JPH0729202A - レーザカプラー - Google Patents

レーザカプラー

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JPH0729202A
JPH0729202A JP5196830A JP19683093A JPH0729202A JP H0729202 A JPH0729202 A JP H0729202A JP 5196830 A JP5196830 A JP 5196830A JP 19683093 A JP19683093 A JP 19683093A JP H0729202 A JPH0729202 A JP H0729202A
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JP
Japan
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light
laser
photodiode
error signal
beams
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JP5196830A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Matsumoto
芳幸 松本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】3−スポット法を用いることにより、電気回路
で数値補正をする必要がなく、安定したトラッキング信
号が得られ、しかもコンパクトにすることができる、レ
ーザカプラーを提供すること。 【構成】レーザ光Lを光ディスクDに照射して、その光
ディスクDで反射したレーザ光に基づいて、3−スポッ
ト法で光ディスクDのトラッキングエラー信号を得るの
に用いられるレーザカプラーLCであり、このレーザ光
Lを通す窓部12を備え、この窓部12にレーザ光を3
ースポットに形成するための回折格子16を設けたレー
ザカプラー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえばコンパクトデ
ィスク、光磁気ディスク(MO)、あるいはミニディス
ク(MD)等の光ディスクに情報を記録したり、あるい
は光ディスクの情報を再生するために、光ディスクにレ
ーザ光を照射する、受発光一体型光学素子としてのレー
ザカプラーの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンパクトディスク(CD)等の光ディ
スクに情報を記録したり、あるいは記録媒体に記録され
た情報を再生するのに、光ピックアップを用いる。この
光ピックアップには、レーザ光を発生ならびに光ディス
クからの戻り光を受光するレーザカプラーが設けられて
いる。
【0003】従来のこの種のレーザカプラーにおいて
は、光ディスクのトラッキングエラー信号を、いわゆる
1つのスポット(One−Spot)を用いたプッシュ
−プル(Push−Pull)方式により得ていた。
【0004】この従来のプッシュ−プル方式では、図8
に示すように、2つのフロントフォトディテクタPD1
とリアフォトディテクタPD2を備えている。そして、
フロントフォトディテクタPD1とリアフォトディテク
タPD2の受光面を、それぞれ平行に4つに分割してい
て、フロントフォトディテクタPD1では領域A0,B
0,C0,D0を有し、リアフォトディテクタPD2で
は領域A2,B2,C2,D2を有している。
【0005】図8の例では、レーザ光のスポットSP
1,SP2の径が同じに描かれていてる。プッシュ−プ
ル方式では、レーザ光が光ディスクのピットにより回折
され、再び対物レンズに入射されたレーザ光の強度分布
が、ピットとレーザ光のスポットの相対的な位置変化に
より変化することを利用している。
【0006】これらのレーザ光のスポットSP1,SP
2内の上下方向の光強度分布が等しいときには、レーザ
光が光ディスクのトラックに対してオントラックした状
態にある。これに対して、レーザ光のスポットSP1,
SP2の光強度分布が非対称のときには、レーザ光が光
ディスクのトラックに対してデトラックした状態にあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このプッシュ−プル方
式によりトラッキングエラー信号を得るには、領域(Z
1+Z4)と、領域(Z2+Z3)との差動を取ること
により得ている。
【0008】しかし、このプッシュ−プル方式では、ト
