JPH07299651A - 丸鋸チップソーのチップロウ付け方法及びその装置 - Google Patents

丸鋸チップソーのチップロウ付け方法及びその装置

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JPH07299651A
JPH07299651A JP11957594A JP11957594A JPH07299651A JP H07299651 A JPH07299651 A JP H07299651A JP 11957594 A JP11957594 A JP 11957594A JP 11957594 A JP11957594 A JP 11957594A JP H07299651 A JPH07299651 A JP H07299651A
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JP
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tip
chip
base metal
saw
brazing
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JP11957594A
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Tsutomu Miyazaki
力 宮崎
Sakio Oishi
咲夫 大石
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Miyaden Co Ltd
Original Assignee
Miyaden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 チップを台金に高精度にロウ付けすることが
でき、製品のコストダウンが図れる、丸鋸チップソーの
チップロウ付け方法及びその装置を提供する。 【構成】 円盤状の台金の外周部にチップをロウ付けす
る丸鋸チップソーのチップロウ付け方法において、ワー
ク支持装置に台金を略垂直状態で回転可能に支持し、台
金外周部に設けたチップ固定部に、チップ支持装置にセ
ットされたチップを当接させ、この当接状態を撮影装置
で撮影し、その映像に基づいて、例えばチップ支持装置
の位置を調整し、その後、チップを高周波誘導加熱して
ロウ付けする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、台金の外周部にチップ
がロウ付けされる丸鋸チップソーのチップロウ付け方法
及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば草刈用や木材切断用に使用
される丸鋸チップソーは、円盤状の台金を有し、この台
金の外周部には、チップ固定部が複数個設けられてい
る。そして、このチップ固定部に、チップをロウ付けす
る装置としては、例えば特公平2−17267号公報に
開示の装置が知られている。
【0003】このチップロウ付け装置は、ハウジング上
に固定台と可動体とを設け、固定台には、前端にロウ付
け台を設けた移送路と、移送路の後端にチップを供給す
るチップ供給装置と、チップ側面保持棒とを備え、可動
体にはチップをロウ付け台上に移送する押し出し棒と、
銀ロウ供給装置と、カッターとを備える。また、ロウ付
け台の一側には銀ロウの加熱装置を設け、ロウ付け台の
前側には、ロウ付け台上にチップ固定部が接離するよう
に台金を軸支し、かつチップ固定部の送り装置を備えた
台金支持装置を配設したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このチ
ップロウ付け装置にあっては、台金のチップ固定部にチ
ップを高精度に位置決めすることが困難であり、製品コ
ストがアップするという問題点があった。すなわち、手
作業によるロウ付け作業に比較すれば、精度良くロウ付
け固定できるものの、例えばチップ側面保持棒及び押し
出し棒と台金のチップ固定部との位置決めが目視によっ
て行われているため、チップをチップ固定部に対して高
精度に位置決めすることが難しい。
【0005】その結果、多数のチップを均一にかつ高精
