JPH0729885B2 - 防菌防黴用粉末アルコール組成物 - Google Patents

防菌防黴用粉末アルコール組成物

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JPH0729885B2
JPH0729885B2 JP1255473A JP25547389A JPH0729885B2 JP H0729885 B2 JPH0729885 B2 JP H0729885B2 JP 1255473 A JP1255473 A JP 1255473A JP 25547389 A JP25547389 A JP 25547389A JP H0729885 B2 JPH0729885 B2 JP H0729885B2
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昌康 長谷川
慶一 横山
成利 川田
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Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、低級アルコールの殺菌作用を利用した、取り
扱いが容易な防菌防黴用粉末アルコール組成物に関する
ものである。
[従来の技術] 従来から低級アルコールの殺菌性はよく知られており、
アルコール蒸気として食品、飼料等の防菌防黴用途に利
用されている。しかし、かかるアルコール蒸気の発生源
が液状のままでは、例え、袋状容器等にアルコールを入
れて系中に配置しても、振動や衝撃等による液もれによ
り、直接内容物と接触する恐れが常に存在する。
そこで特公昭55−2273号公報では、澱粉、砂糖、デキス
トリン、セルローズ未、メチルセルローズ、エチルセル
ローズ、ゼラチン、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウ
ム、タルク等の担体にエタノールを吸着させた粉末エタ
ノールを用いたり、特開昭63−63777号公報では、エタ
ノールと糖アルコールの混合物を加熱融解し、これを冷
却粉砕して得られる粉末エタノールを用いて液もれ等を
防いでいる。また特開昭58−56669号公報では、アルコ
ール含有液に担体を添加し、膨潤溶解後、該溶液を噴霧
凍結乾燥して粉末酒を得るという製造法が示されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかし、特公昭55−2273号公報の粉末エタノールでは、
担体として二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、タルク
などの見掛け比重が低いものを用いた場合、製品が嵩張
るため運搬や貯蔵に不都合があったり、粉末エタノール
の殺菌力の点で単位体積ベースでは低くなる傾向があ
る。一方、かかる担体よりも見掛け比重が高い澱粉、砂
糖、デキストリン、セルロース、ゼラチン等の場合、か
かる問題は起こらないが空隙率が低いため、エタノール
の吸着能自体が劣り、これまた実用的な殺菌力の発揮の
点で充分でない。更に特開昭63−63777号公報の方法で
は、加熱融解や冷却粉砕等、また特開昭58−56669号公
報記載の方法では噴霧凍結乾燥等、特殊な手段を採用せ
ねばならず、製造工程が多くなり、新たな設備を必要と
する煩わしさが難点となる。このようにいずれの従来法
によっても、簡便な製造法で殺菌力の高い粉末アルコー
ルを得ることは、いまだ充分でないのが実情である。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者らはアルコールを吸着させる担体につ
いて更に鋭意研究を続けたところ、ポリビニアルコール
(以後、PVAと略記する)系樹脂を用いる場合に、かか
る目的を達成出来ることを見出し、本発明を完成するに
至った。
即ち、本発明は、 「ケン化度60〜90モル%のPVA系樹脂100重量部に、炭素
数1〜3の無水アルコール70〜200重量部を含有させて
なる防菌防黴用粉末アルコール組成物。」である。
本発明の特徴点は、無水の低級アルコールを特定のケン
化度のPVA系樹脂に吸着させる点にある。これにより、
アルコールの吸着量が充分で、単位体積当たりの殺菌力
が高い防菌防黴用粉末アルコール組成物が簡便な操作で
得られるのである。
本発明のPVA系樹脂は、ポリ酢酸ビニルのケン化物ばか
りでなく、酢酸ビニル以外の成分を少量共重合させた共
重合体のケン化物であってもよい。
酢酸ビニル以外の成分として、例えばエチレン、プロピ
レン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α
−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタク
リル酸、クロトン酸、マイレン酸、無水マイレン酸、イ
タコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又
はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリ
ルアミド等のアミド酸、エチレンスルホン酸、アリルス
ルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホ
ン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−
アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチ
ルジアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化
ビニル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
又、PVAをアセタール化、グリオキザール化、アセトア
セチル化、エステル化、スルホン化、カチオン化等の後
変性したものも使用可能である。
本発明のPVA系樹脂のケン化度は、60〜90モル%、好ま
しくは60〜80モル%である。60モル%未満では、該PVA
系樹脂は無水アルコールによりゲル状となり、更にケン
化度が低くなると溶解してしまうので、粉末の形態をな
さなくなる。90モル%を越えると該PVA系樹脂に無水ア
ルコールが吸着しにくくなり、殺菌力が低下し、実用的
でない。
