JPH07294622A - 列車位置測定方法 - Google Patents

列車位置測定方法

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JPH07294622A
JPH07294622A JP8349594A JP8349594A JPH07294622A JP H07294622 A JPH07294622 A JP H07294622A JP 8349594 A JP8349594 A JP 8349594A JP 8349594 A JP8349594 A JP 8349594A JP H07294622 A JPH07294622 A JP H07294622A
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JP
Japan
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train
gps
dead reckoning
directly
calculator
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JP8349594A
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Chogo Sekine
兆五 関根
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Japan Radio Co Ltd
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Japan Radio Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のGPS受信機と推測航法を結合して列
車の位置を測定しGPSによる測定頻度を等価的に向上
させ、推測航法装置をGPS受信機に対応して複数台搭
載する必要をなくす。 【構成】 列車の最前部位置について推測航法演算器3
3によって推測航法演算を行い、その結果を軌跡記憶器
34上に少なくとも列車の全長相当分記憶させる。前部
GPS11及び後部GPS21のいずれか一方が測位不
能状態となった場合軌跡記憶器34上に記憶されている
軌跡に基づき位置差演算器35が列車最前部位置及び最
後部位置の位置差を求める。前部位置演算器40又は後
部位置演算器50は、位置差Δpによって測位不能とな
ったGPS受信機の出力を補正する。前部GPS11及
び後部GPS21が共に測位不能状態となった場合、当
該状態に至る直前の最前部位置を起点として推測航法装
置30が推測航法演算を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、GPS(Global Posit
ioning System )、GLONASS(GlobalOrbiting N
avigation Satellite System )等の衛星測位システム
と共に推測航法を利用して列車の位置を測定する列車位
置測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】列車の交通管制や衝突予防を支援するた
めには、列車の最前部及び最後部の位置を正確に測定す
る必要がある。その方法としては、例えばGPS等を利
用する方法や、推測航法を使用する方法がある。
【0003】例えば列車の最前部及び最後部にGPS受
信機を搭載する方法においては、これらのGPS受信機
によりGPS衛星からの信号が受信され、この信号に基
づく所定の測位演算が実行される。この方法の利点は、
GPSを利用しているため比較的高精度での位置測定が
可能であること、時間経過に伴う累積誤差が発生しにく
いこと、GPS受信機は一般に小型に構成できるためシ
ステム構成が小型になること等である。反面、この方法
には、GPS衛星からの信号が駅舎等により遮られた場
合に、位置測定が不能になるという問題がある。
【0004】また、距離センサにより列車の走行距離
を、方位センサにより列車の走行方位を、それぞれ時系
列的に観測し、これらを記録して列車の現在位置を推測
する方法、すなわち推測航法を用いた方法もある。この
方法の利点は、駅舎等の存在にかかわらず位置の測定が
可能であること等である。反面、この方法には、走行距
離及び方位を測定しその累積加算により位置を求めてい
るため、時間経過に伴う累積誤差が発生するという問題
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの問題点を解決
するためには、GPS等と推測航法とを組み合わせるの
