JPH07306411A - 乗物内機器用表示部の照明装置 - Google Patents

乗物内機器用表示部の照明装置

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JPH07306411A
JPH07306411A JP6124395A JP12439594A JPH07306411A JP H07306411 A JPH07306411 A JP H07306411A JP 6124395 A JP6124395 A JP 6124395A JP 12439594 A JP12439594 A JP 12439594A JP H07306411 A JPH07306411 A JP H07306411A
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JP
Japan
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light
scattering
display
surface area
guide element
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Application number
JP6124395A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Koike
康博 小池
Naoaki Nonoyama
直明 野々山
Yukitoshi Hattori
幸年 服部
Takeya Sakai
丈也 酒井
Jun Izuhara
潤 出原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hayashi Telempu Corp
Original Assignee
Hayashi Telempu Corp
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Publication date
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  • Arrangements Of Lighting Devices For Vehicle Interiors, Mounting And Supporting Thereof, Circuits Therefore (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い光の利用効率と均一な明るさが得られ、
フロントグラス等への映り込みの防止が可能な乗物内機
器用表示部の照明装置。 【構成】 車内に設置された液晶ディスプレイ4は、光
源L、略楔形の指向出射性光散乱導光素子41、光出射
方向修正素子PR、液晶パネルLP、反射体R,R’で
構成されている。光入射面42から光散乱導光素子41
内に入射した光は、光散乱導光素子41内を末端部45
へ向けて導光される。その過程で、徐々にバックライト
光Hが取出面43から取り出される。このバックライト
Hには、明瞭な指向性があり、その主たる伝播方向は光
取出面3から20°乃至30°前後立ち上がったものと
なっている。バックライト光Hは、更に、必要に応じて
照明装置からの光出射方向を修正する光出射方向修正素
子PRへ入射し、矢印H’で示した光となって液晶パネ
ルLPに入射する。H’とほぼ平行な方向へ伝播する表
示光H”が液晶ディスプレイから出射され、ドライバ1
に明るい表示像が観察されることになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、光を導光しつつ指向
性をもって散乱光を出射する性質を有する光学素子(以
下、「指向出射性の光散乱導光素子」と言う。)を利用
して、自動車、航空機、船舶等の運転席周辺に設けられ
た諸計器類、機器操作部等の表示部の照明を行なう照明
装置に関する。
【0002】
【従来技術】自動車、航空機、船舶など乗物の運転室内
には、速度メータ、ナビゲーションシステム関連機器、
高度計、エアコンディショナの温度調節操作部、ラジオ
の同調操作部等、何らかの表示部を備えた諸計器類や機
器操作部が装備されている。これら表示部には、夜間の
運転時、トンネル内走行時等においても表示内容の視認
を可能にする為に照明装置が装備されていることが通常
である。
【0003】そこで、この種の表示部の照明装置におい
て従来より採用されている構造と特性について、幾つか
の例を挙げて考察してみる。
【0004】先ず、図1は、カーナビゲーションシステ
ムのモニタ表示部に、液晶ディスプレイを採用した場合
の代表的な配置を運転席周辺の外観と共に示した図であ
る。
【0005】図1において、符号1は運転席にあって運
転中のドライバを表わしており、その周辺には、ステア
リング2、カーナビゲーションシステムのモニタとして
の液晶ディスプレイ4を含む諸機器操作パネル部3、フ
ロントグラス5、ドアグラス6等が存在している。この
ような配置において、ドライバ1が諸機器操作パネル部
3を操作してナビゲーションシステムを作動させると、
液晶ディスプレイ4の照明装置が点灯され、モニタ画面
上に地図、関連データ等が表示される。
【0006】このような液晶ディスプレイ4の照明装置
にはバックライト型の配置が採用されることが通常であ
る。図2は従来より用いられているバックライト型の照
明装置を有する液晶ディスプレイの概略構造の代表例を
断面図で示したもので、液晶パネルLPの背面側に、光
源素子L(ここでは、蛍光ランプ)、裏面側に多数の点
刻401が形成された透明導光体40、反射体R、光拡
散板Sで構成された照明装置が配置されている。
【0007】蛍光ランプLから放射された光は、透明導
光体40の裏面側に形成された点刻401のエッジライ
ティング効果や反射体Rの反射作用によりバックライト
光に変換され、透明導光体40の光取出面402から出
射される。この出射光は、点刻401の存在位置に対応
した明るさムラが表示面の明るさの均一性に悪影響を及
ぼすことを避ける為に、光拡散板Sを通して液晶パネル
LPに導かれる。
【0008】光拡散板Sには、プリズム状の凹凸面を形
成したもの、スリガラス状のものあるいは内部に散乱粒
子を分散させたもの等が使用されるが、いずれの場合に
も光の伝播方向を多方向に散らす作用がある。従って、
このような照明装置の出射光の指向性は極めて乏しい。
【0009】その結果、表示情報に対応した明暗分布を
もって液晶パネルLPから出射される光の指向性も非常
に弱くなり、液晶パネルLPからの出射光には、正面方
向に伝播する光Qや小角度斜方へそれるように伝播する
光Q’だけでなく、大きく斜方へそれる光Q”も相当の
割合で存在することが避けられない。
【0010】一般に、液晶ディスプレイ4の表示面はド
ライバ1にほぼ正対した関係で設置あるいは使用(方向
調整可能な場合)されるから、上記の大きく斜方へそれ
る光Q”は、ドライバ1あるいは助手席に座る者による
