JPH07296164A - ナンバープレート検出装置 - Google Patents

ナンバープレート検出装置

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JPH07296164A
JPH07296164A JP6089373A JP8937394A JPH07296164A JP H07296164 A JPH07296164 A JP H07296164A JP 6089373 A JP6089373 A JP 6089373A JP 8937394 A JP8937394 A JP 8937394A JP H07296164 A JPH07296164 A JP H07296164A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動車に対する照明変動やナンバープレートの
汚れに起因するノイズに強く、しかも自動車とナンバー
プレートの色の組合せによってナンバープレートの縁が
定かでない場合にも安定的にナンバープレートを検出す
るナンバープレート検出装置を実現する。 【構成】平滑化された自動車画像と、ナンバープレート
の文字配置情報を持つテンプレートで濃淡パターンマッ
チングして、相関の大きさからナンバープレート位置を
検出する。 【効果】ノイズなどに対して安定的にナンバープレート
の位置を検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のナンバープレー
トの位置の検出に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に取り付けるナンバープレートは
大きさで分類すると2種類ある。図10は2種類のナン
バープレートを示す図である。図10において、(a)
は普通サイズナンバープレートで、(b)は大型ナンバ
ープレートである。ここで図10(a)に基づきナンバ
ープレートの説明をする。“水戸”は陸運支局コード
(以後、陸支コード),“58”は車種コード,“ぬ”
は用途コード,“59−10”は一連番号である。
(b)の大型ナンバープレートは普通サイズナンバープ
レートよりも大きく、これに伴って一連番号のサイズも
大きい。しかし、陸支コードと車種コードの大きさは等
しい。
【0003】従来のナンバープレート検出装置には、
「“アダプティブパラメータ平面領域制限ハフ変換を用
いたナンバープレート領域抽出法”:崔享振:信学論J
72−D−ΙΙ:No.4:pp597−604:19
89」(以下、文献1)がある。これは自動車の画像か
らハフ変換によって複数の直線を抽出し、これらを統合
してナンバープレートの縁を検出するものである。
【0004】また従来のナンバープレート検出装置とし
て特開平5−20497号公報(以下、文献2)に記載された
装置が公知である。これは自動車の画像を二値化してか
ら文字列候補の複数の外接矩形を抽出し、この並び方が
各種コードの一連番号と一致することを確認してナンバ
ープレートの位置を確定するものである。
【0005】さらに、特開昭60−229178号公報(以下、
文献3)には、自動車の画像を2値化してこれと標準パ
ターンを比較してナンバープレートの位置を検出するこ
とが記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】文献1に記載のナンバ
ープレート検出装置は、微分処理やハフ変換を多用する
ためにノイズの影響を受けやすいという問題を有してい
る。また、明るい色の自動車上の白地ナンバープレート
や、暗い色の自動車上の緑地ナンバープレートの縁のコ
ントラストは悪く、直線として安定的に検出できないこ
とが多いという問題を有している。また、上記文献2及
び3に記載のナンバープレート検出装置は、様々な色を
有し、様々な形状のライトやフロントグリルを有する可
能性のある不特定多数の自動車の画像に対して、2値化
処理を施しているので、自動車に対する照明変動やナン
バープレートの汚れに起因するノイズに対して対応しう
るナンバープレート上の文字を的確に二値化するしきい
値を設定するのが難しいという問題を有している。
【0007】本発明のナンバープレート検出装置はこの
ような事情に鑑みてなされたものであり、自動車画像中
におけるナンバープレートの位置を安定的に検出するナ
ンバープレート検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ナンバープ
