JPH07301398A - 低温液化ガス貯蔵設備およびその蒸発ガス処理方法 - Google Patents

低温液化ガス貯蔵設備およびその蒸発ガス処理方法

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JPH07301398A
JPH07301398A JP11179594A JP11179594A JPH07301398A JP H07301398 A JPH07301398 A JP H07301398A JP 11179594 A JP11179594 A JP 11179594A JP 11179594 A JP11179594 A JP 11179594A JP H07301398 A JPH07301398 A JP H07301398A
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bog
storage tank
pressure
low
temperature liquefied
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JP11179594A
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Kunio Ono
邦男 小野
Yoshibumi Numata
義文 沼田
Tateo Yoshimura
楯夫 吉村
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Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Chiyoda Corp
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高圧仕様貯槽における利点を損うことなく、
かつ低圧仕様貯槽のBOGと高圧仕様貯槽のBOGとを
一体で処理することができ、既設の低圧仕様貯槽を有す
る貯蔵設備に高圧仕様貯槽を増設する場合に、建設費や
運転費等の低減化を図ることができる低温液化ガス貯蔵
設備およびそのBOG処理方法を得る。 【構成】 低温液化ガスの貯槽21、22内で発生する
BOGをその処理手段25、33に導くBOG配管23
に、圧力調節弁31を介して上記貯槽よりも高い運用圧
力の高圧仕様貯槽28、29内で発生するBOGを導く
BOG配管30を接続することにより、低圧仕様貯槽に
おいて発生したBOGと高圧仕様貯槽において発生した
BOGとを一体で処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低温液化ガスを貯蔵す
るための低温液化ガス貯蔵設備、およびこの貯蔵設備の
貯槽内において発生する蒸発ガスを処理するための低温
液化ガス貯蔵設備における蒸発ガス処理方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】火力発電用ボイラの燃料や都市ガス等の
燃料として広く用いられているLNGやLPG等の低温
液化ガスは、一般に貯蔵設備に配設された貯槽内に貯蔵
され、必要に応じてポンプで移送されて気化されること
により、上記ボイラの燃料や都市ガスとして供給されて
いる。ところで、このような低温液化ガスを貯蔵する貯
槽にあっては、その内部を保冷するために断熱性に優れ
た構造になっているものの、貯槽の周囲からの定常的な
入熱や、低温液化ガス入荷時における貯槽受入配管系か
らの入熱あるいは貯槽内の上記ポンプの駆動に起因する
入熱といった非定常的な入熱により、上記貯槽内に蒸発
ガス(以下、BOGと略称する。)が発生する。このよ
うにして発生したBOGは、貯槽内圧の上昇をもたらす
ため、通常BOG圧縮機を用いてこれを貯槽外に抜出す
とともに、所定の圧力まで昇圧して燃料ガスとして利用
することにより、上記貯槽の内圧を一定範囲内の運用圧
力に保持している。
【0003】図2は、このようなBOGの処理手段を有
する従来の低温液化ガス貯蔵設備を示すもので、図中符
