
して、塩浴軟窒化処理装置が使用されている。この塩浴
軟窒化処理装置は、塩浴剤を所定の温度に加熱溶融した
塩浴液中に鉄系金属部品を浸漬させることにより、この
鉄系金属部品に表面硬化処理を施すように構成されてい
る。
フト等の鉄系金属部品を表面硬化処理するための装置と
して、塩浴軟窒化処理装置が使用されている。この塩浴
軟窒化処理装置は、塩浴剤を所定の温度に加熱溶融した
塩浴液中に鉄系金属部品を浸漬させることにより、この
鉄系金属部品に表面硬化処理を施すように構成されてい
る。
【0003】この場合、上記表面硬化処理作業に伴っ
て、溶融塩浴液中に混入するスラッジが経時的に増加
し、被処理材である鉄系金属部品の処理品質の低下等が
惹起されてしまう。このため、溶融塩浴液中のスラッジ
を除去すべく、従来より種々の方法が行われており、例
えば金属網等で形成されたポットが溶融塩浴炉内に配設
された状態で溶融塩浴液が攪拌されることによってスラ
ッジを浮遊させ、該攪拌が停止されてこのポットの底部
に沈澱したスラッジを前記ポットと一体的に溶融塩浴炉
から取り出す方法(以下、従来例1という)や、グラス
ウール等で溶融塩浴液とスラッジを分離する方法(以
下、従来例2という)が知られている。
て、溶融塩浴液中に混入するスラッジが経時的に増加
し、被処理材である鉄系金属部品の処理品質の低下等が
惹起されてしまう。このため、溶融塩浴液中のスラッジ
を除去すべく、従来より種々の方法が行われており、例
えば金属網等で形成されたポットが溶融塩浴炉内に配設
された状態で溶融塩浴液が攪拌されることによってスラ
ッジを浮遊させ、該攪拌が停止されてこのポットの底部
に沈澱したスラッジを前記ポットと一体的に溶融塩浴炉
から取り出す方法(以下、従来例1という)や、グラス
ウール等で溶融塩浴液とスラッジを分離する方法(以
下、従来例2という)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例1では、スラッジ除去作業中に溶融塩浴炉の稼働
が休止されるため、塩浴軟窒化処理装置の稼働効率が大
幅に低下してしまうという問題が指摘されている。
従来例1では、スラッジ除去作業中に溶融塩浴炉の稼働
が休止されるため、塩浴軟窒化処理装置の稼働効率が大
幅に低下してしまうという問題が指摘されている。
【0005】また、上記の従来例2では、グラスウール
等で溶融塩浴液とスラッジを分離する際に、このスラッ
ジと共に多量の塩浴基剤のソルトが付着して前記グラス
ウール等と一緒に廃棄されている。このため、溶融塩浴
炉にソルトを頻繁に補充しなければならず、しかもグラ
スウール等が使い捨てであるため、必然的にランニング
コストが増加してしまうという問題がある。また、グラ
スウール等やソルトは、産業廃棄物として多量に発生す
るため、近年問題とされている環境保護の観点からも好
ましくない。
等で溶融塩浴液とスラッジを分離する際に、このスラッ
ジと共に多量の塩浴基剤のソルトが付着して前記グラス
ウール等と一緒に廃棄されている。このため、溶融塩浴
炉にソルトを頻繁に補充しなければならず、しかもグラ
スウール等が使い捨てであるため、必然的にランニング
コストが増加してしまうという問題がある。また、グラ
スウール等やソルトは、産業廃棄物として多量に発生す
るため、近年問題とされている環境保護の観点からも好
ましくない。
【0006】本発明は、この種の問題を解決するもので
あり、例えば溶融塩浴液中のスラッジ等の不要物を効率
的かつ確実に除去することができるとともに、繰り返し
の使用に適し、しかも多目的に活用することが可能な多
重構造フィルタを提供することを目的とする。
あり、例えば溶融塩浴液中のスラッジ等の不要物を効率
的かつ確実に除去することができるとともに、繰り返し