レート中の文字の大きさと配置の情報であるテンプレー
ト画像と、平滑化処理を施した自動車画像であるサーチ
画像とを濃淡パターンマッチングにより比較して前記ナ
ンバープレートの位置を認識する手段を備えることによ
り達成される。
【0009】
【作用】ナンバープレートの文字列は文字の色と下地の
色が白と深緑,黄と黒などとコントラストが良くなるよ
うに工夫されているので、平滑化され鮮明さを落した自
動車画像はノイズやエッジがぼかされ、ナンバープレー
トの文字部分と下地部分の輪郭が逆にきわだってくる。
これとナンバープレートの文字列すなわち陸支コード,
車種コード,用途コード,一連番号の大きさと並び方の
情報を含んだ画像であるテンプレートとの濃淡マッチン
グ処理を行って、ナンバープレート位置を検出する。こ
れによりノイズに対して安定的にナンバープレート位置
を検出できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明のナンバープレート検出装置の
一実施例を図面を参照して説明する。図1はナンバープ
レート検出装置の構成を示す図である。
【0011】自動車に取り付けられたナンバープレート
の縁は、ナンバープレートの色と自動車の色の組合せに
よって必ずしもコントラストは良くない。しかし、文字
はナンバープレート上で常にコントラストが良くなるよ
うに、白と深緑や黄と黒などと配色されている。このナ
ンバープレート検出装置は、ナンバープレート上の文字
による濃淡の変化をマッチング処理するため、画像入力
手段101と、サーチ画像保持手段102と、テンプレ
ート画像保持手段103と、平滑化処理手段104と、
濃淡パターンマッチング処理手段107と、以上の構成
要素を統合する中央演算装置108より構成される。
【0012】画像入力手段101は、テレビカメラや、
ビデオデッキにA/D変換器を備えた構成をしていて、
その機能は自動車の動画像あるいは静止画像をディジタ
ル変換してサーチ画像保持手段102とテンプレート画
像保持手段103と平滑化処理手段104に供給するこ
とにある。
【0013】サーチ画像保持手段102は認識対象であ
るナンバープレートを含む画像を保持する読み書き可能
なメモリ回路であって、画像入力手段101からのディ
ジタル画像で更新されるまでこの画像を保持する。
【0014】テンプレート保持手段103は図10
(a)に示すようなナンバープレート画像をテンプレー
トとして保持している。しかし、サーチ画像中のナンバ
ープレートの文字は不特定多数であり、図10(a)の
ような明瞭な画像をテンプレートとしては、異なる文字
のナンバープレートとのマッチング度は極度に低くな
る。平滑化処理手段104は、サーチ画像内のナンバー
プレートの番号とテンプレート画像内のナンバープレー
トの文字の違いによるマッチング度の低下を防ぐ為のも
のであって、サーチ画像とテンプレート画像の双方のナ
ンバープレートの文字固有の特徴を失わせ、文字の配置
情報のみを抽出するものである。平滑化処理は各画素の
値を近傍の複数の画素の平均や中央値で置き換える処理
である。この処理を1回あるいは複数回行うことで文字
固有の細かい特徴を失わせ、文字の大きさと配置の特徴
を強調することができる。図3(a)はナンバープレー
トに対して平滑化処理手段104による平滑化処理の結
果を示す図であって、テンプレート画像保持手段103
に保持されるテンプレート画像である。テンプレート画
像は必ずしも実際のナンバープレート画像を使う必要は
なく、例えば図3(b)に示すような1と8を組み合わ
せたパターンに平滑化処理を施したものでも良く、又一
度テンプレートを作成すれば、以降このテンプレートを
用いてナンバープレート位置認識を行う。
【0015】さて、上述のサーチ画像の文字とテンプレ
ート画像の文字の違いによるマッチング度の低下を防ぐ
には、サーチ画像にも平滑化などの処理が必要である。
そこで、画像入力手段101で得られた画像を平滑化処
理手段104で処理してからサーチ画像102に保持す
る必要がある。ただし、画像入力手段の一実施例とし
て、画像のディジタル化以前に、光学系の焦点をぼかす
などして、サーチ画像を鈍らせれば平滑化処理手段10
4を介さずにサーチ画像保持手段102に画像を保持す
ることができ、考え方は変わらない。しかし、ナンバー
プレート位置認識を行う目的は車番を認識するためのも
のであるので、焦点がぼけた画像は車番の認識に不適当