観察には寄与しない無駄な光となる。そして、このよう
な光の内、特に問題となるのは、フロントグラス5ある
いはドアグラス6へ向かう光である。
【0011】フロントグラス5あるいはドアグラス6に
向かった光の一部は、図1に破線で示したようにフロン
トグラス5あるいはドアグラス6表面及び裏面で反射さ
れ、ドライバ1にこれらグラスへの映り込み像4A,4
Bとして観察されることになる。このような映り込み像
は、多くの場合不明瞭な二重像であり、ドライバ1が眩
惑されて運転を誤る危険性も大きい。また、映り込み現
象を抑える為に表示面を暗くしたのでは、表示が見にく
くなってしまうという問題が生じる。
【0012】液晶ディスプレイ4のバックライト光源の
構造には、上記のもの以外にも種々類似したものが知ら
れているが、明るさの均一性を確保しつつ表示面から出
射される光による映り込み現象を回避する技術は未だ提
案されていない。
【0013】次に、図3〜図5は、従来より使用されて
いる速度メータ表示部の概略構造を描いたもので、図3
は表側(観察側)からの外観図(但し、一方の光源素子
を併記)であり、図4は裏側(光入射側)から見た外観
を要素分解形式で表わした図である。また、図5(1)
は、図4におけるラインDD’に沿った断面図であり、
図5(2)は、同じくラインEE’に沿った断面図であ
る。
【0014】各図において、符号10で全体を指示され
た速度メータ表示部は、アクリル樹脂等からなる透明導
光体11、その背面側に配置された2個の光源素子L
(ここでは、白熱ランプ)、透明導光体11の表側に重
ねて配置された散乱シート12、輝光部13に対応した
切欠部を有するマスキング14、回転軸15を中心に旋
回する速度指針16から構成されている(速度指針16
の回転機構等については図示を省略)。輝光部13は、
速度目盛、数字、文字等を表示する為の形状を有してい
る。
【0015】光源素子Lから遠い部分の透明導光体11
表面にはエッジライティング効果によって光を表側に導
く為の点刻11Cが形成されており、図5(1)に描か
れているように、この点刻11Cに斜方より入射した光
(G1 ,G2 で代表)の一部は点刻11Cから散乱シー
ト12へ入射し、マスキング14が存在していない輝光
部13では、散乱性の表示光G3 として出射される。
【0016】一方、光源素子L,Lに直近で対面する透
明導光体11の左右端部にはの奥行き方向張り出し部1
1A,11Bが設けられている。図5(2)に描かれて
いるように、この奥行き方向張り出し部11A(あるい
は11B)に強い光G4 は、奥行き方向張り出し部内を
内部反射を繰り返して導光され、透明導光体11の平板
部へ導かれる。奥行き方向張り出し部11A,11Bの
近傍の散乱シート12裏面部分には、輝光部13の明る
さが局所的に強くなり過ぎないよう減光用のプリント1
2Aが形成されている。
【0017】このように、従来型の速度メータ表示部の
照明装置にあっては、輝光部に均一で十分な明るさを確
保する為に様々な付加構成(散乱シート、点刻、奥行き
方向張り出し部、減光用のプリント等)が必要である。
また、光の利用効率も高いとは言い難く、小型、小電力
の光源素子の少数使用(可能であれば1個)が難しくし
ている。その結果、表示部全体構造の簡素化、奥行き方
向のサイズの小型化、製造コスト抑制の阻害要因となっ
ている。
【0018】次に、従来技術における車内機器操作部の
照明装置の代表例として、エアコンディショナのON/
OFF、冷暖房切換、温度調節等の操作を行なう操作部
の照明装置の従来構造について図6を参照して説明す
る。図6は、従来型のエアコンディショナ操作部の表示
部の概略を要素分解図で示したものである。表示部は、
大別してバックライト光源部20とその前面に配置密着
配置される表示パネル30で構成されている。バックラ
イト光源部20は、大別して光源素子L(ここでは、白
熱ランプ)とアクリル樹脂等からなる透明導光体21か
ら構成されている。
【0019】透明導光体21は、基部21Aと延長部2
1B,21Cを有しており、延長部21Bの先端は幅広
部21Dが設けられている。両延長部21B,21Cの
間のU字状の空間23は、図示しない操作レバーを横方
向に移動自在な態様で貫通させる為のものである。ま
た、基部21Aには、光源素子Lの発光部分が収容され
る穴22が設けられている。更に、光源素子Lからの遠
距離に位置した幅広部21Dには、エッジライティング
効果によって透明導光体内を導光されてきた光をバック
ライト光に変換する為の点刻24が設けられれいる。
【0020】一方、表示パネル30の基板には散乱シー
ト31が使用されており、その表面には輝光部34を形
成する部分を除いてマスキング33が施されている。H
EAT,VENT等所要の文字が輝光部34に含まれる
こともある。符号32は、透明導光体の延長部間の空間
23と整列するように設けられた細長開口で、図示しな
い操作レバーが横方向に移動自在な態様で貫通して設け
られる。また、光源素子Lに近接した散乱シート31の
裏面部35には適当な遮光作用を有するプリント35が
形成されている。
【0021】光源素子Lの光の多くは穴22の周辺部か
ら透明導光体21内に入射し、内部反射を交えて基部2
1A,延長部21B,21C、幅広部21Dへ導光され
る。その過程で、各部に密着した表示パネル30の散乱
シート31及び幅広部21Dに形成された点刻の作用に
よって表示パネル30の前面側に向けて光が導かれ、輝
光部34から表示光として出射される。
【0022】このように、従来型のエアコンディショナ
操作部の表示部にあっても、速度メータ表示部の場合と
同様、輝光部に均一で十分な明るさを確保する為に様々
な付加構成(散乱シート、点刻、減光用のプリント等)
が必要であり、また、光の利用効率も高いとは言い難
い。従って、小型、小電力の光源素子を利用して、表示
部全体構造の簡素化、小型化を図り、製造コストを低減
する上で妨げとなっている。
【0023】また、液晶ディスプレイの場合と同じく、
輝光部34から出射される光の指向性が制御されていな
いので、フロントグラスやドアグラスへの映り込み現象
が発生し易いという問題がある。
【0024】以上、液晶ディスプレイ、速度メータ、エ
アコンディショナ操作部の各表示部で採用されている従
来技術の代表例について説明したが、いずれの場合に
も、次の(1)の問題点があり、また、設置角度によっ
ては(2)の映り込みの問題点が生じていた。
【0025】(1)光の利用効率を高めつつ明るさの均
一性を確保する為に様々の付加構成が必要であり、その
為に構造の簡素化、小型化、低コスト化が困難であるこ
と。
【0026】(2)表示光として表示部から出射される
光の指向性を制御乃至選択することが出来ないので、フ
ロントグラスやドアグラスへの映り込みが発生し易いこ
と。
【0027】このような問題点は、上記説明した事例に
限らず、従来技術一般に共通して存在しており、また、
乗用車以外の乗り物(飛行機、船舶等)であっても同様
の技術課題が存在しているものと考えられるが、これら