の使用に適し、しかも多目的に活用することが可能な多
重構造フィルタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明は、一端側が開放された有底の円筒状乃至
多角筒状に形成され、多数の第1貫通孔部が設けられた
外側フィルタ部材と、一端側が開放された有底の円筒状
乃至多角筒状に形成され、多数の第2貫通孔部が設けら
れるとともに、前記外側フィルタ部材の内部に摺動自在
に配設されて前記第1貫通孔部と前記第2貫通孔部の重
ね合わせ状態を変更可能な内側フィルタ部材と、を備え
ることを特徴とする。
めに、本発明は、一端側が開放された有底の円筒状乃至
多角筒状に形成され、多数の第1貫通孔部が設けられた
外側フィルタ部材と、一端側が開放された有底の円筒状
乃至多角筒状に形成され、多数の第2貫通孔部が設けら
れるとともに、前記外側フィルタ部材の内部に摺動自在
に配設されて前記第1貫通孔部と前記第2貫通孔部の重
ね合わせ状態を変更可能な内側フィルタ部材と、を備え
ることを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明の多重構造フィルタでは、外側フィルタ
部材と内側フィルタ部材が互いに摺動されると、この外
側フィルタ部材に設けられた第1貫通孔部とこの内側フ
ィルタ部材に設けられた第2貫通孔部の重ね合わせ状態
が変更される。このため、第1貫通孔部と第2貫通孔部
によって一体的に形成される貫通部分の開口面積が種々
変更可能となり、処理物の大きさに対応して最適な開口
面積を容易に設定することができる。従って、処理物の
種類毎にフィルタを用意する必要がなく、汎用性に優れ
るとともに、経済的である。
部材と内側フィルタ部材が互いに摺動されると、この外
側フィルタ部材に設けられた第1貫通孔部とこの内側フ
ィルタ部材に設けられた第2貫通孔部の重ね合わせ状態
が変更される。このため、第1貫通孔部と第2貫通孔部
によって一体的に形成される貫通部分の開口面積が種々
変更可能となり、処理物の大きさに対応して最適な開口
面積を容易に設定することができる。従って、処理物の
種類毎にフィルタを用意する必要がなく、汎用性に優れ
るとともに、経済的である。
【0009】
【実施例】本発明に係る多重構造フィルタについて実施
例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。
例を挙げ、添付の図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。
【0010】図1において、参照符号10は、本実施例
に係る多重構造フィルタ(後述する)を組み込むスラッ
ジ除去装置を示す。このスラッジ除去装置10は、溶融
塩浴槽12の外部に設けられ前記溶融塩浴槽12との間
で溶融塩浴液14を循環可能な本実施例に係る多重構造
フィルタ16を備える。
に係る多重構造フィルタ(後述する)を組み込むスラッ
ジ除去装置を示す。このスラッジ除去装置10は、溶融
塩浴槽12の外部に設けられ前記溶融塩浴槽12との間
で溶融塩浴液14を循環可能な本実施例に係る多重構造
フィルタ16を備える。
【0011】多重構造フィルタ16は、外側捕集容器
(外側フィルタ部材)18と、この外側捕集容器18内
に摺動自在に配設される内側捕集容器(内側フィルタ部
材)20とを備えた二重構造を有する。なお、多重構造
フィルタ16は、必要に応じて三重構造以上に構成され
ることも可能である。
(外側フィルタ部材)18と、この外側捕集容器18内
に摺動自在に配設される内側捕集容器(内側フィルタ部
材)20とを備えた二重構造を有する。なお、多重構造
フィルタ16は、必要に応じて三重構造以上に構成され
ることも可能である。
【0012】外側捕集容器18は、0.1mm〜10.