なのでディジタル化後平滑化処理を施すことが現実的で
ある。
【0016】濃淡パターンマッチング処理手段107は
サーチ画像とテンプレート画像の相関値を演算するもの
であるが、一実施例として正規化相関演算を用いる。こ
れはサーチ画像とテンプレート画像をそれぞれの平均濃
度で規格化した後で相互相関を計算するもので、数式1
で計算する。
【0017】
【数1】
【0018】ただし、C(p,q)は相関値系列を表
し、0から1までの値をとる。1のときが完全一致であ
る。nはテンプレート画像の画素数で、f(x,y)は
サーチ画像で、t(x,y)はテンプレート画像であ
る。x,yはサーチ画像とテンプレート画像の重なり部
分内の座標で、p,qはサーチ画像内でのテンプレート
画像の位置座標を表す。数式1では正規化相関値を2乗
したものを用いているため、認識対象とナンバープレー
トの濃淡が反転していても相関値の大きさに影響はな
い。したがって、白地に緑文字のテンプレートを保持し
ていても、緑地に白文字あるいは黒字に黄文字のナンバ
ープレートを検出するのに何ら不都合はない。サーチ画
像全体の画像からナンバープレート位置を求めること
は、サーチ画像全ての領域について平滑化処理後濃淡パ
ターンマッチング処理を施さねばならず、車番認識処理
として時間が掛かってしまう。そこで、本実施例では、
サーチ画像中ナンバープレートが存在する該全盛の高い
領域を予め検出しておき、その領域についてのみ濃淡パ
ターンマッチングを施すことにより解決した。すなわ
ち、サーチ領域抽出手段105と、サーチ領域保持手段
を付加することによって処理時間の短縮化を図ることが
できる。図4は自動車の正面の図であるが、一般的に水
平方向のエッジが多く垂直方向のエッジは少ない。しか
し、ナンバープレート領域内に限り垂直方向のエッジが
多い。サーチ領域抽出手段105はこの特徴を利用する
もので、その機能は画像に対して水平方向に微分するこ
とで、水平方向のエッジを抑え、垂直方向のエッジを強
調することにある。図4(b)はサーチ領域抽出手段1
05で、図4(a)の画像の垂直エッジを強調してから
二値化してさらに膨張収縮処理(微小面積(例えば、3
画素×3画素)内の白黒の比率によってこの微小面積内
を白か黒のいずれかに統一する公知の処理)でエッジを
まとめたものである。図4(b)に示すようにナンバー
プレート付近にエッジの塊ができる。この二値画像をサ
ーチ領域保持手段106に保持する。中央演算装置10
8でサーチ領域保持手段106を読むことで、画像のエ
ッジ部分だけをサーチ領域とすれば良く、したがって大
幅に演算量を減らすことができる。以上説明した様に本
実施例では、常にコントラストの良い文字部分に対して
マッチング処理を行うことで安定的にナンバープレート
を検出することができる。更に、サーチ領域抽出手段1
05とサーチ領域保持手段106を付加して、サーチ領
域を垂直方向のエッジが密集している領域に限定するこ
とで演算量を減らし、処理の高速化を実現できる。ま
た、相関値の計算に数式1を用いれば白地のテンプレー
トを用意するだけで全ての色のナンバープレートを検出
できる。
【0019】次に本発明のナンバープレート検出装置の
詳細を図2を用いて説明する。ビデオカメラ201ある
いはビデオデッキ202と,入力選択回路203と,A
/D変換器204と,第1メモリ205と,第2メモリ
206と,平滑化回路207と,相関演算回路208
と,アドレス発生回路209と,入出力制御回路210
と,以上の構成要素を統合的に動作させる中央演算装置
211と,中央演算装置211によって読み書き可能な
ローカルメモリ212と,中央演算装置211にコマン
ドを発行するユーザインタフェース213より構成され
ている。
【0020】ビデオカメラ201とビデオデッキ202
は自動車の動画像あるいは静止画像をナンバープレート
検出装置に供給する手段であって、入力選択回路203
によって選択入力する。A/D変換器204はビデオカ
メラ201あるいはビデオデッキ202と、入力選択回
路203を介して得られる自動車の画像をディジタル画
像に変換するものである。平滑化回路207はディジタ
ル画像に平滑化処理を施すものであって、画像入力に係
る回路201乃至204に起因する高周波成分のノイズ
を抑える効果がある。また、前述のように、本実施例の
ナンバープレート検出装置はナンバープレート上の文字
の大きさと配置を基にナンバープレートを検出するもの