ラッキングエラー信号が、光ピックアップの対物レンズ
のラジアル方向へのシフト(変位)や、ディスクのラジ
アルスキュー(ディスクの傾き)に対して変動し易い。
【0009】また、2つのフロントフォトディテクタP
D1とリアフォトディテクタPD2における分割ライン
に対して横切る方向(図8では上下方向)に、スポット
SP1,SP2がシフトするように、光学部品が動く
と、トラッキングエラー信号のゼロクロス点がずれてし
まう。
【0010】そこで、プッシュ−プル方式におけるこれ
らの欠点を解消して安定したトラッキングエラー信号を
得るために、トラッキングエラー信号は、TPP(To
pHold Push−Pull)回路等を用いて、電
気的に数値補正しなければならない。
【0011】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、3−スポット法を用いることにより、電
気回路で数値補正をする必要がなく、安定したトラッキ
ング信号が得られ、しかもコンパクトにすることができ
る、レーザカプラーを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明にあ
っては、レーザ光を光ディスクに照射して、その光ディ
スクで反射したレーザ光に基づいて、3−スポット法で
光ディスクのトラッキングエラー信号を得るのに用いら
れるレーザカプラーであり、上記レーザ光を通す窓部を
備え、この窓部にレーザ光を3ースポットに形成するた
めの回折格子を設けたレーザカプラーにより、達成され
る。
【0013】また、本発明にあっては、好ましくは前記
回折格子を通るレーザ光は、2つの受光センサーにより
受光されて光ディスクのトラッキングエラー信号を得る
構成である。
【0014】また、本発明にあっては、好ましくは前記
受光センサーはフォトダイオードもしくはCCDであ
る。
【0015】
【作用】上記構成によれば、窓部に設けた回折格子を介
してレーザ光を光ディスクに照射して、その光ディスク
で反射したレーザ光に基づいて、3−スポット法で光デ
ィスクのトラッキングエラー信号を得る。窓部に回折格
子を設けるので、レーザカップラーがコンパクトであ
る。
【0016】2つのトラッキング信号を得るための受光
センサーにより、トラッキング信号を得る。回折格子に
は、前記レーザ光源から前記光ディスクへ往くレーザ光
と、前記光ディスクで反射、回折して戻るレーザ光が通
る場合にあっても、回折格子の回折光量比を所定の値に
設定しておけば、何ら問題はない。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を添付図面に基
づいて詳細に説明する。尚、以下に述べる実施例は、本
発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々
の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明
において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、こ
れらの態様に限られるものではない。
【0018】図1は、本発明のレーザカプラーの好まし
い実施例を含む光ディスク装置の光学系を示す側面図で
ある。また、図2は、このレーザカプラーの好ましい実
施例を示す平面図、そして図3は、このレーザカプラー
の好ましい実施例を示す正面図である。
【0019】図1を参照すると、レーザカプラーLC
は、たとえば通常の2軸アクチュエータともいう光ピッ
クアップPPに配置されいる。このレーザカプラーLC
は、受発光一体型光学素子ともいい、レーザ光により光
ディスクDに記録された情報を再生したり、あるいは光
ディスクDに対して情報を記録するのに用いられる。
【0020】光ピックアップPPは、光ディスクDに対
面して配置されていて、この光ピックアップPPはレー
ザカプラーLCと対物レンズ1を備えている。たとえ
ば、この対物レンズ1は、光ピックアップPPにおい
て、トラッキング方向TRとフォーカス方向FCに移動
出来るようになっている。
【0021】これらのトラッキング方向TRとフォーカ
ス方向FCは、図に示すように、接線方向(TAN)に
対してそれぞれ直角である。また、この実施例では、
光ディスクDは、たとえばいわゆるコンパクトディスク
である。
【0022】図1ないし図3に示すように、レーザカプ
ラーLCは、次のような構成となっている。図1に示す
ように、基板2の上面には、4方の側板4,6,8,1
