JPH07292702A - 構造物の不同沈下修正量測定方法及び測定装置 - Google Patents

構造物の不同沈下修正量測定方法及び測定装置

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JPH07292702A
JPH07292702A JP8173894A JP8173894A JPH07292702A JP H07292702 A JPH07292702 A JP H07292702A JP 8173894 A JP8173894 A JP 8173894A JP 8173894 A JP8173894 A JP 8173894A JP H07292702 A JPH07292702 A JP H07292702A
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Kanji Matsumoto
幹治 松本
Hideo Yamabe
秀夫 山辺
Isamu Kagawa
勇 香川
Toshihiko Shimizu
俊彦 清水
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大規模構造物においても不同沈下のレベル修
正位置及び修正量を容易かつ正確に算出する。 【構成】 構造物の柱1A〜1Eで計測されたレベルか
ら不同沈下によって水平面から変位した平均平面5を最
小2乗法によって演算し、予め設定された計測レベルの
許容幅Δhを平均平面5に加えて立体空間としての許容
層6を算出し、計測レベルのうち許容層6から突出した
ものを修正が必要な位置と判定し、この計測レベルと許
容層6との差を不同沈下の修正量ΔHnとして構造物を
ジャッキアップまたはジャッキダウンさせることで不同
沈下を修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築構造物に発生した
不同沈下を修正するための不同沈下修正量を測定する方
法及び測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】地盤沈下などによって建築構造物の柱の
レベルが相対的に変位する不同沈下が発生することがあ
り、構造物の床面あるいは壁面に損傷が発生する場合が
ある。不同沈下による構造物の損傷を防ぐために、図9
に示すように、構造物10を支持する柱1と床面を構成
する梁2との間に油圧ジャッキ3を介装し、図示しない
ストロークセンサ等に基づいて油圧ジャッキ3を伸縮さ
せるとともに、地面と柱1との間に介装した板状部材1
1の枚数又は厚みを調整することで複数の柱1間のレベ
ルの相対変位を吸収して構造物を水平に修正するアンダ
ーピーニングなどが知られている。
【0003】このような不同沈下の修正を行う場合に
は、図10に示すように、構造物10の床面を支持する
複数の柱1a〜1gで液位を検出するマノメータなどの
レベル計測手段を用いて予めレベルを計測し、この計測
レベルに基づいて各柱1a〜1gのレベルの修正量をそ
れぞれ算出してから、上記のような油圧ジャッキ3を修
正量に応じて伸縮させることで柱1a〜1gの相対変位
を吸収する。(なお、構造物のレベル計測については、
本出願人により提案された特開平5−196464号公
報、特開平5−272975号等を参照されたい。)こ
のレベル修正量の算出について説明すると、図10にお
いて、所定の間隔で格子状に配設された柱1a〜1gに
支持された梁2は柱1a〜1gを支点とする連続梁とし
て扱うことができ、不同沈下によって柱1a〜1gのレ
ベル(図中Z軸方向)は相対的に変位しており、梁2は
柱1a〜1gの支点で屈曲している。
【0004】いま、柱1cのレベルを修正するには、柱
1cと隣り合う柱1a、1b、1d、1gの相対レベル
差から梁2の折れ角、すなわち、辺1a1cと辺1c1
gがなす折れ角αXと、辺1b1cと辺1c1dがなす
折れ角αyをそれぞれ算出し、これら折れ角αX、αY
予め設定した折れ角の許容値α0との比較を行う。
【0005】図11、12に示すように、折れ角αY
α0かつ折れ角αX>α0になったとすると、折れ角αX
α0、αY≦α0となる位置1c′を算出するとともに、
図示しない油圧ジャッキを駆動して柱1cを1c′まで
ジャッキダウンして柱1a〜1gの相対レベル差を許容
範囲内に収めるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に柱1cを1c′までジャッキダウンさせると、図13
に示すように、梁2は1c′、1dにおいて折れ角
αc、αdで屈曲し、これら折れ角αc、αdが許容値α0
を越えると、本来修正が必要なかった柱1dのレベルを
柱1cの修正に起因して連鎖的に修正する必要があり、
修正を施した柱から順次隣り合う柱における梁2の折れ
角αを図中X、Y方向へそれぞれ演算しながら構造物1
0の不同沈下を修正する。
【0007】しかしながら、大規模構造物などに多数の
計測地点を設置した場合には、演算を行う計測地点が膨
大となって、上記のように修正を施す計測地点から連鎖
的に順次演算を行うには多大な労力が必要となるだけで
なく、修正する計測地点の決定及び修正量を決定するた
めに熟練を要する場合があるという問題があった。
【0008】そこで本発明は、大規模構造物においても
不同沈下のレベル修正位置及び修正量を容易かつ正確に