の問題を併せて解決する技術手段は未だに提案されてい
ないのが現状である。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本願発明の目
的は、上記説明したように、従来技術では解決すること
が困難であった様々の問題点を併せて解決することの可
能な乗物内機器用表示部の照明装置を提供することにあ
る。即ち、本願発明は、簡単な構成で高い光の利用効率
と均一な明るさの双方が得られると共に、必要に応じ
て、表示部から出射される光の指向性を制御乃至選択す
ることを通して映り込み現象を防止することが出来る乗
物内機器用表示部の照明装置を提供しようとするもので
ある。
【0029】
【課題を解決する為の手段】本願発明は、上記問題点を
一括して解決する為の基本的な構成として、「光出射表
面領域と、光入射表面領域と、一様な光散乱能が与えら
れた体積的散乱領域を有する指向出射性の光散乱導光素
子と、前記光入射表面領域に光入射を行なう為の光供給
手段とを備えたことを特徴とする乗物内機器用表示部の
照明装置」(請求項1)を提案したものである。
【0030】また、光出射方向の選択自由度を容易に確
保する為の構成として、「光出射表面領域と、光入射表
面領域と、一様な光散乱能が与えられた体積的散乱領域
を有する指向出射性の光散乱導光素子と、前記光入射表
面領域に光入射を行なう為の光供給手段と、前記光出射
表面領域に臨んで設けられた光出射方向修正手段を備え
ていることを特徴とする乗物内機器用表示部の照明装
置」(請求項2)を併せて提案したものである。
【0031】更に、光源から遠方に位置する部分への光
の送り込みを容易にすると共に装置の一層の軽量化を図
った構成として、「光出射表面領域と、光入射表面領域
と、一様な光散乱能が与えられた体積的散乱領域を有す
る指向出射性の光散乱導光素子と、前記光入射表面領域
に光入射を行なう為の光供給手段を備え、前記光散乱導
光素子が、前記光入射表面領域から離隔するに従って前
記光入射表面領域方向から見た断面積を減ずる傾向を有
している体積部分を備えていることを特徴とする乗物内
機器用表示部の照明装置」(請求項3)、並びに、「光
出射表面領域と、光入射表面領域と、一様な光散乱能が
与えられた体積的散乱領域を有する指向出射性の光散乱
導光素子と、前記光入射表面領域に光入射を行なう為の
光供給手段と、前記光出射表面領域に臨んで設けられた
光出射方向修正手段を備え、前記光散乱導光素子が、前
記光入射表面領域から離隔するに従って前記光入射表面
領域方向から見た断面積を減ずる傾向を有している体積
部分を備えていることを特徴とする乗物内機器用表示部
の照明装置」(請求項4)を提案したものである。
【0032】そして、具体的な適用箇所として、「自動
車車両内に配置された液晶ディスプレイのバックライト
光源装置」(請求項5)、「自動車車両内に配置された
速度メータ表示部のバックライト光源装置」(請求項
6)及び「自動車車両内に配置されたエアコンディショ
ナ操作部の表示部のバックライト光源装置」(請求項
7)を特定したものである。
【0033】
【作用】先ず、本願発明の照明装置に使用される光散乱
導光素子を構成する光散乱導光体の散乱特性について、
散乱照射パラメータEと相関距離aを用い、Debye
の理論を援用して説明する。また、光散乱導光素子に指
向出射性を持たせることが出来る原理について説明す
る。
【0034】強度I0 の光が媒体中をy(cm)透過し、そ
の間の散乱により強度がIに減衰した場合に、有効散乱
照射パラメータEを次式(1)または(2)で定義す
る。
【0035】
【数1】 上式(1),(2)は各々いわゆる積分形及び微分形の
表現であって、物理的な意味は等価である。なお、この
Eは濁度と呼ばれることもある。一方、媒体内に分布し
た不均一構造によって光散乱が起こる場合の散乱光強度
は、縦偏光の入射光に対して出射光の大半が縦偏光であ
る通常の場合(VV 散乱)には、次式(3)で表され
る。
【0036】
【数2】 自然光を入射させた場合には、Hh 散乱を考慮して、式
(3)の右辺に(1+cos2Φ)/2を乗じた次式を考え
れば良いことが知られている。
【0037】
【数3】 ここで、λ0 は入射光の波長、ν=(2πn)/λ0 、
s=2sin (Φ/2)、nは媒体の屈折率、Φは散乱
角、<η2 >は媒体中の誘電率ゆらぎ2乗平均(以下、
<η2 >=τとして、τを適宜使用する。)であり、γ
(r)は相関関数と呼ばれるものであり、次式(6)で
表わされる。
【0038】そして、Debyeによると、媒体の屈折
率不均一構造が界面を持ってA相とB相に分かれて分散
している場合には、誘電率のゆらぎに関して相関関数γ
(r)、相関距離a、誘電率ゆらぎ2乗平均τ等が次の
関係式(7),(8)で表される。
【0039】
【数4】 不均一構造が半径Rの球状界面で構成されているとみな
せば、相関距離aは次式で表される。
【0040】
【数5】 相関関数γ(r)についての式(6)を用い、式(5)
に基づいて自然光を媒体に入射させた時の有効散乱照射
パラメータEを計算すると結果は次のようになる。
【0041】
【数6】 以上述べた関係から、相関距離a及び誘電率ゆらぎ2乗
平均τを変化させることにより、散乱光強度、散乱光強
度の角度依存性及び有効散乱照射パラメータEを制御す
ることが可能であることが判る。図7は、横軸に相関距
離a、縦軸に誘電率ゆらぎ2乗平均τをとり、有効散乱
照射パラメータEを一定にする条件を表わす曲線を、E
=50[cm-1]及びE=100[cm-1]の場合について
描いたものである。
【0042】一般に、Eが大きければ散乱能が大きく、
Eが小さければ散乱能が小さい、換言すれば透明に近く
なる。E=0は全く散乱の無いことに対応している。従
って、一般には、大寸法の光散乱導光素子にはEの小さ
な光散乱導光体が適し、小寸法の光散乱導光素子にはE
の大きな光散乱導光体が適している。
【0043】上記基準を考慮しつつ、自動車車内の機器
表示部のサイズとして数cm〜数10cmを想定した場
合、実際的な有効散乱照射パラメータEのレンジは、E
=0.5〜50[cm-1]の程度となる。
【0044】一方、相関距離aは、光散乱導光素子に用
いる光散乱導光体内部における個々の散乱現象における
散乱光の方向特性に深く関わっている量である。即ち、
上記(3)式乃至(5)式の形から推察されるように、
光散乱導光体内部における光散乱は一般に前方散乱性を
帯びているが、前方散乱性の強さが相関距離aによって
変化する。
【0045】図8は、これをaの2つの値について例示
したグラフである。図において、横軸は散乱角度Φ(入
射光線の進行方向をΦ=0°とする。)を表わし、縦軸
は自然光を仮定した場合の散乱光強度、即ち、上記
(5)式をΦ=0°に対して規格化した値、Vvh(Φ)
/Vvh(0)を表わしている。図に併記されているよう
に、a=0.13μm、上記(9)を用いて粒径に換算
して2R=0.2μmの場合には、規格化散乱強度のグ
ラフはΦに関する緩やかな減少関数となるが、a=1.