0mmの厚さを有する耐熱性、耐酸性および耐薬品性に
優れたインコネル(商標名)、ハステロイC(Haynes S
tellite 社製)等のニッケル合金、セラミックスまたは
チタンを素材とし、一端22側が開放された有底の円筒
状に構成される。
0mmの厚さを有する耐熱性、耐酸性および耐薬品性に
優れたインコネル(商標名)、ハステロイC(Haynes S
tellite 社製)等のニッケル合金、セラミックスまたは
チタンを素材とし、一端22側が開放された有底の円筒
状に構成される。
【0013】外側捕集容器18の側周部24および底部
26には、0.1mm〜2.0mmの直径を有する複数
の第1孔部(貫通孔部)28が貫通形成され、各第1孔
部28同士の間隔は、その直径以上に設定されている。
第1孔部28は、電子ビーム加工により形成されてお
り、図2に示すように、外壁面側の開口直径D1 が内壁
面側の開口直径D2 より小径なテーパ状を有している。
側周部24の上部側には、溶融塩浴槽12と反対側に位
置して複数の大径孔部30が二段に形成されている。
26には、0.1mm〜2.0mmの直径を有する複数
の第1孔部(貫通孔部)28が貫通形成され、各第1孔
部28同士の間隔は、その直径以上に設定されている。
第1孔部28は、電子ビーム加工により形成されてお
り、図2に示すように、外壁面側の開口直径D1 が内壁
面側の開口直径D2 より小径なテーパ状を有している。
側周部24の上部側には、溶融塩浴槽12と反対側に位
置して複数の大径孔部30が二段に形成されている。
【0014】この外側捕集容器18の内部32は、開放
された一端22側の開口面積が底部26側の開口面積よ
りも大きく設定されており、この底部26から一端22
側に指向して拡開するテーパ状に構成されている。
された一端22側の開口面積が底部26側の開口面積よ
りも大きく設定されており、この底部26から一端22
側に指向して拡開するテーパ状に構成されている。
【0015】内側捕集容器20は、外側捕集容器18と
同様に、0.1mm〜10.0mmの厚さを有する耐熱
性、耐酸性および耐薬品性に優れたインコネル、ハステ
ロイC等のニッケル合金、セラミックスまたはチタンを
素材とし、一端34側が開放された有底の円筒状に構成
される。内側捕集容器20の側周部36および底部38
には、0.1mm〜2.0mmの直径を有する複数の第
2孔部(貫通孔部)40が外側捕集容器18の第1孔部
28に対応する位置に貫通形成され、各第2孔部40同
士の間隔は、その直径以上に設定されている。第2孔部
40は、電子ビーム加工により形成されており、図2に
示すように、外壁面側の開口直径D1 が内壁面側の開口
直径D2 より小径なテーパ状を有している。側周部36
の上部側には、溶融塩浴槽12と反対側に位置して複数
の大径孔部42が大径孔部30に対応して二段に形成さ
れている。
同様に、0.1mm〜10.0mmの厚さを有する耐熱
性、耐酸性および耐薬品性に優れたインコネル、ハステ
ロイC等のニッケル合金、セラミックスまたはチタンを
素材とし、一端34側が開放された有底の円筒状に構成
される。内側捕集容器20の側周部36および底部38
には、0.1mm〜2.0mmの直径を有する複数の第
2孔部(貫通孔部)40が外側捕集容器18の第1孔部
28に対応する位置に貫通形成され、各第2孔部40同
士の間隔は、その直径以上に設定されている。第2孔部
40は、電子ビーム加工により形成されており、図2に
示すように、外壁面側の開口直径D1 が内壁面側の開口
直径D2 より小径なテーパ状を有している。側周部36
の上部側には、溶融塩浴槽12と反対側に位置して複数
の大径孔部42が大径孔部30に対応して二段に形成さ
れている。
【0016】この内側捕集容器20の内部44は、開放
された一端34側の開口面積が底部38側の開口面積よ
りも大きく設定されており、この底部38から一端34
側に指向して拡開するテーパ状に構成されている。
された一端34側の開口面積が底部38側の開口面積よ
りも大きく設定されており、この底部38から一端34
側に指向して拡開するテーパ状に構成されている。
【0017】外側捕集容器18と内側捕集容器20は、
相対的に位置調整した状態で係止手段46を介して互い
