JPH07287116A - 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置 - Google Patents
偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置Info
- Publication number
- JPH07287116A JPH07287116A JP10066894A JP10066894A JPH07287116A JP H07287116 A JPH07287116 A JP H07287116A JP 10066894 A JP10066894 A JP 10066894A JP 10066894 A JP10066894 A JP 10066894A JP H07287116 A JPH07287116 A JP H07287116A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- beam splitter
- polarization beam
- light
- refractive index
- birefringent material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000010287 polarization Effects 0.000 title claims abstract description 98
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims description 36
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims abstract description 77
- 239000000463 material Substances 0.000 claims abstract description 65
- 230000000737 periodic effect Effects 0.000 claims abstract description 18
- 239000000126 substance Substances 0.000 claims description 17
- 230000004907 flux Effects 0.000 claims description 5
- 239000011521 glass Substances 0.000 abstract description 41
- VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N Silicium dioxide Chemical compound O=[Si]=O VYPSYNLAJGMNEJ-UHFFFAOYSA-N 0.000 abstract description 10
- CDBYLPFSWZWCQE-UHFFFAOYSA-L Sodium Carbonate Chemical compound [Na+].[Na+].[O-]C([O-])=O CDBYLPFSWZWCQE-UHFFFAOYSA-L 0.000 abstract description 10
- 239000004925 Acrylic resin Substances 0.000 abstract description 5
- 229920000178 Acrylic resin Polymers 0.000 abstract description 5
- 239000011034 rock crystal Substances 0.000 abstract 6
- 238000012856 packing Methods 0.000 abstract 1
- GQYHUHYESMUTHG-UHFFFAOYSA-N lithium niobate Chemical compound [Li+].[O-][Nb](=O)=O GQYHUHYESMUTHG-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 41
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 20
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 17
- 230000014509 gene expression Effects 0.000 description 17
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 11
- 230000009471 action Effects 0.000 description 4
- 239000010453 quartz Substances 0.000 description 4
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 3
- 238000005342 ion exchange Methods 0.000 description 2
- 230000001788 irregular Effects 0.000 description 2
- 229910021532 Calcite Inorganic materials 0.000 description 1
- WHXSMMKQMYFTQS-UHFFFAOYSA-N Lithium Chemical compound [Li] WHXSMMKQMYFTQS-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000012790 adhesive layer Substances 0.000 description 1
- -1 and for example Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000008859 change Effects 0.000 description 1
- 239000000945 filler Substances 0.000 description 1
- 239000005357 flat glass Substances 0.000 description 1
- 229910052744 lithium Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Polarising Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 安価な基板を用い、偏光ビームスプリッタ及
びこれを用いた光ヘッド装置の低コスト化を図る。 【構成】 光学的等方性基板11上に複屈折材料層32
を形成すると共に、表面に凹凸状の周期格子を形成し、
該凹部に、複屈折材料の常光屈折率noまたは異常光屈
折率neの何れか一方に等しい屈折率の物質13を充填
してなるもの。
びこれを用いた光ヘッド装置の低コスト化を図る。 【構成】 光学的等方性基板11上に複屈折材料層32
を形成すると共に、表面に凹凸状の周期格子を形成し、
該凹部に、複屈折材料の常光屈折率noまたは異常光屈
折率neの何れか一方に等しい屈折率の物質13を充填
してなるもの。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光ビームスプリッタ
及びこれを用いた光ヘッド装置に関する。
及びこれを用いた光ヘッド装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば光磁気ディスク等の各種光
学装置にあっては、偏光方向によって回折効率を異なら
しめる偏光ビームスプリッタが備えられている。この偏
光ビームスプリッタに関しては種々の提案がなされてお
り、例えば特開昭63−26604号公報、特開昭63
−314502号公報等に記載されている。
学装置にあっては、偏光方向によって回折効率を異なら
しめる偏光ビームスプリッタが備えられている。この偏
光ビームスプリッタに関しては種々の提案がなされてお
り、例えば特開昭63−26604号公報、特開昭63
−314502号公報等に記載されている。
【0003】特開昭63−26604号公報記載の偏光
ビームスプリッタは、複屈折媒体に形成した表面凹凸格
子の少なくとも凹部を、複屈折媒体の常光屈折率または
異常光屈折率とほぼ等しい屈折率の物質で充填し、常光
または異常光を回折させるというものであり、また特開
昭63−314502号公報記載の偏光ビームスプリッ
タは、ニオブ酸リチウム結晶板の主面に周期を有するイ
オン交換領域の光学的回折格子を形成し、且つこの回折
格子を透過する常光成分が、イオン交換を施した領域と
イオン交換を施さない領域との間で受ける位相変化を相
殺する手段を設け、異常光を回折させるというものであ
る。
ビームスプリッタは、複屈折媒体に形成した表面凹凸格
子の少なくとも凹部を、複屈折媒体の常光屈折率または
異常光屈折率とほぼ等しい屈折率の物質で充填し、常光
または異常光を回折させるというものであり、また特開
昭63−314502号公報記載の偏光ビームスプリッ
タは、ニオブ酸リチウム結晶板の主面に周期を有するイ
オン交換領域の光学的回折格子を形成し、且つこの回折
格子を透過する常光成分が、イオン交換を施した領域と
イオン交換を施さない領域との間で受ける位相変化を相
殺する手段を設け、異常光を回折させるというものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記何
れの偏光ビームスプリッタにあっても、以下の問題があ
る。すなわち、両者共に、複屈折材料を基板として用い
ているが、この複屈折材料は高価であるので、偏光ビー
ムスプリッタが高価になってしまうと共に、これらを用
