JPH07288049A - 透明導電体の製造方法 - Google Patents

透明導電体の製造方法

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JPH07288049A
JPH07288049A JP8854094A JP8854094A JPH07288049A JP H07288049 A JPH07288049 A JP H07288049A JP 8854094 A JP8854094 A JP 8854094A JP 8854094 A JP8854094 A JP 8854094A JP H07288049 A JPH07288049 A JP H07288049A
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JP
Japan
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target
zno
frequency power
high frequency
transparent conductive
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JP8854094A
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English (en)
Inventor
Makoto Kitamura
真 北村
Tomoshige Tsutao
友重 蔦尾
Kazuaki Miyamoto
和明 宮本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高温高湿下で使用しても抵抗値の経時変化が少
なく、耐久性の優れたZnO系透明導電体を製造する方
法を提供する。 【構成】ZnOターゲットとSiO2 ターゲットに別々
の高周波電力を投入して二元同時スパッタリングを行っ
て、基材上にシリコンがドープされたZnOからなる透
明導電膜を形成する際に、ZnOターゲットに投入する
高周波電力をターゲット1cm2 当たり3〜20Wと
し、SiO2 ターゲットに投入する高周波電力をZnO
ターゲットに投入する高周波電力の0.05〜0.6倍
とすることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明導電体の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、錫ドープ酸化インジウム(以下I
TOという)に代わる透明導電膜材料として、材料コス
トが安価であるZnOが注目されている。ZnO自体は
ITOに比べると高抵抗であり、ITOと同レベルの導
電性を得るためにはZn(II価)よりも価数の大きい元
素(III 価、IV価)をドープすればよいことは公知であ
る(特公平4−929号公報、特公平3−72011号
公報)。
【0003】さらに低抵抗率でしかも可視光線と赤外線
反射率の高い透明導電膜を、周期律表第IV族のSi、G
e、Zrのうち少なくとも1種類をZnOにドープする
ことによって得ることができる(特公平5−6766号
公報)。この方法では、SiO2 、GeO2 、ZrO2
の高純度粉末をZnO粉末に添加し加圧成形後、焼結さ
せた焼結体をターゲット(6×10cmの長方形状)に
用いており、アルゴンガス圧が6.5Pa、ターゲット
に投入する高周波電力120W(ターゲット1cm2
たりの電力では2W)のスパッタリング条件によりガラ
ス上にSi、Ge、ZrがドープされたZnO透明導電
膜を成膜する。この方法では、Si、Ge、Zrのドー
プによりZnOでもITOと同等の導電性と光学特性が
得られるという特徴がある。
【0004】しかしながら、これらのSi、Ge、Zr
がドープされたZnO透明導電膜は、例えば、温度60
℃、相対湿度96%の高温高湿下に放置しておくと、抵
抗値が経時変化して導電性が低下するため、高温高湿下
で使用する場合耐久性が問題であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、高温高湿下で
使用しても抵抗値の経時変化が少なく、耐久性の優れた
ZnO系透明導電体を製造する方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の透明導電体の製