に固定される。図3に示すように、係止手段46は、ボ
ルト48を備え、外側捕集容器18の上部側に形成され
その周方向に長尺な長穴54と内側捕集容器20の上部
側に形成された螺孔52とに前記ボルト48が挿入され
ることにより、前記外側捕集容器18と前記内側捕集容
器20が互いに固定される。
相対的に位置調整した状態で係止手段46を介して互い
に固定される。図3に示すように、係止手段46は、ボ
ルト48を備え、外側捕集容器18の上部側に形成され
その周方向に長尺な長穴54と内側捕集容器20の上部
側に形成された螺孔52とに前記ボルト48が挿入され
ることにより、前記外側捕集容器18と前記内側捕集容
器20が互いに固定される。
【0018】内側捕集容器20の一端34には、蓋56
が装着され、この蓋56の中央部分に溶融塩浴液用導入
口58が設けられる。蓋56には、導入口58の下方に
位置して溶融塩浴液14をこの内側捕集容器20内の広
い範囲に分散させるとともに、吐出される溶融塩浴液1
4の圧力を減少させるべく、複数の孔部60を備えた分
散部材62が配設される。
が装着され、この蓋56の中央部分に溶融塩浴液用導入
口58が設けられる。蓋56には、導入口58の下方に
位置して溶融塩浴液14をこの内側捕集容器20内の広
い範囲に分散させるとともに、吐出される溶融塩浴液1
4の圧力を減少させるべく、複数の孔部60を備えた分
散部材62が配設される。
【0019】溶融塩浴槽12は、耐蝕合金、例えばイン
コネル製の槽体64を備え、この槽体64に溶融塩浴液
14が充填されており、この溶融塩浴液14中に管体6
6の一端側が浸漬される。この管体66の一端部には図
示しないポンプが接続されており、該管体66の他端部
が内側捕集容器20に装着された蓋56の導入口58に
連結されている。この内側捕集容器20および外側捕集
容器18は、槽体64の上端に設けられたフレーム部材
68上に離脱自在に載置されている。
コネル製の槽体64を備え、この槽体64に溶融塩浴液
14が充填されており、この溶融塩浴液14中に管体6
6の一端側が浸漬される。この管体66の一端部には図
示しないポンプが接続されており、該管体66の他端部
が内側捕集容器20に装着された蓋56の導入口58に
連結されている。この内側捕集容器20および外側捕集
容器18は、槽体64の上端に設けられたフレーム部材
68上に離脱自在に載置されている。
【0020】次に、このように構成されるスラッジ除去
装置10の動作について、本実施例に係る多重構造フィ
ルタ16との関連で説明する。
装置10の動作について、本実施例に係る多重構造フィ
ルタ16との関連で説明する。
【0021】まず、外側捕集容器18と内側捕集容器2
0が相対的に位置調整される。すなわち、係止手段46
を構成するボルト48を弛緩させた状態で、外側捕集容
器18と内側捕集容器20が周方向に互いに摺動される
と、互いに同一位置に形成されている前記外側捕集容器
18の第1孔部28と前記内側捕集容器20の第2孔部
40の重なり状態が変化する。
0が相対的に位置調整される。すなわち、係止手段46
を構成するボルト48を弛緩させた状態で、外側捕集容
器18と内側捕集容器20が周方向に互いに摺動される
と、互いに同一位置に形成されている前記外側捕集容器
18の第1孔部28と前記内側捕集容器20の第2孔部
40の重なり状態が変化する。
【0022】このため、図4に示すように、第1孔部2
8と第2孔部40によって一体的に形成され多重構造フ
ィルタ16全体の内部と外部を連通する貫通部分70の
開口面積が種々変更される。従って、処理物であるスラ
ッジの大きさに対応した開口面積が設定された後、係止
手段46を構成するボルト48が締め付けられることに
より、外側捕集容器18と内側捕集容器20が相対的に
位置調整された状態で互いに固着される。
8と第2孔部40によって一体的に形成され多重構造フ
ィルタ16全体の内部と外部を連通する貫通部分70の
開口面積が種々変更される。従って、処理物であるスラ
ッジの大きさに対応した開口面積が設定された後、係止
手段46を構成するボルト48が締め付けられることに
より、外側捕集容器18と内側捕集容器20が相対的に
位置調整された状態で互いに固着される。
