JPH07293935A - 空気調和機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 室内熱交換器２及び／若しくは室外熱交換器
３により生成したドレン水を霧化装置８にて霧化して放
出口により大気中に放出することによりドレン水を処理
する空気調和機において、霧化装置８の放出口１３を室
外送風機４の送風位置より上方に配置すると共に、霧化
装置８にドレン水を供給する供給手段を備えてなるもの
である。 【効果】 霧化したドレン水が空気調和機の下部に落ち
て溜まることにより生じるドレン水の再液化を防止する
ことができ、しかも、再液化することにより生じる空気
調和機の設置場所の限定も惹起されることがない。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、冷房運転及び暖房運転
若しくは冷房運転のみを可能とした空気調和機に関し、
特に室内熱交換器及び／若しくは室外熱交換器により生
成したドレン水を霧化装置にて霧化して放出口により大
気中に放出することによりドレン水を処理する空気調和
機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の空気調和機、例えば、冷
房運転及び暖房運転を可能とした空気調和機は図４に示
すように構成するものであり、図４において、空気調和
機の本体２１内の上部に室内熱交換器２２及び室外熱交
換器２３を配設し、該室内熱交換器２２に送風する室内
送風機２４と上記室外熱交換器２３に送風する室外送風
機２５とを上記夫々の熱交換器２２，２３より内側の上
記本体２１内に配設し、該室内熱交換器２２により生成
したドレン水を受けるためのドレンパン２６を室内熱交
換器２２の下部に設け、上記室外熱交換器２３により生
成したドレン水を受けるためのドレンパン２７を室外熱
交換器２３の下部に設け、該ドレンパン２７の下部に上
記夫々のドレンパン２６，２７からのドレン水を霧化す
る回転体２８を有する霧化装置２９を配設し、該霧化装
置２９にて霧化したドレン水の霧化粒子を放出する放出
口３０を上記室外熱交換器２３の下部の本体２１に設け
てなるものである。

【０００３】上記のように構成してなる空気調和機は、
室内熱交換器２２及び室外熱交換器２３により生成した
ドレン水を夫々のドレンパン２６，２７で受け、該夫々
のドレンパン２６，２７で受けたドレン水を霧化装置２
９の回転体２８に導いて滴下させることにより、ドレン
水を飛び散らせて霧化し、その霧化したドレン水の霧化
粒子は放出口３０から放出させて処理するものである。
このとき、比較的小さな霧化粒子は室外送風機２５の風
にのせて自然に大気中で水蒸気化し、また、比較的大き
な霧化粒子は質量が大きいために室外送風機２５の風に
のらずに本体２１の下部に落ちて溜まることにより霧化
粒子が再液化するものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように構成してなる空気調和機であれば、比較的大きな
霧化粒子は質量が大きいために放出口の上部に吹く室外
送風機２５の風にのらずに本体２１の下部に落ちて溜ま
ることにより再液化するため、そのために風通しのよい
場所に空気調和機を設置して自然の風に比較的大きな霧
化粒子をのせて大気中で水蒸気化しなければならず、風
通しの悪い場所に空気調和機を設置することができない
という問題点があった。

【０００５】本発明の空気調和機は上記のような問題点
を解決したもので、霧化したドレン水が空気調和機の下
部に落ちて溜まることにより生じるドレン水の再液化を
防止することができ、しかも、再液化することにより生
じる空気調和機の設置場所の限定も惹起されることがな
い空気調和機を提供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の空気調和機は、請求項１記載の発明は、室内
熱交換器及び／若しくは室外熱交換器により生成したド
レン水を霧化装置にて霧化して放出口により大気中に放
出することにより上記ドレン水を処理する空気調和機に
おいて、該霧化装置の放出口を室外送風機の送風位置よ
り上方に配置すると共に、該霧化装置にドレン水を供給
する供給手段を備えてなるものであり、また請求項２記
載の発明は、請求項１記載の構成に加えて、上記供給手
段は、冷房運転及び暖房運転の可能とした空気調和機に
おいて、冷房運転時においては室外熱交換器にドレン水
を供給し暖房運転時においては霧化装置にドレン水を供
給するために切り替える切替手段を備えてなるものであ
り、さらに請求項３記載の発明は、請求項１若しくは請
求項２記載の構成に加えて、上記霧化装置若しくは室外
熱交換器に供給したドレン水を再び該霧化装置若しくは
室外熱交換器に循環させる循環手段を備えてなるもので
ある。