が好ましい。すなわち、通常はGPS受信機により位置
測定を行い、GPS受信機がGPS衛星からの信号を受
信できない状態に至った場合にはその状態に至った時点
での位置を起点として推測航法を実行すれば、駅舎等に
よる電波遮蔽の影響を排除し、かつ推測航法を常時実行
することによる累積誤差発生を防止することができる。
【0006】しかし、GPS等と推測航法とを単純に組
み合わせるのみだと、列車の最前部及び最後部の位置測
定のためGPS受信機を少なくとも2台列車に搭載する
のに加え、各GPS受信機に対応して推測航法装置を搭
載しなければならないため、結果として複数組のGPS
受信機及び推測航法装置が必要になり装置構成が大規模
になりコスト面での問題も発生する。
【0007】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、推測航法装置によ
り得られる情報を有効利用することにより推測航法装置
の使用台数を低減して装置構成の簡素化及びコスト低減
を実現することを目的とする。本発明は、また、複数の
GPS受信機の出力を結合しいずれか一方のGPS受信
機が測定不能になった場合にも位置測定精度を向上させ
ることを目的とする。本発明は、更に、得られた位置測
定結果に処理を施すことにより更に位置測定精度を向上
させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明に係る列車位置測定方法は、列車最前
部及び最後部の位置P1及びP2を直接測定するステッ
プと、P1及びP2のうち一方が直接測定可能で他方が
直接測定不能な状態にある場合に、P1及びP2のうち
直接測定可能な位置に列車の全長L相当分の距離Δpに
よる補正を施した値を、P1及びP2のうちの直接測定
不能な位置に代えて出力させるステップと、を有するこ
とを特徴とする。
【0009】本発明は、更に、列車最前部の移動距離及
び方向を推測航法により測定し少なくともL相当分記憶
するステップと、記憶している推測航法による測定結果
に基づきΔpを決定するステップと、を有することを特
徴とする。
【0010】本発明は、また、P1及びP2をいずれも
直接測定可能な状態にある場合に、直接測定したP1と
Δpによる補正を直接測定したP2に施した値との平均
値を列車最前部の位置として、直接測定したP2とΔp
による補正を直接測定したP1に施した値との平均値を
列車最後部の位置としてそれぞれ出力するステップを有
することを特徴とする。
【0011】本発明は、P1及びP2がいずれも直接測
定不能な状態に至った場合に、この状態に至る直前の時
点での列車最前部の位置P3を起点として推測航法を実
行しその結果及びこれにΔpによる補正を施した値をそ
れぞれ列車最前部及び最後部の位置として出力するステ
ップを有することを特徴とする。
【0012】本発明は、列車最前部又は最後部の位置と
して出力される値をフィルタリングし微小変動を除くス
テップを有することを特徴とする。
【0013】本発明は、そして、P1及びP2の直接測
定をGPSにより行うことを特徴とする。
【0014】
【作用】本発明においては、列車最前部及び最後部の位
置P1及びP2が例えば2台のGPS受信機により直接
測定される。GPS受信機を使用した場合には、当該手
段を小型かつ高信頼に構成できる。得られるP1及びP
2は、後段のシステム、例えば列車交通管制システムや
衝突予防システムにおいて利用される。
【0015】本発明においては、P1及びP2のうち一
方が直接測定可能で他方が直接測定不能な状態にある場
合、P1及びP2のうち直接測定可能な位置について、
列車の全長L相当分の距離Δpによる補正が施される。
すなわち、P1とP2の距離Δpによる補正を施すこと
により、直接測定不能な位置を知ることができる。この
ように、直接測定可能な位置を列車の全長L相当分の距
離Δpと結合することにより、一方の直接測定手段(例
えばGPS受信機)が電波遮蔽等により測定不能状態に
ある場合にも対処可能になる。更に、このΔpは、推測
航法及びその結果の記憶によって得ることが可能であ
る。すなわち、列車最前部の移動距離及び方位を推測航
法により測定しその結果を少なくともL相当分記憶して
おくことにより、記憶している推測航法の測定結果に基
づきΔpを決定することが可能になる。このような方法
によりΔpを決定するようにすれば、上述の直接測定可
能な位置とΔpとの結合が、直接測定手段(例えばGP
S受信機)、単一の推測航法装置及び記憶装置の結合と
して実現されるため、直接測定手段毎に推測航法装置を
設ける必要がなくなり、推測航法装置の使用台数が低減
される。この結果、装置構成が簡素化され装置コストが
