JPH07291915A - 1,4−ジシアノブテン類の製造法 - Google Patents
1,4−ジシアノブテン類の製造法Info
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- JPH07291915A JPH07291915A JP6111786A JP11178694A JPH07291915A JP H07291915 A JPH07291915 A JP H07291915A JP 6111786 A JP6111786 A JP 6111786A JP 11178694 A JP11178694 A JP 11178694A JP H07291915 A JPH07291915 A JP H07291915A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、アクリロニトリルを二量化して、
高い選択率で工業的に有利に1,4−ジシアノブテン類
を得る方法を提供するものである。 【構成】 ホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒
と、次式(1) 【化1】 R−O−CO−NH−R’ ・・・・・・(1) (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、シ
クロアルキル基又はアリ−ル基を表す。R’は水素原子
又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアル
キル基若しくはアリ−ル基を示す。RとR’は互いに連
結して環を形成していてもよい。)で表される化合物と
の存在下でアクリロニトリルを二量化することよりなる
1,4−ジシアノブテン類の製造法。
高い選択率で工業的に有利に1,4−ジシアノブテン類
を得る方法を提供するものである。 【構成】 ホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒
と、次式(1) 【化1】 R−O−CO−NH−R’ ・・・・・・(1) (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、シ
クロアルキル基又はアリ−ル基を表す。R’は水素原子
又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアル
キル基若しくはアリ−ル基を示す。RとR’は互いに連
結して環を形成していてもよい。)で表される化合物と
の存在下でアクリロニトリルを二量化することよりなる
1,4−ジシアノブテン類の製造法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1,4−ジシアノブテン
類の製造法に関するものである。詳しくは、アクリロニ
トリルの二量化による1,4−ジシアノブテン類の製造
法の改良に関するものである。
類の製造法に関するものである。詳しくは、アクリロニ
トリルの二量化による1,4−ジシアノブテン類の製造
法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】1,4−ジシアノブテン類(シス−1,
4−ジシアノブテン−1、トランス−1,4−ジシアノ
ブテン−1及びトランス−1,4−ジシアノブテン−2
等)は、合成繊維及びプラスチック等の原料中間体であ
るアジポニトリルの前駆体として重要な物質である。従
来、アクリロニトリルの二量化により選択的に1,4−
ジシアノブテン類を得る方法としては、例えば、特公昭
59−36906号公報及び特公昭61−17819号
公報に、アルコ−ル溶媒中でホスフィナイト触媒又はホ
スホナイト触媒の存在下にアクリロニトリルを二量化す
る方法が開示されている。上記の方法では、所望の二量
体と共にアクリロニトリルの六量体その他のオリゴマ−
やポリマ−(以下これらを総称して重合体副生物とい
う)が生成し、重合体副生物の生成は所望の二量体の選
択率を低下させる原因となる。特に固体の重合体副生物
は配管の閉塞等を生ずる恐れがあり、プロセス的にも種
々の困難を生じ好ましくない。また上記の方法では、リ
ン触媒と溶媒のアルコ−ルがエステル交換反応をおこし
て触媒の構造変化をもたらす場合があるため、使用する
ことのできるアルコ−ルとリン触媒の組み合わせが限定
されるという難点がある。
4−ジシアノブテン−1、トランス−1,4−ジシアノ
ブテン−1及びトランス−1,4−ジシアノブテン−2
等)は、合成繊維及びプラスチック等の原料中間体であ
るアジポニトリルの前駆体として重要な物質である。従
来、アクリロニトリルの二量化により選択的に1,4−
ジシアノブテン類を得る方法としては、例えば、特公昭
59−36906号公報及び特公昭61−17819号
公報に、アルコ−ル溶媒中でホスフィナイト触媒又はホ
スホナイト触媒の存在下にアクリロニトリルを二量化す
る方法が開示されている。上記の方法では、所望の二量
体と共にアクリロニトリルの六量体その他のオリゴマ−
やポリマ−(以下これらを総称して重合体副生物とい
う)が生成し、重合体副生物の生成は所望の二量体の選
択率を低下させる原因となる。特に固体の重合体副生物
は配管の閉塞等を生ずる恐れがあり、プロセス的にも種
々の困難を生じ好ましくない。また上記の方法では、リ
ン触媒と溶媒のアルコ−ルがエステル交換反応をおこし
て触媒の構造変化をもたらす場合があるため、使用する
ことのできるアルコ−ルとリン触媒の組み合わせが限定
されるという難点がある。