造方法は、ZnOターゲットとSiO2 ターゲットに別
々の高周波電力を投入して二元同時スパッタリングを行
って、基材上にシリコンがドープされたZnOからなる
透明導電膜を形成する。
【0007】上記基材としては、ガラス、プラスチッ
ク、金属、セラミックス等が使用可能であるが、透明性
に優れたガラス、プラスチックが好ましい。プラスチッ
クとしては、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂シートが好
ましい。
【0008】上記プラスッチクを基材として用いる場合
は、成膜中に基材表面から水分が蒸発し、これが膜内部
に混入して導電性を低下させることが予想されるため、
予めハードコート処理しておくのが好ましい。ハードコ
ート処理としては、基材上にSiO2 、ZrO2 などの
金属酸化物皮膜をスパッタリングや真空蒸着などの方法
により形成してもよく、市販されているシリコン系又は
メラミン系のハードコート剤を使用してハードコート皮
膜を形成してもよい。
【0009】上記透明導電膜は、シリコンがドープされ
たZnOから形成され、高周波スパッタリング法により
基材上に形成される。透明導電膜を形成するために、Z
nOターゲットとSiO2 ターゲットとを別々に設け、
それぞれのターゲットに独立した高周波電力を投入して
同時にスパッタリングを行うことができる多元同時スパ
ッタリング装置が用いられる。この多元同時スパッタリ
ング装置としては、平行平板型の多元同時スパッタリン
グ装置や、カルーセル型の多元同時スパッタリング装置
が用いられる。
【0010】上記スパッタリングにおいて、ZnOター
ゲットに投入する高周波電力は、小さくなると得られる
透明導電膜は高温高湿下で抵抗値の経時変化が大きくな
り、大きくなると入射イオンのターゲット内でのエネル
ギー損失が増加し、有効にスパッタ原子にエネルギーが
伝達されず、さらにターゲットにクラックが生じる等悪
影響を及ぼすので、ターゲット面積1cm2 当たり3〜
20Wに限定され、好ましくは5〜12Wである。
【0011】また、SiO2 ターゲットに投入する高周
波電力は、小さくなるとZnO膜中に含まれるSiの含
有量が少なくなり過ぎ十分なドーピング効果が発現しな
いため優れた導電性を有する透明導電膜が得られず、ま
た、十分な耐久性も得られず、大きくなるとZnO膜中
に含まれるSiの含有量が過剰になり過ぎるため抵抗値
が急増し優れた導電性を有する透明導電膜が得られない
ので、ZnOターゲットに投入する高周波電力の0.0
5〜0.6倍に限定され、好ましくは0.1〜0.4倍
である。
【0012】以下、本発明で用いられる多元同時スパッ
タリング装置につき、図1に示された概略図に基づいて
説明する。図中1は真空槽を示し、真空槽1は油回転ポ
ンプとクライオポンプとを組み合わせた排気装置(図示
せず)により、所定の圧力(具体的には、1×10-5
orr以下)に保たれる。上記真空槽1内の下部にはA
及びBの2個のターゲットが設けられており、そのうち
一方がZnOであり、もう一方がSiO2 である。
【0013】ターゲットA及びBは、それぞれ別々のマ
ッチングボックス2、増幅器3に接続されており、A、
Bはそれぞれ異なった高周波電力でスパッタリングする
ことができる。また、上記スパッタリング装置は、二つ
のターゲットA及びBへの投入電力を個別に制御するこ
とにより、ZnOとSiO2 の成膜速度を個別に制御す
ることができるため、ドーパント(Si)濃度の制御さ
れたZnO透明導電膜を形成することができる。
【0014】上記真空槽1内の上部の、ターゲットA及
びBと対向する位置に、透明導電膜を設ける基板Cを取
り付けるためのスパッターテーブル5が配置されてい
る。このスパッターテーブル5はモーター6によって、
一定の回転速度で回転可能となされている。また、スパ
ッターテーブル5と、ターゲットA及びBの間にはシャ
ッター7が設けられている。
【0015】成膜は、基材Cを取り付けたスパッターテ
ーブル5を回転させながら行ってもよいし、スパッター
テーブル5を回転させずに固定したままで行ってもよ
い。但し、基材Cを回転させずに成膜を行う場合は、タ
ーゲットA及びBのスパッター粒子両方が到達しうるス
パッターテーブル5内の領域に基材Cを取り付けるのが