号1、2は、上記低温液化ガスを貯蔵するための貯槽で
ある。これら貯槽1、2の上部には、それぞれ内部に発
生したBOGを抜出すためのBOG配管3が接続されて
おり、これらBOG配管3は、BOG圧縮機吸入管4を
介して複数(図では3台を示す。)のBOG圧縮機5…
に接続されている。なお、図中符号6は、このBOG圧
縮機5…の吐出管を示すものであり、符号7は、圧力検
出器P1、P2によって検出された貯槽1、2内の圧力
によりBOG圧縮機5…を起動、停止およびその容量調
整をさせるための制御手段を示すものである。
【0004】また、上記BOG配管3には、貯槽1、2
内の圧力が所定の圧力以上に急上昇した緊急の場合に、
内部のBOGを放散用圧力調節弁8により放散塔9から
大気に放散するための放散BOG配管10が接続されて
いる。そして、これらBOG配管3、BOG圧縮機吸入
管4、BOG圧縮機5…、BOG吐出管6、制御手段7
等により、この低温液化ガス貯蔵設備におけるBOGの
処理手段が構成されている。ここで、上記BOGの発生
量は、LNGやLPG等をカーゴ船により上記貯槽1、
2に受入れる時に最も多くなり、その発生量は通常の保
持時における発生量と比較して3〜5倍になる。このた
め、上記BOG圧縮機5…の台数や容量などの上記BO
G処理手段における処理能力は、この受入れ時における
発生BOG量が処理可能となるように設定されている。
【0005】上記構成からなる従来の低温液化ガス貯蔵
設備においては、貯槽1、2内においてBOGが発生す
ることにより、貯槽内圧力が上昇して運用圧力の上限に
達すると、圧力検出器P1、P2からの検出信号により
制御手段7を介してBOG圧縮機5…が起動し、貯槽
1、2内のBOGを吸引、圧縮して吐出管6から送り出
し、さらにLNG気化器(図示せず)からの気化ガスと
合流させてボイラ(図示せず)へと供給することにより
処理している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
貯槽内で発生するBOGは、上記貯槽における運用圧力
が高圧であるほど、沸点温度が高くなることから、その
発生を抑制することができる。このため、近年、建設技
術の向上等により上記貯槽の設計圧力をより高く設定し
て、従来よりも高圧な運用が可能な貯槽を新設すること
により、BOG処理設備の建設費やその運転費を節減し
ようとする動向にある。
【0007】しかしながら、上記高圧仕様による貯槽
(以下、高圧仕様貯槽と略称する。)にあっては、その
運用圧力が従来のものよりも高圧になるために、おのず
とBOG圧縮機の起動、停止圧力等の設定圧力が従来の
ものよりも高圧になる。このため、上記高圧仕様貯槽
を、既に運用に入っている貯蔵設備に増設しようとする
と、高圧仕様貯槽の運用圧力が、これよりも低い運用圧
力による既設の貯槽の警報圧力を越えてしまうことなど
から、互いのBOG処理設備を一体で運用することがで
きず、よって上記高圧仕様貯槽専用に、図2において示
したような、BOG圧縮機5…9等のBOG処理手段を
別途増設する必要があり、この結果却って建設費や運転
費の高騰化を招いてしまうという問題点があった。
【0008】本発明は、このような課題を解決すべくな
されたもので、高圧仕様貯槽における利点を損うことな
く、低圧仕様の貯槽と高圧仕様貯槽とを一体で運用する
ことができ、よって建設費や運転費の低減化を図ること
が可能となる、低温液化ガス貯蔵設備および当該貯蔵設
備における蒸発ガス処理方法に関するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る低温液化ガスの貯蔵設備は、低温液化ガスを貯蔵
する貯槽と、この貯槽よりも高い運用圧力で上記低温液
化ガスを貯蔵する高圧仕様貯槽とを備え、上記貯槽内で
発生するBOGを当該BOGの処理手段に導くBOG配
管に、圧力調節弁を間に介して高圧仕様貯槽内で発生す
るBOGを導くBOG配管を接続したことを特徴とする
ものである。
【0010】ここで、上記処理手段は、例えば、請求項