であるから、文字固有の細かな特徴は相関度低下を招く
ノイズも平滑化回路207で抑制される。平滑化回路2
07における平滑化処理は、ディジタル画像の各画素値
をその近傍の画素値の平均値あるいは中央値で置き換え
る処理であり、近傍画素を記憶するラインバッファ及び
平均値や中央値を計算するための加算器とビットシフト
器や大小を比較する比較器を備えればリアルタイムで実
行することが可能である。
【0021】第1メモリ205は認識対象すなわち検出
すべきナンバープレートを含む自動車の画像をサーチ画
像として保持するものであって、平滑化回路207でノ
イズを抑制した画像を保持する。このサーチ画像はナン
バープレートの検出処理が完了し、新たな自動車画像が
ビデオカメラ201あるいはビデオデッキ202を介し
て入力されることで更新される。
【0022】第2メモリ206は濃淡パターンマッチン
グのテンプレートを保持するもので、図3(a)に示す
ように実際のナンバープレートに平滑化処理を施したも
のや、(b)に示すように文字の大きさと配置を持つパ
ターンに平滑化処理を施してもよいし、複数の実際のナ
ンバープレートを重ねて対応する画素の平均を取ったも
のに平滑化処理を施してもよい。第2メモリへのテンプ
レートの登録の仕方に関して、ビデオ201あるいはビ
デオデッキ202を介して得られた画像を平滑化回路2
07で処理して、ナンバープレートの部分を切りだして
テンプレートとして登録できる。また、あらかじめ作成
したテンプレート画像をハードディスクやフロッピーデ
ィスクから第2メモリ206にロードすることもでき
る。また、第2メモリをROMにしてあらかじめ作成し
たテンプレートを焼き込んでもよい。
【0023】相関演算回路208は第1メモリ205の
サーチ画像と第2メモリ206のテンプレート画像の相
関値を計算するものであって、例えば、前出の数式1に
示す正規化相関演算を用いれば、照明変動に強いナンバ
ープレート検出装置が得られる。
【0024】アドレス発生回路209は、第1メモリ2
05と第2メモリ206にアドレスを供給して、マッチ
ング処理時にはサーチ画像上でテンプレート画像を走査
し、テンプレート登録時には自動車画像から登録したい
部分を人手を介して切り出す。
【0025】入出力制御回路210は、第1メモリ20
5と第2メモリ206と平滑化回路207のデータの入
出力を制御して、A/D変換器204を介したディジタ
ル画像を平滑化回路207に入力し、平滑化回路207
の出力を第1メモリ205や第2メモリ206に入力す
る。マッチング処理に際しては、入出力制御回路210の
制御で第1メモリ205と第2メモリ206が同時に相
関演算回路208にデータを供給する。
【0026】中央演算装置211は、ユーザインタフェ
ース213を介してユーザのコマンドを受付け、入力選
択回路203とアドレス発生回路208と入出力制御回
路210を制御することで、本発明のナンバープレート
検出装置に所望の動作を行わせると共に、相関演算回路
208からの相関値とアドレス発生回路209からのア
ドレスをサーチ画像内の座標としてローカルメモリ21
2に記憶し、ナンバープレートの存在する座標を決定す
る。
【0027】ユーザインタフェース213は、キーボー
ドやモニターやポインティングデバイスなどでユーザの
コマンドを中央演算装置211に送ったり、中央演算装
置211のステータスをユーザに返したりする。
【0028】以上説明した様に本実施例のナンバープレ
ート検出装置は、常にコントラストの良い文字部分に対
してマッチング処理を行うことで安定的にナンバープレ
ートを検出することができる。また、テンプレートをフ
レキシブルに設定することができる。更に、マッチング
演算に数式1を用いているので、1色のテンプレートを
保持すればすべての色のナンバープレートを検出でき
る。
【0029】次に上記したサーチ画像をナンバープレー
トが存在しそうな領域に限定してマッチング処理を行う
時間短縮処理の詳細について説明する。図2に示す微分
回路214と,膨張収縮回路215と,二値化回路21
6と,第3メモリ217はこの領域限定のための回路で
ある。図4(a)に示す自動車の画像を微分回路214で
水平方向に微分して垂直方向のエッジを強調したものを
二値化回路216で二値化して、膨張収縮すると図4
(b)のようにナンバープレート付近にエッジの塊がで
きるが、これを第3メモリ217に保持する。マッチン
グ処理に際しては中央演算装置211が第3メモリ21