いた例えば光ヘッド装置も高価になってしまうといった
問題がある。
れの偏光ビームスプリッタにあっても、以下の問題があ
る。すなわち、両者共に、複屈折材料を基板として用い
ているが、この複屈折材料は高価であるので、偏光ビー
ムスプリッタが高価になってしまうと共に、これらを用
いた例えば光ヘッド装置も高価になってしまうといった
問題がある。
【0005】そこで本発明は、低コスト化が図られる偏
光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置を提
供することを目的とする。
光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の偏光ビームス
プリッタは、上記目的を達成するために、光学的等方性
基板上に複屈折材料層を形成すると共に、表面に凹凸状
の周期格子を形成し、該凹部に、複屈折材料の常光屈折
率または異常光屈折率の何れか一方に等しい屈折率の物
質を充填してなる。
プリッタは、上記目的を達成するために、光学的等方性
基板上に複屈折材料層を形成すると共に、表面に凹凸状
の周期格子を形成し、該凹部に、複屈折材料の常光屈折
率または異常光屈折率の何れか一方に等しい屈折率の物
質を充填してなる。
【0007】請求項2の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、光学的等方性基板上に複屈折材
料層を形成すると共に、この複屈折材料層に凹凸状の周
期格子を形成し、前記凹部と凸部の間の常光の位相差と
異常光の位相差のうち何れか一方がπの偶数倍、となる
ように、前記複屈折材料層の凹凸部の厚みを設定してな
る。
目的を達成するために、光学的等方性基板上に複屈折材
料層を形成すると共に、この複屈折材料層に凹凸状の周
期格子を形成し、前記凹部と凸部の間の常光の位相差と
異常光の位相差のうち何れか一方がπの偶数倍、となる
ように、前記複屈折材料層の凹凸部の厚みを設定してな
る。
【0008】請求項3の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、表面に凹凸状の周期格子が形成
された光学的等方性基板と、この基板の前記凹凸部の少
なくとも凸部上に形成された複屈折材料層と、を具備
し、前記凹部と凸部の間の常光の位相差と異常光の位相
差のうち何れか一方がπの偶数倍、となるように、前記
複屈折材料層の厚み及び前記基板の凹部深さを設定して
なる。
目的を達成するために、表面に凹凸状の周期格子が形成
された光学的等方性基板と、この基板の前記凹凸部の少
なくとも凸部上に形成された複屈折材料層と、を具備
し、前記凹部と凸部の間の常光の位相差と異常光の位相
差のうち何れか一方がπの偶数倍、となるように、前記
複屈折材料層の厚み及び前記基板の凹部深さを設定して
なる。
【0009】請求項4の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項1乃至3に加えて、表裏
面の少なくとも一方の面に、反射防止膜を具備した。
目的を達成するために、請求項1乃至3に加えて、表裏
面の少なくとも一方の面に、反射防止膜を具備した。
【0010】請求項5の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、請求項2乃至3に加えて、前記
凹部には充填材が充填されてなる。
目的を達成するために、請求項2乃至3に加えて、前記
凹部には充填材が充填されてなる。
【0011】請求項6の偏光ビームスプリッタは、上記
目的を達成するために、光学的等方性基板上に複屈折材
料層を形成すると共に、表面に凹凸状の周期格子を形成
し、該凹部に、光学的等方性物質を充填してなる偏光ビ
ームスプリッタであって、該光学的等方性物質の屈折率
(nc)と、該複屈折材料の常光屈折率(no)、異常
光屈折率(ne)との間に、以下の式に示す関係がある
ことを特徴とする偏光ビームスプリッタ。 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…)
目的を達成するために、光学的等方性基板上に複屈折材
料層を形成すると共に、表面に凹凸状の周期格子を形成
し、該凹部に、光学的等方性物質を充填してなる偏光ビ
ームスプリッタであって、該光学的等方性物質の屈折率
(nc)と、該複屈折材料の常光屈折率(no)、異常
光屈折率(ne)との間に、以下の式に示す関係がある
ことを特徴とする偏光ビームスプリッタ。 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…)
【0012】請求項7の光ヘッド装置は、上記目的を達
成するために、光源と、対物レンズと、該光源から情報
記録媒体へ向かう光束と前記情報記録媒体により反射さ
れた光束とを分離する光束分離手段と、反射光束を受光
する光検出器と、を備えた光ヘッド装置において、請求
項1乃至3、6記載の偏光ビームスプリッタを、光束分
離手段と光検出器との間の光路中に配置してなる。
成するために、光源と、対物レンズと、該光源から情報
記録媒体へ向かう光束と前記情報記録媒体により反射さ
れた光束とを分離する光束分離手段と、反射光束を受光
する光検出器と、を備えた光ヘッド装置において、請求
項1乃至3、6記載の偏光ビームスプリッタを、光束分
離手段と光検出器との間の光路中に配置してなる。
【0013】請求項8の光ヘッド装置は、上記目的を達
成するために、請求項7に加えて、偏光ビームスプリッ
タの複屈折材料の光学軸を、情報記録媒体の反射光の偏
光方向に対して略45°に設定してなる。
成するために、請求項7に加えて、偏光ビームスプリッ
タの複屈折材料の光学軸を、情報記録媒体の反射光の偏
光方向に対して略45°に設定してなる。
【0014】請求項9の光ヘッド装置は、上記目的を達
成するために、光源と、対物レンズと、λ/4板と、情
報記録媒体から反射された光束を受光する光検出器と、
を備えた光ヘッド装置において、請求項1乃至3、6記
載の偏光ビームスプリッタを、光源から光検出器までの
光路中に配置し、該偏光ビームスプリッタにおける光源
から入射する光の凹凸に対する位相差が、πの偶数倍と
なるように、光源からの光束を該偏光ビームスプリッタ
に入射させてなる。
成するために、光源と、対物レンズと、λ/4板と、情
報記録媒体から反射された光束を受光する光検出器と、
を備えた光ヘッド装置において、請求項1乃至3、6記
載の偏光ビームスプリッタを、光源から光検出器までの
光路中に配置し、該偏光ビームスプリッタにおける光源
から入射する光の凹凸に対する位相差が、πの偶数倍と
なるように、光源からの光束を該偏光ビームスプリッタ
に入射させてなる。
【0015】
【作用】このような請求項1乃至6における偏光ビーム
スプリッタによれば、基板として光学的等方性基板を用
いており、該光学的等方性基板は複屈折材料よりなる基
板に比して安価である。従って、これを用いた請求項7
乃至9における光ヘッド装置も安価となる。
スプリッタによれば、基板として光学的等方性基板を用
いており、該光学的等方性基板は複屈折材料よりなる基
板に比して安価である。従って、これを用いた請求項7
乃至9における光ヘッド装置も安価となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は本発明の第1実施例を示す偏光ビームスプ
リッタの縦断面図である。
する。図1は本発明の第1実施例を示す偏光ビームスプ
リッタの縦断面図である。
【0017】同図において、符号11は、例えば屈折率
ns=1.51のソーダガラスよりなる光学的等方性基
板を示しており、このガラス基板11表面には、複屈折
材料層として、例えば水晶32が形成されている。この
水晶32には凹凸による周期的な格子が形成されてお
り、該水晶32の凹部の底面はガラス基板11表面に達
するまで掘下げられている。この水晶32の常光に対す
る屈折率noは1.52、異常光に対する屈折率neは
1.48となっており、水晶32の凹部、すなわち水晶
32の凸部側面とガラス基板11表面により囲まれる領
域には、上記水晶32の異常光に対する屈折率neに等
しい屈折率nc=1.48の、例えばアクリル樹脂13
が充填されている。
ns=1.51のソーダガラスよりなる光学的等方性基
板を示しており、このガラス基板11表面には、複屈折
材料層として、例えば水晶32が形成されている。この
水晶32には凹凸による周期的な格子が形成されてお
り、該水晶32の凹部の底面はガラス基板11表面に達
するまで掘下げられている。この水晶32の常光に対す
る屈折率noは1.52、異常光に対する屈折率neは
1.48となっており、水晶32の凹部、すなわち水晶
32の凸部側面とガラス基板11表面により囲まれる領
域には、上記水晶32の異常光に対する屈折率neに等
しい屈折率nc=1.48の、例えばアクリル樹脂13
が充填されている。
【0018】従って、異常光に対しては屈折率差がない
ために回折光を生じないが、常光に対しては屈折率差が
0.04の位相格子として作用し回折光を生じる。
ために回折光を生じないが、常光に対しては屈折率差が
0.04の位相格子として作用し回折光を生じる。
【0019】このように、第1実施例においては、光学
的等方性基板としてのガラス基板11上に複屈折材料層
としての水晶32を形成すると共に、この水晶32に凹
凸状の周期格子を形成し、該水晶32の凹部に、水晶3
2の異常光屈折率に等しい屈折率の物質としてアクリル
樹脂13を充填するようにしたので、上述のように、偏
光ビームスプリッタとして機能させることができるよう
になっている。ここで、光学的等方性基板11は複屈折
材料よりなる基板に比して安価であり、従って偏光ビー
ムスプリッタを低コスト化することが可能となってい
る。
的等方性基板としてのガラス基板11上に複屈折材料層
としての水晶32を形成すると共に、この水晶32に凹