2に記載の発明のように、BOG圧縮機である。
【0011】また、請求項3に記載の発明のように、請
求項1または2に記載の本発明において、上記貯槽内の
圧力変動によりBOG圧縮機等の処理手段の運転を制御
し、かつ上記高圧仕様貯槽内の圧力変動により圧力調節
弁の開閉を制御する制御手段を設ければ好適である。
【0012】なお、請求項4に記載の本発明の低温液化
ガス貯蔵設備は、請求項1〜3のいずれかに記載のもの
を、上記貯槽の運用圧力が1000mmH2O未満の範囲
にあり、かつ上記高圧仕様貯槽の運用圧力が1000mm
2O以上の範囲にある貯蔵設備に適用したものであ
る。
【0013】請求項5に記載の本発明に係る低温液化ガ
ス貯蔵設備におけるBOG処理方法は、低温液化ガスを
貯蔵する貯槽と、この貯槽よりも高い運用圧力で上記低
温液化ガスを貯蔵する高圧仕様貯槽とを備えた低温液化
ガス貯蔵設備の、上記貯槽において発生するBOGと、
上記高圧仕様貯槽において発生するBOGとを処理する
低温液化ガス設備におけるBOG処理方法であって、上
記高圧仕様貯槽のBOGを減圧して上記貯槽のBOGに
合流させることにより、上記貯槽におけるBOGと上記
高圧仕様貯槽におけるBOGとを共通の処理手段により
処理することを特徴とするものである。
【0014】
【作用】請求項1または請求項5に記載の本発明に係る
低温液化ガスの貯蔵設備あるいはそのBOG処理方法に
よれば、貯蔵設備の一部に高圧仕様貯槽を備えているの
で、設備全体としてのBOGの発生量を低減化させるこ
とができ、この結果BOG圧縮機の運転費の節減を図る
ことが可能となる。しかも、高圧仕様貯槽で発生するB
OGを減圧して、これより低圧仕様の貯槽で発生するB
OGと共通の処理手段により処理することができるた
め、既存の貯蔵設備に高圧仕様貯槽を増設する場合にお
いても、別途、高圧仕様貯槽専用の処理手段を必要とせ
ず、よって建設費の低減化を図ることができる。
【0015】ちなみに、請求項2に記載の発明のよう
に、上記処理手段がBOG圧縮機である場合には、上記
貯槽から発生するBOGと高圧仕様貯槽から発生するB
OGとを、共通のBOG圧縮機により処理することが可
能となる。また、既存の貯蔵設備に、高圧仕様貯槽とこ
れから発生するBOGを処理するBOG圧縮機とを別途
増設する場合には、BOG圧縮機の吸入圧力を確保する
ために、高圧仕様貯槽からBOG圧縮機までの間におけ
る圧力損失を防ぐ必要があることから、そのBOG配管
の管径を大径にする必要がある。しかるに、請求項2ま
たは3に記載の発明によれば、高圧仕様貯槽のBOGを
減圧して、上記貯槽のBOGと共通のBOG圧縮機に送
っているために、上述したような圧力損失を考慮する必
要がなく、よって高圧仕様貯槽におけるBOG配管を小
径にすることが可能となるため、さらに経済的である。
【0016】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
上記制御手段により、常時高圧仕様貯槽を高圧の運用圧
力に保持したままで、低圧側の上記貯槽内の圧力に基づ
き、両種の貯槽から発生するBOGをBOG圧縮機等の
処理手段により処理することができる。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の低温液化ガス貯蔵設備を、
LNGを火力発電用ボイラの燃料として貯蔵する設備に
適用した一実施例を示すもので、図中符号21、22
は、上記LNGを貯蔵するための低圧仕様貯槽(貯槽)
である。これら低圧仕様貯槽21、22は、運用圧力が
600〜800mmH2Oの範囲にある所定の圧力(例え
ば、600mmH2O)のもので、その上部には、それぞ
れ内部に発生したBOGを抜出すためのBOG配管2
3、23が接続されている。これらBOG配管23、2
3は、BOG圧縮機吸入管24を介して複数(図では3
台を示す。)のBOG圧縮機(処理手段)25…に接続
されている。そして、上記BOG圧縮機25…は、低圧
仕様貯槽21、22に取付けられた圧力検出器P1、P
