JPH07303618A - 皮膚インピーダンスの測定装置 - Google Patents

皮膚インピーダンスの測定装置

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JPH07303618A
JPH07303618A JP6056963A JP5696394A JPH07303618A JP H07303618 A JPH07303618 A JP H07303618A JP 6056963 A JP6056963 A JP 6056963A JP 5696394 A JP5696394 A JP 5696394A JP H07303618 A JPH07303618 A JP H07303618A
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impedance
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Hitoshi Tominaga
斉 富永
Hideo Ishibashi
秀郎 石橋
Kaoru Seki
薫 関
Hirotsugu Sato
博次 佐藤
Masakane Etsuno
昌謙 越野
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Hirose Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 皮膚インピーダンスの測定装置は、インピー
ダンスを測定すべき皮膚の異なる部分に接触する1対の
電極と、1対の電極の間にパルス状の直流電圧を繰り返
し印加するための電圧印加手段と、1対の電極の間に印
加された直流電圧をパルス発生時間毎に測定するための
電圧測定手段と、直流電圧の印加時に1対の電極間に流
れる電流をパルス発生時間毎に測定するための電流測定
手段と、電圧測定手段によって測定された測定電圧値と
電流測定手段によって測定された測定電流値とに基づい
て皮膚インピーダンスを算出するための演算手段とを備
える。 【効果】 直流電圧のパルス印加方式としたために、直
流電圧の使用にもかかわらず、生体のキャパシタンスを
含めた形で非常に容易に皮膚インピーダンスを測定する
ことができる。また、測定すべき皮膚に印加する電圧を
間隔を置いたパルスとしたので、時系列で測定ができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、皮膚インピーダンスの
測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】皮膚の良導点と、東洋医学の経穴との間
には、強い相関関係があると言われており、従来より経
穴(つぼ)の探査を行なう一手法として、通電時の皮膚
抵抗(インピーダンス)を測定する電気抵抗法がある。
【0003】皮膚インピーダンスを測定する電気抵抗法
には、直流を使用するもの、交流を使用するものがあ
り、皮膚インピーダンスの測定装置として、すでに種々
なものが製品化され、世に出されている。特に、最近で
は鍼灸院等で使用される専門的なもののの他に、一般用
として、家庭で経穴を探索し、経穴の位置で、低周波の
刺激を加える小型軽量な製品も世に出されている。例え
ば、経穴探査用に用いられる皮膚インピーダンス測定回
路として、例えば、特開昭61−128942号公報に
開示されたようなものがある。この測定回路は、直流電
圧を利用して電圧電流計法にて皮膚インピーダンスを測
定するものである。
【0004】一方、従来公知のインピーダンス測定方法
としては、電圧電流計法、ブリッジ法等の方法がある。
そのなかで、電圧電流計法は、原理的には、未知インピ
ーダンスZxを流れる電流と、その端子間電圧の測定か
らZxを求める方法である。添付図面の図13は、この
ような原理に基づく直読インピーダンスメータのブロッ
ク図である。この図13に示すように、この直読インピ
ーダンスメータにおいては、電源から被測定の未知イン
ピーダンスZxに一定電圧(または一定電流)を加え、
このときの電流(または電圧)を読み、同時に電圧−電
流間の位相差を測定することによってZxと位相角θx
の測定がなされるものである。
【0005】ブリッジ法は、添付図面の図14に示すよ
うな電圧比較形と、図15に示すような電流比較形があ
る。図14の測定回路における平衡条件は、V2 /V1
=Z 2 /Z1 で表され、図15の測定回路における平衡