3μm、上記(9)式による粒径換算値で2R=2.0
μmの場合には、規格化散乱強度のグラフはΦが小さい
範囲で急激に減少する関数となる。
【0046】このように、光散乱導光体内の屈折率の不
均一構造によって生ずる散乱は、基本的に前方散乱性を
示し、相関距離aの値が小さくなると前方散乱性が弱ま
り、1回の散乱における散乱角度範囲が広がる傾向を持
っている。この事実自体は、実験的にも確認済みの事柄
である。
【0047】以上は光散乱導光素子を構成する光散乱導
光体内部に分布した屈折率不均一構造による散乱現象そ
のものに着目した議論であるが、光散乱導光素子の光取
出面から実際に出射される光の方向特性を評価する為に
は、光取出面における全反射の現象と光出射時の透過率
(光散乱導光素子からの脱出率)を併せて考慮する必要
がある。
【0048】基礎的な光学理論によって良く知られてい
るように、光散乱導光体の内部側から光取出面に光が入
射した時、光散乱導光体内外の媒質の屈折率によって決
まる臨界角αc (ここでは、光取出面に立てた法線方向
を0°とする。)を上回る場合には、外部(空気層)へ
の出射(脱出)が起らない。本願発明に使用される代表
的な材料であるPMMA(屈折率1.492)では、α
c =42°となる。後述するように、本願発明で好適に
使用される樹脂材料の屈折率は、1.4〜1.7の範囲
にあるので、実際的なαc の範囲は、36.0°〜4
5.6°の程度の値となる。
【0049】上述したように、光散乱導光体内部におけ
る散乱は前方散乱性を示すから、光取出面の側方に光入
射面をとる通常のケースでは、光入射面から入射した光
が不均一構造に遭遇して発生した1次散乱光が直ちに上
記臨界角条件を満たすことは稀であると考えられる。
【0050】換言すれば、光取出面からの光出射には、
光散乱導光体内部における多重散乱や光散乱導光体の背
面側の界面、あるいは反射部材による反射等を経た光が
上記臨界角条件を満たして外部に出射される現象が大き
く寄与しているものと思われる。
【0051】そうだとすると、臨界角条件を満たす光に
注目した場合には、個々の散乱現象の属性である前方散
乱性は相当程度薄められ、光の進行方向分布には相当の
拡がりが生じているものと考えて良い。従って、光散乱
導光体で構成された光散乱導光素子から出射される光の
方向特性は、臨界角条件を満たした光の光取出面におけ
る透過率(脱出率)の角度依存性に大きく左右されるこ
とになる。
【0052】一般に、臨界角条件をぎりぎりで満たすよ
うな場合の界面透過率は極めて低く(例えば、アクリル
樹脂−空気界面の場合、P偏光成分40%程度、S偏光
成分20%程度)、臨界角を下回ると急激に上昇し、5
°乃至10°以上下回った条件ではほぼ一定となる(ア
クリル樹脂−空気界面の場合、P偏光成分90%以上、
S偏光成分85%以上)。
【0053】以上のことから、アクリル樹脂の場合で言
えば、光取出面への入射角が35°〜40°前後の光
が、光散乱導光素子の光取出面からの光出射に最も寄与
しているものと考えられる。光取出面における屈折を考
慮に入れると、35°〜40°の入射角で光取出面に入
射した光は、光取出面に立てた法線に対して65°付近
から前後10度程度の範囲内に収まる方向へ向けて出射
される。
【0054】光散乱導光素子を構成する光散乱導光体に
アクリル樹脂以外の材料を使用した場合でも、実際的な
材料の屈折率の範囲は1.4〜1.7の程度であるか
ら、上記角度に数度程度のずれを見込めば、全く同様の
議論が成立する。
【0055】即ち、光散乱導光素子の光取出面からの出
射光は、粗く見積って光取出面表面に対して20°〜3
0°前後も立ち上がった方向に明瞭な指向性を有する光
となる。
【0056】但し、ここで注意すべきことは、相関距離
aの値が余り小さくなると、前方散乱性そのものが薄れ
てしまい、一次散乱のみで後方散乱を含む広範囲の散乱
光が発生するようになる為に、この指向性が弱まってし
まうことである。本願発明では、このような現象が顕著
とならないような光散乱導光体(以下、「指向出射性の
光散乱導光体」と呼ぶ。)で構成された光散乱導光素子
を使用する。このような条件を満たす為に好ましい実際
的な相関距離aの数値範囲は、0.06μm〜35μm
の程度となる。光散乱導光体を異屈折率粒子を分散させ
た場合には、(9)式から、粒子径0.1μm〜54μ
mの範囲がこれに対応する。
【0057】また、上記した目安に従って光散乱導光体
サイズに適合した有効散乱照射パラメータEの値を選択
すれば、光取出面からの光の出射が光入射面の近傍に集
中して起ることはなく、光入射面から離れた部分まで導
光されながら徐々に光の取出しを行うことが出来る。
【0058】本願発明は、光散乱導光体のこのような性
質を利用して、指向性があり明るさの均一度も高い照明
光を得るものである。また、光散乱導光素子によって指
向性の高い光が得られることを前提に、光出射方向修正
素子を付加することによって照明光の伝播方向の選択自
由度を更に広げたものである。
【0059】光散乱導光体の深部(光源から遠方)への
光の送り込みをより容易にし、輝光部全体に亙る明るさ
の均一度をより確実に確保する手段の1つに、光散乱導
光素子を略楔形状にする方法がある。
【0060】光散乱導光素子と組み合わせて配置される
各手段の機能、光散乱導光素子を楔形状断面の光散乱導
光体で構成(正確に言えば、「光散乱導光素子が、光入
射表面領域から離隔するに従って前記光入射表面領域方
向から見た断面積を減ずる傾向を有している体積部分を
備えていること」)の意義及び光散乱導光体の材料と製
法については、次記実施例の中で述べることとする。
【0061】
【実施例】ここでは、本願発明の実施例として、上記従
来技術の説明の中で取り上げたカーナビゲーションシス
テムのモニタ表示部(図1〜図2)、速度メータ表示部
(図3〜図5)及びエアコンディショナ操作部の表示部
(図6)における各照明装置を、本願発明に従ったもの
に置換した事例について説明する。なお、各事例の説明
で引用される図においては、各対応する従来例で使用し
たものに準じた要素指示符号を使用した。
【0062】先ず図9は、カーナビゲーションシステム
のモニタ表示部を構成する液晶ディスプレイのバックラ
イト光源部に本願発明の照明装置を採用した場合の代表
的な配置を運転席周辺の外観と共に示したものである。
図9に示された配置は、外観を見る限り、図1に示され
たものと特に変わるところはない。即ち、符号1は運転
席にあって運転中のドライバを表わしており、その周辺
には、ステアリング2、カーナビゲーションシステムの
モニタとしての液晶ディスプレイ4を含む諸機器操作パ
ネル部3、フロントグラス5、ドアグラス6等が存在し
ている。このような配置において、ドライバ1が諸機器
操作パネル部3を操作してナビゲーションシステムを作
動させると、液晶ディスプレイ4の照明装置が点灯さ
れ、モニタ画面上に地図、関連データ等が表示される。
【0063】しかし、この図9では本願発明に従った照
明装置がバックライト光源に採用されている為に、矢印
H”で表示されているように、表示光の出射方向に指向
があり、表示面から出射される光の大半がドライバ1に
向かって伝播する点が図1の場合と大きく異なってい
る。これにより、フロントグラス5やドアグラス6への
映り込みが起らない。また、無駄な方向に光が散逸する
ことも抑制されるので、同じ明るさを表示光に有効利用
される光量の割合が大きくなる。
【0064】図10は、このような特徴が得られるバッ
