JPH0729985B2 - モノハロカルボン酸エステルの製法 - Google Patents
モノハロカルボン酸エステルの製法Info
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- JPH0729985B2 JPH0729985B2 JP20099286A JP20099286A JPH0729985B2 JP H0729985 B2 JPH0729985 B2 JP H0729985B2 JP 20099286 A JP20099286 A JP 20099286A JP 20099286 A JP20099286 A JP 20099286A JP H0729985 B2 JPH0729985 B2 JP H0729985B2
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- Japan
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- acid
- monohalocarboxylic
- acid ester
- producing
- monohalocarboxylic acid
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は農薬及び医薬品の中間原料として有用な化合物
であるモノハロカルボン酸エステルの製造法に関する。
であるモノハロカルボン酸エステルの製造法に関する。
例えば、α−ハロプロピオン酸系農薬の原料であるα−
ハロプロピオン酸エステル、自律神経作用剤メシル酸プ
リジノールの原料であるβ−ハロプロピオン酸エステル
(Brit.P.624118,1949)及び鎮うん剤塩酸ジフエニドー
ルの原料であるγ−ハロ酪酸エステル(USP 2411664,1
946)等の製造において低酸分で長期安定なモノハロカ
ルボン酸エステルの製造法に関する。
ハロプロピオン酸エステル、自律神経作用剤メシル酸プ
リジノールの原料であるβ−ハロプロピオン酸エステル
(Brit.P.624118,1949)及び鎮うん剤塩酸ジフエニドー
ルの原料であるγ−ハロ酪酸エステル(USP 2411664,1
946)等の製造において低酸分で長期安定なモノハロカ
ルボン酸エステルの製造法に関する。
(従来技術) モノハロカルボン酸エステルの製造法としては、モノハ
ロカルボン酸とアルコールの混合物を酸触媒の存在下ベ
ンゼン等の共沸脱水剤で脱水エステル化する方法、モノ
ハロカルボン酸クロリドとアルコールの反応によりエス
テル化及びモノハロカルボン酸エステルとアルコールの
交換反応による方法等が公知である。
ロカルボン酸とアルコールの混合物を酸触媒の存在下ベ
ンゼン等の共沸脱水剤で脱水エステル化する方法、モノ
ハロカルボン酸クロリドとアルコールの反応によりエス
テル化及びモノハロカルボン酸エステルとアルコールの
交換反応による方法等が公知である。
しかしこれら公知の反応で得られる反応液を単に精留す
るだけでは低酸分のモノハロカルボン酸エステルを得る
のは困難である。このため当該業界では、エステル化反
応液を水洗、脱水後精留したり、重炭酸アルカリ塩を添
加し、蒸留する等の処理を行うことにより、一時的に低
酸分のモノハロカルボン酸エステルを得ているが貯蔵中
に酸分が経時的に増加し、低品質になる欠点がある。
るだけでは低酸分のモノハロカルボン酸エステルを得る
のは困難である。このため当該業界では、エステル化反
応液を水洗、脱水後精留したり、重炭酸アルカリ塩を添
加し、蒸留する等の処理を行うことにより、一時的に低
酸分のモノハロカルボン酸エステルを得ているが貯蔵中
に酸分が経時的に増加し、低品質になる欠点がある。
(発明が解決しようとする問題点) モノハロカルボン酸エステルの酸分が経時的に増加する
原因は貯蔵中にα・β又はα・β・γ型の多ハロカルボ
ン酸エステルが次式の様に脱ハロゲン化水素を起し、そ
の酸分が触媒として働き、モノハロカルボン酸エステル
類の加水分解を起すためと推定される。
原因は貯蔵中にα・β又はα・β・γ型の多ハロカルボ
ン酸エステルが次式の様に脱ハロゲン化水素を起し、そ
の酸分が触媒として働き、モノハロカルボン酸エステル
類の加水分解を起すためと推定される。
そのためにSUS系の材質では設備の腐触と製品着色が起
り使用困難なため、高価な耐熱性貯蔵設備が必要であ