【0003】一方、特開昭53−65822号公報に
は、上記の方法において、無水の亜鉛塩やコバルト塩等
の無水金属化合物を添加して固形の重合体副生物の抑制
を図っているが、固形以外の重合体副生物の生成を充分
抑制することができず、二量体の選択率は不十分であっ
た。また特開昭61−158953号公報には、上記の
方法において、二量体生成物の抽出溶媒としてホルムア
ミドを使用することが記載されているが、この場合にも
重合体副生物の生成は避けられず、相当量の固形物が生
成する。更に、特公昭61−17817号公報では有機
ホスファイト触媒を使用しているが、この場合にも重合
体副生物が生成し、有機ホスファイト触媒の安定性にも
問題がある。上記の方法における重合体副生物の生成を
抑制するために、炭化水素系溶剤を添加することも提案
されているが、二量体反応速度が低下するばかりでな
く、抑制効果も充分でない。
は、上記の方法において、無水の亜鉛塩やコバルト塩等
の無水金属化合物を添加して固形の重合体副生物の抑制
を図っているが、固形以外の重合体副生物の生成を充分
抑制することができず、二量体の選択率は不十分であっ
た。また特開昭61−158953号公報には、上記の
方法において、二量体生成物の抽出溶媒としてホルムア
ミドを使用することが記載されているが、この場合にも
重合体副生物の生成は避けられず、相当量の固形物が生
成する。更に、特公昭61−17817号公報では有機
ホスファイト触媒を使用しているが、この場合にも重合
体副生物が生成し、有機ホスファイト触媒の安定性にも
問題がある。上記の方法における重合体副生物の生成を
抑制するために、炭化水素系溶剤を添加することも提案
されているが、二量体反応速度が低下するばかりでな
く、抑制効果も充分でない。
【0004】本発明者は、特開平4−368362号公
報において、2、6位に置換基を持つ置換フェノ−ル類
又は少なくとも3、3’、5、5’位に置換基を持つ置
換ビフェノ−ル類をプロトン供与化合物とすることによ
り、ホスフィナイト触媒乃至はホスホナイト触媒を用い
たアクリロニトリルの二量化反応において重合体副生物
の生成が抑制され、高い選択性で1,4−ジシアノブテ
ン類が得られることを提案した。この方法においては、
これらのフェノ−ル化合物やビフェノ−ル化合物を多量
に用いることが必要であので、必ずしも効率的とは言え
ない。
報において、2、6位に置換基を持つ置換フェノ−ル類
又は少なくとも3、3’、5、5’位に置換基を持つ置
換ビフェノ−ル類をプロトン供与化合物とすることによ
り、ホスフィナイト触媒乃至はホスホナイト触媒を用い
たアクリロニトリルの二量化反応において重合体副生物
の生成が抑制され、高い選択性で1,4−ジシアノブテ
ン類が得られることを提案した。この方法においては、
これらのフェノ−ル化合物やビフェノ−ル化合物を多量
に用いることが必要であので、必ずしも効率的とは言え
ない。
【0005】また、特開平5−1008号公報において
は、同様の反応において、芳香族アミド化合物をプロト
ン供与化合物として用いることにより、重合体副生物の
生成が抑制され、高い選択性で1,4−ジシアノブテン
類が得られることを提案し、さらに、特開平5−100
9号公報では、同様の反応において少量のチオ尿素又は
その誘導体をプロトン供与化合物として用いることによ
り、高い選択性で1,4−ジシアノブテン類が得られる
ことも報告している。しかしながら、これらの芳香族ア
ミド化合物及びチオ尿素叉はその誘導体は一般に有機溶
媒への溶解性が十分ではないため、プロセス的観点から
見ると、場合により反応後の工程で配管中で閉塞するな
どの問題をおこす恐れがある。
は、同様の反応において、芳香族アミド化合物をプロト
ン供与化合物として用いることにより、重合体副生物の
生成が抑制され、高い選択性で1,4−ジシアノブテン
類が得られることを提案し、さらに、特開平5−100
9号公報では、同様の反応において少量のチオ尿素又は
その誘導体をプロトン供与化合物として用いることによ
り、高い選択性で1,4−ジシアノブテン類が得られる
ことも報告している。しかしながら、これらの芳香族ア
ミド化合物及びチオ尿素叉はその誘導体は一般に有機溶
媒への溶解性が十分ではないため、プロセス的観点から
見ると、場合により反応後の工程で配管中で閉塞するな
どの問題をおこす恐れがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリロニ
トリルを二量化して1,4−ジシアノブテン類を製造す
る方法において高い選択率で工業的に有利に1,4−ジ
シアノブテン類を得ることを目的とするものである。
トリルを二量化して1,4−ジシアノブテン類を製造す
る方法において高い選択率で工業的に有利に1,4−ジ
シアノブテン類を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討を
重ねた結果、ホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒
を用いてアクリロニトリルを二量化する場合に、二量化
反応をカルバミン酸誘導体の存在下で行なうとき、高い
選択性で工業的に有利に1,4−ジシアノブテン類が得
られるとの新規な知見を得、本発明に至った。すなわ
ち、本発明の要旨は、ホスフォナイト触媒又はホスフィ
ナイト触媒と、前記一般式(1)で表される化合物との
存在下において、アクリロニトリルを二量化することを
特徴とする1,4−ジシアノブテン類の製造法に存す
る。
