JPH07290838A - 感熱組成物 - Google Patents

感熱組成物

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JPH07290838A
JPH07290838A JP6112252A JP11225294A JPH07290838A JP H07290838 A JPH07290838 A JP H07290838A JP 6112252 A JP6112252 A JP 6112252A JP 11225294 A JP11225294 A JP 11225294A JP H07290838 A JPH07290838 A JP H07290838A
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JP
Japan
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heat
powder
sensitive composition
soluble organic
pigment
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Withdrawn
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JP6112252A
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English (en)
Inventor
Ryuzo Fukao
隆三 深尾
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Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
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Publication date
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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コントラストが高くて多色化が容易で安定な
感熱組成物を得る。 【構成】 熱溶解性有機物の粉末よりなる顔料とこれを
結着する有機高分子物質をバインダとして含ませる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱により色調等の状態変
化を起こす感熱組成物に係わり、さらに詳しくはその組
成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、感熱インクとしては感熱紙などに
用いられる有機色素を用いた感熱発色インクがよく知ら
れている。これはコントラストの高い印字品質が得られ
るものとして広く普及しているが、熱および紫外線に弱
く耐熱性や耐候性に難点があるため保存用文書などには
適していなかった。またカラーの発色が困難であった。
類似の用途のものにインクとは異なるが低融点金属の薄
膜を用いた感熱破壊印字方式があり、これは耐熱性や耐
候性には優れるが酸やアルカリなどの薬品に対する耐性
には劣っていた。また印字品質の面で不十分であった。
最近新たな印字方式として、脂肪酸あるいは液晶をポリ
マー中に分散させて温度による屈折率の変化を利用し、
加熱−冷却によって白濁−透過の状態変化を行なう方式
のインクが開発され種々の用途展開が期待されている。
ただしこの場合、白濁は光の後方散乱によるものである
ため光の拡散透過率は高く表示のコントラストとしては
不十分であった。また白濁−透過の状態変化が可逆的に
生じることが特徴であったが、それぞれの加熱温度が限
定され実用上制約が生じていた。またこのことは温度等
に対する不安定さをもたらし用途によっては不適切なも
のがあった。例えばプリペイドカードの残高表示のよう
に書替えを要しない印字などである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は上記従来品
が持っていた欠点を解決し、高いコントラストで白濁−
透過の状態変化を一定温度の前後で不可逆的に生じる感
熱組成物を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】熱溶解性有機物の粉末を
顔料に用いてこれをバインダー中に分散させた組成物に
より目的を達成する。融点の範囲は50〜150℃が適
当である。50℃以上にすることで夏場等の高温の環境
での安定性を確保でき、150℃以下とすることでサー
マルヘッドや加熱ドラムなどの通常の加熱手段での溶融
を容易なものとするのである。熱溶解性有機物としては
温度変化に従って徐々に粘度が変化する物質でなく、融
点以上で温度に対する溶解度の立上りが急峻な性質を有
する低分子量ポリエチレンなどのワックス類、つまり、
明確な融点をもつ物質が適する。これらの粉末はボディ
カラーが白くインク中に高濃度に含有させることにより
白色度の高い組成物が得られる。本発明では、このよう
な性質をもつ物質を熱溶解性有機物と定義する。熱溶解
性有機物粉末の粒径は0.1〜30μmが好ましく、更