度にロウ付けすることが困難となり、特に、チップソー
の切れ味等に影響する、台金の側面からのチップの突出
量を揃えるために、ロウ付け後にこの面を研磨する工程
が必要になる。これにより、チップの大きさを、研磨分
だけ予め大きく設定する必要があり、チップ自体のコス
トがアップすると共に、研磨工程によって製造工程が複
雑になる等、丸鋸チップソーの製品コストがアップする
ことになる。特に、ダイヤモンド製のチップの場合、コ
ストアップ率が大きく、大きな問題となっているのが実
状である。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、その目的は、チップを台金に高精度にロウ付
けすることができ、製品のコストダウンが図れる、丸鋸
チップソーのチップロウ付け方法及びその装置を提供す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成すべ
く、請求項1記載の丸鋸チップソーのチップロウ付け方
法は、円盤状の台金の外周部にチップをロウ付けする丸
鋸チップソーのチップロウ付け方法において、ワーク支
持装置に台金を略垂直状態で回転可能に支持し、台金外
周部に設けたチップ固定部に、チップ支持装置にセット
されたチップを当接させ、この当接状態を撮影装置で撮
影し、その映像に基づいてワーク支持装置とチップ支持
装置の少なくとも一方の位置を調整し、その後チップを
高周波誘導加熱してロウ付けすることを特徴とする。
【0008】また、請求項2記載の丸鋸チップソーのチ
ップロウ付け装置は、台金を略垂直状態で回転可能に支
持するワーク支持手段と、ワーク支持手段の位置を調整
する第1の位置調整手段と、台金の外周部に設けたチッ
プ固定部にロウ付けされるチップを支持するチップ支持
手段と、チップ支持手段の位置を調整する第2の位置調
整手段と、高周波発振器に接続された加熱コイルによっ
て、チップ及びチップ固定部を誘導加熱する加熱手段
と、台金のチップ固定部とチップの当接状態を撮影する
撮影手段とを具備し、撮影手段で撮影された映像に基づ
いて、第1と第2の位置調整手段の少なくとも一方の位
置が調整されることを特徴とする。
【0009】また、請求項3記載のチップロウ付け装置
は、撮影手段が、CCDカメラと、このカメラで撮影し
た映像を表示するモニターを有することを特徴とし、請
求項4記載のチップロウ付け装置は、第2の位置調整手
段が、マイクロメータを有することを特徴とする。ま
た、請求項5記載のチップロウ付け装置は、加熱手段の
加熱コイルが、チップ支持手段に支持されていることを
特徴とする。
【0010】
【作用】まず、請求項1記載の丸鋸チップソーのチップ
ロウ付け方法によれば、チップ支持装置にセットされた
チップを台金のチップ固定部に当接させ、この状態を撮
影装置で撮影する。撮影装置で撮影された映像は、例え
ば所定の倍率に拡大されて、モニターに表示される。こ
のモニターに表示された結果によって、チップ支持装置
の位置を手動もしくは自動で調整し、その後、チップ当
接部を誘導加熱してチップをチップ固定部にロウ付けす
る。チップの当接部は拡大されて表示されるため、チッ
プのチップ固定部への高精度な位置決めができて、チッ
プが均一かつ高精度にロウ付けされる。
【0011】また、請求項2記載の丸鋸チップソーのチ
ップロウ付け装置によれば、ワーク支持手段に支持され
ている台金のチップ固定部に、チップ支持手段に支持さ
れているチップを当接させ、この当接状態を撮影手段で
撮影する。撮影手段で撮影された映像により、第1の調
整手段か第2の調整手段を、手動もしくは自動的に調整
して、チップを台金のチップ固定部に高精度に位置決め
する。この状態で、加熱手段によりチップロウ付け部分
を誘導加熱して、ロウ付けする。
【0012】さらに、請求項3記載のチップロウ付け装
置によれば、CCDカメラで撮影した映像を、モニター
に拡大表示させ、この表示に基づいて、チップの位置が
高精度に調整される。また、請求項4記載のチップロウ
付け装置は、チップの位置がマイクロメータの回転によ
って調整される。また、請求項5記載のチップロウ付け
装置は、加熱コイルをチップ支持手段に支持させること
