JPH07302597A - リチウム電池 - Google Patents

リチウム電池

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JPH07302597A
JPH07302597A JP7105709A JP10570995A JPH07302597A JP H07302597 A JPH07302597 A JP H07302597A JP 7105709 A JP7105709 A JP 7105709A JP 10570995 A JP10570995 A JP 10570995A JP H07302597 A JPH07302597 A JP H07302597A
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lithium
oxide
positive electrode
battery
lithium battery
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Joseph D Jolson
ジョーゼフ・ディー・ジョールソン
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長期間にわたり高電圧で放電するリチウム電
池を提供する。 【構成】 本発明の活性一次電池1は、リチウム負極1
2と、非プロトン性有機電解質17と、隔離板14,1
5と、酸化銀(II)、酸化水銀又は酸化銀(II)と酸化水銀
との混合物により形成された正極16とを備えている。
この電池1は広い電流密度範囲で高い開路電圧及び動作
電圧を示す。本発明のリチウム−酸化銀(II)電池の開回
路電圧は、亜鉛−酸化銀(II)電池のほぼ2倍である。包
括容量密度は、アンペア時/cc単位で、リチウム−二
酸化マンガン電池又はリチウム−ヨウ素電池の約2倍で
ある。包括エネルギ密度は、ワット時/cc単位で、亜
鉛−酸化銀(II)電池、リチウム−二酸化マンガン電池又
はリチウム−ヨウ素電池の約2倍である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、活性一次電池、特に固
体正極及び有機電解質を有し、ペースメーカー等の人体
に埋め込まれる医療用装置の電源として使用されるリチ
ウム一次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】活性一次電池では、使用に先立って活性
化する必要のない一次電池の型が公知である。即ち、こ
れらの電力は、必要に応じて直ちに得ることができる。
これらの電池は、適当な電流密度まで低いことを必要と
する利用に有効である。これらは一般に約−20℃〜+
60℃の温度範囲で動作する。貯蔵温度が外界温度より
も極端に上昇しなければ、これらの電池はかなりの年数
貯蔵できる。
【0003】優れた活性一次電池の一種として、亜鉛負
極(anode)と、苛性水和電解質と、二酸化マンガ
ン、酸化銀(II)(AgO)又は酸化水銀(HgO)によ
り形成された固体正極(cathode)とを用いたも
のが挙げられる。これらの電池の電圧はほぼ1.5Vで
ある。これらは優れた電力密度を有し適当な温度範囲で
動作する。亜鉛−二酸化マンガン系の包括体積エネルギ
密度はそれほど高くない。しかし、亜鉛−酸化水銀系の
包括体積エネルギ密度は著しく高い。亜鉛−酸化銀(II)
系の包括体積エネルギ密度は、主として酸化銀(II)の顕
著なアンペア時のため、亜鉛−二酸化マンガン系の約2
倍である。優れた活性一次電池の二番目の種類として、
リチウム負極と、非プロトン性有機電解質と、二酸化マ
ンガンにより形成された固体正極とを用いたものがあ
る。これらの電池は、典型的に電圧が約3.0Vに達す
る。これらは、優れた電力密度を有し、適当な温度範囲
で動作する。リチウム−二酸化マンガン系の包括体積エ
ネルギ密度は、主としてリチウム負極による高い電位の
ため、亜鉛−二酸化マンガン系の約2倍である。活性一
次電池の第三の種類は、完全に固体状態のものである。
この活性一次電池の一つの例としてはリチウム−ヨウ素
電池がある。その電圧は約2.8Vに達し、包括体積エ
ネルギ密度は亜鉛−酸化銀(II)電対及びリチウム−二酸
化マンガン電対よりも若干大きい。しかしながら、リチ
ウム−ヨウ素電対は人体に埋め込まれるペースメーカー
及び電子時計等の低速度装置の電力に用いられる。
【0004】米国特許第3,853,627号明細書に
は、リチウム負極と、非水系電解質と、酸化銀正極とを
有する電池(セル)が公知であることが記載されてい
る。米国特許第4,167,609号明細書は、リチウム
負極と、酸化銀(II)正極と、両者に適合する非水系電解
質とを備える電池の構成を論じているが、リチウム及び
酸化銀(II)の両者に適合する非水系電解質が何であるか
については開示していない。米国特許第4,555,45
4号明細書には、リチウム負極と、酸化銀(II)正極と、
水系又は非水系電解質との組み合わせにより電池を形成
できる点が記載されている。しかしながら、前記のよう
な組み合わせが実際に可能であり、既に存在すること、
また、可能な場合非水系電解質には何を用いるのかは、
これらの特許のいずれにも説明されていない。
【0005】1964年5月19日〜21日に、ニュー
ジャージー州アトランティックシティで開かれた「第8
回年間電源大会(the 8th Annual Power Sources Confe
rence)」の会報中に、非水系媒体中のリチウム−酸化
銀(II)系に関する最初の文献報告が掲載されている。ジ
ェイ・ファーラー(J.Farrar)、アール・ケラー(R.Ke
ller)、シー・ジェイ・マザック(C.J.Mazac)による
この論文には、有機電解質中で高いエネルギ密度を示す
ために使用できる負極と正極との組み合わせを決定する
ために行われた実験についての記載がある。著者は、ジ
メチルスルホキシド中の臭化リチウム(LiBr)から
なる電解質を伴ったリチウム−酸化銀(II)電対は、リチ
ウム−二酸化マンガン電対ほどの作用を奏さないと結論
づけている。非水系媒体中のリチウム−酸化銀(II)系に
関する研究を記載した二番目の報告は、1965年11
月1日付け、「米国陸軍契約(U.S.Army Contract)」#
DA-36-039-AMC-03201に関する最終報告であり、196
3年7月1日〜1965年6月30日の期間の研究につ
いて収めている。著者はジェイ・ファーラー、アール・
ケラー、エム・エヌ・ニコルソン(M.M.Nicholson)
で、リチウムは好ましい負極材料であり、炭酸プロピレ
ンは好ましい電解質溶媒であり、シアン化臭素(BrC
N)、塩化銅(CuCl2)及びフッ化銅(CuF2)は
好ましい正極材料であると結論づけている。酸化銀(II)
は、試された好ましい正極材料の一つではない二酸化マ
ンガン(MnO2)と比べても作用が劣るとの記載があ
る。三番目の報告は著者がアール・ジャシンスキー(R.