7を読んで、エッジのある部分だけをサーチ領域とす
る。そしてこの領域についてマッチング処理を行う。第
3メモリ217に書き込む画像は二値画像なので1画素当
たり1ビットで、例えば走査方向512画素で垂直方向が
256画素の画像でも16キロバイトであり、それほど
大きな容量ではない。そこでこの画像をローカルメモリ
212上に保持すれば中央演算装置211によるアクセ
スはより速くなり、しかも第3メモリ217を削除でき
る。尚、膨張収縮回路215での処理は、各画素の周囲
に領域を設定し、該領域内の1の数を計数してしきい値
を越えるか否かで、該画素値を決定する処理である。
【0030】以上説明したように本実施例はコントラス
トの良い文字部分に対してマッチング処理を行うことで
安定的にナンバープレートを検出することができる。ま
た、サーチ領域を限定することで処理を高速化できる効
果がある。
【0031】次に、濃淡パターンマッチング処理を施す
ための基準パターンであるテンプレートの生成について
説明する。テンプレートとして保持する画像は実際のナ
ンバープレート画像あるいは図11(a)(b)などの合
成パターン画像を水平方向に微分して、垂直方向エッジ
を二値化して、図5に示す様に変換したものに平滑化処
理を加えて作成する。図5は実際のナンバープレートに
水平方向微分処理と二値化処理を加えた図であるが、こ
れは文字の大きさと配置情報のみを残しているので、ナ
ンバープレートの番号に応じて相関値が変動すること無
く安定的にナンバープレートを検出できる。
【0032】ところで、ナンバープレートは前記したよ
うに2種類のサイズがある。いずれのサイズでも認識で
きるようにするために実施例を説明する。このために本
実施例では、第2メモリ206内の異なる場所に普通サ
イズテンプレートと大型サイズテンプレートを持つよう
にした。
【0033】普通サイズテンプレートは普通サイズナン
バープレートに対して高い相関値を示すテンプレートで
あって、図10(a)あるいは図11(a)の普通サイズナ
ンバープレートに平滑化処理を施したものである。大型
サイズテンプレートは大型ナンバープレートに対して高
い相関値を示すテンプレートであって、図10(b)あ
るいは図11(b)の大型ナンバープレートに平滑化処
理を施したものである。
【0034】図6に基づいて本実施例のナンバープレー
トの検出の流れを説明する。前記した手順にしたがって
サーチ画像が第1メモリ205に保持されているとす
る。ここで、ステップ10からナンバープレート検出を
始める。
【0035】まず、普通サイズテンプレートでマッチン
グ処理する。相関値の最大値をA1としてローカルメモ
リ212に記憶する。この時のサーチ画像上のテンプレ
ート画像の座標をB1としてローカルメモリ212に記
憶する(ステップ10)。
【0036】A1がしきい値を越えるか否かを判定し、
越える場合はステップ21へ、越えない場合はステップ
30へ進む(ステップ20)。しきい値としては相関演
算に数式1を用いる場合は0.25から0.3が妥当であ
る。
【0037】座標B1をナンバープレートの検出位置と
決定して検出処理を終了する(ステップ21)。
【0038】大型サイズテンプレートでマッチング処理
する。相関値の最大値をA2としてローカルメモリ21
2に記憶する。この時のサーチ画像上のテンプレート画
像の座標をB2としてローカルメモリ212に記憶する
(ステップ30)。
【0039】A2がしきい値を越えるか否かを判定し、
越える場合はステップ41へ、越えない場合はステップ
50へ進む(ステップ40)。
【0040】座標B2をナンバープレートの検出位置と
決定して検出処理を終了する(ステップ41)。
【0041】A1とA2を比較し、大きい方の座標B1
あるいはB2を選んで、ナンバープレートの検出位置と
決定して検出処理を終了する(ステップ50)。
【0042】以上説明した様に、自動車画像におけるナ
ンバープレートの大きさはナンバープレートの取付け位
置の違いによって変動するが、大小2つのテンプレート
を持つことでこの変動による相関値の低下を防ぐ効果が
ある。
【0043】次に、陸支コードと車種コードの位置検出
について説明する。第2メモリ206内の異なる場所に、
陸支コードと車種コードの並びの部分に高い相関値を示
すテンプレート(以後、陸支車種部分テンプレートと呼
ぶ)と、普通サイズナンバープレートの用途コードと一
連番号の並びの部分に高い相関値を示すテンプレート