により、加熱コイルの位置調整が容易になる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1〜図3は、本発明に係わる丸鋸チッ
プソーのチップロウ付け装置を示し、図1はその正面
図、図2はその側面図、図3はその平面図を示してい
る。図において、チップロウ付け装置1は、架台2に配
設されたワーク支持装置3及びチップ支持装置4と、架
台2上に配置されたインバータ装置5と、撮影装置6等
を有している。
【0014】ワーク支持装置3は、移動プレート7を有
し、この移動プレート7の上下端の裏面には軸受9が固
定され、この軸受9には、水平方向に配設されたシャフ
ト8が嵌装している。また、移動プレート7の略中央位
置の裏面には、図示しないボールナットが固定され、こ
のボールナットには、水平方向に回転可能に配設された
ボールネジ10が螺合している。ボールネジ10の一端
にはハンドル11が固定され、このハンドル11を回転
させることにより、移動プレート7が図1の左右方向に
移動する。
【0015】また、移動プレート7の上下端にはプレー
ト12がそれぞれ固定され、このプレート12間には、
ボールネジ13が回転可能に配設されている。移動プレ
ート7の前面にはプレート14が配設され、このプレー
ト14の裏面には、ボールネジ13に螺合する図示しな
いボールナットが固定されている。プレート14の裏面
と移動プレート7間には、リニアガイド15が配設され
ている。プレート14の左端側には長溝14aが形成さ
れ、この長溝14aには、エアーシリンダ16に連結さ
れたクランプ17が係合している。
【0016】また、プレート14には、ネジ軸19が突
出して固定され、このネジ軸19にはノブ18が回転可
能に配設されている。ボールネジ13の上端にはハンド
ル20が固定され、このハンドル20を回転させること
により、プレート14が、移動プレート7の前面をリニ
アガイド15に沿って、図1の上下方向に移動する。ま
た、ノブ18をネジ軸19から取り外し、このネジ軸1
9にワークである台金Wの取付孔(図示せず)を嵌装
し、ノブ18をネジ軸19に螺合させることにより、図
1の二点鎖線で示す如く、台金Wがワーク支持装置3に
装着される。
【0017】チップ支持装置4は、図4〜図6に示すよ
うに、上下移動機構23、水平移動機構24及び回転機
構25を有している。上下移動機構23は、図4及び図
5に示すように、プレート26に固定されたボールナッ
ト27に、上下方向に回転可能に配設されたボールネジ
28が螺合し、このボールネジ28の下端部にはハンド
ル29が固定され、上端部にはフランジユニット30が
配設されている。プレート26は、取付板31、取付支
柱32等を介して架台2に固定されている。なお、取付
板31にはリニアガイド33が垂直方向に配設され、こ
のリニアガイド33は、プレート34等を介して回転機
構25に連結されている。
【0018】回転機構25は、フランジユニット30の
上部に配設され、プレート34とプレート35間に配設
された一対のブロックエンド36a、36bを有し、こ
のブロックエンド36a、36b間には、シャフト37
に固定された一対のブロックエンド38a、38bが介
装されている。このブロックエンド36a、36b、3
8a、38bには、シャフト39が貫通し、ブロックエ
ンド36a、36bとブロックエンド38a、38bが
回転可能に配設されている。
【0019】プレート35には、図4に示すように、円
弧状の溝35aが穿設され、この溝35a内にシャフト
37の一端が嵌入している。そして、シャフト37には
ハンドル40(図5参照)が固定され、このハンドル4
0を締め付けることにより、ブロックエンド36a、3
6bとブロックエンド38a、38bの回転が規制さ
れ、所定位置で固定される。また、ハンドル40を緩め
ることにより、ブロックエンド36a、36bとブロッ
クエンド38a、38bが回転可能になって、シャフト
39を中心にして、プレート34、35、水平移動機構
24等が溝35aに沿って、図4の矢印イ方向に回転す
る。なお、プレート35の外側面に角度目盛を配置し
て、回転機構25等の回転角度を目視できるようにして
も良い。
【0020】水平移動機構24は、ブロックエンド36
a、36b上に固定されたプート41上に配設され、支