2からの検出信号に基づき制御手段26によって、低圧
仕様貯槽21、22の内圧がBOGにより上昇しないよ
うに、かつ発生するBOG量以上に吸引して降下しない
ように、自動的に起動、停止および容量調整の制御がさ
れるようになっている。なお、図中符号27は、このB
OG圧縮機25…の吐出管を示すものである。
【0018】また、上記低圧仕様貯槽21、22に隣接
して、高圧仕様貯槽28、29が配設されている。これ
ら高圧仕様貯槽は、運用圧力が1200〜1400mmH
2Oの範囲ある所定の圧力(例えば、1200mmH2O)
のものであり、これら高圧仕様貯槽28、29の上部に
も、それぞれ内部で発生したBOGを抜出すためのBO
G配管30、30が接続されている。そして、BOG配
管30、30は、圧力調節弁31を間に介して上記低圧
仕様貯槽21、22側のBOG配管23に接続されてい
る。上記圧力調節弁31は、高圧仕様貯槽28、29内
の圧力がその運用圧力以上に上昇した際に、これら高圧
仕様貯槽28、29に取付けられた圧力検出器P3、P
4からの検出信号により開き、高圧仕様貯槽28、29
におけるBOGを低圧仕様貯槽21、22側の運用圧力
まで減圧して、BOG配管23へと送り出すようになっ
ている。さらに、上記BOG配管23、23には、低圧
仕様貯槽21、22内の圧力が所定の圧力以上に異常に
急上昇した緊急の場合に、内部のBOGを放散用圧力調
節弁32により放散塔33から大気に放散するための放
散BOG配管34が接続されている。そして、これら放
散用圧力調節弁32、放散塔33および放散BOG配管
34により、BOGを大気に放散するためのBOG放散
設備が構成されている。
【0019】次に、以上の構成からなるLNG貯蔵設備
を用いた、本発明に係るBOG処理方法の一実施例につ
いて説明する。先ず、低圧仕様貯槽21、22内におい
てBOGが発生することにより、貯槽内圧力が上昇して
低圧仕様貯槽21、22の運用圧力の上限に達した場合
には、圧力検出器P1、P2からの検出信号により、制
御手段26を介してBOG圧縮機25…が起動し、低圧
仕様貯槽21、22内のBOGが吸引、圧縮されて吐出
管27から送り出され、LNG気化器(図示せず)から
の気化ガスと合流されてボイラ(図示せず)へと供給さ
れることにより処理される。
【0020】また、高圧仕様貯槽28、29内において
BOGが発生することにより、貯槽内圧力がその運用圧
力になるように、圧力検出器P3、P4により圧力調節
弁31の開度が調節され、BOG配管30からのBOG
は、低圧仕様貯槽21、22側における圧力まで減圧さ
れて、BOG配管23へと流出し、同様にして低圧仕様
貯槽21、22から発生したBOGとともにBOG圧縮
機25…により処理される。
【0021】さらに、BOG圧縮機25…が運転不能と
なった場合や、処理すべきBOGに対して燃料ガスの需
要が長時間にわたって少ない場合、あるいは貯槽内LN
Gにロールオーバー等の異常現象が発生した場合などの
ように、BOG圧縮機25…の処理能力以上にBOGが
異常発生した緊急の場合には、BOG配管23内の圧力
上昇により放散用圧力調節弁32が開いて、BOGが放
散BOG配管34から放散塔33を介して大気に放散さ
れる。
【0022】したがって、このようなLNG貯蔵設備お
よび当該貯蔵設備におけるBOG処理方法によれば、貯
蔵設備の一部に高圧仕様貯槽30、30を備えているの
で、当該高圧仕様貯槽30、30におけるBOGの発生
量が低圧仕様貯槽21、22における発生量より少ない
結果、貯槽の全てを低圧仕様貯槽にする場合と比べて、
設備全体としてのBOGの発生量を低減化させることが
でき、よってBOG圧縮機25…の運転費の節減を図る
ことが可能となる。しかも、上記制御手段26および圧
力調節弁31により、高圧仕様貯槽28、29を常に高
圧の運用圧力に保持したままで、低圧仕様貯槽21、2
2内の圧力に基づき、高圧仕様貯槽28、29で発生す
るBOGと低圧仕様貯槽21、22で発生するBOGと
を、共通のBOG圧縮機25…や放散塔33によって処