凸状の周期格子を形成し、該水晶32の凹部に、水晶3
2の異常光屈折率に等しい屈折率の物質としてアクリル
樹脂13を充填するようにしたので、上述のように、偏
光ビームスプリッタとして機能させることができるよう
になっている。ここで、光学的等方性基板11は複屈折
材料よりなる基板に比して安価であり、従って偏光ビー
ムスプリッタを低コスト化することが可能となってい
る。
【0020】図2は本発明の第2実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタの縦断面図である。この第2実施例の偏光
ビームスプリッタが第1実施例のそれと違う点は、水晶
32の凹部の底面をガラス基板11表面に達するまで掘
下げずに所定厚残し、この残された部分32aの表面及
び両隣の水晶32の凸部側面により囲まれる領域に、上
記第1実施例と同様なアクリル樹脂13を充填した点で
ある。
ムスプリッタの縦断面図である。この第2実施例の偏光
ビームスプリッタが第1実施例のそれと違う点は、水晶
32の凹部の底面をガラス基板11表面に達するまで掘
下げずに所定厚残し、この残された部分32aの表面及
び両隣の水晶32の凸部側面により囲まれる領域に、上
記第1実施例と同様なアクリル樹脂13を充填した点で
ある。
【0021】このように構成しても、第1実施例と同様
な作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
な作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
【0022】なお、第1、第2実施例においては、水晶
32の凹部に、該水晶32の異常光に対する屈折率ne
に等しい屈折率nc=1.48のアクリル樹脂13を充
填するようにしているが、常光に対する屈折率noに等
しい屈折率nc=1.52の物質を充填するようにして
も良い。この場合には、異常光に対しては屈折率差が
0.04の位相格子として作用し回折光を生じるが、常
光に対しては屈折率差がないために回折光を生じない。
32の凹部に、該水晶32の異常光に対する屈折率ne
に等しい屈折率nc=1.48のアクリル樹脂13を充
填するようにしているが、常光に対する屈折率noに等
しい屈折率nc=1.52の物質を充填するようにして
も良い。この場合には、異常光に対しては屈折率差が
0.04の位相格子として作用し回折光を生じるが、常
光に対しては屈折率差がないために回折光を生じない。
【0023】因に、図3に示されるように、表面に凹凸
状の周期格子が形成された光学的等方性基板1と、この
光学的等方性基板1の凸部上に形成された複屈折材料層
2と、を具備し、光学的等方性基板1の凹凸部及び複屈
折材料層2により形成される溝内に、複屈折材料の常光
屈折率または異常光屈折率の何れか一方に等しい屈折率
の物質を充填するようにした偏光ビームスプリッタにあ
っても、後述の10及び8または9式を満足するよう
に、複屈折材料層2の厚み及び基板1の凹部1b深さを
設定すれば、上記第1、第2実施例と同様に、常光また
は異常光の何れか一方のみを回折させることができる
(詳しくは第3実施例参照)。
状の周期格子が形成された光学的等方性基板1と、この
光学的等方性基板1の凸部上に形成された複屈折材料層
2と、を具備し、光学的等方性基板1の凹凸部及び複屈
折材料層2により形成される溝内に、複屈折材料の常光
屈折率または異常光屈折率の何れか一方に等しい屈折率
の物質を充填するようにした偏光ビームスプリッタにあ
っても、後述の10及び8または9式を満足するよう
に、複屈折材料層2の厚み及び基板1の凹部1b深さを
設定すれば、上記第1、第2実施例と同様に、常光また
は異常光の何れか一方のみを回折させることができる
(詳しくは第3実施例参照)。
【0024】図3は本発明の第3実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタの縦断面図である。同図において、符号1
は、例えばガラス材よりなる光学的等方性基板を示して
おり、このガラス基板1表面には凹凸による周期的な格
子が形成されている。このガラス基板1表面の凸部1a
上には、複屈折材料膜として、例えばニオブ酸リチウム
膜2が形成されている。
ムスプリッタの縦断面図である。同図において、符号1
は、例えばガラス材よりなる光学的等方性基板を示して
おり、このガラス基板1表面には凹凸による周期的な格
子が形成されている。このガラス基板1表面の凸部1a
上には、複屈折材料膜として、例えばニオブ酸リチウム
膜2が形成されている。
【0025】ここで、ガラス基板1の厚さをt、ガラス
基板1の凹部1bの溝深さをd1、ニオブ酸リチウム膜
2の厚さをd2、ガラス基板1の屈折率をns、ニオブ
酸リチウム膜2の常光に対する屈折率をno、ニオブ酸
リチウム膜2の異常光に対する屈折率をne、ガラス基
板1の凹凸部及びニオブ酸リチウム膜2により形成され
る溝内の屈折率をnc、光の波長をλとし、k=2π/
λとすると、ニオブ酸リチウム膜2が形成された偏光ビ
ームスプリッタを通過する(図3におけるAの領域を通
過する)常光の位相は、 {ns・t+no・d2}k …1式 ニオブ酸リチウム膜2が形成されていない偏光ビームス
プリッタを通過する(図3におけるBの領域を通過す
る)常光の位相は、 {ns(t−d1)+nc(d1+d2)}k …2式 従って、常光の位相差OPD(o)は、1式−2式よ
り、 OPD(o)={(ns−nc)d1+(no−nc)d2}k …3式
基板1の凹部1bの溝深さをd1、ニオブ酸リチウム膜
2の厚さをd2、ガラス基板1の屈折率をns、ニオブ
酸リチウム膜2の常光に対する屈折率をno、ニオブ酸
リチウム膜2の異常光に対する屈折率をne、ガラス基
板1の凹凸部及びニオブ酸リチウム膜2により形成され
る溝内の屈折率をnc、光の波長をλとし、k=2π/
λとすると、ニオブ酸リチウム膜2が形成された偏光ビ
ームスプリッタを通過する(図3におけるAの領域を通
過する)常光の位相は、 {ns・t+no・d2}k …1式 ニオブ酸リチウム膜2が形成されていない偏光ビームス
プリッタを通過する(図3におけるBの領域を通過す
る)常光の位相は、 {ns(t−d1)+nc(d1+d2)}k …2式 従って、常光の位相差OPD(o)は、1式−2式よ
り、 OPD(o)={(ns−nc)d1+(no−nc)d2}k …3式
【0026】一方、Aの領域を通過する異常光の位相
は、 {ns・t+ne・d2}k …4式 Bの領域を通過する異常光の位相は、上記2式と同じ、
従って、異常光の位相差OPD(e)は、4式−2式よ
り、 OPD(e)={(ns−nc)d1+(ne−nc)d2}k …5式 因みに、ガラス基板1の凹凸部及びニオブ酸リチウム膜
2により形成される溝内には空気が充填されていると考
えて、nc=1となる。
は、 {ns・t+ne・d2}k …4式 Bの領域を通過する異常光の位相は、上記2式と同じ、
従って、異常光の位相差OPD(e)は、4式−2式よ
り、 OPD(e)={(ns−nc)d1+(ne−nc)d2}k …5式 因みに、ガラス基板1の凹凸部及びニオブ酸リチウム膜
2により形成される溝内には空気が充填されていると考
えて、nc=1となる。
【0027】ここで、異常光が回折しないようにするた
めには、上記3式と5式のうち5式がπの偶数倍となる
ようにすれば良い。すなわち、 OPD(e)={(ns−nc)d1+(ne−nc)d2}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …6式 また、常光が回折しないようにするためには、上記3式
と5式のうち3式がπの偶数倍となるようにすれば良
い。すなわち、 OPD(o)={(ns−nc)d1+(no−nc)d2}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …7式
めには、上記3式と5式のうち5式がπの偶数倍となる
ようにすれば良い。すなわち、 OPD(e)={(ns−nc)d1+(ne−nc)d2}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …6式 また、常光が回折しないようにするためには、上記3式
と5式のうち3式がπの偶数倍となるようにすれば良
い。すなわち、 OPD(o)={(ns−nc)d1+(no−nc)d2}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …7式
【0028】ところで、これら2条件下では、d1及び
d2の設定によっては、常光・異常光のうち回折させる
光の中にも、回折しない光量が存在する場合がある。本
発明の偏光ビームスプリッタは、例えば光ディスク装置
のピックアップの中に用いることができるが、このよう
な用途にあっては、常光・異常光のうち一方は全て回折
させ、他方は全く回折しないようにすることが望まし
い。このような目的のためには、6式に加えて、 OPD(o)={(ns−nc)d1+(no−nc)d2}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …8式 或は、7式に加えて、 OPD(e)={(ns−nc)d1+(ne−nc)d2}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …9式 とすれば良い。この時、ニオブ酸リチウム膜2の厚さd
2を決めるためには、(6−8)式及び(7−9)式よ
り、 [OPD(o)−OPD(e)]=(no−ne)d2・k =(2j+1)π、(j=0,±1,±2) …10式 が成り立つように、d2を決めれば良い。
d2の設定によっては、常光・異常光のうち回折させる
光の中にも、回折しない光量が存在する場合がある。本
発明の偏光ビームスプリッタは、例えば光ディスク装置
のピックアップの中に用いることができるが、このよう