持台44を有している。この支持台44とプレート41
間には、リニアガイト45が配設されている。プレート
41の両端には、L金具46、47が固定され、L金具
46には、マイクロメータ48が配設されている。この
マイクロメータ48の先端が、支持台44の前側面に当
接している。
【0021】また、支持台44の後側面とL金具47間
には、一対のシャフト49が配設され、このシャフト4
9にはスプリング50がそれぞれ嵌装されている。この
スプリング50によって、支持台44が常時マイクロメ
ータ48方向に付勢され、支持台44の前側面がマイク
ロメータ48の先端部に当接している。なお、シャフト
49及びスプリング50は、図8に示すように、支持台
44に設けた孔51の内部まで進入している。
【0022】支持台44上には、エアーチャック53が
配設され、このエアーチャック53と支持台44間に
は、リニアガイド54が配設されている。エアーチャッ
ク53の側面と、支持台44の側面に固定したL金具5
5間には、シャフト56が配設され、このシャフト56
には、スプリング57が嵌装されている。エアーチャッ
ク53の前面には、図6に示すように、一対のチップホ
ルダー58a、58bが接離可能に配設されている。チ
ップホルダー58a、58bの前部は、三角形状に形成
され、その先端部には、凹溝59a、59b(図9参
照)が形成されている。なお、エアーチャック53は、
架台2に設けた開閉弁60(図1参照)を操作すること
によって、リニアガイド54に沿って前進もしくは後退
する。
【0023】そして、このチップ支持装置4は、上下移
動機構23のハンドル29を回転させることにより、リ
ニアガイド33に沿って、回転機構25及び水平移動機
構24が上下方向に移動し、回転機構25のハンドル4
0を操作することにより、シャフト39を中心にして、
水平移動機構24が回転する。また、マイクロメータ4
8を回転させることにより、支持台44がリニアガイド
45に沿って水平方向に移動する。
【0024】チップホルダー58a、58bには、加熱
コイル63が配設されている。この加熱コイル63は、
変流器62を介してインバータ装置5に接続されてい
る。以下、図7〜図9を参照して、加熱コイルの取り付
け構造を説明する。この加熱コイル63は、図9に示す
ように、チップホルダー58aの先端部分に近接配置さ
れた第1のコイル部63aと、チップホルダー58bの
先端部分に配置された第2のコイル部63bを有してい
る。
【0025】第1及び第2のコイル部63a、63b
は、円形の銅パイプを複数回巻回し、その一端は、チッ
プホルダー58a、58bの上面にロウ付け固定された
角パイプ64a、64bの一端に固定され、その他端
は、ブロック65a、65b上にロウ付け固定された角
パイプ66a、66bの一端に固定されている。角パイ
プ64a、64bの他端には、丸パイプ67a、67b
の一端が固定され、この丸パイプ67a、67b他端に
は、ホースコネクタ68がそれぞれ固定されている。ま
た、角パイプ66a、66bの他端には、ホースコネク
タ69がそれぞれ固定されている。
【0026】なお、ブロック65a、65bは、チップ
ホルダー58a、58bの側面に、絶縁性のスペーサ7
2を介して固定されている。また、エアーチャック53
の上面及び側面は、必要に応じて、例えば図7に二点鎖
線で示すカバー71によって覆われている。
【0027】ブロック65a、65bの下面には、図8
に示すように、端子板73a、73bが固定されてい
る。この端子板73a、73bの上面には、接続銅板7
4a、74bの一端が載置され、その下面には、接続銅
板75の両端部が配置され、これらが、ネジ76及びナ
ット77によってサンドイッチ状に固定されている。こ
れにより、端子板73aと端子板73bが、接続銅板7
5で接続されることになる。
【0028】接続銅板74a、74b及び接続銅板75
は、チップホルダー58a、58bの接離に支障のない
ように、薄い銅板を複数枚積層することによって、屈曲
可能に形成されている。この接続銅板74a、74bの
他端は、図9に示すように、コイル部63a、63bの
前方下方に配設した端子板78a、78bに、ネジ79
及びナット80によって締め付け固定されている。端子
