JPH07289309A - 履物の中敷 - Google Patents

履物の中敷

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JPH07289309A
JPH07289309A JP8477094A JP8477094A JPH07289309A JP H07289309 A JPH07289309 A JP H07289309A JP 8477094 A JP8477094 A JP 8477094A JP 8477094 A JP8477094 A JP 8477094A JP H07289309 A JPH07289309 A JP H07289309A
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JP
Japan
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insole
wood
wood layer
layer
base material
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JP8477094A
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English (en)
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Hiroyasu Nakamura
博保 中村
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  • Footwear And Its Accessory, Manufacturing Method And Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 天然素材である木材を素材とし、この木材質
よりなる履物の中敷を得る。 【構成】 可撓性を有する塩化ビニル樹脂などよりなる
厚さ約2mmのシート状の基材2の表面側の一方の面2
aに、厚さ約1.8mmの桐材よりなる木材層5が形成
されているとともに、該木材層5の表面に該木材層5の
厚さよりやや短い深さのV字状の溝6が縦横方向にそれ
ぞれ所定ピッチ毎となって複数形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば靴などの内底部
に装着され、足裏に接する履物の中敷に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、靴などに装着される中敷は、不
織布や合成繊維、ゴムなどの素材を所定の厚さのシート
状に形成したもので、既成の靴の内底部に装着させるこ
とで、その靴を各個人の足の形状に合わせ、靴を足にフ
ィットさせるものである。
【0003】また、近年では、上記のような素材に活性
炭などを混入させるなどして、靴内の脱臭などの効果を
謳う中敷が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た靴の中敷では、その殆どが人工的に作られた素材より
なり、従来では天然素材、例えば木材などを素材とする
中敷がなかった。
【0005】そこで本発明は、木材を素材とし、この木
材質よりなる履物の中敷を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】次に、上記の目的を達成
するための手段を、実施例に対応する図面を参照して説
明する。この発明の履物の中敷1は、可撓性を有するシ
ート状の基材2の一方の面2aに所定厚さの木材板より
なる木材層5が形成されているとともに、該木材層5の
表面に縦横方向に該木材層5の厚さよりやや短い深さの
V字状の溝6が複数形成されていることを特徴としてい
る。
【0007】なお、木材層5を構成する木材板は、桐材
が好ましく、また、V字状の溝6は、縦横方向に所定ピ
ッチ毎に複数形成されることが好ましい。
【0008】
【作用】この履物の中敷1は、可撓性を有するシート状
の基材2の一方の面2aに、所定厚さの木材板よりなる
木材層5が形成されるとともに、この木材層5の表面
に、縦横方向にこの木材層5の厚さよりやや短い深さの
V字状の溝6が複数形成される。そして、靴Sなどの履
物に、木材層5を表側として中敷1が装着される。
【0009】
【実施例】図1は本発明による履物の中敷の一実施例を
示す平面図である。まず、この中敷1は、基材2と木材
層5とで構成されている。
【0010】基材2は、図2に示すように、基層部3と
発泡層部4とで構成されており、それぞれ塩化ビニル樹
脂など可撓性を有した素材より形成され、シート状の基
層部3の表面3aにスポンジ状の発泡層部4が一体とな
って、所定厚さ、本実施例では厚さ約2mmのシート状
に形成されている。
【0011】なお、基層部3の裏面3bは、図示しない
が、シボ加工が施され、靴装着後の靴内底面との滑り止
めとなっている。
【0012】また、木材層5は、所定の厚さ、本実施例
では約1.8mmの桐板材よりなり、基材2の表面であ
る一方の面2a、すなわち発泡層部4の表面に、層状に
形成されている。
【0013】この木材層5は、図1に示すように、その
表面に縦横方向、すなわち中敷の長手方向とこの長手方
向と直交する方向(幅方向)とに、図2に示すようなV
字状の溝6が所定間隔、例えば12mm間隔毎に形成さ
れ、略角錐台形状のブロック状の凸部5aが多数縦横に
連続して形成されている。
【0014】なお、この溝6の深さは、木材層5の厚さ
(1.8mm)より短く設定され、木材層5の各凸部5
aが分割せず、本実施例では約0.3mm残るように、
約1.5mmの深さとされ、すなわち、この溝6の底部
にて凸部5aが連結状態とされるとともに、この厚さ
0.3mmの連結部分にて容易に撓めるようになってい
る。また、この木材層5と基材2とは、互いに接着剤に
て強固に貼着固定されている。
【0015】次に、この履物の中敷の製法について説明
する。まず、裏面3aにシボ加工を施された塩化ビニル
樹脂よりなる基層部3の表面3aに、同等の塩化ビニル
樹脂よりなる発泡層部4が一体とされるシート状基材
を、押出成形などの成形方法にて両層部3,4を一括し
て一体成形し、これを得る。なお、この基材は、所定の
幅及び長さで、厚さ約2mmのシート状に形成される。
【0016】次に、このシート状基材の一方の面である
表面2a、すなわち発泡層部4の表面全面に、厚さ約
1.8mmの桐板材を積層させるように接着剤にて強固
に接着し、一枚板状のワークWを得る(図3(a),
(b))。
【0017】この接着にて用いられる接着剤は、木(桐
材)と塩化ビニル樹脂とを互いに強固に接着するととも
に、接着後に硬化しない性質の接着剤、例えば、酢酸ビ
ニルエマルジョン系,エチレン酢ビ系,アクリルエマル
ジョン系,合成ゴム系,ウレタン系,ユリア系,メラミ
ン系,フェノール系,エポキシ系,などの接着剤を用い
る。
【0018】次に、前記ワークWを、木材層5を上面、
すなわち加工面として、図4に示すように、木工丸鋸盤
10のテーブル11上に載置し、固定して、この木工丸
鋸盤10を始動させる。
【0019】この木工丸鋸盤10のテーブル11は、一
方向のみ(図4中矢線X方向)に、所定ピッチ毎、例え
ば12mm間隔でスライド移動し、ワークWを保持した
状態で移送させるようになっており、テーブル11の移
動が止まると、回転鋸刃12が降下して、ワークWの木
材層5側を切削しながらテーブル11の移動方向Xと直
交する方向Yに移動する。
【0020】このとき、回転鋸刃12の下降量は、ワー
クWの木材層5のみを切削する距離(深さ)に設定さ
れ、すなわち、本実施例では、木材層5の厚さが1.8
mmであれば、これよりも短い約1.5mm程の切削を
行い、シート状基材2と木材層5の一部を残し、木材層
5をブロック状に切り離さず溝6に底部を有するような
切削深さとなるように制御される(図3(c))。
【0021】回転鋸刃12がワークWの幅方向の一側縁
から他側縁へ移動し、切削が終わると、この回転鋸刃1
2は上昇し、テーブル11が所定ピッチ移動し、ワーク
Wを送り、そして、上記動作が繰り返されて、所定ピッ
チ毎に木材層5に溝6が形成され、図3(d)に示すよ
うな溝6を有するワークWが出来上がる。
【0022】なお、この溝6の形状は、回転鋸刃12の
形状で決定され、本実施例では周縁形状が90°の断面
略くさび状に形成され設定されている回転鋸刃12とさ
れ、溝6はV字形状に形成される。
【0023】ワークWの一方向の切削が終了すると、こ
のワークWを90°回転させてテーブル11に再び載置
し、上記の動作を繰り返して、前記溝6と直行する方向
の溝6を形成させる。
【0024】各溝6,6が形成されると、シート状基材
2の一方の面2a上の木材層5は、略四角錐台形状のブ
ロック状の凸部5aが形成されるとともに、この凸部5
aがシート状基材2上に縦横に整列して設けられた板材
1Aとなる。
【0025】そして、この板材1Aを履物の形状、例え
ば靴Sの形状に合わせて打ち抜き加工等を施し、左右一
対の靴の中敷1を得る。なお、打ち抜き加工後、この中
敷1の周縁には、木材層5側に面取り加工が施されると
ともに、中敷1の外周縁をサンダーなどを用いてバリな
どを除去し、この外周縁を滑らかに仕上げ、また、木材
層5の表面なども仕上げ加工が施される。
【0026】従ってこのように構成された履物の中敷1
では、可撓性を有する塩化ビニル樹脂などのシート状の
基材2に、桐材よりなる木材層5を形成するとともに、
この木材層5の表面に縦横方向にV字状の溝6を所定ピ
ッチ毎複数形成した構成としたので、例えば図5に示す
ように靴S内にこの中敷1を装着した際、足裏と接触す
る面が、天然素材である木材層5の表面とされるので、
この木材層5を構成する材質が多孔質な桐で構成されて
いることにより、この桐自体の特性である吸湿性,発散
性により、足の汗を吸収し、靴内部が足の発汗によるム
レを防止するとともに、防臭効果が得られ、快適な状態
で靴Sを履くことが可能となる。
【0027】また、桐材よりなる木材層5により、この
桐材が保温性を有することから、寒冷地及び寒冷期にお
ける靴S内を快適にする。
【0028】さらに、この木材層5にV字状の溝6が複
数形成されていることにより、木材層5の表面が凹凸の
ある形状となっているとともに、溝6の両縁部分が鈍角
に形成されるので、足裏を適度に刺激するようになって
いる。
【0029】また、木材層5にV字状の溝6が形成され
ていることと、基材2が可撓性を有していることによ
り、この中敷5が靴S内でも容易に撓むので、歩行時に
違和感を与えることがない。
【0030】さらに、この木材層5は、V字状の溝6の
深さが木材層5の厚さより短い長さに設定されており、
切り離されていない略一枚板状とされ、基材2が表出し
ていないので、この溝6の斜面や底部においても吸湿作
用が働くとともに、これら溝6で形成される木材層5の
凸部分5aが容易に切り離れることがない。
【0031】また、上記本実施例では、基材2に発泡層
部4を形成したことから、弾力性を有することとなり、
靴装着時に緩衝効果を得ることができる。
【0032】さらに、この中敷1によれば、足裏と接触
する面が汚損しても、木材でできていることから、洗浄
し乾燥させることで、再度使用が可能となる。
【0033】なお、上述した実施例では、中敷1の基材
2を基層部3と発泡層部4とで構成し、これらを押出成
形などの成形方法にて一括して一体成形する例について
述べたが、基層部2および発泡層部4と別体に形成し
て、これらを接着剤による接着や加熱溶着などの手段で
互いの全面を貼り合わせて一体とし、シート状基材を得
る方法としてもよい。
【0034】また、この基材2を基層部3と発泡層部4
とで構成したが、発泡層部4のないシート状の基材2と
してもよく、この場合、中敷1の厚さを小さく設定する
ことができる。
【0035】さらに、上記実施例では、V字状の溝6を
縦方向,横方向ともに一定のピッチ(12mm)で形成
させる例について述べたが、この溝6のピッチの間隔は
任意で設定し形成して良く、例えば図6に示すように、
縦方向の溝6の間隔を、横方向の溝6の間隔の約半分の
間隔で形成させてもよい。この場合、溝6が増えること
から、この中敷1の靴S内での撓み自由度が増し、装着
後の歩行時に違和感を与えることがない。
【0036】また、上記実施例では、木材層5を桐材で
構成させる例について述べたが、バルサや、ヒノキ,ヒ
バ,ケヤキ,コクタン,シタンなど、その他の一般木材
を素材として用いてもよく、また、基材2を塩化ビニル
樹脂で構成させる例について述べたが、麻布や不織布、
ウレタンシートや皮革など可撓性を有する素材としても
よい。
【0037】さらに、この中敷1の基材2、またはこの
基材2と木材層5とを接着させる接着剤に、活性炭や防
腐剤,抗菌剤などを混入させて構成させてもよく、これ
により、木材層による吸湿,保温効果に加えて抗菌作用
を得ることが可能となる。
【0038】また上記実施例では、この中敷1を靴Sに
装着させる例について述べたが、サンダルや、下駄,草
履などの履物に装着させてもよい。この場合、鼻緒部分
を回避する切欠部を形成させるとともに、裏面に固定用
の接着テープなどを設けるとよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明による履物の
中敷では、可撓性を有するシート状の基材に、木材より
なる木材層を形成するとともに、この木材層の表面に縦
横方向にV字状の溝を複数形成した構成としたので、靴
などの履物にこの中敷を装着した際、足裏と接触する面
が、天然素材である木材層の表面とされるので、この木
材層が多孔質な材質で、吸湿性,発散性を有しているこ
とにより、足の汗を吸収し、靴内部が足の発汗によるム
レを防止するとともに、防臭効果が得られ、快適な状態
で靴を履くことが可能となる。
【0040】また、この木材層が保温性をも有すること
から、寒冷地及び寒冷期における靴内を快適にするとい
う効果がある。
【0041】さらに、この履物の中敷によれば、木材層
にV字状の溝が複数形成されていることにより、木材層
の表面が凹凸のある形状となっているとともに、溝の両
縁部分が鈍角に形成されるので、足裏を適度に刺激する
という効果がある。
【0042】また、木材層にV字状の溝が形成されてい
ることと、基材が可撓性を有していることにより、この
中敷が靴内でも容易に撓むことが可能となり、歩行時に
違和感を与えることがないという効果がある。
【0043】さらに、この木材層は、V字状の溝の深さ
が木材層の厚さより短い長さに設定されており、切り離
されていない略一枚板状とされ、基材が表出しないの
で、この溝の斜面や底部においても吸湿作用が働くとと
もに、これら溝で形成される木材層の凸部分が容易に切
り離れることがないという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による履物の中敷の一実施例を示す平面
【図2】同実施例による履物の中敷の側断面図
【図3】同実施例による履物の中敷の製法手順を示す工
程図
【図4】同実施例による履物の中敷を制作するための工
作機械の概略斜視図
【図5】同実施例による履物の中敷を靴に装着した状態
の一部裁断斜視図
【図6】他の実施例による履物の中敷の一部拡大平面図
【符号の説明】
1…履物の中敷 2…基材 2a…一方の面(表面) 5…木材層 6…溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性を有するシート状の基材の一方の
    面に所定厚さの木材板よりなる木材層が形成されている
    とともに、該木材層の表面に縦横方向に該木材層の厚さ
    よりやや短い深さのV字状の溝が複数形成されているこ
    とを特徴とする履物の中敷。
JP8477094A 1994-04-22 1994-04-22 履物の中敷 Pending JPH07289309A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8477094A JPH07289309A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 履物の中敷

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8477094A JPH07289309A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 履物の中敷

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Publication Number Publication Date
JPH07289309A true JPH07289309A (ja) 1995-11-07

Family

ID=13839922

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JP8477094A Pending JPH07289309A (ja) 1994-04-22 1994-04-22 履物の中敷

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JP (1) JPH07289309A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009291300A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Union Royal:Kk 靴の中底、靴の中底の形成方法、靴
JP2023183041A (ja) * 2022-06-15 2023-12-27 株式会社エリートグリップ インソール

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