Jasinski)で、1968年「電気化学電源(Electroche
mical Power Sources)」第6巻、第28頁に掲載され
て出版された。この論文は、水系の腐食性亜鉛−酸化銀
系の2倍のエネルギ密度を輸送する系の改良目的に関連
した高いエネルギ密度電池の分野の進歩について概説し
ている。ジャシンスキーは、提案する反応機構と前記目
的を達成できる電極対について提案する反応機構と理論
的エネルギ密度の表を提示している。彼はリチウム−酸
化銀(II)電対をこの表に含めているが、この系に対する
非水系電解質についてはなんら説明していない。また、
ジャシンスキーは、有望な系に関する記述中にはリチウ
ム−酸化銀(II)を含めていない。
【0006】1979年2月21日出願の特開昭55−
111075号公報には、種々の固体正極を用いたリチ
ウム電池におけるゲル状有機電解質の使用が示されてい
る。この研究のほとんどは他の種類の正極に関するもの
であるが、ゲル状γ−ブチロラクトンを基礎とした電解
質を伴ったリチウム−酸化銀(II)電池についての簡単な
記述が表1に示されている。リチウム負極及び酸化銀(I
I)正極と共にγ−ブチロラクトンを非水系電解質として
用いることは、γ−ブチロラクトンがこの系では不安定
なために放電及び蓄電結果が劣る点で満足できない。こ
の文献の概要より、文献で報告された実験値が以下にま
とめた理論値と比べて著しく劣るため、リチウム負極
と、酸化銀(II)及び/又は酸化水銀正極と、非水系電解
質とを備え実用に適した電池はまだ作られていないこと
が理解できる。
【0007】化学・物理ハンドブック第70版より、酸
化銀(II)(AgO)、酸化水銀(HgO)、酸化リチウ
ム(Li2O)及びヨウ化リチウム(LiI)の生成自
由エネルギ(ΔG°)は以下の通りである。 物 質 ΔG°(kcal/mol) AgO 3.3 HgO −13.995 Li2O −134.13 LiI −64.60 リチウム−酸化銀(II)電池、リチウム−酸化水銀電池及
びリチウム−ヨウ素電池中で起こり得る電力発生反応
は、これらの反応による起電力(E°)に従って次のよ
うになる。 2Li+AgO → Li2O+Ag E°= 2.980V 2Li+HgO → Li2O+Ag E°= 2.605V 2Li+I2 → 2LiI E°= 2.801V
【0008】自由エネルギ情報より前記反応のΔG°の
計算が可能となる。ΔG°、興味ある反応の際に輸送さ
れる電子数n及びファラデー定数Fが解れば、前記反応
の起電力E°が次式により計算で求められる。 E°= −ΔG°/nF 電極材料の体積容量は以下の式により計算できる。アン
ペア時/cc=(アンペア時/当量)(当量/mol)(g/
cc)(g/mol)ここで、アンペア時/当量は(96,4
87クーロン/当量)/(3600クーロン/アンペア
時)であり、当量/molはリチウムでは1、酸化銀(II)
(AgO)、酸化水銀(HgO)及びヨウ素(I2)で
は2である。g/cc単位の密度及びg/mol単位の式量は
化学・物理ハンドブック第70版又はランゲ(Lange)
化学ハンドブック第12版より引用し、リチウム、酸化
銀、酸化水銀又はヨウ素について、容量の計算値と共に
以下に示す。 物 質 当量/mol 密 度 モル重量 容 量 (g/cc) (g/mol) (アンペア時/cc) AgO 2 7.44 123.87 3.22 HgO 2 11.14 216.59 2.75 I2 2 4.93 253.81 1.04 Li 1 0.534 6.94 2.06
【0009】電池対の体積エネルギ密度は、理論正極密
度で、隔離板及び外装なしと仮定すると、次の方程式に
より計算できる。 ワット時/cc= (E°)/{(1/アンペア時/cc 負極)
+(1/アンペア時/cc 正極)} 興味ある電対について上記方程式を解くことにより、以
下の表に示す値が得られる。 電 対 エネルギ密度(ワット時/cc) Li−AgO 3.75 LI−HgO 3.07 Li−I2 1.94 同様に、リチウム−酸化銀(II)電対、リチウム−酸化水
銀電対及びリチウム−ヨウ素電対の重量エネルギ密度
は、それぞれ1.153アンペア時/g、0.604アン
ペア時/g、0.560アンペア時/gと計算できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記理論値、及びそれ
に由来する実用的なリチウム−酸化銀(II)電池及び/又
はリチウム−酸化水銀電池の開発の魅力が、これらの電
対について従来の文献で中で言及されてきた理由であろ
う。しかしながら、リチウム−酸化銀(II)電池について
商業的に実現性があるものを開発し、また動作できるも
のを販売しようとする従来の試みは、電解質の選択の不
適切、不適当な隔離板の使用、不純物を過剰に含む電池
構成要素の使用、及び/又は正極の特性に対する充分な
理解の欠如等の多くの理由のため未だ成功していない。
それゆえ、動作可能でかつ商業的に実現可能な高エネル
ギ密度のリチウム−酸化銀(II)電池及びリチウム−酸化
水銀電池の提供が望まれる。そこで本発明は、長期間に
わたり高電圧で放電するリチウム電池を提供することを
目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】概説すれば、本発明は、
ハウジングと、リチウム負極(anode)と、酸化銀(I
I)、酸化水銀又は酸化銀(II)と酸化水銀との混合物を含
む群により形成された正極(cathode)と、負極による
還元及び正極による酸化に対して安定な非プロトン性有
機電解質と、正極から負極を電気的に分離して保持する
と共に、負極と正極との間のイオン輸送を許容する隔離
板(セパレータ)とを備えた活性一次電池に関するもの
である。実施例では、ハウジングはケースと、304L
ステンレス鋼(ASTM)その他の腐食防止材料により形成