板78aは、角パイプ81aにロウ付け固定され、端子
板78bは、角パイプ81bにロウ付け固定されてい
る。そして、この角パイプ81a、81bの両端には、
ホースコネクタ82がそれぞれ固定されている。なお、
角パイプ81aと角パイプ81bは絶縁板83によって
絶縁されている。
【0029】また、角パイプ81aの一端部は、銅板8
5aの側面にロウ付け固定され、角パイプ81bの一端
部は、銅板85bにロウ付け固定されている。この銅板
85a、85bは、絶縁板86を介して、ネジ87(図
7参照)等によって圧接固定され、銅板88a、88b
を介して、変流器62の出力端子90a、90bに接続
されている。
【0030】これにより、変流器62の一方の出力端子
90aが、銅板88a、銅板85a、角パイプ81a、
端子板78a、接続銅板74a、端子板73a、ブロッ
ク65a、第1のコイル部63a等を介して、チップホ
ルダー58aに電気的に接続される。また、他方の出力
端子90bが、銅板88b、銅板85b、角パイプ81
b、端子板78b、接続銅板74b、端子板73b、ブ
ロック65b、第2のコイル部63a等を介して、チッ
プホルダー58bに電気的に接続される。
【0031】なお、これらの銅板88a、88b、85
a、85b、角パイプ81a、81b、接続銅板74
a、74b等は、チップホルダー58a、58bが同電
位になるように、その長さ等が設定されている。そし
て、チップホルダー58a、58bが接触することによ
り、コイル部63aとコイル部63bが直列接続される
ことになり、変流器62の出力端子90a、90bに、
加熱コイル63が接続されることになる。なお、ホース
コネター68、69、82等には、適宜のホース(図示
せず)が接続されて、冷却水が循環供給される。
【0032】この加熱コイル63に高周波電流を供給す
るインバータ装置5は、図示しない、パワートランジス
タ、MOSFET、IGBT等の半導体素子を有し、こ
の半導体素子をスイッチング動作させることにより、高
周波電流を発生する。そして、この高周波電流が変流器
62を介して、加熱コイル63に供給される。変流器6
2は、図1及び図2に示すように、クロステーブル92
上に配置され、出力端子90a、90bの高さ及び前後
方向の位置が調整される。これにより、銅板88a、8
8b等との接続が容易になる。
【0033】なお、架台2には、冷却水タンク93が配
設され、この冷却水タンク93の後方にはポンプ95が
配置されると共に、インバータ装置5の下部には、冷却
器94が配設されている。そして、インバータ装置5と
同期して、冷却器94及びポンプ95が作動して、冷却
水タンク93内の冷却水が、加熱コイル63等に循環供
給され、通電時の加熱コイル63や銅板の発熱が抑えら
れる。
【0034】撮影装置6は、図1〜図3に示すように、
CCDカメラ96と、このCCDカメラ96で撮影した
映像を処理するコントローラ97と、このコントローラ
97で処理された映像を表示するCRTからなるモニタ
ー98を有している。CCDカメラ96は、プレート9
9に固定され、このプレート99が、シャフト100、
ブロックエンド101、リニアガイド102等を介し
て、ロータリーアクチエータ103に連結されている。
そして、ロータリーアクチエータ103の作動により、
プレート99がリニアガイド102に沿って上下動す
る。
【0035】架台2に配置された制御ボックス105
は、上記インバータ装置5、冷却器94、ポンプ95等
を制御する。また、架台2に配置された補助制御ボック
ス70には、図3に示すように、スコープスイッチ70
a、チップ押えスイッチ70b、ワーク押えスイッチ7
0cが設けられている。この補助制御ボックス70の近
傍には、上記開閉弁60が配設されている。なお、図1
及び図3において、符号106は、台金Wを側面から押
圧するためのクランプ機構である。
【0036】次に、このチップロウ付け装置1の動作
を、図10の工程図及び図11の動作説明図に基づいて
説明する。まず、ワーク支持装置3のプレート14のノ
ブ18を外し、図1の二点鎖線で示す如く、台金Wをセ
ット(K100)する。そして、移動プレート7及びプ
レート14を所定位置にセットし、この状態で、エアー
シリンダ16のシャフト16a先端が、台金Wの外周部