クライト型配置の照明装置の概略構造を、要素分解形式
の断面図で表わしたものである。液晶ディスプレイ4
は、光源L、指向出射性の光散乱導光素子41(以下、
単に光散乱導光素子とも言う。)、光出射方向修正素子
PR、液晶パネルLP、反射体(銀箔、アルミ箔等)
R,R’で構成されている。光散乱導光素子41は、略
楔形の形状をなしており、光源素子L(蛍光ランプ)に
面した光入射面42、光取出面43、裏面44、末端面
45を有している。反射体Rは裏面44から出射された
光の散逸を防止する為に配置されたものである。また、
反射体R’は蛍光ランプLの背面側に放射される光を光
入射面42へ向かわせるものである。
【0065】光散乱導光素子41には、例えば、ポリメ
チルメタクリレート(PMMA)中にシリコーン系樹脂
材料(屈折率=1.4345)を0.01wt%の割合
で一様に分散させたものが利用出来る。
【0066】光入射面42から光散乱導光素子41内に
入射した光は、光散乱導光素子41内を末端部45へ向
けて導光される。その過程で、「作用」の欄で説明した
プロセスによって、徐々にバックライト光Hが取出面4
3から取り出される。このバックライトHには、明瞭な
指向性があり、その主たる伝播方向は光取出面3から2
0°乃至30°前後立ち上がったものとなっている。
【0067】バックライト光Hは、更に、必要に応じて
照明装置からの光出射方向を修正する光出射方向修正素
子PRへ入射し、矢印H’で示した光となって液晶パネ
ルLPに入射する。液晶パネルLPで光の主たる伝播方
向は変わらないので、H’とほぼ平行な方向へ伝播する
表示光H”が液晶ディスプレイから出射され、ドライバ
1に明るい表示像が観察されることになる。
【0068】光散乱導光素子41は、必ずしも楔形でな
くとも、「作用」の欄で述べた理由によって出射光の指
向性は確保され、また、点刻や散乱シートのような付加
部材を配置しなくとも均一な明るさの表示が得られるこ
とが確かめられているが、楔形状(一般には、光入射面
側から見た断面積が漸減する傾向を有する形状、以下同
様。)を採用することによって、光散乱導光素子41の
末端面45までより確実に光を導いて光取出面43の全
体から均一な出射光Hを取り出すことが出来る。
【0069】図11は、これを説明する為に、図10の
配置で用いられている楔形状の光散乱導光体で構成され
た光散乱導光素子41の断面図であり、その内部におけ
る繰り返し反射の様子が、光入射面42から光散乱導光
素子内部に取り込まれる光が光線F0 で代表させて描か
れている。
【0070】光源Lは楔形の1側端部に形成された光入
射面42に面して配置されるから、代表光線F0 は、図
示したように水平方向と小さな角度をなしているものと
考えることが出来る。
【0071】この光線F0 の挙動を考察してみると、光
線F0 は、一定割合で散乱による方向転換を受けなが
ら、図示したように光取出面43とこれに対して傾斜し
た裏面44において反射を繰り返し、光散乱導光素子4
1の末端面45へ向けて導光される。面43,44の内
側表面における反射は正反射であるから、個々の反射に
おける入射角と反射角は等しい(θ1 ,θ2 ,θ3 ・・
・・)。ここで、光取出面43における各回の反射に注
目すると、光散乱導光素子41が楔形状の断面を有して
いる為に、θ2 >θ4 >θ6 ・・・の関係が成立してい
ることが判る。
【0072】更に、各反射時における界面透過率を考え
てみると、「作用」の欄で行なった議論と同様に理由に
より、θi >αc (臨界角;PMMA−空気界面で42
°)の条件では全反射が起こり、θi がαc を下回ると
透過率が急上昇し、θi が所定値(PMMA−空気界面
で35°前後)以下で透過率はほぼ一定となる。図11
では、θ2 >αc >θ4 >θ6 の関係によって、出射光
B4 ,B6 が生じている様子が描かれている。
【0073】このような効果は、代表光線F0 (無散乱
光)に限らず、1次散乱光や多重散乱光についても同様
に生じている筈であるから、光散乱導光素子41全体と
しては光入射面42から遠ざかる程光取出面43からの
光出射率を高める効果を生んでいるものと考えられる。
この効果を、光入射面42からの距離xの関数f(x)
で評価すると、f(x)はxに関する増加関数である。
一方、光入射面42に近い部分では光源Lに対する近接
効果が直接光、散乱光いずれについても働く。この近接
効果をg(x)で評価すれば、g(x)はxに関する減
少関数となる。
【0074】従って、このg(x)で表わされる近接効
果が上記f(x)で表わされる効果によって相殺され、
より遠くまで光を導いた上で光取出面5から光を出射さ
せる傾向が生まれることになる。また、光散乱導光素子
41内の光が光取出面43に入射する機会も、楔形状の
効果によって入射面42から遠ざかるにつれて増大する
傾向を持つから、光取出面43全体に亙って輝度レベル
を一段と向上させる効果も生じているものと思われる。
なお、両面43,44のなす角度ψに絶対的な制限は特
にないが、例えば、数°程度とするのが1つの実際的な
選択である。
【0075】更に、傾斜した裏面44(場合によっては
光取出面43)を曲面とすることにより、反射角θ1 、
θ2 、θ3 ・・・・の増大推移を制御し、より望ましい
特性を実現することも可能である。
【0076】以上述べた断面楔形状の光散乱導光体を採
用したことによる効果は、裏面44に沿って反射体R
(図10参照)を配置した場合にも同様に成立すること
は明らかである。
【0077】次に、図12(1),(2)を参照して、
図10に示された配置で用いられている光出射方向修正
素子PRの光出射方向修正機能について説明する。この
光出射方向修正素子PRは、素子の表面に形成されたプ
リズム状起伏部の屈折、反射作用を利用して光の出射方
向を修正するものである。光出射方向修正素子PRを光
散乱導光素子41の光取出面43の上方(密着も可)に
配置する場合、プリズム状起伏部を光取出面43側(光
入射側)に向ける配置と、液晶パネルLP側(光出射
側)に向ける配置が考えられる。
【0078】なお、ここでは、光散乱導光素子41の光
取出面43からの指向性の出射光を出射角φ=約60°
として、代表光線F1 あるいはF2 で表わすこととし、
光出射方向修正素子PRはポリカーボネート(PC;屈
折率npr=1.59)製とする。また、光出射方向修正
素子PR(屈折率n41=1.49)と光取出面43の間
には薄い空気層AR(屈折率n0 =1)が介在している
ものとする。
【0079】先ず、プリズム状起伏部を光取出面43側
に向けて配置した場合について、図12(1)を参照し
て説明する。同図において、プリズム状起伏部は、プリ
ズム斜面J1 ,J2 の繰り返しによって形成され、ま
た、光出射方向修正素子PRの光出射側の面は平坦な面
J3 とされている。
【0080】光取出面43から出射代表光線F1 は、空
気層ARを直進した後、一方のプリズム斜面J1 から光
出射方向修正素子PR内に入り、他方のプリズム斜面J
2 の内面で反射し、平坦面J3 からF1'として出射され
る。出射光F1'の伝播方向は、光出射方向修正素子PR
の材料(屈折率)及び両プリズム斜面J1 ,J2 の傾斜
角度を選択することによって広い範囲で自由に制御する
ことが出来る。一般には、光取出面43から出射された
光の主たる伝播方向を光取出面43乃至光出射方向修正
素子PRの正面方向に修正する機能を有している。な
