JPH0729681A - アーク加熱器 - Google Patents

アーク加熱器

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JPH0729681A
JPH0729681A JP32392493A JP32392493A JPH0729681A JP H0729681 A JPH0729681 A JP H0729681A JP 32392493 A JP32392493 A JP 32392493A JP 32392493 A JP32392493 A JP 32392493A JP H0729681 A JPH0729681 A JP H0729681A
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electrodes
arc
electrode
gas
electromagnetic coil
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Masahiko Mitsuda
正彦 満田
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エロージョンが電極内周面の略全
面にわたり均等に生じるように、又はエロージョンの成
長速度を低下して、電極の長寿命化をはかったアーク加
熱器を提供することを目的とする。 【構成】 そこで、各電極2(5)に、電極周方向に巻回
された第1の電磁コイル3(6)と、電極軸方向に平行な
面に沿って巻回された第2の電磁コイル14,15とを
そなえ、これらの第1の電磁コイル3(6)と第2の電磁
コイル14,15とを組み合わせて磁場と形成すること
により、各電極2(5)の内周面に接触するアーク足の位
置を各電極2(5)の周方向および軸方向に移動させるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス中にアークを発生
させその電気抵抗による発熱を利用してガスを加熱する
アーク加熱器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アーク加熱器とは、ガス中にア
ークを発生させその電気抵抗による発熱を利用してガス
を加熱するものである。図8に従来のアーク加熱器の構
造を示す。
【0003】図8において、1はガス(空気)を導入す
るガス導入部、2は円筒状の陰極(電極)、3は陰極2の
外周に巻回された電磁コイル、4は円筒状のコンストリ
クタ、5は円筒状の陽極(電極)、6は陽極5の外周に巻
回された電磁コイル、7は加熱されたガスを吐出するノ
ズル、8は陰極2と陽極5との間で発生するアーク、9
はコンストリクタ4を冷却すべく冷却器10により冷却
された冷却水をコンストリクタ4の外周へ供給する冷却
水流路、11は陰極2と陽極5との間に所定電圧を印加
するための直流電源である。なお、電磁コイル3,6の
機能については、図10(a)〜(c)にて後述する。
【0004】図8に示すように、アーク加熱器は、陰極
2と陽極5との間にコンストリクタ4を介設して構成さ
れて、ガス導入部1から導入されたガス(空気)が通過
する流通路Xを形成している。そして、陰極2と陽極5
とを、直流電源11を介して結線し、電圧を印加する
と、流通路X中にアーク8が発生し電流が流れ、その電
気抵抗により、ガス導入部1から流入するガス(空気)
の温度が上昇する。なお、冷却器11により冷却された
冷却水を冷却水流路9にてコンストリクタ4の外周に供
給し、コンストリクタ4を冷却して、このコンストリク
タ4が溶損(エロージョン)しないようにしている。
【0005】ところで、図9に示すように、電極2,5
の表面にはアーク8の足と呼ばれる部分12があり、局
所的に過大な熱が発生し、電極2,5の表面にエロージ
ョン13を生じ、そのエロージョンの程度が電極2,5
の寿命を決定する。
【0006】このエロージョン13を緩和するために、
図10(a)〜(c)に示すように、ローレンツ力を利用し
てアーク8の足12を移動させる方法が従来より用いら
れている。
【0007】その原理を図10(a)〜(c)により説明す
ると、電極2,5の外周に電磁コイル3,6を図10
(a)〜(c)に示す方向(電極2,5の周方向)へ巻回し、
電流Iを流すと、図10(b)に示すごとく磁場Bが形成
される。この磁場Bの強さは、B=μ4πNI/L
(μ:透磁率,N:コイル回転数,L:ソレノイド長)で
あるから、コイル回転数Nやソレノイド長Lが増すほ