重ねた結果、ホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒
を用いてアクリロニトリルを二量化する場合に、二量化
反応をカルバミン酸誘導体の存在下で行なうとき、高い
選択性で工業的に有利に1,4−ジシアノブテン類が得
られるとの新規な知見を得、本発明に至った。すなわ
ち、本発明の要旨は、ホスフォナイト触媒又はホスフィ
ナイト触媒と、前記一般式(1)で表される化合物との
存在下において、アクリロニトリルを二量化することを
特徴とする1,4−ジシアノブテン類の製造法に存す
る。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おけるアクリロニトリルの二量化に使用される触媒とし
ては、種々のホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒
が挙げられる。特に次の一般式(2)又は一般式(3)
で表される化合物が好ましい。
おけるアクリロニトリルの二量化に使用される触媒とし
ては、種々のホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒
が挙げられる。特に次の一般式(2)又は一般式(3)
で表される化合物が好ましい。
【化2】
【化3】 (上記一般式(2)及び一般式(3)中、R1、R2、R
3、R1a、R2a及びR3aは置換基を有していてもよいア
リール基、アルキル基叉はシクロアルキル基であり、互
いに同一であっても異なっていてもよい。)
3、R1a、R2a及びR3aは置換基を有していてもよいア
リール基、アルキル基叉はシクロアルキル基であり、互
いに同一であっても異なっていてもよい。)
【0009】一般式(2)又は一般式(3)中、R1、
R2、R3、R1a、R2a及びR3aは、夫々フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基;メチル基、エチル基、ノルマ
ルプロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基、ステアリル基
等の直鎖型、叉は分岐型のアルキル基;シクロヘキシル
基等のシクロアルキル基が挙げられ、R1、R2、R3、
R1a、R2a及びR3aは互いに同一であっても異なってい
てもよい。また、R1、R2、R3、R1a、R2a及びR3a
は置換基を持っていてもよく、置換基の例としてはメチ
ル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコ
キシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアル
キルアミノ基;フェニル基、トリル基、アニシル基、ナ
フチル基等の置換基の付いていてもよいアリール基;ク
ロル基、ブロモ基、フッ素基等のハロゲン置換基;シア
ノ基等が挙げられる。
R2、R3、R1a、R2a及びR3aは、夫々フェニル基、ナ
フチル基等のアリール基;メチル基、エチル基、ノルマ
ルプロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基、ステアリル基
等の直鎖型、叉は分岐型のアルキル基;シクロヘキシル
基等のシクロアルキル基が挙げられ、R1、R2、R3、
R1a、R2a及びR3aは互いに同一であっても異なってい
てもよい。また、R1、R2、R3、R1a、R2a及びR3a
は置換基を持っていてもよく、置換基の例としてはメチ
ル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;メトキシ
基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコ
キシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のアル
キルアミノ基;フェニル基、トリル基、アニシル基、ナ
フチル基等の置換基の付いていてもよいアリール基;ク
ロル基、ブロモ基、フッ素基等のハロゲン置換基;シア
ノ基等が挙げられる。
【0010】ホスフィナイト触媒の例としては、メチル
ジフェニルホスフィナイト、エチルジフェニルホスフィ
ナイト、3−フェニルプロピルジフェニルホスフィナイ
ト、イソプロピルジフェニルホスフィナイト、ノルマル
ブチルジフェニルホスフィナイト、4−フェニルブチル
ジフェニルホスフィナイト、シクロヘキシルジフェニル
ホスフィナイト、ノルマルオクチルジフェニルホスフィ
ナイト、メチルビス−p−トリルホスフィナイト、エチ
ルビス−p−トリルホスフィナイト、ノルマルブチルビ
ス−p−トリルホスフィナイト、ノルマルオクチルビス
−p−トリルホスフィナイト、イソプロピルビス−p−
トリルホスフィナイト、ノルマルブチルビス−p−アニ
シルホスフィナイト、ノルマルオクチルビス−p−アニ
シルホスフィナイト、イソプロピルビス−p−アニシル
ホスフィナイト、ノルマルブチルビス−3,4−ジメト
キシフェニルホスフィナイト、ノルマルオクチルビス−
3,4−ジメトキシフェニルホスフィナイト、イソプロ
ピルビス−3,4−ジメトキシフェニルホスフィナイ
ト、ノルマルブチルビス(3,4,5−トリメチルフェ
ニル)ホスフィナイト等のアルキルジアリールホスフィ
ナイト;イソプロピルジノルマルブチルホスフィナイ
ト、t−ブチルジノルマルヘキシルホスフィナイト、ノ
ルマルブチルジオクチルホスフィナイト等のアルキルジ
アルキルホスフィナイト;イソプロピルジシクロペンチ
ルホスフィナイト、ノルマルブチルジシクロヘキシルホ
スフィナイト等のアルキルジシクロアルキルホスフィナ