【0023】このように調整された多重構造フィルタ1
6は、溶融塩浴槽12の外部に設けられたフレーム部材
68上に離脱自在に載置され、管体66を介して前記溶
融塩浴槽12との間で溶融塩浴液14を循環可能に構成
される。そこで、溶融塩浴槽12内の塩浴剤が所定の温
度に加熱されて溶融塩浴液14が得られ、この溶融塩浴
液14中に被処理材である鉄系金属部品が所定時間だけ
浸漬されることにより、この鉄系金属部品の表面硬化処
理、すなわち窒化処理が施される。
6は、溶融塩浴槽12の外部に設けられたフレーム部材
68上に離脱自在に載置され、管体66を介して前記溶
融塩浴槽12との間で溶融塩浴液14を循環可能に構成
される。そこで、溶融塩浴槽12内の塩浴剤が所定の温
度に加熱されて溶融塩浴液14が得られ、この溶融塩浴
液14中に被処理材である鉄系金属部品が所定時間だけ
浸漬されることにより、この鉄系金属部品の表面硬化処
理、すなわち窒化処理が施される。
【0024】上記窒化処理が継続されると、溶融塩浴液
14中に蓄積されるスラッジが増加するため、必要に応
じてこのスラッジを除去する作業が行われる。すなわ
ち、図示しないポンプが駆動されて溶融塩浴槽12内の
溶融塩浴液14が管体66を介して汲み上げられる。こ
の管体66内の溶融塩浴液14は、内側捕集容器20の
上部側から分散部材62の孔部60を介してこの内側捕
集容器20内に供給される。
14中に蓄積されるスラッジが増加するため、必要に応
じてこのスラッジを除去する作業が行われる。すなわ
ち、図示しないポンプが駆動されて溶融塩浴槽12内の
溶融塩浴液14が管体66を介して汲み上げられる。こ
の管体66内の溶融塩浴液14は、内側捕集容器20の
上部側から分散部材62の孔部60を介してこの内側捕
集容器20内に供給される。
【0025】内側捕集容器20の内部44に導入された
溶融塩浴液14は、この内側捕集容器20の第2孔部4
0と外側捕集容器18の第1孔部28によって一体的に
形成された複数の貫通部分70を通過してスラッジが除
去された後、溶融塩浴槽12内に戻される。
溶融塩浴液14は、この内側捕集容器20の第2孔部4
0と外側捕集容器18の第1孔部28によって一体的に
形成された複数の貫通部分70を通過してスラッジが除
去された後、溶融塩浴槽12内に戻される。
【0026】この場合、本実施例では、外側捕集容器1
8と内側捕集容器20を相対的に摺動させることによ
り、この外側捕集容器18の第1孔部28とこの内側捕
集容器20の第2孔部40の重ね合わせ状態が変更され
る。このため、第1孔部28と第2孔部40によって一
体的に形成される貫通部分70の開口面積が種々変更可
能となり(図4参照)、処理物であるスラッジの大きさ
に対応して最適な開口面積を容易に設定することができ
る。従って、処理物の種類毎にフィルタを用意する必要
がなく、汎用性に優れるとともに、経済的であるという
効果が得られる。
8と内側捕集容器20を相対的に摺動させることによ
り、この外側捕集容器18の第1孔部28とこの内側捕
集容器20の第2孔部40の重ね合わせ状態が変更され
る。このため、第1孔部28と第2孔部40によって一
体的に形成される貫通部分70の開口面積が種々変更可
能となり(図4参照)、処理物であるスラッジの大きさ
に対応して最適な開口面積を容易に設定することができ
る。従って、処理物の種類毎にフィルタを用意する必要
がなく、汎用性に優れるとともに、経済的であるという
効果が得られる。
【0027】しかも、第1孔部28と第2孔部40の重
ね合わせ状態を選択することによって、極めて小径な貫
通部分70を形成することが可能になり、スラッジの捕
集効率が一挙に向上するという利点がある。すなわち、
図5に示されるように、開口孔径が小さい程、スラッジ
捕集量が多くなることが知られているが、現在の技術か
ら、1mm以上の板厚(溶融塩浴液14に対する耐腐食
性を考慮するとこの程度の板厚になる)を有するフィル
タ部材に孔部を形成する際、CO2 レーザ加工で、直径
が0.5mm、最も効率の高い電子ビーム加工で、直径
が0.1mmまでである。
ね合わせ状態を選択することによって、極めて小径な貫
通部分70を形成することが可能になり、スラッジの捕
集効率が一挙に向上するという利点がある。すなわち、