測定可能な構造物の不同沈下修正量測定方法及び測定装
置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、構造物の
所定の複数箇所にレベルを計測する手段を備えた計測地
点を予め設定し、これら計測地点で計測されたレベルか
ら最小2乗法によって平均平面を演算した後、前記平均
平面の傾斜が許容範囲内に有れば、予め設定された前記
レベルの許容幅Δhを前記平均平面に加えた許容層を演
算して、計測されたレベルがこの許容層に含まれるかを
比較し、この比較において前記許容層を越えたレベルに
対応する計測地点を修正位置と判定し、このレベルと前
記許容層との差を不同沈下の修正量ΔHnとする。
【0010】また、第2の発明は、構造物の所定の複数
箇所にレベルを計測する手段を備えた計測地点を予め設
定し、これら計測地点で計測されたレベルから最小2乗
法によって平均平面を演算した後、前記平均平面の傾斜
が許容範囲を超過している場合には、この平均平面を水
平面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させてか
ら、予め設定された前記レベルの許容幅Δhを前記平均
平面に加えた許容層を演算して、前記計測されたレベル
がこの許容層に含まれるかを比較し、この比較において
前記許容層を越えたレベルに対応する計測地点を修正位
置と判定し、このレベルと前記許容層との差を不同沈下
の修正量ΔHnとする。
【0011】また、第3の発明は、構造物の所定の複数
箇所にレベルを計測する手段を備えた計測地点を予め設
定し、これら計測地点で計測されたレベルに基づいて最
小2乗法によって平均平面を演算した後、前記平均平面
の傾斜が許容範囲を超過している場合には、この平均平
面を水平面に対して所定の角度θ以内となるよう回転さ
せてから、所定の計測区間毎に応じて予め設定された前
記計測レベルの許容幅Δhをそれぞれ演算し、この許容
幅Δhを前記平均平面に加えた許容層を演算して、前記
計測されたレベルがこの許容層に含まれるかを比較し、
この比較において前記許容層を越えたレベルに対応する
計測地点を修正位置と判定し、このレベルと前記許容層
との差を不同沈下の修正量ΔHnとする。
【0012】また、第4の発明は、前記第1ないし第3
の発明において、前記計測レベルの許容幅Δhが、計測
地点を通る梁がなす角度の許容値αに基づいて予め設定
される。
【0013】また、第5の発明は、図14に示すよう
に、構造物の所定の複数箇所を計測地点としてレベルを
計測する手段50と、これら計測地点で計測されたレベ
ルから最小2乗法によって平均平面を演算する手段51
と、予め設定された前記レベルの許容幅Δhを前記平均
平面に加えた許容層を演算する手段53と、前記計測さ
れたレベルがこの許容層に含まれるかを判定する手段5
4と、この判定結果において前記許容層を越えたレベル
に対応する計測地点を修正位置と判定し、このレベルと
前記許容層との差を不同沈下の修正量ΔHnとして算出
する手段55とを備える。
【0014】また、第6の発明は、図14に示すよう
に、構造物の所定の複数箇所を計測地点としてレベルを
計測する手段50と、これら計測地点で計測されたレベ
ルから最小2乗法によって平均平面を演算する手段51
と、前記平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合
には、この平均平面を水平面に対して所定の角度θ以内
となるよう回転させる手段52と、予め設定された前記
レベルの許容幅Δhを前記平均平面に加えた許容層を演
算する手段53と、前記計測されたレベルがこの許容層
に含まれるかを判定する手段54と、この判定結果にお
いて前記許容層を越えたレベルに対応する計測地点を修
正位置と判定し、このレベルと前記許容層との差を不同
沈下の修正量ΔHnとして算出する手段55とを備え
る。
【0015】また、第7の発明は、図14に示すよう
に、構造物の所定の複数箇所を計測地点としてレベルを
計測する手段50と、これら計測地点で計測されたレベ
ルから最小2乗法によって平均平面を演算する手段51
と、前記平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合
には、この平均平面を水平面に対して所定の角度θ以内
となるよう回転させる手段52と、所定の計測区間毎に
応じて予め設定された前記レベルの許容幅Δhを前記平
均平面に加えた許容層を演算する手段53と、前記計測
されたレベルがこの許容層に含まれるかを判定する手段
54と、この判定結果において前記許容層を越えたレベ
ルに対応する計測地点を修正位置と判定し、このレベル
と前記許容層との差を不同沈下の修正量ΔHnとして算
出する手段55とを備える。
【0016】また、第8の発明は、前記第5ないし第7
の発明において、前記計測レベルの許容幅Δhが、計測
地点を通る梁がなす角度の許容値αに基づいて予め設定
される。
【0017】
【作用】第1の発明は、構造物の所定の複数箇所で計測
されたレベルから不同沈下によって水平面から変位した
平均平面を最小2乗法によって演算する。予め設定され
た計測レベルの許容幅Δhを前記平均平面に加えて立体
空間としての許容層を算出し、計測レベルのうち許容層
に含まれないものを修正が必要な計測地点と判定し、こ