0が固定されている。図1には4方の側板の内の2つの
側板4,6を示しており、図3には残りの2つの側板
8,10を示している。これらの側板4,6,8,10
と、基板2は、たとえばセラミックや銅により作られて
いる。
【0023】これらの側板4,6,8,10の上部に
は、窓部ともいうウィンドウガラス12が固定されてい
る。このウィンドウガラス12は、基板2に対向してい
る。ウィンドウガラス12は、好ましくはたとえば透明
のガラス板であり、ウィンドウガラス12の内面は、回
折格子面14となっている。
【0024】この回折格子面14には、特に図2に示す
ように、複数本の回折格子16が、所定間隔をおいて、
基板2の長手方向(図2において左右方向)にそって形
成されている。これらの回折格子16は、好ましくはウ
ィンドウガラス12に埋め込まれるか一体に成るように
形成されている。このように、回折格子16をウィンド
ウガラス12に一体に形成することにより、回折格子1
6とウィンドウガラス12を別体に形成するのに比べ
て、レーザカップラーLC自体をコンパクトにすること
ができる。
【0025】具体的には、各回折格子16は、たとえば
エッチング法によりウィンドウガラス12に形成され、
たとえばSiO2により形成されている。
【0026】各回折格子16の形成間隔は、たとえば約
10μmである。
【0027】このウィンドウガラス12の回折格子面1
4には、後で説明するように、光ディスクDに向かう往
きレーザ光と、光ディスクDの面のピットで回折され
た、戻りレーザ光が通るようになっている。図1に示す
ように、回折格子16は、レーザ光Lから、光ディスク
Dに対して、3つのスポットもしくは3つのビームであ
る、0次光、1次光、そして−1次光を発生させるため
のものである。この3つのスポットもしくはビームの内
の0次光を主ビームといい、1次光と−1次光を副ビー
ムという。
【0028】上述した4方の側板4,6,8,10、ウ
ィンドウガラス12、そして基板2は、パッケージ20
を形成している。このパッケージ20の中であって、し
かも基板2の上には、半導体基板ともいうサブストレー
ト22を有している。このサブストレート22は、たと
えばSiサブストレートである。
【0029】サブストレート22の上には、マイクロプ
リズム24と、レーザ光の発光受光用の半導体素子26
が配置されている。
【0030】まず、レーザ光の発光受光用の半導体素子
26について説明する。図1と図3に示すように、半導
体素子26は、レーザ光Lを発光するレーザ半導体チッ
プ30と、このレーザ半導体チップ30から発光される
後方のレーザ光BLをモニターするモニター用の受光部
32を有している。レーザ半導体チップ30は、たとえ
ばレーザダイオードである。
【0031】次に、マイクロプリズム24について説明
する。図3に示すこのマイクロプリズム24は、傾斜し
た半透過反射面30を有する。この半透過反射面30
は、レーザ光Lを透過および反射する面であり、傾斜し
た状態でレーザ半導体チップ30に向かいあっている。
マイクロプリズム24は、後で説明するサブストレート
22に形成されたフォトダイオードの上に配置されてい
る。また、マイクロプリズム24の上面32は、レーザ
光Lの全反射面となっている。
【0032】次に、サブストレート22について説明す
る。図4に示すように、サブストレート22には、両サ
イドの2つのフォトダイオードPDEとPDF、そして
中央のフォトダイオード群PDMが、サブストレート2
2の長手方向にそって、平行に配置されている。中央の
フォトダイオード群PDMは、2つのフォトダイオード
PDM1,PDM2から構成されている。
【0033】図4において、フォトダイオードPDEと
PDF、そして中央の2つのフォトダイオードPDM
1,PDM2に描かれている円は、レーザ光Lのスポッ
トSPを示している。
【0034】両サイドの2つのフォトダイオードPDE
とPDFは、上述した3つのスポットである0次光、1
次光、そして−1次光を用いる3−スポット法により、
図1の光ディスクDのピットに対してレーザ光Lがオン
トラック状態にあるか、あるいはどの程度デトラック状
態に有るかを示すトラッキングエラー信号を得るために
用いられるものである。
【0035】このように、トラッキングエラー信号を必
要とするのは、次の理由による。つまり、図1の光ディ
スクDの回転に伴う偏心を補うために、トラッキングサ
ーボ駆動部にこのトラッキングエラー信号を与えて、光
ピックアップPPの対物レンズ1を光ディスクDに対し
てトラッキング方向Trに、トラッキングサーボ制御す