図5に示されるように、開口孔径が小さい程、スラッジ
捕集量が多くなることが知られているが、現在の技術か
ら、1mm以上の板厚(溶融塩浴液14に対する耐腐食
性を考慮するとこの程度の板厚になる)を有するフィル
タ部材に孔部を形成する際、CO2 レーザ加工で、直径
が0.5mm、最も効率の高い電子ビーム加工で、直径
が0.1mmまでである。
【0028】しかしながら、本実施例では、第1孔部2
8と第2孔部40の重ね合わせ状態を選択するだけで現
在の加工技術では不可能な極めて小径(直径が0.1m
m以下)な貫通部分70を容易に形成することができ、
これによってスラッジ捕集効率が一挙に向上することに
なる。
8と第2孔部40の重ね合わせ状態を選択するだけで現
在の加工技術では不可能な極めて小径(直径が0.1m
m以下)な貫通部分70を容易に形成することができ、
これによってスラッジ捕集効率が一挙に向上することに
なる。
【0029】また、外側捕集容器18と内側捕集容器2
0の上部側には、溶融塩浴槽12と反対側に位置して複
数のオーバーフロー用大径孔部30、42がそれぞれ二
段に形成されている。このため、溶融塩浴液14の汲み
上げ量が多重構造フィルタ16の濾過量よりも多い時、
オーバーフローした溶融塩浴液14が槽体64内に直接
流入して前記溶融塩浴液14の飛散が発生することを有
効に阻止することが可能になる。
0の上部側には、溶融塩浴槽12と反対側に位置して複
数のオーバーフロー用大径孔部30、42がそれぞれ二
段に形成されている。このため、溶融塩浴液14の汲み
上げ量が多重構造フィルタ16の濾過量よりも多い時、
オーバーフローした溶融塩浴液14が槽体64内に直接
流入して前記溶融塩浴液14の飛散が発生することを有
効に阻止することが可能になる。
【0030】さらに、内側捕集容器20の側周部36お
よび底部38に電子ビーム加工を施して複数のテーパ状
第2孔部40が形成されている。そして、第2孔部40
は、図2に示すように、外壁面側の開口直径D1 が内壁
面側の開口直径D2 より小径なテーパ状を有している。
これにより、スラッジは、第2孔部40自体の傾斜に沿
ってこの第2孔部40内に容易かつ確実に堆積し、前記
スラッジの捕集効率が向上する。一方、多重構造フィル
タ16が、図示しない超音波洗浄装置または湯洗浄装置
に配置されて所定の洗浄作業が遂行される際、該堆積し
たスラッジが、第2孔部40自体の傾斜に沿って円滑に
除去され、スラッジ除去作業の効率化が可能になる。
よび底部38に電子ビーム加工を施して複数のテーパ状
第2孔部40が形成されている。そして、第2孔部40
は、図2に示すように、外壁面側の開口直径D1 が内壁
面側の開口直径D2 より小径なテーパ状を有している。
これにより、スラッジは、第2孔部40自体の傾斜に沿
ってこの第2孔部40内に容易かつ確実に堆積し、前記
スラッジの捕集効率が向上する。一方、多重構造フィル
タ16が、図示しない超音波洗浄装置または湯洗浄装置
に配置されて所定の洗浄作業が遂行される際、該堆積し
たスラッジが、第2孔部40自体の傾斜に沿って円滑に
除去され、スラッジ除去作業の効率化が可能になる。
【0031】なお、本実施例では、第1孔部28および
第2孔部40が円形状を有しているが、長円形や長四角
形等の形状に設定しても、同様の効果が得られる。ま
た、外側捕集容器18と内側捕集容器20を周方向に摺
動させて所望の貫通部分70を形成しているが、上下方
向に摺動させる構造であってもよい。特に、外側捕集容
器18と内側捕集容器20が多角筒状を有する際には、
これらを相対的に周方向に回転させることが困難である
ため、上下方向への移動によって貫通部分70の開口面
積を設定することが好ましい。その際、図6に示すよう
に、上下方向に長尺な長穴54aを有する係止手段46
aが設けられる。
第2孔部40が円形状を有しているが、長円形や長四角
形等の形状に設定しても、同様の効果が得られる。ま
た、外側捕集容器18と内側捕集容器20を周方向に摺
動させて所望の貫通部分70を形成しているが、上下方
向に摺動させる構造であってもよい。特に、外側捕集容
器18と内側捕集容器20が多角筒状を有する際には、
これらを相対的に周方向に回転させることが困難である