の計測地点のレベルと許容層との差が不同沈下の修正量
ΔHnとし算出され、この修正量ΔHnに基づいて構造物
をジャッキアップまたはジャッキダウンして不同沈下を
修正することができる。
【0018】また、第2の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には水平
面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させる。回
転させた平均平面に予め設定された計測レベルの許容幅
Δhを加えて立体空間としての許容層を算出し、計測レ
ベルのうち許容層に含まれないものを修正が必要な計測
地点と判定し、この計測地点のレベルと許容層との差を
不同沈下の修正量ΔHnとして、この修正量ΔHnに基づ
いて構造物をジャッキアップまたはジャッキダウンさせ
ると、平均平面の回転によって構造物全体の傾斜を抑制
しながら不同沈下を修正することができる。
【0019】また、第3の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には、水
平面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させる。
所定の計測区間として計測地点間毎に予め設定された前
記計測レベルの許容幅Δhをそれぞれ演算してから、回
転させた平均平面にこの許容幅Δhを加えて立体空間と
しての許容層を計測区間毎に算出し、計測レベルのうち
この許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点と
判定し、この計測地点のレベルと許容層との差を不同沈
下の修正量ΔHnとして、この修正量ΔHnに基づいて構
造物をジャッキアップまたはジャッキダウンさせると、
平均平面の回転によって構造物全体の傾斜を抑制できる
とともに、計測地点の間隔に応じた許容幅以内に不同沈
下を修正することができる。
【0020】また、第4の発明は、前記第1ないし第3
の発明において、前記計測レベルの許容幅Δhを計測地
点を通過する梁がなす角度の許容値αに基づいて予め設
定したため、計測区間の間隔に応じて許容幅Δhを演算
することができ、計測地点のレベルを修正すべきか否
か、また、修正量がどれだけ必要かを一義的に決定する
手段を得ることができる。
【0021】また、第5の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算する。予
め設定された計測レベルの許容幅Δhを前記平均平面に
加えて立体空間としての許容層を算出し、計測レベルの
うち許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点と
判定し、この計測地点のレベルと許容層との差が不同沈
下の修正量ΔHnとし算出され、この修正量ΔHnに基づ
いて構造物をジャッキアップまたはジャッキダウンすれ
ば不同沈下を修正することができる。
【0022】また、第6の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には、水
平面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させる。
回転させた平均平面に予め設定された計測レベルの許容
幅Δhを加えて立体空間としての許容層を算出し、計測
レベルのうち許容層に含まれないものを修正が必要な計
測地点と判定し、この計測地点のレベルと許容層との差
を不同沈下の修正量ΔHnとして、この修正量ΔHnに基
づいて構造物をジャッキアップまたはジャッキダウンさ
せると、平均平面の回転によって構造物全体の傾斜を抑
制しながら不同沈下を修正することができる。
【0023】また、第7の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には、水
平面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させる。
所定の計測区間として計測地点間毎に予め設定された前
記計測レベルの許容幅Δhをそれぞれ演算してから、回
転させた平均平面にこの許容幅Δhを加えて立体空間と
しての許容層を計測区間毎に算出し、計測レベルのうち
この許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点と
判定し、この計測地点のレベルと許容層との差を不同沈
下の修正量ΔHnとして、この修正量ΔHnに基づいて構
造物をジャッキアップまたはジャッキダウンさせると、
平均平面の回転によって構造物全体の傾斜を抑制できる
とともに、計測地点の間隔に応じた許容幅以内に不同沈
下を修正することができる。
【0024】また、第8の発明は、前記第5ないし第7
の発明において、前記計測レベルの許容幅Δhを計測地
点を通過する梁がなす角度の許容値αに基づいて予め設
定したため、計測区間の間隔に応じて許容幅Δhを演算
することができ、計測地点のレベルを修正すべきか否
か、また、修正量がどれだけ必要かを一義的に決定する
ことができる。
【0025】
【実施例】以下、図面に従って本発明の実施例を説明す
る。
【0026】図1において、構造物10の図示しない床
面は図中X、Y軸方向にそれぞれ配設された梁2、2を
介して支持され、これら梁2、2は図中X−Y平面内で
格子状に配設された柱1A〜1E及び1Aa〜1Edで
支持される。
【0027】柱1A〜1EdはX軸方向へ所定の間隔L
で、Y軸方向へ所定の間隔にそれぞれ配設されるととも
に、これら柱1A〜1Edの所定の位置にはレベル計測
手段としてのレベルセンサ7A〜7Edを備えてそれぞ
れ計測地点を構成し、これら柱1A〜1EdとX−Y平
面内で格子状に配設された梁2との間には上記従来例に
も示したような図示しない油圧ジャッキを備えて柱1A
〜1Edと梁2の相対変位を可能にする。
【0028】そして、レベルセンサ7A〜7Edはそれ
ぞれコンピュータ8に接続されて、後述するような不同
沈下の測定処理が行われる。なお、レベルセンサ7A〜
7Edとしては、図示はしないが前記従来例にも示した
マノメータや、レ−ザビーム照射装置と対となった光セ
ンサなどで構成される。
【0029】図1において、紙面を貫通する方向をZ軸
方向とすると、柱1A〜1Edのレベルの変動はこのZ
軸方向に発生しており、以下、簡便のためX−Z平面の
2次元平面内において柱1A〜1Eで支持された梁2の
不同沈下を修正する場合について説明するが、後述の演
算処理は3次元空間内の計測地点である柱1A〜1Ed
についてそれぞれ行われるものとする。
【0030】いま、柱1A〜1Eのレベルの計測結果は
図2に示すように、レベルセンサ7A〜7Eによって予
め設定された水平面からそれぞれHa〜Heの距離で示
され、柱1A〜1Eの計測レベルはHe<Hb<Hc<
Hd<Haの関係で相対的に変位した不同沈下を示して
おり、このため梁2は柱1A〜1Eの各支持点で屈曲し
ている。なお、梁2は複数の支点を備えた連続梁として
取り扱う。
【0031】まず、各計測地点のレベルHa〜Heに基
づいて、計算上の平面としての平均平面5(回帰平面)
を最小2乗法により算出する。平均平面5は3次元空間
内の多数の計測地点の変位差を平均化した平面として最
小2乗法によって算出されるもので、最小2乗法による
このような平均平面の算出方法は次のような書籍等によ
り周知のものである。
【0032】1.「基礎数学ハンドブック」第721頁
(1987年10月20日森北出版刊)。
【0033】2.「数値解析概論」第295頁(198
5年10月1日近代科学社刊)。
【0034】3.「ターボパスカルによる数値計算」第
236頁(1986年4月20日朝倉書店刊)。
【0035】上記のほか、「現代数学百科」(矢野健太
郎訳、講談社刊)にも平均平面5の算出方法が詳述され
ており、平均平面5の計算式等についてはこれら書籍に
開示されるものと同様に行われるため、ここでは解説を
省略する。
【0036】算出された平均平面5は図2に示すように
水平面に対してθ1の角度で傾斜しており、この角度θ1
は構造物10の全体の傾斜を示す。
【0037】構造物10の全体の傾斜を管理するために
予め設定した許容傾斜角度θと平均平面5の傾斜角度θ
1との比較を行う。この許容傾斜角度θは例えば、tanθ
=1/1000(水平面上の1mに対して1mmの上下変
位)の値に設定されて、θ1≦θであれば平均平面5の
傾斜が許容範囲にあることを確認する。
【0038】傾斜角度θ1が許容傾斜角度θ以内である
場合、梁2の計測区間1A1B〜1D1Eごとに予め設
定された梁2の許容折れ角αに基づいて、柱1A〜1E
の相対変位の許容範囲を示す許容幅Δhの演算を行う。
【0039】ここで、許容折れ角αは柱1A〜1Eを通
る梁2が水平面となす角度の許容値を示すもので、梁2
の計測区間1A1B〜1D1Eの間隔はLに等しく設定
されるため、角計測区間毎の許容折れ角αも等しく設定
される。
【0040】この許容折れ角αは例えば、tan α=1/
400(水平面上の0.4mに対して1mmの上下変位)
の値に設定され、柱1A〜1Eの間隔がすべてLである
ことから許容幅Δhは計測区間1A1B〜1D1Eでそ
れぞれ等しくなって次式により算出される。
【0041】Δh=L×tan α …(1) 次に、図3に示すように、この許容幅Δhを平均平面5
の上下に加えて厚みを備えた立体空間としての許容層6
を形成する。
【0042】ここで、許容層6は平均平面5上の任意の
点(x,z)に対して、 (x,z)→(x,z±Δh/2) …(2) としたもので、X−Y−Zの3次元空間内において、許
容層6は平均平面5を中心とした立体空間を形成する。
【0043】こうして、演算された許容層6と計測レベ
ルHa〜Heとの比較を行って、計測レベルHa〜He
が許容層6に含まれるかどうかを次式に基づいてそれぞ
れ判定する。
【0044】 zn−Δh/2 < zHn < zn+Δh/2 …(3) ここで、znは柱1A〜1Eの各計測地点に対応した平
均平面5上のZ軸座標、zHnは計測レベルHa〜Heに
対応したZ軸座標を示す。
【0045】図3において、柱1A、1Cが上記(3)
式を満たす一方、柱1B、1D、1Eでは上記(3)式
を満足せずに、柱1B、1D、1Eの計測レベルは許容
幅Δhを越えて許容層6から突出するため、これら許容
層6を越えた柱1B、1D、1Eが修正を必要とする位
置として判定される。
【0046】ここで、許容層6内にある柱1A、1Cの
レベルHa、Hcは共に0(水平面上)ではなく、柱1
A、1Cに支持された梁2は水平面に一致せずに不同沈
下によるレベル差を含んでいるが、構造物10は全体の
傾斜、すなわち、平均平面5が許容傾斜角θ以内、かつ
梁2が許容折れ角α以内であれば問題なく機能すること
ができるため、敢えてこれら柱1A、1Cの修正を行わ
ず、修正にかかる費用を低減するのである。
【0047】修正を加える柱1B、1D、1Eについて
も、修正後のレベルが水平面に完全に一致する必要性は
なく、許容層6内に収束するレベルまで修正すればよい
が、このとき、レベルの修正量を許容層6の外周に一致
させてしまうと、進行する不同沈下によっては短期間
(例えば、数カ月)で計測レベルが許容層6を越えてし
まう場合があり、レベル修正のサイクルが短くなって修
正コストを増大させてしまう。
【0048】このため、レベルの修正量ΔHnは図4に
示すように、許容層6を構成する許容幅Δhに所定の割
合Kを乗じた修正範囲7内に測定レベルを収束させれば
よいため、次式に基づいて演算することができる。
【0049】 ΔHn=zHn−(zn±Δh/2×K) …(4) ただし、ΔHnは柱1A〜1Eの位置に対応したレベル
の修正量、Δh/2×Kは平均平面5から修正範囲7の
外周(最大又は最小値)までの距離、Kは所定の割合
で、例えば80%等に予め設定される。
【0050】上記(3)式で修正が必要と判定された柱
1B、1D、1Eのレベルの修正量は、図3に示すよう
にΔHB、ΔHD、ΔHEとして上記(4)式よりそれぞ
れ演算され、これら修正量ΔHB、ΔHD、ΔHEに基づ
いて図示しない油圧ジャッキを駆動すると、柱1B、1
Eはジャッキアップ、柱1Dはジャッキダウンされてそ
れぞれ許容層6の内部に形成した修正範囲7に含まれる
点1B′、1D′、1E′へそれぞれ変位し、これに応
動して梁2は図中破線で示した2′へ変位する。
【0051】2′へ変位した梁2は、許容折れ角αに基
づいて算出された許容層6の内部に含まれるため、各計
測区間Lにおける梁2の傾斜は許容折れ角α未満となっ
て、柱1A〜1Eのレベルは許容範囲内に修正されるの
である。
【0052】ここで、図5に示すように、X−Z直交平
面で演算したレベルの修正量ΔHnと、平均平面5と直
交する座標で演算した修正量ΔHn′の差は、平均平面
5の許容傾斜角度θを上記のように、tan θ=1/10
00と微小角度に設定した場合、 ΔHn−ΔHn′≒0(ΔHn=100mmのとき、ΔHn'
=99.999mm) となるため、構造物の修正量に対して無視することがで
きる。
【0053】このように、上記の例は最小2乗法で求め
た平均平面5が傾斜許容角度θ以内である場合には、平
均平面5に基づいて演算した許容層6で修正を行う柱1
A〜1Eを判定することができたが、柱1A〜1Eのレ
ベルが許容層6内にあっても不同沈下によるレベルの修
正が必要な場合があり、この場合について以下に説明す
る。
【0054】図6は上記と同様にして柱1A〜1Eの測
定レベルHa〜Heに基づいて最小2乗法により算出し
た平均平面5を示し、この平均平面5を中心として許容
折れ角αに基づいて上記(2)式から算出した許容層6
を示す。
【0055】この場合、柱1A〜1Eは許容層6の内周
に含まれており、この状態ではレベルの修正を行う必要
はないが、平均平面5が水平面となす角度θ1は許容傾
斜角度θを越えているため、平均平面5を修正角Δθだ
け回転させる。ただし、修正角Δθ=θ1−θである。
【0056】平均平面5はΔθの回転によって5′の位
置へ変位し、回転した平均平面5′に基づいて再度許容
層6′及び修正範囲(図示せず)の演算を行う。
【0057】再計算された許容層6′と柱1A〜1Eの
レベルを上記(3)式で比較すると、図7に示すように
柱1A、1Eが許容層6′からそれぞれ突出してレベル
の修正が必要となる。
【0058】この柱1A、1Eについて上記(4)式よ
りΔHA、ΔHEをそれぞれ演算し、これら修正量Δ
A、ΔHEに基づいて図示しない油圧ジャッキを駆動す
ると、柱1Aをジャッキダウン、柱1Eはジャッキアッ
プされてそれぞれ許容層6′の内部に形成した図示しな
い修正範囲に含まれる点1A′、1E′へそれぞれ変位
し、これに応動して梁2は図中破線で示した2′へ変位
して柱1A〜1Eは不同沈下によるレベルの偏差を許容
範囲内に修正して構造物10を所定の傾斜角度内に保持
することができるのである。
【0059】こうして、演算された平均平面5と予め設
定された許容折れ角αに基づいて算出された許容層6と
に基づいて各計測地点のレベルをそれぞれ比較すること
によって、修正位置の決定及び修正量をX、Y軸につい
て同時に測定することができ、柱1Aa〜1Edについ
ても上記と同様に測定することができ、前記従来例に比
して修正箇所を低減しながら構造物10のレベル修正を
確実に行うことが可能となって、上記のような測定方法
によって不同沈下の修正をコンピュータ8で高速かつ正
確に行うことができる。
【0060】このようにして、構造物10の所定の複数
箇所で梁2を支持するとともに、計測地点を構成する柱
1A〜1Eで計測されたレベルHa〜Heに基づいて最
小2乗法により平均平面5を算出した後、この平均平面
5が水平面に対して許容傾斜角度θ以内となるよう回転
させるとともに、この平均平面5を中心とした許容層6
を梁2の許容折れ角αに基づいて計測区間毎に演算して
から、計測レベルHa〜Heのうち許容層6から突出し
たものを修正範囲7に収束させるよう修正量ΔHnを算
出したため、構造物の全体の傾斜を平均平面5で、梁2
の傾斜を許容層6でそれぞれ管理することができ、修正
が必要な計測地点及びその修正量ΔHnを容易に決定す
ることが可能となるだけでなく、前記従来例のように連
鎖的にレベルを修正する必要がなくなるため、熟練を要
することなく確実に測定効率を向上させることができ、
計測地点を多数備えた大規模構造物における不同沈下の
修正を高速かつ正確に行うことが可能となる。
【0061】図8は他の実施例を示し、柱1A〜1Eの
間隔、すなわち、計測区間1A1B〜1D1Eの間隔を
それぞれ異なる間隔L1〜L4で構成した例であり、この
ような場合では、許容層61〜64を計測区間L1〜L4
の間隔に応じてそれぞれ演算すればよく、その他につい
ては上記と同様にして測定を行うことができる。
【0062】ここで、梁2が平均平面5と交差する計測
区間1A1B、1C1D、1D1Eの許容層6は上記
(2)式に基づいて行われるが、梁2が平均平面5と交
差しない計測区間1B1Cでは、梁2が平均平面5の下
方に位置するため、上記(2)式より許容層62を次式
に基づいて算出する。
【0063】 (x,z)→(x,z−Δh) …(2)' 許容層62は平均平面5を上面とする立体空間を形成
し、柱1B、1Cの計測レベルの比較は上記(3)式か
ら次式に基づいて判定する。
【0064】 zn−Δh < zHn < zn …(3)' このため、レベルの修正量ΔHnも上記(4)式から次
式により演算すればよい。
【0065】 ΔHn=zHn−(zn−Δh×K) …(4)' なお、梁2が平均平面5と交差する計測区間1A1B、
1C1D、1D1Eについては、上記第1の実施例と同
様にして測定することができる。
【0066】
【発明の効果】以上のように第1の発明よれば、構造物
の所定の複数箇所で計測されたレベルから不同沈下によ
って水平面から変位した平均平面を最小2乗法によって
演算する。この平均平面の傾斜が許容範囲内に有れば、
予め設定された計測レベルの許容幅Δhを前記平均平面
に加えて立体空間としての許容層を算出し、計測レベル
のうち許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点
と判定し、この計測地点のレベルと許容層との差を不同
沈下の修正量ΔHnとしたため、不同沈下による梁の屈
曲を許容層で管理することで熟練を要することなく容易
かつ確実にレベルの修正位置及び修正量を測定すること
が可能となり、多数の計測地点を備えた大規模構造物の
レベル修正の自動化を推進することができる。
【0067】また、第2の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には水平
面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させ、この
平均平面に予め設定された計測レベルの許容幅Δhを加
えて立体空間としての許容層を算出し、計測レベルのう
ち許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点と判
定し、この計測地点のレベルと許容層との差を不同沈下
の修正量ΔHnとしたため、不同沈下による構造物全体
の傾斜を平均平面で、梁の屈曲を許容層でそれぞれ管理
することが可能となって、熟練を要することなく容易か
つ確実にレベルの修正位置及び修正量を測定することが
でき、多数の計測地点を備えた大規模構造物のレベル修
正の自動化を推進することができる。
【0068】また、第3の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には水平
面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させ、所定
の計測区間として計測地点間毎に予め設定された前記計
測レベルの許容幅Δhをそれぞれ演算してから、回転さ
せた平均平面にこの許容幅Δhを加えて立体空間として
の許容層を計測区間毎に算出し、計測レベルのうちこの
許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点と判定
し、この計測地点のレベルと許容層との差を不同沈下の
修正量ΔHnとしたため、不同沈下による構造物全体の
傾斜を平均平面で、梁の屈曲を計測区間毎に演算した許
容層でそれぞれ管理することが可能となって、熟練を要
することなく容易かつ確実にレベルの修正位置及び修正
量を測定することができ、多数の異なる間隔で配設され
た計測地点を備える大規模構造物においてもレベル修正
の自動化を推進することができる。
【0069】また、第4の発明は、前記計測レベルの許
容幅Δhを計測地点を通過する梁がなす角度の許容値α
に基づいて予め設定したため、計測地点のレベルを修正
すべきか否か、また、修正量がどれだけ必要かを一義的
に決定することが可能となって、熟練を要することなく
構造物の不同沈下修正量の測定を行うことができる。
【0070】また、第5の発明よれば、構造物の所定の
複数箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平
面から変位した平均平面を最小2乗法によって演算す
る。平均平面の傾斜が許容範囲内に有れば、予め設定さ
れた計測レベルの許容幅Δhを前記平均平面に加えて立
体空間としての許容層を算出し、計測レベルのうち許容