低減する。また、推測航法の測定結果に基づき得られる
Δpは、線路の曲りを反映しているため、単純に列車の
全長LをΔpとして扱った場合に比べ良好な位置測定精
度となる。
【0016】本発明においては、更に、P1及びP2を
いずれも直接測定可能な状態にある場合には、列車最前
部及び最後部の位置を示す情報が、直接測定の他、直接
測定結果たるP1及びP2とΔpとの結合によっても得
ることができる。従って、これら2種類の情報を平均演
算により結合することにより、直接測定の頻度が等価的
に向上したことになり測定精度が高まる。特に、GPS
を利用した場合には、高精度での測位の頻度が高まるた
め、位置測定精度が向上する。なお、ここにいう平均値
は移動平均その他のフィルタリングを含むものとする。
【0017】本発明においては、P1及びP2がいずれ
も直接測定不能に至った場合に、この状態に至る直前の
時点での列車最前部の位置P3を起点として推測航法が
実行される。ここに、P1及びP2双方が直接測定不能
に至る直前の時点については、少なくともP1及びP2
の一方が直接測定により得られており他方が上述のΔp
による補正により得られている。従って、この位置P3
を起点として推測航法を行うことにより、P1及びP2
がいずれも直接測定不能であっても、現時点での列車最
前部及び最後部の位置が得られる。このように、GPS
受信機等を用いた直接測定に推測航法を組み合わせるこ
とにより、P1及びP2がいずれも直接測定不能に至っ
た場合への対処が可能になる。
【0018】そして、本発明においては、列車最前部又
は最後部の位置として出力される値がフィルタリングさ
れ、これにより微小変動が除去される。例えば、移動平
均演算により低域通過瀘波が行われる。このようにする
ことにより、更に位置測定精度が向上する。
【0019】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例について図面に
基づき説明する。
【0020】図1には、本発明の一実施例に係る列車位
置測定装置の構成が示されている。この図に示される装
置は、図2に示されるように線路a上を走行する列車c
上で使用される。
【0021】図1の装置は、まず、前部GPS用空中線
10及び前部GPS11を備えている。前部GPS用空
中線10及び前部GPS11は、図2に示されるように
列車cの最前部に配設されている。前部GPS用空中線
10は、図示しないGPS衛星から信号を受信するため
の空中線であり、前部GPS11はこの前部GPS用空
中線10を用いてGPS衛星からの信号を受信する。前
部GPS11は、必要な個数(3乃至4個)のGPS衛
星からの信号が駅舎b等によって遮られておらず受信可
能な状態にある場合には、受信した信号に基づき所定の
測位演算を行い、列車cの最前部位置P1を求める。線
路aの高度が既知である場合には、GPS衛星使用数は
3個で足りる。
【0022】図1に示される装置は、更に、後部GPS
用空中線20及び後部GPS21を備えている。後部G
PS用空中線20及び後部GPS21は図2に示される
ように列車cの最後部に配設されており、前部GPS用
空中線10及び前部GPS11と同様に機能する。すな
わち、後部GPS21によって、列車cの最後部位置P
2が得られる。
【0023】図1に示される装置は、更に、推測航法装
置30を備えている。推測航法装置30は、方位センサ
31、距離センサ32、推測航法演算器33、軌跡記憶
器34及び位置差演算器35から構成されている。
【0024】方位センサ31は、列車cの最前部の進行
方向を検出するセンサであり、例えばジャイロコンパ
ス、振動ジャイロ、光ファイバジャイロ、磁気コンパス
等によって実現することができる。また、距離センサ3
2は、列車cの最前部の走行距離を測定するセンサであ
る。距離センサ32は、例えば、電波や超音波を地面に
向けて発射し、地面からの反射波のドプラ偏移を検出
し、このドプラ偏移から速度を算出した上で、得られた
速度を積分して列車cの走行距離を得る構成とすること
ができる。また、距離センサ32は、列車cの車輪の回
転数を列車cの走行距離に換算する構成とすることもで
きる。
【0025】推測航法演算器33は、方位センサ31に
よって測定された進行方向と距離センサ32によって測
定された走行距離とを入力し、公知の推測航法演算を行
い、その結果を軌跡記憶器34に供給する。軌跡記憶器
34上には、推測航法演算器33における推測航法演算
の結果が時系列的に記憶される。これにより、軌跡記憶
器34上には、列車cの最前部の移動軌跡がデータとし
て形成される。また、軌跡記憶器34の記憶容量は、列
車cの全長Lに相当する容量である。位置差演算器35
は、前部GPS11によって得られる最前部位置P1、