ど、磁場Bは強くなる。アーク8の電流をJとすると、
アーク8の足12にJ×Bなるローレンツ力が作用し、
アーク8の足12を速度vで動かすことになる。図10
(a),(c)から明らかなように、アーク8の足12は電
磁コイル3,6の電流Iの方向に動くことがわかる。ま
た、アーク8の足12の軌跡は、電磁コイル3,6の面
内に留まることもわかる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た電磁コイル3,6を用いた従来のアーク加熱器では、
図10(a)〜(c)にて説明した通り、アーク8の足12
に回転方向(電極2,5の周方向)のローレンツ力のみが
作用することになり、アーク8の足12は同一平面内を
移動することになる。従って、電極2,5の内周部のエ
ロージョン13は、図9に示すように、V字形の溝状に
なり、電極2,5の内周面が均一にエロージョンを起こ
さないため、電極2,5の寿命が短いという課題があっ
た。
【0009】また、図10(a)〜(c)にて説明した電磁
コイル3,6を用いて、電極2,5の寿命をできるだけ
伸ばすためには、電磁コイル3,6を長くするかコイル
回転数Nを増やして電極エロージョン速度を遅くする必
要がある。しかし、このように電磁コイル3,6を長く
したりコイル回転数Nを増やすと、電磁コイル3,6の
発熱量が増え、電磁コイル3,6の冷却が必要になり、
場合によってはスペース的に冷却機能をそなえることが
無理な場合もある。
【0010】更に、上述のように、アーク加熱器で加熱
されるガスは、一般的に空気を使用しているので、各電
極2,5がその成分である酸素雰囲気中に曝され、図1
1に示すように、アルゴンガス(Ar)雰囲気中に比し
て、酸素により各電極2,5のエロージョン13の程度
が著しく阻害され(エロージョン13の成長速度が高く
なる)、各電極2,5の寿命が短いという問題があっ
た。
【0011】本発明は、このような課題を解決しようと
するもので、エロージョンが電極内周面の略全面にわた
り均等に生じるように、又はエロージョンの成長速度を
低下して、電極の長寿命化をはかったアーク加熱器を提
供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明のアーク加熱器(請求項1)は、2つの円
筒状の電極と、これらの電極間に介設された円筒状のコ
ンストリクタとをそなえ、直流電源を介して前記2つの
電極を結線し電圧を印加することにより、ガス中にアー
クを発生させて電流を流し、このときの電気抵抗により
ガスを加熱するものにおいて、前記の各電極に、該電極
の周方向に巻回された第1の電磁コイルと、該電極の軸
方向に平行な面に沿って巻回された第2の電磁コイルと
をそなえ、前記第1の電磁コイルと前記第2の電磁コイ
ルとを組み合わせて磁場を形成することにより、前記の
各電極の内周面に接触する前記アークの足の位置を前記
の各電極の周方向および軸方向に移動させることを特徴
としている。
【0013】また、第2の発明のアーク加熱器(請求項
2)は、2つの円筒状の電極と、これらの電極間に介設
された円筒状のコンストリクタとをそなえ、直流電源を
介して前記2つの電極を結線し電圧を印加することによ
り、ガス中にアークを発生させて電流を流し、このとき
の電気抵抗によりガスを加熱するものにおいて、前記の
各電極を、該電極の周方向および軸方向のそれぞれにつ
いて複数のセグメントに分割して、各セグメント相互間
に絶縁材を介して構成し、前記直流電源に接続される前
記の各電極のセグメントを順次切り換える切換手段をそ
なえたことを特徴としている。
【0014】第3の発明のアーク加熱器(請求項3)は、
2つの円筒状の電極と、これらの電極間に介設された円
筒状のコンストリクタとをそなえ、直流電源を介して前
記2つの電極を結線し電圧を印加することにより、空気
中にアークを発生させて電流を流し、このときの電気抵
抗により空気を加熱するアーク加熱器において、前記の
各電極が、相互間に隙間を形成せしめて該電極の軸方向
に直交する方向について複数に分割された分割電極で構
成され、前記の各隙間から前記アークが発生する空気中
に不活性ガスを流入するすることを特徴としている。
【0015】請求項4では、第3の発明のアーク加熱器
(請求項2)の構成に加えて、空気を窒素ガスとするとと
もに、該窒素ガスを加熱した後に酸素ガスと所定比率で
混合させる室を設けたことを特徴としている。
【0016】
【作用】上述した第1の発明のアーク加熱器(請求項1)