に形成されている凹部D(図11参照)に当接する如
く、エアーシリンダ16の位置を調整する。この調整が
完了したら、クランプ17によって、エアーシリンダ1
6を固定する。また、クランプ機構106をセットし
て、台金Wの板厚方向のブレを防止する。
【0037】台金Wのセットが完了したら、チップ支持
装置4の位置を調整する。この位置調整は、まず、チッ
プホルダー58a、58bの先端部の凹部59a、59
bにチップT(図11参照)をセット(K101)し、
補助制御ボックス70のチップ押えスイッチ70cを
「オン」させて、エアーチャック53を動作させ、チッ
プホルダー58a、58bを接触(K102)させる。
これにより、凹部59a、59b内にチップTが固定保
持される。
【0038】そして、開閉弁60を「開」にして、エア
ーチャック53、すなわち、チップホルダー58a、5
8bを前進(K103)させ、この状態で、上下移動機
構23のハンドル29及び回転機構25のハンドル40
等をそれぞれ手動操作して、チップTが台金Wのチップ
固定部Cに対して所定の位置になる如く調整する。ま
た、水平移動機構24のマイクロメータ48を操作し
て、水平方向、すなわち台金Wの板厚方向の概略調整を
行う。
【0039】チップTの台金Wへの概略位置調整が完了
したら、ワーク押えスイッチ70cを「オン」させ、エ
アーシリンダ16を作動させて、その伸長したシャフト
16aの先端で、ロウ付けしようとするチップ固定部C
とは反対側に位置する凹部D(図11参照)を押圧し、
チップ固定部CをチップTに当接させる。これにより、
チップ固定部CとチップTの当接状態が固定維持され、
台金Wが固定(K104)されることになる。
【0040】この状態で、補助制御ボックス70のスコ
ープスイッチ70aを「下降」にして、CCDカメラ9
6を、リニアガイド102に沿って下降(K105)さ
せ、チップTとチップ固定部Cの当接部E(図11参
照)に近接させる。そして、当接部EをCCDカメラ9
6で撮影して、その状態をモニター99に表示させる。
このモニター99には、当接部Eが例えば20倍と拡大
表示され、この表示を見ながら、チップTがチップ固定
部Cの所定位置にセットされるように、マイクロメータ
48を操作(K106)して、チップTの位置を調整す
る。この調整により、台金Wの板厚方向、すなわち、台
金Wの表裏面からのチップTの突出量が高精度に調整さ
れる。
【0041】この調整が終了したら、補助制御ボックス
70のスコープスイッチ70aを「上昇」にして、CC
Dカメラ96を上昇(K107)させる。その後、例え
ば当接部Eにフラックスを塗布する。このスコープスイ
ッチ70aが「上昇」になると、インバータ装置5等が
作動(K108)して、加熱コイル63に高周波電流が
供給される。この時、チップホルダー58a、58bが
接触しているため、第1及び第2のコイル部63a、6
3bが直列接続され、加熱コイル63に高周波電流が流
れることになる。さらに、インバータ装置5の作動と同
時に、ポンプ95等が作動して、加熱コイル63等に冷
却水が供給される。
【0042】加熱コイル63に高周波電流が供給される
と、チップT及びチップ固定部Cの当接部Eに渦電流が
誘起され、該部分Eが誘導加熱される。この誘導加熱中
に当接部Eに銀ロウ(図示せず)を当接させ、チップT
をチップ固定部Cにロウ付け(K109)する。一つの
チップ固定部CにチップTをロウ付けしたら、チップ押
えスイッチ70cを「オフ」させて、チップホルダー5
8a、58bを離間(K110)させる。これにより、
コイル部63a、63bの接続が遮断されて、加熱コイ
ル63への高周波電流の供給が停止する。
【0043】その後、ワーク押えスイッチ70b「オ
フ」させ、エアーシリンダ16を作動させて、シャフト
16aを後退させる。これにより、台金Wへのエアーシ
リンダ16による押圧力がなくなり、台金Wの固定が解
除(K111)される。この状態で、開閉弁60を操作
してチップホルダー58a、58bを後退(K112)
させると、ロウ付けされたチップTは、台金W側に残
り、この台金Wを手動で、図11の矢印ロ方向に所定角
度回転(K113)させる。
【0044】そして、離間しているチップホルダー58