PVA系樹脂は、一般的には平均粒径が840μ以下、好まし
くは500以下のものが使用され、平均重合度も400〜300
0、好ましくは500〜2000から選ばれるが、特に制限はな
い。
本発明の無水アルコールとしては、炭素数1〜3のもの
が使用でき、例えばメタノール、エタノール、1−プロ
パノール、2−プロパノール等が挙げられる。かかるア
ルコールに水が含まれる場合には、その水分によりPVA
系樹脂が溶着や溶解するので、粉末アルコールを得るに
は乾燥や粉砕工程等が必要となり、乾燥時には水と同時
にアルコールも蒸発し、粉末アルコールとしての性質が
当然低下するので不利である。
本発明のPVA系樹脂と無水アルコールの配合割合は、PVA
系樹脂100重量部に対して無水アルコール5〜200重量
部、好ましくは50〜150重量部である。5重量部未満で
は、含有されるアルコール量が少量すぎて、殺菌能力が
低すぎ、実用的でない。200重量部をこえると液状アル
コールが粉末アルコールと共存するようになり、固液分
離がおこるので、粉末化は不可能である。
本発明の粉末アルコール組成物の製造法としては、上述
のPVA系樹脂に所定量の無水アルコールを加え、室温で
攪拌混合するだけでよい。他には、PVA系樹脂に所定量
以上の無水アルコールを加え、攪拌混合後、粉末アルコ
ールを分離し、必要に応じて乾燥して所定の組成の粉末
アルコールを得てもよく、該組成のものがえられるなら
特に制限はない。
また、かかる粉末アルコール組成物には、他の公知の殺
菌剤や色素等の他の添加剤等を製造時に添加したり、粉
末同志で混合したり等してもよい。
本発明の組成物は、主としてパン、肉、魚等の生もの、
乾物、穀物、野菜、果物等の食品用の防菌防黴剤として
特に有用であるが、食品用に限定されるものではない。
使用に際しては対象物質を任意の袋や容器に密封封入
し、この中に本願の組成物を投入しておけばよい。
本発明の組成物を使用する場合の包装形態としては、未
包装のままで直接配置してもよいし、開口された容器や
アルコール透過性樹脂フイルムで構成された袋等の容器
に入れて配置してもよく、特に制限はない。一般的に使
用されているアルコール透過性樹脂としては、例えばポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体PVA等が挙げられる。
[作用] 本発明の防菌防黴用粉末アルコール組成物は、簡便な操
作で得られ、又本発明で吸着担体として用いられる特定
のケン化度範囲のPVA系樹脂は、その重合度にかかわら
ず、殺菌に充分な量のアルコールを吸着するという作用
を有する。
[実 施 例] 次に実施例を挙げて本発明を詳しく説明する。
(i)粉末アルコールの製造 製造例1 重量度500、ケン化度70モル%のPVA粉末20gに無水エタ
ノール20gを加え、室温で30分間攪拌して粉末アルコー
ル(A)を得た。見かけ比重は0.87であり、PVA粉末100
重量部に対して100重量部の無水エタノールが担持され
ていた。
製造例2〜9 製造例1のPVA粉末、及び無水エタノールのかわりに、
第1表に示した担体、及び無水アルコールを使用する以
外は同様にして粉末アルコール(B)〜(E)、(a)
〜(d)を得、見かけ比重及び無水アルコールの担持量
もあわせて第1表に示した。
(ii)粉末アルコール性能試験 実施例1(第1図及び第2図参照) 滅菌処理したポテトデキストロース寒天培地(バレイシ
ョ浸出液20重量%、ブドウ糖2重量%、寒天1.5重量
%、pH5.0)が入った直径9cmのシャーレ1を幅25cm、奥
行34cm、高さ8cmの紙箱(内装をポリエチレンでラミネ
ートしたもの)2の中央に、上蓋3をせずに静置し、下
記5種の黴の胞子懸濁液を寒天培地表面に噴霧して接種
した。
アスペルギルス ニガー(IFO 6341) ペニシリウス フニクロスム(IFO 6345) リゾプス ストロニフェル(IFO 31005) クラドスポリウム クラドスポリオイデス(IFO 634
8) ケトミウム グロボスム(IFO 6347) 厚さ30μのPVA(重合度2000、ケン化度99モル%)フイ
ルムよりなり5cm×4cmの大きさの袋5に1.15cm3(1g)
の粉末アルコール(A)4を収納した粉末アルコール製
剤を上蓋3の内側中央に粘着テープ6で両端を固定して
から、上蓋3をして紙箱を室温に静置保存した。
経日的に上蓋3をとって、寒天培地上に生育する黴の程
度を観察した。
対照例1 実施例1で粉末アルコール製剤を用いないこと以外は同
例と同様にして実験を行い、結果を第2表に示した。
実施例2〜5、対照例2〜4 実施例1の粉末アルコール(A)のかわりに、第1表に
示した粉末アルコール(B)〜(E)、(b)〜(d)
を使用する以外は、同例と同様にして実験を行い、結果
を第2表に示した。
[効果] 本発明の防菌防黴用粉末アルコール組成物で、吸着担体
として用いられる特定のケン化度範囲のPVA系樹脂は、
その重合度にかかわらず、単位体積当たりに充分な量の
アルコールを吸着するという作用を有するので、得られ
る本発明の組成物は、単位体積当たりの殺菌力が高く、
かつ該組成物の製造法も簡便なので、産業上極めて有用
な発明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本願防菌防黴用粉末アルコールの性能試験に用い
た紙箱(内装はポリエチレンでラミネートしたもの)で
あり、内部に寒天培地の入ったシャーレと粉末アルコー
ル製剤を配置した図である。 第1図はかかる箱の縦断面図であり、第2図は上箱の内
側の粉末アルコール製剤配置図である。 1;寒天培地入りシャーレ 2;紙箱(本体)(内装ポリエチレンラミネート) 3;紙箱の上蓋(内装ポリエチレンラミネート) 4;粉末アルコール 5;PVAフイルム製の袋 6;粘着テープ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケン化度60〜90モル%のポリビニルアルコ
    ール系樹脂100重量部に、炭素数1〜3の無水アルコー
    ル70〜200重量部を含有させてなる防菌防黴用粉末アル
    コール組成物。
JP1255473A 1989-09-29 1989-09-29 防菌防黴用粉末アルコール組成物 Expired - Fee Related JPH0729885B2 (ja)

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