では、相互に直交するように巻回された第1および第2
の電磁コイルを組み合わせて磁場が形成されるので、各
電極の内周面に接触するアークの足に作用するローレン
ツ力は3次元的なものになり、アークの足の位置を、各
電極の周方向および軸方向のいずれの方向へも移動させ
ることができる。
【0017】また、第2の発明のアーク加熱器(請求項
2)では、切換手段により、直流電源に接続される各電
極のセグメントを順次切り換えることにより、各電極の
内周面に接触するアークの足の位置は、直流電源を接続
されたセグメントの位置へ順次移動する。
【0018】第3の発明のアーク加熱器(請求項3)で
は、分割電極間の隙間からガス中に不活性ガスを流入さ
せて、各電極の付近の空気の成分である酸素濃度を低下
させることができるので、各電極のエロージョンの成長
速度を低下させることができる。
【0019】請求項4では、窒素ガスを加熱して、該窒
素ガスの加熱後に酸素を混合して模擬空気とするように
して、各電極の内周面付近に酸素濃度を完全に0とする
ことができるので、各電極のエロージョンの成長速度を
低下させることができる。
【0020】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明すると、図1〜図3は本発明の第1実施例としてのア
ーク加熱器を示すもので、図1(a)はその電磁コイルの
巻回状態を示す側面図、図1(b)はその電磁コイルの巻
回状態を示す正面図、図2(a)はその第2の電磁コイル
のコイルの巻回状態を模式的に示す斜視図、図2(b)は
その第2の電磁コイルによりアークの足に作用するロー
レンツ力を説明するための模式的な正面図、図3(a)は
第1実施例におけるアークの足の移動軌跡を示す斜視
図、図3(b)はその移動軌跡を平面的に示す図である。
なお、図中、既述の符号と同一の符号は同一部分を示し
ているので、その説明は省略する。
【0021】本実施例のアーク加熱器も、基本的には図
8に示した従来のものとほぼ同様に構成されているが、
従来、各電極2(または5)において、アーク8の足12
に作用させるローレンツ力を発生するために、各電極2
(または5)の周方向についてのみ電磁コイル(第1の電
磁コイル)3(または6)を巻回していたが、この第1実
施例では、図1(a),(b)に示すごとく、各電極2(ま
たは5)には、電磁コイル3(または6)と直交するよう
に、各電極2(または5)の軸方向に平行な面に沿って、
2組の電磁コイル(第2の電磁コイル)14,15が適当
な間隔をあけて巻回されている。
【0022】そして、後述するごとく、電磁コイル3
(または6)と電磁コイル14,15とを組み合わせて磁
場Bを形成することにより、各電極2(または5)の内周
面に接触するアーク8の足12の位置を各電極2(また
は5)の周方向および軸方向に移動させるようになって
いる。
【0023】つまり、従来のように、各電極2(または
5)の周方向に巻回された電磁コイル3(または6)のみ
を用いる場合、この電磁コイル3(または6)によって形
成された磁場Bにて、アーク8の足12に作用するロー
レンツ力の方向は周方向のみとなり、各電極2(または
5)の内周面に接触するアーク8の足12の位置は、図
3(b)の矢印aに示す周方向のみに移動することにな
る。
【0024】しかし、本実施例では、図2(a)に示すよ
うに、各電極2(または5)の軸方向に巻回された2組の
電磁コイル14,15を励磁することにより、図2(b)
に示すように、アーク8の足12は、各電極2(または
5)の軸方向のローレンツ力を受け、各電極2(または
5)の軸方向〔図3(b)の矢印b方向〕へ移動すること
になる。
【0025】従って、電磁コイル3(または6)による矢
印a方向のローレンツ力と、電磁コイル14,15によ
る矢印b方向のローレンツ力とを組み合わせることによ
り、アーク8の足12は、図3(a),(b)に示すよう
に、電極2(または5)の内周面上を螺旋状に移動するこ
とになる。その結果、電極2(または5)の内周面上のか
なりの表面積を溶損(エロージョン)することになって、
エロージョンが電極内周面の略全面にわたり均等に生
じ、電極2(または5)の寿命が大幅に伸びるのである。
【0026】次に図4,図5により本発明の第2実施例
としてのアーク加熱器について説明すると、図4(a)は
その電極の側面図、図4(b)はその電極の正面図、図4
(c)はその全体構成を模式的に示す側面図、図5(a)は
そのタップリレー切換部(切換手段)の構成を示す正面