な用途にあっては、常光・異常光のうち一方は全て回折
させ、他方は全く回折しないようにすることが望まし
い。このような目的のためには、6式に加えて、 OPD(o)={(ns−nc)d1+(no−nc)d2}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …8式 或は、7式に加えて、 OPD(e)={(ns−nc)d1+(ne−nc)d2}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …9式 とすれば良い。この時、ニオブ酸リチウム膜2の厚さd
2を決めるためには、(6−8)式及び(7−9)式よ
り、 [OPD(o)−OPD(e)]=(no−ne)d2・k =(2j+1)π、(j=0,±1,±2) …10式 が成り立つように、d2を決めれば良い。
【0029】6式または7式を満足するように、ニオブ
酸リチウム膜2の膜厚d2、ガラス基板1の溝深さd1
を設定すれば、上記偏光ビームスプリッタは回折格子と
して機能し、常光または異常光の何れか一方のみを回折
させないようにすることができる。
酸リチウム膜2の膜厚d2、ガラス基板1の溝深さd1
を設定すれば、上記偏光ビームスプリッタは回折格子と
して機能し、常光または異常光の何れか一方のみを回折
させないようにすることができる。
【0030】このように、第3実施例においては、表面
に凹凸状の周期格子が形成された光学的等方性基板とし
てのガラス基板1と、このガラス基板1の凸部1a上に
形成された複屈折材料層としてのニオブ酸リチウム膜2
と、を具備するようにし、凹部(Bの領域)と凸部(A
の領域)の間の常光の位相差OPD(o)または異常光
の位相差OPD(e)がπの偶数倍、となるように、ニ
オブ酸リチウム膜2の厚みd2及び基板1の凹部深さd
1を設定するようにしたので、上述のように、偏光ビー
ムスプリッタとして機能させることができるようになっ
ている。ここで、光学的等方性基板1は複屈折材料より
なる基板に比して安価であり、従って偏光ビームスプリ
ッタを低コスト化することが可能となっている。
に凹凸状の周期格子が形成された光学的等方性基板とし
てのガラス基板1と、このガラス基板1の凸部1a上に
形成された複屈折材料層としてのニオブ酸リチウム膜2
と、を具備するようにし、凹部(Bの領域)と凸部(A
の領域)の間の常光の位相差OPD(o)または異常光
の位相差OPD(e)がπの偶数倍、となるように、ニ
オブ酸リチウム膜2の厚みd2及び基板1の凹部深さd
1を設定するようにしたので、上述のように、偏光ビー
ムスプリッタとして機能させることができるようになっ
ている。ここで、光学的等方性基板1は複屈折材料より
なる基板に比して安価であり、従って偏光ビームスプリ
ッタを低コスト化することが可能となっている。
【0031】図4は本発明の第4実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタの縦断面図である。この第4実施例の偏光
ビームスプリッタが第3実施例のそれと違う点は、ガラ
ス基板1における所定深さd1を有する凹部1b上に、
厚さd3の、例えばニオブ酸リチウム膜12を新たに形
成した点である。
ムスプリッタの縦断面図である。この第4実施例の偏光
ビームスプリッタが第3実施例のそれと違う点は、ガラ
ス基板1における所定深さd1を有する凹部1b上に、
厚さd3の、例えばニオブ酸リチウム膜12を新たに形
成した点である。
【0032】ここで、図4におけるAの領域を通過する
常光の位相は、 {ns・t+no・d2}k …1式と同じ 図4におけるBの領域を通過する常光の位相は、 {ns(t−d1)+no・d3+nc(d1+d2−d3)}k…11式 従って、常光の位相差OPD(o)は、1式−11式よ
り、 OPD(o) ={(d2−d3)no+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k …12式
常光の位相は、 {ns・t+no・d2}k …1式と同じ 図4におけるBの領域を通過する常光の位相は、 {ns(t−d1)+no・d3+nc(d1+d2−d3)}k…11式 従って、常光の位相差OPD(o)は、1式−11式よ
り、 OPD(o) ={(d2−d3)no+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k …12式
【0033】一方、Aの領域を通過する異常光の位相
は、 {ns・t+ne・d2}k …4式と同じ Bの領域を通過する異常光の位相は、 {ns(t−d1)+ne・d3+nc(d1+d2−d3)}k…13式 従って、異常光の位相差OPD(e)は、4式−13式
より、 OPD(e) ={(d2−d3)ne+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k …14式 因みに、nc=1。
は、 {ns・t+ne・d2}k …4式と同じ Bの領域を通過する異常光の位相は、 {ns(t−d1)+ne・d3+nc(d1+d2−d3)}k…13式 従って、異常光の位相差OPD(e)は、4式−13式
より、 OPD(e) ={(d2−d3)ne+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k …14式 因みに、nc=1。
【0034】ここで、異常光が回折しないようにするた
めには、上記12式と14式のうち14式がπの偶数倍
となるようにすれば良い。すなわち、 OPD(e) ={(d2−d3)ne+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …15式 また、常光が回折しないようにするためには、上記12
式と14式のうち12式がπの偶数倍となるようにすれ
ば良い。すなわち、 OPD(o) ={(d2−d3)no+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …16式
めには、上記12式と14式のうち14式がπの偶数倍
となるようにすれば良い。すなわち、 OPD(e) ={(d2−d3)ne+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …15式 また、常光が回折しないようにするためには、上記12
式と14式のうち12式がπの偶数倍となるようにすれ
ば良い。すなわち、 OPD(o) ={(d2−d3)no+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =2pπ、(p=0,±1,±2…) …16式
【0035】ところで、これら2条件下では、d1及び
d2並びにd3の設定によっては、常光・異常光のうち
回折させる光の中にも、回折しない光量が存在する場合
がある。本発明の偏光ビームスプリッタは、例えば光デ
ィスク装置のピックアップの中に用いることができる
が、このような用途にあっては、常光・異常光のうち一
方は全て回折させ、他方は全く回折しないようにするこ
とが望ましい。このような目的のためには、15式に加
えて、 OPD(o) ={(d2−d3)no+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …17式 或は、16式に加えて、 OPD(e) ={(d2−d3)ne+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …18式 とすれば良い。この時、ニオブ酸リチウム膜2,12の
厚さd2,d3を決めるためには、(15−17)式及
び(16−18)式より、 [OPD(o)−OPD(e)]=(no−ne)・(d2−d3)k =(2j+1)π、(j=0,±1,±2) …19式 が成り立つように、d2、d3を決めれば良い。
d2並びにd3の設定によっては、常光・異常光のうち
回折させる光の中にも、回折しない光量が存在する場合
がある。本発明の偏光ビームスプリッタは、例えば光デ
ィスク装置のピックアップの中に用いることができる
が、このような用途にあっては、常光・異常光のうち一
方は全て回折させ、他方は全く回折しないようにするこ
とが望ましい。このような目的のためには、15式に加
えて、 OPD(o) ={(d2−d3)no+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …17式 或は、16式に加えて、 OPD(e) ={(d2−d3)ne+ns・d1−nc(d1+d2−d3)}k =(2q+1)π、(q=0,±1,±2…) …18式 とすれば良い。この時、ニオブ酸リチウム膜2,12の
厚さd2,d3を決めるためには、(15−17)式及
び(16−18)式より、 [OPD(o)−OPD(e)]=(no−ne)・(d2−d3)k =(2j+1)π、(j=0,±1,±2) …19式 が成り立つように、d2、d3を決めれば良い。
【0036】15式または16式を満足するように、ニ
オブ酸リチウム膜2,12の膜厚d2,d3、ガラス基
板1の溝深さd1を設定すれば、上記偏光ビームスプリ
ッタは回折格子として機能し、常光または異常光の何れ
か一方のみを回折させないようにすることができる。な
お、d2=d3とすると、19式が0となってしまうの
で、この条件は除外される。
オブ酸リチウム膜2,12の膜厚d2,d3、ガラス基
板1の溝深さd1を設定すれば、上記偏光ビームスプリ
ッタは回折格子として機能し、常光または異常光の何れ
か一方のみを回折させないようにすることができる。な
お、d2=d3とすると、19式が0となってしまうの
で、この条件は除外される。
【0037】このように構成しても、第3実施例と同様
な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
また、凹部、凸部それぞれの複屈折材料が異なっていて