されたカバーブランクとからなる。商標名「フューサイ
ト(Fusite)435」ガラス又はそれに相当するもの
で、このガラスの中心を通って突出する446ステンレ
ス鋼(ASTM)製のピンと共にカバーブランクを覆うこと
により適当なガラス−金属シールが得られる。通常、4
46ステンレス鋼製のピンは負極電流を集める遮蔽板に
接続される。複数のリチウムのストリップは遮蔽板の裏
面に配置され、リチウムの内側の遮蔽板をシールするよ
う圧入される。
【0012】
【作用】リチウムは隔離板、好ましくはいくつかの層か
らなる隔離板により覆われる。隔離板は負極と正極との
絶縁を保つ一方、2つの電極間のイオン接触を可能とす
る。また、隔離板は、例えば2価の銀イオン(Ag2+
及び/又は酸化銀(II)(AgO)のような溶解種又は懸
濁種が正極から負極へ移動(マイグレーション)するの
を防ぐ必要がある。一般に、微小多孔質膜で形成された
1又は2以上の層が隔離板として満足に機能する。しか
しながら、他のものの中で、半透膜を1又は2以上の隔
離板層として用いることもできる。隔離板が機能を適切
に発揮するために、熱封止及び超音波接合を含む特殊な
隔離板端の包装及び/又は密閉方法が利用可能である。
好ましくは、本発明の正極は熱安定化酸化銀(II)(Ag
O)により形成される。エネルギ密度を最大にするた
め、所望のドレイン速度で正極材料を有効に利用するの
に必要な最小限の空容積をペレット状の正極中に残さな
くてはならない。AgOのペレット化の改良に、少量の
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)その他の結合
剤を用いてもよい。大きいドレイン速度での初期電圧を
改善するために、少量の導電性添加剤をAgOに混合し
てもよい。正極活性材料として酸化水銀(HgO)を用
いた場合、十分な正極導電率を得るためにカーボンブラ
ック又は銀粉末等の導電性添加剤を使用する必要があ
る。また、これらの導電性添加剤は正極の還元に応じて
生じる水銀を結合する。銀は水銀とアマルガムを形成す
るため、水銀が電池を短絡させるのを防止するのにカー
ボンブラックよりも適し、この点で好ましい。HgOは
AgOよりも幾分低い電位で放電するため、AgOとH
gOとの混合物からなる正極では最初にAgOが還元す
る。従って、AgOの放電に伴って生成する銀は、Hg
Oの放電に伴って生成する水銀を固定するのに用いるこ
とができる。このため、AgOとHgOとの混合物から
なる正極に別の導電性添加剤を使用する必要がなく、H
gOはリチウム−酸化銀(II)(Li−AgO)電池に付
加的寿命警報を与える理想的な材料である。人体に埋め
込まれる装置に電力を供給するために使用される本発明
の好適実施例では、正極ペレットは隔離板/負極集合体
の各表面に対向して配置される。次に、この集合体がケ
ースに滑動挿入される。その後、カバーはケースに溶着
される。更に、電池は充填ポートを通じて内容物が取り
除かれ、適当な電解質が再充填される。
【0013】本発明の電解質は少なくとも一つの非水・
非プロトン系有機溶媒と、溶媒に溶解してイオン導電性
を与える一つの塩とから作られる。溶媒及び塩はいずれ
も負極による還元及び正極による酸化に対しある程度安
定でなければならない。一般に、2種又はそれ以上の溶
媒を混合し、塩の濃度を最適化して、より高い電解質の
導電率を得ることができる。ステンレス鋼成分の腐食割
合を減少するために、少量の腐食防止剤、例えば硝酸リ
チウムを電解質中に混合してもよい。所望の電解質充填
容量を得た後、充填管は溶接して閉鎖される。この後、
製品の検査の前に、電池は熱処理され、予備放電テスト
が行われる。
【0014】本発明のリチウム−酸化銀(II)電池は、有
機電解質を用いる他のリチウム電池と比べて高い開路電
圧を有する。また、水系電解質を用いる亜鉛−酸化銀(I
I)電池と比べて高いアンペア時容量を持つ。このため、
本発明のリチウム−酸化銀(II)電池は、他の高エネルギ
密度活性一次電池に対して約2倍の包括体積エネルギ密
度及び包括重量エネルギ密度を有する。本発明のリチウ
ム−酸化銀(II)電池は適度な温度範囲でかつ電流密度を
調整する法則に従って放電が可能である。このため、ペ
ースメーカー等の人体に埋め込み可能な低電力装置の特
殊電源としてリチウム−ヨウ素電池に代えることができ
る。また、本発明のリチウム−酸化銀(II)電池は、発光
面を持つ電子時計及び適度の電流密度を要する他の装置
のみならず、ペースメーカーよりも大きな電力を必要と
する人体埋め込み用装置(即ち、神経刺激装置及び薬剤
ポンプ)を含む他の多くの装置の電源として好適であ
る。
【0015】
【実施例】本発明のその他の詳細な説明、目的及び利点
は、本発明の下記の好適実施例及び本発明の好適実施方
法から明らかとなろう。以下、本発明によるリチウム電
池の実施例を図1〜図8について説明する。リチウム−
酸化銀(II)電池(バッテリ又はセル)に適用した本発明
によるリチウム電池の好適実施例を図1に示す。電池1
は、いずれも好ましくは304Lステンレス鋼(ASTM)
等のオーステナイトステンレス鋼製のケース2とカバー
ブランク3とを備えている。カバーブランク3は、ガラ
ス−金属シール5をカバーブランク3に溶着する小孔4
を有する。ガラス−金属シール5は、好ましくは446
ステンレス鋼(ASTM)により形成されるフィードスルー
ピン6を含む。フィードスルーピン6は絶縁部7により
包囲されかつ保持され、絶縁部7は好ましくは商標名
「フューサイト(Fusite)435」ガラスからなるが、
例えば商標名「TA−23」、「カバル(CABAL)」ガ
ラス等のリチウムイオンによる腐食に耐える他のガラス
により形成してもよい。「フューサイト435」ガラス
は、446ステンレス鋼製のピン6に溶着されるため人
体内への埋め込みに適するが、「TA−23」及び「カ
バル」ガラスは溶接が困難なモリブデン製のフィードス