(以後、普通一連番号部分テンプレートと呼ぶ)と、大
型ナンバープレートの用途コードと一連番号の並びの部
分に高い相関値を示すテンプレート(以後、大型一連番
号部分テンプレートと呼ぶ)を持ち、この3つで順次マ
ッチング処理を行う。陸支車種部分テンプレートと、普
通一連番号部分テンプレートと、大型一連番号テンプレ
ートはそれぞれ図7(a)と(b)と(c)に示すよう
に合成パターンに平滑化処理を施したものでも良いし、
実際のナンバープレートに平滑化処理を施したものから
それぞれ陸支車種コードと普通サイズの一連番号と大型
サイズの一連番号の部分を切りだしてもよい。次に図8
と図9に基づいて本実施例のナンバープレートの検出の
流れを説明する。
【0044】まず、第2実施例の説明のところで説明し
た手順にしたがってサーチ画像が第1メモリ205に保
持されているとする。ここで、ステップ10からナンバ
ープレート検出を始める。
【0045】陸支車種部分テンプレートでマッチング処
理する。相関値の最大値をA1としてローカルメモリ2
12に記憶する。この時のサーチ画像上のテンプレート
画像の座標をB1としてローカルメモリ212に記憶す
る(ステップ10)。
【0046】A1がしきい値を越えるか否かを判定し、
越える場合はステップ21へ、越えない場合はステップ
30へ進む。しきい値としては相関演算に数式1を用い
る場合は0.25から0.3が妥当である(ステップ2
0)。
【0047】座標B1をナンバープレートの検出位置と
決定して検出処理を終了する(ステップ21)。
【0048】普通一連番号部分テンプレートでマッチン
グ処理する。相関値の最大値をA2としてローカルメモ
リ212に記憶する。この時のサーチ画像上のテンプレ
ート画像の座標をB2としてローカルメモリ212に記
憶する(ステップ30)。
【0049】A2がしきい値を越えるか否かを判定し、
越える場合はステップ41へ、越えない場合はステップ
50へ進む(ステップ40)。
【0050】座標B2をナンバープレートの検出位置と
決定して検出処理を終了する(ステップ41)。
【0051】大型一連番号部分テンプレートでマッチン
グ処理する。相関値の最大値をA3としてローカルメモ
リ212に記憶する。この時のサーチ画像上のテンプレ
ート画像の座標をB3としてローカルメモリ212に記
憶する(ステップ50)。
【0052】A3がしきい値を越えるか否かを判定し、
越える場合はステップ61へ、越えない場合はステップ
70へ進む(ステップ60)。
【0053】座標B3をナンバープレートの検出位置と
決定して検出処理を終了する(ステップ61)。
【0054】A1乃至A3を比較し、最も大きい値に対
応する座標B1乃至B3を選んで、ナンバープレートの
検出位置と決定して検出処理を終了する(ステップ7
0)。以上説明した様に、自動車画像におけるナンバー
プレートの大きさはナンバープレートの取付け位置の違
いによって変動するが、普通一連部分テンプレートと大
型一連部分テンプレートの2種を持つことでこの変動に
よる相関度の低下を防いでいる。また、自動車画像を自
動車正面から撮影した場合、ナンバープレートの縦方向
の大きさは、その取付け角度によって大きく変わるが、
陸支車種部分と普通一連番号部分もしくは大型一連番号
部分テンプレートというように、ナンバープレートの上
方と下方のテンプレートを分けて持つことで、縦方向の
大きさの変化に強くなるという効果がある。
【0055】
【発明の効果】本発明のナンバープレート検出装置は常
にコントラストの良い文字部分に対してマッチング処理
を行うことで安定的にナンバープレートを検出すること
ができる。更に、本発明のナンバープレート検出装置は
ナンバープレートの文字の配置の仕方と大きさを基に検
出しているので、ナンバープレートと同程度の大きさで
も文字の配置の異なるプレート例えば仮免の“練習中”
やバス正面の広告に誤マッチングすることを抑制する効
果がある。また、サーチ領域を垂直方向のエッジが密集
している領域に限定することで、処理の高速化が実現で
きる。また、相関値の計算に数式1を用いれば白地のテ
ンプレートを用意するだけで全ての色のナンバープレー
トを検出できる。更に、複数のテンプレートを保持する
ことで、認識対象の大きさが変動しても安定的にナンバ
ープレートを検出できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナンバープレート検出装置の一実施例