図、図5(b)は図5(a)のB−B矢視断面図である。
【0027】本実施例のアーク加熱器も、基本的には図
8に示した従来のものとほぼ同様に構成されているが、
この第2実施例では、従来のものや第1実施例のものの
ような電磁コイル3,6,14,15はそなえられてい
ない。
【0028】本実施例では、図4(a),(b)に示すよう
に、コンストリクタ4の両端における各電極2Z,5Z
が、それぞれ、この電極2Z,5Zの周方向および軸方
向のそれぞれについて複数のセグメント16に分割され
て、各セグメント16相互間に絶縁材17を介して構成
されている。本実施例の各電極2Z,5Zは、それぞ
れ、各電極2Z,5Zの周方向について12分割、各電
極2Z,5Zの軸方向について6分割され、全部で72
個のセグメント16から構成されており、各セグメント
16に、それぞれ、“1A”,“2A”,“3A”,
…,“12A”,“1B”,…,“12B”,“1
C”,…,“12F”の符号を付しておく。
【0029】そして、本実施例では、各電極2Z,5Z
に、直流電源11に接続される各電極2Z,5Zのセグ
メント16を順次切り換える切換手段18がそなえられ
ている。この切換手段18は、図4(c),図5(a)に示
すように、72個のリレータップ19と、モータ21に
よって回転駆動されるブラシ20とから構成されてい
る。
【0030】72個のリレータップ19は、それぞれ、
前述した符号“1A”〜“12F”の72個のセグメン
ト16に配線22を介して接続され、円環状に配設され
ている。また、ブラシ20は、直流電源11の正極もし
くは負極に接続され、円環状に配設されたリレータップ
19の中心位置を中心としてモータにより回転駆動され
ながら、ブラシ20の先端が、図5(a),(b)に示すよ
うに、各リレータップ19に順次接触するようになって
いる。
【0031】なお、本実施例では、図5(a)に示すよう
に、“1A”,“2A”,“3A”,…,“12A”,
“1B”,…,“12B”,“1C”,…,“12F”
の順序で各セグメント16と直流電源11とが接続され
るように、各リレータップ19と各セグメント16とが
配線22により接続されている。
【0032】これにより、モータ21によりブラシ20
を適当な速度で回転駆動することで、直流電源11に接
続される各電極2Z,5Zのセグメント16が順次切り
換えられ、各電極2Z,5Zの内周面に接触するアーク
8の足19の位置は、直流電源11を接続されたセグメ
ント16の位置へ順次移動することになる。
【0033】従って、この第2実施例でも、上述した第
1実施例と同様に、電極2Z,5Zの内周面上のかなり
の表面積を溶損(エロージョン)することになって、エロ
ージョンが電極内周面の略全面にわたり均等に生じ、電
極2Z,5Zの寿命が大幅に伸びるのである。
【0034】また、本実施例では、リレータップ19の
間隔やモータ21によるブラシ20の回転速度を調整す
ることで、アーク8の足12の移動速度を任意に調整す
ることができる。例えば、リレータップ19の間隔を短
くするか、モータ21によるブラシ20の回転速度を速
めることで、アーク8の足12の移動速度を速くするこ
とができる。通常、アーク8の足12の回転速度として
は、数10〜数100Hz程度が適当であるので、ブラ
シ20の回転数を1秒当たり数10〜数100回転させ
る必要がある。当然、ブラシ20の回転数はモータ回転
数と同じであるから、アーク8の足12の移動周波数を
任意に設定できることになる。
【0035】なお、上述した第2実施例では、切換手段
18により、“1A”,“2A”,“3A”,…,“1
2A”,“1B”,…,“12B”,“1C”,…,
“12F”の順序でセグメント16の接続切換を行な
い、アーク8の足12を電極2Z,5Zの内周面に沿っ
て螺旋状に移動させる場合について説明したが、セグメ
ント16の接続切換を適宜行なうことで、アーク8の足
12を任意の軌跡で移動させることができる。
【0036】また、上述した第2実施例では、各電極2
Z,5Zを72個のセグメント16に分割した場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
い。
【0037】次に図6により本発明の第3実施例として
のアーク加熱器について説明すると、図6(a)はアーク
加熱器の構造を模式的に示す側面図、図6(b)は電極付
近のガスの流れを示す拡大図である。なお、図中、既述
の符号と同一の符号は同一部分を示しているので、その
説明は省略する。