理することができる。
【0023】このため、低圧仕様貯槽21、22を有す
る既存の貯蔵設備に高圧仕様貯槽28、29を増設する
場合においても、高圧仕様貯槽のための専用のBOG圧
縮機およびその制御手段を必要としないため建設費の低
減化を図ることができる。これをより具体的に説明する
ために、一例として、既設の低圧仕様貯槽4基(容量:
各8万Kl、運用圧力:600mmH2O)に高圧仕様貯
槽を4基(容量:各8万Kl、運用圧力:1400mmH
2O)を新設する場合について考察する。先ず、最大B
OG量発生時であるカーゴ船からのLNG受入時に、上
記低圧仕様貯槽においては、合計約8万Nm3/Hrの量
のBOGが発生するために、2万Nm3/Hrの容量のB
OG圧縮機が、メンテナンス用の予備機1台を含めて合
計5台既設されている。一方、高圧仕様貯槽において
は、上記最大BOG発生時に、合計約4万Nm3/Hrの
BOGが発生する。このため、別途、高圧仕様貯槽のた
めの専用のBOG圧縮機を増設する場合には、上記既設
のBOG圧縮機に加えて、さらに2万Nm3/Hrの容量
のBOG圧縮機が、メンテナンス用の予備機1台を含め
て合計3台必要になる。
【0024】これに対して、本発明に係る貯蔵設備によ
れば、低圧仕様貯槽のBOGと高圧仕様貯槽のBOGと
を共通のBOG圧縮機で処理しているので、高圧仕様貯
槽のための専用のBOG圧縮機を増設する場合と比較し
て、(イ) 既設低圧仕様貯槽と新設高圧仕様貯槽との
受入バースが共通の場合には、LNG受入時に、低圧仕
様貯槽または高圧仕様貯槽のいずれかから、その最大量
のBOGが発生するために、既設のBOG圧縮機のみ
で、両種の貯槽のいずれかから発生する上記BOGを処
理することができ、よって2万Nm3/Hrの容量のBO
G圧縮機が3台不必要となり、(ロ) 既設低圧仕様貯
槽および新設高圧仕様貯槽が各々の受入バースを有して
いる場合には、LNG受入時に、低圧仕様貯槽および高
圧仕様貯槽の双方から、同時に最大量のBOGが発生す
る可能性があるために、既設のBOG圧縮機に加えて、
2万Nm3/Hrの容量のBOG圧縮機が2台必要にな
る。換言すれば、共通のBOG圧縮機を用いてBOGを
処理する結果、メンテナンス用のBOG圧縮機を共用す
ることができるため、結局2万Nm3/Hrの容量のBO
G圧縮機を1台削減することができる。以上、いずれの
場合においても、BOG圧縮機に要する設備費用を低減
化させることができ、さらに当該BOG圧縮機の台数の
削減により、そのメンテナンス費用も削減することがで
きる。
【0025】加えて、高圧仕様貯槽28、29のBOG
を減圧して、上記貯槽のBOGと共通のBOG圧縮機2
5…に送っているために、高圧仕様貯槽専用のBOG圧
縮機を別途増設する場合のように、BOG圧縮機の吸入
圧力を確保するために、高圧仕様貯槽からBOG圧縮機
までの間における圧力損失を考慮する必要がなく、よっ
て高圧仕様貯槽におけるBOG配管を小径にすることが
可能となるため、当該BOG配管の建設費用を低減化す
ることができて経済的である。
【0026】さらに、放散BOG配管および放散塔など
のBOG放散設備についても、高圧仕様貯槽28、29
のために、新たに設置あるいは建設する必要がなく、仮
に高圧仕様貯槽28、29専用に別途放散BOG配管お
よび放散用圧力調節弁を設けた場合においても、少なく
とも上記放散塔33は共用することができるために、建
設費の一層の低減化を図ることが可能となる。
【0027】なお、上記実施例においては、本発明の低
温液化ガス貯槽設備およびそのBOG処理方法を、LN
G貯蔵設備および当該貯蔵設備におけるBOG処理方法
に適用した例について説明したが、これに限るものでは
なく、LPG等の他の低温液化ガス貯蔵設備について適
用しても同様の作用効果を得ることができる。また、上
記実施例では、BOGの処理手段がBOG圧縮機である
場合について説明したが、これに限るものではなく、例
えばLPG貯蔵設備においては、発生したBOGを貯槽
内のLPGを用いて冷却、液化し、再び貯槽内に戻して