a、58bの凹部59a、59bに、次のチップをセッ
ト(K114)し、フラックスを塗布した後に、チップ
押えスイッチ70cを「オン」させて、チップホルダー
58a、58bを接触(K115)させる。このチップ
押えスイッチ70cの「オン」と同時に、チップホルダ
ー58a、58bが前進(K116)する。また、作動
しているインバータ装置5から、コイル部63a、63
bが接続している加熱コイル63に高周波電流が供給さ
れ、当接部Eが誘導加熱される。
【0045】この状態で、ワーク押えスイッチ70bを
「オン」させて、エアーシリンダ16を作動させ、台金
Wを固定(K117)する。その後、当接部Eに銀ロウ
を接触させて、チップをロウ付け(K109)する。こ
の工程K109〜117を、台金Wのチップ固定部Cの
数だけ繰り返すことにより、台金WへのチップTのロウ
付けが完了し、チップソーが製造される。なお、工程1
05〜107は、例えば所定枚数のチップソーが製造さ
れた後とか、台金Wのロット毎、あるいは、台金Wの種
類が代わった時等に、適宜行われる。
【0046】なお、このチップロウ付け装置1において
は、CCDカメラ96が、下降している時は、開閉弁6
0を操作しても、チップホルダー58a、58bが前進
しないように、制御ボックス105によって制御されて
おり、高価なCCDカメラ96の破損等が防止されるよ
うになっている。なお、この工程図は一例であって、例
えば、フラックスの塗布及び台金Wの回転時期等は、作
業の形態に応じて適宜変更可能である。
【0047】このように、上記のチップロウ付け装置1
にあっては、チップ支持装置4に、上下移動機構23、
回転機構25及び水平移動機構24を設けることによ
り、チップTと台金Wのチップ固定部Cとの位置関係を
容易に調整し得ると共に、CCDカメラ96で当接部E
を撮影し、これをモニター99に拡大表示して、位置調
整ができるため、チップTをチップ固定部Cに対して高
精度にロウ付け固定できる。
【0048】特に、水平移動機構24に配設したマイク
ロメータ48により、微妙に位置調整が可能になり、チ
ップTの台金Wの表裏面からの突出量を均一にすること
ができ、ロウ付け後のチップTの研磨工程が不要にな
る。これらにより、チップソーの製造コストが削減でき
る共に、切れ味の優れたチップソーが得られ、例えば、
高価なダイヤモンド製のチップTのロウ付けに使用すれ
ば、大きな効果が得られる。
【0049】また、加熱コイル63がチップホルダー5
8a、58bに固定されているため、加熱コイル63と
当接部Eの位置関係が一義的に決まり、位置調整作業が
不要になる。また、補助制御ボックス70のスイッチ操
作によるチップホルダー58a、58bの接離によっ
て、加熱コイル63に高周波電流が供給されるため、従
来のように、インバータ装置5を作動させるためのフッ
トスイッチ等が不要になると共に、エアーシリンダ16
によって、台金WがチップTに所定の圧力で自動的に押
圧されるため、各種操作が簡略化され、ロウ付け作業を
容易、かつ短時間に行うことができる。
【0050】なお、上記実施例においては、作業者が、
モニターの映像を見ながら、手動でマイクロメータを回
転させて、水平移動機構を作動させたが、本発明はこれ
に何等限定されず、例えば、コントローラの映像信号を
適宜画像処理して、マイクロメータを自動的に回転させ
るようにしても良いし、チップのチップホルダーへのセ
ット、フラックスの塗布、銀ロウの供給等を、他の自動
機と組み合わせることにより、チップのロウ付け工程を
完全自動化することもできる。
【0051】また、上記実施例においては、台金に対し
てチップを移動させて位置調整したが、例えば台金を移
動させても良いし、台金とチップの両方を移動させても
良い。さらに、上記実施例おける、ワーク支持装置、チ
ップ支持装置の上下移動機構、水平移動機構、回転機構
等の構成、CCDカメラの上下動機構の構成、加熱コイ
ルの形状及びその接続方法等も一例であって、本発明の
要旨を逸脱しない範囲において、種々変更可能であるこ
とは言うまでもない。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の丸鋸チッ
プソーのチップロウ付け方法及びその装置にあっては、