【０００７】

【作用】本発明は上記構成にて、請求項１記載の発明に
おいては、室内熱交換器及び／若しくは室外熱交換器に
より生成したドレン水を供給手段にて室外送風機の送風
位置より上方に配置した霧化装置に供給し、その供給し
たドレン水を霧化装置にて霧化し、その霧化したドレン
水を室外送風機の送風位置より上方に配置した霧化装置
の放出口により室外送風機の風にのせて大気中で水蒸気
化することにより、霧化したドレン水が空気調和機の下
部に落ちて溜まることにより生じるドレン水の再液化が
防止され、しかも、再液化することにより生じる空気調
和機の設置場所の限定も惹起されることがない。

【０００８】また、請求項２記載の発明においては、請
求項１記載の発明に加えて、冷房運転時においては、切
替手段にて室外熱交換器にドレン水を供給するために切
り替え、供給手段によりドレン水を供給し、その供給し
たドレン水を凝縮器である高温の室外熱交換器に滴下し
て蒸発させることにより、霧化装置を駆動してドレン水
を霧化するのに必要な電力が不要となり、消費電力の低
減が図られる。

【０００９】さらに、請求項３記載の発明においては、
請求項１若しくは請求項２記載の発明に加えて、霧化装
置若しくは室外熱交換器に供給して処理できなかったド
レン水を再び霧化装置若しくは室外熱交換器に循環手段
にて循環させることにより、ドレン水が残ることがなく
完全にドレン水の処理が行われる。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の空気調和機の実施例は、冷房
運転及び暖房運転を可能とした空気調和機において図１
乃至図３と共に詳細に説明する。

【００１１】本発明の空気調和機の第１の実施例は図１
及び図２に示すように構成するものであり、図１及び図
２において、空気調和機の本体１内の前面側に室内熱交
換器２と該本体１の後面側に室外熱交換器３とを配設
し、該室内熱交換器２に送風する室内送風機（図示せ
ず）と該室外熱交換器３に送風する室外送風機４とを該
夫々の熱交換器２，３より内側の本体１内に夫々配設
し、該室内熱交換器２により生成したドレン水を受ける
ための第１のドレンパン５を室内熱交換器２の下部に設
け、該第１のドレンパン５で受けたドレン水及び上記室
外熱交換器３により生成したドレン水を受けるための第
２のドレンパン６を上記本体１内の下部に設け、該第２
のドレンパン６に第１のドレンパン５で受けたドレン水
を収集するための第１のドレンホース７を該第１のドレ
ンパン５に取り付けている。

【００１２】そして、上記本体１内の室外送風機４の上
部に霧化装置８を設け、該霧化装置８に第２のドレンパ
ン６で受けたドレン水を供給するためのポンプ９を該霧
化装置８に取り付けてなるものである。

【００１３】また、上記霧化装置８は、特に図２に示す
ように、上記ポンプ９にて供給したドレン水を溜めるた
めの霧化室１０と、該霧化室１０内に溜まるドレン水を
吸水して霧化させるための漏斗状の回転体１１と、該回
転体１１を回転させるための駆動モータ１２と、上記回
転体１１にて霧化したドレン水の霧化粒子を大気中に放
出するための放出口１３とから構成されている。

【００１４】さらに、上記ポンプ９の吸水管９ａの一端
はドレン水を吸い込むために第２のドレンパン６に対し
て所定間隔を空けて配設し、該ポンプ９の排水管９ｂの
他端は霧化装置８の霧化室１０の底面に対して所定間隔
を空けて該霧化室１０の側壁の下部に取り付け、該ポン
プ９の排水管９ｂより霧化装置８の霧化室１０の側壁の
下部に第２のドレンホース１４を取り付けて、該霧化室
１０に溜まるドレン水が所定流量になると上記第２のド
レンホース１４から第２のドレンパン６に戻るようにな
っている。

【００１５】次に上記のように構成してなる空気調和機
の第１の実施例の動作について図１と共に詳細に説明す
る。まず、冷房運転時においては、室内熱交換器２が蒸
発器として作用し、室内熱交換器２により生成したドレ
ン水を第１のドレンパン５で受け、その受けたドレン水
は第１のドレンホース７を介して第２のドレンパン６に
収集し、該第２のドレンパン６に収集したドレン水をポ
ンプ９にて霧化装置８の霧化室１０内に供給して溜め、
霧化装置８の駆動モータ１２を駆動して霧化装置８の回
転体１１を回転させ、該回転体１１を回転させることに
より上記霧化室１０の下部に溜まるドレン水を吸水して
飛び散らせて霧化し、その霧化したドレン水の霧化粒子
は放出口１３を介して大気中に放出される。このとき、
比較的小さい霧化粒子は図１に示すＡ方向に放出され、
そのＡ方向に放出された霧化粒子は大気中で自然に水蒸
気化され、また、比較的大きな霧化粒子は図１に示すＢ
方向に放出され、そのＢ方向に放出された霧化粒子は室
外送風機４の風Ｃにのせて大気中で自然に水蒸気化され
る。

【００１６】また、霧化装置８にて霧化されなかったド
レン水は霧化装置８の霧化室１０の下部に溜まり、再び
霧化装置８の回転体１１にてドレン水を吸水して飛び散
らせて霧化し、そして、霧化されなかったドレン水は上
記のような動作を繰り返すことにより霧化される。

【００１７】さらに、霧化装置８の霧化室１０に溜まる
ドレン水が所定流量になると第２のドレンホース１４を
介して第２のドレンパン６に戻し、その戻したドレン水
は再びポンプ９により上記霧化室１０に供給し、そし
て、ドレン水を上記のように循環させることにより上記
回転体１１にて確実に霧化することができる。

【００１８】暖房運転時においては、室外熱交換器３に
より生成したドレン水を第２のドレンパン６で受け、そ
の受けたドレン水をポンプ９にて霧化装置８の霧化室１
０に供給し、霧化装置８の駆動モータ１２を駆動して霧
化装置８の回転体１１を回転させ、該回転体１１を回転
させることによりドレン水を飛び散らせて霧化し、その
霧化したドレン水の霧化粒子は上記冷房運転時の動作と
同様に放出口１３を介して大気中に放出される。

【００１９】また、霧化装置８の回転体１１にて霧化さ
れなかったドレン水は上記冷房運転時の動作と同様に再
び霧化装置８の霧化室１０に供給し、該霧化室１０に溜
まるドレン水を上記回転体１１にて吸水して飛び散らせ
て霧化し、そして、霧化されなかったドレン水は上記の
ように循環させてドレン水を確実に霧化することができ
る。

【００２０】上記第１の実施例のように構成することに
より、霧化したドレン水が空気調和機の下部に落ちて溜
まることにより生じるドレン水の再液化を防止すること
ができ、しかも、再液化することにより生じる空気調和
機の設置場所の限定も惹起されることがない。

【００２１】本発明の空気調和機の第２の実施例は図３
に示すように構成するものであり、上記第１の実施例の
構成と同一部分は同一符号を付し、その説明は省略す
る。本発明の空気調和機の第２の実施例は、図３に示す
ように、上記第１の実施例の構成に、ポンプ９にて霧化
装置８の霧化室１０に供給されるドレン水を室外熱交換
器３に万編なく滴下させるための第３のドレンパン１５
を該ポンプ９の排水管９ｂに取り付けて空気調和機の本
体１内の室外熱交換器３の上部に設け、上記ポンプ９に
て供給されるドレン水を上記霧化室８若しくは第３のド
レンパン１５の何れか一方に供給するために切り替える
切替弁１６を上記ポンプ９の排水管９ｂ内に設けてなる
ものである。

【００２２】上記第２の実施例のように構成してなる空
気調和機の動作は、冷房運転時においては、ポンプ９に
て供給されるドレン水が第３のドレンパン１５に流れる
ように、霧化装置８の霧化室１０にドレン水を供給する
ポンプ９の排水管９ｂを切替弁１６により閉成し、第２
のドレンパン６に収集したドレン水をポンプ９にて第３
のドレンパン１５に供給し、その供給したドレン水を凝
縮器である高温の室外熱交換器３に第３のドレンパン１
５にて滴下して蒸発させることにより、霧化装置８を駆
動してドレン水を霧化するのに必要な電力が不要とな
り、消費電力の低減を図ることができる。

【００２３】また、室外熱交換器３にて蒸発できなかっ
たドレン水は第２のドレンパン６に滴下し、第２のドレ
ンパンに収集したドレン水を再びポンプ９により第３の
ドレンパン１５に供給して室外熱交換器３に滴下させる
ことによりドレン水を確実に蒸発させることができ、そ
して、蒸発できなかったドレン水は上記のように循環さ
せてドレン水を完全に蒸発させることができる。

【００２４】暖房運転時においては、ポンプ９にて供給
されるドレン水が霧化室８に流れるように、第３のドレ
ンパン１５にドレン水が流れるポンプ９の排水管９ｂを
切替弁１６により閉成し、その後の動作は上記第１の実
施例の動作と同様であるので、その説明は省略する。

【００２５】尚、上記構成においては、冷房機能及び暖
房機能を有する空気調和機に実施した場合ついて説明し
たが、冷房機能のみを有する空気調和機にも実施するこ
とができる。また、本発明の実施例の霧化装置８は、回
転体１１にてドレン水を飛び散らせて霧化する霧化装置
８を使用したが、超音波式の霧化装置を使用してもよ
い。

【００２６】

【発明の効果】本発明の空気調和機は上記のような構成
であるから、請求項１記載の発明は、室内熱交換器及び
／若しくは室外熱交換器により生成したドレン水を供給
手段にて室外送風機の送風位置より上方に配置した霧化
装置に供給し、その供給したドレン水を霧化装置にて霧
化し、その霧化したドレン水を室外送風機の送風位置よ
り上方に配置した霧化装置の放出口により室外送風機の
風にのせて大気中で水蒸気化することにより、霧化した
ドレン水が空気調和機の下部に落ちて溜まることにより
生じるドレン水の再液化を防止することができ、しか
も、再液化することにより生じる空気調和機の設置場所
の限定も惹起されることがない。

【００２７】また、請求項２記載の発明は、請求項１記
載の効果に加えて、冷房運転時においては、切替手段に
て室外熱交換器にドレン水を供給するために切り替え、
供給手段によりドレン水を供給し、その供給したドレン
水を凝縮器である高温の室外熱交換器に滴下して蒸発さ
せることにより、霧化装置を駆動してドレン水を霧化す
るのに必要な電力が不要となり、消費電力の低減を図る
ことができる。

【００２８】さらに、請求項３記載の発明は、請求項１
若しくは請求項２記載の効果に加えて、霧化装置若しく
は室外熱交換器に供給して処理できなかったドレン水を
再び霧化装置若しくは室外熱交換器に循環手段にて循環
させることにより、ドレン水が残ることがなく完全に処
理を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の空気調和機の第１の実施例を示す要部
縦断面図である。

【図２】図１に示す霧化装置の要部拡大断面図である。

【図３】本発明の空気調和機の第２の実施例を示す空気
調和機の本体を外した状態の要部上面図である。

【図４】従来の空気調和機の要部縦断面図である。

【符号の説明】

１ 空気調和機の本体 ２ 室内熱交換器 ３ 室外熱交換器 ８ 霧化装置 ９ ポンプ １６ 切替弁

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 室内熱交換器及び／若しくは室外熱交換
   器により生成したドレン水を霧化装置にて霧化して放出
   口により大気中に放出することにより上記ドレン水を処
   理する空気調和機において、 該霧化装置の放出口を室外送風機の送風位置より上方に
   配置すると共に、該霧化装置にドレン水を供給する供給
   手段を備えてなることを特徴とする空気調和機。
2. 【請求項２】 上記供給手段は、冷房運転及び暖房運転
   可能の空気調和機において、冷房運転時においては室外
   熱交換器にドレン水を供給し暖房運転時においては霧化
   装置にドレン水を供給するために切り替える切替手段を
   備えてなることを特徴とする請求項１記載の空気調和
   機。
3. 【請求項３】 上記霧化装置若しくは室外熱交換器に供
   給したドレン水を再び該霧化装置若しくは室外熱交換器
   に循環させる循環手段を備えてなることを特徴とする請
   求項１若しくは請求項２記載の空気調和機。