【0038】本実施例のアーク加熱器も、基本的には図
8に示した従来のものとほぼ同様に構成されているが、
図6(a)に示すごとく、各電極2(または5)は、その軸
線に直交する方向に分割された分割電極2A〜2C(ま
たは5A〜5C)とされいる。この分割電極2A〜2C
(または5A〜5C)は、その相互間に所定隙間30を形
成せしめて配置されている。そして、本実施例では、各
隙間30からアルゴンガス(Ar)(またはヘリウムガ
ス)を流通路X内に流入するようにしている。
【0039】従って、ガス加熱器でガス(空気)を加熱す
るときには、図6(b)に示すように、各隙間30から流
通路X内に流入するアルゴンガス(Ar)(またはヘリウ
ムガス)が各電極2(または5)の内周面2a(または5
a)付近に大部分存在し、また、ガス導入部1から導入
される空気がアーク8付近に大部分存在することになる
ので、該各電極2(または5)内周面2a(または5a)付
近では酸素(O2)濃度が低くなる。
【0040】このように、本実施例のアーク加熱器で
は、各電極2,5の内周面2a,5a付近の酸素(O2)
濃度を、従来のもに比して低くしてガス(空気)の加熱を
行っているので、各電極2,5のエロージョン13の成
長速度が低下し、各電極2,5の寿命が大幅に伸びるの
である。
【0041】次に図7により本発明の第4実施例として
のアーク加熱器について説明すると、図7(a)はアーク
加熱器の構成を模式的に示す側面図、図7(b)は電極付
近のガスの流れを示す拡大図である。
【0042】本実施例のアーク加熱器は、上記第3の実
施例と同様の構成に、図7(a)に示すごとく、ノズル7
に連続された酸素ガス(O2)供給のためのプレナム室3
5を形成したものである。
【0043】そして、本実施例では、ガス導入部1から
窒素ガス(N2)を導入し、プレナム室35に酸素ガス(O
2)を導入しており、その流量比を、窒素ガス:酸素ガス
=79:21に調整し、該プロナム室35で混合して模
擬空気としている。
【0044】従って、本実施例では、ガス加熱器で窒素
ガス(N2)を加熱した後、プレナム室35で該加熱され
た窒素ガス(N2)と酸素ガス(O2)を混合して模擬空気と
するので、流通路X内は、図7(b)に示すように、各隙
間30から流通路X内に流入するアルゴンガス(Ar)
(またはヘリウムガス)とガス導入部1から導入される窒
素ガス(N2)だけが存在し、各電極2,5内周面2a,
5a付近で酸素(O2)濃度が完全に0となる。
【0045】このように、本実施例のアーク加熱器で
は、各電極2,5の内周面2a,5a付近で酸素(O2)
濃度を0にするとともに、アルゴンガス(Ar)(または
ヘリウムガス)が存在するようにしたので、各電極2,
5のエロージョンの成長速度が低下し、各電極2,5の
寿命が大幅に延びるのである。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したように、第1,2の発明の
アーク加熱器によれば、アークの足を、電極の内周面に
沿って電極の周方向にも軸方向にも任意に移動させるこ
とができるように構成したので、電極の内周面上のかな
りの表面積を溶損することになって、エロージョンが電
極内周面の略全面にわたり均等に生じ、電極の寿命を大
幅に伸ばせる効果がある。
【0047】また、第3の発明のアーク加熱器によれ
ば、分割電極間の隙間から空気中に不活性ガスを流入さ
せて、各電極の付近の空気の成分である酸素濃度を低下
もしくは0にすようにしたので、各電極のエロージョン
の成長速度が低下し、電極の寿命を大幅に伸ばせる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としてのアーク加熱器にお
ける電磁コイルの巻回状態を示すもので、(a)はその側
面図、(b)はその正面図である。
【図2】第1実施例の第2の電磁コイルの作用を説明す
るためのもので、(a)はその第2の電磁コイルのコイル
の巻回状態を模式的に示す斜視図、(b)はその第2の電
磁コイルによりアークの足に作用するローレンツ力を説
明するための模式的な正面図である。
【図3】第1実施例におけるアークの足の移動状態を説
明するためのもので、(a)はその移動軌跡を示す斜視
図、(b)はその移動軌跡を平面的に示す図である。
【図4】本発明の第2実施例としてのアーク加熱器を示
すもので、(a)はその電極の側面図、(b)はその電極の
正面図、(c)はその全体構成を模式的に示す側面図であ
る。
【図5】(a)は第2実施例におけるタップリレー切換部
