JPH07305847A - ガスタービンの燃焼制御方法 - Google Patents

ガスタービンの燃焼制御方法

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JPH07305847A
JPH07305847A JP9606094A JP9606094A JPH07305847A JP H07305847 A JPH07305847 A JP H07305847A JP 9606094 A JP9606094 A JP 9606094A JP 9606094 A JP9606094 A JP 9606094A JP H07305847 A JPH07305847 A JP H07305847A
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Fumiyuki Hirose
文之 広瀬
Isao Sato
勲 佐藤
Akira Shimura
明 志村
Minoru Takaba
稔 鷹羽
Masae Takahashi
正衛 高橋
Isao Shiromaru
功 四郎丸
Chikamasa Toriie
親昌 鳥家
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】予混合燃焼方式の燃焼器を有するガスタービン
において、空気流量調整機の調整が短時間に、かつ効率
良く行うことが可能なガスタービンの制御方法を提供す
る。 【構成】関数発生器16からの空気流量調整機5への開
度指令信号16に、予混合部の燃焼用空気量調整のた
め、手動操作により手動バイアススイッチ33、34を
操作してバイアス信号31、32を発し、通常の制御と
は別に複数個の燃焼器に対し全数一括又は個々にバイア
スを加えられる加算器29、30を設け、かつこの調整
が過度に至らないように燃焼に係わる排気ガス温度等の
影響因子を計測し、調整中において影響因子がある許容
値を超えた場合は異常燃焼発生と見なし、自動的に正常
燃焼となるようにバイアスを動作させるようにしてあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービンの燃焼制
御方法に係り、特に予混合燃焼方式の燃焼器を有するガ
スタービンの燃焼制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】まず、予混合燃焼方式の燃焼器を有する
ガスタービンの一般的な構造を、図9及び図10を用い
て説明する。図9は予混合燃焼方式の燃焼器を有するガ
スタービンの側面図、図10はガスタービン要部の説明
図である。
【0003】図9に示すように、圧縮機48に隣接し
て、ガスタービンの周方向に複数個の燃焼器35が配置
される。燃焼器35で発生した燃焼ガスは、タービン部
47内に設けられたタービンを回転させた後、排気部2
を通り、排気ガス9となって排出される。排気ガス9の
温度は、ガスタービンの周方向に複数個配置された温度
センサ11−1、11−7などにより測定される。
【0004】また、燃焼器35は、図10に示すよう
に、1段目燃焼室36、2段目燃焼室3、1段目燃焼室
36と2段目燃焼室3との間に位置し2段目燃焼室3の
上流側に設けられたスワラ4、及びスワラ4に隣接して
設けられた燃料ノズル37と空気流量調整機5とを備え
ている。ここに、スワラ4は、燃料と空気とを予混合さ
せるものである。
【0005】次に、ガスタービンの運転について説明す
る。燃料6が燃料ノズル37からスワラ4に供給され、
また、燃焼用の、圧縮された空気7が圧縮機48からス
ワラ4に供給され、燃料6と空気7とがスワラ4で予混
合され、予混合された燃料6と空気7とは2段目燃焼室
3で燃焼される。
【0006】2段目燃焼室3で発生した燃焼ガス8は、
タービン1に流入し、タービン1及び圧縮機48を駆動
させた後、排気ガス9となって排出される。なお、ター
ビン1と圧縮機48とは、各軸心が同一直線上にあるよ
うに連結されている。
【0007】ガスタービンの運転では、高出力が効率良
く得られ、かつNOx値が低くなるように、スワラ4中
における燃料6の流量と空気7の流量との比、すなわち
燃空比(=燃料量/空気量)を調整する必要がある。
【0008】図11は、燃空比とNOx濃度又はCO濃