後部GPS21によって得られる最後部位置P2、及び
軌跡記憶器34上の情報に基づき、後述する位置差Δp
及びΔPを演算する。
【0026】図1に示される装置は、更に、前部位置演
算器40、後部位置演算器50、前部フィルタ60及び
後部フィルタ70を有している。前部位置演算器40及
び後部位置演算器50は、P1、P2、Δp、ΔPを入
力し、これらに基づき所定の演算処理を行い出力すべき
最前部位置及び最後部位置を求める。前部フィルタ60
及び後部フィルタ70は、前部位置演算器40及び後部
位置演算器50の後段に設けられており、前部位置演算
器40又は後部位置演算器50の出力をフィルタリング
する。
【0027】次に、この実施例の動作について場合分け
して説明する。
【0028】まず、測位演算に使用するGPS衛星から
の信号が駅舎b等によって遮蔽されておらず従って前部
GPS11及び後部GPS21双方が測位演算を実行可
能な状況にあるとする。すなわち、前部GPS11及び
後部GPS21によって列車cの最前部位置及び最後部
位置を共に直接測定可能な状態にあるとする。この状態
においては、前部位置演算器40及び後部位置演算器5
0は、それぞれ、前部GPS11によって得られる最前
部位置P1又は後部GPS21によって得られる最後部
位置P2を出力する。前部フィルタ60及び後部フィル
タ70は、前部位置演算器40又は後部位置演算器50
から出力される位置データをフィルタリングし、微小変
動を取り除く。例えば、移動平均演算等の公知のフィル
タリングを行う。これにより直接測定値の微小変動に起
因した位置測定精度の劣化を防止することができる。
【0029】次に、列車cの最前部においては使用する
GPS衛星からの信号を受信可能であるが最後部におい
ては受信不能である状態を考える。この状態において
は、前部GPS11からは直接測定結果たる位置P1が
得られるが、後部GPS21からはP2を得ることがで
きない。この場合、位置差演算器35は、軌跡記憶器3
4上に格納されている列車cの最前部の移動軌跡に基づ
き、列車cの最前部と最後部の位置差Δpを演算する。
すなわち、軌跡記憶器34上には、図3に示されるよう
に、列車cの最前部の軌跡が列車cの全長Lに相当する
長さに亘って格納されているから、軌跡記憶器34上の
情報に基づき列車cの最前部と最後部の位置差Δpを知
ることができる。なお、図3において、Y又はyを含む
変数は緯度を表しており、X又はxを含む変数は経度を
表している。
【0030】位置差演算器35によって演算された位置
差Δpは後部位置演算器50において使用される。すな
わち、列車cの最前部位置については前部GPS11か
ら直接測定結果たるP1が得られているため、前部位置
演算器40はこれをそのまま前部フィルタ60に出力す
るのに対し、後部GPS21による直接測定結果たるP
2が得られていないため、後部位置演算器50は前部G
PS11によって得られているP1と位置差演算器35
によって求められたΔpを用いて、出力すべき最後部位
置を演算する。すなわち、後部位置演算器50は、P1
+Δpを、最後部位置として出力する。
【0031】逆に、列車cの最後部においては使用する
GPS衛星からの信号を受信可能であるが、最前部にお
いては受信不能である場合には、位置差演算器35によ
って求められた位置差Δpが前部位置算器40において
用いられる。すなわち、この場合には後部GPS21か
ら直接測定結果たるP2が得られているため、後部位置
演算器50はこれをそのまま最後部位置として出力する
のに対し、前部GPS11からはP1が得られていない
ため、前部位置演算器40は、後部GPS21によって
得られたP2から位置差演算器35によって得られた位
置差Δpを減じ、これを最前部位置として前部フィルタ
60に出力する。すなわち、前部位置演算器40は、P
2−Δpを出力する。
【0032】列車cの最前部及び最後部のいずれにおい
ても必要な個数のGPS衛星からの信号を受信できず、
測位を行えない状況に至った場合には、このような状況
に至る直前の列車cの最前部位置P3を起点として、推
測航法装置30による推測航法が行われる。すなわち、
位置差演算器35は、前部GPS11及び後部GPS2
1のいずれによっても直接測定結果が得られていないこ
とを検出した場合には、軌跡記憶器34上に形成されて
いる列車cの最前部の移動軌跡から現時点における列車
cの最前部位置を取り出し、前部GPS11及び後部G
PS21が共に測位不能状態に至る直前の時点における
列車cの最前部位置P3との差ΔPを求める。位置差演
算器35は、これを、前部位置演算器40及び後部位置
演算器50に供給する。前部位置演算器40はP3から