るためである。
【0036】また、中央のフォトダイオード群PDM
は、D−3DF法により、フォーカスエラー信号を得る
のに用いられるものである。
【0037】このように、フォーカスエラー信号を必要
とするのは、次の理由による。つまり、図1の光ディス
クDの回転に伴う回転軸方向の揺れを補うために、フォ
ーカスサーボ駆動部にこのフォーカスエラー信号を与え
て、光ピックアップPPの対物レンズ1を光ディスクD
に対してフォーカス方向FCに、フォーカスサーボ制御
するためである。
【0038】図4の上記フォトダイオード群PDMを拡
大して、図5に示す。図4において、フォトダイオード
PDM1,PDM2は、それぞれ3つずつの領域に分割
されている。つまり、フォトダイオードPDM1は、受
光領域40,42,44に分割されており、フォトダイ
オードPDM2は、受光領域50,52,54に分割さ
れている。
【0039】受光領域40,42は同じ大きさであり、
受光領域44よりも大きくなっている。また、受光領域
50,52は、受光領域40,42と同じ大きさであ
り、受光領域54よりも大きくなっている。受光領域5
4は、受光領域44と同じ大きさである。
【0040】次に、図1ないし図3に示す上記構成のレ
ーザカプラーLCを用いて、光ディスクDに対するトラ
ッキングエラー信号とフォーカスエラー信号を得る方法
について、順次説明する。
【0041】図3に示すレーザ半導体チップ30から発
生したレーザ光Lは、マイクロプリズム24の傾斜した
半透過反射面30で反射して、ウィンドガラス12の回
折格子面14を通る。なお、図3では、光ディスクDと
対物レンズ1の図示を省略している。
【0042】このようにしてレーザ光Lが回折格子面1
4の回折格子16を通ることにより、図1に示すよう
に、レーザ光Lは、回折光量の0次光、1次光、そして
−1次光に回折され3ビームとなる(往きの回折)。そ
して、往きレーザ光Lのこれらの0次光、1次光、そし
て−1次光が、対物レンズ1を介して光ディスクDに到
達する。
【0043】そして、光ディスクDの面に形成されてい
るピットの情報を得た、戻りレーザ光が対物レンズ1を
通り、再び回折格子面14の回折格子16を通る。この
際、上記の3ビームは各々回折され(戻りの回折)、3
×3=9ビームになる。
【0044】回折格子16の戻りの回折が0次である往
きの0次光、1次光、そして−1次光は、図3に示すよ
うに、マイクロプリズム24の傾斜した半透過反射面3
0を透過して、マイクロプリズム24内に入る。
【0045】マイクロプリズム24内に入った往きの0
次光、1次光、そして−1次光は、各々、図4に示すフ
ロントのフォトダイオードPDM1と、フォトダイオー
ドPDE,PDFに到達する。そこで、往きの0次光、
1次光、そして−1次光は、半透過し、残部が図3に示
すようにマイクロプリズム24の上面32にて反射し
て、図4に示すリアーのフォトダイオードPDM2と、
フォトダイオードPDE,PDFに到達する。
【0046】この際に、図4に示すように、各フォトダ
イオードPDM1,PDM2には往きの0次光が、フォ
トダイオードPDEには往きの1次光が、そしてフォト
ダイオードPDFには往きの−1次光が、各々スポット
SPとして形成される。
【0047】上述した戻り0次光が、本来の検出すべき
サーボ用の信号光である。
【0048】ここで、トラッキングエラー信号を得る方
法について説明する。トラッキングエラー信号は、図4
に示す両サイドのフォトダイオードPDE,PDFから
得る。つまり、数式1で示すように、フォトダイオード
PDE,PDFにおける光量の差から、3−スポット法
によりトラッキングエラー信号を得る。
【0049】
【数1】
【0050】もし、レーザ光のスポットが光ディスクD
の情報トラック上でオン−トラッキングした時には、数
式1の光量差がゼロになる。
【0051】次に、フォーカスエラー信号を得る方法に
ついて説明する。フォーカスエラー信号は、図4のフロ
ントのフォトダイオードPDM1,リアーのフォトダイ
オードPDM2における光量に基づいて、通常用いられ
るD−3DF(Differential−3 Div
ided DetectionFor Focusin
g)法、すなわち差動−3分割法により得られる。
【0052】フロントのフォトダイオードPDM1,リ
アーのフォトダイオードPDM2は、図5に拡大して示
している。フロントのフォトダイオードPDM1,リア
ーのフォトダイオードPDM2ともに、3分割領域型の
ものである。
【0053】この実施例では、レーザ光のスポットが、
光ディスクDの情報トラック上でジャストフォーカスし
た時に、領域44または領域54(中央のディテクタ)
における光量と、(領域40+領域42)における光
量、または(領域50+領域52)における光量(両端
のディテクタ)おける光量が等しくなるように、3分割
している。
【0054】D−3DF法では、ジャストフォーカスの
時には、図5の実線の円で示すように、フロントのフォ
トダイオードPDM1におけるスポットSPの大きさ
と、リアーのフォトダイオードPDM2におけるスポッ
トSPの大きさが、等しい。
【0055】これに対して、たとえば図1の光ディスク
Dが対物レンズ1に近づくと、図5の破線で示す円のよ
うに、フロントのフォトダイオードPDM1におけるス
ポットSPが、リアーのフォトダイオードPDM2にお
けるスポットSPよりも大きくなる。
【0056】また、逆に図1の光ディスクDが対物レン
ズ1から遠ざかると、その逆であり、図示はしないが、
フロントのフォトダイオードPDM1におけるスポット
SPが、リアーのフォトダイオードPDM2におけるス
ポットSPよりも小さくなる。
【0057】いずれにしても、フォーカスエラー信号を
得る場合には、次のように演算する。つまり、フロント
のフォトダイオードPDM1の両側の領域40,42と
リアーのフォトダイオードPDM2の中央領域54にお
ける総和光量Aを求め、リアーのフォトダイオードPD
M2の両側の領域50,52とフロントのフォトダイオ
ードPDM1の中央領域44における総和光量Bを求め
て、これらの総和光量Aと総和光量Bを比較する。
【0058】図5の実線で示すスポットSPの状態であ
る場合に、総和光量Aと総和光量Bの差をとることによ
り、フォーカスエラー信号が得られ、この差がゼロの時
にはジャストフォーカスである。
【0059】ところで、上述したように、図3のレーザ
Lは、光ディスクDの情報トラックに向かう往きレーザ
光Lと、逆に光ディスクDで回折、反射した戻りレーザ
光が、回折格子16を合計2度通ることが、次のような
点で問題になる。すなわち、上述したように往きと戻り
で計9つのビームが発生し、戻りの回折格子16での回
折が0次以外の+−1次光による6つのビームは、上述
のサーボ用信号(戻りの0次)用のフォトダイオードに
混入して外乱を与える。
【0060】往きの3ビームは、光ディスクD上でずれ
た位置にスポットを形成するので、それぞれ別のサーボ
信号情報を持って戻ってくる。戻りで発生する余分な6
つのビームの内、往きの0次光(主ビーム)用のフォト
ダイオードPDE,PDM2に往きの副ビームが入射
し、往きの副ビーム用のフォトダイオードPDM1,P
DFには、往きの主ビームが入射する場合が4つのビー
ムについて起こるからである。
【0061】しかし、この問題は、(ここで、回折格子
16の回折光量を、0次光I0,1次光I1,−1次光
I−1=I1とすると)、数式2のように、1次光I1
と0次光I0に関する回折光量比を小とすれば、実用上
問題はない。
【0062】
【数2】
【0063】この問題がないことを以下の様に数式を使
って示す。往きの回折でm次、戻りの回折でn次のレー
ザ光ビームの光量をI(m,n)とする。
【0064】そして、光ディスクのラジアル方向(図1
のトラッキング矢印Trと平行な方向)の位相をθと
し、光ディスクのラジアル方向の干渉項をJ,DC(直
流成分)項をKとすると、検出したい光は、n=0とな
るもので、その他は外乱である。
【0065】n=0である検出したい光量I(0,0)
は数式3に示し、また検出したい光量I(1,0)は数
式4に示し、そして検出したい光量I(−1,0)は数
式5に示す。
【0066】
【数3】
【0067】
【数4】
【0068】
【数5】
【0069】これに対して、外乱で余分である光量I
(1,−1)を数式6に、光量I(−1,1)を数式7
に、光量I(0,1)を数式8に、そして光量I(0,
−1)を数式9にそれぞれ示す。以上の7つのビーム
は、図4の括弧内に示すように、m+n=0の時は、中
央のフォトダイオードPDM1,PDM2に、m+n=
1の時はフォトダイオードPDEに、m+n=−1の時
はフォトダイオードPDFに入射する。
【0070】
【数6】
【0071】
【数7】
【0072】
【数8】
【0073】
【数9】
【0074】そこで、図5のフォーカスエラー信号用の
フォトダイオード群PDM上の全光量は、数式10のよ
うにして表せる。
【0075】
【数10】
【0076】フォーカスエラー信号は上述のD−3DF
法により、数式11に示すような演算になる。ここで、
A+BはI(0,0)の全光量を表し、A1+B1はI
(1,−1)+I(−1,1)の全光量を表す。なお、
フォーカスエラー信号を考える時には、Jcosθは無
視できる。
【0077】
【数11】
【0078】ジャストフォーカスの時であって、上述し
た総合光量A=総合光量Bであるときに、数式11の
(A1−B1)の項において、A1がB1と異なる場合
の影響は、数式12に示す程度以下である。
【0079】
【数12】
【0080】一方、図4のトラッキングエラー信号用の
フォトダイオードPDEの場合の光量は、数式13によ
り表せる。
【0081】
【数13】
【0082】また、図4のトラッキングエラー信号用の
フォトダイオードPDFの場合の光量は、数式14によ
り表せる。
【0083】
【数14】
【0084】したがって、トラッキングエラー信号は、
フォトダイオードPDEの光量と、フォトダイオードP
DFの光量の差であり、数式15により表せる。
【0085】
【数15】
【0086】ここで、数式15において、オントラック
の時に光ディスクでのラジアル方向の位相θがゼロであ
り、従ってトラッキングエラー信号はゼロとなる。
【0087】以上説明したように、従来用いていたプッ
シュ−プル法ではなく、本発明にあっては、実施例で
は、トラッキングエラー信号を得るのに3−スポット法
を用いており、電気回路で補正しなくても安定したトラ
ッキングエラー信号が得られる。
【0088】また、本発明の実施例にあっては、図1の
対物レンズ1が、光ピックアップPPにおいて独立して
動く(トラッキング方向とフォーカス方向)系に関し
て、トラッキング時(ラジアル方向)にフォーカスエラ
ー感度が減少しない。なぜなら、図5のフォトダイオー
ドPDM上のスポットSPは、分割ラインに平行な方向
に動く(図5では水平方向)だけなので、D−3DF法
の演算に関する部分の光量に変化はないからである。
【0089】また、フォーカスエラーに対するプッシュ
−プル成分が非常にうまくキャンセルできる。なぜな
ら、図5におけるプッシュープル成分は、図8に対して
90度回転していて、中央領域と両側領域の差が、より
少なくなっているからである。
【0090】他の実施例 次に、本発明のレーザカプラーの別の好ましい実施例を
使用した光学ピックアップの光学系のレイアウトを、図
6により説明する。
【0091】光ディスクDに対応して対物レンズ101
が配置されている。対物レンズ101と、3−スポット
タイプのレーザカプラーLC1の間の光路には、ミラー
105とハーフミラー110が配置されている。
【0092】また、ハーフミラー110の後ろには、R
F信号受光用のフォトダイオード140が配置されてい
る。
【0093】レーザカプラーLC1は先の実施例と同様
のもので、サーボ信号が検出される。
【0094】図6の実施例では、レーザダイオード12
6から発生する往きのレーザ光は、回折格子面114を
通り、0次光、1次光、−1次光がハーフミラー110
とミラー105で反射して、対物レンズ101を通り、
光ディスクDに到達する。
【0095】そして、光ディスクDから回折、反射した
戻りレーザ光は、対物レンズ101を通り、ミラー10
5で反射したあとに、ハーフミラー110を透過してR
F信号受光用のフォトダイオード140に到達する。ま
た、ハーフミラー110で反射したものは、レーザカプ
ラーLC1内に戻る。
【0096】RF信号受光用のフォトダイオード140
は、図7に示すような構成となっている。
【0097】したがって、RF信号受光用のフォトダイ
オード140において、RF信号を得ることができる。
【0098】なお、このフォトダイオード140は、レ
ーザカップラーLC1のレーザダイオード126の発光
点と光学的に共役な、小さなスポット径の状態となる所
に配置することができる。フォトダイオード140は、
出力すべき信号も1つなので、大きさを小さくできる。
すなわち、RF信号の取り出し端子とフォトダイオード
140に供給すべき電圧供給用の合計2本の端子があれ
ばよいので、フォトダイオード140のパッケージの外
形を少なくすることができるからである。
【0099】3−スポットレーザカプラーLC1と、ハ
ーフミラー110の距離は、非常に小さくすることがで
きるので、レーザカップラーLC1と、ハーフミラー1
10、そしてRF信号受光用のフォトダイオード140
で構成される光学部全体の大きさを小さくすることがで
きる。
【0100】ところで、本発明は、上記実施例に限定さ
れない。たとえば、本発明のレーザカプラーは、コンパ