条件は、I2 /I1 =Z1 /Z2 で表される。したがっ
て、Z1 あるいはZ2 のどちらかに未知インピーダンス
を、他方に標準インピーダンスを用いれば、未知インピ
ーダンスは、電圧比あるいは電流比から求めることがで
きる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、生体の皮膚
については、多くの電気的等価回路が提案されており、
代表的なものとして、添付図面の第16図に示すような
単一の緩和時間系によるDebye 型や、第17図に示すよ
うな連続分布緩和時間系によるCole型がある。ここで、
CやZ(ω)は、生体の生命活動に強く影響されている
と見られており、Rのみでなく、Cも含めてインピーダ
ンスとして測定することが治療点の探索には必要であ
る。
【0007】しかしながら、前述したような従来のイン
ピーダンスの測定方法または装置は、どれも次のような
点で問題があった。
【0008】先ず、第一に、測定すべき電圧または電流
は、整流回路によって一度直流に変換し、その値をイン
ピーダンスの計算に使用する。従って、整流回路が必要
であり、それだけ、コストアップとなっていた。
【0009】第二に、図16や図17の等価回路におけ
るCやZ(ω)を反映させた形で皮膚インピーダンスを
測定するには、緩和時間近傍の周波数を用いる必要があ
るが、人によって、この値は変化するので、用いる周波
数の設定が容易ではない。
【0010】第三に、人によって、緩和時間が変化する
ので、一律の測定が困難である。
【0011】本発明の目的は、前述したような従来技術
の問題点を解消しうるような皮膚インピーダンスの測定
装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による、皮膚イン
ピーダンスの測定装置は、インピーダンスを測定すべき
皮膚の異なる部分に接触する1対の電極と、該1対の電
極の間にパルス状の直流電圧を繰り返し印加するための
電圧印加手段と、前記1対の電極の間に印加された直流
電圧をパルス発生時間毎に測定するための電圧測定手段
と、前記直流電圧の印加時に前記1対の電極間に流れる
電流をパルス発生時間毎に測定するための電流測定手段
と、前記電圧測定手段によって測定された測定電圧値と
前記電流測定手段によって測定された測定電流値とに基
づいて皮膚インピーダンスを算出するための演算手段と
を備えることを特徴とする。
【0013】本発明の一つの特徴によれば、電圧印加手
段は、印加直流電圧のパルスの1個または複数個毎に極
性を変えるようにし、演算手段は、そのうちの一方の極
性の直流電圧の印加時における測定電圧と測定電流とに
基づいて皮膚インピーダンスを算出する。
【0014】本発明の別の特徴によれば、電圧印加手段
は、印加直流電圧のパルスの1個または複数個毎に極性
を変えるようにし、演算手段は、その両方の極性の直流
電圧の印加時における測定電圧と測定電流とに基づいて
皮膚インピーダンスを算出する。
【0015】
【実施例】次に、添付図面の特に、図1から図12を参
照して、本発明の実施例について、本発明をより詳細に
説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例としての皮膚イ
ンピーダンスの測定装置の全体の外観を示す概略斜視図
である。この実施例の測定装置は、電源、高圧発生回
路、制御部および測定回路等を含む本体10を備えてい
る。この本体10には、測定結果等を支持するための表
示部11が設けられている。この本体10には、1対の
ケーブル15を介して1対の電極である握り導子12
と、探索導子13とが接続されている。探索導子13
は、探索棒14の先端に設けられている。図9に関して
後述するように、皮膚インピーダンスを測定するために
は、例えば、左手の親指と人指し指等とで握り導子12
を握り、右手を使って、探索棒14の先端の探索導子1
3を左手の皮膚に接触させるようにする。このようにす
ることにより、一方の電極である握り導子12の皮膚と
の接触点と、探索導子13の皮膚との接触点との間の皮
膚インピーダンスを測定することができる。このとき、
探索導子13を皮膚に当て、本体10の表示部11を見
ながら、あるいは、ブザーによる探索音を聞きながらイ
ンピーダンスの測定を行なうことになる。
【0017】図2は、本発明の別の実施例としての皮膚
インピーダンスの測定装置の全体の外観を示す概略斜視
図である。この実施例の測定装置は、電源、高圧発生回