度との関係線図である。ある予混合状態で、NOx濃度
及びCO濃度が共に低い、いわゆる低NOx燃空比範囲
49が存在する。したがって、燃空比を低NOx燃空比
範囲49内にあるように調整できれば、低NOxでのガ
スタービンの運転が可能となる。
【0009】以下、このような運転の達成基準となる制
御装置を、図12を用いて説明する。図12は従来のガ
スタービン燃焼制御系統のブロック図である。
【0010】制御器10は、スワラ4に供給する燃料6
と空気7との燃空比を低NOx燃空比範囲49(図11
参照)内に設定可能にするために設置してあり、各負荷
状態における各温度センサ11−1〜11−13から検
出される温度の信号、すなわち温度出力信号12を受け
て、これらの温度の平均温度を算出し、燃料6の流量の
増減を指令する燃料指令信号13を、燃料流量調整機1
4及び空気流量調整用の関数発生器15にそれぞれ出力
する機能を有している。
【0011】燃料流量調整機14は、燃料指令信号13
に基づいて燃料ノズル37(図10参照)からスワラ4
への燃料6の供給流量を増減し、調整するものである。
すなわち、燃料6の流量に対する空気7の流量は、低N
Ox燃空比範囲49の関係から定まるので、これに基づ
く関数発生器15からの開度指令信号16により、空気
流量調整機5の開度を調整し、圧縮機48(図10参
照)からスワラ4への空気7の供給流量を増減し、調整
している。
【0012】図13は図9の右側面図である。熱電対等
の温度センサを、燃焼器35(図10参照)の数と同等
又はそれ以上、例えば図13に示すように、13個の温
度センサ11−1〜11−13を、排気部2に円周方向
に等間隔に配置する。すなわち、13個の温度センサ1
1−1〜11−13は、排気部2から排出される排気ガ
ス9(図10参照)の温度をそれぞれ計測し、温度出力
信号12(図12参照)を制御器10(図12参照)に出
力するものである。
【0013】図14は、温度センサと排気ガス温度との
関係線図である。例えば、排気ガス温度が、線図50に
示すような正常時の場合、又は線図51に示すような部
分的に低下がある場合などにおいて、13個の温度セン
サ11−1〜11−13は、それぞれ排気ガス温度に相
応する温度出力信号12を制御器10にそれぞれ出力す
る。
【0014】次に、上述のガスタービンの燃焼制御装置
の作動を、図12を用いて説明する。制御器10から負
荷に対応する燃料指令信号13が燃料流量調整機14及
び関数発生器15に出力される。燃料6は、燃料流量調
整機14で燃料指令信号13に基づいて流量が調整さ
れ、その後に燃料ノズル37(図10参照)からスワラ
4に供給される。一方、燃料指令信号13を受けた関数
発生器15から、開度指令信号16が空気流量調整機5
に出力される。
【0015】開度指令信号16に基づいて、空気流量調
整機5の開度が調整されることにより、空気7は流量が
調整され、空気流量調整機5からスワラ4に供給され
る。スワラ4に供給された燃料6及び空気7は、低NO
x燃空比範囲49(図11参照)内で、かつ制御器10に
より設定された一定の燃空比で予混合され、2段目燃焼
室3で低NOxの燃焼状態で燃焼され、燃焼ガス8が発
生する。燃焼ガス8は、タービン1に流入してタービン
1及び圧縮機48(図10参照)を駆動させた後、排気部
2から排気ガス9として排出される。
【0016】また、13個の温度センサ11−1〜11
−13が排気部2の排気ガス9の温度をそれぞれ計測
し、計測されたそれぞれの排気ガス9の温度出力信号1
2が制御器10に出力される。制御器10で13個の温
度センサ11−1〜11−13からの温度出力信号12
の中央値が算出され、その中央値に基づいて燃料指令信
号13が出力され、燃料6及び空気7の流量が低NOx
燃空比範囲49(図11参照)内にあるように調整され
る。
【0017】ここで、空気流量調整機5は、複数個の燃
焼器35(図10参照)の全数にわたってそれぞれに設
置されており、かつ空気流量調整機5の開度調整は、全
数を一括、又は個々に行うことができるように構成され
ている。このように空気流量調整機5は、ガスタービン
の出力に対しNOxを所定量に抑え、かつ複数個の燃焼
器35の燃焼状態を良好に保つために設けられており、
個々の燃焼器35の特性に適応するように設定されてい
る。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガスタービン
の複数個の燃焼器は、それぞれ製作過程に個体差があ
り、また、燃焼器の経年的な部品の劣化や摩耗が異なる
ため、燃焼安定度にばらつきがある。更に、複数個の燃
焼器を周方向に配置していることにより、燃焼用空気に
偏流が発生し、燃焼安定度にばらつきがある。しかも、
燃焼安定度は、燃焼用空気の温度や湿度、及び燃料の発
熱量や成分の変化により、微妙に変化する。
【0019】したがって、低NOx値で安定した燃焼状
態での運転ができるように、試運転時、又は定期点検後
の確認運転時において、個々の燃焼器の固体差を考慮し
た空気流量調整機の調整が重要となる。しかし、従来の
技術では、空気流量調整機の調整は、空気流量調整機の
関数発生器の設定値を、その都度、個々に変更してお
り、そのため多くの手間と時間とを必要としていた。
【0020】本発明の目的は、従来技術の欠点を排除
し、空気流量調整機の調整が短時間に、かつ効率良く行
うことが可能なガスタービンの燃焼制御方法を提供する
ことにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
(1)予混合燃焼方式であって、予混合部に流入する空
気量を調整する空気流量調整機を備えた燃焼器を有する
ガスタービンの燃焼制御方法において、予混合部に流入
する空気量を、手動で任意に変更できるようにする。
【0022】(2)(1)において、空気流量調整機に
おける空気流量調整の開度指令信号に、開度変更のバイ
アス信号を加算できる加算器を設け、加算器を手動によ
り操作できるようにする。
【0023】(3)(1)において、ガスタービンの燃
焼に係わる影響因子を常時監視し、手動による予混合部
に流入する空気量の操作が過度で、ガスタービンの運転
に支障を来す異常が発生した場合、ガスタービンの燃焼
が安定化する方向に空気流量調整機を直ちに自動的に作
動できるようにする。
【0024】
【作用】本発明では、制御器からの信号を受けて関数発
生器から出力された空気流量調整機への開度指令信号
に、手動操作でバイアス信号を加算できる加算器を設け
てあり、その時々のNOx、又は燃焼器の各特性に係わ
る影響因子を計測しながら、手動操作で開度指令信号を
加減し、空気流量調整機の開度を変更させることができ
るので、空気流量調整機を簡単に調整することができ
る。
【0025】また、2個の加算器を設けてあり、手動操
作による開度指令信号の加減を、複数個の燃焼器に対し
て全数一括又は個々に、それぞれ行うことができるの
で、空気流量調整機を精度良く調整することができる。
【0026】更に、手動操作による開度指令信号の過度
の変更で燃焼が不安定状態となった場合でも、温度セン
サ等燃焼に係わる影響因子を常時計測していることによ
り、この不安定状態を即座に捕え、安定燃焼側へ移行す
るように自動的に空気流量調整機の開度調整を可能にし
てあるので、空気流量調整機を常に安全確実に調整する
ことができる。
【0027】すなわち、本発明では、燃焼器の個体差等
による燃焼器の燃焼安定度のばらつきに対応した空気流
量調整機の調整を、短時間に効率良く、かつ燃焼の不安
定が発生しないように安全確実に実施することができ
る。
【0028】
【実施例】本発明の一実施例を図1〜図8を用いて説明
する。図1は本実施例のガスタービン燃焼制御系統のブ
ロック図、図2は本実施例の燃焼器の縦断面図、図3は
図2の部分拡大図、図4は本実施例における個々の燃焼
器の影響因子入力のロジック図、図5は図4の入力影響
因子の状態図、図6は本実施例における全数の燃焼器の
影響因子入力のロジック図、図7は図6の入力影響因子
の状態図、図8は本実施例における他の影響因子入力の
ロジック図である。なお、これらの図の符号で、図9〜
図14と同一部分には同一符号を付している。
【0029】図1において、影響因子17は個々の燃焼
器35(図10参照)の不安定燃焼に影響を与える因子
であり、影響因子17としては、排気部2における排気
ガス9の温度、2段目燃焼室3における燃焼ガス8の温
度、2段目燃焼室3とスワラ4とにおける燃焼器メタル
温度、燃焼ガス8中と排気ガス9との中のNOx濃度又
はCO濃度、及び2段目燃焼室3の燃焼振動がある。
【0030】すなわち、燃焼器35で不安定燃焼が生じ
た場合は、燃空比の微調整が必要なスワラ4部で特に不
安定となり、排気部2における排気ガス9の温度、2段
目燃焼室3における燃焼ガス8の温度、2段目燃焼室3
又はスワラ4における燃焼器メタル温度、及び2段目燃
焼室3における燃焼振動が変動する傾向にあり、また、
燃焼ガス8中又は排気ガス9中のNOx濃度が急激に低
下したり、又はCO濃度が急激に上昇したりする傾向に
ある。したがって、影響因子17を個々の燃焼器35で
計測することにより、個々の燃焼器35の不安定燃焼を
確実に把握することができる。
【0031】計測器18は、影響因子17を計測し、こ
の計測値に応じて計測器信号19を出力するものであ
る。影響因子17が排気ガス9の温度の場合は、計測器
18は排気部2に配置した温度センサ11−1〜11−
13(図13参照)である。
【0032】影響因子17が燃焼ガス8の温度の場合
は、計測器18は、図2に示すような個々の燃焼器35
の2段目燃焼室3に設けた温度センサ38である。ま
た、影響因子17が燃焼器メタル温度の場合は、計測器
18は、図2に示すような個々の燃焼器35の2段目燃
焼室3又はスワラ4の燃焼器メタルに設けた温度センサ
39である。なお、温度センサ38、39には熱電対を
用いている。
【0033】更に、影響因子17が燃焼ガス8中又は排
気ガス9中のNOx濃度又はCO濃度の場合は、計測器
18は、図2に示すような個々の燃焼器35の2段目燃
焼室3に燃焼器35の数と同数又はそれ以上設けたガス
分析器40である。なお、ガス分析器40は、排出部2
(図9参照)にも、同様にして設置してある(図示せ
ず)。そして、影響因子17が2段目燃焼室3の燃焼振
動の場合は、計測器18は、図3に示すような個々の燃
焼器35の2段目燃焼室3に設けた歪ゲージ41であ
る。
【0034】このようにして、個々の燃焼器35への影
響因子17である、燃焼ガス8の温度、燃焼器メタル温
度、燃焼ガス8成分及び燃焼振動は、個々の燃焼器35
に設けた計測器18を用いることにより、計測すること
ができる。一方、排気ガス9の温度、及び排気ガス9の
成分は、燃焼器35の数と同数又はそれ以上設けた計測
器18により、個々の燃焼器35における値を計測する
ことができる。
【0035】図1において、モニターリレー20は計測
器18からの出力信号19による計測値と、許容値21
とを比較して計測値が許容値21より超過した場合に、
その計測値に応じたバイアス量基準値信号22を出力す
るものである。
【0036】モニターリレー20は、影響因子17が排
気ガス9の温度、燃焼ガス8の温度、燃焼器メタル温度
又は燃焼振動の場合は、図4に示すようなモニターリレ
ー42である。すなわち、温度センサ11−1〜11−
13、38、39、又は歪ゲージ41からの計測器信号
19(図1参照)の最大値と最小値との差をとり、その
差すなわち変動幅43が、図5に示すように、許容値2
1を超過した場合には、モニターリレー42からバイア
ス量基準値信号22を出力する。
【0037】また、上述の場合、燃焼器35への影響因
子17は、個々の燃焼器35を対象にしているのに対
し、図6はそれを燃焼器35の全数にまで拡大した場合
を示している。この場合、モニターリレー20は、モニ
ターリレー44である。
【0038】すなわち、温度センサ11−1〜11−1
3、38、39、又は歪ゲージ41から入力する複数の
計測器信号19の変動幅を、全数の燃焼器35で計測
し、これらのうち1つでも許容値21を超過した場合
に、モニターリレー44からバイアス量基準値信号22
を出力する。例えば、図7に示すように、温度センサ1
1−1からの計測器信号19の変動幅45が許容値21
を超過した場合には、モニターリレー44からバイアス
量基準値信号22を出力する。
【0039】更に、影響因子17がNOx濃度又はCO
濃度の場合は、モニターリレー20は図8に示すような
モニターリレー46である。すなわち、ガス分析器40
で計測したNOx濃度が急激に減少したり、又はCO濃
度が急激に増加したりして、NOx濃度又はCO濃度の
値が許容値21を超過した場合には、モニターリレー4
6からバイアス量基準値信号22を出力する。
【0040】図1において、関数発生器23はバイアス
係数算出用のもので、基準制御における制御器10から
の燃料指令信号13に基づいてバイアス係数が算出さ
れ、バイアス係数信号24を出力するものである。バイ
アス係数は、燃料指令信号13に基づいて算出され、燃
料6の流量に応じて空気流量調整機5の開度、すなわち
調整する空気7の流量が設定される。
【0041】乗算器25は、モニターリレー20からの
バイアス量基準値信号22と、関数発生器23からのバ
イアス係数信号24とを入力して、バイアス量基準値と
バイアス係数とを乗算し、その値をバイアス量信号26
として出力するものである。
【0042】加算器27、29及び30は、空気流量調
整機用の関数発生器15と空気流量調整機5との間に設
置してある。ここで、加算器29は関数発生器15から
の開度指令信号16に基づく空気流量調整機5の開度量
に、手動操作による燃焼器全数の空気流量調整機5に一
括して同じバイアス量を加えることができ、加算器30
は複数個の燃焼器の個々の空気流量調整機5に任意にバ
イアス量を加えることができる機能を、それぞれ備えて
いる。
【0043】また、加算器27は乗算器25からのバイ
アス量信号26に基づく空気流量調整機5の開度のバイ
アス量を加えることができる機能を有し、これらのバイ
アス量の和が、空気流量調整機5の開度量信号28とし
て空気流量調整機5の開度を開き方向、又は閉め方向に
調整する。
【0044】ガスタービンの試運転時又は定期点検後の
確認運転時では、燃焼器35(図10参照)の個体差、
又は複数個の燃焼器35への空気の偏流などの影響によ
り、予混合燃焼方式を採用している燃焼部では、燃空比
の調整が難しく、運転しながら調整を行う必要がある。
【0045】調整には、まず負荷運転時において、燃料
指令信号13を一時的にロックして、変動しないように
しておき、次いで、手動操作により、加算器27、29
及び30に空気流量調整機5の開度を、増方向又は減方
向にバイアスを少しずつ小刻みに加え、これらの燃焼性
への影響を把握する。すなわち、燃焼への影響因子の状
態量変化を計測し、空気流量調整機5の開度を増方向に
操作した時、許容値を超えるような状況に至った場合は
燃焼不安定と見なし、加算器27により空気流量調整機
5の開度が閉め方向になるようにバイアスを加えて、燃
空比を高める方向に調整し、燃焼を安定側へ移行させ
る。
【0046】一方、空気流量調整機5の開度を減方向に
操作した時、NOx濃度が高くなったり、燃焼器メタル
温度が高くなったりする燃焼異常が発生した場合は、加
算器27に空気流量調整機5の開度が開き方向になるよ
うにバイアスを加えて、燃空比を低める方向に調整し、
燃焼安定側へ移行させる。
【0047】空気流量調整機5の手動操作による開度変
更は、全ての燃焼器の空気流量調整機5に一括同時にバ
イアスを加える場合は、加算器29に外部からのバイア
ス信号31を入力するようにして行う。また、個々の燃
焼器35の空気流量調整機5の手動操作による開度変更
は、加算器30に外部からその対象となる燃焼器につい
てのみバイアス信号32を任意に入力するようにして行
う。
【0048】加算器29、30の設置により、通常の制
御を超えた、自由自在のバイアスを加えることができ、
これらの操作により個々の燃焼器に対し、運転状態での
燃焼安定と燃焼不安定との限界を見極めることができる
ので、調整後は空気流量調整機5は最適な基準開度に設
定される。
【0049】また、バイアス信号31、32は、具体的
には手動操作により、手動バイアススイッチ33、34
を入れることにより、ステップ状に、又は時間に対して
ある一定の割合で、連続的に信号を加算器29、30へ
出力し、空気流量調整機5を通常の制御設定とは無関係
に操作することができる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、予混合燃焼方式を採用
しているガスタービン燃焼器の予混合燃焼部において、
ガスタービン運転中における燃焼用空気の調整を手動で
複数個の燃焼器に対し、全数一括して又は個々に制御指
令信号に加算器を介してバイアスを加えることができる
ので、ガスタービンの燃焼制御を短時間に効率良く行う
ことができる。
【0051】また、燃焼用空気の過度の調整に対して
は、燃焼に係わる影響因子を計測し、影響因子の値が許
容値を超えた場合を異常燃焼として捕え、正常燃焼へ自
動的に移行させることができるので、燃焼用空気を安全
確実に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のガスタービン燃焼制御系統
のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の燃焼器の縦断面図である。
【図3】図2の部分拡大図である。
【図4】本発明の一実施例における個々の燃焼器の影響
因子入力のロジック図である。
【図5】図4の入力影響因子の状態図である。
【図6】本発明の一実施例における全数の燃焼器の影響
因子入力のロジック図である。
【図7】図6の入力影響因子の状態図である。
【図8】本発明の一実施例における他の影響因子入力の
ロジック図である。
【図9】予混合燃焼方式の燃焼器を有するガスタービン
の側面図である。
【図10】ガスタービン要部の説明図である。
【図11】燃空比とNOx濃度又はCO濃度との関係線
図である。
【図12】従来のガスタービン燃焼制御系統のブロック
図である。
【図13】図9の右側面図である。
【図14】温度センサと排気ガス温度との関係線図であ
る。
【符号の説明】
1…タービン、2…排気部、3…2段目燃焼室、4…ス
ワラ、5…空気流量調整機、6…燃料、7…空気、8…
燃焼ガス、9…排気ガス、10…制御器、11−1〜1
1−13、38、39…温度センサ、12…温度出力信
号、13…燃料指令信号、14…燃料流量調整機、15
…関数発生器、16…開度指令信号、17…影響因子、
18…計測器、19…計測値信号、20、42、44、
46…モニターリレー、21…許容値、22…バイアス
量基準値信号、23…関数発生器、24…バイアス係数
信号、25…乗算器、26…バイアス量信号、27、2
9、30…加算器、28…開度量信号、31、32…バ
イアス信号、33、34…手動バイアススイッチ、35
…燃焼器、36…1段目燃焼室、37…燃料ノズル、4
0…ガス分析器、41…歪ゲージ、43、45…変動
幅、47…タービン部、48…圧縮機、49…低NOx
燃空比範囲、50、51…線図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志村 明 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 鷹羽 稔 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 高橋 正衛 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 四郎丸 功 広島県広島市中区小町4番33号 中国電力 株式会社内 (72)発明者 鳥家 親昌 広島県広島市中区小町4番33号 中国電力 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予混合燃焼方式であって、予混合部に流
    入する空気量を調整する空気流量調整機を備えた燃焼器
    を有するガスタービンの燃焼制御方法において、前記予
    混合部に流入する空気量を、手動で任意に変更できるよ
    うにしたことを特徴とするガスタービンの燃焼制御方
    法。
  2. 【請求項2】 前記空気流量調整機における空気流量調
    整の開度指令信号に、開度変更のバイアス信号を加算で
    きる加算器を設け、前記加算器を前記手動により操作で
    きるようにした請求項1記載のガスタービンの燃焼制御
    方法。
  3. 【請求項3】 前記ガスタービンの燃焼に係わる影響因
    子を常時監視し、前記手動による前記予混合部に流入す
    る空気量の操作が過度で、前記ガスタービンの運転に支
    障を来す異常が発生した場合、前記ガスタービンの燃焼
    が安定化する方向に前記空気流量調整機を直ちに自動的
    に作動させることができる請求項1記載のガスタービン
    の燃焼制御方法。
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JP4698855B2 (ja) * 2001-02-21 2011-06-08 三菱重工業株式会社 ガスタービンの燃焼調整システム

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