ルーピンを必要とする。「フューサイト435」ガラス
はカバーブランク3及びフィードスルーピン6に接着さ
れ、ガラス−金属シール5の領域が気密に密閉される。
また、ケース2には、好ましくは304Lステンレス鋼
等のオーステナイトステンレス鋼製の充填管9を溶着す
る孔8が設けられる。
【0016】電池1の組立の際に、好ましくは「ハラー
(Halar)」(商標名)樹脂又はその他の安定な樹
脂からなるカップ形状の樹脂絶縁部10は、樹脂絶縁部
10に設けた孔がフィードスルーピン6を覆わないよう
にカバーブランク3の内部に配置される。その後、好ま
しくは304Lステンレス鋼等のオーステナイトステン
レス鋼からなる拡張金属遮蔽板11が樹脂絶縁部10の
孔を通してフィードスルーピン6にスポット溶接され
る。続いて、乾燥室内等の低湿環境下で、リチウム円盤
12が拡張金属遮蔽板11上に圧入により配置される。
拡張金属遮蔽板11とリチウム円盤12とをカバーブラ
ンク3に対して絶縁状態に保持する樹脂絶縁部10によ
り、拡張金属遮蔽板11をフィードスルーピン6にスポ
ット溶接することができる。リチウム円盤12は、拡張
金属遮蔽板11に対して圧入されるから、拡張金属遮蔽
板11に電気的に接触するフィードスルーピン6はリチ
ウム円盤12と等電位である。カバーブランク3、ガラ
ス−金属シール5、樹脂絶縁部10、拡張金属遮蔽板1
1及びリチウム円盤12はいずれも負極集合体13を構
成する。
【0017】負極集合体13の完成後、隔離円盤14
と、好ましくは付加隔離円盤15とはリチウム円盤12
上に配置される。隔離円盤14及び/又は付加隔離円盤
15はリチウム円盤12の直径よりも大きく、カバーブ
ランク3の内周部の一部を覆う樹脂絶縁部10を越えて
延びる。このため、電解質中に溶解及び/又は懸濁した
化学種が隔離円盤14及び/又は付加隔離円盤15の周
囲で移動(マイグレーション)する通路長が増加し、そ
れゆえこの過程は一層困難となる。また、好ましくは熱
シールにより、隔離円盤14及び/又は付加隔離円盤1
5をカバーブランク3に溶着することができる。これに
より、溶解及び/又は懸濁した化学種による隔離円盤1
4及び/又は付加隔離円盤15の周囲での移動が制限さ
れる。このことは、前記のように構成しなければ、例え
ば2価の銀イオン(Ag2+)及び/又は酸化銀(II)(A
gO)等の電解質中のいずれかの化学種が隔離円盤14
及び/又は付加隔離円盤15の周囲で移動して、自己放
電速度を増加しかつ/又はリチウム円盤12の表面に不
動態層を形成するために重要である。
【0018】隔離円盤14及び/又は付加隔離円盤15
は電池1内で安定な材料で形成する必要がある。これ
は、隔離円盤14及び付加隔離円盤15はリチウム円盤
12により還元されず、正極ペレット16により酸化さ
れずかつ電解質17と反応しないことを意味する。ま
た、隔離円盤14及び付加隔離円盤15は、電解質17
に対する濡れ性がありかつリチウムイオンの輸送が可能
な隔離板を通してのAg2+及び/又はAgO等の溶解種
及び/又は懸濁種の移動を最小にできる電気的絶縁体で
なければならない。これらの要求は、隔離板を2又はそ
れ以上の複数の層で構成した場合に緩和される。例え
ば、隔離円盤14がリチウム円盤12に隣接し、付加隔
離円盤15が隔離円盤14によりリチウム円盤12から
分離された場合、付加隔離円盤15はリチウム円盤12
による還元に耐える必要がない。これらの要求は、ポリ
プロピレン、ポリエチレン又はエチレンとテトラフルオ
ロエチレンとの共重合体等のフッ素系高分子等の微小多
孔質材料により隔離円盤14及び15を形成した場合に
充分に満たされる。前記微小多孔質材料は約1ミル(mi
l)で始まるフィルム厚さのロールで利用できる。微小
多孔質材料の孔の大きさは約0.2ミクロン以下が好ま
しい。微小多孔質材料の平均孔径は0.05ミクロン程
度かそれ以下のものが用いられる。
【0019】一般に、電池1の内部での占有スペースが
より小さく、リチウムイオンの輸送に対する抵抗がより
小さいため、より薄い膜が好ましい。厚い材料は懸濁し
たAgO等の化学種の輸送を阻止するのにより効果的で
あるが、リチウムイオンの輸送速度に著しく強い影響を
与えることがある。小さい孔は、小さいリチウムイオン
の輸送に著しい影響を与えず、懸濁したAgO等の大き
な化学種の輸送を阻止するのにより効果的であるため、
孔は小さい方が好ましい。隔離円盤14及び/又は付加
隔離円盤15の製造に適した微小多孔質材料として、
0.2ミクロン程度の孔を有する商標名「シマット(Sci
mat)200/40/60」、0.05ミクロン程度の孔
を有する商標名「セルガード(Celgard)2400」及
び「2456」が含まれる。また、ヘキスト・セラニー
ズ(HoechstCelanese)社は0.03ミクロン程度の孔を
有する商標名「セルガード(Celgard)K273」を製
造している。この材料を試したことはないが、「セルガ
ード2400」よりも適していると思われる。また、例
えばAg2+及び/又はAgO化学種の移動を微小多孔質
膜により十分に阻止できない場合、隔離円盤14及び/
又は15として、微小多孔質膜の代わりに半透膜に属す
る種類の膜も使用できる。半透膜は、到来するAgOと
反応しかつ還元するセロファン等の安価な材料から製造
でき、到来するAgOの負極円盤12へ移動を防ぐ。ミ
リポア(Millipore)社は0.03ミクロンより極めて小
さい孔を有する半透性セロファン膜を製造している。こ
れらの半透膜で利用できる性質の組み合わせにより、半
透膜は単独で又は微小多孔質隔離板との組み合わせで用
いた場合、特に好ましい隔離板となる。
【0020】隔離板層の作用を最適化する別の方法は、
特定用途の性質に適合させるものである。例えば、人体
に埋め込むパルス発生器に電力を供給する電源は小さい
もののみが必要である。従って、第1隔離円盤14は、
好ましい一つの微小多孔質材料から形成することができ