を説明する図。
【図2】本発明のナンバープレート検出装置の詳細説明
図。
【図3】本発明のナンバープレート検出装置のテンプレ
ートの図。
【図4】自動車前面の画像及びこれの水平方向を微分し
膨張収縮処理を施した図。
【図5】ナンバープレート画像を膨張収縮回路で処理し
た結果を示す図。
【図6】ナンバープレートの検出の流れを説明する図。
【図7】テンプレートを示す図。
【図8】ナンバープレートの検出の流れを説明する図。
【図9】ナンバープレートの検出の流れを説明する図。
【図10】普通サイズナンバープレートと大型サイズナ
ンバープレートの図。
【図11】普通サイズナンバープレート検出用合成パタ
ーンと、大型サイズナンバープレート検出用合成パター
ンの図。
【符号の説明】
101…画像入力手段、102…サーチ画像保持手段、
103…テンプレート画像保持手段、104…平滑化処
理手段、105…サーチ領域抽出手段、106…サーチ
領域保持手段、107…濃淡パターンマッチング処理手
段、108…中央演算装置。
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 良幸 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車画像中におけるナンバープレート位
    置を認識するナンバープレート検出装置において、ナン
    バープレート中の文字の大きさと配置の情報であるテン
    プレート画像と、平滑化処理を施した自動車画像である
    サーチ画像とを濃淡パターンマッチングにより比較して
    前記ナンバープレートの位置を認識する手段を備えたナ
    ンバープレート検出装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記平滑化処理は、前
    記自動車画像を捉えるカメラの焦点をずらす処理である
    ナンバープレート検出装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記平滑化処理は、前
    記自動車画像を捉えるカメラの出力画像をディジタル画
    像に変換し、このディジタル画像に対して施す処理であ
    るナンバープレート検出装置。
  4. 【請求項4】自動車の画像を取り込んでディジタル画像
    に変換する画像入力手段と、この画像入力手段の出力で
    あるディジタル画像を平滑化する平滑化処理手段と、こ
    の平滑化した画像をサーチ画像として保持するサーチ画
    像保持手段と、ナンバープレート中の文字の大きさと配
    置の情報を持つ画像であるテンプレート画像を保持する
    テンプレート画像保持手段と、前記サーチ画像保持手段
    とこのテンプレート画像保持手段の画像の相関を調べる
    濃淡パターンマッチング処理手段と、この相関が高いか
    あるいは最も高くなる位置をもって前記自動車画像中に
    おけるナンバープレートの位置と判断する手段とを備え
    たナンバープレート検出装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記テンプレート画像
    は、実際のナンバープレート画像に平滑化を施した画像
    であるナンバープレート検出装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、前記テンプレート画像
    は、実際のナンバープレート中の文字の大きさと配置が
    等しいパターンの画像に平滑化を施した画像であるナン
    バープレート検出装置。
  7. 【請求項7】請求項4において、前記テンプレート画像
    保持手段の異なるアドレスに、普通サイズナンバープレ
    ートに高い相関値を示す普通サイズテンプレートと、大
    型サイズナンバープレートに高い相関値を示す大型サイ
    ズテンプレートを保持し、前記2つのテンプレートの一
    方で濃淡パターンマッチング処理を行い、相関値の最大
    値を第1相関値とし、この第1相関値が予定値よりも大
    きい場合にはこの第1相関値を与える座標をナンバープ
    レートの検出位置と決定し、前記第1相関値が前記予定
    値以下のときは前記2つのテンプレートの残りの一方で
    濃淡パターンマッチングを行い、相関値の最大値を第2
    相関値とし、この第2相関値が予定値よりも大きい場合