イト等が挙げられる。
ジフェニルホスフィナイト、エチルジフェニルホスフィ
ナイト、3−フェニルプロピルジフェニルホスフィナイ
ト、イソプロピルジフェニルホスフィナイト、ノルマル
ブチルジフェニルホスフィナイト、4−フェニルブチル
ジフェニルホスフィナイト、シクロヘキシルジフェニル
ホスフィナイト、ノルマルオクチルジフェニルホスフィ
ナイト、メチルビス−p−トリルホスフィナイト、エチ
ルビス−p−トリルホスフィナイト、ノルマルブチルビ
ス−p−トリルホスフィナイト、ノルマルオクチルビス
−p−トリルホスフィナイト、イソプロピルビス−p−
トリルホスフィナイト、ノルマルブチルビス−p−アニ
シルホスフィナイト、ノルマルオクチルビス−p−アニ
シルホスフィナイト、イソプロピルビス−p−アニシル
ホスフィナイト、ノルマルブチルビス−3,4−ジメト
キシフェニルホスフィナイト、ノルマルオクチルビス−
3,4−ジメトキシフェニルホスフィナイト、イソプロ
ピルビス−3,4−ジメトキシフェニルホスフィナイ
ト、ノルマルブチルビス(3,4,5−トリメチルフェ
ニル)ホスフィナイト等のアルキルジアリールホスフィ
ナイト;イソプロピルジノルマルブチルホスフィナイ
ト、t−ブチルジノルマルヘキシルホスフィナイト、ノ
ルマルブチルジオクチルホスフィナイト等のアルキルジ
アルキルホスフィナイト;イソプロピルジシクロペンチ
ルホスフィナイト、ノルマルブチルジシクロヘキシルホ
スフィナイト等のアルキルジシクロアルキルホスフィナ
イト等が挙げられる。
【0011】また、ホスホナイト触媒の例としては、ジ
エチルフェニルホスホナイト、ジメチルフェニルホスホ
ナイト、ジエチル−p−トリルホスホナイト、ジイソプ
ロピルフェニルホスホナイト、ジイソプロピル−p−ト
リルホスホナイト、ジノルマルプロピルフェニルホスホ
ナイト、ジノルマルブチルフェニルホスホナイト、ジノ
ルマルオクチルフェニルホスホナイト、ジシクロヘキシ
ルフェニルホスホナイト、ジメチル−p−トリルホスホ
ナイト、ジノルマルブチル−p−トリルホスホナイト、
ジノルマルオクチル−p−トリルホスホナイト、ジノル
マルブチル−p−アニシルホスホナイト、ジノルマルオ
クチル−p−アニシルホスホナイト、ジイソプロピル−
p−アニシルホスホナイト、ジノルマルブチル−3,4
−ジメトキシフェニルホスホナイト、ジノルマルオクチ
ル−3,4−ジメトキシフェニルホスホナイト、ジイソ
プロピル−3,4−ジメトキシフェニルホスホナイト等
のジアルキルアリールホスホナイト;ジイソプロピルノ
ルマルブチルホスホナイト、ジ−t−ブチルノルマルヘ
キシルホスホナイト、ジノルマルブチルオクチルホスホ
ナイト等のジアルキルアルキルホスホナイト;ジイソプ
ロピルシクロペンチルホスホナイト、ジノルマルブチル
シクロヘキシルホスホナイト等のジアルキルシクロアル
キルホスホナイト等が挙げられる。
エチルフェニルホスホナイト、ジメチルフェニルホスホ
ナイト、ジエチル−p−トリルホスホナイト、ジイソプ
ロピルフェニルホスホナイト、ジイソプロピル−p−ト
リルホスホナイト、ジノルマルプロピルフェニルホスホ
ナイト、ジノルマルブチルフェニルホスホナイト、ジノ
ルマルオクチルフェニルホスホナイト、ジシクロヘキシ
ルフェニルホスホナイト、ジメチル−p−トリルホスホ
ナイト、ジノルマルブチル−p−トリルホスホナイト、
ジノルマルオクチル−p−トリルホスホナイト、ジノル
マルブチル−p−アニシルホスホナイト、ジノルマルオ
クチル−p−アニシルホスホナイト、ジイソプロピル−
p−アニシルホスホナイト、ジノルマルブチル−3,4
−ジメトキシフェニルホスホナイト、ジノルマルオクチ
ル−3,4−ジメトキシフェニルホスホナイト、ジイソ
プロピル−3,4−ジメトキシフェニルホスホナイト等
のジアルキルアリールホスホナイト;ジイソプロピルノ
ルマルブチルホスホナイト、ジ−t−ブチルノルマルヘ
キシルホスホナイト、ジノルマルブチルオクチルホスホ
ナイト等のジアルキルアルキルホスホナイト;ジイソプ
ロピルシクロペンチルホスホナイト、ジノルマルブチル
シクロヘキシルホスホナイト等のジアルキルシクロアル
キルホスホナイト等が挙げられる。
【0012】R1、R2及びR1aとしては、フェニル基、
ナフチル基の様なアリール基が好ましい。R1、R2及び
R1aがアリール基を含む場合に、そのアリール基に結合
する置換基として望ましいものは、メチル基、エチル
基、プロピル基等の炭素数1から6のアルキル基;メト
キシ基、エトシキ基、プロポキシ基等の炭素数1から6
のアルコキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
等の炭素数1から6のアルキルアミノ基;シアノ基等が
挙げられる。より具体的には、好ましいホスフィナイト
触媒としてアルキルジアリールホスフィナイト類が、好
ましいホスホナイト触媒としてジアルキルアリールホス
ホナイト類が挙げられる。
ナフチル基の様なアリール基が好ましい。R1、R2及び
R1aがアリール基を含む場合に、そのアリール基に結合
する置換基として望ましいものは、メチル基、エチル
基、プロピル基等の炭素数1から6のアルキル基;メト
キシ基、エトシキ基、プロポキシ基等の炭素数1から6
のアルコキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基
等の炭素数1から6のアルキルアミノ基;シアノ基等が
挙げられる。より具体的には、好ましいホスフィナイト
触媒としてアルキルジアリールホスフィナイト類が、好