も良い。この場合もこれまでと同様に計算できる。
な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
また、凹部、凸部それぞれの複屈折材料が異なっていて
も良い。この場合もこれまでと同様に計算できる。
【0038】図5は本発明の第5実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタの縦断面図である。この第5実施例の偏光
ビームスプリッタが第3、第4実施例のそれと違う点
は、平坦なガラス基板1上に、凹凸状のニオブ酸リチウ
ム膜2,22を形成した点である。
ムスプリッタの縦断面図である。この第5実施例の偏光
ビームスプリッタが第3、第4実施例のそれと違う点
は、平坦なガラス基板1上に、凹凸状のニオブ酸リチウ
ム膜2,22を形成した点である。
【0039】この第5実施例にあっても、上記第3、第
4実施例と同様の要領で計算を行うと、 OPD(o)=(d2−d3)・(no−nc)・k …20式 OPD(e)=(d2−d3)・(ne−nc)・k …21式 となる。因みに、nc=1。
4実施例と同様の要領で計算を行うと、 OPD(o)=(d2−d3)・(no−nc)・k …20式 OPD(e)=(d2−d3)・(ne−nc)・k …21式 となる。因みに、nc=1。
【0040】従って、常光を回折させないためには、 OPD(o)=(d2−d3)・(no−ne)・k =2qπ、(q=0,1,2…) …22式 また、異常光を回折させないためには、 OPD(e)=(d2−d3)・(ne−nc)・k =2qπ、(q=0,1,2…) …23式
【0041】22式または23式を満足するように、ニ
オブ酸リチウム膜2の膜厚d2、ニオブ酸リチウム膜2
2の膜厚d3を設定すれば、偏光ビームスプリッタとし
て、常光または異常光の何れか一方のみを回折させない
ようにすることができる。
オブ酸リチウム膜2の膜厚d2、ニオブ酸リチウム膜2
2の膜厚d3を設定すれば、偏光ビームスプリッタとし
て、常光または異常光の何れか一方のみを回折させない
ようにすることができる。
【0042】このように構成しても、先の第3、第4実
施例と同様な効果を得ることができるというのはいうま
でもない。なお、図5における偏光ビームスプリッタの
ニオブ酸リチウム膜22の厚みd3を0にするように構
成することも可能である。
施例と同様な効果を得ることができるというのはいうま
でもない。なお、図5における偏光ビームスプリッタの
ニオブ酸リチウム膜22の厚みd3を0にするように構
成することも可能である。
【0043】図6は本発明の第6実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタの縦断面図である。この第6実施例の偏光
ビームスプリッタが第3実施例のそれと違う点は、ガラ
ス基板1裏面に凹部1bを形成した点、すなわちガラス
基板1をニオブ酸リチウム膜2に対して図3における上
下を逆にして配置した点である。
ムスプリッタの縦断面図である。この第6実施例の偏光
ビームスプリッタが第3実施例のそれと違う点は、ガラ
ス基板1裏面に凹部1bを形成した点、すなわちガラス
基板1をニオブ酸リチウム膜2に対して図3における上
下を逆にして配置した点である。
【0044】このように構成しても、第3実施例と同様
な作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
な作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
【0045】図7は本発明の第7実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタの縦断面図である。この第7実施例の偏光
ビームスプリッタにあっては、図3に示される第3実施
例の偏光ビームスプリッタにおける、ガラス基板1の凹
凸部及びニオブ酸リチウム膜2により形成される溝内
に、空気ではなく屈折率ncの等方性材料20が充填さ
れている。
ムスプリッタの縦断面図である。この第7実施例の偏光
ビームスプリッタにあっては、図3に示される第3実施
例の偏光ビームスプリッタにおける、ガラス基板1の凹
凸部及びニオブ酸リチウム膜2により形成される溝内
に、空気ではなく屈折率ncの等方性材料20が充填さ
れている。
【0046】この等方性材料20の屈折率ncは、第3
の実施例において説明した通り問われるものではなく、
種々のものを適用できる。そして、第3実施例と同様な
作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
の実施例において説明した通り問われるものではなく、
種々のものを適用できる。そして、第3実施例と同様な
作用・効果を奏するというのはいうまでもない。
【0047】図8は本発明の第8実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタの縦断面図である。この第8実施例の偏光
ビームスプリッタが第7実施例のそれと違う点は、ガラ
ス基板1の凹凸部及びニオブ酸リチウム膜2により形成
される溝内及びニオブ酸リチウム膜2の表面を、空気で
はなく屈折率ncの等方性材料20で充填した点であ
る。
ムスプリッタの縦断面図である。この第8実施例の偏光
ビームスプリッタが第7実施例のそれと違う点は、ガラ
ス基板1の凹凸部及びニオブ酸リチウム膜2により形成
される溝内及びニオブ酸リチウム膜2の表面を、空気で
はなく屈折率ncの等方性材料20で充填した点であ
る。
【0048】このように構成しても、第7実施例と同様
な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
な効果を得ることができるというのはいうまでもない。
【0049】なお、第7、第8実施例の屈折率ncの等
方性材料20を、第4乃至第6実施例の偏光ビームスプ
リッタにおける溝内に充填することも勿論可能である。
方性材料20を、第4乃至第6実施例の偏光ビームスプ
リッタにおける溝内に充填することも勿論可能である。
【0050】また、上記第1乃至第8実施例で説明した
偏光ビームスプリッタの表裏面の少なくとも何れか一方
に反射防止膜を設け、回折効率の向上を図ることもでき
る。
偏光ビームスプリッタの表裏面の少なくとも何れか一方
に反射防止膜を設け、回折効率の向上を図ることもでき
る。
【0051】図9は本発明の第9実施例を示す偏光ビー
ムスプリッタを用いた光ヘッド装置の各斜視図である。
この第9実施例の偏光ビームスプリッタとしては、第1
乃至第8実施例で説明した偏光ビームスプリッタ(後述
の第10、11実施例の偏光ビームスプリッタも可)が
用いられており、この偏光ビームスプリッタは、例えば
光ピックアップ装置の差動検出に用いられている。
ムスプリッタを用いた光ヘッド装置の各斜視図である。
この第9実施例の偏光ビームスプリッタとしては、第1
乃至第8実施例で説明した偏光ビームスプリッタ(後述
の第10、11実施例の偏光ビームスプリッタも可)が
用いられており、この偏光ビームスプリッタは、例えば
光ピックアップ装置の差動検出に用いられている。
【0052】ここで、図9(a)に示される光ヘッド装
置は、光源53と、光源53からの光束を情報記録媒体
50上に集光させる対物レンズ51と、該光源53から
情報記録媒体50へ向かう光束と情報記録媒体50によ
り反射された光束とを分離する光束分離手段52と、反
射光束を受光する分割された多数の受光部を有する光検
出器54と、を備えており、光束分離手段52と光検出
器54との間の光路中に、上記偏光ビームスプリッタが
配設されている。そして、該偏光ビームスプリッタの複
屈折材料の光学軸Xは、情報記録媒体50の反射光の偏
光方向Yに対して略45°に設定されており、従って情
報記録媒体30からの反射光の回折光と0次光をそれぞ
れ光検出器54にて受光し、差動検出することができる
ようになっている。
置は、光源53と、光源53からの光束を情報記録媒体
50上に集光させる対物レンズ51と、該光源53から
情報記録媒体50へ向かう光束と情報記録媒体50によ
り反射された光束とを分離する光束分離手段52と、反
射光束を受光する分割された多数の受光部を有する光検
出器54と、を備えており、光束分離手段52と光検出
器54との間の光路中に、上記偏光ビームスプリッタが
配設されている。そして、該偏光ビームスプリッタの複
屈折材料の光学軸Xは、情報記録媒体50の反射光の偏
光方向Yに対して略45°に設定されており、従って情
報記録媒体30からの反射光の回折光と0次光をそれぞ
れ光検出器54にて受光し、差動検出することができる
ようになっている。
【0053】図9(b)に示される光ヘッド装置は、光
源53と、光源53からの光束を情報記録媒体50上に
集光させる対物レンズ51と、λ/4板55と、情報記
録媒体50から反射された光束を受光する光検出器5
4,54と、を備えており、上記偏光ビームスプリッタ
は、光源53から光検出器54,54までの光路中に配
置されており、且つ該偏光ビームスプリッタにおける光
源53から入射する光の凹凸に対する位相差が、πの偶
数倍となるように、光源53からの光束を該偏光ビーム
スプリッタに入射させている。すなわち、往路は位相差
がπの偶数倍であるために透過し、復路はπの奇数倍と
なるので光束を全て回折して光ヘッド装置54,54に
て受光できるようになっている。
源53と、光源53からの光束を情報記録媒体50上に
集光させる対物レンズ51と、λ/4板55と、情報記
録媒体50から反射された光束を受光する光検出器5
4,54と、を備えており、上記偏光ビームスプリッタ
は、光源53から光検出器54,54までの光路中に配
置されており、且つ該偏光ビームスプリッタにおける光
源53から入射する光の凹凸に対する位相差が、πの偶