る。第2隔離円盤15は、一定間隔で穿孔された数個の
小孔を有する薄い非多孔質樹脂により形成することがで
きる。この構造は、隔離板集合体を通してコロイド種が
移動する速度を減少しながら電力容量を減少するが、低
電力に特に適した隔離板が得られる。その後、好ましく
は99%熱安定化AgO及び1%ポリテトラフルオロエ
チレン(PTFE)粉末を圧縮して形成した正極ペレッ
ト16が、ケース2の底部に挿入される。続いて、隔離
円盤14及び15により覆われた負極集合体13は、カ
バーブランク3の外周をケース2の内周に嵌合させなが
ら正極ペレット16の上方に配置される。更に好ましく
は、カバーブランク3の周囲は気密溶接法によりケース
2の周囲に溶接される。AgOはきわめて強い酸化剤で
あり、多くの有機化合物を酸化することが知られている
ため、AgOが一定の有機電解質中では水酸化カリウム
(KOH)水溶液中よりも安定であることが解ったのは
意外であった。熱安定化AgOを正極ペレット16に用
いることにより、長期間の貯蔵及び/又は長期間の低率
放電後でも、かなりの量のAgOが、AgOのエネルギ
密度を持たない酸化銀(I)(Ag2O)又はその他の物質
に化学分解していなかった。熱安定化AgOは、AgO
表面をAg2O及び/又は銀(Ag)に還元して製造さ
れる。また、高温で金属の銀をAgOに電気化学的に酸
化しても得られる。また、鉛(Pb)並びにカドミウム
(Cd)、テルル(Te)及びタリウム(Tl)の混合
物を含む無機添加剤がAgOを安定化することも報告さ
れている。
【0021】最適の性能に対して、AgOの純度、表面
領域及び密度を吟味する必要がある。例えば、熱安定化
AgOは、利用可能なエネルギ密度を最大にするように
可能な限り純粋である必要がある。また、これにより、
AgOの安定性を減殺すると思われる遷移金属等の不純
物の量を最小にできる。AgO粒子の表面領域は、負荷
下で正極の低い分極が行われるように十分高くなければ
ならないが、不要なAgOの分解を招来するほどに高く
すべきではない。また、AgOの構造は、過剰のペレッ
ト加工圧力を加えずに十分に密な正極ペレット16を形
成できるものでなければならない。続いて、充填管9は
真空装置(図示せず)に接続され、電池1から気体が除
去される。その後、正極ペレット16及び隔離円盤14
及び15のボイド容量を含む大部分又は全部のボイド容
量が電解質で充填されるまで、電池1は電解質17で充
填される。好適な電解質はテトラヒドロフラン中の1.
0Mヘキサフルオロヒ素酸(V)リチウム(LiAsF6
である。
【0022】AgOは、電池1中で徐々にテトラヒドロ
フランをγ−ブチロラクトンに酸化することが判明し
た。この反応速度は時間の経過と共に低下すると思われ
るが、電池1中で発生した少量のγ−ブチロラクトンと
共にテトラヒドロフランベース電解質を用いても問題は
ないと思われる。γ−ブチロラクトンは電池の環境下で
は安定ではないが、電池中の電解質溶媒として単独で用
いることはできない。また、α−メチル−γ−ブチロラ
クトンも電池の環境下では安定でなく、やはり電池中の
電解質溶媒として単独で用いることはできない。リチウ
ム−酸化銀(II)電池中で用いるのに適した別の電解質は
2−メチルテトラヒドロフラン中の0.5Mヘキサフル
オロヒ素酸(V)リチウム(LiAsF6)である。利用さ
れている他の電解質には、炭酸プロピレン中の1MLi
AsF6及び1Mの3−メチル−2−オキサゾリジノン
中のLiAsF6が含まれる。電解質に約5%の炭酸エ
チレンを添加することにより、リチウム−酸化銀(II)電
池の電力容量を改善できる。他の利用可能な電解質塩に
は過塩素酸リチウム(LiClO4)、トリフルオロメ
タンスルホン酸リチウム(LiCF3SO3)及びヘキサ
フルオロリン酸リチウム(LiPF6)が含まれる。
【0023】全ての電解質の成分はできるだけ化学的に
純粋であるのが好ましい。これは、水等の不純物が負極
と反応してリチウム円盤12上に不動態被膜を形成する
からである。また、遷移金属等の他の不純物は正極ペレ
ット16のAgOを不安定にする。電解質溶媒は蒸留に
より精製され、必要に応じて、分子ふるいで乾燥状態に
保持される。好ましい電解質塩であるLiAsF6は乾
燥状態できわめて高純度で利用される。これは、真空下
に保存することにより乾燥状態に保たれる。ステンレス
鋼成分の腐食速度を低減するために、約50〜500重
量ppmの硝酸リチウム(LiNO3)等の腐食防止剤
を電解質に加えてもよい。リチウム電池の使用に固体重
合体電解質が公知である。これらの電解質は、重合体マ
トリックス中に不動化された従来の液体電解質から形成
される。これは、コロイド種の移動性を著しく減少さ
せ、リチウム−酸化銀(II)電池の貯蔵寿命を最適にでき
る。
【0024】電池1が電解質により充填された後、好ま
しくは304Lステンレス鋼等のオーステナイトステン
レス鋼により形成された金属球18が充填管8に押し込
まれ、一時的なシールを形成する。これにより、電解質
17が充填管8から離間して保持され、充填管8は溶接
して閉じられる。充填管8が溶接して閉じられると、電
池は気密に密閉状態になる。必要に応じて、気密に密閉
した電池は数時間適度な熱に曝露しかつ/又は予備放電
を行って予め調整してもよい。
【0025】人体内への埋め込みの用途に使用される本
発明によるリチウム−酸化銀(II)電池の好適実施例を図
2に示す。電池1は、好ましくは304Lステンレス鋼
により共に形成された金属ケース2及びカバーブランク
3を備える。カバーブランク3は、ガラス−金属シール
5をカバーブランク3に溶着するための小孔4を有す
る。ガラス−金属シール5は、好ましくは446ステン
レス鋼により形成される金属製のフィードスルーピン6
を含む。フィードスルーピン6は、好ましくはフューサ
イト435ガラスからなる絶縁部7により包囲されかつ