ため、上下方向への移動によって貫通部分70の開口面
積を設定することが好ましい。その際、図6に示すよう
に、上下方向に長尺な長穴54aを有する係止手段46
aが設けられる。
【0032】また、第1孔部28および第2孔部40
を、上方に向かって多段階に直径の異なるように設定す
ることが可能である。これにより、種々の大きさの異な
るスラッジを溶融塩浴液14中から確実に除去すること
ができるという効果が得られる。
を、上方に向かって多段階に直径の異なるように設定す
ることが可能である。これにより、種々の大きさの異な
るスラッジを溶融塩浴液14中から確実に除去すること
ができるという効果が得られる。
【0033】さらにまた、本実施例では、多重構造フィ
ルタ16をスラッジ除去用フィルタとして使用する場合
について説明したが、例えば、孔部から任意の太さの繊
維を製造するガラス繊維の製造装置として用いたり、ジ
ェットエンジン等の燃焼チャンバの燃料吐出量を変更す
るために使用することができ、広範囲の利用が可能であ
る。
ルタ16をスラッジ除去用フィルタとして使用する場合
について説明したが、例えば、孔部から任意の太さの繊
維を製造するガラス繊維の製造装置として用いたり、ジ
ェットエンジン等の燃焼チャンバの燃料吐出量を変更す
るために使用することができ、広範囲の利用が可能であ
る。
【0034】
【発明の効果】本発明に係る多重構造フィルタによれ
ば、以下の効果乃至利点が得られる。
ば、以下の効果乃至利点が得られる。
【0035】外側フィルタ部材と内側フィルタ部材が互
いに摺動されると、この外側フィルタ部材に設けられた
第1孔部とこの内側フィルタ部材に設けられた第2孔部
の重ね合わせ状態が変更される。このため、第1孔部と
第2孔部によって一体的に形成される貫通部分の開口面
積が種々変更可能となり、処理物の大きさに対応して最
適な開口面積を容易に設定することができる。従って、
処理物の種類毎にフィルタを用意する必要がなく、汎用
性に優れるとともに、経済的である。
いに摺動されると、この外側フィルタ部材に設けられた
第1孔部とこの内側フィルタ部材に設けられた第2孔部
の重ね合わせ状態が変更される。このため、第1孔部と
第2孔部によって一体的に形成される貫通部分の開口面
積が種々変更可能となり、処理物の大きさに対応して最
適な開口面積を容易に設定することができる。従って、
処理物の種類毎にフィルタを用意する必要がなく、汎用
性に優れるとともに、経済的である。
【図1】本発明の実施例に係る多重構造フィルタを組み
込むスラッジ除去装置の概略構成図である。
込むスラッジ除去装置の概略構成図である。
【図2】前記多重構造フィルタの一部を拡大した縦断面
図である。
図である。
【図3】前記多重構造フィルタを構成する係止手段の斜
視説明図である。
視説明図である。
【図4】前記多重構造フィルタを構成する第1孔部と第
2孔部が重なり合って貫通部分が形成される際の説明図
である。
2孔部が重なり合って貫通部分が形成される際の説明図
である。
【図5】開口孔径とスラッジ捕集量との関係図である。
【図6】前記多重構造フィルタを構成する他の係止手段
の斜視説明図である。
の斜視説明図である。
10…スラッジ除去装置 12…溶融塩浴
槽 14…溶融塩浴液 16…多重構造
フィルタ 18…外側捕集容器 20…内側捕集
容器 24…側周部 26…底部 28…第1孔部 36…側周部 38…底部 40…第2孔部 46、46a…係止手段 64…槽体 66…管体 70…貫通部分
槽 14…溶融塩浴液 16…多重構造
フィルタ 18…外側捕集容器 20…内側捕集
容器 24…側周部 26…底部 28…第1孔部 36…側周部 38…底部 40…第2孔部 46、46a…係止手段 64…槽体 66…管体 70…貫通部分
Claims (3)
- 【請求項1】一端側が開放された有底の円筒状乃至多角
筒状に形成され、多数の第1貫通孔部が設けられた外側
フィルタ部材と、 一端側が開放された有底の円筒状乃至多角筒状に形成さ
れ、多数の第2貫通孔部が設けられるとともに、前記外
側フィルタ部材の内部に摺動自在に配設されて前記第1
貫通孔部と前記第2貫通孔部の重ね合わせ状態を変更可
能な内側フィルタ部材と、 を備えることを特徴とする多重構造フィルタ。 - 【請求項2】請求項1記載の多重構造フィルタにおい