    にはこの第2相関値を与える座標をナンバープレートの
    検出位置と決定し、この第2相関値が予定値以下のとき
    は、前記第1相関値と前記第2相関値の大きい方に対応
    する位置をナンバープレートの検出位置と決定するナン
    バープレート検出装置。
  8. 【請求項8】請求項8において、前記普通サイズテンプ
    レートとして、実際の普通サイズナンバープレートある
    いは、普通サイズナンバープレートの文字の大きさと配
    置が等しいパターンを平滑化処理したものを用い、前記
    大型サイズテンプレートとして、実際の大型ナンバープ
    レートあるいは、大型ナンバープレートの文字の大きさ
    と配置が等しいパターンを平滑化処理したものを用いる
    ナンバープレート検出装置。
  9. 【請求項9】請求項4において、前記テンプレート画像
    保持手段の異なるアドレスに、陸運支局コードと車種コ
    ードの並びに高い相関値を示す陸支車種部分テンプレー
    トと、普通サイズナンバープレートの用途コードと一連
    番号の並びに高い相関値を示す普通一連番号部分テンプ
    レートと、大型サイズナンバープレートの用途コードと
    一連番号の並びに高い相関値を示す大型一連番号部分テ
    ンプレートを保持し、前記3つのテンプレートの1つで
    濃淡パターンマッチング処理を行い、相関値の最大値を
    第1相関値とし、この第1相関値が予め設定してあるし
    きい値よりも大きい場合にはこの第1相関値を与える座
    標をナンバープレートの検出位置と決定し、前記第1相
    関値が前記しきい値以下のときは前記3つのテンプレー
    トの残り2つの内の1つで濃淡パターンマッチングを行
    い、相関値の最大値を第2相関値とし、この第2相関値
    が予め設定してあるしきい値よりも大きい場合にはこの
    第2相関値を与える座標をナンバープレートの検出位置
    と決定し、この第2相関値が前記しきい値以下のとき
    は、前記3つのテンプレートの残り1つで濃淡パターン
    マッチングを行い、相関値の最大値を第3相関値とし、
    この第3相関値が予め設定してあるしきい値よりも大き
    い場合にはこの第3相関値を与える座標をナンバープレ
    ートの検出位置と決定し、この第3相関値がこのしきい
    値以下のときは、この第1相関値乃至該第3相関値の最
    大値を与える位置をナンバープレートの検出位置と決定
    するよう構成したナンバープレート検出装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記陸支車種部分テ
    ンプレートとして、陸運支局コードと車種コードの文字
    の大きさと配置の等しいパターンに平滑化処理を施した
    ものを用い、普通一連番号部分テンプレートとして、普
    通サイズナンバープレートの用途コードと一連番号の文
    字の大きさと配置の等しいパターンに平滑化処理を施し
    たものを用い、大型一連番号部分テンプレートとして、
    大型ナンバープレートの用途コードと一連番号の文字の
    大きさと配置の等しいパターンに平滑化処理を施したも
    のを用いるナンバープレート検出装置。
  11. 【請求項11】自動車の画像を取り込んでディジタル画
    像に変換する画像入力手段と、このディジタル画像の水
    平方向の濃度変化の激しい領域を検出するサーチ領域抽
    出手段と、前記画像入力手段の出力であるディジタル画
    像を平滑化する平滑化処理手段と、この平滑化した画像
    をサーチ画像として保持するサーチ画像保持手段と、ナ
    ンバープレート中の文字の大きさと配置の情報を持つ画
    像であるテンプレート画像を保持するテンプレート画像
    保持手段と、前記サーチ領域抽出手段によって抽出され
    た領域について、前記サーチ画像保持手段とこのテンプ
    レート画像保持手段の画像の相関を調べる濃淡パターン
    マッチング処理手段と、この相関が高いかあるいは最も
    高くなる位置をもって前記自動車画像中におけるナンバ
    ープレートの位置と判断する手段とを備えたナンバープ
    レート検出装置。
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