適当な位置に保持される。好ましくは304Lステンレ
ス鋼からなる充填管9は、カバーブランク3の小孔の上
方にレーザ溶接又は射出溶接される。電池1の組立中
に、好ましくは「ハラー」により形成される樹脂絶縁部
7の小孔4にフィードスルーピン6が挿入される。続い
て、樹脂絶縁部7はカバーブランク3の底部まで圧入さ
れ、カバーブランク3と一直線上に整合される。その
後、フィードスルーピン6の端部は90゜曲げられ平坦
にされる。次に、好ましくは304Lステンレス鋼で作
られた拡張金属遮蔽板19はフィードスルーピン6にス
ポット溶接される。更に、リチウム箔片が拡張金属遮蔽
板19のいずれかの側に配置される。その後、リチウム
箔片は拡張金属遮蔽板19上に圧入され、リチウム負極
10を形成するサイズに切断される。次に、リチウム負
極20全体を隔離板21の少なくとも一層で被覆しなが
ら、リチウム負極20の周囲を隔離材料で覆うことがで
きる。しかしながら、好ましくは、充分に大きい隔離材
料のシートをリチウム負極20の各表面上に配置して、
隔離板21を形成し、リチウム負極20の周囲を密閉す
る。最適性能を得るため、必要に応じて、追加の隔離層
をリチウム負極20の周囲に配置することも可能であ
る。次に、好ましくは約95〜99%の熱安定化AgO
と約1〜5%のPTFE粉末とからなる正極ペレット2
2及び23が隔離板21の各表面の周囲に配置される。
隔離板21の溶封部(ヒートシール部)は正極ペレット
22と23との間に延びてもよい。この負極/隔離板/
正極の全集合体はケース2に滑入される。その後、カバ
ーブランク3の周囲は、好ましくはレーザによりケース
2に気密に溶接される。次に、充填管9は真空源に接続
され、電池1から気体が除去される。続いて、電池1の
空隙の大部分又は全部が電解質17で充填される。その
後、金属球18が一時的なシールとして充填管9に圧入
される。これにより、溶接密封する際に、電解質を充填
管9内に保持して充填管9からの漏出を防止する。充填
管9が溶接密封すると、電池は気密に密閉される。必要
に応じて、気密に密閉した電池を数時間適温に保持しか
つ/又は予備放電を行って予め調整してもよい。また、
単一界面電池をこの形状のパッケージに設計することも
できる。
【0026】室温に保持した乾燥室内で行われた最初の
実験では、重量1.00g、直径2.16cm(0.85
インチ)の正極ペレットを添加物無しでAgOからプレ
ス成形し、ガラス瓶中に配置した。次に、厚さ0.08
9cm(0.035インチ)、直径2.06cm(0.8
1インチ)の負極円盤を正極ペレット22、23に接触
せずかつ接近して配置した。その後、2−メチルテトラ
ヒドロフラン中の0.5MLiAsF6からなる電解質で
ガラス瓶を充填した。最後に、電極のリード線が短絡し
ないように、ガラス瓶に蓋をした。1.00kΩの抵抗
を両リード線間に接続して、得られた電池容量特性を図
3に示す。図3は、電池が約3.2Vで放電を開始し、
その直後に負荷電圧2.1Vに安定化したことを示す。
電池は、ほぼ全電池寿命の間、ほぼ0.62ミリアンペ
ア時/cm2(4ミリアンペア時/平方インチ)の電力
を発生しながらこの電圧を保持した。その後は、電池電
圧は徐々に減少した。AgOペレットが純粋でかつ完全
にAgに還元されれば、電池は433ミリアンペア時の
正極限界容量を保有したことになる。つまり、図3は、
AgO正極が2.0Vカットオフ電圧に対し75%効率
で、1.5Vカットオフ電圧に対し92%効率まで放電
したことを示す。約0.5Vで433ミリアンペア時を
越えて得られた容量は、おそらく電解質の還元によるも
のであろう。AgOが化学量論的に金属銀に還元された
ことを確認するため、元素分析を行った。
【0027】図1と同様のパッケージで、更に実験が行
われた。これらの実験では、重量99%のアエサー/ジ
ョンソン・マッティ(AESAR/Johnson Matthey)社製の
酸化銀(II)(AgO)と、1%のデュポン(Dupont)社
製の「テフロン(Teflon)」(商標名)7A PTFE
粉末とを含む1.5gの正極を図1と同様に電池缶に圧
入した。これらの缶は充填管を備えていないので、テト
ラヒドロフラン中の1.0MLiAsF6の0.35cc
をシリンジで正極に注入された。正極が電解質を吸収し
た後、ワットマン(Whatman)社製グラスファイバー
(GF/A)の隔離円盤14を正極ペレット16上に配
置した。次に、図1に示すように、ケース2の縁と電池
のカバーブランク3との間に嵌合するのに十分な大きさ
の直径を持つ「シマット200/40/60」の微小多
孔質フッ素系高分子付加隔離円盤15をグラスファイバ
ー製の隔離円盤14上に配置した。続いて、負極カバー
集合体を隔離板21の上方に配置し、電池を溶封した。
これらの電池は、過剰量のリチウムを有し、正極限界容
量の理論値は643ミリアンペア時である。この電池ロ
ットからの8つの電池グループを、25℃、10.0k
Ω負荷で放電した。このデータは図示しないが、電池
は、2.0Vカットオフ電圧に対して560ミリアンペ
ア時の中央値又は理論容量の87%を生じた。図4は、
25℃、20kΩ負荷で放電したこの電池ロットからの
8つの電池グループが、2.0Vカットオフ電圧に対し
て564ミリアンペア時の中央値又は理論容量の88%
を生じたことを示す。図5は、37℃、20kΩ負荷で
放電したこの電池ロットからの8つの電池グループが、
2.0Vカットオフ電圧に対して562ミリアンペア時
の中央値又は理論容量の87%を生じたことを示す。図
6は、37℃、50kΩ負荷で放電したこの電池ロット
からの8つの電池グループが、2.0Vカットオフ電圧
に対して546ミリアンペア時の中央値又は理論容量の
85%を生じたことを示す。これは、37℃で年間約3
%の容量損失に相当する。
【0028】次の実験では、99%AgO及び1%PT
FEとテトラヒドロフラン中の1.0MLiAsF6