路、制御部および測定回路等を含む本体10Aを備えて
いる。この本体10Aには、測定結果等を支持するため
の表示部11Aが設けられている。この本体10Aの一
方の側面に、1対の電極の一方の電極である握り導子1
2Aが配設されており、本体10Aの上端には、1対の
電極の他方の電極である探索導子13Aが配設されてい
る。この実施例の装置で皮膚インピーダンスを測定する
ためには、本体12A自体を片手で握り(これにより握
り導子12Aが手の平の一部に接触する)、本体10A
の上端の探索導子13Aを、例えば、他方の手の皮膚の
部分に接触させるようにすればよい。
【0018】図3は、図1および図2に示した皮膚イン
ピーダンスの測定装置の本体内に収納される電源、高電
圧発生部、制御部および測定回路等の構成を示す回路ブ
ロック図であり、図4は、図3の回路における各種信号
のタイミング関係を示す図である。図3において、参照
符号1は、測定すべき皮膚インピーダンスを模式的に示
す抵抗記号であり、参照符号12、12Aは、図1およ
び図2の装置における握り導子を示し、参照符号13、
13Aは、図1および図2の装置における探索導子を示
し、各々測定すべき皮膚に接触している状態を模式的に
示している。
【0019】電源2は、適当な電池であってよく、高電
圧発生部3は、コンデンサ等の充電によって高電圧を発
生しうるような構成とされたものである。電源2から高
電圧発生部3に供給された電圧は、そこで昇圧されて、
出力制御部4へ送られる。マイクロコンピュータ等で構
成されてよいCPU5は、出力制御部4へ信号aを送る
ことにより、測定抵抗r1 、電極13、13A、皮膚イ
ンピーダンス1、電極12、12Aおよび測定抵抗r2
を通して電流I1 を流すように、出力制御部4を制御す
る。また、CPU5は、出力制御部4へ信号bを送るこ
とにより、測定抵抗r2 、電極12、12A、皮膚イン
ピーダンス1、電極13、13A、、および測定抵抗r
1 を通して電流I2 を流すように、出力制御部4を制御
する。
【0020】図3に示すように、握り導子12、12A
および探索導子13、13Aが皮膚に触れている場合
は、測定抵抗r1 に電流が流れるため、その両端の電位
差を作動増幅器6で増巾し、信号dとしてCPU5へ送
る。一方、出力制御部4から出力される電圧は、抵抗r
3 およびr4 によって分圧され、信号cとしてCPU5
へ送られる。
【0021】CPU5は、信号dと信号cとから皮膚イ
ンピーダンスを計算する。すなわち、 c/d=皮膚インピーダンス×k k:定数 であることから、kが判れば、皮膚インピーダンスは求
まる。一般には、皮膚インピーダンスは、経穴探査のた
めに測定されるものであり、相対値として求められるこ
とが多いので、kは特に求めなくても良いケースがほと
んどである。
【0022】図4の各種信号のタイミングチャートは、
前述したような本発明の測定装置における測定動作を時
間を追って示している。この図4に示すように、信号a
および信号bは、パルス状のものであり、一定間隔をお
いて交互に出力される。信号aが高(high)状態のとき
電流I1 が流れ、信号bが高状態のとき電流I2 が流れ
る。
【0023】一方、高電圧発生部3からの高電圧信号V
hは、例えば、コンデンサ等にチャージされたものであ
るため、電流による電荷の放出により急激に低下する。
Vh′は、信号bが高状態では0であるが、それ以外で
はVh′=Vhである。よって、図4に示されるよう
に、Vh′を抵抗r3 およびr4 により分圧した信号c
は、信号aおよび信号bが共に低(low )状態の場合
は、電流I1 、電流I2 が流れないので、高電圧発生部
3がチャージされるため、結果として、一定値まで上昇
する。信号aが高状態の場合は、電流I1 が流れるた
め、Vh′は低下し、それに伴って信号cも低下する。
また、電流I1 により測定抵抗r1 の両端には電位差が
生じ、それを差動増幅器6により拡大した信号dが生じ
る。信号bが高状態の場合には、Vh′は0、従って、
信号cも0であり、電流I2 が流れる。測定抵抗r1
両端には、電流I1 の場合とは逆の電位差が生ずるが、
差動増幅器6では、逆の電位差は出力されない機構とな
っており、信号dは0である。
【0024】CPU5は、信号cと信号dをそれぞれA
/D変換し、インピーダンスを計算する。最終的には、
数回の計算結果の平均を用いる。図5および図6は、こ
のような皮膚インピーダンスの測定を行わせるために、
CPU5によって実行されるプログラムの中における、
