JPH07304979A - カロテノイド色素の精製法 - Google Patents

カロテノイド色素の精製法

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JPH07304979A
JPH07304979A JP6098956A JP9895694A JPH07304979A JP H07304979 A JPH07304979 A JP H07304979A JP 6098956 A JP6098956 A JP 6098956A JP 9895694 A JP9895694 A JP 9895694A JP H07304979 A JPH07304979 A JP H07304979A
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JP
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carotenoid
pigment
oil
oleoresin
alcoholysis
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JP6098956A
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Ken Washino
乾 鷲野
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SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
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SANEI GEN F F I Inc
San Ei Gen FFI Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B61/00Dyes of natural origin prepared from natural sources, e.g. vegetable sources

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】カロテノイド含有物から、原料由来の特有の臭
気と夾雑物を除去し、食品、医薬品、医薬部外品、香粧
品の着色に用いる、臭気を伴わない高品質のカロテノイ
ド色素を得ることを目的とする。 【構成】カロテノイド含量が0.3重量%以上の油脂ま
たはオレオレジンをアルコーリシスして、臭気成分や油
脂成分、夾雑物等が除去された高品質なカロテノイド色
素が容易に高収率で得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カロテノイドを含有す
る動植物もしくは微生物から搾油により得られるカロテ
ノイド含有物、またはアセトン、酢酸エチル、ジクロロ
エタン等の有機溶剤もしくは食用油を介し、抽出して得
られるカロテノイド含有物から、原料由来の特有の臭気
と夾雑物を除去し、食品、医薬品、医薬部外品、香粧品
の業界で着色等の目的で広く用いることができる、臭気
を伴わない高品質のカロテノイド色素の精製法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来のカロテノイド色素の製造法として
は、トマトなどのカロテノイド含有果実、ニンジン、サ
ツマイモその他高カロテノイド含有根茎、デュナリエラ
などの高カロテノイド含有微生物、エビ、オキアミ、カ
ニなどの甲殻類から大豆油、コーン油、豚脂等の食用油
で抽出し、カロテノイド色素をこれらの油に転溶させる
ようにした油溶法、およびアセトン、酢酸エチル、ジク
ロロエタン、ヘキサン、低級脂肪族アルコール類などの
有機溶剤または二酸化炭素を使用した超臨界流体で抽出
する溶剤法がよく知られており、黄色ないし赤黄色系天
然色素の製造法として広く採用されている。しかしなが
ら、上記方法で取得したカロテノイド色素は、原料由来
の特有の臭いおよび夾雑物を伴い、また高濃度の色素体
を得ることが困難であり、従って用途が限定される。
【0003】このような欠点を改善する方法として、カ
ロテノイド含有の油脂または該色素を溶剤法により抽出
して得られるオレオレジンをアルカリで加水分解し、該
色素を有機溶剤で抽出する方法(特公昭52−3741
号公報、特公昭52−3742号公報、特公昭52−3
809号公報)、カロテノイドを含有するオレオレジン
をアルカリで処理したものに鉱酸を添加して得られるカ
ロテノイド含有物質を分子蒸留して精製する方法(特公
昭61−52184号公報)、クロロフィルを含有した
藻類から二酸化炭素を使用した超臨界流体抽出による方
法(特公平5−27619号公報)、天然カロテンと油
脂との混在原料を加水分解処理し、d−リモネン等を用
いて抽出し、抽出液から特定条件下にd−リモネン等を
除去する方法(特開平1−290659号公報)、パー
ム油等のカロテンを含有する天然油脂に低級モノアルコ
ールを加えてアルコーリシスして、カロテン含有脂肪酸
低級アルキルエステルとし、次いで親水性溶剤および水
を加えて抽出処理してカロテン濃縮物を得、これを分子
蒸留精製する方法(特開昭63−295551号公
報)、カロテン含有油脂をけん化し、反応混合物を水と
低級アルコールで希釈し、鎖状炭化水素もしくは芳香族
炭化水素で抽出する方法(特公昭60−45228号公
報)、カロテン含有濃縮物をシリカゲルまたは活性アル
ミナを吸着剤とするクロマトグラフィ−精製による方法
(特公昭54−37965号公報、特開昭62−241
970号公報、特開昭63−91360号公報、特開平
1−160953号公報)、パーム油中のカロテン類を
粒状粘土質吸着剤で処理して吸着分離する方法(特公昭
63−58825号公報)等の種々の方法が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが植物または藻
類を起源とするカロテノイドを含有するオレオレジン
は、原料由来のクロロフィル、その同族体および分解物
を含有し、その結果得られたカロテノイド色素の明度、
彩度を減少させるといった問題点がある。エビ、カニ、
オキアミ等の甲殻類を原料としたものでは原料由来の臭
いと夾雑物を含有するため、用途が限定される。このよ
うな課題の解決法として、シリカゲル、活性アルミナ、
ゼオライト、吸着樹脂を使用したクロマトグラフィー法
が提案されているが、大量の有機溶剤を要し、精製に経
費が嵩むといった問題点がある。
【0005】また、カロテノイド含有の油脂またはオレ
オレジンに低級モノアルコールを加えてアルコーリシス
して、カロテン含有脂肪酸低級アルキルエステルとし、
次いで親水性溶剤および水を加えて抽出処理してカロテ
ン濃縮物を得、これを分子蒸留精製する方法では、分子
蒸留時に被処理物が蒸留時に高温に加熱されるため、そ
の間に熱により色素の一部に分解が生じ、製造歩留りが
落ちたり、原料由来のクロロフィル類とその分解物およ
び一部の夾雑物を伴うため、色彩・明度に劣るといった
問題点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明には、原料油脂ま
たはオレオレジン中のカロテノイド含量が0.3%(重
量、以下同じ)以上含有するものが選ばれ、カロテノイ
ド含量が0.3%以下の濃度が低い場合は公知の方法で
0.3%以上に濃縮処理したものが採用される。本発明
は該油脂またはオレオレジンをアルコーリシスし、カロ
テノイドを固形物として取り出す、高品質のカロテノイ
ド色素の精製法を、又該油脂またはオレオレジンのアル
コーリシス時またはアルコーリシス後に、脂肪酸アルキ
ルエステルを溶かしかつカロテノイドが難溶性であると
いった条件を満たす有機溶剤を添加して、カロテノイド
を固形分として分離することを特徴とする明度、彩度の
優れたカロテノイド色素の簡便な精製法を提供するもの
である。
【0007】本発明に使用するカロテノイド含有の油脂
およびオレオレジンとなる起源物質は、カロテノイド産
生能力を有する藻類のデュナリエラ、甲殻類のエビ、オ
キアミ、カニ、根菜類のニンジン、サツマイモ、ナス科
のトマト、パプリカおよびパームの実などが挙げられ、
搾油または油脂もしくは有機溶剤による抽出などの常法
に従って調製される。
【0008】本発明では該油脂またはオレオレジン中に
含まれるカロテノイドと夾雑物質とを分離し、カロテノ
イド色素を固形物として取得しやすくするために、アル
コーリシスが施される。アルコーリシスの方法は特に限
定されるものではなく常法の何れも用いることができ
る。例えば、代表的なアルコーリシスの方法として、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノー
ルなどの低級モノアルコール中ナトリウムメチラート、
ナトリウムエチラート、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウムなどの塩基性触媒の存在下で処理する方法が挙げら
れる。アルコーリシスに使用する低級モノアルコールの
量は、原料油脂もしくはオレオレジン1部に対して0.
1〜20部でよく、中でも約0.5〜10部が好まし
い。
【0009】アルコーリシスに使用する触媒量は、該油
脂またはオレオレジンと低級モノアルコールとの間でア
ルコーリシス反応を起こさせるのに必要な量であればよ
く、従って原料油脂またはオレオレジンの酸価から求ま
る当モル量以上が必要である。ついでアルコーリシスに
より生じたカロテノイド、脂肪酸アルキルエステル、グ
リセリン、その他夾雑物からなる混合系からカロテノイ
ドを分離する。その際、混合系からカロテノイドの分離
の操作性を良くするために有機溶剤を併用してもよい。
【0010】有機溶剤としてはカロテノイドの溶解度が
低く、かつ脂肪酸アルキルエステルと親和性が良いもの
が選ばれる。例えばヘキサン、石油エーテル、アセト
ン、2−ブタノン、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸プロ
ピル、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノールその他が挙げられ、これらの中から1種もし
くは2種以上が採用される。添加する有機溶剤の量は、
特に決められたものではなく、カロテノイドの種類、ア
ルコーリシスに用いる低級モノアルコールの種類および
量により変動するので適宜選択される。
【0011】次いで、分離してきた固形のカロテノイド
を濾過、遠心分離、その他一般的な方法に従って分離す
る。この様な簡単な操作により得られたものが目的とす
るクロロフィルおよびその分解物、その他の夾雑物およ
び原料由来の臭気を伴わない、明度、彩度に優れ、かつ
発色性にも優れた精製カロテノイド色素である。所望に
よりカロテノイドの溶解性の低い溶剤として例示した有
機溶剤、その他の溶剤または食用油脂等で洗浄してもよ
い。
【0012】
【実施例】
実施例1 デュナリエラの産生する藻類カロテンオレオレジン(カ
ロテン含量3%)500g、エタノール500gからな
る混合物にナトリウムメチラート3gを加えて攪拌しな
がら80℃で3時間加熱してアルコーリシス反応を行っ
た。反応終了後室温まで冷却し、ヘキサン200mlを
加えて混合後分離してきた固形物を濾過して集め、少量
のエタノールで洗浄することにより赤褐色のデュナリエ
ラカロテン色素13.2gを得た。
【0013】実施例2 トマトオレオレジン(リコペン含量5%)20gにイソ
プロパノール100mlとナトリウムメチラート0.2
gを加えて、85℃で3時間攪拌した。室温まで冷却後
分離してきた固形物を濾過して集め、少量のヘキサンで
洗浄することにより赤褐色の精製トマト色素0.7gを
得た。
【0014】実施例3 オキアミオレオレジン(アスタキサンチン含量2%)2
5gにメタノール100mlとナトリウムメチラート
0.2gを加えて、65℃で3時間攪拌した。室温まで
冷却後アセトン25mlとヘキサン25mlを加えて5
℃で一夜放置した。分離してきた固形物を濾過して集
め、ヘキサンで洗浄することにより暗赤色のオキアミ色
素0.71gを得た。
【0015】実施例4 エビ殻1500gを超臨界流体抽出装置の抽出槽に仕込
み、抽出層を45℃に加温しながら圧力35MPa、温
度45℃の超臨界二酸化炭素流体をもちいて6時間抽出
して、エビ色素(アスタキサンチン含量0.25%)3
2gを得た。得られたエビ色素32gをヘキサン100
mlに溶かし、内径60mm長さ400mmのシリカゲ
ル充填層に吸着させ、1容量%アセトン含有ヘキサン5
00mlを用いて洗浄後、10容量%アセトン含有ヘキ
サンを用いてカロテノイド色素を溶出させ、溶剤をエバ
ポレータを用いて除くことによりアスタキサンチン含量
4.8%のエビ色素1.9gを得た。次いで、得られた
エビ色素全量をメタノール20mlとナトリウムメチラ
ート0.05gを加えて65℃で3時間混合し、5℃で
1夜放置した。分離してきたカロテノイド色素を濾過し
て集め、少量のヘキサンで洗浄することにより、アスタ
キサンチン含量70%の精製エビ色素を得た。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、カロテノイド含有の油
脂またはオレオレジンをアルコーリシスしてカロテノイ
ドを固形分として分離することにより臭気成分や油脂成
分および夾雑物等が除去された高含量のカロテノイド色
素が容易に好収率で得られる。従って本発明で得られた
カロテノイド色素は食品、医薬品、医薬部外品、香粧品
などの着色料として広く使用することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カロテノイド含量が0.3重量%以上の
    油脂またはオレオレジンをアルコーリシスし、カロテノ
    イドを固形物として取りだすことを特徴とするカロテノ
    イド色素の精製法。
  2. 【請求項2】 カロテノイド含量が0.3重量%以上の
    油脂もしくはオレオレジンをアルコーリシス時、または
    アルコーリシスした後、カロテノイド難溶性有機溶剤を
    添加することを特徴とするカロテノイド色素の精製法。
  3. 【請求項3】 カロテノイド色素がエビ色素、オキアミ
    色素、カニ色素である請求項1または請求項2記載の精
    製法。
  4. 【請求項4】 カロテノイド色素色素がコーン色素、イ
    モカロテン、デュナリエラカロテン、ニンジンカロテ
    ン、パーム油カロテンである請求項1または請求項2記
    載の精製法。
  5. 【請求項5】 カロテノイド色素がトマト色素であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の精製法。
JP6098956A 1994-05-12 1994-05-12 カロテノイド色素の精製法 Pending JPH07304979A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10327801A (ja) * 1997-05-16 1998-12-15 Basf Ag 着色安定化剤としてのカロチノイドの使用、食用色素混合物および着色安定化された食品
EP2090182A1 (en) 2008-01-31 2009-08-19 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Method for improving flavor of astaxanthin-containing extract

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10327801A (ja) * 1997-05-16 1998-12-15 Basf Ag 着色安定化剤としてのカロチノイドの使用、食用色素混合物および着色安定化された食品
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