数倍となるように、光源53からの光束を該偏光ビーム
スプリッタに入射させている。すなわち、往路は位相差
がπの偶数倍であるために透過し、復路はπの奇数倍と
なるので光束を全て回折して光ヘッド装置54,54に
て受光できるようになっている。
【0054】このように、本第9実施例の光ヘッド装置
にあっては、上述の安価なる偏光ビームスプリッタを用
いているので、この偏光ビームスプリッタを用いた光ヘ
ッド装置も安価となっている。
にあっては、上述の安価なる偏光ビームスプリッタを用
いているので、この偏光ビームスプリッタを用いた光ヘ
ッド装置も安価となっている。
【0055】図10は本発明の第10実施例を示す偏光
ビームスプリッタの縦断面図である。同図において、符
号1は、例えばガラス材よりなる光学的等方性基板を示
しており、このガラス基板1表面には、複屈折材料層と
して、例えばニオブ酸リチウム膜2が形成されている。
このニオブ酸リチウム膜2には凹凸による周期的な格子
が形成されており、該ニオブ酸リチウム膜2の凹部の底
面はガラス基板1表面に達するまで掘下げられている。
ニオブ酸リチウム膜2の凹部、すなわちニオブ酸リチウ
ム膜2の凸部側面とガラス基板1表面により囲まれる領
域には、充填物質(但し、常光屈折率noまたは異常光
屈折率neに略等しい屈折率を有する物質を除く)40
が充填されており、該充填物質40の屈折率(nc)
と、該ニオブ酸リチウム膜2の常光屈折率(no)、異
常光屈折率(ne)との間に、以下の式に示す関係が成
り立っている。 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…) そして、本実施例においては、充填物質40としてソー
ダガラスが充填されている。
ビームスプリッタの縦断面図である。同図において、符
号1は、例えばガラス材よりなる光学的等方性基板を示
しており、このガラス基板1表面には、複屈折材料層と
して、例えばニオブ酸リチウム膜2が形成されている。
このニオブ酸リチウム膜2には凹凸による周期的な格子
が形成されており、該ニオブ酸リチウム膜2の凹部の底
面はガラス基板1表面に達するまで掘下げられている。
ニオブ酸リチウム膜2の凹部、すなわちニオブ酸リチウ
ム膜2の凸部側面とガラス基板1表面により囲まれる領
域には、充填物質(但し、常光屈折率noまたは異常光
屈折率neに略等しい屈折率を有する物質を除く)40
が充填されており、該充填物質40の屈折率(nc)
と、該ニオブ酸リチウム膜2の常光屈折率(no)、異
常光屈折率(ne)との間に、以下の式に示す関係が成
り立っている。 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…) そして、本実施例においては、充填物質40としてソー
ダガラスが充填されている。
【0056】ここで、ガラス基板1の厚さをt、ニオブ
酸リチウム膜2の厚さをd2、ガラス基板1の屈折率を
ns、ニオブ酸リチウム膜2の常光に対する屈折率をn
o、ニオブ酸リチウム膜2の異常光に対する屈折率をn
e、ソーダガラス40の屈折率をnc、光の波長をλ、
k=λ/2π、とすると、Aの領域を通過する常光の位
相は、 {ns・t+no・d2}・k …24式 Bの領域を通過する常光の位相は、 {ns・t+nc・d2}・k …25式 従って、常光のA,Bの位相差OPD(o)は、24式
−25式より、 OPD(o)=(no−nc)・d2・k …26式
酸リチウム膜2の厚さをd2、ガラス基板1の屈折率を
ns、ニオブ酸リチウム膜2の常光に対する屈折率をn
o、ニオブ酸リチウム膜2の異常光に対する屈折率をn
e、ソーダガラス40の屈折率をnc、光の波長をλ、
k=λ/2π、とすると、Aの領域を通過する常光の位
相は、 {ns・t+no・d2}・k …24式 Bの領域を通過する常光の位相は、 {ns・t+nc・d2}・k …25式 従って、常光のA,Bの位相差OPD(o)は、24式
−25式より、 OPD(o)=(no−nc)・d2・k …26式
【0057】一方、Aの領域を通過する異常光の位相
は、 {ns・t+ne・d2}・k …27式 Bの領域を通過する異常光の位相は、上記25式と同
じ、従って、異常光のA,Bの位相差OPD(e)は、
27式−25式より、 OPD(e)=(ne−nc)・d2・k …28式
は、 {ns・t+ne・d2}・k …27式 Bの領域を通過する異常光の位相は、上記25式と同
じ、従って、異常光のA,Bの位相差OPD(e)は、
27式−25式より、 OPD(e)=(ne−nc)・d2・k …28式
【0058】ここで、nc=no+m(no−ne)、
(但しmは整数) 並びに、nc=ne+l(no−ne)、(但しlは整
数) となっていて、具体的には、ニオブ酸リチウムのno=
2.286、ne=2.20、ソーダガラスのnc=
1.51であり、上記m=−9、l=−8となってい
る。さて、ここで、常光の位相差は、 OPD(o)=−m(no−ne)・d2・k 異常光の位相差は、 OPD(e)=−l(no−ne)・d2・k、とな
り、 どちらかのみ回折させないためには、 OPD(o)=−m(no−ne)・d2・k =2pπ、(p=±1,±2,±3…) 或は、 OPD(e)=−l(no−ne)・d2・k =2pπ、(p=±1,±2,±3…) となるように、d2を決めれば良い。また、この実施例
にあっても、常光・異常光のうち一方は回折させず、他
方は全て回折させるようにすることが望ましく、この場
合には、さらにOPD(o)とOPD(e)との差がπ
の奇数倍であるという条件が加わり、 OPD(o)−OPD(e)=(l−m)(no−ne)・d2・k =(2i+1)π、(i=0,±1,±2…) となる。ここで、ncの2つの式の差をとると、 no−ne+(m−l)(no−ne)=0より l−m=1であるから、 d2=π(2i+1)/[k・|no−ne|] =(λ/2)(2i+1)/|no−ne|と決まる。
(但しmは整数) 並びに、nc=ne+l(no−ne)、(但しlは整
数) となっていて、具体的には、ニオブ酸リチウムのno=
2.286、ne=2.20、ソーダガラスのnc=
1.51であり、上記m=−9、l=−8となってい
る。さて、ここで、常光の位相差は、 OPD(o)=−m(no−ne)・d2・k 異常光の位相差は、 OPD(e)=−l(no−ne)・d2・k、とな
り、 どちらかのみ回折させないためには、 OPD(o)=−m(no−ne)・d2・k =2pπ、(p=±1,±2,±3…) 或は、 OPD(e)=−l(no−ne)・d2・k =2pπ、(p=±1,±2,±3…) となるように、d2を決めれば良い。また、この実施例
にあっても、常光・異常光のうち一方は回折させず、他
方は全て回折させるようにすることが望ましく、この場
合には、さらにOPD(o)とOPD(e)との差がπ
の奇数倍であるという条件が加わり、 OPD(o)−OPD(e)=(l−m)(no−ne)・d2・k =(2i+1)π、(i=0,±1,±2…) となる。ここで、ncの2つの式の差をとると、 no−ne+(m−l)(no−ne)=0より l−m=1であるから、 d2=π(2i+1)/[k・|no−ne|] =(λ/2)(2i+1)/|no−ne|と決まる。
【0059】このように、第10実施例においては、光
学的等方性基板としてのガラス基板1上に複屈折材料層
としてのニオブ酸リチウム膜2を形成すると共に、この
ニオブ酸リチウム膜2に凹凸状の周期格子を形成し、該
ニオブ酸リチウム膜2の凹部に、充填物質(但し、常光
屈折率noまたは異常光屈折率neに略等しい屈折率を
有する物質を除く)としてソーダガラス40を充填し、
該ソーダガラス40の屈折率(nc)と、該ニオブ酸リ
チウム膜2の常光屈折率(no)、異常光屈折率(n
e)との間に、以下の式に示す関係が成り立つようにし
たので、 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…) 上述のように、偏光ビームスプリッタとして機能させる
ことができるようになっている。ここで、光学的等方性
基板1は複屈折材料よりなる基板に比して安価であり、
従って、偏光ビームスプリッタを低コスト化することが
可能となっている。
学的等方性基板としてのガラス基板1上に複屈折材料層
としてのニオブ酸リチウム膜2を形成すると共に、この
ニオブ酸リチウム膜2に凹凸状の周期格子を形成し、該
ニオブ酸リチウム膜2の凹部に、充填物質(但し、常光
屈折率noまたは異常光屈折率neに略等しい屈折率を
有する物質を除く)としてソーダガラス40を充填し、
該ソーダガラス40の屈折率(nc)と、該ニオブ酸リ
チウム膜2の常光屈折率(no)、異常光屈折率(n
e)との間に、以下の式に示す関係が成り立つようにし
たので、 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…) 上述のように、偏光ビームスプリッタとして機能させる
ことができるようになっている。ここで、光学的等方性
基板1は複屈折材料よりなる基板に比して安価であり、
従って、偏光ビームスプリッタを低コスト化することが
可能となっている。
【0060】図11は本発明の第11実施例を示す偏光
ビームスプリッタの縦断面図である。この第11実施例
の偏光ビームスプリッタが第10実施例のそれと違う点
は、ニオブ酸リチウム膜2の凹部の底面をガラス基板1
表面に達するまで掘下げずに所定厚残し、この残された
部分22の表面及び両隣のニオブ酸リチウム膜2の凸部
側面により囲まれる領域に、上記第10実施例と同様な
充填物質40を充填した点である。
ビームスプリッタの縦断面図である。この第11実施例
の偏光ビームスプリッタが第10実施例のそれと違う点
は、ニオブ酸リチウム膜2の凹部の底面をガラス基板1
表面に達するまで掘下げずに所定厚残し、この残された
部分22の表面及び両隣のニオブ酸リチウム膜2の凸部