好ましい。また、得られる透明導電膜の抵抗値の面内分
布をより均一にするためには、10〜100rpmの回
転速度で基材Cを回転させながら成膜するのが好まし
い。
【0016】上記真空槽1内の下部には基材C加熱用の
赤外線ランプ4が設けられており、この赤外線ランプ4
に電力を供給することによって、基材Cを所定の温度ま
で輻射加熱することが可能である。室温で成膜を行う場
合は、赤外線ランプ4による基材C加熱の必要はない
が、透明導電膜の環境耐久性を向上させるためには、こ
の赤外線ランプ4により基材Cを100〜400℃の温
度で加熱しながら成膜するのが好ましい。但し、基材C
としてプラスチック等の低融点基材を用いる場合は、基
材Cの耐熱温度を考慮して基材加熱を行うのが好まし
い。
【0017】実際にスパッタリングを行うには、まず、
ターゲットAにZnOを取り付け、、ターゲットBにS
iO2 をそれぞれ取り付けた後、スパッターテーブル5
に基材Cを取り付ける。基材Cを回転させる場合は、モ
ーター6によってスパッターテーブル5を10〜100
rpmの回転速度で回転させる。また、基材加熱を行う
場合は、赤外線ランプ4に電力を供給し、基材Cを10
0〜400℃の所定温度まで加熱する。尚、この時点で
はシャッター7は閉じたままの状態にしておく。
【0018】次に、排気装置(図示せず)によって、真
空槽1内を1×10-5Torr以下)に排気した後、ガ
ス導入バルブ8を開くことによって、アルゴン、ヘリウ
ム、ネオン等の不活性ガスを真空槽1内に導入する。真
空槽1内の圧力は不活性ガスの導入量をマスフローコン
トローラー9により調節することによって制御するが、
成膜時の真空槽1内の圧力は、1×10-3〜1×10-1
Torrの範囲が好ましい。その理由は、真空槽1内の
圧力はこの範囲を越えると、不活性ガスによるターゲッ
ト材のスパッタリングが効率よく行われないため、成膜
速度が著しく低くなり成膜が困難となるからである。
【0019】続いて、基材加熱を行う場合は基材温度が
設定温度に到達し安定した後に、ターゲットA及びB
に、各々独立した増幅器3により高周波電力を投入する
ことにより放電を形成させ、各ターゲットをスパッタリ
ングする。ターゲットA及びBへの投入電力を各々上記
範囲の電力値に設定した後、シャッター7を開け、各タ
ーゲットA、Bをスパッタリングすることにより、基板
C上への成膜を開始する。成膜開始後、各ターゲット
A、Bへの投入電力を制御することにより、SiO2
ZnOの成膜速度を制御し、基材C上にSiがドープさ
れたZnO透明導電膜を形成する。
【0020】上記透明導電膜の膜厚は、薄くなると60
℃、96%RHの高温高湿条件下で十分な耐久性を発揮
することができず、厚くなると干渉色が目立つ等の光学
特性に問題が生じるため、200Å〜3,000Åが好
ましい。
【0021】次に、本発明2について説明する。本発明
の透明導電体の製造方法は、ZnOターゲットとAl2
3 ターゲットに別々の高周波電力を投入して二元同時
スパッタリングを行って、基材上にアルミニウムがドー
プされたZnOからなる透明導電膜を形成する。
【0022】上記基材としては、本発明で用いられるも
のと同一の基材が好適に使用される。
【0023】上記透明導電膜は、アルミニウムがドープ
されたZnOから形成され、高周波スパッタリング法に
より基材上に形成される。透明導電膜を形成するため
に、ZnOターゲットとAl2 3 ターゲットとを別々
に設け、それぞれのターゲットに独立した高周波電力の
投入が可能である多元同時スパッタリング装置を使用し
て行われる。上記多元同時スパッタリング装置として
は、平行平板型又はカルーセル型のいずれでもよい。
【0024】上記スパッタリングにおいて、ZnOター
ゲットに投入する高周波電力は、本発明と同様な理由に
より、ターゲット面積1cm2 当たり3〜20Wに限定
され、好ましくは5〜12Wである。
【0025】また、Al2 3 ターゲットに投入する高
周波電力は、小さくなるとZnO膜中に含まれるAlの
含有量が少なくなり過ぎ十分なドーピング効果が発現し
ないため優れた導電性を有する透明導電膜が得られず、
また、十分な耐久性も得られず、大きくなるとZnO膜
中に含まれるAlの含有量が過剰になり過ぎるため抵抗
値が急増し優れた導電性を有する透明導電膜が得られな
いので、ZnOターゲットに投入する高周波電力の0.
05〜1.2倍に限定され、好ましくは0.2〜1倍で
ある。
【0026】上記スパッタリングにおいて、本発明で使
用されるものと同様な多元同時スパッタリング装置が用
いられ、SiO2 ターゲットの代わりにAl2 3 ター
ゲットが使用される。
【0027】上記透明導電膜の膜厚は、本発明と同様な
理由により、200Å〜3,000Åが好ましい。
【0028】次に、本発明3について説明する。本発明
の透明導電体の製造方法は、ZnOターゲットとZrO
2 ターゲットに別々の高周波電力を投入して二元同時ス
パッタリングを行って、基材上にジルコニウムがドープ
されたZnOからなる透明導電膜を形成する。
【0029】上記基材としては、本発明で用いられるも
のと同一の基材が好適に使用される。
【0030】上記透明導電膜は、ジルコニウムがドープ
されたZnOから形成され、高周波スパッタリング法に
より基材上に形成される。透明導電膜を形成するため
に、ZnOターゲットとZrO2 ターゲットとを別々に
設け、それぞれのターゲットに独立した高周波電力の投
入が可能である多元同時スパッタリング装置を使用して
行われる。上記多元同時スパッタリング装置としては、
平行平板型又はカルーセル型のいずれでもよい。
【0031】上記スパッタリングにおいて、ZnOター
ゲットに投入する高周波電力は、本発明と同様な理由に
より、ターゲット面積1cm2 当たり3〜20Wに限定
され、好ましくは5〜12Wである。
【0032】また、ZrO2 ターゲットに投入する高周
波電力は、小さくなるとZnO膜中に含まれるZrの含
有量が少なくなり過ぎ十分なドーピング効果が発現しな
いため優れた導電性を有する透明導電膜が得られず、ま
た、十分な耐久性も得られず、大きくなるとZnO膜中
に含まれるZrの含有量が過剰になり過ぎるため抵抗値
が急増し優れた導電性を有する透明導電膜が得られない
ので、ZnOターゲットに投入する高周波電力の0.0
5〜0.8倍に限定され、好ましくは0.1〜0.5倍
である。
【0033】上記スパッタリングにおいて、本発明で使
用されるものと同様な多元同時スパッタリング装置が用
いられ、SiO2 ターゲットの代わりにZrO2 ターゲ
ットが使用される。
【0034】上記透明導電膜の膜厚は、本発明と同様な
理由により、200Å〜3,000Åが好ましい。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1〜12)基材Cとしてスライドガラス(マツ
ナミ社製「S1111」、80×30×1mm厚)を、
図1に示した多元同時スパッタリング装置(芝浦製作所
製「CSF−8EP−55」)のスパッターテーブル5
に、ターゲットA、Bからほぼ等距離に位置するように
取り付けた。また、ターゲットAとしてZnO、ターゲ
ットBとしてSiO2 をそれぞれ取り付けた。ターゲッ
トA及びターゲットBの形状は直径5インチの円盤状で
あり、その表面積125cm2 のものを使用した。
【0036】次いで、真空槽1内を1×10-5Torr
以下になるまで真空排気した後、ガス導入バルブ8を開
き、スパッターガスとしてArガスをマスフローコント
ローラー9を用いて真空槽1内に50SCCM導入し、
槽内圧力を5×10-3Torrとした。さらに、真空槽
1内の底部に配置された赤外線ランプ4によりスライド
ガラスを所定の温度になるまで加熱した。
【0037】さらに、スパッターテーブル5をモーター
6によって回転速度20rpmで回転させながら、ター
ゲットA及びBに高周波電力(発振周波数13.56M
Hz)を投入し、シャッター7を開けることにより成膜
を開始し、スライドガラス上にSiを含有するZnO透
明導電膜を形成した。但し、実施例11については、基
材Cとしてハードコート処理されたポリカーボネート板
(三菱ガス化学社製「MR−3」、80×30×1m
m)を使用した。尚、成膜時の各ターゲットに投入する
高周波電力、基材の加熱温度及び成膜時間を表1に示し
た。
【0038】
【表1】
【0039】(比較例1〜3)各ターゲットへの投入電
力及び成膜時間を、表2に示すように変えたこと以外
は、実施例1と同様にして、基材上にSiを含有するZ
nO透明導電膜を形成した。
【0040】(比較例4)ターゲットBを全く使用せ
ず、ターゲットAとして2.5重量%のSiO2 を含有
するZnO(直径5インチの円盤状、表面積125cm
2 、表2中SiO2含有ZnOと記す)を使用し、表2
に示した高周波電力、基材加熱温度及び成膜時間とした
こと以外は、実施例1と同様にして、基材上にSiを含
有するZnO透明導電膜を形成した。
【0041】(比較例5)ターゲットBとしてSi(直
径5インチの円盤状、表面積125cm2 )を使用し、
表2に示した高周波電力、基材加熱温度及び成膜時間と
したこと以外は、実施例1と同様にして、基材上にSi
を含有するZnO透明導電膜を形成した。
【0042】
【表2】
【0043】(実施例13〜24)ターゲットBとして
Al2 3 (直径5インチの円盤状、表面積125cm
2)を使用し、高周波電力、基材加熱温度及び成膜時間
を表3に示したように変えたこと以外は、実施例1と同
様にして、基材上にAlを含有するZnO透明導電膜を
形成した。但し、実施例23については、基材Cとして
ハードコート処理されたポリカーボネート板(三菱ガス
化学社製「MR−3」、80×30×1mm)を使用し
た。
【0044】
【表3】
【0045】(比較例6〜8)各ターゲットへの投入電
力及び成膜時間を、表4に示すように変えたこと以外
は、実施例13と同様にして、基材上にAlを含有する
ZnO透明導電膜を形成した。
【0046】(比較例9)ターゲットBを全く使用せ
ず、ターゲットAとして2重量%のAl2 3 を含有す
るZnO(直径5インチの円盤状、表面積125c
2 、表4中Al2 3含有ZnOと記す)を使用し、
表4に示した高周波電力、基材加熱温度及び成膜時間と
したこと以外は、実施例1と同様にして、基材上にAl
を含有するZnO透明導電膜を形成した。
【0047】(比較例10)ターゲットBとしてAl
(直径5インチの円盤状、表面積125cm2 )を使用
し、表4に示した高周波電力、基材加熱温度及び成膜時
間としたこと以外は、実施例1と同様にして、基材上に
Alを含有するZnO透明導電膜を形成した。
【0048】
【表4】
【0049】(実施例25〜34)ターゲットBとして
ZrO2 (直径5インチの円盤状、表面積125c
2 )を使用し、高周波電力、基材加熱温度及び成膜時
間を表5に示したように変えたこと以外は、実施例1と
同様にして、基材上にZrを含有するZnO透明導電膜
を形成した。但し、実施例33については、基材Cとし
てハードコート処理されたポリカーボネート板(三菱ガ
ス化学社製「MR−3」、80×30×1mm)を使用
した。
【0050】
【表5】
【0051】(比較例11〜13)各ターゲットへの投
入電力及び成膜時間を、表6に示すように変えたこと以
外は、実施例25と同様にして、基材上にZrを含有す
るZnO透明導電膜を形成した。
【0052】(比較例14)ターゲットBを全く使用せ
ず、ターゲットAとして2重量%のZrO2 を含有する
ZnO(直径5インチの円盤状、表面積125cm2
表6中ZrO2 含有ZnOと記す)を使用し、表6に示
した高周波電力、基材加熱温度及び成膜時間としたこと
以外は、実施例1と同様にして、基材上にZrを含有す
るZnO透明導電膜を形成した。
【0053】(比較例15)ターゲットBとしてZr
(直径5インチの円盤状、表面積125cm2 )を使用
し、表6に示した高周波電力、基材加熱温度及び成膜時
間としたこと以外は、実施例1と同様にして、基材上に
Zrを含有するZnO透明導電膜を形成した。
【0054】
【表6】
【0055】透明導電体の性能評価 上記実施例及び比較例で得られた透明導電体につき下記
の測定ならびに性能評価を行い、その結果を表7、8及
び9に示した。 (1)膜厚 基材Cの一部をマスキングして設けた段差を触針式の膜
厚計(スローン社製「Dektak3030」)によっ
て読み取り、透明導電膜の膜厚とした。
【0056】(2)シート抵抗 成膜直後の透明導電膜のシート抵抗を抵抗率計(三菱油
化社製「ロレスタMCP−T500」、四端子法)を用
いて測定した。尚、測定は基材上の6点で行い、その平
均値を初期のシート抵抗値とした。
【0057】(3)光線透過率 自記分光光度計(島津製作所社製「UV−3101P
C」)を用いて、550nmの波長における光線透過率
を測定した。
【0058】(4)耐久性評価 温度60℃、相対湿度96%に設定した恒温恒湿槽(東
洋製作所製「アテンプターAG−2型」)内に透明導電
膜を1,000時間放置した後、透明導電膜のシート抵
抗を上記(2)と同様な方法で測定し、耐久性試験後の
シート抵抗値とした。
【0059】
【表7】
【0060】
【表8】
【0061】
【表9】
【0062】
【発明の効果】本発明の透明導電体の製造方法は、上述
の構成であり、SiO2 ターゲットとZnOターゲット
を個別に設け、それぞれのターゲットに異なる高周波電
力を投入して同時にスパッタリングを行って基材上に透
明導電膜を形成するので、高温高湿下において電気特性
の経時変化の少なく耐久性に優れた透明導電体が得られ
る。
【0063】本発明2の透明導電体の製造方法は、上述
の構成であり、Al2 3 ターゲットとZnOターゲッ
トを個別に設け、それぞれのターゲットに異なる高周波
電力を投入して同時にスパッタリングを行って基材上に
透明導電膜を形成するので、高温高湿下において電気特
性の経時変化の少なく耐久性に優れた透明導電体が得ら
れる。
【0064】本発明3の透明導電体の製造方法は、上述
の構成であり、ZrO2 ターゲットとZnOターゲット
を個別に設け、それぞれのターゲットに異なる高周波電
力を投入して同時にスパッタリングを行って基材上に透
明導電膜を形成するので、高温高湿下において電気特性
の経時変化の少なく耐久性に優れた透明導電体が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられるスパッタリング装置を示す
概略図である。
【符号の説明】
1 真空槽 2 マッチングボックス 3 増幅器 4 赤外線ランプ 5 スパッターテーブル 6 モーター 7 シャッター 8 ガス導入バルブ 9 マスフローコントローラー A,B ターゲット C 基材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ZnOターゲットとSiO2 ターゲット
    に別々の高周波電力を投入して二元同時スパッタリング
    により、基材上にシリコンがドープされたZnOからな
    る透明導電膜を形成する際に、ZnOターゲットに投入
    する高周波電力をターゲット1cm2 当たり3〜20W
    とし、SiO2 ターゲットに投入する高周波電力をZn
    Oターゲットに投入する高周波電力の0.05〜0.6
    倍とすることを特徴とする透明導電体の製造方法。
  2. 【請求項2】 ZnOターゲットとAl2 3 ターゲッ
    トに別々の高周波電力を投入して二元同時スパッタリン
    グにより、基材上にアルミニウムがドープされたZnO
    からなる透明導電膜を形成する際に、ZnOターゲット
    に投入する高周波電力をターゲット1cm2 当たり3〜
    20Wとし、Al2 3 ターゲットに投入する高周波電
    力をZnOターゲットに投入する高周波電力の0.05
    〜1.2倍とすることを特徴とする透明導電体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 ZnOターゲットとZrO2 ターゲット
    に別々の高周波電力を投入して二元同時スパッタリング
    により、基材上にジルコニウムがドープされたZnOか
    らなる透明導電膜を形成する際に、ZnOターゲットに
    投入する高周波電力をターゲット1cm2 当たり3〜2
    0Wとし、ZrO2 ターゲットに投入する高周波電力を
    ZnOターゲットに投入する高周波電力の0.05〜
    0.8倍とすることを特徴とする透明導電体の製造方
    法。
JP8854094A 1994-02-25 1994-04-26 透明導電体の製造方法 Pending JPH07288049A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8854094A JPH07288049A (ja) 1994-02-25 1994-04-26 透明導電体の製造方法

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JP2832794 1994-02-25
JP6-28327 1994-02-25
JP8854094A JPH07288049A (ja) 1994-02-25 1994-04-26 透明導電体の製造方法

Publications (1)

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