る。
り使用困難なため、高価な耐熱性貯蔵設備が必要であ
る。
本発明は低酸分で長期安定なモノハロカルボン酸エステ
ルを製造することにより、SUS系タンクでの貯蔵を可能
にし、長期間安定に貯蔵することを目的とするものであ
る。
ルを製造することにより、SUS系タンクでの貯蔵を可能
にし、長期間安定に貯蔵することを目的とするものであ
る。
(問題を解決するための手段) 本発明者は前述の問題点を解決するために鋭意検討した
結果モノハロカルボン酸エステル反応液を酸化マグネシ
ウムにて中和した後その処理液を精留することにより、
低酸分で安定なモノハロカルボン酸エステルが得られる
ことを見い出し本発明に至った。
結果モノハロカルボン酸エステル反応液を酸化マグネシ
ウムにて中和した後その処理液を精留することにより、
低酸分で安定なモノハロカルボン酸エステルが得られる
ことを見い出し本発明に至った。
即ち、本発明は一般式XRCOOR1(ここでXRはC2〜C3のハ
ロアルキル基、Xは塩素又は臭素、R1はC1〜C4のアルキ
ル基を示す)で表わされるモノハロカルボン酸エステル
反応液を精留するに当り、あらかじめエステル化反応液
を酸化マグネシウムにて中和後、精留することにより、
低酸分で長期安定なモノハロカルボン酸エステルを得る
ことを特徴とするモノハロカルボン酸エステルの製造法
である。
ロアルキル基、Xは塩素又は臭素、R1はC1〜C4のアルキ
ル基を示す)で表わされるモノハロカルボン酸エステル
反応液を精留するに当り、あらかじめエステル化反応液
を酸化マグネシウムにて中和後、精留することにより、
低酸分で長期安定なモノハロカルボン酸エステルを得る
ことを特徴とするモノハロカルボン酸エステルの製造法
である。
本発明に使用される酸化マグネシウムの種類は、特に制
限するものではないが、反応の活性面では比表面積の大
きい軽質酸化マグネシウムが好しい。
限するものではないが、反応の活性面では比表面積の大
きい軽質酸化マグネシウムが好しい。
酸化マグネシウムが特に有効な理由は明らかではない
が、未反応モノハロカルボン酸及びハロゲン化水素の中
和以外に前述の多いハロカルボン酸エステルから強制的
に脱ハロゲン化水素を行うためと推定される。
が、未反応モノハロカルボン酸及びハロゲン化水素の中
和以外に前述の多いハロカルボン酸エステルから強制的
に脱ハロゲン化水素を行うためと推定される。
中和の方法は、エステル化反応液が中性になるまで酸化
マグネシウムを加え引続き蒸留するか又は室温にて撹拌
中和し、残渣を過してとりのぞいた後常法により精留
する方法のいずれでもよい。
マグネシウムを加え引続き蒸留するか又は室温にて撹拌
中和し、残渣を過してとりのぞいた後常法により精留
する方法のいずれでもよい。
本発明によって処理される前述したモノハロカルボン酸
エステルのモノハロカルボン酸ユニットとしては例えば
α−クロルブロピオン酸,β−クロルプロピオン酸,α
−ブロムプロピオン酸,β−ブロムプロピオン酸,α−
クロル−n−酪酸,α−クロル−iso−酪酸,β−クロ
ル−n−酪酸,γ−クロル−n−酪酸,α−ブロム−n
−酪酸,α−ブロム−iso−酪酸,β−ブロム−n−酪
酸等である。
エステルのモノハロカルボン酸ユニットとしては例えば
α−クロルブロピオン酸,β−クロルプロピオン酸,α
−ブロムプロピオン酸,β−ブロムプロピオン酸,α−
クロル−n−酪酸,α−クロル−iso−酪酸,β−クロ
ル−n−酪酸,γ−クロル−n−酪酸,α−ブロム−n
−酪酸,α−ブロム−iso−酪酸,β−ブロム−n−酪
酸等である。
又アルコールユニットとしてはC1〜C4脂肪族アルコール
で例えばメチル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,iso−ブチル,tert−ブチル,Sec−ブチル,等
のアルコールである。
で例えばメチル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n
−ブチル,iso−ブチル,tert−ブチル,Sec−ブチル,等
のアルコールである。
(発明の効果) モノハロカルボン酸エステル反応液を酸化マグネシウム
にて中和後精留することにより製品中の酸分を著しく低
減すると共に、SUS系のタンクにて長期間安定に貯蔵す
ることができる様になった。
にて中和後精留することにより製品中の酸分を著しく低
減すると共に、SUS系のタンクにて長期間安定に貯蔵す
ることができる様になった。
(実施例) 各種のモノハロカルボン酸5モル,アルコール6モル,
硫酸0.2%(対酸量),ベンゼン300gの混合物を共沸脱
水法により加熱エステル化した。
硫酸0.2%(対酸量),ベンゼン300gの混合物を共沸脱
水法により加熱エステル化した。
得られたエステル化反応液に、常温にて酸化マグネシウ
ムを加え反応液のPHを6〜7まで中和した後さらに30分
引続き撹拌混合した。
ムを加え反応液のPHを6〜7まで中和した後さらに30分
引続き撹拌混合した。
中和処理液を過し、液を10段オルダーショー蒸留塔
にて減圧蒸留し、純度98%以上の留分を集めて製品とし
た。
にて減圧蒸留し、純度98%以上の留分を集めて製品とし
た。
この様にして得られた製品250mlに、SUS−304テストピ
ース(30×50×3m/m)1枚を入れ、モノハロカルボン酸
エステルの経時変化試験を行った。結果を表−1に示
す。
ース(30×50×3m/m)1枚を入れ、モノハロカルボン酸
エステルの経時変化試験を行った。結果を表−1に示
す。
なお、表中(表−1,表−2)、収率は純モノハロカルボ
ン酸を基準にしたものである。又、酸分は該当するモノ
ハロカルボン酸としてのwt%で示した。
ン酸を基準にしたものである。又、酸分は該当するモノ
ハロカルボン酸としてのwt%で示した。
比較例 実施例と同様に反応したα−クロルプロピオン酸エチル
反応液について直接、及び各種中和剤2%添加中和した
後に不溶分を除き、液を減圧蒸留し、得られた製品を
同様に経時変化試験を行った結果を表−2に示す。
反応液について直接、及び各種中和剤2%添加中和した
後に不溶分を除き、液を減圧蒸留し、得られた製品を
同様に経時変化試験を行った結果を表−2に示す。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式XRCOOR1(ここでXRは、C2〜C3のハ
ロアルキル基で、Xは塩素又は臭素、R1はC1〜C4のアル
キル基を示す)で表わされるモノハロカルボン酸エステ
ルの製造において、エステル化反応液を酸化マグネシウ
ムで中和した後、精留することを特徴とするモノハロカ
ルボン酸エステルの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20099286A JPH0729985B2 (ja) | 1986-08-27 | 1986-08-27 | モノハロカルボン酸エステルの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20099286A JPH0729985B2 (ja) | 1986-08-27 | 1986-08-27 | モノハロカルボン酸エステルの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6357555A JPS6357555A (ja) | 1988-03-12 |
JPH0729985B2 true JPH0729985B2 (ja) | 1995-04-05 |
Family
ID=16433705
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20099286A Expired - Lifetime JPH0729985B2 (ja) | 1986-08-27 | 1986-08-27 | モノハロカルボン酸エステルの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0729985B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5151389B2 (ja) * | 2006-10-24 | 2013-02-27 | セントラル硝子株式会社 | アルコキシカルボニルフルオロアルカンスルホン酸塩類の製造方法 |
-
1986
- 1986-08-27 JP JP20099286A patent/JPH0729985B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6357555A (ja) | 1988-03-12 |
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