ましいホスホナイト触媒としてジアルキルアリールホス
ホナイト類が挙げられる。
【0013】これらのホスフィナイト触媒又はホスホナ
イト触媒の使用量は、特に限られるものではないが、二
量化反応における原料、触媒及び溶媒等の成分の合計量
に対して0.01〜60重量%、好ましくは1〜30重量%の範
囲から選ばれる。以上に述べたホスフィナイト触媒及び
ホスホナイト触媒は、何れも本発明の反応に有効である
が、触媒の安定性の点からホスフィナイト触媒がより好
ましい。
イト触媒の使用量は、特に限られるものではないが、二
量化反応における原料、触媒及び溶媒等の成分の合計量
に対して0.01〜60重量%、好ましくは1〜30重量%の範
囲から選ばれる。以上に述べたホスフィナイト触媒及び
ホスホナイト触媒は、何れも本発明の反応に有効である
が、触媒の安定性の点からホスフィナイト触媒がより好
ましい。
【0014】本発明においては、上記の触媒を用いてア
クリロニトリルを二量化し1,4−ジシアノブテンを製
造する場合に、二量化反応を次式(1)
クリロニトリルを二量化し1,4−ジシアノブテンを製
造する場合に、二量化反応を次式(1)
【化4】 R−O−CO−NH−R’ ・・・・・・・(1) (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、シ
クロアルキル基又はアリ−ル基を示す。R’は水素原子
又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアル
キル基若しくはアリ−ル基を示す。また、RとR’は互
いに連結して環を形成していてもよい。)で表される化
合物の存在下において実施することを必須の条件とする
ものである。これにより、従来法に比べ、より高い選択
性で目的とする1,4−ジシアノブテン類を得ることが
できる。また、これらの化合物は、有機溶媒に対し溶解
性の高い物が多く、プロセス的に有利であるのに加え
て、これらの化合物は、反応中に共存するリン触媒の構
造変化をもたらさない点でも好都合である。更に、高分
子構造を持ったポリウレタン類で、上記(1)式の構造
を含むものも同様にプロトン供与体として作用するので
使用可能である。
クロアルキル基又はアリ−ル基を示す。R’は水素原子
又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアル
キル基若しくはアリ−ル基を示す。また、RとR’は互
いに連結して環を形成していてもよい。)で表される化
合物の存在下において実施することを必須の条件とする
ものである。これにより、従来法に比べ、より高い選択
性で目的とする1,4−ジシアノブテン類を得ることが
できる。また、これらの化合物は、有機溶媒に対し溶解
性の高い物が多く、プロセス的に有利であるのに加え
て、これらの化合物は、反応中に共存するリン触媒の構
造変化をもたらさない点でも好都合である。更に、高分
子構造を持ったポリウレタン類で、上記(1)式の構造
を含むものも同様にプロトン供与体として作用するので
使用可能である。
【0015】上記の式(1)の化合物は、アクリロニト
リルの二量化反応の際に水素供与体として作用するの
で、少なくとも一つの供与可能な水素原子を持ってい
る。式(1)におけるRの具体例としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基等の直鎖型
叉は分岐型のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル
基等のアリール基等が挙げられる。
リルの二量化反応の際に水素供与体として作用するの
で、少なくとも一つの供与可能な水素原子を持ってい
る。式(1)におけるRの具体例としては、メチル基、
エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチ
ル基、i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキ
シル基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基等の直鎖型
叉は分岐型のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル
基等のアリール基等が挙げられる。
【0016】式(1)におけるR’の具体例としては、
水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、ラウリル基等の直鎖型叉は分岐
型のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基
等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のア
リール基等が挙げられる。R、R’は置換基を有してい
てもよく、置換基の具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基等の直鎖型叉は
分岐型のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等
のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基の様なアルコキシ基;ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基の様なアルキルアミノ基;クロル
基、ブロモ基、フッ素基等のハロゲン基;シアノ基;叉
はポリウレタンのような分子内にアミド結合を有するよ