0.35ccとからなる1.5g正極材料を、図1と同様
の電池パッケージ内に配置した。この実験で用いたパッ
ケージには、樹脂絶縁部カップ、負極遮蔽板、負極、隔
離板及び充填管は設けなかった。電池の半数のグループ
はアエサー/ジョンソン・マッティ社製の標準AgOを
用いて形成し、残りの半数のグループは熱安定化AgO
を用いて形成した。代表的な微小熱量測定データから、
標準AgOを用いたパッケージでは13マイクロワット
(μW)の熱を、熱安定化AgOを用いたパッケージで
は5μWの熱を示した。図1と同様のパッケージでは、
アエサー/ジョンソン・マッティ社製の99%非熱安定
化AgO及び1%PTFEからなる1.5〜2.0gの正
極材料と、テトラヒドロフラン中の1.0MLiAsF6
の電解質及び「シマット200/40/60」隔離板を
備えた電池を、制御電池として形成した。熱安定化Ag
Oの正極を備える点を除き、試験グループは同一であっ
た。制御電池の微小熱量測定データは、未放電の電池に
対し37℃で60〜100μWの熱量を示した。熱安定
化AgOを備えた電池の試験グループは同条件下で20
〜40μWの熱量を示した。37℃、5.0kΩ負荷
で、2.0gの熱安定化AgOを含む電池の放電は、2.
0Vカットオフ電圧に対し700〜725ミリアンペア
時の収率であった。これらの放電特性は、数パーセント
小さい容量が得られた点以外では、2.0gの非熱安定
化AgOを備えた電池から得られたものと類似した。こ
のことは、熱重量測定分析により示された熱安定化Ag
Oのより高い純度と一致した。
【0029】2.0gの正極を備えた2つのグループか
らの未放電電池のサンプルを、50℃で3カ月間放置し
た。室温、1,000Hzでの放置前後の電池について
得られたインピーダンスのデータは次の通りである。 正極の種類 初期インピーダンス 放置後のインピーダンス 非安定化 24Ω 974Ω 非安定化 25 2,800 非安定化 30 1,900 非安定化 27 3,200 非安定化 27 2,060 安定化 32 700 安定化 29 730 安定化 29 815 安定化 26 602 安定化 28 953 放置テストを完了した後、37℃、5.0kΩ負荷での
2つの電池グループの性能を図7に示す。熱安定化Ag
O正極を備えたグループ(実線)は、非熱安定化AgO
を備えたグループ(点線)よりも高い電圧でかつ小さい
容量損失で放電する。これは、非熱安定化AgOで作ら
れた電池よりも、熱安定化AgOで作られた電池の負極
表面上の不動態層が著しく薄いためであることが電池の
破壊分析により確認できる。不動態層は、金属銀の防護
層と、銀種が負極へ移動した後に形成された酸化リチウ
ムとから形成されることが化学分析により示唆される。
つまり、リチウム−酸化銀(II)電池の貯蔵寿命を最大に
するには、熱安定化酸化銀を用いて銀種が負極へ移動す
る速度を最小限にすることを要する。また、放電反応は
自己放電反応と競合するため、銀種が負極へ移動する速
度は、リチウム−酸化銀(II)電池周囲に負荷を配置して
も低減できる。微小熱量測定、交流インピーダンス、電
池部材の視覚分析、電池部材の化学分析及び放電のデー
タ全ては、熱安定化AgOを用いることにより、自己放
電と、リチウム−酸化銀(II)電池に不動態層を形成する
速度とを低減できることを示唆している。従って、非熱
安定化AgOよりも熱安定化AgOを用いるほうが好ま
しい。また、「シマット200/40/60」隔離板又
は固体重合体電解質内で存在するものよりも微小な孔を
有する隔離板を用いると、より貯蔵寿命を改善できる。
【0030】図1と同様のパッケージのリチウム−ヨウ
素電池の放電曲線を図8に示す。この曲線は、リチウム
−ヨウ素化学に対する最適効率を与える25℃、120
kΩ負荷で得られた。この条件下で、2.0Vカットオ
フ電圧に対しリチウム−ヨウ素電池は約430ミリアン
ペア時を発生する。また、図8は、37℃、5.0kΩ
負荷での同様のパッケージの3つのリチウム−酸化銀(I
I)電池の放電曲線を示す。これらの電池は、直径2.0
6cm(0.81インチ)、厚さ0.17cm(0.06
8インチ)、重量0.399gのリチウム負極を含んで
いた。これらの理論的負極容量は1.307アンペア時
であった。正極は直径2.16cm(0.85)、厚さ
0.089cm(0.035インチ)、重量2.27g
で、多孔率5%であった。これらは、99%の熱安定化
AgOと1%のデュポン社製「テフロン」(商標名)7
A PTFE粉末で形成した。従って、理論的正極容量
は973ミリアンペア時となった。これらの電池を、充
填管9を通してテトラヒドロフラン中の1.0MLiA
sF6で充填した。隔離板21は、ケースの縁と電池の
カバーとの間に嵌合するため直径が十分大きい「シマッ
ト200/40/60」を用いた。リチウム−酸化銀(I
I)電池の放電中に得られたデータは、2.0Vカットオ
フ電圧に対して884ミリアンペア時の中央値又は91
%の正極容量が得られた。従って、リチウム−酸化銀(I
I)電池は、前記の条件下では、前記のリチウム−ヨウ素
電池に比べて2.06倍以上の容量を発生した。本発明
の好適実施例を添付図面との関係で開示しかつ特に説明
したが、本発明は前記特許請求の範囲内で他の実施態様
が可能である。
【0031】
【発明の効果】前記のように、本発明では、高い電圧で
かつ小さい容量損失で放電するリチウム電池が得られ、
電気電子装置を長期間安定して作動することができるか
ら、工業上及び医療上大きな利便が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるリチウム−酸化銀(II)電池の実
施例を示す断面図
【図2】 人体に埋め込み可能な本発明によるリチウム
−酸化銀(II)電池の実施例を示す断面図
【図3】 酸化銀(II)(AgO)正極の銀(Ag)への
完全放電を示すリチウム−酸化銀(II)電池の室温、1.