皮膚インピーダンス測定部分を示しており、図5はその
メインプログラム、図6は、そのタイマー割込みプログ
ラムを示している。そして、図7は、メモリーのリング
バッファに書き込まれたデータ例を示している。
【0025】図6に示すプログラムでは、信号cと信号
dとを同時にA/D変換できないものとして、信号aを
高状態とする直前に信号cをA/D変換し、信号aを高
状態とした直後に信号dをA/D変換している。これ
は、図4において時間t1 、時間t2 におけるものであ
り、信号c、信号dがともに最も大きくなるタイミング
でとらえたものである。
【0026】図4でのαは、タイマー割込みのタイミン
グと、電流の流れる方向(+;I1の方向、OFF;流
れず)を示している。CPU5は、このタイミングで割
込みをかけ、電流+の時に、時間t1 、t2 のタイミン
グで信号c、dをA/D変換して、測定電圧値であるV
データ、測定電流値であるIデータとして、図7に示す
ように、リングバッファの記憶位置20から27へとい
うようにして順番に記憶させていく。そして、図5に示
すように、メインルーチンにて、ステップ101、10
2、103および104を経て、Vデータ、Iデータの
平均をとり、(Vデータ平均)/(Iデータ平均)とし
てインピーダンスを求める。
【0027】図8の上表に、本発明による測定値を、図
8の下表に、ブリッジ法による測定値の結果を、それぞ
れ示している。本発明の測定装置による測定の方法は、
図9に示すように、片手(左手)で握り導子12を持
ち、探索導子13をその親指のつけ根の部分に当てて行
なう。本発明では、インピーダンスがレベルでしか表示
されないので、値は、握り導子12と探索導子13の間
に抵抗をつないだ時のレベル表示と比較して決定する。
この上表において、文字A、B、C、DおよびEは、異
なる被検者を区別して示しており、電圧(V)の下の欄
は、握り導子12と探索導子13との間に印加した直流
電圧の電圧値が12Vであったことを示しており、被検
者を示す各文字A、B、C、DおよびEの下の欄には、
各被検者の皮膚インピーダンス(kΩ)の測定値をそれ
ぞれ示している。
【0028】この本発明の測定装置による測定結果と対
比するために、従来のブリッジ法により同じ被検者の皮
膚インピーダンスを測定してみた。図10は、そのブリ
ッジ法の測定を行なうのに使用した回路を示す概略図で
ある。電極としては、前述した本発明における握り導子
と探索導子と同じものを使用し、図9に関して前述した
のと同様にして各被検者の皮膚インピーダンスの測定を
行った。図9に示したような状態で、図10のブリッジ
回路における可変抵抗VRを動かし、電圧計Gが0を示
したときの可変抵抗VRの抵抗値を、スイッチSW1お
よびSW2を抵抗計Ωの方へ切り替えて、読み取った。
そして、このような各被検者に対する皮膚インピーダン
スの測定を、交流電源Eの電圧値を5V、12V、15
Vと変え、また、周波数を1kHz、10kHz、20
kHz、30kHzと変えて、それぞれ行った。それら
の測定結果を、図8の下表にまとめて示している。
【0029】図8に示す測定結果からすれば、従来のブ
リッジ方による測定では、電源の周波数により、インピ
ーダンス値は異なってくるが、被検者間での傾向は類似
している。すなわち、相対的にインピーダンスの高い被
検者は、どの周波数でも高く、低い被検者はどの周波数
でも低い傾向がある。
【0030】この傾向は、そのまま本発明による測定で
も見られる。すなわち、交流電源でブリッジを用いて測
定するといった複雑な測定方法と同じ結果が得られるわ
けである。測定結果から、本発明では、ブリッジ法にお
ける周波数の数kHzに対応していると考えられる。
【0031】次に、本発明の皮膚インピーダンスの測定
装置の全体の作用についてまとめて説明する。
【0032】本発明の測定装置においては、直流電圧の
パルスの立上り近傍の電圧、電流特性を測定することに
よって生体の生命活動に強く影響されると見られるキャ
パシタンスの回路的反映がなされた形で容易に皮膚イン
ピーダンスを測定できる。
【0033】これに対し、従来方法であれば、周波数を
掃引し、位相が45°近傍のインピーダンスを測定する
必要があり、周波数掃引等の回路が必要であり、コスト
アップになり、また、緩和時間がまちまちのために、掃
引周波数をどの位から始めれば良いか自明ではないの
で、CPUによる制御も客観性のあるプログラムが作成
できなかったのである。
【0034】本発明の装置では、各パルスにおいて、各