うな置換基等が挙げられる。
水素原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソ
プロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、
オクチル基、ノニル基、ラウリル基等の直鎖型叉は分岐
型のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基
等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等のア
リール基等が挙げられる。R、R’は置換基を有してい
てもよく、置換基の具体例としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
i−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル
基、オクチル基、ノニル基、ラウリル基等の直鎖型叉は
分岐型のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基等
のアリール基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基の様なアルコキシ基;ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基の様なアルキルアミノ基;クロル
基、ブロモ基、フッ素基等のハロゲン基;シアノ基;叉
はポリウレタンのような分子内にアミド結合を有するよ
うな置換基等が挙げられる。
【0017】式(1)の化合物の具体例としては、カル
バミン酸メチル、カルバミン酸エチル、カルバミン酸プ
ロピル、カルバミン酸ブチル、カルバミン酸ヘキシル等
のカルバミン酸エステル;N−メチルカルバミン酸メチ
ル、N−メチルカルバミン酸エチル、N−メチルカルバ
ミン酸プロピル、N−メチルカルバミン酸ブチル、N−
メチルカルバミン酸ヘキシル、N−エチルカルバミン酸
メチル、N−エチルカルバミン酸エチル、N−エチルカ
ルバミン酸プロピル、N−エチルカルバミン酸ブチル、
N−エチルカルバミン酸ヘキシル、N−プロピルカルバ
ミン酸メチル、N−プロピルカルバミン酸エチル、N−
プロピルカルバミン酸プロピル、N−プロピルカルバミ
ン酸ブチル、N−プロピルカルバミン酸ヘキシル、N−
ブチルカルバミン酸メチル、N−ブチルカルバミン酸エ
チル、N−ブチルカルバミン酸プロピル、N−ブチルカ
ルバミン酸ブチル、N−ブチルカルバミン酸ヘキシル等
のN−アルキルカルバミン酸エステル類;カルバミン酸
フェニル、カルバミン酸ナフチル、N−メチルカルバミ
ン酸ナフチル、N−メチルカルバミン酸フェニル、N−
エチルカルバミン酸フェニル、N−エチルカルバミン酸
ナフチル、N−プロピルカルバミン酸フェニル、N−プ
ロピルカルバミン酸ナフチル、N−ブチルカルバミン酸
フェニル、N−ブチルカルバミン酸ナフチル、N−フェ
ニルカルバミン酸フェニル、N−フェニルカルバミン酸
ナフチル等のカルバミン酸誘導体の芳香族エステル類;
またはポリウレタン等が挙げられる。
バミン酸メチル、カルバミン酸エチル、カルバミン酸プ
ロピル、カルバミン酸ブチル、カルバミン酸ヘキシル等
のカルバミン酸エステル;N−メチルカルバミン酸メチ
ル、N−メチルカルバミン酸エチル、N−メチルカルバ
ミン酸プロピル、N−メチルカルバミン酸ブチル、N−
メチルカルバミン酸ヘキシル、N−エチルカルバミン酸
メチル、N−エチルカルバミン酸エチル、N−エチルカ
ルバミン酸プロピル、N−エチルカルバミン酸ブチル、
N−エチルカルバミン酸ヘキシル、N−プロピルカルバ
ミン酸メチル、N−プロピルカルバミン酸エチル、N−
プロピルカルバミン酸プロピル、N−プロピルカルバミ
ン酸ブチル、N−プロピルカルバミン酸ヘキシル、N−
ブチルカルバミン酸メチル、N−ブチルカルバミン酸エ
チル、N−ブチルカルバミン酸プロピル、N−ブチルカ
ルバミン酸ブチル、N−ブチルカルバミン酸ヘキシル等
のN−アルキルカルバミン酸エステル類;カルバミン酸
フェニル、カルバミン酸ナフチル、N−メチルカルバミ
ン酸ナフチル、N−メチルカルバミン酸フェニル、N−
エチルカルバミン酸フェニル、N−エチルカルバミン酸
ナフチル、N−プロピルカルバミン酸フェニル、N−プ
ロピルカルバミン酸ナフチル、N−ブチルカルバミン酸
フェニル、N−ブチルカルバミン酸ナフチル、N−フェ
ニルカルバミン酸フェニル、N−フェニルカルバミン酸
ナフチル等のカルバミン酸誘導体の芳香族エステル類;
またはポリウレタン等が挙げられる。
【0018】式(1)で表される化合物の使用量は、使
用するホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒のモル
数に対して通常0.01〜1000倍当量、好ましくは
0.5〜20倍当量の範囲が選ばれる。なお、上述の成
分に加えて、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キ
シレン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の炭化水素類を
添加してもよい。
用するホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒のモル
数に対して通常0.01〜1000倍当量、好ましくは
0.5〜20倍当量の範囲が選ばれる。なお、上述の成