お、プリズム斜面J2 の内面における反射に際しては、
全反射条件が満たされていることが望ましい。図に描か
れた光路から判るように、プリズム斜面J2 の内面にお
ける入射角φ’は比較的大きくとれるので、全反射条件
を満たすことは困難ではない。
【0081】次に、図12(2)は、図10に示した配
置における光出射方向修正素子PRを、そのプリズム状
起伏部を外側(液晶パネルLP側)に向けて配置した場
合の光の挙動を説明する断面図である。同図において、
外側を向いたプリズム状起伏部はプリズム斜面J4 ,J
5 の繰り返しによって与えられており、光出射方向修正
素子PRの光入射側の面は平坦な面J5 とされている。
【0082】光取出面43から出射代表光線F2 は、空
気層ARを直進した後、平坦面J5から光出射方向修正
素子PR内に入り、一方のプリズム斜面J4 の内面から
F2'として出射される。出射光F2'の伝播方向は、光出
射方向修正素子PRの材料(屈折率)及び両プリズム斜
面J4 ,J5 (特に、J4 )の傾斜角度を選択すること
によって広い範囲で自由に制御することが出来る。この
配置においても、一般には、光取出面43から出射され
た光の主たる伝播方向を光取出面43乃至光出射方向修
正素子PRの正面方向に修正する機能を有している。な
お、プリズム斜面J5 の傾斜角、屈折率npr、代表光線
F2 の光取出面43からの出射角φの値の組合せによっ
ては、一方のプリズム斜面J4 から出射された光の一部
が、他方のプリズム斜面J5 で反射してから液晶パネル
PLへ向かう光路も考えられる。
【0083】このように、光散乱導光素子41に光出射
方向修正素子PRを組み合わせることによって、液晶デ
ィスプレイの設置角度とは独立に表示光の出射角度を制
御することが可能になる。従って、表示光の出射角度を
運転手席周辺のガラス窓部に映り込まないように選択す
れば、ドライバ(あるいはパイロット、船舶操縦者等)
を眩惑する映り込み現象が回避される。なお、この映り
込み防止作用が、液晶ディスプレイに限らず他の機器表
示部における照明装置においても、指向出射性の光散乱
導光素子の組合せを用いることによって発揮させ得るこ
とはもちろんである。
【0084】図13は指向出射性の光散乱導光素子を用
いて輝光部からの出射光に指向性を与えることによっ
て、映り込み防止機能を持たせた第3の事例を見取図で
示したものである。
【0085】この事例では、速度メータ表示部の形状に
対応した平面形状を有すると共に、光源素子Lに正対し
た部分には光取入部51が形成され、光源素子Lから遠
ざかるに従って厚さを減ずる楔形断面形状を有する指向
出射性の光散乱導光素子50が使用されている。光散乱
導光素子50の表側表面には、輝光部13を除いてマス
キング14が施されている。速度指針16を回転させる
回転軸15は、光散乱導光素子50の中心付近を僅かな
間隙をもって貫通している。符号Rは光散乱導光素子5
0の裏面側に配置された反射体(銀箔、アルミ箔等)で
あり、光散乱導光素子50の裏面側から光が散逸するこ
とを防止している。
【0086】光源素子Lからの光は、主として光取入部
51の光入射面51Aから入射し、光散乱導光素子50
内部で散乱作用を受けながら肉薄部へ向けて導光され
る。この過程は、液晶ディスプレイの実施例に関連して
説明したものと基本的に同じものであり、各輝光部13
では、光源素子からの遠近に関係なく均一な明るさを得
ることが出来る。また、図中に矢印で示したように表示
光の出射方向に明瞭な指向性が与えられているので、矢
印方向にドライバの顔面が位置するように速度メータの
設置箇所、方向等を選択すれば、フロントグラスやドア
グラスへの映り込み現象を防止することが出来る。
【0087】また、光散乱導光素子50の厚さ勾配の方
向を選ぶことによっても、表示光の出射方向を調整する
ことが出来る。更に、液晶ディスプレイの説明で述べた
光出射方向修正素子を光散乱導光素子50の前面に配置
することも考えられる。
【0088】図14は、エアコンディショナ操作部の表
示部に本願発明を適用した実施例の概略構成を表わした
ものである。この実施例では、バックライト光源部を構
成する指向出射性の光散乱導光素子60上にマスキング
34が施され、マスキングの形成を除外した部分が輝光
部34となる。HEAT,VENT等所要の文字が輝光
部34に含まれることもある。光散乱導光素子60は、
基部に相当する肉厚平板部61、楔形状断面を有する楔
形部62及び63から構成されている。楔形部62及び
63は、延長部、幅広部(図6参照)に相当した部分で
ある。
【0089】細長開口32は、図6に示したものと同
様、図示しない操作レバーを横方向に移動自在な態様で
貫通させる為のものである。従来品のように導光手段と
散乱手段(バックライト光を生成する為の手段)が別々
に準備する必要が無いことが、本例の特徴の一つであ
る。
【0090】また、光散乱導光素子60の肉厚平板部6
1には、切欠部が光取入部64として形成され、光源素
子L(ここでは、白熱ランプ)の先端部が収容されてい
る。光源素子Lから発せられた光は、主としてこの光取
入部64から光散乱導光素子60内に導入される。光散
乱導光素子60内に入射した光は、内部反射と散乱を交
えて肉厚平板部61、楔形部62、63へ導順次導光さ
れる。
【0091】この過程は、液晶ディスプレイの実施例あ
るいは速度メータの第3の事例(図18参照)に関連し
て説明したものと基本的に同じものであり、各輝光部3
4では、光源素子Lからの遠近に関係なく均一な明るさ
を得ることが出来る。また、図中に矢印Tで示したよう
に表示光の出射方向に明瞭な指向性が与えられているの
で、矢印T方向にドライバの顔面が位置するようにエア
コンディショナの操作パネルの設置箇所、方向等を選択
すれば、フロントグラスやドアグラスへの映り込み現象
を防止することが出来る。
【0092】また、光散乱導光素子60の厚さ勾配の方
向を選ぶことによっても、表示光の出射方向を調整する
ことが出来る。更に、液晶ディスプレイの説明で述べた
光出射方向修正素子を光散乱導光素子60の前面に配置
することも考えられる。
【0093】以上、液晶ディスプレイ、速度メータ、エ
アコンディショナ操作部の各表示部に本願発明を適用し
た幾つかの実施例について説明したが、本願発明が適用
出来る機器表示部はこれらに限られるものでは無いこと
はもちろんである。例を挙げれば、ガソリン残量計の表
示部、ラジオ周波数同調操作部、CD操作部、コンビネ
ーションメータ表示部などがある。
【0094】これらいずれの機器表示部に本願発明を適
用した場合にも、上記実施例で説明したような本願発明
の特徴が発揮されることも、これまでの説明から容易に
理解されるであろう。
【0095】最後に、本願発明に使用される光散乱導光
体の材料及び製造方法について説明する。本願発明で使
用する光散乱導光素子を構成する光散乱導光体のベース
には、種々のポリマー材料が利用可能である。これらポ
リマーの代表的なものを下記の表1及び表2に示した。
【0096】
【表1】
【0097】
【表2】 このようなポリマー材料をベースとする光散乱導光素子
は、次のような製造法によって製造することが可能であ
る。先ず、その1つは、2種類以上のポリマーを混練す
る工程を含む成形プロセスを利用する方法である。即
ち、2種類以上の屈折率の相互に異なるポリマー材料
(任意形状で良い。工業的には、例えばペレット状のも
のが考えられる。)を混合加熱して、練り合わし(混練
工程)、混練された液状材料を射出成形機の金型内に高
圧で射出注入し、冷却固化することによって成形された
光散乱導光素子を金型から取り出せば金型形状に対応し
た形状の光散乱導光素子を得ることが出来る。
【0098】混練された2種類以上の異屈折率のポリマ
ーは完全には混ざり合うことなく固化するので、それら
の局所的濃度に不均一(ゆらぎ)が生まれて固定され、
一様な散乱能が与えられる。また、混練された材料を押
し出し成形機のシリンダー内に注入し、通常のやり方で
押し出せば目的とする成形物を得ることが出来る。
【0099】これらポリマーブレンドの組合せや混合割
合については、非常に幅広い選択が可能であり、屈折率
差、成形プロセスで生成される屈折率不均一構造の強さ
や性質(散乱照射パラメータE、相関距離a、誘電率ゆ
らぎ2乗平均τ等)を考慮して決定すれば良い。なお、
使用し得るポリマー材料の代表的なものは前記表1及び
表2に示されている。
【0100】光散乱導光素子を構成する材料の製造法の
別の1つは、ポリマー材料中に屈折率の異なる(0.0
01以上の屈折率差)粒子状材料を一様に混入分散させ
るものである。そして、粒子状材料の一様混入に利用可
能な方法の1つにサスペンション重合法と呼ばれる方法
がある。即ち、粒子状材料をモノマー中に混入し、湯中
に懸濁させた状態で重合反応を行なわせると、粒子状材
料が一様に混入されたポリマー材料を得ることが出来
る。これを原材料に用いて成形を行なえば、所望の形状
の光散乱導光素子が製造される。
【0101】また、サスペンション重合を種々の粒子状
材料とモノマーの組合せ(粒子濃度、粒径、屈折率等の
組合せ)について実行し、複数種類の材料を用意してお
き、これを選択的にブレンドして成形を行なえば、多様
な特性の光散乱導光素子を製造することが出来る。ま
た、粒子状材料を含まないポリマーをブレンドすれば、
粒子濃度を簡単に制御することが出来る。
【0102】粒子状材料の一様混入に利用可能な方法の
他の1つは、ポリマー材料と粒子状材料を混練するもの
である。この場合も、種々の粒子状材料とポリマーの組
合せ(粒子濃度、粒径、屈折率等の組合せ)で混練・成
形(ペレット化)を行なっておき、これらを選択的にブ
レンドして光散乱導光素子を成形製造することにより、
多様な特性の光散乱導光素子を得ることが出来る。
【0103】また、上記のポリマーブレンド法と粒子状
材料混入方法を組み合わせることも可能である。例え
ば、屈折率の異なるポリマーのブレンド・混練時に粒子
状材料を混入させることが考えられる。
【0104】以下、製造法の幾つかの実例を挙げてお
く。 <製造例1>メタクリル樹脂のペレット(旭化成製、デ
ルベット80N)に粒径0.8μmのシリコーン系樹脂
粉体(東芝シリコーン製、トスパール108)を0.3
wt%添加し、ミキサーで混合分散させた後、押し出し
機でストランド状に押し出し、ペレタイザーでペレット
化することにより、シリコーン系樹脂粉体が均一に分散
されたペレットを調製した。
【0105】このペレットを射出成形機を用い、シリン
ダー温度230゜C〜260゜C、型温度50゜Cの条
件で成形して、縦68mm、横85mmで厚さが長辺方
向に3.8mmから0.2mm迄徐々に変化した楔型の
光散乱導光素子を得た。
【0106】製造された光散乱導光素子の相関距離はa
=0.53μmであり、有効散乱照射パラメータの前記
(11)式による見積計算値はE=12.6[cm-1]であ
った。
【0107】<製造例2>MMAに粒径0.8μmのシ
リコーン系樹脂粉体(東芝シリコーン製、トスパール1
08)を0.3wt%添加し、公知のサスペンション重
合法により、該粉体が均一に分散した球状粒子を得た。
これを製造例1と同様にペレタイザーでペレット化する
ことにより、シリコーン系樹脂粉体が均一に分散された
ペレットを調製した。
【0108】以下、製造例1と同じ条件で同型の楔状光
散乱導光素子を得た。この光散乱導光素子は、製造例1
で作製された光散乱導光素子と外観上全く区別がつかな
いものであった。そして、相関距離はa=0.53μm
であり、有効散乱照射パラメータの前記(11)式によ
る見積値はE=12.6[cm-1]であった。
【0109】<製造例3>ポリメチルメタクリレート
(PMMA)にポリスチレン(PSt)を0.5wt%
添加し、V型タンブラーを用いて10分間、次いでヘン
シェルミキサーを用いて5分間混合した。これを径30
mmの2軸押し出し機[ナカタニ機械(株)製]を使っ
て、シリンダー温度220゜C〜250゜C、スクリュ
ー回転数75rpm、吐出量6kg/hrの条件で融解
混合してペレットを作成した。
【0110】このペレットを射出成形機を用い、シリン
ダー温度220゜C〜250゜C、型温度65゜C、射
出速度中速、射出圧力ショートショット圧プラス10k
g/cm2 の条件で成形して、縦68mm、横85mm
で厚さが長辺方向に3.8mmから0.2mm迄徐々に
変化した楔型の光散乱導光素子を得た。
【0111】<製造例4>MMA(メチルメタクリレー
ト)に粒径2μmのシリコーン系樹脂粉体(東芝シリコ
ーン製、トスパール120)を各々0.05wt%、
0.08wt%、0.10wt%、0.15wt%を加
えて均一に分散した4種類の試料と粒子無添加のMMA
試料を用意し、計5種類の試料の各々にラジカル重合開
始剤としてベンゾイルパーオキサイド(BPO)0.5
wt%、連鎖移動剤としてn―ラウリルメルカプタン
(n−LM)を0.2wt%加え、70℃で24時間注
型重合させて縦68mm、横85mmで厚さが長辺方向
に3.8mmから0.2mm迄徐々に変化した楔型の光
散乱導光素子を1枚づつ作製した。
【0112】<製造例5>MMA(メチルメタクリレー
ト)にシリコーンオイルを0.025wt%加えて均一
に分散させ、ラジカル重合開始剤としてベンゾイルパー
オキサイド(BPO)を0.5wt%、連鎖移動剤とし
てn―ブチルメルカプタン(n−BM)を0.2wt
%、各々加え、70℃で30分間にわたりゾル化を行な
った上で、更に65℃で24時間注型重合させて縦68
mm、横85mmで厚さが長辺方向に3.8mmから
0.2mmまで徐々に変化した楔型の光散乱導光素子を
作製した。
【0113】<製造例6>PMMA(ポリメチルメタク
リレート)に粒径2μmのシリコーン系樹脂粉体(東芝
シリコーン製、トスパール120)を0.08wt%加
え、V型タンブラを用いて10分間、次いでヘンシェル
ミキサを用いて5分間混合した。これを2軸押し出し機
で溶融混合(シリンダ温度220℃〜250℃)・押出
成形して、ペレットを作製した。
【0114】このペレットを射出成形機を用いてシリン
ダ温度220℃〜250℃の条件で射出成形し、縦68
mm、横85mmで厚さが長辺方向に3.8mmから
0.2mmまで徐々に変化した楔型の光散乱導光素子を
作製した。
【0115】なお、これら製造例における成形工程で使
用される金型の形状・サイズは、自由に変えることが出
来るから、本願発明の適用対象機器に適合した光散乱導
光素子を準備することは極めて容易である。
【0116】
【発明の効果】本願発明によれば、自動車、航空機、船
舶等内に装備される各種機器における表示部に適用され
る照明装置について、構成を簡素化、小型化を図りつ
つ、明るさが均一性と光の利用効率を改善することが出
来る。また、そのことを通して製造コストの低減、消費
電力の削減を実現することも可能となった。
【0117】更に、必要に応じて表示部から出射される