ΔPを減じ、後部位置演算器50は更にΔpを加える。
前部位置演算器40は、得られたP3−ΔPを最前部位
置として出力し、後部位置演算器50は、得られたP3
−ΔP+Δpを最後部位置として出力する。
【0033】以上の動作を表にまとめると、次の表1及
び表2になる。
【0034】
【表1】
【表2】 従って、本実施例によれば、前部GPS11及び後部G
PS21における測位が可能か不能かにかかわらず、常
に、最前部位置及び最後部位置の測定結果を得ることが
できる。これらの測定結果を列車の交通管制システムや
衝突予防システムに供給することにより、信頼性が高い
交通管制や衝突予防を実現することができる。
【0035】更に、前部GPS11及び後部GPS21
のいずれかが測位可能な状態にあれば、前部GPS11
及び/又は後部GPS21の出力又はこれに補正を加え
た量が、位置測定結果として出力されることになるた
め、GPSによる直接測定の頻度が等価的に向上したこ
とになり位置測定精度が高い装置を得ることができる。
更に、前部GPS11及び後部GPS21は小型かつ高
信頼に構成することができる。
【0036】加えて、本実施例においては、従来と異な
り列車cの最前部及び最後部のそれぞれに推測航法装置
を搭載する必要がなく、列車cの最前部についてのみ推
測航法装置30を搭載すればよい。すなわち、軌跡記憶
器34上に列車cの全長L相当分の列車cの最前部の移
動軌跡を記憶させているため、列車cの最後部に推測航
法装置を搭載する必要がない。また、このように列車c
の最前部の軌跡を列車cの全長L相当分に亘って記憶し
ていることにより、先に述べた位置差Δpを求めること
が可能になる。このようにして求められる位置差Δpに
は、線路aの曲りが反映しているため、例えば列車cの
全長Lを位置差Δpとして扱った場合に比べ位置測定精
度が高い。
【0037】そして、前部GPS11及び後部GPS2
1として、いわゆるディファレンシャル方式のGPS受
信機を用いた場合には、より一層精度の高い位置測定を
行うことができる。すなわち、前部GPS11及び後部
GPS21として、基地局とのデータ送受信を行いその
結果に基づき測位結果を逐次補正する構成を採用すれ
ば、高い精度での位置測定をリアルタイムに実行するこ
とができる。
【0038】表3及び表4には、この実施例の他の処理
例が示されている。
【0039】
【表3】
【表4】 これらの表においては、前部GPS11及び後部GPS
21が共に測位可能な状態にある場合、前部位置演算器
40においてはP1とP2−Δpの平均演算が行われ、
後部位置演算器50においてはP1+ΔpとP2の平均
演算が行われている。すなわち、これらの表に示される
処理においては、前部GPS11及び後部GPS21の
出力と、位置差演算器35によって得られる位置差Δp
との3種類の位置測定結果が結合されており、これによ
り、より精度の高い位置測定が実現されている。
【0040】なお、以上の説明では、列車cの最前部及
び最後部位置の直接測定手段として前部GPS11及び
後部GPS21を使用していたが、本発明はGPSに限
定されるものではない。すなわち、GPSに代えGLO
NASS等別種の移動体の位置を測定するシステムの受
信機を使用しても構わない。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
列車最前部及び最後部の位置P1及びP2のうち一方が
直接測定可能で他方が直接測定不能な状態にある場合
に、直接測定可能な位置に列車の全長L相当分の距離Δ
pによる補正を加えた値を、直接測定不能な位置に代え
て出力するようにしたため、双方の直接測定手段に対応
して推測航法装置を設けることなく、一方の直接測定手
段が電波遮蔽等により測定不能状態にある場合にも位置
測定結果を得ることができる。従って、列車交通管制シ
ステムや衝突予防システムに対し、駅舎等の存在によら
ず、位置測定結果を提供可能となり、また装置構成を簡
素化でき装置コストを低減できる。
【0042】また、本発明によれば、列車最前部の移動
距離及び方向を推測航法により測定しその結果を少なく
ともL相当分記憶しておくようにしたため、推測航法装
置を列車最前部に設けるのみで(列車最後部に設けるこ
となく)、直接測定可能な位置と結合されるΔpを得る
ことができる。
【0043】更に、本発明によれば、P1及びP2をい
ずれも直接測定可能な状態にある場合に、P1、P2及
びΔpの結合により最前部及び最後部のそれぞれについ
て位置測定演算を行なうようにしたため、位置測定精度
が更に向上し、より使用性の高い装置を実現可能にな
る。
【0044】本発明によれば、P1及びP2がいずれも