側面により囲まれる領域に、上記第10実施例と同様な
充填物質40を充填した点である。
【0061】このように構成しても、第10実施例と同
様にして計算を行うと、OPD(o)またはOPD
(e)の何れか一方をπの偶数倍とすることができ、常
光または異常光の何れか一方は回折せず、他方は回折す
ることになり、第10実施例と同様な作用・効果を奏す
ることになる。
様にして計算を行うと、OPD(o)またはOPD
(e)の何れか一方をπの偶数倍とすることができ、常
光または異常光の何れか一方は回折せず、他方は回折す
ることになり、第10実施例と同様な作用・効果を奏す
ることになる。
【0062】因に、図3に示されるように、表面に凹凸
状の周期格子が形成された光学的等方性基板1と、この
光学的等方性基板1の凸部上に形成された複屈折材料層
2と、を具備し、光学的等方性基板1の凹凸部及び複屈
折材料層2により形成される溝内に、充填物質(但し、
常光屈折率noまたは異常光屈折率neに略等しい屈折
率を有する物質を除く)としてソーダガラス40を充填
し、該ソーダガラス40の屈折率(nc)と、該複屈折
材料層2の常光屈折率(no)、異常光屈折率(ne)
との間に、以下の式に示す関係が成り立つようにした偏
光ビームスプリッタにあっても、 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…) 前述の10式及び8または9式を満足するように、複屈
折材料層2の厚み及び基板1の凹部1b深さを設定すれ
ば、先の実施例と同様な作用・効果を奏する。
状の周期格子が形成された光学的等方性基板1と、この
光学的等方性基板1の凸部上に形成された複屈折材料層
2と、を具備し、光学的等方性基板1の凹凸部及び複屈
折材料層2により形成される溝内に、充填物質(但し、
常光屈折率noまたは異常光屈折率neに略等しい屈折
率を有する物質を除く)としてソーダガラス40を充填
し、該ソーダガラス40の屈折率(nc)と、該複屈折
材料層2の常光屈折率(no)、異常光屈折率(ne)
との間に、以下の式に示す関係が成り立つようにした偏
光ビームスプリッタにあっても、 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…) 前述の10式及び8または9式を満足するように、複屈
折材料層2の厚み及び基板1の凹部1b深さを設定すれ
ば、先の実施例と同様な作用・効果を奏する。
【0063】図12は本発明の第12実施例を示す偏光
ビームスプリッタの縦断面図である。この図12(a)
に示される偏光ビームスプリッタが先の第10実施例の
それと違う点は、ニオブ酸リチウム2に代えて水晶32
を、充填物質40としてのソーダガラスに代えて空気を
充填した点である。
ビームスプリッタの縦断面図である。この図12(a)
に示される偏光ビームスプリッタが先の第10実施例の
それと違う点は、ニオブ酸リチウム2に代えて水晶32
を、充填物質40としてのソーダガラスに代えて空気を
充填した点である。
【0064】先の実施例でも示したように、水晶のno
=1.52、ne=1.48であり、nc=no+m
(no−ne)、(但しmは整数)として空気を選ん
だ。すなわち、 nc=1.0=1.52−13(1.52−1.48) 従って、複屈折膜の凹部に改めて物質を充填するまでも
なく、空気が充填されるので、第10実施例と同様な作
用・効果を奏する。
=1.52、ne=1.48であり、nc=no+m
(no−ne)、(但しmは整数)として空気を選ん
だ。すなわち、 nc=1.0=1.52−13(1.52−1.48) 従って、複屈折膜の凹部に改めて物質を充填するまでも
なく、空気が充填されるので、第10実施例と同様な作
用・効果を奏する。
【0065】また、図12(b)に示されるように、第
11実施例と同様な構造、すなわち凹部に空気を充填し
ても、同様な効果を得ることができるというのはいうま
でもない。
11実施例と同様な構造、すなわち凹部に空気を充填し
ても、同様な効果を得ることができるというのはいうま
でもない。
【0066】さらに、本実施例は水晶に限定されるもの
ではなく、例えば方解石no=1.64、ne=1.4
8を用いても、 nc=1.0=1.64−4(1.64−1.48)と
なり、空気を充填物とすることが可能である。
ではなく、例えば方解石no=1.64、ne=1.4
8を用いても、 nc=1.0=1.64−4(1.64−1.48)と
なり、空気を充填物とすることが可能である。
【0067】ここで、上記各実施例においては、等方性
基板上に直接複屈折膜が形成されている例を示している
が、該基板と複屈折膜との間に接着層を介在させても、
同様な効果を得ることができる。また、上記実施例にあ
っては、複屈折膜として水晶及びニオブ酸リチウム等を
示したが、複屈折材料としては勿論これらに限定される
ものではない。
基板上に直接複屈折膜が形成されている例を示している
が、該基板と複屈折膜との間に接着層を介在させても、
同様な効果を得ることができる。また、上記実施例にあ
っては、複屈折膜として水晶及びニオブ酸リチウム等を
示したが、複屈折材料としては勿論これらに限定される
ものではない。
【0068】以上本発明者によってなされた発明を実施
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に
限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形可能であるというのはいうまでもない。
【0069】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1乃至6の偏
光ビームスプリッタによれば、基板として光学的等方性
基板を用いており、該光学的等方性基板は複屈折材料よ
りなる基板に比して安価であるので、偏光ビームスプリ
ッタの低コスト化を図ることが可能となる。また、これ
を用いた請求項7乃至9における光ヘッド装置も安価と
なり、同様に装置の低コスト化を図ることが可能とな
る。
光ビームスプリッタによれば、基板として光学的等方性
基板を用いており、該光学的等方性基板は複屈折材料よ
りなる基板に比して安価であるので、偏光ビームスプリ
ッタの低コスト化を図ることが可能となる。また、これ
を用いた請求項7乃至9における光ヘッド装置も安価と
なり、同様に装置の低コスト化を図ることが可能とな
る。
【図1】本発明の第1実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図2】本発明の第2実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図3】本発明の第3実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図4】本発明の第4実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図5】本発明の第5実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図6】本発明の第6実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図7】本発明の第7実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図8】本発明の第8実施例を示す偏光ビームスプリッ
タの縦断面図である。
タの縦断面図である。
【図9】本発明の第9実施例を示す偏光ビームスプリッ
タを用いた光ヘッド装置の各斜視図である。
タを用いた光ヘッド装置の各斜視図である。
【図10】本発明の第10実施例を示す偏光ビームスプ
リッタの縦断面図である。
リッタの縦断面図である。
【図11】本発明の第11実施例を示す偏光ビームスプ
リッタの縦断面図である。
リッタの縦断面図である。
【図12】本発明の第12実施例を示す偏光ビームスプ
リッタの各縦断面図である。
リッタの各縦断面図である。
1,11 光学的等方性基板 1b 基板の凹部 2,12,22,32,32a 複屈折材料層 13 物質 20 充填材 40 充填物質 50 情報記録媒体 51 対物レンズ 52 光束分離手段 53 光源 54 光検出器 55 λ/4板 X 複屈折材料の光学軸 Y 反射光の偏光方向
Claims (9)
- 【請求項1】 光学的等方性基板上に複屈折材料層を形
成すると共に、 表面に凹凸状の周期格子を形成し、 該凹部に、複屈折材料の常光屈折率または異常光屈折率
の何れか一方に等しい屈折率の物質を充填してなる偏光
ビームスプリッタ。 - 【請求項2】 光学的等方性基板上に複屈折材料層を形
成すると共に、 この複屈折材料層に凹凸状の周期格子を形成し、 前記凹部と凸部の間の常光の位相差と異常光の位相差の
うち何れか一方がπの偶数倍、となるように、 前記複屈折材料層の凹凸部の厚みを設定してなる偏光ビ
ームスプリッタ。 - 【請求項3】 表面に凹凸状の周期格子が形成された光
学的等方性基板と、 この光学的等方性基板の前記凹凸部の少なくとも凸部上
に形成された複屈折材料層と、を具備し、 前記凹部と凸部の間の常光の位相差と異常光の位相差の
うち何れか一方がπの偶数倍、となるように、 前記複屈折材料層の厚み及び前記基板の凹部深さを設定
してなる偏光ビームスプリッタ。 - 【請求項4】 請求項1乃至3記載の偏光ビームスプリ
ッタにおいて、 表裏面の少なくとも一方の面に、反射防止膜を具備した
偏光ビームスプリッタ。 - 【請求項5】 請求項2乃至3記載の偏光ビームスプリ
ッタにおいて、 前記凹部には充填材が充填されてなる偏光ビームスプリ
ッタ。 - 【請求項6】 光学的等方性基板上に複屈折材料層を形
成すると共に、 表面に凹凸状の周期格子を形成し、 該凹部に、光学的等方性物質を充填してなる偏光ビーム
スプリッタであって、 該光学的等方性物質の屈折率(nc)と、該複屈折材料
の常光屈折率(no)、異常光屈折率(ne)との間
に、以下の式に示す関係があることを特徴とする偏光ビ
ームスプリッタ。 nc=no+m(no−ne);(m=±1,±2,±3…) =ne+l(no−ne);(l=±1,±2,±3…) - 【請求項7】 光源と、対物レンズと、該光源から情報
記録媒体へ向かう光束と前記情報記録媒体により反射さ
れた光束とを分離する光束分離手段と、反射光束を受光
する光検出器と、を備えた光ヘッド装置において、 請求項1乃至3、6記載の偏光ビームスプリッタを、光
束分離手段と光検出器との間の光路中に配置してなる光
ヘッド装置。 - 【請求項8】 請求項7記載の光ヘッド装置において、 偏光ビームスプリッタの複屈折材料の光学軸を、情報記
録媒体の反射光の偏光方向に対して略45°に設定して
なる光ヘッド装置。 - 【請求項9】 光源と、対物レンズと、λ/4板と、情
報記録媒体から反射された光束を受光する光検出器と、
を備えた光ヘッド装置において、 請求項1乃至3、6記載の偏光ビームスプリッタを、光
源から光検出器までの光路中に配置し、 該偏光ビームスプリッタにおける光源から入射する光の
凹凸に対する位相差が、πの偶数倍となるように、光源
からの光束を該偏光ビームスプリッタに入射させてなる
光ヘッド装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10066894A JP3299382B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置 |
CNB951039660A CN1134677C (zh) | 1994-04-14 | 1995-04-14 | 偏振光束分束器及使用偏振光束分束器的光探头 |
CNB2003101142124A CN1250987C (zh) | 1994-04-14 | 1995-04-14 | 偏振光束分束器及使用偏振光束分束器的光探头 |
US08/421,904 US5739952A (en) | 1994-04-14 | 1995-04-14 | Polarizing beam splitter and optical head assembly |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10066894A JP3299382B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07287116A true JPH07287116A (ja) | 1995-10-31 |
JP3299382B2 JP3299382B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=14280163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10066894A Expired - Fee Related JP3299382B2 (ja) | 1994-04-14 | 1994-04-14 | 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3299382B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5828643A (en) * | 1995-06-20 | 1998-10-27 | Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. | Optical pickup head apparatus |
KR100452104B1 (ko) * | 2001-03-19 | 2004-10-12 | 케이와 인코포레이티드 | 광학 시트 |
US7221509B2 (en) | 2001-04-18 | 2007-05-22 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for optical pickup capable of performing an effective polarization split |
US7564504B2 (en) | 2002-11-29 | 2009-07-21 | Asahi Glass Company, Limited | Phase plate and an optical data recording/reproducing device |
-
1994
- 1994-04-14 JP JP10066894A patent/JP3299382B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5828643A (en) * | 1995-06-20 | 1998-10-27 | Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. | Optical pickup head apparatus |
US6016300A (en) * | 1995-06-20 | 2000-01-18 | Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. | Optical pickup head apparatus |
KR100452104B1 (ko) * | 2001-03-19 | 2004-10-12 | 케이와 인코포레이티드 | 광학 시트 |
US7221509B2 (en) | 2001-04-18 | 2007-05-22 | Ricoh Company, Ltd. | Method and apparatus for optical pickup capable of performing an effective polarization split |
US7564504B2 (en) | 2002-11-29 | 2009-07-21 | Asahi Glass Company, Limited | Phase plate and an optical data recording/reproducing device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3299382B2 (ja) | 2002-07-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0612068B1 (en) | Optical head device and birefringent diffraction grating polarizer and polarizing hologram element used therein | |
JP4613651B2 (ja) | 階段状回折素子および光ヘッド装置 | |
JP4534907B2 (ja) | 光ヘッド装置 | |
US20090154322A1 (en) | Wavelength-selective light-shielding element and optical head using the same | |
JP2594548B2 (ja) | 偏光ビームスプリツタ | |
JPH07287116A (ja) | 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置 | |
KR101097078B1 (ko) | 회절 소자 및 광헤드 장치 | |
JP2003288733A (ja) | 開口制限素子および光ヘッド装置 | |
JP3299383B2 (ja) | 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光ヘッド装置 | |
JPH11306581A (ja) | 広帯域偏光分離素子とその広帯域偏光分離素子を用いた光ヘッド | |
JP2004184505A (ja) | 偏光ビームスプリッタ及びこれを用いた光情報記録装置並びに光情報記録再生装置 | |
KR100282101B1 (ko) | 편광 감지성 비임 분할기, 이의 제조방법 및 비임 분할기를 포함하는 자기광학주사장치 | |
JP3711652B2 (ja) | 偏光回折素子及びそれを用いた光ヘッド装置 | |
JPH02178604A (ja) | 交差回折格子およびこれを用いた偏波回転検出装置 | |
JPH1069673A (ja) | 光ヘッド装置及びそれに用いる複合異方性回折素子 | |
JPH028802A (ja) | 偏光素子 | |
JP4999485B2 (ja) | 光束分割素子および光束分割方法 | |
JP4985799B2 (ja) | 偏光回折素子および積層光学素子 | |
JP2658818B2 (ja) | 複屈折回折格子型偏光子及び光ヘッド装置 | |
JP3299384B2 (ja) | 偏光ビームスプリッタ | |
JP2000193812A (ja) | 回折素子および光ヘッド装置 | |
JP4427877B2 (ja) | 開口制限素子および光ヘッド装置 | |
KR100990347B1 (ko) | 위상판 및 광정보 기록재생 장치 | |
JP2888280B2 (ja) | 光ヘッド装置 | |
JPH0777670A (ja) | 光アイソレータ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20000120 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080419 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090419 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |