JPH07300342A - ガラスブロック側面塗料及びこれを用いた応力吸収膜の形成方法 - Google Patents

ガラスブロック側面塗料及びこれを用いた応力吸収膜の形成方法

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JPH07300342A
JPH07300342A JP6120647A JP12064794A JPH07300342A JP H07300342 A JPH07300342 A JP H07300342A JP 6120647 A JP6120647 A JP 6120647A JP 12064794 A JP12064794 A JP 12064794A JP H07300342 A JPH07300342 A JP H07300342A
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glass block
coating
film
stress
absorbing film
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JP6120647A
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Koichiro Yoshikawa
行一郎 吉川
Yoshikazu Nishijima
善和 西島
Naohiro Nishimura
直博 西村
Takashi Tsutsumi
敬志 鼓
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Kuboko Paint Co Ltd
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Kuboko Paint Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガラスブロックの側面に加わる圧縮応力を吸
収できるとともに紫外線による劣化が生じ難い応力吸収
膜を形成することが可能であり、しかも分離し難いガラ
スブロック側面塗料と、これを用いたガラスブロック側
面の応力吸収膜の形成方法を提供する。 【構成】 本発明のガラスブロック側面塗料は、予め界
面活性剤で前処理したパーライト粉砕品を5〜30重量
%含有してなることを特徴とする。またこのような塗料
をガラスブロックの側面に塗布した後、熱処理すること
により、ガラスブロック側面に応力吸収膜を形成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガラスブロック側面塗料
と、ガラスブロック側面に応力吸収膜を形成する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガラスブロックは、一対の有底無蓋の箱
型形状を有するガラス成型体が、互いの開放端縁で熔着
一体化されてなるものであり、断熱性、遮音性、耐候
性、遮光性等に優れた建築材料であり、建物の外壁材や
内装材或はベランダ等に広く使われている。
【0003】ところでガラスブロックには、側面からセ
メントモルタルが直接見えないようにするために顔料を
入れた塗装膜がガラスブロックの側面全周に亙って形成
されている。この塗装膜の形成に使用される側面塗料
は、合成樹脂と顔料を主成分とするものであり、着色性
の他、耐セメント液性、塗装安定性及びライン塗装にお
ける早期乾燥性を考慮して設計されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ガラスブロックの施工
は、建築現場でガラスブロックを1個ずつ積み上げ、各
ガラスブロックをモルタルで接着固定させることにより
行われるのが一般的であるが、近年工期の短縮と施工工
程を簡略化するために、外枠内に複数個のガラスブロッ
クをモルタルで固定してなるガラスブロックパネルを予
め工場で作製し、これを建物の開口部に組み込む、いわ
ゆるパネルウォール工法が開発され、採用されている。
この工法の特徴は、建物の大開口部に使用できること
と、工場生産によりガラスブロックパネルを安定した品
質で供給できることにある。
【0005】このような工法の発達により、近年ガラス
ブロックが天井等の大開口部や高層ビルの外壁材料とし
て使用されるようになってきている。
【0006】ところでセメントモルタルは約1ヵ月の養
生期間中におよそ500ppm収縮することが知られて
おり、通常使用される190mm角のガラスブロックの
間隙に充填されたモルタルでは約100μmの収縮が起
きることになる。このため従来の1個積みの場合も、ガ
ラスブロックパネルを用いたパネルウォール工法の場合
においても、施工されたガラスブロックにはモルタルの
乾燥収縮によって大きな圧縮応力が側面に加わり、同時
にこの圧縮応力の反作用として内側面には相応する引っ
張り応力が発生する。通常ガラスは引っ張り応力に対し
て弱い性質を持っているため、ブロック内面の最も弱い
熔着部に応力が集中して割れが発生し易いが、ガラスブ
ロックに割れが生じると意匠上の問題や、破片の落下に
よる事故を防止するために、そのブロックを取り替える
必要がある。特にパネルウォール工法を利用して施工し
た天井等の大開口部や高層ビルの壁面の場合、ガラスブ
ロックの取り換え作業は困難であり、また非常に危険を
伴うことになる。
【0007】従ってモルタルの収縮により発生する圧縮
応力を緩和してガラスブロックの割れを防止するために
は、100μm以上の厚い応力吸収膜をガラスブロック
の側面に形成すればよいと考えられる。
【0008】しかしながら従来の塗料では、25μm程
度の膜厚の塗装膜しかできない。また数回塗装工程を繰
り返せば塗装膜の膜厚を厚くすることが可能であるが、
この方法では製造コストが増大し、製品の大幅なコスト
アップとなる不都合が生じる。しかも厚く成膜すると塗
装膜を強制乾燥させた場合に硬化不良や塗装膜表面にひ
び割れを生じて剥離し易くなる。さらに従来品では、多
少伸縮性が優れているものであっても膜厚方向の力に対
してはあまり変形を生じないため、例え膜厚を厚くして
も圧縮応力の緩和には殆ど寄与しないという問題を有し
ている。
【0009】また上記の問題に加えて従来の塗料は、分
離し易いために使用中は常に攪拌しなければならないと
いう欠点がある。しかも形成された塗装膜は、紫外線の
照射によって劣化が生じ、経時変化を起こして剥離し易
くなるという問題も有している。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ガラスブロックの側面に加わる圧縮応力を吸収できると
ともに紫外線による劣化が生じ難い応力吸収膜を形成す
ることが可能であり、しかも分離し難いガラスブロック
側面塗料と、これを用いたガラスブロック側面の応力吸
収膜の形成方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は種々の実験
を行った結果、予め界面活性剤で前処理して分散性を向
上させたパーライト粉砕品を塗料中に含有させることに
より、上記目的が達成できることを見いだし、本発明と
して提案するものである。
【0012】即ち、本発明のガラスブロック側面塗料
は、予め界面活性剤で前処理したパーライト粉砕品を5
〜30重量%含有してなることを特徴とする。
【0013】また本発明のガラスブロック側面の応力吸
収膜の形成方法は、ガラスブロックの側面に、予め界面
活性剤で前処理したパーライト粉砕品を5〜30重量%
含有してなるガラスブロック側面塗料を塗布した後、熱
処理することを特徴とする。
【0014】以下、本発明のガラスブロック側面塗料に
ついて詳細に説明する。
【0015】本発明のガラスブロック側面塗料は、合成
樹脂と顔料とパーライト粉砕品を主成分として含む。
【0016】パーライト粉砕品の含有量を上記のように
限定した理由は次の通りである。パーライト粉砕品が5
重量%未満だと100μm以上の厚い塗装膜を形成する
ことが困難となり、圧縮応力の吸収効果に乏しくなる。
また塗料の分離の防止や紫外線による膜の劣化を改善す
る効果が得られない。一方30重量%を越えると塗料が
高粘度となって作業性が著しく低下するとともに、成膜
後の膜強度が非常に弱くなってガラスブロックの取り扱
い時に膜剥がれが起き易くなる。
【0017】パーライト粉砕品の平均粒径は5〜100
μmであることが好ましい。粉砕物の粒径がこれより小
さいと圧縮応力を吸収する効果が小さくなり、一方これ
より大きいとガラスブロック側面での塗装肌凹凸が大き
くなり膜剥がれが起きやすくなる。また塗料をスプレイ
法により塗装する場合にスプレイガンのノズル詰まりを
起こして膜厚が不安定となったり、塗装ができなくなる
恐れがある。
【0018】またパーライト粉砕品は、塗料中での二次
凝集を防止するために予め界面活性剤で前処理されたも
のを使用する。界面活性剤としては、塗料の耐候性や耐
セメント液性を阻害するものでなければ使用可能である
が、特にポリオキシエチレン硬化牛脂アミド、ヘキサメ
タリン酸ソーダ等が最も効果的に作用するため好まし
い。パーライト粉砕品を前処理するには、0.1〜2重
量%の濃度に調節した界面活性剤を噴霧等の方法により
塗布すればよい。界面活性剤の濃度を限定した理由は、
0.1重量%未満であるとその効果がなく、また2重量
%を超えても得られる効果が殆ど変わらず経済的でない
ためである。なおパーライト粉砕品に前処理を施してお
かなければ、例え界面活性剤を塗料中に添加しても充分
な分散効果を得ることは困難である。
【0019】合成樹脂としては、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂とメラミン樹脂の架橋
反応合成樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリ
エチレン樹脂、シリコン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレ
タン樹脂等の溶剤系やエマルジョン系を用いることが可
能であるが、特に耐候性、耐セメント液性、作業性、経
済性、パーライト粉砕品との相性等を考慮するとアクリ
ルエマルジョンが好ましい。
【0020】顔料としては、種々のものが使用でき、例
えば酸化チタンや炭酸カルシウムを使用することができ
る。
【0021】また上記成分の他に必要に応じて増粘剤等
の各種の安定剤を加えても良い。
【0022】なお本発明において、側面塗料の粘度は2
000〜10000cpsの範囲が好ましく、より具体
的にはスプレイ法にて塗布する場合は2000〜400
0cps程度、ローラー法の場合は5000〜1000
0cps程度に調整することが望ましい。
【0023】次に、上記したガラスブロック側面塗料を
用いて応力吸収膜を形成する方法を説明する。
【0024】まず、上記したような予め界面活性剤で前
処理されたパーライト粉砕品を含有するガラスブロック
側面塗料を用意する。なお側面塗料の粘度は2000〜
10000cpsの範囲が好ましく、より具体的にはス
プレイ法にて塗布する場合は2000〜4000cps
程度、ローラー法の場合は5000〜10000cps
程度に調整しておくことが好ましい。
【0025】次に、ガラスブロックの側面全周に亙っ
て、側面塗料を塗布する。塗布の方法としてはスプレイ
法やローラー法を利用することができるが、特に塗装膜
を早期に乾燥させられることからスプレイ法を利用する
ことが望ましい。
【0026】その後、ガラスブロックを熱処理してガラ
スブロック側面に応力吸収膜を形成する。熱処理条件と
しては150〜230℃で1〜5分間行うことが好まし
い。
【0027】なお、このようにして形成される応力吸収
膜は、膜厚が100〜2000μmとなるようにするこ
とが望ましい。つまり膜厚が100μm未満の場合は圧
縮応力の吸収が不十分であり、2000μmを越えると
得られる効果にあまり変化がなくなり経済的でない。
【0028】また本発明の方法において、応力吸収膜は
ガラスブロックの側面に直接形成してもよいが、ガラス
ブロック側面からモルタルが見えないようにする目的で
形成される従来の塗装膜の上に重ねて形成してもよい。
【0029】
【作用】本発明のガラスブロック側面塗料は、塗料中に
パーライト粉砕品が分散しているため分離し難い。
【0030】またこれを用いて形成される応力吸収膜
は、外圧がかかると膜中に含まれるパーライト粉砕品自
体が適度に潰れてこれを吸収する。それゆえモルタルの
乾燥収縮過程で生じる圧縮応力が応力吸収膜でほぼ完全
に吸収され、ガラスブロック内面側に作用する引っ張り
応力が軽減される。また躯体の影響やガラスブロックパ
ネル構造体の捩じれや振動等による急激な発生応力や、
或は屋内外の温度差によって生じる熱的応力をも緩和す
ることが可能となり、ガラスブロックの割れを回避する
ことができる。
【0031】しかも膜中に含まれるパーライト粉砕品に
より紫外線が吸収されるため、膜の劣化が生じ難い。
【0032】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を説明する。
【0033】(実施例1)表1は、本発明の側面塗料の
実施例(試料No.1、2)及び比較例(試料No.
3、4)を示している。
【0034】
【表1】
【0035】試料No.1は次のようにして調製した。
【0036】まず、パーライト粉砕品(平均粒径が30
μm)にポリオキシエチレン硬化牛脂アミド1%濃度液
を墳霧しながら攪拌混練し、パーライト粉砕品を前処理
した。その後、アクリルエマルジョン系樹脂に少量の安
定剤と水を添加し、さらにパーライト粉砕品と、酸化チ
タン及び炭酸カルシウムを主とする白色顔料とを配合し
て混練することによって、パーライト粉砕品の含有量が
15%の塗料を作製した。
【0037】また試料No.2は次のようにして調製し
た。
【0038】まずパーライト粉砕品(平均粒径が50μ
m)に、ヘキサメタリン酸ソーダ1%濃度液を墳霧しな
がら攪拌混練し、パーライト粉砕品を前処理した。その
後、ポリビニルブチラール樹脂とメラミン樹脂の架橋反
応合成樹脂に少量の安定剤と純水とを添加し、さらにパ
ーライト粉砕品と、酸化チタン及び炭酸カルシウムを主
とする白色顔料とを配合して混練することによって、パ
ーライト粉砕品の含有量が10%の塗料を作製した。
【0039】試料No.3は従来の側面塗料であり、パ
ーライト粉砕品を含まず、他は試料No.1と同様にし
て調製したものである。
【0040】試料No.4は、パーライト粉砕品の前処
理を行わず、他は試料No.1と同様にして調製した。
【0041】表から明らかなように、本発明の実施例で
ある試料No.1及び2は、塗料に二次凝集が起こら
ず、このためスプレイ安定性が良好であった。また塗装
膜の外観を観察したところ、凹凸等もなく良好であっ
た。さらに耐候性試験を行ったところ膜の劣化は認めら
れず、しかも引っ掻き試験を行っても膜が剥がれなかっ
た。
【0042】これに対し、従来品である試料No.3は
塗料に沈殿が認められ、分離していることが分かった。
また耐候性試験の結果、膜に剥離が生じ、その後の引っ
掻き試験で膜が剥がれた。また前処理を行っていないパ
ーライト粉砕品を用いた試料No.4は、塗料に二次凝
集が生じ、スプレイ安定性が悪かった。このため塗装膜
の外観に凹凸がみられ、耐候性試験後の引っ掻き試験に
よって少し膜が剥がれた。
【0043】なお表中の塗料粘度はC型回転粘度計によ
り雰囲気20℃の条件で塗料攪拌後、2分間の平均値で
示した。塗料の状態は、塗料の分離、塗料中のパーライ
ト粉砕品の浮上、沈殿等の有無を目視観察により判定し
たものである。スプレイ安定性は、断続的なスプレイ作
業を1時間続けてもスプレイガンに目詰まりが起こらな
かったものを○、目詰まりを起こしたものを×とした。
塗装膜の外観については、スプレイ塗装によって190
×190×95mmの大きさのガラスブロック側面全周
に塗装膜を形成し、その肌面を目視観察により判定した
ものである。耐候性試験は、塗装膜を形成したガラスブ
ロックから190×95×10mmの大きさの試料を切
り出し、サンシャインウエザーメーターの内部に取り付
けて紫外線照射及び30℃の温水の噴霧を30分間隔で
1000時間行った。その後、装置から取り出して目視
観察した。膜剥がれについては、耐候性試験を行った後
の試料を厚ダンボール紙で軽く引っ掻いて膜強度の劣化
を調べたものであり、剥がれが生じなかったものを○、
少し剥がれたものを△、容易に剥がれたものを×とし
た。
【0044】(実施例2)実施例1で用意した試料N
o.1〜2の塗料及び従来品である試料No.3の塗料
を用い、ガラスブロックの側面全周に塗装用スプレイガ
ンにて1回塗布した後、170℃の熱風炉を通過させ、
ガラスブロックの側面に応力吸収膜を形成した。なお形
成された応力吸収膜の膜厚は、試料No.1及びNo.
2を用いたものは約300μm、試料No.3を用いた
ものは約25μmであった。
【0045】このようにして応力吸収膜を形成した9個
のガラスブロックを、外枠内に相互に間隔を設けて3×
3列で配置し、その間隔内にモルタルを充填し、20
℃、湿度60%の雰囲気の室内で1ヵ月間養生させて試
験体A〜Cを作製した。なお試験体Aには試料No.1
を、試験体Bには試料No.2を、また試験体Cには試
料No.3を用いて応力吸収膜を形成したガラスブロッ
クを使用した。
【0046】次に、これらの試験体を大型環境試験装置
を用いて−30℃から+80℃の熱サイクルを1日単位
で合計20サイクル与えた後、装置から取り出して試験
体中の各ガラスブロックを、ハロゲン光源を用いて肉眼
で詳細に観察したところ、試験体A及びB中のガラスブ
ロックには異常は全く認められなかった。これに対して
比較例である試験体Cは、殆どのガラスブロックで内面
の熔着部のコーナー付近より割れが発生し、著しい破損
が生じていた。
【0047】(実施例3)実施例2と同様にしてガラス
ブロック側面全周に応力吸収膜を形成した。次いでガラ
スブロックを外枠内に相互に間隔を設けて3×3列で配
置し、それらの間隔内にモルタルを充填して作製した試
験体a〜cを用意した。なお試験体aには試料No.1
を、試験体bには試料No.2を、また試験体cには試
料No.3を用いて応力吸収膜を形成したガラスブロッ
クを使用した。
【0048】次に、試験体作製後一定期間毎に、各試験
体中のガラスブロックに発生した圧縮応力の大きさを精
密歪検査器を用いて求めた。結果を図1に示す。なお図
中に示される圧縮応力は、以下の式により定量した値で
ある。
【0049】
【数1】
【0050】図1のグラフから明らかなように、本発明
の実施例である試料No.1〜2の塗料を用いた試験体
a及びbは、モルタルから受ける圧縮応力が顕著に増加
せず、10週間経過した場合においても30kg/cm
2 以下であった。これに対してパーライト粉砕品を含ま
ない従来の塗料を用いた試験体cは、時間の経過ととも
に圧縮応力が急激に増大し、4週間目で圧縮応力が10
0kg/cm2 を越えてしまうことがわかる。
【0051】
【発明の効果】本発明の側面塗料は、1回の塗布で厚い
膜を得ることができる。しかも分離が起こり難いため
に、使用中に攪拌する必要がない。加えてこの塗料を用
いて形成した応力吸収膜は、モルタルの乾燥収縮により
生じる圧縮応力を充分吸収し、ガラスブロックの内面側
に生じる引っ張り応力を軽減させる効果が特に顕著であ
り、ガラスブロックの割れを防止することが可能であ
る。しかも紫外線の照射による劣化が起こり難いために
膜剥がれが生じ難い。それゆえ大きな開口部や高層ビル
の外壁に施工されるパネルウォール用ガラスブロックの
側面の応力吸収膜を成膜するための塗料として特に好適
である。
【0052】また本発明の方法によれば、モルタルの乾
燥収縮に伴い発生する圧縮応力を充分に吸収できる応力
吸収膜をガラスブロック側面に形成することが可能であ
り、特にパネルウォール用ガラスブロックの側面の応力
吸収膜を形成する方法として好適である。また本発明の
方法では、1回の塗布で厚い膜が得られるために重ね塗
りを必要とせず、塗装コストを節減することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】試験体中のガラスブロックが受ける圧縮応力の
変化を示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西村 直博 大阪府大阪市東淀川区西淡路3丁目15番27 号 久保孝ペイント株式会社内 (72)発明者 鼓 敬志 大阪府大阪市東淀川区西淡路3丁目15番27 号 久保孝ペイント株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め界面活性剤で前処理したパーライト
    粉砕品を5〜30重量%含有してなることを特徴とする
    ガラスブロック側面塗料。
  2. 【請求項2】 パーライト粉砕品の平均粒径が5〜10
    0μmであることを特徴とする請求項1のガラスブロッ
    ク側面塗料。
  3. 【請求項3】 ガラスブロックの側面に、予め界面活性
    剤で前処理したパーライト粉砕品を5〜30重量%含有
    してなるガラスブロック側面塗料を塗布した後、熱処理
    することを特徴とするガラスブロック側面の応力吸収膜
    の形成方法。
  4. 【請求項4】 ガラスブロック側面塗料に含まれるパー
    ライト粉砕品の平均粒径が5〜100μmであることを
    特徴とする請求項3のガラスブロック側面の応力吸収膜
    の形成方法。
JP6120647A 1994-05-09 1994-05-09 ガラスブロック側面塗料及びこれを用いた応力吸収膜の形成方法 Pending JPH07300342A (ja)

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