に、1〜5μmが望ましい。
【0005】一方、有機高分子物質のバインダとして
は、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリビニルブチ
ラ−ル樹脂、ポリウレタン樹脂などの種々の透明な熱可
塑性樹脂が望ましい。
【0006】本発明における感熱組成物は、その目的に
応じて種々の形態をとり得る。溶剤を含んだインク状態
でもよいし、また、一定厚みの膜状であってもよい。膜
状のものは、インク状態のものを基板上に塗布すると
か、フィルム状に成形することにより得られる。特にイ
ンク状態のものを基板上に塗布する場合に、印刷手段は
種々の方法が適用可能であるが、グラビアコート、スク
リーン印刷などが特に適する。
【0007】この発明によれば、例えば、こうして印刷
により得た塗膜を、サーマルヘッドや加熱ドラムなどで
加熱することにより熱溶解性有機物の粉末がバインダの
存在下で相互に溶け合って一様な膜となり粒子表面で生
じていた光の散乱効果がなくなって透明化する。従っ
て、融点の異なる種々のワックス粉末の中から適宜選択
することによりサーマルヘッドや加熱ドラム、熱スタン
プなどの加熱装置によく適合した感熱媒体が得られる。
膜状の組成物を塗布などにより透明シ−ト上に設けても
よいが、さらに背景の色を選択することによって任意の
色調での印字が可能となりバリエーションに富む印字形
態がとれ、多色化が実現できる。上記ワックス類は紫外
線や水に対して安定であり且つ酸、アルカリおよび各種
有機溶剤に不溶であるため、きわめて耐久性の高い感熱
媒体が得られる。
【0008】更に、この発明にいう熱溶解性有機物の粉
末の粒子の表面を特殊な機能をもつ微粒子でコ−ティン
グすることができる。このようにすることで、熱溶解性
有機物の粉末が溶融する際に、表面の微粒子が膜全体に
拡散するために、その機能を事実上失わせることができ
る。そのため、溶融によって、加熱した部分の膜の性質
が極端に変化し、良好なコントラストの性質の異なった
領域を作ることができ、種々の機能を付与することがで
きる。このような微粒子としては、熱溶解性有機物の粉
末と電気的、熱的性質あるいは光学的性質の違ったもの
を採用すればよい。熱溶解性有機物の粉末の粒子の表面
にこのような微粒子をコ−ティングしておけば、良好な
コントラストの性質の異なった領域が得られ、各種の素
子の開発などにも応用できる。
【0009】例えば光学的性質の違った微粒子を採用
し、熱溶解性有機物の粉末の粒子の表面に色素微粒子を
コ−ティングしておけば、溶融によって、加熱した部分
の膜の色が極端に薄くなり、良好なコントラストが得ら
れる。この現象は可視光に限らず、ほかの光線にも応用
できる。特にこの発明の感熱インク組成物を、赤外光吸
収インクとして用いる場合は、粉末の表面を赤外光吸収
能を持つ微粒子でコーティングすることにより高い効果
が得られる。赤外光吸収能を持つ微粒子の材料としては
インジウムやスズおよびこれらの複合酸化物(ITO)
が典型的なものである。
【0010】このような特殊機能をもつ微粒子として
は、熱溶解性有機物の粉末の粒子径の1/5以下である
ことが好ましい。粒径がワックス粉末粒子の1/5以下
であれば、この微粒子が、ワックス粉末の表面に薄く被
覆されている状態であるため、加熱されて溶融した後は
膜中で占める体積は少なくしたがって透明度を損なうも
のとはならないためである。なお、この微粒子の粒子径
は、さらにワックス粉末粒子の1/10以下であればよ
り望ましい。
【0011】コーティングの方法としては乾式衝撃法が
簡便で実用性が高い。また、用途に応じてコーティング
された粒子とされない粒子とを9:1〜1:9の適当な
比率で混合して用いることにより応用範囲が広がる。
【0012】
【実施例】 実施例1. 下記組成、 ワックス粉末(住友精化製、フロービーズLE−1080) 5重量部 融点110℃の粒径3μmの白色粉末 アクリル樹脂(日本合成化学、コ−ポニ−ル9183) 0.5重量部 ポリビニルブチラ−ル樹脂(積水化学、エスレックBLS) 0.5重量部 キシレン 9.5重量部 によるインクを作製し、評価した。
【0013】これらの混合物をローターミル中で混合、
分散した後、厚さ100μmの透明PETフィルム上に
スクリーン印刷機で10μm厚さに塗布した。この上に
保護膜としてUV硬化樹脂の膜をオフセット印刷機によ
り0.5μm厚さに塗布して白色の感熱印字媒体Aを作
製した。
【0014】この媒体の表面からサーマルヘッドにより
35mJ/mm2のエネルギーで印字を行った結果、加
熱された部分が透明化した。背景に黒色の紙を置いて目
視判定した結果、視認性の高い印字が得られることが確
認され、光学濃度の測定結果から非印字部/印字部のコ
ントラストは3以上であった。また背景に赤、青、黄色
などの種々の色を置いて調べた結果、鮮明なカラー印字
が行えることが確認された。
【0015】なおこの媒体を加熱ドラムを通したとこ
ろ、全面にわたって透明になることを確認した。サ−マ
ルヘッドで透明に印字された媒体をJIS X 631
1 「プリペイドカード−物理的特性及び形状・寸法」
にしたがって耐熱性、耐寒性、耐薬品性および耐湿性を
評価した結果、いずれの試験項目においても印字の状態
に変化はみられず高い耐久性を備えていることが確認さ
れた。また日照場所で30日間の暴露試験を行った場合
にも印字は変化せず耐候性にも優れることが確認され
た。
【0016】 実施例2. 下記組成、 ワックス粉末(住友精化製、フロービーズLE−1080) 4重量部 ITO被覆ワックス粉末 1重量部 アクリル樹脂(日本合成化学、コ−ポニ−ル9183) 0.5重量部 ポリビニルブチラ−ル樹脂(積水化学、エスレックBLS) 0.5重量部 キシレン 9.5重量部 によるインクを作製し、評価した。
【0017】これらの混合物をローターミル中で混合、
分散した後、厚さ100μmの透明PETフィルム上に
スクリーン印刷で10μm厚さに塗布して薄く青みがか
った白色の感熱媒体Bを作製した。なおITO被覆ワッ
クス粉末は上記ワックス粉末上にITO微粒子(0.0
5μm)を乾式衝撃法(奈良機械製ハイブリダイゼーシ
ョンシステム)でコーティングして作製した。この感熱
媒体Bを用いて実施例1と同様にサ−マルヘッドを用い
てバ−コ−ドパタ−ンを印字したところ、印字部は透明
化し、可視及び近赤外域で85%の光透過率が得られ
た。950nmのLEDを用いて、印字部と非印字部の
赤外光の透過率を測定した結果、S/Nにして3以上の
値が得られることがわかった。これから感熱媒体Bは不
可視型のバ−コ−ド用材料としても使用可能なことが明
らかとなった。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明では熱溶解性
樹脂の粉末を顔料に用いてこれをバインダー中に分散さ
せたものを使用することにより、コントラストが高くて
多色化が容易で安定な感熱組成物が得られるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1実施例を示す断面図であ
る。
【図2】図2は、本発明の1実施例を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 PET基板 2 バインダ 3 ワックス粉末 4 保護膜 5 ITO被覆ワックス粉末

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱溶解性有機物の粉末よりなる顔料とこ
    れを結着する有機高分子物質のバインダとを含むことを
    特徴とする感熱組成物。
  2. 【請求項2】 前記熱溶解性有機物の粉末よりなる顔料
    とこれを結着する有機高分子物質のバインダと、更に溶
    剤とを含み、インク状であることを特徴とする請求項1
    記載の感熱組成物。
  3. 【請求項3】 前記熱溶解性有機物の粉末よりなる顔料
    とこれを結着する有機高分子物質のバインダとを含み、
    一定厚みの膜状であることを特徴とする請求項1記載の
    感熱組成物。
  4. 【請求項4】 前記熱溶解性有機物の融点が50℃以上
    150℃以下であることを特徴とする請求項1記載の感
    熱組成物。
  5. 【請求項5】 前記一定厚みの膜状感熱組成物が、前記
    熱溶解性有機物の融点以下の温度では白色を含む有色で
    あり、かつ、前記熱溶解性有機物の融点以上の温度で
    は、透明であることを特徴とする請求項3記載の感熱組
    成物。
  6. 【請求項6】 前記バインダが透明であることを特徴と
    する請求項1記載の感熱組成物。
  7. 【請求項7】 前記熱溶解性有機物がワックスであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の感熱組成物。
  8. 【請求項8】 前記熱溶解性有機物の粉末の表面を光学
    的性質を異にする微粉末で被覆したことを特徴とする請
    求項1記載の感熱組成物。
  9. 【請求項9】 前記熱溶解性有機物の粉末の表面を可視
    または赤外光吸収能を持つ微粉末で被覆したことを特徴
    とする請求項8記載の感熱組成物。
  10. 【請求項10】 前記別種の微粉末の粒径が、前記熱溶
    解性有機物の粉末の粒径の1/5以下であることを特徴
    とする請求項8記載の感熱組成物。
  11. 【請求項11】 前記熱溶解性有機物の粉末の粒径が
    0.1〜30μmであることを特徴とする請求項1記載
    の感熱組成物。
JP6112252A 1994-04-27 1994-04-27 感熱組成物 Withdrawn JPH07290838A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015036247A (ja) * 2013-08-13 2015-02-23 ローム アンド ハース カンパニーRohm And Haas Company 改善された初期コントラストを有する感熱記録材料
WO2023144734A1 (en) 2022-01-28 2023-08-03 Ricoh Company, Ltd. Recording body, method for producing recording body, and recording method

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