々、皮膚インピーダンスを計算すれば、皮膚インピーダ
ンスの時間的変化を時系列的に求めることができる。生
体に起因する非線型性のため、時間と共に皮膚抵抗が1
-3秒のオーダーで変化すると見られる。
【0035】これに対し、従来方法は、正弦波交流を用
いて信号処理としては平均値を使用するため、微細な皮
膚抵抗の時間変化を計測することはできなかった。
【0036】前述の本発明の実施例では、正負に交互に
極性を変えたパルスを使用したが、これは、生体の電気
分解による効果を相殺する意味があるが、複数個の同極
性印加後、極性反転する印加方法も生体の電気化学的効
果を引き出す有効な方法である。
【0037】また、前述の実施例では、正負の交互パル
スの内、正パルスでのみ、皮膚インピーダンスを測定し
ているが、正負共に測定した場合は、逆印加時には、電
気化学的に蓄積された内部エネルギが放出され、これ
も、生体の電気化学的効果を引き出す有効な方法であ
る。
【0038】図11は、本発明のさらに別の実施例とし
ての皮膚インピーダンスの測定装置の電気回路構成を概
略的に示す図3と同様の図である。図12は、図11の
電気回路における各種信号のタイミングを示す図4と同
様の図である。この実施例は、前述した実施例を拡張し
て、両方向の電流に対して測定を可能としたものであ
る。この実施例の回路構成および動作は、図3に示した
回路構成および動作と大部分においては、同じであるの
で、それら同じ部分については、同じ参照符号に文字A
を加えたもので示し、それらの詳細についての説明はこ
こでは繰り返し行わない。
【0039】測定抵抗r5 は、図3の回路における測定
抵抗r1 に対応し、測定抵抗r6 は、測定抵抗r2 に対
応し、抵抗r7 およびr8 は、抵抗r3 およびr4 にそ
れぞれ対応している。この実施例では、差動増幅器6A
の他に、測定抵抗r6 の両端に接続される差動増幅器6
Bが設けられている。また、抵抗r7 およびr8 と同様
の分圧抵抗r9 およびr10がさらに設けられている。
【0040】この実施例の測定回路においては、図3の
回路における信号aおよびbにそれぞれ対応する信号e
およびfがCPU5Aから出力制御部4Aに加えられ
て、信号eに応じて被検者の皮膚インピーダンス1を通
して電流I3 が流れ、信号fに応じて被検者の皮膚イン
ピーダンス1を通して電流I4 が流れるようにする。こ
のときの電流I3 の電流値は、測定抵抗r5 および差動
増幅器6Aによって信号iとしてCPU5Aに与えられ
る。また、この電流I3 時に1対の電極12および13
間に印加された電圧の値は、分圧抵抗r7 およびr8
介して信号gとしてCPU5Aに与えられる。
【0041】一方、このときの電流I4 の電流値は、測
定抵抗r6 および差動増幅器6Bによって信号jとして
CPU5Aに与えられる。また、この電流I4 時に1対
の電極12および13間に印加された電圧の値は、分圧
抵抗r9 およびr10を介して信号hとしてCPU5Aに
与えられる。これら各種信号のタイミング関係を図12
に示している。
【0042】この実施例の測定装置においては、このよ
うにして各信号g、h、i、jによって示される各パル
ス毎における測定電圧値、測定電流値を、前述した実施
例の場合と同様にして、リングバッファの各記憶位置へ
と記憶させていく。そして、前述した実施例と同じよう
にして、最終的には、CPU5Aは、こうして記憶され
たVデータおよびIデータの平均値から各インピーダン
スを求め、さらにそれらインピーダンスの平均値からそ
の被検者の皮膚インピーダンスを求めるような演算を行
わせることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の皮膚インピーダンスの測定装置
は、直流電圧のパルス印加方式としたために、直流電圧
の使用にもかかわらず、生体のキャパシタンスを含めた
形で非常に容易に皮膚インピーダンスを測定することが
できる。
【0044】また、測定すべき皮膚に印加する電圧を間
隔を置いたパルスとしたので、時系列で測定ができる。
【0045】さらにまた、両方向の電流、電流より皮膚
インピーダンスを求めるようにする場合には、皮膚イン
ピーダンスの測定精度をより高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての皮膚インピーダンス
の測定装置の全体の外観を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の別の実施例としての皮膚インピーダン