処理する場合もあり、このような貯蔵設備においては、
上記処理手段として、上記BOGの冷却、液化用の熱交
換機を用いることが可能である。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の低温液化
ガス貯蔵設備および当該貯蔵設備におけるBOG処理方
法によれば、BOGの発生そのものを抑制することがで
きるといった高圧仕様貯槽における利点を損うことな
く、かつ低圧仕様貯槽において発生したBOGと高圧仕
様貯槽において発生したBOGとを一体で処理すること
ができるため、特に既設の低圧仕様貯槽を有する貯蔵設
備に高圧仕様貯槽を増設する場合において、その建設費
や運転費あるいはメンテナンス費用等の低減化を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の低温液化ガス貯蔵設備の一実施例を示
す配管系統図である。
【図2】従来の低温液化ガス貯蔵設備を示す配管系統図
である。
【符号の説明】
21、22 低圧仕様貯槽(貯槽) 23、30 BOG配管 25 BOG圧縮機(処理手段) 26 制御手段 28、29 高圧仕様貯槽 31 圧力調節弁 P1、P2、P3、P4 圧力検出器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低温液化ガスを貯蔵する貯槽と、この貯
    槽よりも高い運用圧力で上記低温液化ガスを貯蔵する高
    圧仕様貯槽とを備えてなり、上記貯槽内で発生する蒸発
    ガスを当該蒸発ガスの処理手段に導くBOG配管に、圧
    力調節弁を介して上記高圧仕様貯槽内で発生する蒸発ガ
    スを導くBOG配管を接続したことを特徴とする低温液
    化ガス貯蔵設備。
  2. 【請求項2】 上記処理手段は、BOG圧縮機であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の低温液化ガス貯蔵設
    備。
  3. 【請求項3】 上記貯槽内の圧力変動により上記処理手
    段の運転を制御するとともに、上記高圧仕様貯槽内の圧
    力変動により上記圧力調節弁の開閉を制御する制御手段
    を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の低
    温液化ガス貯蔵設備。
  4. 【請求項4】 上記貯槽の運用圧力は1000mmH2
    未満の範囲にあり、かつ上記高圧仕様貯槽の運用圧力は
    1000mmH2O以上の範囲にあることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の低温液化ガス貯蔵設備。
  5. 【請求項5】 低温液化ガスを貯蔵する貯槽と、この貯
    槽よりも高い運用圧力で上記低温液化ガスを貯蔵する高
    圧仕様貯槽とを備えた低温液化ガス貯蔵設備の、上記貯
    槽において発生する蒸発ガスと、上記高圧仕様貯槽にお
    いて発生する蒸発ガスとを処理する低温液化ガス設備に
    おける蒸発ガス処理方法であって、 上記高圧仕様貯槽の蒸発ガスを減圧して上記貯槽の蒸発
    ガスに合流させることにより、上記貯槽における蒸発ガ
    スと上記高圧仕様貯槽における蒸発ガスとを共通の処理
    手段により処理することを特徴とする低温液化ガス設備
    における蒸発ガス処理方法。
JP11179594A 1994-04-28 1994-04-28 低温液化ガス貯蔵設備およびその蒸発ガス処理方法 Pending JPH07301398A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012207681A (ja) * 2011-03-29 2012-10-25 Chugoku Electric Power Co Inc:The 液化ガス貯蔵設備のボイルオフガス抑制方法
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