00kΩ負荷での放電曲線
【図4】 種々のリチウム−酸化銀(II)電池の25℃、
20.0kΩ負荷での放電曲線
【図5】 種々のリチウム−酸化銀(II)電池の37℃、
20.0kΩ負荷での放電曲線
【図6】 種々のリチウム−酸化銀(II)電池の37℃、
50.0kΩ負荷での放電曲線
【図7】 50℃で3か月放置した熱安定化酸化銀(II)
(AgO)を有する場合と有しない種々のリチウム−酸
化銀(II)電池の5.0kΩ負荷での放電曲線
【図8】 25℃、120kΩ負荷で放電したリチウム
−ヨウ素電池の容量と、図1に示す電池と同様のパッケ
ージ中で37℃、5.0kΩ負荷で放電したリチウム−酸
化銀(II)電池の容量とを比較する放電曲線
【符号の説明】
1..電池、 2..ケース(ハウジング)、 3..
カバーブランク(ハウジング)、 12..リチウム円
盤(リチウム負極)、 14,15..隔離円盤(隔離
板)、 16..正極ペレット(正極)、 17..電
解質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01M 6/18 E

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングと、リチウム負極と、酸化銀
    (II)、酸化水銀又は酸化銀(II)と酸化水銀との混合物か
    らなる群より選択された正極と、負極による還元及び正
    極による酸化に対して安定な非プロトン性有機電解質
    と、正極から負極を電気的に分離して保持すると共に、
    負極と正極との間のイオン輸送を許容する隔離板とを備
    えることを特徴とするリチウム電池。
  2. 【請求項2】 正極は約1〜10重量パーセントの結着
    剤を含む請求項1に記載のリチウム電池。
  3. 【請求項3】 正極は約1〜10重量パーセントの導電
    性添加剤を含む請求項1に記載のリチウム電池。
  4. 【請求項4】 正極は酸化銀(II)と酸化水銀とを含む請
    求項1に記載のリチウム電池。
  5. 【請求項5】 正極は約50〜95重量パーセントの酸
    化銀(II)と約5〜30重量パーセントの酸化水銀とを含
    む請求項1に記載のリチウム電池。
  6. 【請求項6】 正極は熱安定化酸化銀(II)を含む請求項
    1に記載の電池。
  7. 【請求項7】 非プロトン性電解質は、適度に高いドレ
    イン速度で正極を十分に還元させる請求項1に記載のリ
    チウム電池。
  8. 【請求項8】 非プロトン性電解質は、2−メチルテト
    ラヒドロフラン中のヘキサフルオロヒ素酸(V)リチウム
    (LiAsF6)、テトラヒドロフラン中のLiAs
    6、炭酸プロピレン中のLiAsF6又は3−メチル−
    2−オキサゾリジノン中のLiAsF6からなる群より
    選択された請求項1に記載のリチウム電池。
  9. 【請求項9】 非プロトン性電解質は、2−メチルテト
    ラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、炭酸プロピレン
    又は3−メチル−2−オキサゾリジノンからなる群より
    選択された溶媒の2つ又はそれ以上の混合物中のLiA
    sF6である請求項1に記載のリチウム電池。
  10. 【請求項10】 非プロトン性電解質は、腐食防止剤を
    含む請求項1に記載のリチウム電池。
  11. 【請求項11】 隔離板は、本質的に隔離板の周囲の化
    学種の移動を妨げる負極の大部分を包囲する請求項1に
    記載のリチウム電池。
  12. 【請求項12】 隔離板は1より多い隔離板層を含む請
    求項11に記載のリチウム電池。
  13. 【請求項13】 隔離板は、平均孔径が約0.2ミクロ
    ン以下である微小多孔質樹脂を含む請求項11に記載の
    リチウム電池。
  14. 【請求項14】 隔離板はリチウムイオン透過性の固体
    高分子電解質である請求項11に記載のリチウム電池。
  15. 【請求項15】 隔離板は半透膜を含む請求項11に記
    載のリチウム電池。
  16. 【請求項16】 正極は約80〜99重量パーセントの
    酸化水銀を含む請求項1に記載のリチウム電池。
  17. 【請求項17】 正極は約95〜99パーセントの熱安
    定化酸化銀(II)を含む請求項15に記載のリチウム電
    池。
  18. 【請求項18】 非プロトン性電解質は、2−メチルテ
    トラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、炭酸プロピレ
    ン及び3−メチル−2−オキサゾリジノンからなる群よ
    り選択された溶媒中の過塩素酸リチウム(LiCl
    4)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(Li
    CF3SO3)及びヘキサフルオロリン酸リチウム(Li
    PF6)からなる群より選択された電解質である請求項
    1に記載のリチウム電池。
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