直接測定不能に至った場合に、この状態に至る直前の時
点での列車最前部の位置P3を起点として推測航法を実
行するようにしたため、P1及びP2がいずれも直接測
定不能であっても、現時点での列車最前部及び最後部の
位置が得られる。
【0045】更に、本発明によれば、列車最前部又は最
後部の位置として出力される値をフィルタリングし微小
変動を除去するようにしたため、位置測定精度を向上さ
せることができる。
【0046】そして、本発明によれば、P1及びP2を
2台のGPS受信機と1つの推測航法装置を結合して測
定するようにしたため、装置を小型かつ高信頼に構成で
きる。加えて、一方のGPS受信機が直接測定不能な位
置に関しても直接測定可能な他方のGPS受信機の位置
の補正により位置が得られるため、GPS受信機による
直接測定の頻度が等価的に向上し、従来の単純な組み合
わせに比べ位置測定精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る装置の構成を示すブロ
ック図である。
【図2】この実施例の使用環境を示す図である。
【図3】この実施例における測定位置補正原理を示す図
である。
【符号の説明】
11 前部GPS 21 後部GPS 30 推測航法装置 31 方位センサ 32 距離センサ 33 推測航法演算器 34 軌跡記憶器 35 位置差演算器 40 前部位置演算器 50 後部位置演算器 60 前部フィルタ 70 後部フィルタ a 線路 b 駅舎 c 列車 P1(Y1,X1) 列車の最前部位置 P2(Y2,X2) 列車の最後部位置 P3(Y3,X3) 前部GPS及び後部GPSがいず
れも測位不能となる直前の時点での列車最前部の位置 L 列車の全長 Δp(Δy,Δx) 列車の最後部と最前部の位置差 ΔP(ΔY,ΔX) 現時点における列車の最前部位置
と前部GPS及び後部GPSが共に測位不能状態となる
直前の時点における列車の最前部位置の位置差

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列車最前部及び最後部の位置P1及びP
    2を直接測定するステップと、 P1及びP2のうち一方が直接測定可能で他方が直接測
    定不能な状態にある場合に、P1及びP2のうち直接測
    定可能な位置に列車の全長L相当分の距離Δpによる補
    正を施した値を、P1及びP2のうち直接測定不能な位
    置に代えて出力させるステップと、 を有することを特徴とする列車位置測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の列車位置測定方法におい
    て、 列車最前部の移動距離及び方向を推測航法により測定し
    少なくともL相当分記憶するステップと、 記憶している推測航法による測定結果に基づきΔpを決
    定するステップと、 を有することを特徴とする列車位置測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の列車位置測定方法におい
    て、 P1及びP2をいずれも直接測定可能な状態にある場合
    に、直接測定したP1とΔpによる補正を直接測定した
    P2に施した値との平均値を列車最前部の位置として、
    直接測定したP2とΔpによる補正を直接測定したP1
    に施した値との平均値を列車最後部の位置としてそれぞ
    れ出力するステップを有することを特徴とする列車位置
    測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の列車位置測定方法におい
    て、 P1及びP2がいずれも直接測定不能な状態に至った場
    合に、この状態に至る直前の時点での列車最前部の位置
    P3を起点として推測航法を実行しその結果及びこれに
    Δpによる補正を施した値をそれぞれ列車最前部及び最
    後部の位置として出力するステップを有することを特徴
    とする列車位置測定方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の列車位置測定方法におい
    て、 列車最前部又は最後部の位置として出力される値をフィ
    ルタリングし微小変動を除くステップを有することを特
    徴とする列車位置測定方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の列車位置測定方法におい
    て、 P1及びP2の直接測定をGPSにより行うことを特徴
    とする列車位置測定方法。
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