の構成を示す正面図、(b)は(a)のB−B矢視断面図で
ある。
【図6】第3実施例としてのアーク加熱器における電磁
コイルの巻回状態を示すもので、(a)はその側面図、
(b)は電極付近のガスの流れを示す拡大図である。
【図7】第4実施例としてのアーク加熱器における電磁
コイルの巻回状態を示すもので、(a)はその側面図、
(b)は電極付近のガスの流れを示す拡大図である。
【図8】従来のアーク加熱器の構造を模式的に示す断面
図である。
【図9】電極内周面におけるアークの足およびエロージ
ョンの状態を模式的に示す断面図である。
【図10】従来のアークの足の位置の移動手段を説明す
るためのもので、(a)は電磁コイルの巻回状態を模式的
に示す斜視図、(b)はアークの足に対する磁場の発生方
向を模式的に示す側面図、(c)はアークの足に作用する
ローレンツ力の方向を模式的に示す正面図である。
【図11】エロージョン速度と雰囲気ガスとの関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
2,2Z 陰極(電極) 2A〜2C 分割電極 3 電磁コイル(第1の電磁コイル) 4 コンストリクタ 5,5Z 陽極(電極) 5A〜5C 分割電極 6 電磁コイル(第1の電磁コイル) 8 アーク 11 直流電源 12 アークの足 14,15 電磁コイル(第2の電磁コイル) 16 セグメント 17 絶縁材 18 切換手段 19 リレータップ 20 ブラシ 21 モータ 22 配線 30 隙間 35 プロナム室

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの円筒状の電極と、これらの電極間
    に介設された円筒状のコンストリクタとをそなえ、直流
    電源を介して前記2つの電極を結線し電圧を印加するこ
    とにより、ガス中にアークを発生させて電流を流し、こ
    のときの電気抵抗によりガスを加熱するアーク加熱器に
    おいて、 前記の各電極に、該電極の周方向に巻回された第1の電
    磁コイルと、該電極の軸方向に平行な面に沿って巻回さ
    れた第2の電磁コイルとをそなえ、 前記第1の電磁コイルと前記第2の電磁コイルとを組み
    合わせて磁場を形成することにより、前記の各電極の内
    周面に接触する前記アークの足の位置を前記の各電極の
    周方向および軸方向に移動させることを特徴とするアー
    ク加熱器。
  2. 【請求項2】 2つの円筒状の電極と、これらの電極間
    に介設された円筒状のコンストリクタとをそなえ、直流
    電源を介して前記2つの電極を結線し電圧を印加するこ
    とにより、ガス中にアークを発生させて電流を流し、こ
    のときの電気抵抗によりガスを加熱するアーク加熱器に
    おいて、 前記の各電極が、該電極の周方向および軸方向のそれぞ
    れについて複数のセグメントに分割され、各セグメント
    相互間に絶縁材を介して構成され、 前記直流電源に接続される前記の各電極のセグメントを
    順次切り換える切換手段がそなえられていることを特徴
    とするアーク加熱器。
  3. 【請求項3】 2つの円筒状の電極と、これらの電極間
    に介設された円筒状のコンストリクタとをそなえ、直流
    電源を介して前記2つの電極を結線し電圧を印加するこ
    とにより、空気中にアークを発生させて電流を流し、こ
    のときの電気抵抗により空気を加熱するアーク加熱器に
    おいて、 前記の各電極が、相互間に隙間を形成せしめて該電極の
    軸方向に直交する方向について複数に分割された分割電
    極で構成され、 前記分割電極間の各隙間から前記空気中に不活性ガスを
    流入させることを特徴とするアーク加熱器。
  4. 【請求項4】 前記空気を窒素ガスとするとともに、該
    窒素ガスを加熱した後に酸素ガスと所定比率で混合させ
    る室を設けたことを特徴とする請求項3記載のアーク加
    熱器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104661349A (zh) * 2014-12-11 2015-05-27 中国航天空气动力技术研究院 高压低烧蚀管式电极
CN112312604A (zh) * 2020-11-23 2021-02-02 中国航天空气动力技术研究院 一种励磁线圈

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