スの測定装置の全体の外観を示す概略斜視図である。
【図3】図1および図2に示した皮膚インピーダンスの
測定装置の本体内に収納される電源、高電圧発生部、制
御部および測定回路等の構成を示す回路ブロック図であ
る。
【図4】図3の回路における各種信号のタイミング関係
を示す図である。
【図5】本発明の測定装置のCPUによって実行される
プログラムの皮膚インピーダンス測定部分のメインプロ
グラムのフローチャートを示す図である。
【図6】本発明の測定装置のCPUによって実行される
プログラムの皮膚インピーダンス測定部分のタイマー割
込みプログラムのフローチャートを示す図である。
【図7】本発明によってVデータ、Iデータを記憶した
リングバッファの状態を例示する図である。
【図8】本発明の測定装置による皮膚インピーダンスの
測定結果と、従来のブリッジ法による皮膚インピーダン
スの測定結果とを比較して例示する表を示す図である。
【図9】本発明の測定装置を用いて皮膚インピーダンス
を測定する態様を例示する図である。
【図10】従来のブリッジ法による皮膚インピーダンス
の測定態様を説明するための概略回路図である。
【図11】本発明のさらに別の実施例としての皮膚イン
ピーダンスの測定装置の電気回路構成を概略的に示す図
3と同様の図である。
【図12】図11の電気回路における各種信号のタイミ
ングを示す図4と同様の図である。
【図13】従来公知の電圧電流計法による直読インピー
ダンスメータのブロック図である。
【図14】従来のインピーダンスを測定するための電圧
比較形ブリッジ法を説明するための回路図である。
【図15】従来のインピーダンスを測定するための電流
比較形ブリッジ法を説明するための回路図である。
【図16】生体の皮膚の電気的等価回路の一例を示す図
である。
【図17】生体の皮膚の電気的等価回路の別の例を示す
図である。
【符号の説明】
1 皮膚インピーダンス 2 電源 3 高電圧発生部 4 出力制御部 5 CPU 6 差動増幅器 10 本体 11 表示部 12 握り導子 13 探索導子 14 探索棒 15 ケーブル r1 測定抵抗 r2 測定抵抗 r3 分圧抵抗 r4 分圧抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 薫 東京都品川区大崎5丁目5番23号 ヒロセ 電機株式会社内 (72)発明者 佐藤 博次 東京都品川区大崎5丁目5番23号 ヒロセ 電機株式会社内 (72)発明者 越野 昌謙 東京都品川区大崎5丁目5番23号 ヒロセ 電機株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 皮膚インピーダンスの測定装置におい
    て、インピーダンスを測定すべき皮膚の異なる部分に接
    触する1対の電極と、該1対の電極の間にパルス状の直
    流電圧を繰り返し印加するための電圧印加手段と、前記
    1対の電極の間に印加された直流電圧をパルス発生時間
    毎に測定するための電圧測定手段と、前記直流電圧の印
    加時に前記1対の電極間に流れる電流をパルス発生時間
    毎に測定するための電流測定手段と、前記電圧測定手段
    によって測定された測定電圧値と前記電流測定手段によ
    って測定された測定電流値とに基づいて皮膚インピーダ
    ンスを算出するための演算手段とを備えることを特徴と
    する皮膚インピーダンスの測定装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧印加手段は、印加直流電圧のパ
    ルスの1個または複数個毎に極性を変えるようになって
    おり、前記演算手段は、そのうちの一方の極性の直流電
    圧の印加時における測定電圧と測定電流とに基づいて皮
    膚インピーダンスを算出する請求項1記載の皮膚インピ
    ーダンスの測定装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧印加手段は、印加直流電圧のパ
    ルスの1個または複数個毎に極性を変えるようになって
    おり、前記演算手段は、その両方の極性の直流電圧の印
    加時における測定電圧と測定電流とに基づいて皮膚イン
    ピーダンスを算出する請求項1記載の皮膚インピーダン
    スの測定装置。
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