分に加えて、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キ
シレン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の炭化水素類を
添加してもよい。
【0019】本発明の方法によるアクリロニトリルの二
量化反応は、通常不活性ガスの雰囲気下で、所定量のア
クリロニトリル、ホスフィナイト触媒又はホスホナイト
触媒及び式(1)の化合物を混合し、またさらに炭化水
素溶剤を混合してもよく、−10〜100℃、好ましく
は5〜80℃程度の温度で攪はんすることにより実施さ
れる。水分の存在は反応の進行を阻害するので、原料ア
クリロニトリル、式(1)に示す化合物及び溶剤等は水
分含有量が100ppm程度となるまで充分乾燥してお
くことが望ましい。
量化反応は、通常不活性ガスの雰囲気下で、所定量のア
クリロニトリル、ホスフィナイト触媒又はホスホナイト
触媒及び式(1)の化合物を混合し、またさらに炭化水
素溶剤を混合してもよく、−10〜100℃、好ましく
は5〜80℃程度の温度で攪はんすることにより実施さ
れる。水分の存在は反応の進行を阻害するので、原料ア
クリロニトリル、式(1)に示す化合物及び溶剤等は水
分含有量が100ppm程度となるまで充分乾燥してお
くことが望ましい。
【0020】
【発明の効果】本発明方法によれば、高い選択率で目的
とする1,4−ジシアノブテン類を得ることができ、反
応に共存させるプロトン供与体としてのカルバミン酸誘
導体は反応溶媒に対する溶解性が高いので、閉塞などの
問題もなく操作上の点からも有利であり工業的に優れた
方法である。
とする1,4−ジシアノブテン類を得ることができ、反
応に共存させるプロトン供与体としてのカルバミン酸誘
導体は反応溶媒に対する溶解性が高いので、閉塞などの
問題もなく操作上の点からも有利であり工業的に優れた
方法である。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に
おいて、生成物の分析はガスクロマトグラフィ−により
行なった。また、「転化率」は、二量体及び重合体副生
物へ転化したアクリロニトリルの仕込アクリロニトリル
に対する重量%を示す。また、ある生成物の「選択率」
は、転化したアクリロニトリルの重量に対するその生成
物の重量比を%で表した値である。更に、1,4−ジシ
アノブテン類は、シス−1,4−ジシアノブテン−1、
トランス−1,4−ジシアノブテン−1及びトランス−
1,4−ジシアノブテン−2を表す。
明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの実
施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例に
おいて、生成物の分析はガスクロマトグラフィ−により
行なった。また、「転化率」は、二量体及び重合体副生
物へ転化したアクリロニトリルの仕込アクリロニトリル
に対する重量%を示す。また、ある生成物の「選択率」
は、転化したアクリロニトリルの重量に対するその生成
物の重量比を%で表した値である。更に、1,4−ジシ
アノブテン類は、シス−1,4−ジシアノブテン−1、
トランス−1,4−ジシアノブテン−1及びトランス−
1,4−ジシアノブテン−2を表す。
【0022】実施例1 容量30mlのフラスコ中に、アルゴン雰囲気下アクリ
ロニトリル2.1g(39mmol)、ベンゼン4g、
カルバミン酸エチル1.3g(14mmol)及びノル
マルブチルジフェニルホスフィナイト1.2g(4mm
ol)を仕込み、油浴上で60℃に加熱し1時間攪はん
して二量化反応を行なった。反応液は均一であった。反
応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより内部
標準法(内部標準物質:ビフェニル)を用いて定量分析
した。アクリロニトリルの転化率は63%であり、1,
4−ジシアノブテン類の選択率は90%であり、メチレ
ングルタロニトリルの選択率は3.5%であった。固体
の重合体副生物は検出されなかった。
ロニトリル2.1g(39mmol)、ベンゼン4g、
カルバミン酸エチル1.3g(14mmol)及びノル
マルブチルジフェニルホスフィナイト1.2g(4mm
ol)を仕込み、油浴上で60℃に加熱し1時間攪はん
して二量化反応を行なった。反応液は均一であった。反
応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより内部
標準法(内部標準物質:ビフェニル)を用いて定量分析
した。アクリロニトリルの転化率は63%であり、1,
4−ジシアノブテン類の選択率は90%であり、メチレ
ングルタロニトリルの選択率は3.5%であった。固体
の重合体副生物は検出されなかった。
【0023】実施例2 容量30mlのフラスコ中に、アルゴン雰囲気下アクリ
ロニトリル2g(38mmol)、ベンゼン4g、N−
フェニルカルバミン酸エチル14mmol及びノルマル
ブチルジフェニルホスフィナイト1.2g(4mmo
l)を仕込み、油浴上で60℃に加熱し1時間攪はんし
て二量化反応を行なった。反応液は均一であった。反応
終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより内部標
準法(内部標準物質:ビフェニル)を用いて定量分析し
た。アクリロニトリルの転化率は81%であり、1,4
−ジシアノブテン類の選択率は82%であり、メチレン
グルタロニトリルの選択率は2.3%であった。
ロニトリル2g(38mmol)、ベンゼン4g、N−