クトディスクに限らず、光磁気ディスク(MO)、ある
いはミニディスク(MD)等の光ディスクを記録/再生
もしくは再生するための光ディスク装置の光ピックアッ
プに適用することができる。つまり、本発明のレーザカ
プラーは、光ディスクの記録面にピットが形成されてい
るタイプのものであっても、グルーブが形成されている
タイプのものであっても適用することができる。
【0101】また、光ディスクに対して、トラッキング
サーボ制御とフォーカスサーボ制御を行うようにした光
ピックアップ等に用いることができる。また、受光セン
サーは、フォトダイオードに限らず、たとえばCCDで
もよい。
【0102】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、3
−スポット法を用いて、電気回路で数値補正をする必要
がなく、安定したトラッキング信号が得られる。そし
て、回折格子を窓部に設けることにより、光ディスク装
置の小形化の要請に合わせて、レーザカップラーをコン
パクトにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレーザカプラーの好ましい実施例が適
用された光ディスク装置を示す図。
【図2】図1に示したレーザカプラーの平面図。
【図3】図1に示したレーザカプラーの内部を示す図。
【図4】図1に示したレーザカプラーに設けられている
トラッキングエラー信号とフォーカスエラー信号を得る
ための各フォトダイオードを示す図。
【図5】図4のフォトダイオードの内のフォーカスエラ
ー信号を得るためのフォトダイオードを示す図。
【図6】本発明のレーザカプラーの別の好ましい実施例
が適用された光学ピックアップを備える別の光ディスク
装置を示す図。
【図7】図6におけるRF信号受光用のフォトダイオー
ドを示す図。
【図8】従来のトラッキングエラー信号を得るためのプ
ッシュ−プル方式のフォトダイオードを示す図。
【符号の説明】
1 対物レンズ 2 基板 4,6 側板 8,10 側板 12 ウィンドウガラス(窓部) 14 回折格子面 16 回折格子 22 サブストレート 26 レーザダイオード LC レーザカプラー LC1 レーザカプラー PDM フォーカスエラー検出用のフォトダイオー
ド群 PDE トラッキングエラー検出用のフォトダイオ
ード PDF トラッキングエラー検出用のフォトダイオ
ード SP レーザ光のスポット L レーザ光 D 光ディスク Tr トラッキング方向 150 フォトダイオード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を光ディスクに照射して、その
    光ディスクで反射したレーザ光に基づいて、3−スポッ
    ト法で光ディスクのトラッキングエラー信号を得るのに
    用いられるレーザカプラーであり、 上記レーザ光を通す窓部を備え、 この窓部にレーザ光を3ースポットに形成するための回
    折格子を設けたことを特徴とする、レーザカプラー。
  2. 【請求項2】 前記回折格子を通るレーザ光は、2つの
    受光センサーにより受光されて光ディスクのトラッキン
    グエラー信号を得る構成とした、請求項1に記載のレー
    ザカプラー。
  3. 【請求項3】 前記受光センサーはフォトダイオードも
    しくはCCDである、請求項2に記載のレーザカプラ
    ー。
JP5196830A 1993-07-14 1993-07-14 レーザカプラー Pending JPH0729202A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100329208B1 (ko) * 1998-06-18 2002-03-21 니시무로 타이죠 기능소자와 그 제조방법 및 이 기능소자를 이용한 광디스크장치
US7697396B2 (en) 2004-08-25 2010-04-13 Sharp Kabushiki Kaisha Optical integrated unit and optical pickup device including same

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100329208B1 (ko) * 1998-06-18 2002-03-21 니시무로 타이죠 기능소자와 그 제조방법 및 이 기능소자를 이용한 광디스크장치
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