層に含まれないものを修正が必要な計測地点と判定し、
この計測地点のレベルと許容層との差を不同沈下の修正
量ΔHnとしたため、不同沈下による梁の屈曲を許容層
で管理することで熟練を要することなく容易かつ確実に
レベルの修正位置及び修正量を測定することが可能とな
り、多数の計測地点を備えた大規模構造物のレベル修正
の自動化を推進することができる。
【0071】また、第6の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には水平
面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させ、この
平均平面に予め設定された計測レベルの許容幅Δhを加
えて立体空間としての許容層を算出し、計測レベルのう
ち許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点と判
定し、この計測地点のレベルと許容層との差を不同沈下
の修正量ΔHnとしたため、不同沈下による構造物全体
の傾斜を平均平面で、梁の屈曲を許容層でそれぞれ管理
することが可能となって、熟練を要することなく容易か
つ確実にレベルの修正位置及び修正量を測定することが
でき、多数の計測地点を備えた大規模構造物のレベル修
正の自動化を推進することができる。
【0072】また、第7の発明は、構造物の所定の複数
箇所で計測されたレベルから不同沈下によって水平面か
ら変位した平均平面を最小2乗法によって演算し、この
平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場合には水平
面に対して所定の角度θ以内となるよう回転させ、所定
の計測区間として計測地点間毎に予め設定された前記計
測レベルの許容幅Δhをそれぞれ演算してから、回転さ
せた平均平面にこの許容幅Δhを加えて立体空間として
の許容層を計測区間毎に算出し、計測レベルのうちこの
許容層に含まれないものを修正が必要な計測地点と判定
し、この計測地点のレベルと許容層との差を不同沈下の
修正量ΔHnとしたため、不同沈下による構造物全体の
傾斜を平均平面で、梁の屈曲を計測区間毎に演算した許
容層でそれぞれ管理することが可能となって、熟練を要
することなく容易かつ確実にレベルの修正位置及び修正
量を測定することができ、多数の異なる間隔で配設され
た計測地点を備える大規模構造物においてもレベル修正
の自動化を推進することができる。
【0073】また、第8の発明は、前記計測レベルの許
容幅Δhを計測地点を通過する梁がなす角度の許容値α
に基づいて予め設定したため、計測地点のレベルを修正
すべきか否か、また、修正量がどれだけ必要かを一義的
に決定することができ、熟練を要することなく構造物の
不同沈下修正量の測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す計測位置の概略図であ
る。
【図2】平均平面を示す図1のX−Z平面図である。
【図3】同じく許容層を示すX−Z平面図である。
【図4】同じく修正範囲を示すX−Z平面の概略図であ
る。
【図5】修正量の座標を示す概念図である。
【図6】平均平面の回転を示す図1のX−Z平面図であ
る。
【図7】同じくレベルの修正後を示すX−Z平面図であ
る。
【図8】異なる計測区間で構成された場合のX−Z平面
図である。
【図9】レベル修正装置の概略図である。
【図10】従来のレベル修正方法を示す概略図である。
【図11】修正後のX軸方向の梁を示す部分拡大図であ
る。
【図12】同じくY軸方向における部分拡大図である。
【図13】さらに修正を加えた場合の梁のY軸方向にお
ける部分拡大図である。
【図14】請求項5ないし請求項8のいずれかひとつの
発明に対応するクレーム対応図である。
【符号の説明】
1A〜1E 柱 2 梁 5 平均平面 6 許容層 7A〜7E レベルセンサ 50 レベル計測手段 51 平均平面演算手段 52 回転手段 53 許容層演算手段 54 判定手段 55 修正量演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 幹治 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株式 会社大林組内 (72)発明者 山辺 秀夫 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株式 会社大林組内 (72)発明者 香川 勇 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株式 会社大林組内 (72)発明者 清水 俊彦 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株式 会社大林組内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物の所定の複数箇所にレベルを計測
    する手段を備えた計測地点を予め設定し、これら計測地
    点で計測されたレベルから最小2乗法によって平均平面
    を演算した後、前記平均平面の傾斜が許容範囲内に有れ
    ば、予め設定された前記レベルの許容幅Δhを前記平均
    平面に加えた許容層を演算して、前記計測されたレベル
    がこの許容層に含まれるかを比較し、この比較において
    前記許容層を越えたレベルに対応する計測地点を修正位
    置と判定し、このレベルと前記許容層との差を不同沈下
    の修正量ΔHnとしたことを特徴とする構造物の不同沈
    下修正量測定方法。
  2. 【請求項2】 構造物の所定の複数箇所にレベルを計測
    する手段を備えた計測地点を予め設定し、これら計測地
    点で計測されたレベルから最小2乗法によって平均平面
    を演算した後、前記平均平面の傾斜が許容範囲を超過し
    ている場合には、この平均平面を水平面に対して所定の
    角度θ以内となるよう回転させてから、予め設定された
    前記レベルの許容幅Δhを前記平均平面に加えた許容層
    を演算して、前記計測されたレベルがこの許容層に含ま
    れるかを比較し、この比較において前記許容層を越えた
    レベルに対応する計測地点を修正位置と判定し、このレ
    ベルと前記許容層との差を不同沈下の修正量ΔHnとし
    たことを特徴とする構造物の不同沈下修正量測定方法。
  3. 【請求項3】 構造物の所定の複数箇所にレベルを計測
    する手段を備えた計測地点を予め設定し、これら計測地
    点で計測されたレベルに基づいて最小2乗法によって平
    均平面を演算した後、前記平均平面の傾斜が許容範囲を
    超過している場合には、この平均平面を水平面に対して
    所定の角度θ以内となるよう回転させてから、所定の計
    測区間毎に応じて予め設定された前記計測レベルの許容
    幅Δhをそれぞれ演算し、この許容幅Δhを前記平均平
    面に加えた許容層を演算して、前記計測されたレベルが
    この許容層に含まれるかを比較し、この比較において前
    記許容層を越えたレベルに対応する計測地点を修正位置
    と判定し、このレベルと前記許容層との差を不同沈下の
    修正量ΔHnとしたことを特徴とする構造物の不同沈下
    修正量測定方法。
  4. 【請求項4】 前記計測レベルの許容幅Δhが、計測地
    点を通る梁がなす角度の許容値αに基づいて予め設定さ
    れたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれ
    かひとつに記載の構造物の不同沈下修正量測定方法。
  5. 【請求項5】 構造物の所定の複数箇所を計測地点とし
    てレベルを計測する手段と、これら計測地点で計測され
    たレベルから最小2乗法によって平均平面を演算する手
    段と、予め設定された前記レベルの許容幅Δhを前記平
    均平面に加えた許容層を演算する手段と、前記計測され
    たレベルがこの許容層に含まれるかを判定する手段と、
    この判定結果において前記許容層を越えたレベルに対応
    する計測地点を修正位置と判定し、このレベルと前記許
    容層との差を不同沈下の修正量ΔHnとして算出する手
    段とを備えたことを特徴とする構造物の不同沈下修正量
    測定装置。
  6. 【請求項6】 構造物の所定の複数箇所を計測地点とし
    てレベルを計測する手段と、これら計測地点で計測され
    たレベルから最小2乗法によって平均平面を演算する手
    段と、前記平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場
    合には、この平均平面を水平面に対して所定の角度θ以
    内となるよう回転させる手段と、予め設定された前記レ
    ベルの許容幅Δhを前記平均平面に加えた許容層を演算
    する手段と、前記計測されたレベルがこの許容層に含ま
    れるかを判定する手段と、この判定結果において前記許
    容層を越えたレベルに対応する計測地点を修正位置と判
    定し、このレベルと前記許容層との差を不同沈下の修正
    量ΔHnとして算出する手段とを備えたことを特徴とす
    る構造物の不同沈下修正量測定装置。
  7. 【請求項7】 構造物の所定の複数箇所を計測地点とし
    てレベルを計測する手段と、これら計測地点で計測され
    たレベルから最小2乗法によって平均平面を演算する手
    段と、前記平均平面の傾斜が許容範囲を超過している場
    合には、この平均平面を水平面に対して所定の角度θ以
    内となるよう回転させる手段と、所定の計測区間毎に応
    じて予め設定された前記レベルの許容幅Δhを前記平均
    平面に加えた許容層を演算する手段と、前記計測された
    レベルがこの許容層に含まれるかを判定する手段と、こ
    の判定結果において前記許容層を越えたレベルに対応す
    る計測地点を修正位置と判定し、このレベルと前記許容
    層との差を不同沈下の修正量ΔHnとして算出する手段
    とを備えたことを特徴とする構造物の不同沈下修正量測
    定装置。
  8. 【請求項8】 前記計測レベルの許容幅Δhが、計測地
    点を通る梁がなす角度の許容値αに基づいて予め設定さ
    れたことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれ
    かひとつに記載の構造物の不同沈下修正量測定装置。
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