て、前記外側フィルタ部材と前記内側フィルタ部材を相
対的に位置調整した状態で互いに固定するための係止手
段を備えることを特徴とする多重構造フィルタ。 - 【請求項3】請求項1または2記載の多重構造フィルタ
において、前記第1および第2貫通孔部は、底部から離
間する方向に向かって多段階に大きさが変更されること
を特徴とする多重構造フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6102914A JPH07308520A (ja) | 1994-05-17 | 1994-05-17 | 多重構造フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6102914A JPH07308520A (ja) | 1994-05-17 | 1994-05-17 | 多重構造フィルタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07308520A true JPH07308520A (ja) | 1995-11-28 |
Family
ID=14340129
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6102914A Pending JPH07308520A (ja) | 1994-05-17 | 1994-05-17 | 多重構造フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07308520A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008001909A (ja) * | 2001-03-12 | 2008-01-10 | Texaco Development Corp | フィッシャー・トロプシュ触媒/ワックス分離のための内部フィルター |
JP2008080312A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Daikyo Nishikawa Kk | フィルタ及び濾過器 |
US9044697B2 (en) | 2006-09-28 | 2015-06-02 | Daikyonishikawa Corporation | Oil strainer with fusion bonded body, integral filter, and bonding flash accommodation parts |
JPWO2016092589A1 (ja) * | 2014-12-09 | 2017-09-14 | 株式会社ロキテクノ | 脱着式フィルタ容器およびそれを用いた濾過装置 |
-
1994
- 1994-05-17 JP JP6102914A patent/JPH07308520A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008001909A (ja) * | 2001-03-12 | 2008-01-10 | Texaco Development Corp | フィッシャー・トロプシュ触媒/ワックス分離のための内部フィルター |
US9044697B2 (en) | 2006-09-28 | 2015-06-02 | Daikyonishikawa Corporation | Oil strainer with fusion bonded body, integral filter, and bonding flash accommodation parts |
JP2008080312A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Daikyo Nishikawa Kk | フィルタ及び濾過器 |
JPWO2016092589A1 (ja) * | 2014-12-09 | 2017-09-14 | 株式会社ロキテクノ | 脱着式フィルタ容器およびそれを用いた濾過装置 |
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