チップの台金に対する高精度な位置決めが可能になり、
チップを台金に均一かつ高精度にロウ付けすることがで
きる。また、ロウ付け後のチップの研磨工程が不要にな
る等、製品のコストダウンを図ることができる等の効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる丸鋸チップソーのチップロウ付
け装置の正面図
【図2】同側面図
【図3】同平面図
【図4】同チップ支持装置の要部の正面図
【図5】同側面図
【図6】同平面図
【図7】同加熱コイル部を示す正面図
【図8】同側面図
【図9】同平面図
【図10】同チップロウ付け方法の一例を示す工程図
【図11】同動作説明図
【符号の説明】
1 チップロウ付け装置 3 ワーク支持装置 4 チップ支持装置 5 インバータ装置 6 撮影装置 23 上下移動機構 24 水平移動機構 25 回転機構 48 マイクロメータ 53 エアーチャック 58a、58b チップホルダー 63 加熱コイル 63a 第1のコイル部 63b 第2のコイル部 96 CCDカメラ 97 コントローラ 98 モニター W 台金 C チップ固定部 T チップ E 当接部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円盤状の台金の外周部にチップをロウ付け
    する丸鋸チップソーのチップロウ付け方法において、ワ
    ーク支持装置に台金を略垂直状態で回転可能に支持し、
    台金外周部に設けたチップ固定部に、チップ支持装置に
    セットされたチップを当接させ、この当接状態を撮影装
    置で撮影し、その映像に基づいてワーク支持装置とチッ
    プ支持装置の少なくとも一方の位置を調整し、その後チ
    ップを高周波誘導加熱してロウ付けすることを特徴とす
    る、丸鋸チップソーのチップロウ付け方法。
  2. 【請求項2】台金を略垂直状態で回転可能に支持するワ
    ーク支持手段と、該ワーク支持手段の位置を調整する第
    1の位置調整手段と、前記台金の外周部に設けたチップ
    固定部にロウ付けされるチップを支持するチップ支持手
    段と、該チップ支持手段の位置を調整する第2の位置調
    整手段と、高周波発振器に接続された加熱コイルによっ
    て、チップ及びチップ固定部を誘導加熱する加熱手段
    と、前記台金のチップ固定部とチップの当接状態を撮影
    する撮影手段とを具備し、前記撮影手段で撮影された映
    像に基づいて、前記第1と第2の位置調整手段の少なく
    とも一方の位置が調整されることを特徴とする、丸鋸チ
    ップソーのチップロウ付け装置。
  3. 【請求項3】前記撮影手段が、CCDカメラと、このカ
    メラで撮影した映像を表示するモニターを有することを
    特徴とする、請求項2記載の丸鋸チップソーのチップロ
    ウ付け装置。
  4. 【請求項4】前記第2の位置調整手段が、マイクロメー
    タを有することを特徴とする、請求項2もしくは請求項
    3記載の丸鋸チップソーのチップロウ付け装置。
  5. 【請求項5】前記加熱手段の加熱コイルが、前記チップ
    支持手段に支持されていることを特徴とする、請求項2
    から4の少なくとも1項に記載の丸鋸チップソーのチッ
    プロウ付け装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100759859B1 (ko) * 2006-04-29 2007-09-20 주식회사 효성디앤피 자동 브레이징 장치
CN101829869A (zh) * 2010-05-04 2010-09-15 郑元聪 一种自动焊齿机的合金定位机构
JP2015116606A (ja) * 2013-12-16 2015-06-25 株式会社ハナコマーシャル 回転型フラックス供給弁を有する丸のこ用チップ溶接装置、および丸のこ用チップ溶接装置を用いたフラックス塗布方法
CN105269148A (zh) * 2014-06-11 2016-01-27 江苏益林金刚石工具有限公司 一种斜齿锯片激光自动焊接装置

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