光の指向性を制御乃至選択することにより、視認に寄与
しない光の割合を低減し、運転席周辺のガラス窓部分に
発生し易い映り込み現象を回避する為の技術手段を提供
することが出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】カーナビゲーションシステムのモニタ表示部
に、液晶ディスプレイを採用した場合の代表的な配置を
運転席周辺の外観と共に示した図である。
【図2】従来のバックライト型の照明装置を有する液晶
ディスプレイの概略構造の代表例を断面図で示したもの
である。
【図3】従来より使用されている速度メータ表示部の表
側(観察側)から見た外観図(但し、一方の光源素子を
併記)である。
【図4】図3に示した速度メータ表示部を裏側(光入射
側)から見た外観を要素分解形式で表わした図である。
【図5】(1)は、図4におけるラインDD’に沿った
断面図、図5(2)は、同じくラインEE’に沿った断
面図である。
【図6】従来型のエアコンディショナ操作部の表示部の
概略を要素分解図で示したものである。
【図7】横軸に相関距離a、縦軸に誘電率ゆらぎ2乗平
均τをとって有効散乱照射パラメータEを一定にする条
件を表わす曲線を、E=50[cm-1]及びE=100
[cm-1]の場合について描いたものである。
【図8】相関距離aによって光散乱導光素子の前方散乱
性の強さが変化することを説明するグラフである。
【図9】カーナビゲーションシステムのモニタ表示部を
構成する液晶ディスプレイのバックライト光源部に本願
発明の照明装置を採用した場合の代表的な配置を運転席
周辺の外観と共に示したものである。
【図10】図9に示した液晶ディスプレイに用いられて
いるバックライト型配置の照明装置の概略構造を、要素
分解形式の断面図で表わしたものである。
【図11】楔形状の光散乱導光体で構成された光散乱導
光素子の内部における繰り返し反射の様子を説明する図
である。
【図12】図10に示された配置で用いられている光出
射方向修正素子の光出射方向修正機能について説明する
図であり、(1)はプリズム状起伏部を光散乱導光素子
の光取出面側(光入射側)に向けた配置、(2)は液晶
パネル側(光出射側)に向ける配置を各々断面図で表わ
している。
【図13】指向出射性の光散乱導光素子を用いて輝光部
からの出射光に指向性を与えることによって、映り込み
防止機能を持たせた速度メータ表示部の第3の事例を見
取図で示したものである。
【図14】エアコンディショナ操作部の表示部に本願発
明を適用した実施例の概略構成を表わしたものである。
【符号の説明】
1 ドライバ 2 ステアリング 3 諸機器操作パネル部 4 液晶ディスプレイ 4A,4B 映り込み像 5 フロントグラス 6 ドアグラス 11 透明導光体 11A,11B 奥行き方向張り出し部 11C,24,401 点刻 12,31 散乱シート 12A 減光用プリント 13,34 輝光部 14,33 マスキング 15 回転軸 16 速度指針 21,40 透明導光体 20 バックライト光源部 21A 基部 21B,21C 延長部 21D 幅広部 22 穴 23 U字状空間 30 表示パネル 32 細長開口 35 裏面部 41,50,60 光散乱導光素子 42,51A 光散乱導光素子の光入射面 43 光散乱導光素子の光取出面 44 光散乱導光素子の裏面 45 光散乱導光素子の末端面 51,64 光散乱導光素子の光取入部 61 光散乱導光素子の肉厚平板部 62,63 光散乱導光素子の楔形部 AR 空気層 F0 ,F1 ,F2 ,F1',F2' 代表光線 G1 ,G2 ,G4 透明導光体への入射光 G3 表示光 H 光散乱導光素子からの出射光 H’ 光出射方向修正素子からの出射光 H” 液晶パネルからの出射光 J1 ,J2 ,J4 ,J5 光出射方向修正素子のプリズ
ム斜面 J3 ,J5 光出射方向修正素子の平坦面 L 光源素子(蛍光ランプ、白熱ランプ等) LP 液晶パネル PR 光出射方向修正素子 Q,Q’ 液晶ディスプレイ出射光 R,R’ 反射体(銀箔、アルミ箔等) S 光散乱板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 幸年 愛知県名古屋市中区上前津1丁目4番5号 林テレンプ株式会社内 (72)発明者 酒井 丈也 愛知県名古屋市中区上前津1丁目4番5号 林テレンプ株式会社内 (72)発明者 出原 潤 愛知県名古屋市中区上前津1丁目4番5号 林テレンプ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光出射表面領域と、光入射表面領域と、
    一様な光散乱能が与えられた体積的散乱領域を有する指
    向出射性の光散乱導光素子と、前記光入射表面領域に光
    入射を行なう為の光供給手段とを備えたことを特徴とす
    る乗物内機器用表示部の照明装置。
  2. 【請求項2】 光出射表面領域と、光入射表面領域と、
    一様な光散乱能が与えられた体積的散乱領域を有する指
    向出射性の光散乱導光素子と、前記光入射表面領域に光
    入射を行なう為の光供給手段と、前記光出射表面領域に
    臨んで設けられた光出射方向修正手段を備えていること
    を特徴とする乗物内機器用表示部の照明装置。
  3. 【請求項3】 光出射表面領域と、光入射表面領域と、
    一様な光散乱能が与えられた体積的散乱領域を有する指
    向出射性の光散乱導光素子と、前記光入射表面領域に光
    入射を行なう為の光供給手段を備え、前記光散乱導光素
    子が、前記光入射表面領域から離隔するに従って前記光
    入射表面領域方向から見た断面積を減ずる傾向を有して
    いる体積部分を備えていることを特徴とする乗物内機器
    用表示部の照明装置。
  4. 【請求項4】 光出射表面領域と、光入射表面領域と、
    一様な光散乱能が与えられた体積的散乱領域を有する指
    向出射性の光散乱導光素子と、前記光入射表面領域に光
    入射を行なう為の光供給手段と、前記光出射表面領域に
    臨んで設けられた光出射方向修正手段を備え、前記光散
    乱導光素子が、前記光入射表面領域から離隔するに従っ
    て前記光入射表面領域方向から見た断面積を減ずる傾向
    を有している体積部分を備えていることを特徴とする乗
    物内機器用表示部の照明装置。
  5. 【請求項5】 自動車車両内に配置された液晶ディスプ
    レイのバックライト光源装置を構成していることを特徴
    とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載された
    乗物内機器用表示部の照明装置。
  6. 【請求項6】 自動車車両内に配置された速度メータ表
    示部のバックライト光源装置を構成していることを特徴
    とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載された
    乗物内機器用表示部の照明装置。
  7. 【請求項7】 自動車車両内に配置されたエアコンディ
    ショナ操作部の表示部のバックライト光源装置を構成し
    ていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか
    1項に記載された乗物内機器用表示部の照明装置。
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