フェニルカルバミン酸エチル14mmol及びノルマル
ブチルジフェニルホスフィナイト1.2g(4mmo
l)を仕込み、油浴上で60℃に加熱し1時間攪はんし
て二量化反応を行なった。反応液は均一であった。反応
終了後、生成物をガスクロマトグラフィーにより内部標
準法(内部標準物質:ビフェニル)を用いて定量分析し
た。アクリロニトリルの転化率は81%であり、1,4
−ジシアノブテン類の選択率は82%であり、メチレン
グルタロニトリルの選択率は2.3%であった。
【0024】比較例1 容量30mlのフラスコ中に、アルゴン雰囲気下アクリ
ロニトリル2g(38mmol)、ベンゼン4g、ベン
ズアミド14mmol及びイソプロピルジフェニルホス
フィナイト1.2g(4mmol)を仕込み、油浴上で
60℃に加熱し1時間攪はんして二量化反応を行なっ
た。ベンズアミドは反応系に完全に溶解せず、反応系は
不均一であった。反応終了後、生成物をガスクロマトグ
ラフィーにより内部標準法(内部標準物質:ビフェニ
ル)を用いて定量分析した。アクリロニトリルの転化率
は61%であり、1,4−ジシアノブテン類の選択率は
84%であり、メチレングルタロニトリルの選択率は
5.2%であった。また固形の重合体副生物が検出され
た。
ロニトリル2g(38mmol)、ベンゼン4g、ベン
ズアミド14mmol及びイソプロピルジフェニルホス
フィナイト1.2g(4mmol)を仕込み、油浴上で
60℃に加熱し1時間攪はんして二量化反応を行なっ
た。ベンズアミドは反応系に完全に溶解せず、反応系は
不均一であった。反応終了後、生成物をガスクロマトグ
ラフィーにより内部標準法(内部標準物質:ビフェニ
ル)を用いて定量分析した。アクリロニトリルの転化率
は61%であり、1,4−ジシアノブテン類の選択率は
84%であり、メチレングルタロニトリルの選択率は
5.2%であった。また固形の重合体副生物が検出され
た。
【0025】比較例2 容量30mlのフラスコ中に、アルゴン雰囲気下アクリ
ロニトリル2g(38mmol)、ベンゼン4g、イソ
プロパノール14mmol及びイソプロピルジフェニル
ホスフィナイト1.2g(4mmol)を仕込み、油浴
上で60℃に加熱し1時間攪はんして二量化反応を行な
った。反応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーに
より内部標準法(内部標準物質:ビフェニル)を用いて
定量分析した。アクリロニトリルの転化率は55%であ
り、1,4−ジシアノブテン類の選択率は89%であ
り、メチレングルタロニトリルの選択率は6.0%であ
った。固形の重合体副生物が検出された。
ロニトリル2g(38mmol)、ベンゼン4g、イソ
プロパノール14mmol及びイソプロピルジフェニル
ホスフィナイト1.2g(4mmol)を仕込み、油浴
上で60℃に加熱し1時間攪はんして二量化反応を行な
った。反応終了後、生成物をガスクロマトグラフィーに
より内部標準法(内部標準物質:ビフェニル)を用いて
定量分析した。アクリロニトリルの転化率は55%であ
り、1,4−ジシアノブテン類の選択率は89%であ
り、メチレングルタロニトリルの選択率は6.0%であ
った。固形の重合体副生物が検出された。
Claims (1)
- 【請求項1】ホスフィナイト触媒又はホスホナイト触媒
と、次式(1) 【化1】 R−O−CO−NH−R’ ・・・・・・(1) (式中、Rは置換基を有していてもよいアルキル基、シ
クロアルキル基又はアリ−ル基を表す。R’は水素原子
又は置換基を有していてもよいアルキル基、シクロアル
キル基若しくはアリ−ル基を示す。RとR’は互いに連
結して環を形成していてもよい。)で表される化合物と
の存在下でアクリロニトリルを二量化することを特徴と
する1,4−ジシアノブテン類の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6111786A JPH07291915A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 1,4−ジシアノブテン類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6111786A JPH07291915A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 1,4−ジシアノブテン類の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07291915A true JPH07291915A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=14570131
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6111786A Pending JPH07291915A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 1,4−ジシアノブテン類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07291915A (ja) |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP6111786A patent/JPH07291915A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |